JP5741510B2 - 燃料電池発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、都市ガスやLPGなどの燃料ガスを水蒸気と反応させて水素を製造し、この水素含有ガスを燃料電池に供給して発電を行う燃料電池発電システムに関する。
都市ガスやLPGなどの燃料ガスを水蒸気と改質反応させて水素を製造し、この水素を酸素と反応させて発電する燃料電池発電システムは、電気化学反応によって燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換するため、エネルギー変換に伴って発生する損失が少なく、高い発電効率を得ることができる。しかし、都市ガスやLPGには、付臭剤といわれる硫黄化合物が含まれており、これが燃料電池発電システム内で使用されている各種触媒を被毒する。そこで、従来は、予め燃料ガスから付臭剤を除去した後、改質反応に供給するようにしている。
図2は、上記のような水蒸気改質器を用い、炭化水素(原料ガス)を改質して生成した水素含有ガスを燃料電池に供給するまでの態様例を示す図である(特許文献1)。原料ガスは、メルカプタン類、サルファイド類、あるいはチオフェンなどの硫黄化合物を除去するために、まず脱硫器1へ導入される。次いで、別途設けられた水蒸気発生器からの水蒸気と共に改質器2へ導入され、水蒸気による改質反応により水素リッチな改質ガスを生成させる。
生成した改質ガス中には水素の他、未反応のメタン、未反応の水蒸気、炭酸ガス、一酸化炭素(CO)などが含まれている。なお、COは8〜15%(容量%、以下同じ)程度含まれている。このため改質ガスは、副生COを二酸化炭素(CO2)と水素へ変えるためにCO変成器3に導入される。CO変成器3では例えば銅−亜鉛系や白金触媒等の触媒が用いられる。CO変成器3中での反応「CO+H2O→CO2+H2」で必要な水蒸気としては改質ガス中の未反応の残留水蒸気が利用される。
CO変成器3から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気を除けば、水素と炭酸ガスとからなっている。このうち水素が目的とする成分であるが、CO変成器3を経て得られる改質ガスについても、COは完全には除去されず、1%程度以下の微量のCOが含まれている。
PAFC形(リン酸形)又はSOFC形(固体酸化物形)燃料電池における燃料水素中のCOの許容濃度は1%程度であるので、CO変成器3を経た改質ガスはそのままPAFC又はSOFC用の燃料水素として使用することができる。
一方、PEFC形(固体高分子形)燃料電池における燃料水素中のCOの許容濃度は100ppm(容量ppm、以下同じ)程度(ただし、その燃料極等の構成材料の如何によっては10ppm程度)であり、これを超えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分はPEFCへ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成器3によりCO濃度を1%程度以下まで低下させた後、CO選択酸化器4に導入される。このCO選択酸化器4では空気などの酸化剤が添加され、COの酸化反応(CO+1/2O2→CO2)によりCOをCO2に酸化し、CO濃度を100ppm以下、10ppm以下、あるいは5ppm以下にまで低下させる。このガスを燃料電池5に供給して発電を行う。
上記原料ガスの脱硫処理のための脱硫器1を省略し、改質器2の改質触媒として、硫黄に対して耐性を有するIr、Pt又はPdよりなる貴金属を用いることが特許文献2,3記載されている。
特許文献4,5には、バイオマスのガス化ガス中のタール分をBaTiO触媒で分解することが記載されているが、低級炭化水素ガスをBaTiOで分解することは記載されていない。
特開2003−2605 特表2007−532305 特表2009−543750 特開2010−229271 特開2011−245426
原料ガス中の硫黄化合物を除去する場合、脱硫器として硫黄化合物吸着剤を用いたり、改質反応で生成させた水素の一部を返送して脱硫反応させる水添脱硫器などが用いられているが、長期間(例えば10年)分の硫黄化合物吸着剤が必要になったり、生成させた水素の返送ライン等の設備が必要になるなどの短所がある。
脱硫器を省略して改質触媒として硫黄化合物に対して耐性を有する貴金属触媒を用いた場合、触媒が高価であるため水素製造コストが増大する。
本発明は、少なくとも定常運転時には脱硫器を用いることなく、また貴金属触媒を用いることなく安価に水素を製造し、この水素を燃料電池に供給して発電するようにした燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
請求項1の燃料電池発電システムは、硫黄化合物含有炭化水素ガスが脱硫処理されることなく導入される、耐硫黄化合物性改質触媒を備えた水素生成用の改質反応器と、該改質反応器からの水素含有ガスが導入される燃料電池とを有する燃料電池発電システムであって、前記耐硫黄化合物性改質触媒はチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とするものである。
請求項2の燃料電池発電システムは、硫黄化合物含有炭化水素ガスが脱硫処理されることなく導入される、耐硫黄化合物性改質触媒を備えた水素生成用の改質反応器と、該改質反応器からの水素含有ガスが導入される燃料電池とを有する燃料電池発電システムであって、前記耐硫黄化合物性改質触媒はチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムを含有し、前記燃料電池の起動時にのみ、前記硫黄化合物含有炭化水素ガスを脱硫処理して前記改質反応器に供給する手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明の一態様では、前記改質反応器からの水素含有ガスを、脱硫作用を有した変成触媒を備えたCO変成器にて処理した後、前記燃料電池に供給する。この場合、燃料電池としてはPAFC又はSOFC型燃料電池が好適である。
本発明の別の一態様では、前記改質反応器からの水素含有ガスを、脱硫作用を有した変成触媒を備えたCO変成器にて処理した後、CO選択酸化反応器にて処理し、その後、前記燃料電池に供給する。この場合、燃料電池としてはPEFC型燃料電池が好適である。
本発明の燃料電池発電システムでは、硫黄化合物含有炭化水素ガスよりなる原料ガスを耐硫黄化合物性を有したチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウム改質触媒によって改質し、この改質反応によって生じた水素を燃料電池に供給する。本発明者の研究結果によると、本発明で用いるチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムは、硫黄化合物によって被毒しないだけでなく、原料ガス中に硫黄化合物が存在すると、硫黄化合物を含有しない原料ガスの場合よりも水素生成効率が向上することが認められた。
本発明はかかる知見に基くものである。本発明によると、高価な貴金属触媒を用いることなく、硫黄化合物を含む原料ガスから水素を効率よく製造することができるので、少なくとも定常運転時には原料ガスの脱硫処理が不要となり、従来の燃料電池発電システムの脱硫器を省略ないしは小型化して燃料電池発電システムの構成を簡略化し、発電コストを低くすることができる。
実施の形態に係る燃料電池発電システムのブロック図である。 従来の燃料電池発電システムのブロック図である。 水素製造実験結果を示すグラフである。 水素製造実験結果を示すグラフである。 水素製造実験結果を示すグラフである。 水素製造実験結果を示すグラフである。 水素製造実験結果を示すグラフである。 水素製造実験結果を示すグラフである。 チタン酸バリウム粒子のTEM写真である。 チタン酸バリウムのX線回折チャートである。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。図1(a)〜(c)はそれぞれ本発明の実施の形態に係る燃料電池発電システムのブロック図である。図1(a)〜(c)において、図2に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
図1(a)は、前記図2のフローにおいて、改質器2の改質触媒として、耐硫黄化合物性を有したチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムを用い、脱硫器1を省略したフローとなっている。即ち、都市ガス、LPGなど硫黄化合物炭化水素ガスよりなる原料ガスを脱硫器を経ることなく改質器2に供給し、水蒸気と改質反応させた後、改質ガスをCO変成器(シフト反応器)3にて変成し、次いでPt又はRu等のCO酸化触媒を有したCO選択酸化器4にてCOをCOに酸化する。得られた水素含有ガスを燃料電池5に供給する。
原料ガスとしては、硫黄濃度が高い低質な天然ガス(一部のシェールガス等)、LPG、石炭改質ガス等や、硫黄化合物を含んだ低級炭化水素ガスが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素の1種又は2種以上、あるいはこれらを含む天然ガス、都市ガス、LPガス等のガスであって、好ましくは硫黄化合物を含有するものが用いられる。硫黄化合物としては、ジメチルサルファイド、エチルメチルサルファイド、ジエチルサルファイドなどのサルファイド類、テトラヒドロチオフェンなどのチオフェン類、ブチルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、ノルマルプロピルメルカプタン、アミルメルカプタン、ヘプチルメルカプタン、メチルメルカプタン、エチルメルカプタンなどのメルカプタン類などの付臭剤及び低質な天然ガスに多量に含まれるHSが例示される。
この実施の形態では、改質器2の改質触媒として、耐硫黄化合物性を有したチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムを用いている。後に詳述する通り、このチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムは、原料ガス中の硫黄化合物に被毒しないだけでなく、原料ガス中に硫黄化合物が存在すると改質反応を促進させる作用を有する。このチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムの触媒作用によって生成した水素含有量の多い改質ガスをCO変成器3に導入する。
この実施の形態では、CO変成器3のCO変成触媒(シフト触媒)としてCu−ZnO系触媒を用いることが好ましい。このCu−ZnO系触媒を用いると、改質ガス中の硫黄化合物濃度を低減させることができる。例えば、硫黄化合物がHSである場合には、ZnO+HS→ZnS+HO等の反応によりHSが除去される。また、改質ガス中のHと硫黄化合物とがシフト触媒の作用によって反応してHSが生じ、このHSが上記反応によって除去される場合もある。HSその他の硫黄化合物が上記触媒に吸着することによっても改質ガス中の硫黄化合物濃度が低下する。
硫黄化合物の吸着やZnS等の生成はCO変成器3内で上流側から進行するが、シフト触媒の熱劣化も使用温度が高い上流側から生じるため、熱劣化によりシフト活性が低下した触媒に、硫黄分の除去機能を持たせることにより、CO変成器3に大過剰のシフト触媒を充填することが不要となる。
図1(a)では、CO変成器(シフト反応器)3からのガスをPt又はRuなどのCO酸化触媒を備えたCO選択酸化器4に導入し、COをCOに酸化し、CO濃度を更に低下させている。そのため、燃料電池5がPEFC形燃料電池であってもこのCO選択酸化器4からの水素ガスを供給することができる。
上記のCO変成器3でのCOのCOへの変成能力が高い場合などには、図1(b)のようにCO選択酸化器4を省略することも可能である。この図1(b)のフローは、燃料電池5がPAFC形やSOFC形であるときに好適である。
本発明では、改質器2の起動時には、原料ガスを脱硫器1に通して脱硫した後、改質器2に供給し、改質器2の温度が高くなったときには、脱硫器1をバイパスさせて原料ガスを改質器2に直接に供給するようにしてもよい。このフローの一例を図1(c)に示す。図1(c)のフローは、図1(b)において、改質器2の前段に脱硫器1を設置すると共に、三方弁6、改質器1を迂回するバイパスライン7及び三方弁8よりなるバイパス手段を設けたものである。
改質器2のチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムは、改質器2が定常運転され十分に高温(例えば600〜850℃)となっているときには、高い耐硫黄化合物性を示すが、改質器2の起動時など改質器2の温度が低いときには耐硫黄化合物性が低いことがある。そのため、改質器2の起動時には、原料ガスを脱硫器1に通して脱硫した後、改質器2に供給し、改質器2の温度が高くなったときには、脱硫器1をバイパスさせて原料ガスを改質器2に直接に供給する。このようにすれば、脱硫器1に充填する脱硫剤量は著しく少量で足り、また、長期にわたって脱硫剤の交換が不要であり、イニシャルコスト及びランニングコストのいずれも低コストである。なお、この脱硫剤としてはゼオライト、Ni、Cu、Zn、Fe等の金属担持収着型脱硫剤、活性炭などを用いることができるが、これに限定されない。
次に、本発明で改質触媒として用いられるチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウム触媒について詳細に説明する。
[チタン酸バリウム系触媒]
チタン酸バリウムとしては、(BaO)・TiO(0.9≦X≦1.1)で表わされるものが好適である。なお、チタン酸バリウムのBaの一部は他の金属元素、例えばLa,Sr,Caの少なくとも1種と置換されていてもよい。また、チタン酸バリウムのTiの一部が他の金属元素、例えばCr,Mn,Fe,Co,Ni,Al,Zr,Nb,Sn,Ceの少なくとも1種と置換されていてもよい。
このチタン酸バリウムは平均粒径50〜200nm特に30〜50nm程度(測定方法はTEM法)の粒子よりなることが好ましい。
なお、チタン酸バリウムを製造するには、酸化チタン及び/又は焼成により酸化チタンとなるチタン化合物(例えば、炭酸塩、水酸化物など)と、酸化バリウム及び/又は焼成により酸化バリウムとなるバリウム化合物(例えば、炭酸塩、水酸化物など)とを混合し、焼成し、粉砕すればよい。
チタン酸バリウム粒子は、Fe及び/又はSrを担持していてもよい。この場合のFeとしては、酸化鉄であることが好ましく、SrはSrOであることが好ましい。Fe及び/又はSrを担持させるには、酸化鉄、SrO、焼成により酸化鉄となるFe化合物(例えば炭酸鉄、硝酸鉄、塩化鉄、硫化鉄等)、焼成によりSrOとなるSr化合物(例えば炭酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、塩化ストロンチウム等)をチタン酸バリウム粒子と混合し、好ましくは600〜750℃で焼成することが好ましいが、これに限定されない。
また、水などの溶媒にFe塩及び/又はSr塩を溶解させた溶液をチタン酸バリウム粒子に付着させ、乾燥後、上記と同様の焼成条件で焼成することによってFe及び/又はSrを担持させてもよい。好適な水可溶性のFe塩としては硝酸鉄、塩化鉄、が例示され、Sr塩としては硝酸ストロンチウム、塩化ストロンチウムが例示される。
チタン酸バリウム粒子に対するFe及び/又はSrの担持量は、Fe及び/又はSrの金属重量としてチタン酸バリウム粒子の10wt%以下、例えば0.5〜5wt%程度が好適である。
[チタン酸ストロンチウム系触媒]
チタン酸ストロンチウムとしては、(SrO)・TiO(0.9≦X≦1.1)で表わされるものが好適である。なお、チタン酸ストロンチウムのSrの一部は他の金属元素、例えばLa,Ba,Caの少なくとも1種と置換されていてもよい。また、チタン酸ストロンチウムのTiの一部が他の金属元素、例えばCr,Mn,Fe,Co,Ni,Al,Zr,Nb,Sn,Ceの少なくとも1種と置換されていてもよい。
このチタン酸ストロンチウムは平均粒径50〜200nm程度の粒子よりなることが好ましい。
なお、チタン酸ストロンチウムを製造するには、酸化チタン及び/又は焼成により酸化チタンとなるチタン化合物(例えば、炭酸塩、水酸化物など)と、酸化ストロンチウム及び/又は焼成により酸化ストロンチウムとなるストロンチウム化合物(例えば、炭酸塩、水酸化物など)とを混合し、焼成し、粉砕すればよい。
チタン酸ストロンチウム粒子は、Fe及び/又はBaを担持していてもよい。この場合のFeとしては、酸化鉄であることが好ましく、BaはBaOであることが好ましい。Fe及び/又はBaを担持させるには、酸化鉄、BaO、焼成により酸化鉄となるFe化合物(例えば炭酸鉄、硝酸鉄、塩化鉄、硫化鉄等)、焼成によりBaOとなるBa化合物(例えば炭酸バリウム、硝酸バリウム、塩化バリウム)をチタン酸ストロンチウム粒子と混合し、600〜750℃で焼成することが好ましいが、これに限定されない。
また、水などの溶媒にFe塩及び/又はBa塩を溶解させた溶液をチタン酸ストロンチウム粒子に付着させ、乾燥後、上記と同様の焼成条件で焼成することによってFe及び/又はBaを担持させてもよい。好適な水可溶性のFe塩としては硝酸鉄、塩化鉄が例示され、Ba塩としては硝酸バリウム、塩化バリウムが例示される。
チタン酸ストロンチウム粒子に対するFe及び/又はBaの担持量は、Fe及び/又はBaの金属重量としてチタン酸ストロンチウム粒子の10wt%以下、例えば0.5〜5wt%程度が好適である。
上記のチタン酸バリウム粒子、チタン酸ストロンチウム粒子は単独で用いられてもよく、混合されて用いられてもよい。チタン酸バリウム粒子及び/又はチタン酸ストロンチウム粒子は、各種の方法によって造粒又は成形されてもよい。造粒粒子形状は、球状、ペレット状、リング状、ロッド状など任意であり、均一形状であってもよく、非均一形状であってもよい。
成形体の形状もハニカム状など任意である。また、連通孔を有したスポンジ状多孔質成形体とされてもよい。
[実験例1(BaTiO触媒を用いた改質)]
BaTiOとしてセラミックコンデンサ製造用の市販のものを用いた。このBaTiOのBaO/TiO比は0.99/1.01であり、BET比表面積は20〜22m/gであった。このBaTiOのTEM法による粒径は30〜50nmであった。
<水素製造例1>
直径10mm、長さ500mmの石英管を電気炉に通し、石英管の長手方向中央部に上記触媒3gよりなる触媒床を形成した。石英管内の該中央部の温度が700,750,800又は850℃となるように加熱すると共に、石英管内に次の組成の原料ガスを大気圧にて250mL/min(SV=5000/Hr)にて供給し、メタンの改質反応を行った。
CH 20体積%
O 20体積%
S 0ppm又は500ppm
残部
生成ガス組成を分析し、水素収率を測定した。その結果を図3に示す。なお、水素収率は、[Hout/3[CHin×100(%)にて算出した。なお、「[Hout」は生成ガス(石英管流出ガス)中のHモル濃度を表わし、「[CHin」は原料ガス(石英管流入ガス)中のCHモル濃度を表わす。
図3の通り、700〜850℃のいずれの反応温度においても、原料ガスがHSを含まないHS=0ppmの場合よりもHSを含むHS=500ppmの場合の方が水素の収率が高い。
<水素製造例2>
上記実験例1において、反応温度を650℃とした。そして、実験開始から2Hrの間はHS=0ppmの原料ガスとし、2Hr経過後はHS=500ppmの原料ガスとしたこと以外は同様とした。水素収率の経時変化を図8に示す。図8の通り、HSを添加することにより、水素収率が約2倍以上に増大する。
[実験例2(Fe・Sr/BaTiO触媒)]
<触媒の合成>
BaTiOとして実験例1で用いたものと同じ市販のものを用いた。このBaTiO100重量部に試薬特級のFe1重量部とSrCO1重量部とを、乳鉢にて20Hr混合し、次いで空気雰囲気下にて750℃で、1Hr仮焼した。
得られたFe及びSr担持BaTiO(Fe・Sr/BaTiO)のTEM法による粒径は30〜50nmであった(図9)。エネルギー分散型X線分光測定(EDX)の結果、Fe及びSrがBaTiO粒子の表面に存在することが認められた。X線回折によると、結晶構造はペログスカイト構造であるが、少量のBaCOが存在することが認められた(図10)。BET比表面積は21m/gであった。
<水素製造例3(メタン改質)>
触媒としてこのFe・Sr/BaTiOを用いた他は実験例1と同様にしてメタンの改質反応を行った。水素収率の測定結果を図4に示す。
図4の通り、700〜850℃のいずれの反応温度においても、HSを含まないHS=0ppmの原料ガスの場合よりもHSを含む原料ガスの場合の方が水素の収率が高い。
<水素製造例4(エタン改質)>
原料ガス中のメタン(CH)の代りに同体積流量にてエタン(C)を供給するようにしたこと以外は上記と同様にしてエタンの改質を行った。水素収率の測定結果を図5に示す。なお、この場合の水素収率は、[Hout/5[Cin×100(%)にて算出した。
図5の通り、700〜850℃のいずれの反応温度においても、HSを含まないHS=0ppmの原料ガスの場合よりもHSを含む原料ガスの場合の方が水素の収率が高い。
[実験例3(SrTiO触媒)]
BaTiOの代りに市販のSrTiOを用いたこと以外は実験例1と同様にして水素を製造し、収率を図6に示した。
図6の通り、700〜850℃のいずれの反応温度においても、HSを含まないHS=0ppmの原料ガスの場合よりもHSを含む原料ガスの場合の方が水素の収率が高い。
[実験例4(Fe・Ba/SrTiO触媒)]
<触媒の合成>
SrTiOとして実験例3で用いたものと同じ市販のものを用いた。このSrTiO100重量部に試薬特級のFe1重量部とBaCO1重量部とを、乳鉢にて20Hr混合し、次いで空気雰囲気下にて750℃で、1Hr仮焼してFe及びBa担持SrTiOを製造した。
エネルギー分散型X線分光測定(EDX)の結果、Fe及びBaがSrTiO粒子の表面に存在することが認められた。X線回折によると、結晶構造はペログスカイト構造であるが、少量のSrCOが存在することが認められた。
<水素製造例5>
触媒としてこのFe・Ba/SrTiOを用いたこと以外は実験例1と同様にして水素を製造し、収率を図7に示した。
図7の通り、700〜850℃のいずれの反応温度においても、HSを含まないHS=0ppmの原料ガスの場合よりもHSを含む原料ガスの場合の方が水素の収率が高い。
[実験例5(ガスの変成実験)]
次の組成のガスをCu−ZnO触媒を用いて変成した。
CH 17%
13%
S 500ppm
残部
反応温度は300℃又は400℃とし、S/C=1,SV=200(/h)とした。触媒充填反応器出口ガス中のHS濃度を測定したところ、反応温度300℃の場合0.4ppm、400℃の場合0.8ppmであり、シフト触媒を用いた反応によりHS濃度が低下することが認められた。
1 脱硫器
2 改質器
3 CO変成器
4 CO選択酸化器
5 燃料電池

Claims (6)

  1. 硫黄化合物含有炭化水素ガスが脱硫処理されることなく導入される、耐硫黄化合物性改質触媒を備えた水素生成用の改質反応器と、該改質反応器からの水素含有ガスが導入される燃料電池と
    を有する燃料電池発電システムであって、
    前記耐硫黄化合物性改質触媒はチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムを含有することを特徴とする燃料電池発電システム。
  2. 硫黄化合物含有炭化水素ガスが脱硫処理されることなく導入される、耐硫黄化合物性改質触媒を備えた水素生成用の改質反応器と、該改質反応器からの水素含有ガスが導入される燃料電池と
    を有する燃料電池発電システムであって、
    前記耐硫黄化合物性改質触媒はチタン酸バリウム及び/又はチタン酸ストロンチウムを含有し、
    前記燃料電池の起動時にのみ、前記硫黄化合物含有炭化水素ガスを脱硫処理して前記改質反応器に供給する手段を備えたことを特徴とする燃料電池発電システム。
  3. 請求項1又は2において、前記改質反応器からの水素含有ガスを、脱硫作用を有した変成触媒を備えたCO変成器にて処理した後、前記燃料電池に供給することを特徴とする燃料電池発電システム。
  4. 請求項において、前記燃料電池はPAFC又はSOFC型燃料電池であることを特徴とする燃料電池発電システム。
  5. 請求項1又は2において、前記改質反応器からの水素含有ガスを、脱硫作用を有した変成触媒を備えたCO変成器にて処理した後、CO選択酸化反応器にて処理し、その後、前記燃料電池に供給することを特徴とする燃料電池発電システム。
  6. 請求項において、前記燃料電池はPEFC型燃料電池であることを特徴とする燃料電池発電システム。
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