JP5742769B2 - 車両用シート - Google Patents

車両用シート Download PDF

Info

Publication number
JP5742769B2
JP5742769B2 JP2012077105A JP2012077105A JP5742769B2 JP 5742769 B2 JP5742769 B2 JP 5742769B2 JP 2012077105 A JP2012077105 A JP 2012077105A JP 2012077105 A JP2012077105 A JP 2012077105A JP 5742769 B2 JP5742769 B2 JP 5742769B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collision
seat
seat back
vehicle
bar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012077105A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013203349A (ja
Inventor
晶 山岡
晶 山岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012077105A priority Critical patent/JP5742769B2/ja
Publication of JP2013203349A publication Critical patent/JP2013203349A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5742769B2 publication Critical patent/JP5742769B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用シートに関する。
下記特許文献1には、所謂アクティブヘッドレストを備えた車両用シートが記載されている。この車両用シートでは、車両の後面衝突時の反動による着座乗員の腰部の後方移動荷重を利用して、ヘッドレストを着座乗員の頭部に向けて前上方へ移動させる。これにより、着座乗員の頭部を早期にヘッドレストで支持して着座乗員の頸部を保護することができるので、鞭打ち症を防止又は軽減することができる。
特開2006−7830号公報
上述の如きアクティブヘッドレストは、構造が複雑で製造コストが高くなる。このため、近年ではシートバックフレームの強度を高くして、後面衝突時におけるシートバックの後方変形量を少なくすることにより、ヘッドレストの後方変位を抑制する技術が採用されている。しかしながら、このような技術では、後突時に着座乗員の頭部から入力される荷重などによって、ヘッドレストがシートバックに対し後方へ変位(後傾)することが考えられる。このため、鞭打ち症軽減性能の面で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、車両の後面衝突時にヘッドレストがシートバックに対して後傾することを抑制できる車両用シートを得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートは、シートバックに対し上方へ変位可能に支持されると共に、シートバックフレームの左右の側部に支持された左右の被案内部と、前記左右の被案内部の上端側をシート幅方向に連結した連結部とを有する可動支持体と、作動されることで、前記連結部がヘッドレストの本体部に対し後方から対向する位置へと前記可動支持体を変位させるアクチュエータと、車両の後面衝突を検知又は予測した場合に前記アクチュエータを作動させる制御装置と、を備えている。
請求項1に記載の発明では、制御装置が車両の後面衝突を検知又は予測すると、該制御装置によってアクチュエータが作動される。すると、シートバックに支持された可動支持体が上方へ変位され、該可動支持体の連結部がヘッドレストの本体部に対し後方から対向する。これにより、ヘッドレストの本体部を可動支持体によって後方から支持することができるので、ヘッドレストがシートバックに対して後傾することを抑制できる。しかも、通常時には、可動支持体をシートバック側に格納しておくことができるので、車両用シートの意匠を良好なものにすることができる。
また、連結部は、可動支持体における左右の被案内部を介してシートバックフレームの左右の側部に支持されるため、当該連結部によってヘッドレストの本体部を後方から強固に支持することができる。これにより、シートバックに対するヘッドレストの後傾を効果的に抑制することができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートは、シートバックに対し上方へ変位可能に支持された可動支持体と、作動されることで、前記可動支持体の一部がヘッドレストの本体部に対し後方から対向する位置へと前記可動支持体を変位させるアクチュエータと、前記シートバックに対し上方へ変位可能に支持され、前記アクチュエータの作動により上方へ変位される側突用可動体と、上端側が前記側突用可動体に接続されると共に下端側がシートクッションの前端側に接続され、かつ前記シートクッションの側部から前記シートバックの側部にかけて収納され、前記側突用可動体が前記シートバックに対し上方に変位することで、前記側突用可動体との接続部と前記シートクッションとの接続部との間に張力が作用するように展開される側方展開部材と、車両の後面衝突を検知又は予測した場合、及び車両の側面衝突を検知又は予測した場合に前記アクチュエータを作動させる制御装置と、を備えている。
請求項2に記載の発明では、制御装置が車両の後面衝突を検知又は予測すると、該制御装置によってアクチュエータが作動される。すると、シートバックに支持された可動支持体が上方へ変位され、該可動支持体の一部がヘッドレストの本体部に対し後方から対向する。これにより、ヘッドレストの本体部を可動支持体によって後方から支持することができるので、ヘッドレストがシートバックに対して後傾することを抑制できる。しかも、通常時には、可動支持体をシートバック側に格納しておくことができるので、車両用シートの意匠を良好なものにすることができる。
また、この発明では、制御装置が車両の側面衝突を検知又は予測すると、該制御装置によってアクチュエータが作動される。すると、シートバックに支持された側突用可動体が、可動支持体と共に上方へ変位される。その結果、側突用可動体に上端が接続された側方展開部材がシートバック及びシートクッションから引き出されつつ、上下の接続部間で展開(張設)される。これにより、着座乗員の車両側方への移動を抑制することができる。
つまり、この発明では、後面衝突時に着座乗員を保護するための可動支持体と、側面衝突時に着座乗員を保護するための側突用可動体との両方が、共通のアクチュエータによって変位(駆動)されるため、構成を簡素化することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1又は請求項2において、前記可動支持体は、側面視で前記シートバックの後方側に凸となる円弧状を成す被案内部を有し、前記シートバックには、前記可動支持体を前記被案内部において案内する案内部が設けられている。
請求項3に記載の発明では、可動支持体が上方へ変位される際には、シートバックに設けられた案内部によって可動支持体の被案内部が案内される。この被案内部は、シートバックの後方側に凸となる円弧状を成しているため、可動支持体の変位(上昇)に伴って可動支持体の上端部がシートバックの前方側へ変位することになる。これにより、変位後の可動支持体の上端部を、ヘッドレストの本体部の後面に近づけるか、又は接触させることができるので、シートバックに対するヘッドレストの後傾を効果的に抑制することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用シートは、請求項2において、前記制御装置が車両の側面衝突を検知又は予測した場合に、前記側方展開部材と着座乗員の少なくとも肩部及び胸部との間へサイドエアバッグを膨張展開させるサイドエアバッグ装置を備えている。
請求項4に記載の発明では、サイドエアバッグは、側方展開部材に沿って該側方展開部材と着座乗員との間に膨張展開する。この結果、サイドエアバッグの展開初期の展開方向が安定する。更に、サイドエアバッグによって着座乗員の肩部(肩中心)が拘束されるため、該乗員の車幅方向への移動を効果的に抑制できる。
請求項5に記載の発明に係る車両用シートは、請求項4において、前記サイドエアバッグは、着座乗員の頭部を拘束する頭部保護チャンバを有している。
請求項5に記載の発明では、サイドエアバッグに設けられた頭部保護チャンバによって、乗員の頭部を側方から保護することができる。しかも、着座乗員の前方への移動を伴う側方移動を生じる斜め側面衝突が発生した場合にも、乗員の頭部の斜め方向への移動を抑制することができるため、対応可能な衝突形態を広げることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用シートでは、車両の後面衝突時にヘッドレストがシートバックに対して後傾することを抑制できる。
本発明の実施形態に係る車両用シートにおいて鞭打ち軽減バー及びポップアップバーが上昇した状態を示す斜視図である。 同車両用シートの通常状態を示す斜視図である。 同車両用シートにおいて鞭打ち軽減バー及びポップアップバーが上昇した状態を車両幅方向内側から見た側面図である。 同車両用シートにおいて鞭打ち軽減バー及びポップアップバーが上昇した状態を車両幅方向外側から見た側面図である。 同車両用シートにおいて鞭打ち軽減バー及びポップアップバーが上昇した状態を示す正面図である。 同車両用シートの鞭打ち軽減バー、ポップアップバー及びガイドパイプ等の構成を示す側断面図であり、鞭打ち軽減バー及びポップアップバーが上昇した状態を示す図である。 鞭打ち軽減バー及びポップアップバーが上昇する前の状態を示す図6に対応した側断面図である。 鞭打ち軽減バー及びポップアップバーの一部を拡大して示す拡大斜視図である。 同車両用シートの制御系統を示すブロック図である。 ポップアップバーの変形例を示す斜視図である。
本発明の実施形態に係る車両用シート10について、図1〜図9に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、それぞれ車両用シート10が適用された自動車の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の外側をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
<構成>
図1〜図5に示されるように、車両用シート10は、乗員が前方を向いて着座するように設けられている。具体的には、車両用シート10は、着座部を成すシートクッション12と、該シートクッション12の後端部に下端部が接続されバックレストを成すシートバック14と、シートバック14の上端に取り付けられたヘッドレスト15とを主要部として構成されている。この実施形態における車両用シート10は、運転席又は助手席用とされているが、2列目以降の後部座席用としても良い。
ヘッドレスト15は、本体部16と、本体部16に埋設されたヘッドレストフレーム17(図6及び図7参照)とによって構成されている。ヘッドレストフレーム17は、本体部16の下面から下方側へ突出した左右一対の脚部(ステー)17Aを備えており、当該脚部17Aが図示しないヘッドレストサポート及びヘッドレストサポートブラケットを介してシートバック14のシートバックフレーム14Aに連結されている。
(側突用可動体の構成)
車両用シート10は、車両用乗員拘束装置11を構成する側突用可動体としてのポップアップバー18を備えている。ポップアップバー18は、シートバック14に対し、図2に示す格納位置から、図1に示す如く格納位置よりも上方の位置であるポップアップ位置へと移動可能とされている。以下、具体的に説明する。
ポップアップバー18は、シート幅方向に沿って延びるバー本体18Aと、バー本体18Aのシート幅方向両端部から垂下された左右一対のスライダ(ロッド)18Bとを有して構成されている。バー本体18Aは、例えば樹脂材料によって成形されたものであり、シート幅方向に沿って長尺状に形成されている。バー本体18Aのシート幅方向両端部は、シートバック14の前方側へ突出している。左右のスライダ18Bは、例えば金属製のパイプ材によって形成されており、各上端部がバー本体18Aのシート幅方向端部に固定されている。
このポップアップバー18は、左右のスライダ18Bにおいて、案内部としての左右一対のガイドパイプ20を介してシートバックフレーム14Aの左右の側部に、格納位置からポップアップ位置へと移動可能に支持されている。すなわち、スライダ18Bは、左右対応するガイドパイプ20内にスライド可能に挿入されており、該ガイドパイプ20に沿って案内されつつ上方に移動することで、格納位置からポップアップ位置へ移動する構成とされている。
図6及び図7に示される如く、スライダ18B及びガイドパイプ20は、側面視で互いの軸心部の曲率半径が略一致されると共に、後方に向けて凸を成す円弧状に形成されている。このため、ポップアップバー18の上昇に伴ってポップアップバー18の上端部すなわちバー本体18Aがシートバック14の前方側へ変位することになる。これにより、バー本体18Aは、格納位置での前後位置よりもポップアップ位置での前後位置の方が前側に位置する設定とされている。
また、この実施形態では、図6に示される如く、ポップアップ位置でのバー本体18Aの前端(後述するテンションクロス26上端の接続位置)の前後位置は、シートバックフレーム14A上端の前後位置よりも前側とされている。また、ポップアップ位置でのバー本体18Aの前端(後述するテンションクロス26上端の接続位置)の上下位置は、ヘッドレスト15の最上部よりも上側とされている。
以上説明したポップアップバー18は、図2に示す格納位置ではバー本体18Aが外部に露出している。すなわち、ガイドパイプ20及び該ガイドパイプ20に挿入されたスライダ18Bは、シートバック14の表皮材(及びクッション材)に覆われて外部に露出されない構成とされている。一方、図1に示すポップアップ位置でバー本体18Aは、スライダ18Bの上部と共に外部に露出されるようになっている。
そして、図6及び図7に示される如く、ガイドパイプ20の下端には、該下端を閉塞するように、マイクロガスジェネレータ(以下、「MGG」という)22が設けられている。ポップアップバー18は、MGG22の作動によって、格納位置からポップアップ位置へ移動する構成とされている。より具体的には、スライダ18Bの下端には、ガイドパイプ20の内面と摺動可能にガイドパイプ20内に配置されたピストン24が固定されている。これにより、MGG22を作動してガイドパイプ20内にガスが供給されると、このガス圧を受けたピストン24によってポップアップバー18が格納位置からポップアップ位置へと移動され、該ポップアップ位置で保持されるようになっている。なお、ポップアップバー18をポップアップ位置に保持するための保持機構を追加する構成にしてもよい。例えば、ガイドパイプ20の内周側へ付勢されたストッパをガイドパイプ20に取り付け、当該ストッパが、ポップアップバー18がポップアップ位置に到達した際にピストン24の下端に係合するようにすれば、ピストン24すなわちポップアップバー18の不用意な下降を規制することができる。
(可動支持体の構成)
図1〜図7に示される如く、車両用シート10は、車両用乗員拘束装置11を構成する可動支持体としての鞭打ち軽減バー25を備えている。鞭打ち軽減バー25は、例えば金属製のパイプ材が曲げ加工されることにより形成されたものであり、シートバック14の前後方向から見て略逆U字状に形成されている。鞭打ち軽減バー25は、シート幅方向に沿って延びる連結部25Aと、連結部25Aのシート幅方向両端部から垂下された左右一対の被案内部25Bとを有して構成されている。左右の被案内部25Bは、ポップアップバー18の左右のスライダ18B内にスライド可能に挿入されている。すなわち、被案内部25Bは、シートバック14の後方に向けて凸を成す円弧状に形成されており、被案内部25B及びスライダ18Bは、側面視で互いの軸心部の曲率半径が略一致されている。
また、図8に示される如く、スライダ18Bの上端側には、シート幅方向内側が開放された切欠27が形成されており、連結部25Aのシート幅方向端部が当該切欠27に挿通されている。この切欠27の範囲で連結部25Aはポップアップバー18に対して上下に相対移動可能とされており、鞭打ち軽減バー25は、ポップアップバー18に対して図6に示される位置と図7に示される位置との間でスライド可能とされている。この鞭打ち軽減バー25は、左右の被案内部25Bが左右のスライダ18B及び左右のガイドパイプ20を介してシートバックフレーム14Aの左右の側部に支持されている。
図7に示される如く、ポップアップバー18が格納位置に位置する状態では、連結部25Aのシート幅方向端部がガイドパイプ20の上端と係合することにより、鞭打ち軽減バー25が図7に示される収納位置に保持されている。この状態では、被案内部25Bの下端がピストン24から離間している。一方、MGG22の作動により、ポップアップバー18が格納位置からポップアップ位置へと上昇すると、ポップアップバー18が鞭打ち軽減バー25に対して上方へ相対移動する。これにより、ポップアップバー18の上昇の途中において、ピストン24が被案内部25Bの下端に当接し、鞭打ち軽減バー25がポップアップバー18と共に上方へ変位される。つまり、本実施形態では、少なくともMGG22が本発明におけるアクチュエータに相当し、該アクチュエータがガイドパイプ20、ピストン24を含んで構成されているものと捉えても良い。
そして、図6に示される如く、ポップアップバー18がポップアップ位置に到達すると、鞭打ち軽減バー25がピストン24によって図6に示される規制位置に保持される。この状態では、鞭打ち軽減バー25の連結部25Aがヘッドレスト15の本体部16における上下方向中間部に対し後方から対向するように構成されている。つまり、この状態では、鞭打ち軽減バー25の一部(上端部)である連結部25Aが、ヘッドレスト15の本体部16の後方で且つシートバック14の前後方向視において本体部16と重なる位置に配置される。また、本実施形態では、前述した如く被案内部25Bがシートバック14の後方に向けて凸を成す円弧状に形成されているため、鞭打ち軽減バー25の上昇に伴って鞭打ち軽減バー25の上端部すなわち連結部25Aがシートバック14の前方側へ変位することになる。これにより、上昇後の連結部25Aがヘッドレスト15の本体部16の後面に接触するようになっている。なお、連結部25Aが規制位置において本体部16の後面に接触せずに接近する構成にしてもよい。
(側方展開部材の構成)
図1,図3〜図5に示される如く、車両用乗員拘束装置11は、後述する側突時に車両用シート10の側方で展開される側方展開部材としてのテンションクロス26(図6〜図8では図示省略)を備えている。テンションクロス26は、展開状態での側面視で略矩形状を成している。この実施形態では、車両用シート10の左右両側にテンションクロス26が設けられた例を示すが、左右何れか一方のみにテンションクロス26が設けられた構成としても良い。なお、車幅方向外側に設けられるテンションクロス26は、主に側面衝突等の衝突時に着座乗員Pの車幅方向外側への移動を規制する機能とされ、車幅方向内側に設けられるテンションクロス26は、主に側面衝突等の衝突時に隣席の着座乗員Pとの干渉を抑制する機能とされる。
テンションクロス26は、それぞれの下端26Aがシートクッション12の前端側で、図示しないシートクッションフレーム等に接続されている。一方、テンションクロス26の上端26Bは、それぞれポップアップバー18のバー本体18Aにおけるシート幅方向の端部に接続されている。さらに、テンションクロス26の後縁部26Cは、それぞれシートバックフレーム14Aの側部又はガイドパイプ20に接続されている。
これらのテンションクロス26は、ポップアップバー18が格納位置に位置する状態では、図2に示される如く、シートクッション12及びシートバック14の側部に沿った略「L」字状に折り畳まれ、該シートクッション12及びシートバック14の側部に収容されている。シートクッション12及びシートバック14の側部には、テンションクロス26が張り出すための切れ目(スリット)28が形成されている。例えば、切れ目28は、シートクッション12及びシートバック14の表皮に形成されても良く、カバー部材(シートクッションのサイドカバーやシートバックのシートバックボード等)を備える構成においては、該カバー部材と表皮との境に形成しても良い。
そして、テンションクロス26は、ポップアップバー18の格納位置からポップアップ位置への変位に伴って、切れ目28を通じてシートクッション12及びシートバック14から引き出され、図1,図3〜図5に示される如く展開されるようになっている。この展開状態でテンションクロス26は、シートクッション12に接続された下端26Aとバー本体18Aに接続された上端26Bとを結ぶ直線(図3及び図4のテンションラインTL)に沿って張力が作用される。この展開状態のテンションクロス26によって、着座乗員Pのシート幅方向外側(上記した車幅方向内側、外側)への移動を規制するようになっている。
また、テンションクロス26は、その展開状態で、テンションラインTLよりも前方に張り出す張出部26Dを有する。張出部26Dは、テンションクロス26の少なくとも上部に設定されており、これによりテンションクロス26は、後述する頭部保護チャンバ46B、52Bの全体を側面視で覆うように形成されている。
(ニア側サイドエアバッグ装置の構成)
ニア側サイドエアバッグ装置42は、シートバック14の車幅方向外側の側部に設けられている。このニア側サイドエアバッグ装置42は、着座乗員Pに対する車幅方向外側で膨張展開されるニア側サイドエアバッグ46と、ニア側サイドエアバッグ46にガスを供給するインフレータ48とを主要部として構成されている。ニア側サイドエアバッグ装置42は、ニア側サイドエアバッグ46及びインフレータ48を含む各部がモジュール化されてシートバック14内でシートバックフレーム14Aに支持されている。ニア側サイドエアバッグ46は、膨張展開の際には切れ目28からシートバック14外に突出され、テンションクロス26の内側(着座乗員P)側で膨張展開されるようになっている。
図4に側面図にて示される如くニア側サイドエアバッグ46は、着座乗員Pの胸部B及び肩部Sを拘束するための中央チャンバ46Aと、着座乗員Pの頭部Hを拘束するための頭部保護チャンバ46Bと、着座乗員Pの腰部Lを拘束するための腰部保護チャンバ46Cとを含んで構成されている。なお、中央チャンバ46A(と頭部保護チャンバ46Bとの間)に形成された凹みは、着座乗員Pの腕の逃がし部とされている。中央チャンバ46A及び腰部保護チャンバ46Cは、インフレータ48を介してガイドパイプ20(又はシートバックフレーム14A)に支持されている。
また、テンションクロス26とニア側サイドエアバッグ46とは、該テンションクロス26の下部と腰部保護チャンバ46Cとが縫製66等により接合されている。また、頭部保護チャンバ46Bは、テンションクロス26の張出部26Dと縫製等によって接合されている。この実施形態では、頭部保護チャンバ46Bと張出部26Dとは、ティアシーム64(破断予定糸)にて接続されており、頭部保護チャンバ46Bの膨張展開が完了すると、ティアシーム64が破断されて上記接続が解消されるようになっている。また、頭部保護チャンバ46Bは、膨張展開状態で後上の角部となる接続部46Dにおいて、テンションクロス26の上端26Bと共にバー本体18Aに接続されている。
すなわち、ニア側サイドエアバッグ46は、その上端側がポップアップバー18のポップアップ位置への移動に伴って上方に移動される構成とされている。この移動を許容するため、ニア側サイドエアバッグ46は、テンションクロス26(のシートバック14に収容される部分)と共に所定の折り畳み方で折り畳まれている。具体的には、テンションクロス26及びニア側サイドエアバッグ46は、蛇腹折り等で前後方向に折り畳まれると共に、その前後に折り畳まれた中間部が蛇腹折り等で上下方向に折り畳まれている。そして、ニア側サイドエアバッグ46は、蛇腹折り等の折りを解消しながら、ポップアップバー18の格納位置からポップアップ位置への移動を許容する構成とされている。
(ファー側サイドエアバッグ装置の構成)
ファー側サイドエアバッグ装置44は、シートバック14の車幅方向内側の側部に設けられている。このファー側サイドエアバッグ装置44は、着座乗員Pに対する車幅方向内側で膨張展開されるファー側サイドエアバッグ52と、ファー側サイドエアバッグ52にガスを供給するインフレータ54とを主要部として構成されている。ファー側サイドエアバッグ装置44は、ファー側サイドエアバッグ52及びインフレータ54を含む各部がモジュール化されてシートバック14内でシートバックフレーム14Aに支持されている。ファー側サイドエアバッグ52は、膨張展開の際には切れ目28からシートバック14内に突出され、テンションクロス26の内側(着座乗員P)側で膨張展開されるようになっている。
図3に側面図にて示される如くファー側サイドエアバッグ52は、着座乗員Pの胸部B及び肩部Sを拘束するための中央チャンバ52Aと、着座乗員Pの頭部Hを拘束するための頭部保護チャンバ52Bと、着座乗員Pの腹部Aを拘束するための腹部保護チャンバ52Cとを含んで構成されている。なお、中央チャンバ52A(と頭部保護チャンバ52Bとの間)に形成された凹みは、着座乗員Pの腕の逃がし部とされている。中央チャンバ52A及び腹部保護チャンバ52Cは、インフレータ54を介してガイドパイプ20(又はシートバックフレーム14A)に支持されている。
また、テンションクロス26とファー側サイドエアバッグ52とは、該テンションクロス26の下部と腹部保護チャンバ52Cとが縫製66等により接合されている。また、テンションクロス26とファー側サイドエアバッグ52とは、頭部保護チャンバ52Bと張出部26Dとで縫製等によって接合されている。この実施形態では、頭部保護チャンバ52Bと張出部26Dとは、ティアシーム64(破断予定糸)にて接続されており、頭部保護チャンバ52Bの膨張展開が完了すると、ティアシーム64が破断されて上記接続が解消されるようになっている。また、頭部保護チャンバ52Bは、膨張展開状態で後上の角部となる接続部52Dにおいて、テンションクロス26の上端26Bと共にバー本体18Aに接続されている。図5に示される如く、腹部保護チャンバ52Cは、ニア側サイドエアバッグ46の腰部保護チャンバ46Cに対し上方で膨張展開されるようになっている。
すなわち、ファー側サイドエアバッグ52は、その上端側がポップアップバー18のポップアップ位置への移動に伴って上方に移動される構成とされている。この移動を許容するため、ファー側サイドエアバッグ52は、テンションクロス26(のシートバック14に収容される部分)と共に所定の折り畳み方で折り畳まれている。具体的には、テンションクロス26及びファー側サイドエアバッグ52は、蛇腹折り等で前後方向に折り畳まれると共に、その前後に折り畳まれた中間部が蛇腹折り等で上下方向に折り畳まれている。そして、ファー側サイドエアバッグ52は、蛇腹折り等の折りを解消しながら、ポップアップバー18の格納位置からポップアップ位置への移動を許容する構成とされている。
(制御装置の構成)
図9に示される如く、車両用シート10の車両用乗員拘束装置11は、MGG22、インフレータ48、54の作動を制御する制御装置としての衝突ECU56を備えている。衝突ECU56は、MGG22、インフレータ48、54の他、側面衝突を予測するプリクラッシュセンサ(側突予測センサ)58及び側突センサ32に電気的に接続されている。衝突ECU56は、プリクラッシュセンサ58からの信号に基づいて側面衝突を予測した場合にMGG22を作動し、側突センサ32からの信号に基づいて側面衝突(の不可避)を検知した場合にインフレータ48、54を作動させる構成とされている。これにより例えば、衝突ECU56は、側面衝突発生の略300msec前にMGG22を作動してバー本体18Aをポップアップ位置に移動し、側面衝突開始(検出)から1〜10msec後にインフレータ48、54を作動させるようになっている。
また、衝突ECU56は、後面衝突を予測するプリクラッシュセンサ(後突予測センサ)60及び後突センサ62に電気的に接続されている。衝突ECU56は、プリクラッシュセンサ60からの信号に基づいて後面衝突を予測した場合にMGG22を作動させる構成とされている。なお、衝突ECU56が、後突センサ62からの信号に基づいて後面衝突(の不可避)を検知した場合にMGG22を作動させる構成にしてもよい。
<作用及び効果>
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用シート10では、衝突ECU56がプリクラッシュセンサ60からの信号により後面衝突を予測すると、当該衝突ECU56によってMGG22が作動される。すると、MGG22からのガス圧によってポップアップバー18が格納位置からポップアップ位置へと変位(上昇)する。この変位に伴って、鞭打ち軽減バー25が収納位置から規制位置へと変位(上昇)され、該鞭打ち軽減バー25の連結部25Aがヘッドレスト15の本体部16に対し後方から対向する。これにより、ヘッドレスト15の本体部16を鞭打ち軽減バー25によって後方から支持することができるので、着座乗員Pの頭部Hから本体部16に入力される車両後方側への荷重や後面衝突の反動等によって、ヘッドレスト15がシートバック14に対して後傾することを抑制できる。しかも、通常時には、鞭打ち軽減バー25がシートバック14側に収納(格納)されているので、車両用シート10の意匠を良好なものにすることができる。
また、この車両用シート10では、鞭打ち軽減バー25が収納位置から規制位置へと変位される際には、シートバック14に設けられたガイドパイプ20によって鞭打ち軽減バー25の被案内部25Bが案内される。この被案内部25Bは、シートバック14の後方側に凸となる円弧状を成しているため、鞭打ち軽減バー25の変位(上昇)に伴って連結部25Aがシートバック14の前方側へ変位することになる。これにより、変位後の連結部25Aを、ヘッドレスト15の本体部16の後面に接触させることができるので、シートバック14に対するヘッドレスト15の後傾を効果的に抑制することができる。
さらに、この車両用シート10では、鞭打ち軽減バー25の連結部25Aは、左右の被案内部25B、左右のスライダ18B及びガイドパイプ20を介してシートバックフレーム14Aの左右の側部に支持されているため、連結部25Aによってヘッドレスト15の本体部16を後方から強固に支持することができる。これにより、シートバック14に対するヘッドレスト15の後傾を一層効果的に抑制することができる。
なお、この車両用シート10では、ポップアップバー18の変位に伴って、テンションクロス26が切れ目28を通じてシートクッション12及びシートバック14から引き出され、図1,図3〜図5に示される如く展開される。また、接続部46D、52Dにおいてバー本体18Aに接続されているニア側サイドエアバッグ46、ファー側サイドエアバッグ52の少なくとも一部が切れ目28を通じてシートバック14から引き出される。これらのテンションクロス26、ニア側サイドエアバッグ46、ファー側サイドエアバッグ52は、側面衝突の際に着座乗員を保護するためのものである。つまり、本実施形態では、後面衝突時に着座乗員を保護するための鞭打ち軽減バー25と、側面衝突時に着座乗員を保護するためのポップアップバー18との両方が、共通のアクチュエータによって変位(駆動)される。したがって、構成を簡素化することができ、低コスト化を図ることができる。以下、車両用シート10における側面衝突の際の作用及び効果について説明する。
車両用シート10では、側突ECU56がプリクラッシュセンサ58からの信号により側面衝突を予測すると、当該衝突ECU56によってMGG22が作動される。すると、MGG22からのガス圧によってポップアップバー18が格納位置からポップアップ位置へと変位する。この変位に伴って、テンションクロス26が切れ目28を通じてシートクッション12及びシートバック14から引き出され、図1,図3〜図5に示される如く展開される。また、接続部46D、52Dにおいてバー本体18Aに接続されているニア側サイドエアバッグ46、ファー側サイドエアバッグ52の少なくとも一部が切れ目28を通じてシートバック14から引き出される。なおこの際には、鞭打ち軽減バー25が収納位置から規制位置へと変位される。
さらに、側突センサ32からの信号により側面衝突を検知した衝突ECU56は、インフレータ48、54を作動させる。すると、左右のニア側サイドエアバッグ46、ファー側サイドエアバッグ52が膨張展開される(図1,図3〜図5は、テンションクロス26、左右のサイドエアバッグ46、52の展開完了状態を図示している)。これらサイドエアバッグ46、52は、既に展開されているテンションクロス26と着座乗員Pとの間で、該テンションクロス26に沿って前方に向けて膨張、展開される。衝突側の座席の着座乗員Pは、テンションクロス26及びニア側サイドエアバッグ46によって拘束され、反衝突側の座席の着座乗員Pは、テンションクロス26及びファー側サイドエアバッグ52によって拘束される。衝突後のゆり戻しの際は、各乗員Pは、衝突時とは逆のテンションクロス26、サイドエアバッグにて拘束される。
このように、車両用シート10では、衝突側のテンションクロス26によって、車両の側面衝突時における乗員の車幅方向外側への移動を効果的に抑制することができる。また、反衝突側のテンションクロス26によって、車両の側面衝突時における乗員の車幅方向内側への移動(隣席乗員との干渉等)を効果的に抑制することができる。さらに、テンションクロス26の上端26Bがポップアップバー18のバー本体18Aに接続されているため、例えば上端がシートバック14の上端部に接続された比較例に係る側方展開部材と比較して、展開状態でのテンションラインTLが前側に位置する。具体的には、上記比較例に係る側方展開部材では、図3に想像線で示されるTLcがテンションラインとされる。これに対し、車両用シート10では、テンションラインTLがテンションラインTLcよりも前側に位置する。これにより、テンションクロス26の拘束に寄与する有効面積が前側に広くなるため、着座乗員Pを効果的に拘束することができる衝突の形態が増す。例えば、着座乗員Pの前方への移動を伴う側方移動を生じる斜突等に対して、上端がシートバック14のテンションクロスを備えた比較例と比較して、着座乗員Pを効果的に拘束することができる。より具体的には、衝突角度が75°の斜め側面衝突に対しても着座乗員Pを保護することができる。
また、この車両用シート10では、上記の通りニア側サイドエアバッグ46、ファー側サイドエアバッグ52は、展開済みのテンションクロス26に沿って膨張展開されるため、着座乗員Pからシート幅方向に離れる方向の移動を規制され、展開方向が安定する。すなわち、側面衝突の検知(膨張展開の開始)から短時間で、適正に膨張展開が完了される。さらに、中央チャンバ46A、52Aによって、着座乗員Pの高剛性部位である肩部Sを拘束するため、該着座乗員Pの頭部Hの車幅方向の移動を効果的に抑制することができる。しかも、ニア側サイドエアバッグ46、ファー側サイドエアバッグ52には、頭部保護チャンバ46B、52Bが設けられている。このため、頭部Hの車幅方向の移動を一層効果的に抑制することができる。さらに、頭部保護チャンバ46B、52Bが接続部46D、52Dにおいてバー本体18Aに接続されているので、ポップアップバー18のポップアップ位置への移動に伴ってニア側サイドエアバッグ46、ファー側サイドエアバッグ52の少なくとも一部がインフレータ48、54の作動に先立ってシートバック14から引き出される。これにより、ニア側サイドエアバッグ46、52は、側面衝突の検知から一層短時間で、ニア側サイドエアバッグ46、52を適正に膨張展開させることができる。
また、ニア側サイドエアバッグ46に、中央チャンバ46A、頭部保護チャンバ46B、腰部保護チャンバ46Cを有する。このため、車幅方向の外側(衝突側)において、着座乗員Pを頭部から腰部に亘って拘束し、該乗員Pを側面衝突に対し効果的に保護することができる。特に、頭部保護チャンバ46Bが設けられていることで、サイドウインドウガラスに沿って展開されるカーテンエアバッグ等の頭部保護エアバッグを不要又は簡素化することができる。さらに、ファー側サイドエアバッグ52に、中央チャンバ52A、頭部保護チャンバ52B、腹部保護チャンバ52Cを有する。このため、車幅方向の内側(衝突側とは反対側)において、着座乗員Pを頭部から腹部に亘って拘束し、該乗員Pを隣席乗員との干渉に対し効果的に保護することができる。
また、この車両用シート10では、先行して展開されるテンションクロス26の張出部26Dに頭部保護チャンバ46Bが接続されている。このため、バー本体18Aに接続されていることで膨張展開に先行してシートバック14から引き出されるニア側サイドエアバッグ46は、さらにテンションクロス26の展開に伴って前方(テンションラインTL側)へも引き出されることとなる。さらに、テンションクロス26と腰部保護チャンバ46Cとが接続されており、ニア側サイドエアバッグ46は、下部においてもテンションクロス26の展開に伴って大きく前方に引き出される。すなわち、ガス供給前にニア側サイドエアバッグ46の折りの解消が促進される。これらにより、ニア側サイドエアバッグ46がより一層短時間で適正に膨張展開させることに寄与する。すなわち、ニア側サイドエアバッグ46のシートクッション12及びシートバック14からの引き出し(折りの解消)が促進されることで、該ニア側サイドエアバッグ46が短時間で膨張展開されることに寄与する。
同様に、ファー側サイドエアバッグ52は、先行して展開されるテンションクロス26の張出部26Dに頭部保護チャンバ52B及び腹部保護チャンバ52Cが接続されているため、シートクッション12及びシートバック14からの引き出し(折りの解消)を促進され、短時間で膨張展開される。
<実施形態の補足説明>
上記実施形態では、可動支持体としての鞭打ち軽減バー25と、側突用可動体としてのポップアップバー18とが別々に設けられた構成にしたが、本発明はこれに限らず、両者が部品共用される構成にしてもよい。例えば、図10に示されるポップアップバー18’(変形例)のように、バー本体18Aを下方側へ延長して鞭打ち軽減部19を形成すると共に、ポップアップバー18’がポップアップ位置に上昇した状態で鞭打ち軽減部19がヘッドレスト15の本体部16に対し後方から対向するように構成すればよい。この場合、鞭打ち軽減部19によってヘッドレスト15の後退を抑制することができるので、上記実施形態における鞭打ち軽減バー25を省略することができる。つまり、ポップアップバー18’が可動支持体及び側突用可動体の両方の機能を発揮する構成になる。この場合、ポップアップバー18’のバー本体18A、スライダ18Bを、それぞれ本発明における連結部、被案内部として捉えることができる。
また、上記実施形態では、鞭打ち軽減バー25(可動支持体)が連結部25Aと左右の被案内部25Bとを備えた構成にしたが、これに限らず、可動支持体の構成は適宜変更することができる。例えば、可動支持体がシートバックの上下方向に沿って長尺な棒状又はパイプ状に形成された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、鞭打ち軽減バー25(可動支持体)の被案内部25Bが、シートバックの後方側へ凸となる円弧状に形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、被案内部が直線状に形成された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、テンションクロス26の張出部26Dと頭部保護チャンバ46B、頭部保護チャンバ52Bとがティアシーム64にて接続された例を示したが、本発明はこれに限定されない。張出部26Dと、頭部保護チャンバ46B及び頭部保護チャンバ52Bの何れか一方とは、膨張展開後も接続状態が維持されるように接続されても良い。また、テンションクロス26の張出部26Dが省略された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、テンションクロス26の下部と腰部保護チャンバ46C、腹部保護チャンバ52Cとが縫製66にて接続された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、テンションクロス26の下部と腰部保護チャンバ46C及び腹部保護チャンバ52Cの少なくとも一方とは、接続されない構成としても良く、ティアシーム64にて接合された構成としても良い。
また、上記実施形態では、プリクラッシュセンサ58からの信号に基づいてニア側サイドエアバッグ装置42、ファー側サイドエアバッグ装置44の作動に先立ってポップアップバー18をポップアップ位置へ移動する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、側突センサ32からの信号により側面衝突(の不可避)を検知した衝突ECU56が、インフレータ48、54に先行してMGG22を作動するようにしても良い。また、サイドエアバッグ46、52が膨張展開に先行して切れ目28から引き出される構成であれば、インフレータ48、54とMGG22とを同時に作動させても良い。
また、上記実施形態では、車両用シート10がニア側サイドエアバッグ装置42、ファー側サイドエアバッグ装置44を備えた例を示したが、本発明はこれに限らず、ニア側サイドエアバッグ装置42及びファー側サイドエアバッグ装置44の何れか一方又は両方が省略された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、車両用シート10が左右のテンションクロス26を備えた例を示したが、本発明はこれに限らず、左右のテンションクロス26の何れか一方又は両方が省略された構成にしてもよい。
さらに、上記実施形態では、車両用シート10がポップアップバー18(側突用可動体)を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、側突用可動体が省略された構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で各種変更して実施可能であることは言うまでもない。
10 車両用シート
12 シートクッション
14 シートバック
14A シートバックフレーム
15 ヘッドレスト
16 本体部
18 ポップアップバー(側突用可動体)
20 ガイドパイプ(案内部)
22 MGG(アクチュエータ)
25 鞭打ち軽減バー(可動支持体)
26 テンションクロス(側方展開部材)
42,44 サイドエアバッグ装置
46,52 サイドエアバッグ
46B,52B 頭部保護チャンバ
56 衝突ECU(制御装置)

Claims (5)

  1. シートバックに対し上方へ変位可能に支持されると共に、シートバックフレームの左右の側部に支持された左右の被案内部と、前記左右の被案内部の上端側をシート幅方向に連結した連結部とを有する可動支持体と、
    作動されることで、前記連結部がヘッドレストの本体部に対し後方から対向する位置へと前記可動支持体を変位させるアクチュエータと、
    車両の後面衝突を検知又は予測した場合に前記アクチュエータを作動させる制御装置と、
    を備えた車両用シート。
  2. シートバックに対し上方へ変位可能に支持された可動支持体と、
    作動されることで、前記可動支持体の一部がヘッドレストの本体部に対し後方から対向する位置へと前記可動支持体を変位させるアクチュエータと、
    前記シートバックに対し上方へ変位可能に支持され、前記アクチュエータの作動により上方へ変位される側突用可動体と、
    上端側が前記側突用可動体に接続されると共に下端側がシートクッションの前端側に接続され、かつ前記シートクッションの側部から前記シートバックの側部にかけて収納され、前記側突用可動体が前記シートバックに対し上方に変位することで、前記側突用可動体との接続部と前記シートクッションとの接続部との間に張力が作用するように展開される側方展開部材と、
    車両の後面衝突を検知又は予測した場合、及び車両の側面衝突を検知又は予測した場合に前記アクチュエータを作動させる制御装置と、
    を備えた車両用シート。
  3. 前記可動支持体は、側面視で前記シートバックの後方側に凸となる円弧状を成す被案内部を有し、
    前記シートバックには、前記可動支持体を前記被案内部において案内する案内部が設けられている請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記制御装置が車両の側面衝突を検知又は予測した場合に、前記側方展開部材と着座乗員の少なくとも肩部及び胸部との間へサイドエアバッグを膨張展開させるサイドエアバッグ装置を備えた請求項2に記載の車両用シート。
  5. 前記サイドエアバッグは、着座乗員の頭部を拘束する頭部保護チャンバを有する請求項4に記載の車両用シート。
JP2012077105A 2012-03-29 2012-03-29 車両用シート Expired - Fee Related JP5742769B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012077105A JP5742769B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 車両用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012077105A JP5742769B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 車両用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013203349A JP2013203349A (ja) 2013-10-07
JP5742769B2 true JP5742769B2 (ja) 2015-07-01

Family

ID=49522895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012077105A Expired - Fee Related JP5742769B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 車両用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5742769B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113018783A (zh) * 2021-03-03 2021-06-25 昆山吉禾健康科技有限公司 一种信息输入及数据存储设备及使用方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19628108C1 (de) * 1996-07-12 1997-06-19 Daimler Benz Ag Aufprallschutz in einem Kraftfahrzeug mit einem Fahrzeugsitz
JP4433291B2 (ja) * 2004-05-25 2010-03-17 テイ・エス テック株式会社 車両用シート
JP4640325B2 (ja) * 2006-12-01 2011-03-02 トヨタ自動車株式会社 車両用サイドエアバッグ装置
JP2008174082A (ja) * 2007-01-18 2008-07-31 Toyota Motor Corp 後突用乗員頭部保護装置
JP2010188767A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Toyota Motor Corp 乗員保護装置、及び車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013203349A (ja) 2013-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5776616B2 (ja) 車両用シート
JP5594327B2 (ja) 車両用シート
JP6756825B2 (ja) 側面衝突用エアバッグ
JP5776648B2 (ja) 乗員保護装置
KR101595416B1 (ko) 차량용 시트
EP3141437B1 (en) Far side airbag device and vehicle seat
KR20190138488A (ko) 루프탑 에어백 장치
JP5796552B2 (ja) 車両用シート
JP5664585B2 (ja) 車両用シート
JP5799841B2 (ja) 車両用シート
JP7283943B2 (ja) 乗員保護装置
JP5747799B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP6940629B2 (ja) サイドエアバッグ装置及び、これを備えた車両用シート
JP2022188684A (ja) シート搭載型エアバッグ装置
US11242025B2 (en) Occupant protection apparatus
JP6229648B2 (ja) 車両用ルーフセンターエアバッグ装置
JP6613855B2 (ja) 車両用後席乗員保護エアバッグ装置
JP5742769B2 (ja) 車両用シート
JP2020066422A (ja) サイドエアバッグ装置
JP6464689B2 (ja) 車両の乗員保護構造
JP2020142716A (ja) 乗員保護装置
JP7411602B2 (ja) エアバッグ装置
JP5929562B2 (ja) 車両用シート
JP2006335140A (ja) 車両の後突用乗員保護装置
JP2007176454A (ja) 乗員保護装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150420

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5742769

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees