JP5742642B2 - 半導体素子の接合温度の推定方法、推定システムおよび推定プログラム - Google Patents
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Description
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定する手段と、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出手段と、
を備え、
前記変化分算出手段は、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算し、
前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する。
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定する処理と、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出処理と、
を備え、
前記変化分算出処理は、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算する処理であり、
前記演算処理装置は、前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する。
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定するステップと、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出ステップと、
を備え、
前記変化分算出ステップは、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算するステップであり、
前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する。
[実施の形態にかかる半導体素子の接合温度の推定方法]
図1は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度の推定方法の計算手順を説明するためのフローチャートである。下記の各ステップの演算処理は、後述するようにコンピュータに読み取り可能なプログラム等として提供されることもできる。
なお、本実施の形態にかかる接合温度推定方法は、ダイオード、トランジスタなど種々の半導体素子に対して適用可能である。半導体素子の種類や用途について限定はなく、電子回路に組み込まれる各種ダイオード、各種の半導体チップ、LSIチップなど電気機器に用いられる半導体素子や、電力制御用のダイオード、IGBTその他のパワー半導体素子であってもよい。
Tjnは、接合温度を意味する。これは、半導体素子の接合温度(ジャンクション温度)である。
VFnは、電圧を意味するものであり、半導体素子において通電中に発生する順方向電圧である。
IFnは、電流を意味するものであり、半導体素子に通電中に流れる通電電流である。
Zth(j−c)nは、過渡熱抵抗を意味するものであり、具体的には、本実施の形態では接合温度とケース間の過渡熱抵抗とする。過渡熱抵抗の値は、半導体素子の製品についての仕様書(データシート)中に記載される等により、一般に公開されていることが普通である。以下、簡略化のため、単に「Zth」と称すことがある。
ΔTjnは、接合温度差を意味するものであり、具体的には、本実施の形態では接合温度とケース間の温度差とする。本実施の形態にかかる接合温度の推定方法は、ある計算ステップにおける通電途中の半導体素子の自己発熱による温度上昇を考慮して、その温度変化分を次の計算ステップにおける温度上昇計算へとフィードバックさせるように、このΔTjnを接合温度計算に算入することができるものである。
・・・(3)
これらの数式(1)〜(3)は、図1のフローチャートを実行する際に利用されるものである。
なお、本実施の形態にかかる推定方法を、推定プログラムや推定システムとして提供する場合には、コンピュータその他の演算処理装置がこれらの数式に従って演算を実行可能な状態において図1のフローチャートがスタートする。具体的には、コンピュータ等の記録媒体に上記数式が保存される。
次に、Tj1の温度における順方向電圧として、VFnにおけるn=1の値、すなわちVF1を取得する。VF1は、図3に示した直線グラフの特性の近似式VF=a×Tj+bに対してTj1を代入(入力)することにより計算することができる。
続いて、I1の値を求める。I1の値は、図2に示す通電条件としてあらかじめ定めたパルス波形から、ステップS1のタイミングでの電流値を読み取ることで決まる。数式(3)に従って、VF1とI1を乗ずることによりP1を算出する。P1に対してさらに過渡熱抵抗Zthを乗ずることにより、ΔTj1を算出する。ここで、本実施の形態においては、各ステップにおいて乗ずるべき過渡熱抵抗は次のようにして決まる。数式(2)の右辺第1項にあるように、温度推定を行う時間幅のうちの最終値Zth(j−c)nと最終値の一つ手前の値Zth(j−c)n−1との差分を、最初のステップのP1に乗算する。ステップS2においては、P2×(Zth(j−c)n−1―Zth(j−c)n−2)という計算を行い、同様にこれを以降のステップに適用する。つまり、本実施の形態では、P1に乗ずるZthnはZth1ではない。
その後、Tj2の温度における順方向電圧として、VFnにおけるn=2の値、すなわちVF2を取得する。VF2も、ステップS1でVF1を計算したのと同様に、図3に示した直線グラフの特性の近似式V=a×Tj+bに対してTj2を代入(入力)することにより計算することができる。
続いて、I2の値を求める。I2の値も、ステップS1でI1を求めたときと同様に、図2に示す通電条件としてあらかじめ定めたパルス波形から、ステップS2のタイミングでの電流値を読み取ることで決まる。さらに、数式(3)に従って、VF2とI2を乗ずることによりP2を算出する。P2に対してさらに過渡熱抵抗Zthを乗ずる。P2に乗ずるべき過渡熱抵抗Zthの値は、ステップS1のときのZthよりさらに1ステップ分だけ時間的に遡った値である(Zth(j−c)n−1―Zth(j−c)n−2)である。ΔTj2は、下記の式(4)で算出される。
なお、本実施の形態は、半導体素子が、通電による半導体素子の自己発熱によってVFnが低下する傾向を有するものである場合を例示している。つまり、負の温度係数を持つ半導体素子である。
図6は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法の第1の変形例を説明するための図である。下記の変形例は、漏れ電流特性に温度依存性があることを考慮しつつ、この漏れ電流特性を上記実施の形態にかかる接合温度推定方法の計算に算入するものである。
Ileakage = alk×exp(blk×Tjn) ・・・(5)
式(5)で算出した漏れ電流値Ileakageに対して印加電圧値Vapを積算する。この積の値P´を、各ステップの損失計算式(つまり数式(3)のPn=IFn×VFn)に加える。これにより、通電完了後の電圧印加時における、接合温度の推定精度が向上する。
なお、異なる値の複数の印加電圧(Vap1、Vap2、・・・Vapn)について漏れ電流と印加電圧の関係式をあらかじめ求めておき、毎回の印加電圧値に応じて関係式を選択して用いてもよい。これにより、異なる複数の印加電圧条件がある場合に、今回の印加電圧条件に応じた特性(関係式)を用いて適切な漏れ電流の算出を行うことができる。
図7および図8は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法を用いた故障確率計算方法を説明するための図である。事前に過電流による限界試験等によって半導体素子の破壊時の温度(破壊温度)を把握しておけば、その破壊温度と接合温度Tjnとを比較することによって故障確率を予測することができる。下記に具体的手順を示す。以下の説明では、破壊温度をTbreakと表す。
まず、複数(一般的に5〜10個程度)の半導体素子のサンプルに対して限界試験を実施する。各半導体素子サンプルに対して、所定の通電条件下で、破壊に至るまで、徐々に通電電流を増加させる(損失増)。
上記の限界試験において、破壊した直前か或いは破壊した時の、電流値もしくはその中間値における電流値を、ワイブル分布や極値確率分布に従いグラフにプロットし、故障確率に対応した電流値を算出できるようにする。この故障確率−電流値をプロットした解析によって、例えば、故障確率F(t)=10%では電流値が1200Aであり、故障確率F(t)=1%では電流値が1000Aである等のように、故障確率に対応した電流値算出が可能となる。
上記解析で得られた電流条件(例えば上記のように1200Aや1000A)に応じた接合温度Tjnを、実施の形態にかかる推定方法(図1のフローチャートに従った計算)により算出する。このようにして上記「(1)限界試験」の結果および「(2)破壊温度解析」から算出したTjnが、ある故障確率(例えば上記のようにF(t)=10%や1%)における故障温度を表すことになる。この故障温度は、つまり半導体素子の使用限界温度であり、半導体素子がその機能を失う破壊温度Tbreakである。なお、図7のようなTjnと故障確率F(t)の関係(近似式等)をあらかじめ求めておいてもよい。これにより、調べたい通電条件下における故障確率を容易に算出でき、故障予測を行いやすくなる。
その後、使用限界温度Tbreakと、調べたい通電条件下における接合温度Tjnとを比較する。この比較によって、調べたい通電条件下での半導体素子の故障確率を予測することができる。例えば、温度比較の結果、Tbreak>Tjnである場合には、今回計算した通電条件における接合温度Tjnは、ある故障確率においては破壊温度Tbreakに達しないという結論が得られる。一方、Tbreak≦Tjnである場合には、今回計算した通電条件における接合温度Tjnは、ある故障確率で破壊温度に達してしまうという結論が得られる。
図9は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定システム2を説明するための模式図である。言い換えると、以下に述べる計算機ハードウェアに対して本発明の実施の形態にかかる接合温度推定プログラムを搭載することにより、接合温度推定システム2を構築することができる。接合温度推定システム2は、演算処理装置(コンピュータ)10上で、接合温度推定プログラムを実行する。接合温度推定プログラムは、図1のフローチャートに従って、所定の通電条件下における半導体素子(具体的には、ダイオード、トランジスタ)について、通電条件での通電開始後における時間経過に応じた接合温度を所定回数だけ繰り返し計算することができるシミュレーションプログラムである。なお、この接合温度推定プログラムは、種々のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態(つまり、接合温度推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体)として提供(生産、譲渡など)されても良い。
接合温度推定値を求めるステップの刻みについても、接合温度推定プログラム実行前の段階で指定されている。ステップの刻み(言い換えれば、ステップの間隔)は、通電条件等情報32で特定される通電期間(図2における、単パルス正弦半波の一周期)中に何回の計算を行うかを特定する数値(パラメータ)であり、接合温度推定システム2のユーザが入力装置20を介して設定(入力)することができる。
・漏れ電流Ileakageを計算するための数式(5)の関数
・漏れ電流値と印加電圧値との積を求める関数
・この積の値を各ステップの損失計算式(数式(3)のPn=IFn×VFn)に加えるためのルーチン
なお、漏れ電流と印加電圧の関係式をあらかじめ求めておき、この関係式を記憶装置30に記憶させても良い。異なる複数の印加電圧条件がある場合に、今回の印加電圧条件に応じた特性(関係式)を用いて漏れ電流の算出を行うようにしてもよい。
・電流増加率(di/dt)によって発生する過渡的な電圧(過渡電圧)の近似式の関数
・算出した過渡電圧値を、数式(3)の右辺第2項VFnに加えるためのルーチン
・限界試験を実施して得られた解析結果に基づくデータ(すなわち、故障確率に対応した電流値を算出する関数)、および、解析した電流条件に応じた接合温度Tjnを、演算プログラム36(図1のフローチャートに従った計算)で算出させるためのルーチン(なお、図7のようなTjnと故障確率の関係(近似式等)を定めた関数でもよい)。なお、解析結果に基づくデータを、故障確率F(t)=10%、1%、・・・についてそれぞれD10%、D1%、・・・などのように複数個用意しても良い。
・入力情報(故障確率を調べたい通電条件、通電電流)をユーザに求めるためのユーザインタフェース
・故障確率を調べたい通電条件、通電電流における接合温度Tjnを、演算プログラム36(図1のフローチャートに従った計算)で算出させるためのルーチン
・TbreakとTjnとの温度比較のための比較判定ルーチン
・比較判定結果を出力装置40に出力するルーチン
10 演算処理装置
20 入力装置
30 記憶装置
32 通電条件等情報
34 電圧温度特性
36 演算プログラム
40 出力装置
Claims (7)
- 予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する半導体素子の接合温度推定システムであって、
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定する手段と、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出手段と、
を備え、
前記変化分算出手段は、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算し、
前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する半導体素子の接合温度推定システム。 - 前記変化分算出手段は、
前記1周期分の前記過渡熱抵抗特性と前記複数個の時点とを対応づけることで前記時間軸上に順序付けられた複数個の抵抗値を設定し、
前記時間軸上で最後の時点から前記最初の時点まで遡りながら隣り合う2つの時点の抵抗値の差分を逐次計算し、
iを1以上の正の整数としたときに、前記逐次計算のうちi番目の計算で得た前記差分を前記係数として乗算することで第iの時点と第i+1の時点との間の接合温度変化分を計算する請求項1に記載の半導体素子の接合温度推定システム。 - 前記半導体素子における前記接合温度と漏れ電流値との間の関係を定めた漏れ電流温度特性に従って、前記半導体素子への通電後において前記半導体素子に印加電圧が与えられた際の接合温度に応じた漏れ電流値を取得する手段を備え、
前記漏れ電流値および前記印加電圧の積に基づいて定まる損失値を、前記接合温度変化分を求める計算に用いる前記積算値に対して算入することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体素子の接合温度推定システム。 - 前記半導体素子における通電の際の電流増加率とこの通電の際に発生する過渡的な電圧との間の関係を定めた過渡特性に従って算出した過渡電圧値を、前記接合温度変化分を求める計算における前記順方向電圧の値に算入することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体素子の接合温度推定システム。
- 前記半導体素子が破壊する通電条件と故障確率との間の関係を定めた故障確率特性を取得する手段と、
前記半導体素子が破壊する通電条件下における前記半導体素子の接合温度の推定値を、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子の接合温度推定システムを用いて推定する手段と、
故障確率を推定すべき通電条件についての前記半導体素子の接合温度の推定値を、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子の接合温度推定システムを用いて推定する手段と、
前記半導体素子が破壊する通電条件下における前記半導体素子の接合温度の推定値と、故障確率を推定すべき通電条件についての前記半導体素子の接合温度の推定値と、の比較に基づいて、前記故障確率を推定すべき通電条件についての前記半導体素子の故障確率を推定する手段と、
を備えることを特徴とする半導体素子の故障確率推定システム。 - 予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する処理を演算処理装置に実行させる半導体素子の接合温度推定プログラムであって、
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定する処理と、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出処理と、
を備え、
前記変化分算出処理は、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算する処理であり、
前記演算処理装置は、前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する半導体素子の接合温度推定プログラム。 - 予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する半導体素子の接合温度推定方法であって、
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定するステップと、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出ステップと、
を備え、
前記変化分算出ステップは、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算するステップであり、
前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する半導体素子の接合温度推定方法。
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