JP5741470B2 - 熱交換器、およびその製造方法 - Google Patents
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Description
この積層型熱交換器は、複数の板材が積層されて形成された複数の流路管を有し、冷媒と空気との間で熱交換を行う冷媒空気熱交換部を備えている。
複数の流路管は、一端部に2つのタンク部、および他部に冷媒流路が形成された偏平な冷媒流路管である。
冷媒空気熱交換部は、流路管とコルゲートフィンとを交互に複数積層して構成されている。
そして、冷媒空気熱交換部の最も外側には、冷媒空気熱交換部内に冷媒を流出入させるための冷媒流路が形成された流路構造体がろう付けにより接合されている。また、流路構造体の先端には、流路構造体と冷媒配管とを接続する配管ジョイントやボックス型膨張弁が接続されている。
この積層型熱交換器は、図7および図9に示したように、冷媒と空気との熱交換を行う冷媒空気熱交換部と、この冷媒空気熱交換部内に冷媒を流入および流出させるための冷媒流路が形成された流路構造体101と、この流路構造体101と出入口配管とを接続する配管ジョイント102とを備えている。
冷媒空気熱交換部は、図7ないし図10に示したように、内部に冷媒流路が形成されるチューブ103とフィン104とが交互に複数積層され、複数のフィン104のうちの最外側フィン104の山部がコの字状の補強板105によって保持された熱交換器コア(以下コア部106)と、複数のチューブ103の長手方向の両端部に接続されて、チューブ積層方向に延びるヘッダタンク107、108とを備えている。
流路構造体101には、補強板105のフランジ116に係合し、且つ接合される一対の係止爪117が設けられている。
なお、積層型熱交換器は、各部材や板材を仮組付けした後に、炉中にて一体ろう付けされるものであるため、各部材や板材に使用される金属部材または板材として、図8に示したように、例えばアルミニウム系金属よりなる薄板状の芯材の片面または両面にろう材121、122がクラッドされたクラッド材を使用している。
金属板材111は、自身の芯材にクラッドされたろう材121によって補強板105のフランジ116の端面にろう付け接合される。また、金属板材112は、自身の芯材にクラッドされたろう材122によって金属板材111の外面にろう付け接合される。
そして、「流路構造体101の突出部115がコア面からの飛び出した長さが長い場合」、および「流路構造体101に配管ジョイント102が取り付けられている場合」には、比較的重量物である配管ジョイント102の自重が流路構造体101に作用する。
このとき、図9および図10に示したように、流路構造体101が、図示白抜き矢印の方向にずれ、コア部106の補強板105やヘッダタンク107から外れようとする力(モーメント)が働く。
加えて、流路構造体101が、ヘッダタンク107または補強板105からずれようとする力の係止爪117に加わる方向が、仮組付け時に直角に折り曲げられた係止爪117を、元の状態となるように曲げ戻す方向に作用する可能性がある。
このため、係止爪117の曲げ戻りを要因として、係止爪117による保持力が弱まり、流路構造体101が傾く(θ)ことで、係止爪117が更に曲げ戻り、流路構造体101が更に傾く(図9(b)参照)。
この結果、図9(b)に示したように、ヘッダタンク107または補強板105に対する、流路構造体101の位置精度が不良となり、積層型熱交換器の生産性が低下するという問題が生じる。
また、ヘッダタンク107と流路構造体101との接合面に隙間が形成されてしまうので、ヘッダタンク107と流路構造体101との嵌合不良によって冷媒が外部へ洩れ出す不具合が発生する可能性がある。
この熱交換器は、熱交換部および流路構造体(を構成する各部材または各板材)が、炉中にて一体ろう付けにより接合される。
流路構造体は、熱交換部への仮止めを行う係止部として、第1の係止部と第2の係止部とを有している。
そして、この流路構造体は、第1の係止部が、熱交換部のコア面に対して平行な曲げ軸方向に曲げられとともに、第2の係止部が、熱交換部のコア面に対して垂直な曲げ軸方向に曲げられることで、熱交換部に保持(仮止め)される。
これによって、熱交換部および流路構造体(を構成する各部材または各板材)を、炉中にて一体ろう付けする際に、熱交換部への正規の接合位置から流路構造体が傾くのを防止することができる。これにより、熱交換部と流路構造体との接合面のズレ、接合不良や気密不良等の不具合の発生を抑制することができる。
したがって、熱交換部と流路構造体との接合部に隙間が形成される可能性が少なくなるので、熱交換部と流路構造体との間の隙間から第1流体が外部へ洩れ出す等の不具合の発生を防止することができる。
また、一体ろう付けにより製造される熱交換器の不良率を低減できるので、熱交換器の生産性を向上することができる。
請求項3に記載の発明によれば、熱交換器は、流路構造体と相手部品とを接続するジョイント部材を備えている。
ジョイント部材としては、第1流体が流通する第1流体配管が接続可能な配管ジョイント等がある。ジョイント部材は、流路構造体と比べて自重の大きい重量物である。
請求項5に記載の発明によれば、熱交換部は、並列して配置された複数のチューブを有する熱交換器コアと、複数のチューブの端部に接続されて、流路構造体の流路に連通するタンク部を有するヘッダタンクとを備えている。
熱交換器コアは、複数のチューブの内部を流れる(流通する)第1流体(例えば熱媒体等)と、複数のチューブの内部を流れる(通過する)第2流体(例えば空気または水等)とを熱交換させる。この熱交換器コアは、第2流体の流通方向に対して垂直な例えば矩形状のコア面を有している。
この熱交換器コアは、チューブとフィンとを交互に(チューブ積層方向に)積層して構成されている。
チューブとしては、偏平形状のチューブ(偏平チューブ)が使用される。
フィンとしては、波形形状のフィン(コルゲートフィン)が使用される。
請求項7に記載の発明によれば、熱交換器コアは、複数のフィンのうちで最も外側に配置される最外側フィンよりも外側に、例えば熱交換器コアを補強する、あるいは最外側フィンを保護する(潰れるのを防止する)サイドプレートを設置している。
請求項9に記載の発明によれば、第2の係止部は、サイドプレートの幅方向の中央部に設けられる凸部と係合または接合するように配置されている。
請求項10に記載の発明によれば、第2の係止部は、サイドプレートの一対の側板間に形成される空間を覆うように配置されている。
請求項11に記載の発明によれば、第2の係止部は、サイドプレートに形成される挿入孔に嵌挿される挿入部を備えている。
この請求項12に記載の発明によれば、熱交換器コア、ヘッダタンクおよび流路構造体を一体ろう付けする際に、熱交換器コアまたはヘッダタンクへの正規の接合位置から流路構造体が傾くのを防止することができる。これにより、ヘッダタンクと流路構造体との接合面のズレ、接合不良や気密不良等の不具合の発生を抑制することができる。
したがって、ヘッダタンクと流路構造体との接合部に隙間が形成される可能性が少なくなるので、ヘッダタンクと流路構造体との間の隙間から第1流体が外部へ洩れ出す等の不具合の発生を防止することができる。また、一体ろう付けにより製造される熱交換器の不良率を低減できるので、熱交換器の生産性を向上することができる。
この請求項13に記載の発明によれば、熱交換器コア、ヘッダタンク、流路構造体およびジョイント部材を一体ろう付けする際に、請求項12に記載の発明と同様な効果を奏することができる。
本発明は、熱交換器コア、ヘッダタンクおよび流路構造体を仮組付けした後の、一体ろう付け時に、流路構造体が傾くのを防止するという点に着目し、熱交換器コアのコア面に対して垂直な曲げ軸方向に流路構造体に設けられる係止部を曲げることで、熱交換器コアまたはヘッダタンクに流路構造体を保持固定(支持)する。これにより、一体ろう付け時に、熱交換器コアまたはヘッダタンクへの正規の接合位置から流路構造体が傾く不具合の発生を防止できる。
すなわち、本発明は、ろう付け工程中に、熱交換器コアまたはヘッダタンクに流路構造体を保持するという目的で、曲げ軸方向がコア面に対して垂直な係止部(係止爪や係止片)を追加設置することで実現した。
図1ないし図4は本発明の熱交換器を適用した積層型熱交換器(実施例1)の冷媒空気熱交換部に対する流路構造体の仮組付構造を示したものである。
本実施例の積層型熱交換器は、冷凍サイクルに組み込まれる蒸発器(エバポレータ)として使用されるもので、膨張弁で減圧膨張された気液二相冷媒と空気とを熱交換させる。この積層型熱交換器は、空調ダクト内を流れる空気を冷媒と熱交換させて冷却する冷却用熱交換器である。
流路構造体1は、プレス成形等によって製造される一対の第1、第2金属板材3、4を接合した金属板材接合体によって構成されている。
なお、流路構造体1およびジョイントブロック2の詳細は、後述する。
本実施例の第1、第2コア部5は、いずれもチューブ6とフィン7とを交互に複数積層して構成されている。また、複数のフィン7のうちで最も外側に配置される最外側フィン7よりも外側には、コの字状の断面を有するサイドプレート15、16がそれぞれ配置されている。
なお、一対の第1、第2コア部5の詳細は、後述する。
第1タンク部11の内部には、第1コア部5を構成するチューブ群に冷媒を分配する第1タンク室(分配部:以下入口タンク室)17が形成されている。
第4タンク部14の内部には、第2コア部5を構成するチューブ群から冷媒を集合させる第4タンク室(集合部:以下出口タンク室)18が形成されている。
第1タンク部11の一端部に形成される開口部には、流路構造体1の接合部19が差し込まれている。また、第1タンク部11の他端部に形成される開口部は、図示しないキャップによって閉塞されている。
第4タンク部14の一端部に形成される開口部には、流路構造体1の接合部20が差し込まれている。また、第4タンク部14の他端部に形成される開口部は、図示しないキャップによって閉塞されている。
第1金属板材21は、例えばプレス成形によって一体的に形成されて、複数のチューブ6の一端部が接続されるコアプレートである。
第1金属板材21は、図2(a)に示したように、第1、第2コア部5側(図示下方側)に突出するように凹んだ半円筒状の第1、第4タンク半体を除く部分に、第2金属板材22とろう付けにより接合される複数の接合部23を有している。
第2金属板材22は、例えばプレス成形によって一体的に形成されて、第1金属板材21よりも外側に配置されるタンクプレートである。
第2金属板材22は、図2(a)に示したように、第1、第2コア部5側に対して逆側(図示上方側)に突出するように凹んだ半円筒状の第1、第4タンク半体を除く部分に、第1金属板材21の各接合部23とろう付けにより接合される複数の接合部24を有している。
なお、円筒状に成形されたパイプを2つ並べて第1、第4タンク部11、14を構成しても良い。
第2タンク12の内部には、第1コア部5を構成するチューブ群から冷媒を集合させる第2タンク室(集合部:以下中間タンク室)が形成されている。
第3タンク13の内部には、第2コア部5を構成するチューブ群に冷媒を分配する第3タンク室(分配部:以下中間タンク室)が形成されている。
第2タンク部12の一端部に形成される開口部は、キャップ25によって閉塞されている。また、第2タンク部12の他端部に形成される開口部は、図示しないキャップによって閉塞されている。
第3タンク部13の一端部に形成される開口部は、キャップ26によって閉塞されている。また、第3タンク部13の他端部に形成される開口部は、図示しないキャップによって閉塞されている。
第1金属板材は、例えばプレス成形によって一体的に形成されて、複数のチューブ6の他端部が接続されるコアプレートである。
第1金属板材は、第1、第2コア部5側に突出するように凹んだ半円筒状の第2、第3タンク半体を除く部分に、第2金属板材とろう付けにより接合される複数の接合部を有している。この第1金属板材は、第1金属板材21と同様な構成である。
第2金属板材は、第1、第2コア部5側に対して逆側に突出するように凹んだ半円筒状の第2、第3タンク半体を除く部分に、第1金属板材の各接合部とろう付けにより接合される複数の接合部を有している。この第2金属板材は、第2金属板材22と同様な構成である。
なお、円筒状に成形されたパイプを2つ並べて第2、第3タンク部12、13を構成しても良い。
第1、第2コア部5は、空調ダクト内を流れる空気流方向の上流側と下流側とに所定の距離を隔てて並列して配置されている。
第1、第2コア部5は、図1および図4に示したように、チューブ6とフィン7とを交互に複数積層して矩形状のコア面29をそれぞれ備えている。
第1コア部5は、複数のチューブ6をその積層方向に所定の間隔を持って積層したチューブ群(例えば第1タンク部11から第2タンク部12へ向かって冷媒が流れる行きチューブ群)を有し、第2コア部5よりも空気流方向の下流側に配設されている。
第2コア部5は、複数のチューブ6をその積層方向に所定の間隔を持って積層したチューブ群(例えば第3タンク部13から第4タンク部14へ向かって冷媒が流れる戻りチューブ群)を有し、第1コア部5よりも空気流方向の上流側に配設されている。
この第1、第2コア部5の場合、第2、第3タンク部12、13間は、第2、第3タンク部12、13を連結する接合部(連結部)間に形成される連通路を介して連通している。
複数のチューブ6は、耐腐食性に優れ、熱伝導性に優れたアルミニウム系の金属製で、断面形状が偏平な長円形状に形成されている。これらのチューブ6は、アルミニウム系の金属材を押し出し加工または引き抜き加工によって一体成形された成形品であり、内部に冷媒が流れる複数の冷媒流路が形成される。
複数のチューブ6は、ヘッダタンク8、9の第1〜第4タンク部11〜14に対応させ、空気流方向に2列並列するように配設されている。これらのチューブ6としては、冷媒と空気とを熱交換させる偏平形状のチューブ(偏平チューブ)が使用される。
なお、複数のチューブ6として、一対の成形プレート(金属板材)をろう付けにより接合して、一対の成形プレートの対向面(内壁面)間に冷媒が流れる冷媒流路が形成される扁平な冷媒流路管を使用しても良い。
複数のフィン7は、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる薄い帯状の金属板を波形形状に加工したローラ成形品であり、板厚方向の両面の空気が流れる部分には、熱交換効率を高めるためのルーバ(図示せず)が形成されている。これらのフィン7としては、冷媒と空気との熱交換効率を高める波形形状のフィン(コルゲートフィン)が使用される。
第1、第2コア部5は、複数のチューブ6と複数のフィン7とを交互に積層し、チューブ積層方向の最も両外側に配置される最外側フィン7よりも更に外側に、第1、第2コア部5を補強するサイドプレート15、16を配設したものである。
サイドプレート15、16は、両側の最外側フィン7に接続されて、第1、第2コア部5の強度を高く保つ補強部材を成すものである。これらのサイドプレート15、16は、チューブ積層方向外方に向かって開口するコの字状の断面を有している。
なお、サイドプレート15、16の長手方向の両端部を、ヘッダタンク8、9の各第1金属板材21の挿入孔に挿入された状態で接合するようにしても良い。この場合、サイドプレート15、16の長手方向の両端部は、断面形状をコの字状とせず、単純な平板状の差込み部とする。
サイドプレート15、16は、複数のチューブ6の長手方向に対して平行な方向に真っ直ぐに延びる平板状の基板(底板:以下ベース30)、およびサイドプレート15、16の剛性を高めるための一対の側板(以下フランジ31、32)等によって構成されている。
フランジ31、32は、ベース30の幅方向(空気流方向)の両側縁から直角に折り曲げられて、ベース30の外面を挟んで対向するように並設されている。
ここで、一対のサイドプレート15、16は、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる芯材の片面に、例えばアルミニウムろう等のろう材をクラッドしたクラッド材によって構成されている。ろう材は、ベース30の内側面(最外側フィン7を接合する面)に形成されている。
流路構造体1は、ヘッダタンク8の延伸(延長)方向の一端部に設置(接続)されている。
流路構造体1は、ヘッダタンク8の第1、第4タンク部11、14内に冷媒を流入または流出させるための2つの冷媒流路A、Bを形成する冷媒流路形成体である。この流路構造体1は、主に、ヘッダタンク8の一端部(側面)や第1、第2コア部5の端面(サイドプレート15のフランジ31、32の各端面)にろう付け等により接合(接続)されている。
流路構造体1は、一対の第1、第2金属板材3、4を各接合部43、44で互いに対向するように張り合わせてろう付けにより接合されている。
特に、第1金属板材3は、自身の芯材にクラッドされたろう材(121)によってサイドプレート15のフランジ31、32の端面にろう付け接合される。また、第2金属板材4は、自身の芯材にクラッドされたろう材(122)によって第1金属板材3の外面にろう付け接合される(図8参照)。
第1金属板材3は、ヘッダタンク8の一端部(側面)およびサイドプレート15のフランジ31、32の各端面に接合可能となるように平板状に形成されている。この第1金属板材3の一端部には、図2(b)に示したように、第1、第4タンク部11、14に対応した形状のジョイント45が設けられている。このジョイント45には、第1、第4タンク部11、14の各長手方向の一端部に形成される開口部に連通する連通孔46、47が設けられている。また、連通孔46、47の周縁部には、バーリング加工により形成された円環状の突出部である接合部(バーリング部)19、20が設けられている。この接合部19、20は、ヘッダタンク8の各第1、第4タンク部11、14の開口内周面にろう付けにより接合される。
第1金属板材3は、2つの冷媒流路A、Bに対応した流路壁面(外面)を除く部分に、第2金属板材4とろう付けにより接合される複数の接合部43を有している。
第2金属板材4は、第1金属板材3の外面との間に2つの冷媒流路A、Bを形成する張出し部41、42を除く部分に、第1金属板材3の各接合部43とろう付けにより接合される複数の接合部44を有している。
第2金属板材4の一端部には、第1、第4タンク部11、14に対応した形状のタンク側面部48、49が設けられている。これらのタンク側面部48、49は、第1、第4タンク部11、14の一端部で、且つ張出し部41、42の一端部(第1、第4タンク部11、14との連通部)に形成される開口部を閉塞する。
ジョイントブロック2には、膨張弁の出口部から流路構造体1の冷媒流路(入口流路)A内へ気液二相冷媒を導くための冷媒配管(入口配管)を嵌挿(嵌合)可能なポート51が板厚方向に貫通して形成されている。また、ジョイントブロック2には、流路構造体1の冷媒流路(出口流路)B内から圧縮機の吸入部へガス冷媒を導くための冷媒配管(出口配管)を嵌挿(嵌合)可能なポート52が板厚方向に貫通して形成されている。なお、ポート51、52は、隣り合うように近接配置されている。
ジョイントブロック2には、流路構造体1の張出し部41、42にそれぞれ嵌合(接合)するパイプ状のジョイント部が設けられている。また、ジョイントブロック2には、冷媒配管(出入口配管)にそれぞれ嵌合(接合)するパイプ状のジョイント部が設けられている。
なお、ジョイントブロック2の嵌合部にボックス型の温度作動膨張弁等を直接結合しても良い。
流路構造体1は、サイドプレート15の長手方向に対して平行な方向へ向かって延設されて、ヘッダタンク8の一端部およびサイドプレート15よりも外側に配置されるエンドプレート部61、このエンドプレート部61の空気入口側面から空気流方向の上流側へ向かって突出した突出部62を備えている。この突出部62は、エンドプレート部61の空気入口側面からエンドプレート部61の長手方向に対して垂直な方向へ向かって延設されている。また、突出部62の先端部は、ジョイントブロック2のジョイント部を取り付けるジョイント取付部となっている。
また、流路構造体1は、エンドプレート部61と突出部62により形成されるL字状部、およびこのL字状部よりもヘッダタンク9側に延設(垂下)された平板状の延長部63を有している。なお、2つの冷媒流路A、Bおよび張出し部41、42は、L字状部に設けられている。
複数の第1係止爪71は、コア面29に対して平行な曲げ軸方向Dに曲げることが可能な第1係止部である。これらの第1係止爪71は、サイドプレート15のフランジ31、32の外面に接合するように、直角に折り曲げられている。
第2係止爪72は、積層型熱交換器のコア面29に対して垂直な曲げ軸方向Eに曲げることが可能な第2係止部である。この第2係止爪72は、第1金属板材3の突出部63の側面と対向するように、しかもサイドプレート15のフランジ32の外面に係合または接触するように、直角に折り曲げられている。
第1、第2係止爪71、72は、流路構造体1を第1、第2コア部5のサイドプレート15に仮止めする機能と、流路構造体1を第1、第2コア部5のサイドプレート15にろう付けにより接合する機能とを備えている。
次に、本実施例の積層型熱交換器の製造方法を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
フィン7は、ろう材をクラッドしていないアルミニウムベア材によって形成されている。
なお、流路構造体1を構成する第1、第2金属板材3、4、ヘッダタンク8、9を構成する第1、第2金属板材21、22およびサイドプレート15、16を構成する金属板材は、強度を確保する目的で、チューブ6を構成する金属(薄)板材、フィン7を構成する金属(薄)板材よりも厚肉である板厚を有している。
また、フィン7を構成する金属薄板材として、ろう材を芯材の両面または片面にクラッドしたアルミニウム合金製のクラッド材(ブレージングシート)を使用しても良い。
先ず、図示しない積層治具をガイドにして、チューブ積層方向の一番下にサイドプレート16をコの字状の断面の開口側(フランジ31、32の先端側)が下になるようにセットし、サイドプレート16のベース30の内面(背中側面)上に、最外側フィン7、チューブ6、フィン7の順に交互に所定の数だけ積層していく。この作業を第1、第2コア部5共に実施する。そして、第1、第2コア部5の各最上段に配置される最外側フィン7の上に更にサイドプレート15をコの字状の断面の開口側(フランジ31、32の先端側)が上になるようにセットする。
同様な方法で、ヘッダタンク9の第1金属板材のチューブ挿入孔にチューブ6の他端部を仮止めする。
次に、第1金属板材21の接合部23と第2金属板材22の接合部24とが面接触するように張り合わせることで、第1金属板材21に第2金属板材22を仮止めする。これにより、ヘッダタンク8と第1、第2コア部5とが仮組付け状態となる。
同様な方法で、第1金属板材に第2金属板材を仮止めする。これにより、ヘッダタンク9と第1、第2コア部5とが仮組付け状態となる。
次に、仮組付けが成された冷媒空気熱交換部に流路構造体1およびジョイントブロック2を仮止めする。
先ず、流路構造体1を構成する第1、第2金属板材3、4が互いに面接触するように張り合わせる。
このとき、流路構造体1を図示しない仮止め治具(クリップ等)を用いて仮止めしても構わない。
次に、流路構造体1の接合部19、20を第1、第4タンク部11、14の開口部に挿入して、流路構造体1の接合部19、20をヘッダタンク8の端面に仮止めする。
なお、流路構造体1を図示しない仮止め治具(クリップ等)を用いてヘッダタンク8の端部に仮止めしても良い。
このとき、複数の第1係止爪71のフランジ31、32との接合面には、ろう材が形成されている。つまり一体ろう付け後には、複数の第1係止爪71がサイドプレート15のフランジ31、32の外面に接合される。
このとき、複数の第2係止爪72がサイドプレート15に接合される。
次に、流路構造体1の先端にジョイントブロック2を結合する。
以上の仮止め作業によって、ジョイントブロック2が取り付けられた流路構造体1が、ヘッダタンク8およびサイドプレート15に直接接合可能なように、流路構造体1、ジョイントブロック2、第1、第2コア部5、ヘッダタンク8、9を仮止めした仮組付け体が形成される。
複数のワイヤのうちの少なくとも1つのワイヤは、流路構造体1のエンドプレート部61およびヘッダタンク8の他端側の開口部を閉塞するキャップの外面を通るように巻き付け、両側からヘッダタンク8の延長方向の内方に所定の圧縮力が付加されるようにする。 以上の仮組付け作業によって、流路構造体1とジョイントブロック2と第1、第2コア部5とヘッダタンク8、9とを仮止めした仮組付け体が形成される(第1工程、積層型熱交換器の仮組付け工程)。
このとき、第1、第2コア部5よりも重力方向の上方側にヘッダタンク8が位置するように、しかも第1、第2コア部5よりも重力方向の下方側にヘッダタンク9が位置するように仮組付け体を配置される姿勢(配置した状態)を保ちながら、仮組付け体をクラッド材のろう材融点温度以上に加熱して、仮組付け体の各接合部をろう付けにより一体に接合し、積層型熱交換器全体を一体構造にする(第2工程、積層型熱交換器の一体ろう付け工程)。
このろう付け工程の後は、積層型熱交換器の表面処理等の仕上げを行うことにより、積層型熱交換器の製造が終了する。
なお、第1、第2コア部5よりも重力方向の上方側にジョイントブロック2が位置するように、仮組付け体を配置される姿勢(配置した状態)を保ちながら、仮組付け体をクラッド材のろう材融点温度以上に加熱して、仮組付け体の各接合部をろう付けにより一体に接合して、積層型熱交換器を製造しても良い。
以上のように、本実施例の積層型熱交換器においては、冷媒空気熱交換部に対して冷媒を出入りさせる2つの冷媒流路A、Bを形成する流路構造体として、サイドプレート15およびヘッダタンク8にろう付け接合される流路構造体1を備えている。
流路構造体1には、一体ろう付け前の仮組付け(仮止め)時に、コア面29に対して平行な曲げ軸方向Dに曲げることが可能な複数の第1係止爪71、および積層型熱交換器のコア面29に対して垂直な曲げ軸方向Eに曲げることが可能な第2係止爪72が設けられている。
また、流路構造体1の傾き方向に第2係止爪72を曲げていないため、第2係止爪72が流路構造体1の傾きを防止している。すなわち、流路構造体1がずれようとする力の方向に対し、第2係止爪72の曲げ軸方向がコア面29に対して垂直なため、直角に折り曲げられている第2係止爪72が曲げ戻ることなく、ズレに対する抑止力は変わらない。
以上の2点から、流路構造体1の傾きを防止することが可能であり、傾きによる不具合を防止することができる。
したがって、流路構造体1とヘッダタンク8との接合部19、20に隙間が形成される可能性が少なくなるので、ヘッダタンク8と流路構造体1との間の隙間から冷媒が外部へ洩れ出す等の不具合の発生を防止することができる。
また、一体ろう付けにより製造される積層型熱交換器の不良率を低減できるので、熱交換器の生産性を向上することができる。
図5は本発明の熱交換器を適用した冷凍サイクルの積層型熱交換器(実施例2)の冷媒空気熱交換部に対する流路構造体の仮組付構造を示したものである。
ここで、実施例1と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
第3係止爪73は、積層型熱交換器のコア面29に対して垂直な曲げ軸方向に曲げることが可能な第3係止部である。この第3係止爪73は、サイドプレート15のフランジ31の内面に係合または接合(接触)するように、直角に折り曲げられている。
なお、図5(a)中の第2係止爪72は、設けなくても良い。
また、流路構造体1は、図5(b)に示したように、第1金属板材3の延長部63の先端面に、少なくとも1つの第3係止爪73を備えている。この第3係止爪73は、延長部63の先端面から複数のチューブ6の長手方向に対して平行な方向に延設されて、且つ外側へ突出する突出部分を、コア面29に対して垂直な曲げ軸方向に沿って直角に折り曲げることで形成される。
第3係止爪73は、積層型熱交換器のコア面29に対して垂直な曲げ軸方向に曲げることが可能な第3係止部である。この第3係止爪73は、サイドプレート15の凸部34の段差面に係合または接合(接触)するように、直角に折り曲げられている。
なお、図5(b)中の第2係止爪72は、設けなくても良い。
以上のように、本実施例の積層型熱交換器においては、実施例1と同様な効果を奏する。
図6は本発明の熱交換器を適用した冷凍サイクルの積層型熱交換器(実施例3)の冷媒空気熱交換部に対する流路構造体の仮組付構造を示したものである。
ここで、実施例1及び2と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
また、流路構造体1は、図6(a)に示したように、第1金属板材3の延長部63の先端面に、その先端面全体に渡るように延びる第4係止片74を備えている。この第4係止片74は、延長部63の先端面から複数のチューブ6の長手方向に対して平行な方向に延設されて、且つ外側へ突出する突出部分を、コア面29に対して垂直な曲げ軸方向に沿って直角に折り曲げることで形成される。
第4係止片74は、積層型熱交換器のコア面29に対して垂直な曲げ軸方向に曲げることが可能な第4係止部である。この第4係止片74は、サイドプレート15の空間35を覆うように、しかもサイドプレート15のフランジ31、32の内面に係合または接合(接触)するように、直角に折り曲げられている。
なお、図6(a)中の第2係止爪72は、設けなくても良い。
また、流路構造体1は、図6(b)に示したように、第1金属板材3の延長部63の先端面に、少なくとも1つ以上の第3係止爪73を備えている。この第3係止爪73は、実施例2と同様にして、形成される。
第3係止爪73は、積層型熱交換器のコア面29に対して垂直な曲げ軸方向に曲げることが可能な第3係止部である。この第3係止爪73は、サイドプレート15の各挿入孔36に嵌挿される挿入部75を有している。
また、挿入部75は、各挿入孔36の孔壁面に係合または接合するように、各挿入孔36内に差し込まれている。
なお、図6(b)中の第2係止爪72は、設けなくても良い。
以上のように、本実施例の積層型熱交換器においては、実施例1及び2と同様な効果を奏する。
本実施例では、本発明を、自動車等の車両用空調装置の冷凍サイクルの蒸発器として使用される積層型熱交換器に適用した例を説明したが、本発明を、定置式の空調装置の冷凍サイクルの蒸発器(エバポレータ)として使用される積層型熱交換器に使用しても良い。 また、本発明を、空調装置の冷凍サイクルの凝縮器(コンデンサ)、過冷却器、放熱器に適用しても良い。
また、本発明を、ラジエータ、温水式ヒータコア、オイルクーラ、EGRクーラ、インタークーラに適用しても良い。
また、熱交換部として、冷媒冷媒熱交換部を設けても良い。
また、ろう材として銅ろうや銀ろう等の他のろう材や半田材を用いても良い。
また、金属部材や金属板材として銅合金材(黄銅材)等の他の金属材を用いても良い。
また、本実施例では、本発明を、2つの第1、第2コア部5を備えた積層型熱交換器に適用したが、本発明を、少なくとも1つの熱交換器コア(コア部)を備えた熱交換器に適用しても良い。また、マルチフロー型の積層型熱交換器だけでなく、ドロンカップ型の積層型熱交換器に本発明を適用しても良い。
また、プレートフィン型の熱交換器に本発明を適用しても良い。また、フィンは、設けなくも良い。
本実施例では、流路構造体1の突出部62を、エンドプレート部61の空気入口側面からエンドプレート部61の長手方向に対して垂直な方向(空気流方向の上流側)へ向かって延設しているが、流路構造体1の突出部62を、エンドプレート部61の空気入口側面からエンドプレート部61の長手方向に対して垂直な方向(空気流方向の下流側)へ向かって延設しても良い。また、流路構造体1の突出部62を、エンドプレート部61の長手方向に対して傾斜する方向へ向かって延設しても良い。
つまり流路構造体1のジョイント取付部の位置または向きは、流路構造体1の中心を通る中心軸線(チューブ6の長手方向に対して平行な軸線)からオフセットされていても、流路構造体1の中心軸線上であっても構わない。
また、入口流路構造体と出口流路構造体とを別々に設けた場合には、熱交換部のチューブ積層方向の両側に入口流路構造体と出口流路構造体とをそれぞれ接合しても良い。
また、流路構造体を配管接続ブロックのみで構成しても良い。
また、流路構造体を、ヘッダタンクやサイドプレートとの間に流路を形成することが可能なエンドプレートのみで構成しても良い。
また、流路を形成する張出し部を第1金属板材3に設けても良い。また、流路を形成する張出し部を第1、第2金属板材3、4の両方に設けても良い。
また、流路構造体を延長して設けられる係止爪を第2金属板材4に設けても良い。
また、チューブ積層方向に延設される(延びる)ヘッダタンク8の第4タンク部14を、出口タンク室と中間タンク室を有するようにチューブ積層方向に2分割することが可能なセパレータを設け、第2コア部5を構成するチューブ群を、第4タンク部14から第3タンク部13へ向かって冷媒が流れる行きチューブ群と、第3タンク部13から第4タンク部14へ向かって冷媒が流れる戻りチューブ群とに分けても構わない。
この第1、第2コア部5の場合、第1、第4タンク部(中間タンク室)11、14間は、第1、第4タンク部11、14を連結する接合部(連結部)間に形成される連通路を介して連通している。
2 ジョイントブロック(ジョイント部材)
3 第1金属板材
4 第2金属板材
5 第1、第2コア部(熱交換部、熱交換器コア)
6 チューブ(熱交換部、熱交換器コア)
7 フィン(熱交換部、熱交換器コア)
8 ヘッダタンク(熱交換部)
29 コア面
71 第1係止爪
72 第2係止爪(係止部)
73 第3係止爪(係止部)
74 第4係止片(係止部)
Claims (13)
- 内部を流れる第1流体と外部を流れる第2流体とを熱交換させる熱交換部と、
この熱交換部に接合されて、前記熱交換部に対して第1流体を流入または流出させるための流路を形成する流路構造体と
を備え、
前記熱交換部および前記流路構造体が、炉中にて一体ろう付けにより接合される熱交換
器において、
前記流路構造体は、
前記熱交換部への仮止めを行う係止部として、第1の係止部と第2の係止部とを有し、
前記第1の係止部が、前記熱交換部のコア面に対して平行な曲げ軸方向に曲げられとともに、前記第2の係止部が、前記熱交換部のコア面に対して垂直な曲げ軸方向に曲げられることで、前記熱交換部に保持されることを特徴とする熱交換器。 - 請求項1に記載の熱交換器において、
前記熱交換部は、並列して配置された複数のチューブを有し、
前記第2の係止部は、前記流路構造体の側面から前記複数のチューブの長手方向に対して平行な方向に延設された突出部分を、前記熱交換部のコア面に対して垂直な曲げ軸に沿って折り曲げることで形成されることを特徴とする熱交換器。 - 請求項1または請求項2に記載の熱交換器において、
前記流路構造体と相手部品とを接続するジョイント部材を備えたことを特徴とする熱交換器。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の熱交換器において、
前記流路構造体は、一対の第1、第2板材を接合した接合体によって構成されていることを特徴とする熱交換器。 - 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の熱交換器において、
前記熱交換部は、並列して配置された複数のチューブを有し、前記複数のチューブの内部を流れる第1流体と前記複数のチューブの外部を流れる第2流体とを熱交換させる熱交換器コアと、
前記複数のチューブの端部に接続されて、前記流路構造体の流路に連通するタンク部を有するヘッダタンクと
を備えたことを特徴とする熱交換器。 - 請求項5に記載の熱交換器において、
前記熱交換器コアは、第1流体と第2流体との熱交換効率を高める複数のフィンを有し、前記チューブと前記フィンとを交互に積層して構成されていることを特徴とする熱交換器。 - 請求項6に記載の熱交換器において、
前記熱交換器コアは、前記複数のフィンのうちで最も外側に配置される最外側フィンよりも外側に配置されるサイドプレートを有していることを特徴とする熱交換器。 - 請求項7に記載の熱交換器において、
前記サイドプレートは、その幅方向の一端側に、前記サイドプレートの剛性を高める側板を有し、
前記第2の係止部は、前記側板と係合または接合するように配置されていることを特徴とする交換器。 - 請求項7または請求項8に記載の熱交換器において、
前記サイドプレートは、その幅方向の中央部に外側に突出する凸部を有し、
前記第2の係止部は、前記凸部と係合または接合するように配置されていることを特徴とする熱交換器。 - 請求項7ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の熱交換器において、
前記サイドプレートは、その幅方向の両端側に、前記サイドプレートの剛性を高める一対の側板、およびこれらの側板間に空間を有し、
前記第2の係止部は、前記空間を覆うように配置されていることを特徴とする熱交換器。 - 請求項7ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の熱交換器において、
前記サイドプレートは、前記熱交換器コアのコア面に対して平行な方向に穿孔された挿入孔を有し、
前記第2の係止部は、前記挿入孔に嵌挿される挿入部を有していることを特徴とする熱交換器。 - 請求項5ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の熱交換器を製造する製造方法において、
前記熱交換器コア、前記ヘッダタンクおよび前記流路構造体を、炉中にて一体ろう付けにより接合する工程を備え、
前記熱交換器コアおよび前記ヘッダタンクに前記流路構造体が直接接合可能なように、前記熱交換器コア、前記ヘッダタンクおよび前記流路構造体を仮止めした仮組付け体を、前記熱交換器コアよりも重力方向の上方側に前記ヘッダタンクまたは前記流路構造体が位置するように配置した状態を保ちながら、前記工程を行うことを特徴とする熱交換器の製造方法。 - 請求項5ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の熱交換器を製造する製造方法において、
前記熱交換器コア、前記ヘッダタンク、前記流路構造体および前記流路構造体と相手部品とを接続するジョイント部材を、炉中にて一体ろう付けにより接合する工程を備え、
前記熱交換器コアおよび前記ヘッダタンクに前記流路構造体が直接接合可能なように、前記熱交換器コア、前記ヘッダタンク、前記流路構造体および前記ジョイント部材を仮止めした仮組付け体を、前記熱交換器コアよりも重力方向の上方側に前記ヘッダタンクまたは前記ジョイント部材が位置するように配置した状態を保ちながら、前記工程を行うことを特徴とする熱交換器の製造方法。
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