JP5743155B2 - 自動倉庫設備 - Google Patents
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Description
前記制御手段が、前記物品収納棚における設定高さより低い位置に位置する収納部を下方側収納部として管理するように構成され、かつ、物品における荷の荷姿についての荷姿情報に基づいて入庫対象の物品が設定荷姿条件を満たすか否かを判定する荷姿条件判定処理を実行し、入庫対象の物品が設定荷姿条件を満たさない場合は、前記収納部選択処理において、選択対象の収納部を前記下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて、当該物品を収納する収納部を選択するように構成されている点にある。
ところで、物品収納棚における設定高さより低い位置に位置する下方側収納部は、設定高さより低い位置に位置する収納部よりも上記振動が相対的に小さいものである。
そこで、物品における荷が荷崩れを起こしやすい荷姿のものである場合には、当該物品を下方側収納部に収納すべく収納部を選択するようにすれば、物品における荷が荷崩れを起こす可能性を低減することができる。
このため、たとえば、作業者が物品における荷に対してピッキング作業を実行した後に、当該物品における荷が荷崩れの虞のある荷姿であると作業者が判断したときには、設定荷姿条件を満たさないことを示す荷姿情報を作業者が荷姿情報入力手段にて入力することによって、当該物品を収納する収納部を、選択対象の収納部を下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて選択することができるものとなる。また、ピッキング作業が実行された物品であっても、当該物品における荷が荷崩れの虞のない荷姿である(例えば、パレット上に、複数の荷のうちの1つの荷のみが残されている状態等)と作業者が判断したときには、設定荷姿条件を満たすことを示す荷姿情報を作業者が荷姿情報入力手段にて入力することによって、選択対象の収納部を下方側収納部に制限しない状態で当該物品を収納する収納部を選択することができる。
前記制御手段が、前記物品収納棚における設定高さより低い位置に位置する下方側収納部と前記設定高さより高い位置に位置する上方側収納部とに区分する形態で前記収納部を管理し、かつ、前記収納部に収納される物品が、前記物品における荷が荷崩れを起こし易い特定物品であるか否かを管理自在に構成され、且つ、前記特定物品について前記収納部選択処理を実行した場合に前記上方側収納部が選択されたときには、前記入庫処理の実行を保留する特定物品用処理を実行するように構成され、前記制御手段が、前記特定物品用処理として、前記収納部選択処理において、選択対象の収納部を前記下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて当該特定物品を収納する収納部を選択し、その後、前記特定物品用処理により選択された収納部に当該特定物品を収納すべく、前記入庫処理を実行するように構成されている点にある。
なお、入庫処理の実行を保留した特定物品については、作業者が、選択対象の収納部を下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて、当該物品を収納する収納部を選択するように指令することや、荷崩れの虞がないことを確認した上で上方側収納部に入庫することを許容すべく指令することができる。
前記制御手段が、前記物品収納棚における設定高さより低い位置に位置する下方側収納部と前記設定高さより高い位置に位置する上方側収納部とに区分する形態で前記収納部を管理し、かつ、前記収納部に収納される物品が、前記物品における荷が荷崩れを起こし易い特定物品であるか否かを管理自在に構成され、且つ、前記特定物品について前記収納部選択処理を実行した場合に前記上方側収納部が選択されたときには、前記入庫処理の実行を保留する特定物品用処理を実行するように構成され、作業者に通知情報を通知する通知手段が設けられ、前記収納部選択処理において、選択対象の収納部を前記下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて当該特定物品を収納する収納部を選択する再選択処理を指令する再選択指令を人為操作によって指令自在な再選択指令手段が設けられ、前記制御手段が、前記特定物品用処理として、前記収納部選択処理によって前記特定物品について選択された収納部が前記上方側収納部であることを通知手段によって通知するように構成され、かつ、前記再選択指令手段にて再選択指令が指令された場合には、前記再選択処理にて選択された収納部に対して前記入庫処理を実行するように構成されている点にある。
したがって、収納部選択処理において、特定物品を収納する収納部として上方側収納部が選択されたとしても、その特定物品が上方側収納部に入庫される状態を抑制することができる。
なお、入庫処理の実行を保留した特定物品については、作業者が、選択対象の収納部を下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて、当該物品を収納する収納部を選択するように指令することや、荷崩れの虞がないことを確認した上で上方側収納部に入庫することを許容すべく指令することができる。
また、第5特徴構成によれば、特定物品用処理として、収納部選択処理によって前記特定物品について選択された収納部が上方側収納部である場合には、その旨を通知手段によって作業者に通知し、作業者の人為操作によって再選択処理が指令されたときに、選択対象の収納部を下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて当該特定物品を収納する収納部を選択し、その後、再選択処理にて選択された収納部に対して入庫処理を実行するものであるから、作業者は、下方側収納部に収納することが必要な物品を下方側収納部に入庫させるように指令することができる。
したがって、例えば、パレット上に、複数の荷のうちの1つの荷のみが残されている状態である等の理由により、特定物品であるにもかかわらず荷崩れを起こす虞がなくなった場合には、再選択処理を実行しないように構成することが可能となり、下方側収納部に入庫することが必要な特定物品を適正に下方側収納部に入庫するように構成することができる。
つまり、下方側収納部についての物品収納率が設定収納率以上となった場合、設定高さよりも高い位置に位置する収納部にはまだ物品が収納されていない可能性があるため、設定高さを上方側に引き上げることによって、その引き上げられた設定高さより低い位置に位置する新たな下方側収納部における物品収納率を引き下げられる、つまり物品が収納されていない収納部の数を増加させることができる可能性がある。
このように、下方側収納部において、物品を収納可能な収納部の数が減少したときには、地震やスタッカークレーンの走行による物品収納棚の振動がより小さい下方側収納部に近接する収納部から上方側に向けて収納部を下方側収納部として追加することによって、下方側収納部において物品を収納することが可能な収納部が減少した場合においても、荷崩れのリスクを極力上昇させない状態で物品を物品収納棚に収納することができるものとなる。
本発明に係る自動倉庫設備の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
この自動倉庫設備は、図1に示すように、物品収納棚2とスタッカークレーン51とからなる自動倉庫Jと、スタッカークレーン51との間で物品Bを受け渡しする入出庫コンベヤ52と、物品Bを外部から入荷すべく受け渡しする入荷コンベヤ55と、物品Bにおける荷Bnに対してピッキング作業を行うピッキング箇所としてのピッキングステーション56sと、ピッキングステーション56sで荷揃えされた出荷対象物品Bgを積卸箇所58に搬送する出荷コンベヤ57と、走行レール4に沿って走行自在で、入出庫コンベヤ52と入荷コンベヤ55とピッキングステーションにおけるピッキング用コンベヤ56との間で物品を載置搬送する仕分台車50と、を備えて構成されている。
つまり、物品収納棚2は、荷Bnが載置されたパレットを収納対象の物品Bとして収納する収納部2sを上下方向及び左右方向に複数並べる状態で備えている。
なお、スタッカークレーン51の走行経路における入出庫口側端部をホームポジションHPと称し、他端側端部をオポジットポジションOPと称する。
また、走行レール3RのHP側端部に、スタッカークレーン51の作動を制御するクレーンコントローラH2が設けられている。
また、移載装置51iには、物品の位置を検出する物品位置センサL3が設けられ、物品位置センサL3の検出情報が、クレーンコントローラH2に入力されるように構成されている。
すなわち、走行制御部H21は、走行距離計L1から入力された距離情報と後述する上位コントローラH1からの指令情報に基づく目標走行位置情報とに基づいて走行用モータM1の駆動を制御する。
昇降制御部H22は、昇降距離計L2から入力された距離情報と上位コントローラH1からの指令情報に基づく目標昇降位置情報とに基づいて昇降用モータM2の駆動を制御する。
移載制御部H23は、物品位置センサL3から入力された物品位置情報と上位コントローラH1からの指令情報に基づく掬い指令又は卸し指令に基づいて、物品Bを収納部2sから掬う掬い作動、又は、物品Bを収納部2sに卸す卸作動を実行すべく、移載装置51iの作動を制御する。
ピッキングステーション56sには、ピッキング用コンベヤ56の作動を制御するコンベヤコントローラH3が設けられている。また、ピッキング箇所56pには、ピッキング作業が終了したことを作業者が人為操作によって入力自在なピッキング完了ボタン56aと、ピッキング対象の物品Bにおける荷Bnの荷姿情報を作業者が人為操作によって入力自在な荷姿情報入力ボタン56bとが備えられている。ピッキング完了ボタン56a及び荷姿情報入力ボタン56bは、例えばプッシュオン型の自動復帰型スイッチで構成され、かつ、コンベヤコントローラH3に接続されている。
仕分台車50は走行レール4上に1台または複数台設けられ、それら1台または複数台の仕分台車50の作動を制御する仕分台車コントローラH4が設けられている。
走行制御部H41は、走行位置センサL4から入力された位置情報と上位コントローラH1からの指令情報に基づく目標走行位置情報とに基づいて、仕分台車50をその目標走行位置に走行させるべく、仕分台車50に備える走行用モータの駆動を制御する。
また、移載制御部H42は、上位コントローラH1からの指令情報に基づく受取指令又は送出指令に基づいて、入出庫コンベヤ52、ピッキング用コンベヤ56、又は入荷コンベヤ55と仕分台車50との間で物品Bを受け渡しすべく、図示しないコンベヤ駆動モータの作動を制御するように構成されている。
以降、上記クレーンコントローラH2、コンベヤコントローラH3、仕分台車コントローラH4、並びに、入出庫コンベヤ52、入荷コンベヤ55及び出荷コンベヤ57の夫々を制御するコントローラを下位コントローラと総称することがある。
物品情報管理部H11は、物品B夫々に対して、その物品Bの属性情報として、パレットBpに載置されている荷Bnの種別、荷Bnの初期数量、荷Bnの現在の数量、新規入庫以降その物品Bに対して実行されたピッキング作業の回数、及び、上記コンベヤコントローラH3から通知された、ピッキング処理に係る物品Bの荷姿が荷姿条件を満たしていないことを表す情報としての荷姿情報フラグを管理するように構成されている。荷姿情報フラグは、真であれば荷崩れの虞がない荷姿(例えば、上記のようにストレッチフィルムが巻き掛けられて荷固定状態とされた状態)であることを表し、偽であれば荷崩れの虞がある荷姿(例えば、上記のようにストレッチフィルムWを剥がす等して荷固定状態が解除された状態)であることを表すように定義されたフラグデータのうち、「真」又は「偽」のいずれかが自動的に設定されるように構成されている。また、物品情報管理部H11は、これらの属性情報を、物品Bに対して作業指令データが送信された場合、又は、ピッキング完了ボタン56aのオン情報がコンベヤコントローラH3から送信された場合に更新する。
まず、物品情報管理部H11は、当該物品Bが新規入庫か否かを判別する(#11)。物品が新規入庫でない(#11:No)と判別されたときには、次に、荷姿情報入力ボタンが押下されたか否かを判別する(#12)。#11で当該物品Bが新規入庫である(#11:Yes)と判別した場合、又は、#12で荷姿情報入力ボタンが押下されていない(#12:No)と判別した場合には、物品情報管理部H11は、荷姿情報フラグを「真」に設定する(#13)。また、#12で荷姿情報入力ボタンが押下された(#13:Yes)と判別した場合には、物品情報管理部H11は、荷姿情報フラグを「偽」に設定する(#14)。
上記上位コントローラH1とクレーンコントローラH2とが、本発明における制御手段に相当する。
つまり、収納部管理部H24が、物品収納棚2における設定高さTより低い位置に位置する収納部2sを下方側収納部2Sdとして管理するように構成されている。
物品収納率Rs=(下方側収納部2Sdにおける実収納部2sjの総数)/(下方側収納部2Sdにおける収納部2sの総数)
を計算して管理するように構成されている。そして、物品収納率Rsが設定収納率(例えば90%)以上となった場合、換言すると、下方側収納部2Sdにおける空収納部2sa数の比率が所定の比率(例えば10%)を下回り、下方側収納部2Sdにおいて空収納部2saが選択できなくなる虞がある場合には、図8(b)に示すように、第1設定高さT1よりも上方の第2設定高さT2を新たな設定高さTとして、その新たな設定高さTよりも低い位置に位置する収納部2sを下方側収納部2Sdとして管理する設定高更新処理を実行することにより、空収納部2sa数の比率が所定の比率よりも高くなるように調整する。
図7は、設定高さTを物品収納棚2の最上段の収納部の上端よりも高い位置とする条件(標準選択条件)を設定選択条件として、その設定選択条件に基づいて、当該物品を収納する収納部を選択する収納部選択処理を表す模式図であり、上下及び左右に複数並べられた収納部2sにおいて、最高段の収納部までを含めた状態で、各収納部に記載した数値順に蛇行状に空収納部2saが存在するか否かを検索する(図中矢印を参照)。そして、最初に検索にヒットした空収納部2saを、物品Bを収納する収納部2sとして選択する。
図8は、選択対象の収納部を設定高さTよりも低い位置に位置する下方側収納部2Sdに制限した制限選択条件を設定選択条件として、その設定選択条件に基づいて、当該物品を収納する収納部を選択する収納部選択処理を表す模式図であり、下方側収納部2Sdにおいて、各収納部に記載した数値順に蛇行状に空収納部2saが存在するか否かを検索し、最初に検索にヒットした空収納部2saを、物品Bを収納する収納部2sとして選択する。
まず、荷姿条件判定部H26は、荷姿情報フラグが「真」であるか否かを判定する荷姿条件判定処理を実行する(#21)。荷姿条件判定処理において荷姿情報フラグが「真」であると判定した場合、(#21:Yes)、つまり、設定荷姿条件を満たす場合には、設定選択条件を標準選択条件に設定する(#22)。また、荷姿情報フラグが「偽」であると判定した場合(#21:No)、つまり、設定荷姿条件を満たさない場合には、設定選択条件を制限選択条件に設定し(#23)、その後、下方側収納部2Sdにおける物品収納率Rsが設定収納率以上であるか否かを判定する(#24)。#24において、物品収納率Rsが設定収納率以上であると判定した場合には、設定高さ更新処理を実行する(#25)。
#22の処理が完了した場合、又は、#24にてNoと判定した場合には、収納部選択処理部H25は、設定された設定選択条件にしたがって、物品を収納する収納部を選択する収納部選択処理を実行する(#26)。続いて、クレーンコントローラH2における走行制御部H21、昇降制御部H22、及び移載制御部H23は、収納部選択処理によって選択された収納部2sに物品Bを入庫すべくスタッカークレーン51の作動を制御する入庫処理を実行する(#27)。
(新規入庫作業)
この自動倉庫設備に外部から物品Bを入荷する場合は、まず、スケジュールコントローラにより管理されるスケジュールにしたがって決定された時刻及び順序、又は、作業者による指令に基づいて、上位コントローラH1から下位コントローラに新規入庫作業を指令する作業指令データ(具体的には、Fromを入荷コンベヤ55としToを物品収納棚2とする作業指令データ)が送信される。
この作業指令データに基づいて、コンベヤコントローラH3は、積卸箇所58にて搬送トラックから卸されて入荷コンベヤ55における積卸箇所58側の端部55aに載置された物品Bを仕分台車50の走行レール4に近接する端部55bまで搬送すべく、入荷コンベヤ55を作動させる。
新規入庫においては、物品Bは未ピッキング物品であるため、荷姿情報入力ボタン56bの押下によって荷姿情報フラグが偽となることはない。したがって、新規入庫作業における収納部選択処理は、標準選択条件に基づいて実行されることになり、物品Bは物品収納棚2における全ての高さの収納部を対象として選択された収納部2sに入庫されることになる。なお、入庫処理が完了すると、クレーンコントローラH2は、上位コントローラH1に対して物品Bの収納部2sへの入庫が完了したことを報告する完了報告データを送信する。
物品収納棚2における収納部2sに収納された物品Bをピッキング対象の物品として収納部2sから出庫する場合は、スケジュールコントローラにより管理されるスケジュールにしたがって決定された時刻及び順序、又は、作業者による指令に基づいて、上位コントローラH1から下位コントローラに出庫作業を指令する作業指令データ(具体的には、Fromを物品収納棚2としToをピッキングステーション56sとする作業指令データ)が送信される。
この作業指令データに基づいて、クレーンコントローラH2は、当該物品Bが収納されている収納部2sから物品Bを取り出すべくスタッカークレーン51を作動させる。スタッカークレーン51は、取り出した物品Bを対応する入出庫コンベヤ52の物品収納棚2側の端部52a(入庫口)に載置する。
作業者は、物品Bが荷崩れし易い荷姿になったと判別したときには、荷姿情報入力ボタン56bを押下して、コンベヤコントローラH3に荷姿情報を入力する。また、作業者は、ピッキング作業が完了すると、ピッキング完了ボタン56aを押下して、コンベヤコントローラH3にピッキングが完了したことを通知する。
コンベヤコントローラH3は、ピッキング完了ボタン56aの押下情報又は荷姿情報入力ボタン56bの押下情報を、上位コントローラH1に送信する。
ピッキング作業が完了した物品Bは、再び物品収納棚2に入庫することになる。つまり、上位コントローラH1に送信されたピッキング完了ボタン56aの押下情報又は荷姿情報入力ボタン56bの押下情報に基づいて、上位コントローラH1から下位コントローラに再入庫作業を指令する作業指令データ(具体的には、Fromをピッキングステーション56sとしToを物品収納棚2とする作業指令データ)が送信される。
この作業指令データに基づいて、コンベヤコントローラH3は、ピッキング用コンベヤ56を作動させて、ピッキング箇所近傍にて載置状態で停止している再入庫対象の物品Bを仕分台車50の横側部に近接する端部に搬送する。
物品Bがピッキング用コンベヤ56の端部に到達すると、作業指令データに基づいて、仕分台車コントローラH4は、仕分台車50をその端部に近接する箇所まで走行させる。そして、仕分台車50上に物品Bを受け取り、さらに、仕分台車50を入庫対象の物品収納棚2に対応する入出庫コンベヤ52の仕分台車50側の端部52bに近接する箇所まで走行させ、入出庫コンベヤ52に物品Bを引き渡す。続いて、入出庫コンベヤ用のコントローラが、仕分台車50から引き渡されて入出庫コンベヤ52の端部52bに載置された物品を物品収納棚2側の端部52a(入庫口)に搬送すべく、入出庫コンベヤ52を作動させる。
再入庫作業においては、荷姿情報入力ボタン56bが押下されたか否かによって荷姿情報フラグが「真」に設定される場合と「偽」に設定される場合とがある。荷姿情報入力ボタン56bが押下された場合(荷姿情報フラグが「偽」の場合)は、荷姿条件判別処理において当該物品Bが設定荷姿条件を満たさないものと判別され、制限選択条件に基づいて下方側収納部2Sdから物品Bを収納する収納部2sを選択する。荷姿情報入力ボタン56bが押下されなかった場合(荷姿情報フラグが「真」の場合)は、荷姿条件判別処理において当該物品Bが設定荷姿条件を満たすものと判別され、設定選択条件に基づいて、物品収納棚2の全ての高さの収納部2sを選択対象として物品Bを収納する収納部2sを選択する。
つまり、クレーンコントローラH2は、荷姿情報入力手段としての荷姿情報入力ボタン56bから入力された荷姿情報に基づいて荷姿条件判定処理を実行するように構成されている。
次に、本発明の第2実施形態について説明するが、第2実施形態は第1実施形態において荷姿情報についての物品属性情報を更新する更新処理が異なるのみであるので、相違する部分のみを説明する。
物品の属性情報としての荷姿情報フラグは、「真」と「偽」とに自動的に値が切り換え設定されるフラグデータで構成され、「真」であれば荷崩れの虞がない荷姿であることを表し、「偽」であれば荷崩れの虞がある荷姿であることを表すように定義されている。また、物品情報管理部H11は、これらの属性情報を、物品Bに対して作業指令データが送信された場合、又は、ピッキング完了ボタン56aのオン情報がコンベヤコントローラH3から送信された場合に更新する。
まず、物品情報管理部H11は、当該物品Bが新規入庫か否かを判別する(#31)。物品が新規入庫でない(#31:No)と判別されたときには、次に、その物品Bがピッキング作業が行われた物品であるピッキング済物品であるかピッキング作業が行われていない未ピッキング物品であるかを判別するピッキング有無判別処理を実行する(#32)。ピッキング済物品であるか未ピッキング物品であるかの判別には、例えば、作業指令データのFrom情報が入荷コンベヤ55である場合に未ピッキング物品であると判別し、From情報がピッキングステーション56sである場合にピッキング済物品であると判別することや、その物品Bに対するピッキング作業が完了したことを入力するピッキング完了ボタン56aの入力をもってピッキング済物品であると判別することができる。
#31で当該物品Bが新規入庫である(#31:Yes)と判別した場合、又は、#32で当該物品Bが未ピッキング物品であると判別された(#32:No)場合には、物品情報管理部H11は、荷姿情報フラグを「真」に設定する(#33)。また、#32で当該物品Bがピッキング済み物品であると判別された(#33:Yes)場合には、物品情報管理部H11は、荷姿情報フラグを「偽」に設定する(#34)。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態は、第1実施形態に対して、クレーンコントローラH2の構成、荷姿情報の管理、物品の属性情報の管理方法及び再入庫作業のフローが異なるのみであるので、相違する部分のみを説明する。
特定物品Btである場合とは、図5に示すようにパレットBpの上に複数の荷Bnを載置した荷姿の物品Bについて、荷Bnに巻き掛けられていたストレッチフィルムWを取り除く等して荷固定状態が解除されたような場合が該当する。
また、特定物品Btでない場合とは、例えば、図4(a)に示すようにパレットBpの上に複数の荷Bnを載置した荷姿の物品Bについて、荷BnをストレッチフィルムWによって互いに固定した荷固定状態であるような場合、または、図4(b)に示すようにパレットBpに荷を収容する容器を載置し、その中に荷Bnを収容する場合が考えられる。なお、後者のような荷姿は、例えば荷Bnが例えば円筒状又は球状である等といった場合が考えられる。
続いて、物品判定部H27は、入庫対象の物品が特定物品Btであるか否かを判別する特定物品判定処理を実行する(#43)。
入庫対象の物品が特定物品Btであると判別された場合(#43:Yes)には、続いてその特定物品Btについて選択された収納部2sが上方側収納部2Suであるか否かを判別する(#44)。
#43において上方側収納部2Suが選択されたと判別された場合には(#44:Yes)、続いて選択条件を下方側収納部2Sdに制限する制限選択条件に設定し(#45)、収納部選択処理部H25は、その制限選択条件に基づいて当該特定物品Btを収納する収納部2sを選択する収納部選択処理を実行する(#46)。
#43で入庫対象の物品Bが特定物品Btでないと判別された場合、#44で特定物品Btについて選択された収納部が上方側収納部2Suでないと判別された場合、又は、#46の収納部選択処理に引き続き、クレーンコントローラH2における走行制御部H21、昇降制御部H22、及び移載制御部H23は、#42又は#46の収納部選択処理によって選択された収納部2sに物品Bを入庫すべくスタッカークレーン51の作動を制御する入庫処理を実行する。
上記フローチャートにおいて、#45及び#46が、本発明における特定物品用処理に相当する。
そして、上記特定物品用処理として、収納部選択処理において、選択対象の収納部2sを下方側収納部2Sdに制限した制限選択条件に基づいて当該特定物品Btを収納する収納部2sを選択し、その後、特定物品用処理により選択された収納部2sに当該特定物品Btを収納すべく、入庫処理を実行するように構成されている。
続いて本発明の第4実施形態を説明するが、この第4実施形態は、上記第3実施形態において特定物品用処理が異なるのみであるので、相違する構成のみを説明する。
第4実施形態においては、ピッキング箇所56pにピッキング作業中の物品が特定物品Btである場合において、その物品について実行された収納部選択処理において上方側収納部2Suが選択されたか否かを作業者に通報する通報手段としての通知ランプ(図示なし)が設けられ、さらに、その物品Bに対して下方側収納部2Sdに収納すべき物品であることを上位コントローラH1に通知する再選択指令手段としての再選択ボタン(図示なし)が設けられている。
クレーンコントローラH2は、入庫制御として、まず、選択条件を標準選択条件に設定し、収納部選択処理部H25は、設定された選択条件(設定選択条件)に基づいて物品Bを収納する収納部2sを選択する(#51、#52)。
続いて、物品判定部H27は、入庫対象の物品が特定物品Btであるか否かを判別する特定物品判定処理を実行する(#53)。
#53において、入庫対象の物品が特定物品Btであると判別された場合には、続いてその特定物品Btについて選択された収納部2sが上方側収納部2Suであるか否かを判別する(#54)。
#54において特定物品Btについて選択された収納部2sが上方側収納部2Suであると判別された場合には、続いて、作業者にその特定物品Btを収納する収納部2sとして上方側収納部2Suが選択されたことを通知ランプによって作業者に通知する(#55)。
続いて、クレーンコントローラH2は作業者により再選択ボタンが押されたか否か(再選択指令が指令されたか否か)を判別し(#56)、再選択ボタンが押されたと判別された場合は、続いて選択条件を下方側収納部2Sdに制限する制限選択条件に設定し、収納部選択処理部H25は、その制限選択条件に基づいて当該特定物品Btを収納する収納部2sを選択する収納部選択処理を実行する(#57、#58)。
#53で入庫対象の物品Bが特定物品Btでないと判別された場合、#54で特定物品Btについて選択された収納部が上方側収納部2Suでないと判別された場合、#56で再選択ボタンが押されなかったと判別された場合、又は、#58の収納部選択処理に引き続き、クレーンコントローラH2における走行制御部H21、昇降制御部H22、及び移載制御部H23は、#42又は#46の収納部選択処理によって選択された収納部2sに物品Bを入庫すべくスタッカークレーン51の作動を制御する入庫処理を実行する(#59)。
上記フローチャートにおいて、#55、#56、#57、#58が、本発明における特定物品用処理に相当する。
(1)上記第1〜第4実施形態では、物品収納棚として腕木2uを備える腕木式の物品収納棚2を備える自動倉庫設備を例示したが、このような構成に限定されるものではなく、棚板式の物品収納棚を備える自動倉庫設備に本発明を適用してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、左右方向に複数の収納部を備える物品収納棚を例示したが、左右方向に1列のみの収納部を備える物品収納棚としてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、設定収納率として例えば90%を例示したが、設定収納率はこの数値に限定されるものではなく、例えば70%又は80%、若しくは95%等、物品収納棚2の収納効率と空収納部2saの残数の確保についての確実性とに鑑みて任意に設定可能である。
2s 収納部
2Sd 下方側収納部
2Su 上方側収納部
3 作業通路
51 スタッカークレーン
56p ピッキング箇所
56b 荷姿情報入力ボタン(荷姿情報入力手段)
58 積卸箇所(入荷箇所)
B 物品
Bn 荷
Bp パレット
Bt 特定物品
H1 上位コントローラ(制御手段)
H2 クレーンコントローラ(制御手段)
J 自動倉庫
Rs 物品収納率
Claims (6)
- 荷が載置されたパレットを収納対象の物品として収納する収納部を上下方向及び左右方向に複数並べる状態で備えて構成された物品収納棚と、前記物品収納棚の前面側において前記物品収納棚の棚左右方向に沿って設けられる作業通路を走行自在でかつ物品入庫用の入庫口と前記収納部との間で物品を搬送自在なスタッカークレーンと、前記スタッカークレーンの作動を制御する制御手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記入庫口に位置する物品を入庫する場合に、設定選択条件に基づいて、当該物品を収納する収納部を選択する収納部選択処理、及び、前記収納部選択処理にて選択された収納部に当該物品を入庫すべく前記スタッカークレーンの作動を制御する入庫処理を実行するように構成された自動倉庫設備であって、
前記制御手段が、前記物品収納棚における設定高さより低い位置に位置する収納部を下方側収納部として管理するように構成され、かつ、物品における荷の荷姿についての荷姿情報に基づいて入庫対象の物品が設定荷姿条件を満たすか否かを判定する荷姿条件判定処理を実行し、入庫対象の物品が設定荷姿条件を満たさない場合は、前記収納部選択処理において、選択対象の収納部を前記下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて、当該物品を収納する収納部を選択するように構成されている自動倉庫設備。 - 入庫対象の物品における荷についての前記荷姿情報を人為操作により入力自在な荷姿情報入力手段が設けられ、
前記制御手段が、前記荷姿情報入力手段から入力された前記荷姿情報に基づいて前記荷姿条件判定処理を実行するように構成されている請求項1記載の自動倉庫設備。 - 前記物品における荷をピッキング対象とするピッキング作業を行うピッキング箇所が設けられ、
前記制御手段が、入荷箇所から入荷された物品を入庫対象の物品として前記収納部に入庫する新規入庫作業、前記収納部に収納されている物品をピッキング対象の物品として収納部から出庫する出庫作業、及び、前記ピッキング箇所にて前記ピッキング作業が行われたピッキング対象の物品を入庫対象の物品として前記収納部に入庫する再入庫作業の夫々を行うべく前記スタッカークレーンの作動を制御し、かつ、入庫対象の物品について、ピッキング作業が行われた物品であるピッキング済物品であるか、ピッキング作業が行われていない未ピッキング物品であるかを判別用情報に基づいて判別するピッキング有無判別処理を実行するように構成され、且つ、
前記ピッキング有無判別処理において物品が前記ピッキング済物品であると判別した場合には、前記荷姿条件判定処理において当該入庫対象の物品が前記設定荷姿条件を満たさないと判定するように構成されている請求項1記載の自動倉庫設備。 - 荷が載置されたパレットを収納対象の物品として収納する収納部を上下方向及び左右方向に複数並べる状態で備えて構成された物品収納棚と、前記物品収納棚の前面側において前記物品収納棚の棚左右方向に沿って設けられる作業通路を走行自在でかつ物品を入庫する入庫口と前記収納部との間で物品を搬送自在なスタッカークレーンと、前記スタッカークレーンの作動を制御する制御手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記入庫口に位置する物品を入庫する場合に、設定選択条件に基づいて当該物品を収納する収納部を選択する収納部選択処理を実行し、その後、前記収納部選択処理にて選択された収納部に当該物品を入庫すべく前記スタッカークレーンの作動を制御する入庫処理を実行するように構成された自動倉庫設備であって、
前記制御手段が、前記物品収納棚における設定高さより低い位置に位置する下方側収納部と前記設定高さより高い位置に位置する上方側収納部とに区分する形態で前記収納部を管理し、かつ、前記収納部に収納される物品が、前記物品における荷が荷崩れを起こし易い特定物品であるか否かを管理自在に構成され、且つ、
前記特定物品について前記収納部選択処理を実行した場合に前記上方側収納部が選択されたときには、前記入庫処理の実行を保留する特定物品用処理を実行するように構成され、
前記制御手段が、前記特定物品用処理として、前記収納部選択処理において、選択対象の収納部を前記下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて当該特定物品を収納する収納部を選択し、その後、前記特定物品用処理により選択された収納部に当該特定物品を収納すべく、前記入庫処理を実行するように構成されている自動倉庫設備。 - 荷が載置されたパレットを収納対象の物品として収納する収納部を上下方向及び左右方向に複数並べる状態で備えて構成された物品収納棚と、前記物品収納棚の前面側において前記物品収納棚の棚左右方向に沿って設けられる作業通路を走行自在でかつ物品を入庫する入庫口と前記収納部との間で物品を搬送自在なスタッカークレーンと、前記スタッカークレーンの作動を制御する制御手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記入庫口に位置する物品を入庫する場合に、設定選択条件に基づいて当該物品を収納する収納部を選択する収納部選択処理を実行し、その後、前記収納部選択処理にて選択された収納部に当該物品を入庫すべく前記スタッカークレーンの作動を制御する入庫処理を実行するように構成された自動倉庫設備であって、
前記制御手段が、前記物品収納棚における設定高さより低い位置に位置する下方側収納部と前記設定高さより高い位置に位置する上方側収納部とに区分する形態で前記収納部を管理し、かつ、前記収納部に収納される物品が、前記物品における荷が荷崩れを起こし易い特定物品であるか否かを管理自在に構成され、且つ、
前記特定物品について前記収納部選択処理を実行した場合に前記上方側収納部が選択されたときには、前記入庫処理の実行を保留する特定物品用処理を実行するように構成され、
作業者に通知情報を通知する通知手段が設けられ、
前記収納部選択処理において、選択対象の収納部を前記下方側収納部に制限した制限選択条件に基づいて当該特定物品を収納する収納部を選択する再選択処理を指令する再選択指令を人為操作によって指令自在な再選択指令手段が設けられ、
前記制御手段が、前記特定物品用処理として、前記収納部選択処理によって前記特定物品について選択された収納部が前記上方側収納部であることを通知手段によって通知するように構成され、かつ、前記再選択指令手段にて再選択指令が指令された場合には、前記再選択処理にて選択された収納部に対して前記入庫処理を実行するように構成されている自動倉庫設備。 - 前記制御手段が、前記物品収納棚における前記下方側収納部についての物品収納率を管理するように構成され、前記物品収納率が設定収納率以上となった場合には、前記設定高さよりも上方の高さを新たな設定高さとし、その新たな設定高さより低い位置に位置する収納部を前記下方側収納部として管理するように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動倉庫設備。
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