JP5742642B2 - 半導体素子の接合温度の推定方法、推定システムおよび推定プログラム - Google Patents

半導体素子の接合温度の推定方法、推定システムおよび推定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子の接合温度の推定方法、推定システムおよび推定プログラムに関する。
従来、例えば、特開平4−340757号公報に開示されているように、半導体素子の接合温度(ジャンクション温度)の検出を行うシステムが知られている。接合温度とは半導体素子内部の半導体接合部分の温度であり、接合温度が適正な範囲内に収まるように半導体素子を使用しなければ、半導体素子の故障を招いてしまう。一方、この公報の段落0003には、ダイオードの順方向電圧に温度依存性があるということ、具体的には、ダイオードの両極間の電圧が当該ダイオードの接合温度によって変化するということが記載されている。この公報は、ダイオードの順方向電圧の温度依存性を利用して半導体集積回路(LSI)の接合温度を検出するシステムを開示している。
特開平4−340757号公報 特開平9−304471号公報 特開2006−50711号公報 特開昭59−167024号公報
しかしながら、上記公報に記載されている技術には計算精度の面で未だ改善の余地がある。すなわち、上記公報にかかる技術はデバイス測定時の温度推定方法に関するものであるが、具体的には、半導体デバイスの特性値を計測して温度推定を行うものである。計測する特性値は、例えば、微小電流を流しているときの電圧値などである。
この従来技術における温度推定方法では、次のような点が考慮に入れられていない。すなわち、半導体素子への通電によりその半導体素子が自己発熱すると、その自己発熱によって半導体素子の電気的特性が変化する。本来であれば、現在の計算ステップにおける通電途中のそのような自己発熱による温度上昇を考慮し、その温度変化分を次の計算ステップにおける温度上昇計算へとフィードバックさせることが好ましい。例えば、順方向電圧に、自己発熱による接合温度上昇に応じて順方向電圧が増大するという比例的な温度依存性が存在する場合がある。言い換えると、半導体素子における損失(通電電流と順方向電圧の積)の温度特性が、正の係数を持つ場合がある。この場合、自己発熱による温度変化分を考慮しないと(例えば、順方向電圧を温度によらず固定値としてしまうと)、推定温度が実際の接合温度よりも低く推定される誤差が生じうる。このような誤差への対処が十分に検討されていないという点において、従来の技術は未だ改善の余地があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、半導体素子の接合温度を精度よく求めることができる半導体素子の接合温度の推定方法、推定システムおよび推定プログラムを提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する半導体素子の接合温度推定システムであって、
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定する手段と、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出手段と、
を備え、
前記変化分算出手段は、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算し、
前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する
第2の発明は、上記の目的を達成するため、予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する処理を演算処理装置に実行させる半導体素子の接合温度推定プログラムであって、
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定する処理と、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出処理と、
を備え、
前記変化分算出処理は、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算する処理であり、
前記演算処理装置は、前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する
第3の発明は、上記の目的を達成するため、予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する半導体素子の接合温度推定方法であって、
前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定するステップと、
前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出ステップと、
を備え、
前記変化分算出ステップは、
(1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
(2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
(3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算するステップであり、
前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する

本発明によれば、半導体素子の接合温度を精度よく求めることができる。
本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度の推定方法の計算手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態における接合温度の推定方法において、半導体素子への通電条件を示す図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度の推定方法において、あらかじめ取得しておくべき、接合温度と順方向電圧の関係の計測結果の一例を示す図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法により得られた推定結果を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法により得られた推定結果を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法の第1の変形例を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法を用いた故障確率計算方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法を用いた故障確率計算方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定システム2を説明するための模式図である。
実施の形態.
[実施の形態にかかる半導体素子の接合温度の推定方法]
図1は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度の推定方法の計算手順を説明するためのフローチャートである。下記の各ステップの演算処理は、後述するようにコンピュータに読み取り可能なプログラム等として提供されることもできる。
なお、本実施の形態にかかる接合温度推定方法は、ダイオード、トランジスタなど種々の半導体素子に対して適用可能である。半導体素子の種類や用途について限定はなく、電子回路に組み込まれる各種ダイオード、各種の半導体チップ、LSIチップなど電気機器に用いられる半導体素子や、電力制御用のダイオード、IGBTその他のパワー半導体素子であってもよい。
図1に示すように、本実施の形態では、ステップS1、ステップS2、・・・ステップSnとあるように、複数のステップS1、S2〜Snの計算を逐次的に実行する。ステップの刻みは必ずしも等間隔でなくともよく、任意の間隔で各ステップを割り当てればよい。ただし、等間隔だと計算が簡便であるという利点がある。また、ステップ解像度(ステップの数)は、計算精度の向上という観点からはできるだけ多いほうが良い。
図1のフローチャートにおいて、各記号の意味は次のとおりである。なお、各記号の添え字「n」は、ステップの番号を表しており、n=1、2・・・のように所定のステップに応じた番号が代入される。
jnは、接合温度を意味する。これは、半導体素子の接合温度(ジャンクション温度)である。
Fnは、電圧を意味するものであり、半導体素子において通電中に発生する順方向電圧である。
Fnは、電流を意味するものであり、半導体素子に通電中に流れる通電電流である。
th(j−c)nは、過渡熱抵抗を意味するものであり、具体的には、本実施の形態では接合温度とケース間の過渡熱抵抗とする。過渡熱抵抗の値は、半導体素子の製品についての仕様書(データシート)中に記載される等により、一般に公開されていることが普通である。以下、簡略化のため、単に「Zth」と称すことがある。
ΔTjnは、接合温度差を意味するものであり、具体的には、本実施の形態では接合温度とケース間の温度差とする。本実施の形態にかかる接合温度の推定方法は、ある計算ステップにおける通電途中の半導体素子の自己発熱による温度上昇を考慮して、その温度変化分を次の計算ステップにおける温度上昇計算へとフィードバックさせるように、このΔTjnを接合温度計算に算入することができるものである。
図2は、本発明の実施の形態における接合温度の推定方法において、半導体素子の通電条件を示す図である。具体的には、図2は、通電電流、過渡熱抵抗および順方向電圧のタイムチャートである。図2にあるとおり、本実施の形態では、単パルス正弦半波を半導体素子に対して与えるべき通電条件とする。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、本実施の形態にかかる計算手順(フローチャートの内容)はこれ以外の複数パルスや方形波、三角波等の各種通電波形を半導体素子に与える場合でも同様に利用することができる。通電条件は、図1のフローチャートを実行する前の段階であらかじめ選定しておくものである。また、計算のステップ分割数も、この通電条件の設定と合わせてあらかじめ決定しておく。つまり、本実施の形態であれば、図2に示す通電条件(半パルス正弦半波)の1周期内で、何回の計算を行うかを、あらかじめ設定し、図2の横軸である時間において、どのタイミングで何番目のステップの計算を実行するのかを決定しておく。
図3は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度の推定方法において、あらかじめ取得しておくべき、接合温度と順方向電圧の関係の計測結果の一例を示す図である。本実施の形態にかかる推定対象の半導体素子は、この図3にあるようにジャンクション電圧Tと順方向電圧Vとの間に比例的な関係があり、かつジャンクション電圧Tが上昇するほど順方向電圧Vが低下する特性を有するものとする。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、例えばジャンクション電圧Tが上昇するほど順方向電圧Vも増大する特性を有する半導体素子でも良い。また、両者の関係が直線的(比例的)な相関に限定されるものでもなく、曲線的な順方向電圧−接合温度特性を有する半導体素子でも良い。
なお、図3に示す特性は、図1のフローチャートを実行する前の段階であらかじめ取得しておくものである。例えば、半導体素子(ダイオードやトランジスタ)を恒温槽等により温度制御できる環境下に置きつつ、一定の通電電流状態において、その順方向電圧と接合温度との関係を計測する。なお、恒温槽等による設定温度と実際の接合温度との関係については、事前に測定により特定しておいてもよいし、一般的に半導体素子製品について公開されたデータシート上のケース温度や周囲温度と接合温度との関係式を用いて計算してもよい。図3に示す特性は、数式(近似式)やマップ等の形で読み取り可能な情報として記憶媒体に記録される。直線近似であれば、図3の直線グラフのように、V=a×T+bという数式が記録される(a、bはそれぞれ定数)。
図1の各ステップS1、S2、・・・Snにも示すように、接合温度Tjnの算出に用いる式は、下記のとおりである。
Figure 0005742642
・・・(3)
これらの数式(1)〜(3)は、図1のフローチャートを実行する際に利用されるものである。
なお、本実施の形態にかかる推定方法を、推定プログラムや推定システムとして提供する場合には、コンピュータその他の演算処理装置がこれらの数式に従って演算を実行可能な状態において図1のフローチャートがスタートする。具体的には、コンピュータ等の記録媒体に上記数式が保存される。
図1のフローチャートでは、まず、Tjnにおけるn=1の値、すなわちTj1を取得するステップが実施される(ステップS1)。Tj1は、初回のステップであるステップS1において、数式(1)のTj_startと一致する。Tj_startは、あらかじめ定めたTの初期値である。
次に、Tj1の温度における順方向電圧として、VFnにおけるn=1の値、すなわちVF1を取得する。VF1は、図3に示した直線グラフの特性の近似式V=a×T+bに対してTj1を代入(入力)することにより計算することができる。
続いて、Iの値を求める。Iの値は、図2に示す通電条件としてあらかじめ定めたパルス波形から、ステップS1のタイミングでの電流値を読み取ることで決まる。数式(3)に従って、VF1とIを乗ずることによりPを算出する。Pに対してさらに過渡熱抵抗Zthを乗ずることにより、ΔTj1を算出する。ここで、本実施の形態においては、各ステップにおいて乗ずるべき過渡熱抵抗は次のようにして決まる。数式(2)の右辺第1項にあるように、温度推定を行う時間幅のうちの最終値Zth(j−c)nと最終値の一つ手前の値Zth(j−c)n−1との差分を、最初のステップのPに乗算する。ステップS2においては、P2×(Zth(j−c)n−1―Zth(j−c)n−2)という計算を行い、同様にこれを以降のステップに適用する。つまり、本実施の形態では、Pに乗ずるZthnはZth1ではない。
これらの計算の結果、ステップS1においては、まずステップS1における接合温度Tj1が特定されるとともに、さらに、次のステップS2で用いるべきΔTj1が算出される。これにより、ステップS1は完了する。
次に、ステップS2へと移る。ステップS2では、ステップS1で求めたTj1とΔTj1の和が、Tj2の値として算出される。これにより、ステップS2における接合温度Tj2の値が得られる。
その後、Tj2の温度における順方向電圧として、VFnにおけるn=2の値、すなわちVF2を取得する。VF2も、ステップS1でVF1を計算したのと同様に、図3に示した直線グラフの特性の近似式V=a×T+bに対してTj2を代入(入力)することにより計算することができる。
続いて、Iの値を求める。Iの値も、ステップS1でIを求めたときと同様に、図2に示す通電条件としてあらかじめ定めたパルス波形から、ステップS2のタイミングでの電流値を読み取ることで決まる。さらに、数式(3)に従って、VF2とIを乗ずることによりPを算出する。Pに対してさらに過渡熱抵抗Zthを乗ずる。Pに乗ずるべき過渡熱抵抗Zthの値は、ステップS1のときのZthよりさらに1ステップ分だけ時間的に遡った値である(Zth(j−c)n−1―Zth(j−c)n−2)である。ΔTj2は、下記の式(4)で算出される。
Figure 0005742642
これらの計算の結果、ステップS2においては、まずステップS2における接合温度Tj2が特定されるとともに、さらに、次のステップで用いるべきΔTj2が算出される。これにより、ステップS2は完了する。
このように、あるステップにおいて、当該ステップにおける接合温度Tjnが特定されるとともに、さらに、次のステップで用いるべきΔTjnも算出される。これを繰り返すことにより、ステップS1から最後のステップ(ステップSn)まで計算を進めることができる。その結果、最終ステップにおける接合温度であるTjnを算出することができる。
図4は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法により得られた推定結果を説明するための図である。図4は、前述した計算手順を実行することにより得られた計算結果を示す図である。図4において、Tが、まず増大したのち、その後減少に転ずる変化を示していることがわかる。このように、本実施の形態によれば、半導体素子の接合温度を、自己発熱による順方向電圧の変化分を算入して精度よく推定することができる。以上説明したように、本願発明によれば、半導体素子に加わる損失(順電流IFnと順電圧VFnの積)と過渡熱抵抗値Zthとから、接合温度推定を精度よく行うことができる。
図5は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法により得られた推定結果を説明するための図である。図5は、通電時における順方向電圧の温度依存性を加味した上での、順方向電圧VFnと通電電流IFnとの関係について算出した結果を示す図である。図5において直線で示した特性は、温度条件を固定にした場合における順方向電圧VFnと通電電流IFnの関係を記載したものである。図5において、複数プロットされた点は、上記の実施の形態にかかる計算手法により算出した順方向電圧VFnと通電電流IFnの関係を記載したものである。プロットされている複数の点は、ステップS1、S2・・・Snまでの計算過程で得られたVF1、VF2、・・・VFnである。
なお、本実施の形態は、半導体素子が、通電による半導体素子の自己発熱によってVFnが低下する傾向を有するものである場合を例示している。つまり、負の温度係数を持つ半導体素子である。
(変形例)
図6は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法の第1の変形例を説明するための図である。下記の変形例は、漏れ電流特性に温度依存性があることを考慮しつつ、この漏れ電流特性を上記実施の形態にかかる接合温度推定方法の計算に算入するものである。
図6は、一定の印加電圧条件における、漏れ電流と接合温度Tjとの関係を示す図である。パワー半導体素子の応用として、通電完了後に半導体素子へ電圧を印加することが一般的である。半導体素子に電圧を印加すると漏れ電流(ダイオードであれば逆電流)が流れ、その漏れ電流と印加電圧の積が損失となる。漏れ電流は、接合温度との関係で正の係数を持っている。特に、高温条件化では、指数関数的に漏れ電流が急増することが多い。
この変形例では、通電完了後に電圧が印加された場合(印加電圧値Vap)、その電圧条件であってかつそのときの接合温度における漏れ電流を求める。漏れ電流をIleakageとし、本変形例では下記の近似式で漏れ電流の大きさを求める。alkおよびblkは定数である。
leakage = alk×exp(blk×Tjn) ・・・(5)
式(5)で算出した漏れ電流値Ileakageに対して印加電圧値Vapを積算する。この積の値P´を、各ステップの損失計算式(つまり数式(3)のP=IFn×VFn)に加える。これにより、通電完了後の電圧印加時における、接合温度の推定精度が向上する。
なお、異なる値の複数の印加電圧(Vap1、Vap2、・・・Vapn)について漏れ電流と印加電圧の関係式をあらかじめ求めておき、毎回の印加電圧値に応じて関係式を選択して用いてもよい。これにより、異なる複数の印加電圧条件がある場合に、今回の印加電圧条件に応じた特性(関係式)を用いて適切な漏れ電流の算出を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法の第2の変形例を説明する。電流が流れている時の電流増加率(di/dt)によって、過渡的な電圧が発生する。この過渡的な電圧の近似式を、VFn算出式に加えてもよい。具体的には、電流増加率(di/dt)に応じた過渡的な電圧Vの特性をあらかじめ計測しておき、その特性の近似式を求めておく。この特性の近似式で算出される過渡電圧値を、前述した数式(3)の右辺第2項VFnに加えるものとする。これにより、さらに接合温度推定の精度が向上する。
(故障確率計算への応用)
図7および図8は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定方法を用いた故障確率計算方法を説明するための図である。事前に過電流による限界試験等によって半導体素子の破壊時の温度(破壊温度)を把握しておけば、その破壊温度と接合温度Tjnとを比較することによって故障確率を予測することができる。下記に具体的手順を示す。以下の説明では、破壊温度をTbreakと表す。
(1)限界試験を実施
まず、複数(一般的に5〜10個程度)の半導体素子のサンプルに対して限界試験を実施する。各半導体素子サンプルに対して、所定の通電条件下で、破壊に至るまで、徐々に通電電流を増加させる(損失増)。
(2)破壊温度解析(例えば、図8のようなワイブル分布解析)
上記の限界試験において、破壊した直前か或いは破壊した時の、電流値もしくはその中間値における電流値を、ワイブル分布や極値確率分布に従いグラフにプロットし、故障確率に対応した電流値を算出できるようにする。この故障確率−電流値をプロットした解析によって、例えば、故障確率F(t)=10%では電流値が1200Aであり、故障確率F(t)=1%では電流値が1000Aである等のように、故障確率に対応した電流値算出が可能となる。
(3)接合温度計算
上記解析で得られた電流条件(例えば上記のように1200Aや1000A)に応じた接合温度Tjnを、実施の形態にかかる推定方法(図1のフローチャートに従った計算)により算出する。このようにして上記「(1)限界試験」の結果および「(2)破壊温度解析」から算出したTjnが、ある故障確率(例えば上記のようにF(t)=10%や1%)における故障温度を表すことになる。この故障温度は、つまり半導体素子の使用限界温度であり、半導体素子がその機能を失う破壊温度Tbreakである。なお、図7のようなTjnと故障確率F(t)の関係(近似式等)をあらかじめ求めておいてもよい。これにより、調べたい通電条件下における故障確率を容易に算出でき、故障予測を行いやすくなる。
(4)TbreakとTjnとの温度比較
その後、使用限界温度Tbreakと、調べたい通電条件下における接合温度Tjnとを比較する。この比較によって、調べたい通電条件下での半導体素子の故障確率を予測することができる。例えば、温度比較の結果、Tbreak>Tjnである場合には、今回計算した通電条件における接合温度Tjnは、ある故障確率においては破壊温度Tbreakに達しないという結論が得られる。一方、Tbreak≦Tjnである場合には、今回計算した通電条件における接合温度Tjnは、ある故障確率で破壊温度に達してしまうという結論が得られる。
このようにして、所望の通電条件について接合温度Tjnを求め、これを破壊温度Tbreakと比較することによって、任意の通電条件下における故障の蓋然性や故障確率の算出を行うことができる。または、故障確率からの逆算を行うことによって、任意の故障確率におけるTj1、IFn条件の算出を行うこともできる。これらの計算を行うことにより、半導体素子をある通電条件で使用したいという場面において半導体素子がどの程度の故障確率を持つのか等を精度よく推定することができる。
[半導体素子の接合温度の推定システムおよび推定プログラム]
図9は、本発明の実施の形態にかかる半導体素子の接合温度推定システム2を説明するための模式図である。言い換えると、以下に述べる計算機ハードウェアに対して本発明の実施の形態にかかる接合温度推定プログラムを搭載することにより、接合温度推定システム2を構築することができる。接合温度推定システム2は、演算処理装置(コンピュータ)10上で、接合温度推定プログラムを実行する。接合温度推定プログラムは、図1のフローチャートに従って、所定の通電条件下における半導体素子(具体的には、ダイオード、トランジスタ)について、通電条件での通電開始後における時間経過に応じた接合温度を所定回数だけ繰り返し計算することができるシミュレーションプログラムである。なお、この接合温度推定プログラムは、種々のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態(つまり、接合温度推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体)として提供(生産、譲渡など)されても良い。
接合温度推定システム2は、演算処理装置(コンピュータ)10とその周辺機器(入力装置20と、記憶装置30と、出力装置40)とを備えている。入力装置20は、キーボード、マウス等のヒューマンインタフェースデバイスや、コンピュータ読み取り記録媒体(CD−ROM,DVD−ROMその他の光学式や磁気記録式の各種記録デバイス)から電子情報を読み取るための読み取り装置(CDドライブ、DVDドライブ等)を含む。また、USBメモリデバイス等との接続用の入出力インタフェースも、入力装置20として機能することができる。出力装置40は、モニタやプリンタ等の各種出力機器を含む。この出力装置40に、前述した実施の形態にかかる接合温度の推定結果(図4参照)や、故障確率(%)の値が表示、出力される。
接合温度推定システム2では、記憶装置30に、通電条件等情報32、電圧温度特性34、および演算プログラム36が記憶されている。
通電条件等情報32は、図2を用いて説明したごとき通電条件等を定めた情報である。通電条件等情報32は、推定対象の半導体素子が置かれるべき通電条件を特定するための情報である。本実施の形態では、図2の単パルス正弦半波を半導体素子に対して与えるべき通電条件とする。つまり、通電条件等情報32は、図2に示す単パルス正弦半波の通電電流波形、順方向電圧波形がともに時間の関数として表された情報を含んでいる。さらに、この通電条件等情報32には過渡熱抵抗Zthの値も時間の関数として含まれている。なお、Tjnの初期値であるTj_startも、この通電条件等情報32に含めても良い。
電圧温度特性34とは、半導体素子における接合温度と順方向電圧の関係を定めた特性である。この電圧温度特性34は図3を用いて説明した特性を記憶したものであり、電圧温度特性34に従って接合温度に応じた順方向電圧値を求めることができる。なお、図3の説明箇所でも述べたが、直線近似であれば、V=a×T+bという数式を電圧温度特性34として記録してもよい。
演算プログラム36は、図1のフローチャートに含まれる各ステップの演算処理が電子計算機用プログラムとして提供されたものである。演算プログラム36には、数式(1)〜(3)の関数を含むサブルーチン、および、プログラム開始→ステップS1→S2→・・・→Sn→プログラム終了というメインルーチンが含まれている。
接合温度推定値を求めるステップの刻みについても、接合温度推定プログラム実行前の段階で指定されている。ステップの刻み(言い換えれば、ステップの間隔)は、通電条件等情報32で特定される通電期間(図2における、単パルス正弦半波の一周期)中に何回の計算を行うかを特定する数値(パラメータ)であり、接合温度推定システム2のユーザが入力装置20を介して設定(入力)することができる。
このような接合温度推定システム2において、図1のフローチャートに従って演算処理が実行される。図1のフローチャートにおいて、各記号の意味は次のとおりである。なお、各記号の添え字「n」は、ステップの番号を表しており、n=1、2・・・のように所定のステップに応じた番号が代入される。演算処理装置10は、順方向電圧VFn、通電電流IFn、および過渡熱抵抗Zth(j−c)nの現在のステップ(S1、S2、・・・Sn)における値を、記憶装置30内の通電条件等情報32を参照することにより取得する。演算処理装置10は、図1のフローチャートの各ステップにおいてそのステップでの計算に必要な順方向電圧VFnなどを通電条件等情報32および電圧温度特性34から取得しながら、演算プログラム36を実行する。すなわち、演算プログラム36の実行により、ステップ刻みで、前述したようにTjnの取得又は計算、Tjnにおける順方向電圧VFnの取得、Iの値の取得、Pの算出およびΔTjnの算出が行われていく。
このように、演算プログラム36のあるステップにおいて、当該ステップにおける接合温度Tjnが特定されるとともに、さらに、次のステップで用いるべきΔTjnも算出される。演算処理装置10でこのような演算処理が所定ステップ数に至るまで繰り返されることにより、ステップS1から最後のステップ(ステップSn)まで計算を進めることができる。その結果、最終ステップにおける接合温度であるTjnを算出することができる。その後、この計算結果Tj1、Tj2、・・・Tjnが、数値データや或いは図4に示すようなグラフとして出力装置40に表示されることができる。
なお、前述した実施の形態における第1変形例、第2変形例、および故障確率推定への応用についても、この接合温度推定システム2および接合温度推定プログラム上で実行してもよい。
第1変形例については、例えば、次のような関数(サブルーチン)を演算プログラム36に追加しておき、実行すればよい。
・漏れ電流Ileakageを計算するための数式(5)の関数
・漏れ電流値と印加電圧値との積を求める関数
・この積の値を各ステップの損失計算式(数式(3)のP=IFn×VFn)に加えるためのルーチン
なお、漏れ電流と印加電圧の関係式をあらかじめ求めておき、この関係式を記憶装置30に記憶させても良い。異なる複数の印加電圧条件がある場合に、今回の印加電圧条件に応じた特性(関係式)を用いて漏れ電流の算出を行うようにしてもよい。
第2変形例については、例えば、次のような関数(サブルーチン)を演算プログラム36に追加しておき、実行すればよい。
・電流増加率(di/dt)によって発生する過渡的な電圧(過渡電圧)の近似式の関数
・算出した過渡電圧値を、数式(3)の右辺第2項VFnに加えるためのルーチン
故障確率計算への応用については、例えば、次のような関数(サブルーチン)を演算プログラム36に追加しておき、実行すればよい。
・限界試験を実施して得られた解析結果に基づくデータ(すなわち、故障確率に対応した電流値を算出する関数)、および、解析した電流条件に応じた接合温度Tjnを、演算プログラム36(図1のフローチャートに従った計算)で算出させるためのルーチン(なお、図7のようなTjnと故障確率の関係(近似式等)を定めた関数でもよい)。なお、解析結果に基づくデータを、故障確率F(t)=10%、1%、・・・についてそれぞれD10%、D1%、・・・などのように複数個用意しても良い。
・入力情報(故障確率を調べたい通電条件、通電電流)をユーザに求めるためのユーザインタフェース
・故障確率を調べたい通電条件、通電電流における接合温度Tjnを、演算プログラム36(図1のフローチャートに従った計算)で算出させるためのルーチン
・TbreakとTjnとの温度比較のための比較判定ルーチン
・比較判定結果を出力装置40に出力するルーチン
2 接合温度推定システム
10 演算処理装置
20 入力装置
30 記憶装置
32 通電条件等情報
34 電圧温度特性
36 演算プログラム
40 出力装置

Claims (7)

  1. 予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する半導体素子の接合温度推定システムであって、
    前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定する手段と、
    前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出手段と、
    を備え、
    前記変化分算出手段は、
    (1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
    (2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
    (3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算し、
    前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する半導体素子の接合温度推定システム。
  2. 前記変化分算出手段は、
    前記1周期分の前記過渡熱抵抗特性と前記複数個の時点とを対応づけることで前記時間軸上に順序付けられた複数個の抵抗値を設定し、
    前記時間軸上で最後の時点から前記最初の時点まで遡りながら隣り合う2つの時点の抵抗値の差分を逐次計算し、
    iを1以上の正の整数としたときに、前記逐次計算のうちi番目の計算で得た前記差分を前記係数として乗算することで第iの時点と第i+1の時点との間の接合温度変化分を計算する請求項1に記載の半導体素子の接合温度推定システム。
  3. 前記半導体素子における前記接合温度と漏れ電流値との間の関係を定めた漏れ電流温度特性に従って、前記半導体素子への通電後において前記半導体素子に印加電圧が与えられた際の接合温度に応じた漏れ電流値を取得する手段を備え、
    前記漏れ電流値および前記印加電圧の積に基づいて定まる損失値を、前記接合温度変化分を求める計算に用いる前記積算値に対して算入することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体素子の接合温度推定システム。
  4. 前記半導体素子における通電の際の電流増加率とこの通電の際に発生する過渡的な電圧との間の関係を定めた過渡特性に従って算出した過渡電圧値を、前記接合温度変化分を求める計算における前記順方向電圧の値に算入することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体素子の接合温度推定システム。
  5. 前記半導体素子が破壊する通電条件と故障確率との間の関係を定めた故障確率特性を取得する手段と、
    前記半導体素子が破壊する通電条件下における前記半導体素子の接合温度の推定値を、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子の接合温度推定システムを用いて推定する手段と、
    故障確率を推定すべき通電条件についての前記半導体素子の接合温度の推定値を、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子の接合温度推定システムを用いて推定する手段と、
    前記半導体素子が破壊する通電条件下における前記半導体素子の接合温度の推定値と、故障確率を推定すべき通電条件についての前記半導体素子の接合温度の推定値と、の比較に基づいて、前記故障確率を推定すべき通電条件についての前記半導体素子の故障確率を推定する手段と、
    を備えることを特徴とする半導体素子の故障確率推定システム。
  6. 予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する処理を演算処理装置に実行させる半導体素子の接合温度推定プログラムであって、
    前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定する処理と、
    前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出処理と、
    を備え、
    前記変化分算出処理は、
    (1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
    (2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
    (3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算する処理であり、
    前記演算処理装置は、前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する半導体素子の接合温度推定プログラム。
  7. 予め定めた通電電流波形に従って半導体素子に電流を流すための通電条件を定め、時間軸上で前記通電電流波形の1周期内に複数個の時点を定め、前記通電条件下で前記複数個の時点それぞれでの前記半導体素子の接合温度を前記複数個の時点のうち最初の時点から逐次的に計算する半導体素子の接合温度推定方法であって、
    前記最初の時点での接合温度として予め定めた初期接合温度を設定するステップと、
    前記複数個の時点における、隣り合う2つの時点の間の接合温度の変化分である接合温度変化分を求める変化分算出ステップと、
    を備え、
    前記変化分算出ステップは、
    (1)前記半導体素子における接合温度と順方向電圧との間の関係を定めた電圧温度特性に従って、前記複数個の時点のうち今回の時点での接合温度に基づいて前記今回の時点での前記半導体素子の順方向電圧を求め、
    (2)前記半導体素子の過渡熱抵抗特性に基づく係数を取得し、
    (3)前記今回の時点での前記順方向電圧と前記今回の時点での前記半導体素子の通電電流との積算値に、前記係数を乗じることにより、前記今回の時点と次回の時点との間の接合温度変化分を計算するステップであり、
    前記今回の時点の接合温度に、前記今回の時点と前記次回の時点との間の前記接合温度変化分を加算することで、前記次回の時点の接合温度を計算する半導体素子の接合温度推定方法。
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