JP5740890B2 - 保護フィルムおよびタッチパネル表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパネル表示装置の表面に設けられる保護フィルムおよび保護フィルムを備えたタッチパネル表示装置に関する。
データの入力装置としてデータ入力のための押圧操作がおこなわれるタッチパネル表示装置は、指やペン先によるパネルの押圧操作によってデータ入力が可能であり、直感的な操作が可能であることから広く用いられている。これらタッチパネル式入力装置のパネルは、例えば特許文献1のように指やペン先が接触するパネル面の硬度が高く、使用による耐摩耗性に優れたものが要求される。
特開2010−176357号公報 特開2002−182831号公報 特開2000−222128号公報
一方、タッチパネル表示装置はキーボードに比べて押下感に乏しいという問題点がある。押下時の沈み込みを再現させる技術として、例えば特許文献1、2には、パネル前面を可動部位とすることが記載されている。しかしながら、特許文献2、3に記載に記載されている、パネル前面を可動部位とする方式では、押圧場所の制約は無くなるが、可動部位が大きくなるために慣性が増加し、軽快な押下動作が困難になる。
タッチパネル表示装置の表面に押下感を付与するにあっては、軟らかい保護材を表面に設ければよいが、軟らかい保護材を用いる場合には該保護材上には保護フィルムが必要となる。保護フィルムは、タッチパネル表示装置表面に傷がつくことを防ぐための耐久性を付与することを目的として設けられ、また、指でタッチパネル表示装置表面を押下げながら移動させる際に摺動性を付与することを目的として設けられる。また、保護フィルムにあっては、タッチパネル表示装置の表面に設けられることから、防汚性、表示される画像の視認性も要求される。
本発明では、押下感を付与するために設けられた保護材上に設けられる保護フィルムであって、押下げ感を損なうことなく、高い耐久性、高い摺動性、高い画像の視認性、高い防汚性を備える保護フィルムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明としては、透明基材フィルムの少なくとも一方の面に第2の保護層と第1の保護層を該透明基材フィルム側から順に備え、第1の保護層が表面に位置する保護フィルムであって、前記第2の保護層を構成する材料のJIS K7215で規定されるショアA硬度が30以上90以下の範囲内であり、前記第2の保護層の厚みは、0.1μm以上μm以下であり、かつ、前記第1の保護層表面の視感平均反射率が0.3%以上1.5%以下の範囲内であり、かつ、前記第1の保護層表面の純水接触角が80°以上140°以下の範囲内であることを特徴とする保護フィルムとした。
請求項2に係る発明としては、前記第1の保護層が、フッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の保護フィルムとした。
請求項3に係る発明としては、前記第1と第2の保護層を構成する材料の曲げ弾性率が1MPa以上1×104MPa以下であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の保護フィルムとした。
請求項4に係る発明としては、前記第2の保護層が、アクリル基を有する化合物またはウレタン結合を有する化合物の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の保護フィルムとした。
請求項5に係る発明としては、前記保護フィルムのヘイズが1.0%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の保護フィルムとした。
請求項6に係る発明としては、データ入力のための押圧操作が行われるタッチパネル表示装置であって、タッチパネル表示部材の表示面に、アスカーC硬度が15以下の保護材
、請求項1乃至5のいずれかに記載の保護フィルムを順に備え、前記保護フィルムの第1保護層が最表面に位置することを特徴とするタッチパネル表示装置とした。
上記の保護フィルムを用いることにより、押下感を付与するために設けられた保護材上に設けられる保護フィルムであって、押下げ感を損なうことなく、高い耐久性、高い摺動性、高い画像の視認性、高い防汚性を備える保護フィルムを提供することができた。
図1は本発明の保護フィルムを有するタッチパネルの表示装置模式断面図である。 図2は本発明の保護フィルムを有するタッチパネルの模式断面図である。 図3は本発明の保護フィルムの模式断面図である。
以下、本発明の保護フィルムについて説明する。
図1と図2に本発明の保護フィルムを有するタッチパネル表示装置の模式断面図を示した。本発明の保護フィルムを用いたタッチパネルにあっては、タッチパネル表示部材5の表示面に保護材4と、透明基材フィルム11、第2の保護層12と第1の保護層13を順に備える保護フィルム1を備えることを特徴とする。また、図2のように保護材4とタッチパネル表示部材5の間にフィルム7が挟まれていてもよい。タッチパネル表示装置を、保護フィルム1上から操作者が操作用指8で押圧すると、硬度の低い保護材4が歪んで沈み込むと同時に、反発力が発生する。これにより、操作用指8に対して押下感を生じさせることや操作指の負荷を低減させることが可能となる。
図3には本発明の保護フィルム1の模式断面図を示した。本発明の保護フィルムにあっては、透明基材フィルム11上に第2の保護層12と第1の保護層13を順に備える。
本発明の保護フィルムにあっては、第2の保護層を構成する材料のJIS K7215(1986)で規定されるショアA硬度が30以上90以下の範囲内であり、かつ、第1の保護層表面の視感反射率が0.3%以上1.5%以下の範囲内であり、かつ、第1の保護層表面の純水接触角が80°以上140°以下の範囲内であることを特徴とする。
本発明者らは、第2の保護層を構成する材料の硬度と、第1の保護層表面の視感反射率と第1の保護層の純水接触角を所定の範囲とすることにより、保護材上に設けた際に押下げ感を損なうことなく、高い耐久性、高い摺動性、高い画像の視認性、高い防汚性を備える保護フィルムとできることを見出し、本発明にいたった。
第2の保護層を構成する材料のJIS K7215(1986)で規定されるショアA硬度が30に満たない場合にあっては、指でタッチパネル表示装置表面を押下げながら移動させる際の高い摺動性を備えることができなくなってしまう。また、表面が傷つきやすくなり高い耐久性を備えることができなくなってしまう。一方、第2の保護層を構成する材料のJIS K7215で規定されるショアA硬度が90を超える場合には、押下感が低下してしまい十分な押下感を得ることができなくなってしまう。
なお、JIS K7215(1986)において、本発明で用いられる「ショアA硬度」は「タイプAデュロメータ硬さ」と記載されている。「ショアA硬度」と「タイプAデュロメータ硬さ」は同義である。
また、第1の保護層表面の視感平均反射率が1.5%を超える場合には、保護フィルム表面で外向が反射してしまい、画像の視認性を十分とすることができなくなってしまう。第1の保護層表面の視感反射率は、低ければ低いほど画像視認性が向上することから好ましいが、視感反射率が0.3%を下回るような保護フィルムとした場合には、十分な耐久性、防汚性を発揮することができなくなってしまうことがある。本発明の保護フィルムの視感平均反射率は分光反射率曲線から求めることができる。分光反射率曲線は、保護フィルムの基材側の面を黒色塗料で艶消し処理した後におこなわれ、第1の保護層に対しての垂直方向から入射角度は5度に設定され、光源としてC光源を用い、2度視野の条件下で求められる。視感平均反射率は、可視光の各波長の反射率を比視感度により校正し、平均した反射率の値である。このとき、比視感度は明所視標準比視感度が用いられる。
また、第1の保護層表面の純水接触角が80°に満たない場合にあっては、十分な防汚性を発揮することができなくなってしまう。第1の保護層表面の純水接触角は高ければ高いほど防汚性が向上することから好ましいが、第1の保護層表面の純水接触角が140°を超えるような保護フィルムを形成することは困難である。なお、純水接触角は、JIS R3257(1999)静滴法に準拠して測定することができる。
また、本発明の保護フィルムにあっては、第1の保護層がフッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物を含むことが好ましい。これにより、操作指と接する保護フィルム表面において高い防汚性を備えることが可能となる。また、これらの物質を含有することは第1の保護層の低屈折化による反射防止機能の向上および透明性の観点からも有利である。
また、本発明の保護フィルムは、第1の保護層と第2の保護層を構成する材料の曲げ弾性率をいずれも1MPa以上1×10MPa以下の範囲内とすることが好ましい。第1と第2の保護層を構成する材料の少なくとも一方の曲げ弾性率が1×10MPaより大きいと、操作用指が保護フィルムに触れた際に生じる保護フィルムの変形に耐えうることができない、及び保護材の押下感を損ねるという観点から不利である。一方、第1と第2の保護層を構成する材料の少なくとも一方の曲げ弾性率が1MPaより小さいと、摺動性の観点から不利である。なお、曲げ弾性率はJIS K7171(2008)に基づき求めることができる。
また、本発明の保護フィルムは、第2の保護層が、アクリル基を有する化合物またはウレタン結合を有する化合物の少なくとも一方を含有することが好ましい。これらの材料は、透明性および保護フィルムの柔軟性の観点で好適に用いることができる。
本発明の保護フィルムは、無色透明であることを特徴とする。これにより、ディスプレイの明瞭な視認が可能となる。また、本発明の保護フィルムは、ヘイズが1.0%以下であることが好ましい。保護フィルムのヘイズが1.0%を超えると、ディスプレイの画像がぼやけてしまう。ヘイズが低いほどディスプレイの視認が明瞭となるため、低いほど好ましいが、ヘイズが0.03%を下回るような保護フィルムを作製することは困難である。したがって、保護フィルムのヘイズは、0.03%以上1.0%以下の範囲内であることが好ましい。
保護材は、軟らかく厚いほど、沈み込み量が多くなり押下感覚を生じさせやすいが、タッチパネル5の感度も低下するので、検出性能や、搭載する機器の用途を考慮して、最適な硬度及び厚みを選択する必要がある。本発明に用いられる保護材4はアスカーC硬度が15以下であることが好ましい。保護材のアスカーC硬度が15より大きいと、操作用指が保護フィルムに軽くタッチした際に、充分な押下感覚を与えることができない。そのため、本発明ではアスカーC硬度が15以下の保護材を用いることが好ましく、柔軟な押下感覚を与えるという観点から保護材4のアスカーC硬度は5以下がより好ましい。なお、アスカーC硬度は、日本ゴム協会標準規格(SRIS) SRIS 0101に準拠して測定される。
さらに詳細に本発明の保護フィルム及びタッチパネル表示について説明する。
本発明の保護フィルムにおける透明基材フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル系、ウレタン系等透明性の高い材料からなるフィルムを用いることができる。透明基材フィルムの厚みは、保護フィルム作成時の基材の扱いやすさと保護材の柔軟性を損ねないという観点から、0.025mm以上0.1mm以下が好ましい。
透明基材フィルム上には、第2の保護層が形成される。第2の保護層は保護フィルムに主に耐久性を付与し、表面が傷つきにくくする。第2の保護層の厚みは、耐久性やコストの観点から0.1μm以上100μm以下が好ましい。
第2の保護層は、電離放射線硬化型材料を含む塗布液を塗布し、電離放射線により硬化することにより形成される。電離放射線硬化型材料として、アクリル基を有する化合物またはウレタン結合を有する化合物の少なくとも一方を含有することが好ましい。
電離放射線硬化型材料としてのアクリル基を有する化合物またはウレタン結合を有する化合物としては、例えば多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような単官能または多官能の(メタ)アクリレート化合物、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。またこれらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができる。
なお、本発明において「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」と「メタクリレート」の両方を示している。たとえば、「ウレタン(メタ)アクリレート」は「ウレタンアクリレート」と「ウレタンメタアクリレート」の両方を示している。
単官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−アダマンタンおよびアダマンタンジオールから誘導される1価のモノ(メタ)アクリレートを有するアダマンチルアクリレートなどのアダマンタン誘導体モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記2官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記3官能以上の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能の(メタ)アクリレート化合物や、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物や、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、多価アルコール、多価イソシアネート及び水酸基含有アクリレートを反応させることによって得られる。
本発明の保護フィルムにおいて、第2の保護層のショアA硬度及び曲げ弾性率を制御するにあっては、これらの材料を混合することにより制御することができる。具体的には、(メタ)アクリレート基の多い多官能の(メタ)アクリレート化合物を多く用いた場合には、硬度は上昇し、曲げ弾性率は低下する。一方、(メタ)アクリレート基の少ない単官能もしくは多官能の(メタ)アクリレート化合物を多く用いた場合には、硬度は低下し、また曲げ弾性率は上昇する。また、多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を用いた場合には、多官能の(メタ)アクリレート化合物を用いた場合と比較して、硬度、曲げ弾性率は低下する。
また、第2の保護層の形成材料として電離放射線硬化型材料の他にゴム材料を加えることにより、第2の保護層のタイプAデュロメータでの硬度及び曲げ弾性率を制御することができる。ゴム材料を加えることにより、硬度を低下させ、曲げ弾性率を上昇させることができる。なお、ゴム材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等を使用できる。
また、第2の保護層の形成材料として電離放射線硬化型材料の他に熱可塑性樹脂を加えることにより、第2の保護層のタイプAデュロメータでの硬度及び曲げ弾性率を制御することができる。熱可塑性樹脂を加えることにより、硬度を低下させ、曲げ弾性率を上昇させることができる。なお、熱可塑性樹脂としては、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその共重合体、メタクリル樹脂及びその共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、線状ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を使用できる。
また、第2の保護層形成用塗布液にあっては、光重合開始剤を含んでいてもよい。透明基材上に塗布液を湿式成膜法により塗布し塗膜を形成後、電離放射線として紫外線を用い、紫外線照射により塗膜を硬化するにあっては、塗布液に光重合開始剤が加えられる。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等が挙げられる。また、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等を用いることができる。また、形成される塗膜においてハジキ、ムラといった塗膜欠陥の発生を防止するために、表面調整剤と呼ばれる添加剤を加えても良い。表面調整剤は、その働きに応じて、レベリング剤、消泡剤、界面張力調整剤、表面張力調整剤とも呼ばれるが、いずれも形成される塗膜の表面張力を低下させる働きを備える。
また、塗布液中に先に述べた表面調整剤のほかにも、他の添加剤を加えても良い。機能性添加剤としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、密着性向上剤等を用いることができる。
第2の保護層形成用塗布液には、必要に応じて、溶媒や各種添加剤を加えることができる。溶媒としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、n−ヘキサンなどの炭化水素類、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトール等のエーテル類、また、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、およびメチルシクロヘキサノン等のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン醸エチル、酢酸n−ペンチル、およびγ−プチロラクトン等のエステル類、さらには、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等の中から塗工適性等を考慮して適宜選択される。
また、第2の保護層形成用塗布液を塗布する塗布方法としては、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーターを用いた塗布方法を用いることができる。第2の保護層形成用塗布液は透明基材フィルム上に塗布され塗膜が形成さる塗布工程のあとに、必要に応じて塗膜中の溶媒を除去する乾燥工程が設けられ、さらには、電離放射照射工程が設けられ、第2の保護層が形成される。電離放射線としては電子線や紫外線を用いることができる。
第2の保護層上には第1の保護層が形成される。第1の保護層は、タッチパネル表示装置(保護フィルム)表面に高い画像の視認性及び高い防汚性を主に付与する。本発明の保護フィルムにおける第1の保護層の厚みは、保護フィルム表面の反射防止機能の観点から10nm以上1000nm以下が好ましい。さらには、第1の保護層の厚みは50nm以上150m以下の範囲内であることが好ましい。第1の保護層の厚みを50nm以上150m以下とすることにより、第1の保護層の光学膜厚を可視光の1/4波長程度とすることができ、保護フィルムに反射防止機能を付与し、タッチパネル表示装置の表面に外光が映りこむことを防ぐことができ、画像の視認性を向上させることができる。
本発明の保護フィルムは、第1の保護層がフッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物を含むことが好ましい。これにより、操作指と接する保護フィルム表面に防汚機能を持たせることが可能となる。また、これらの物質を含有することは第1の保護層の低屈折化による反射防止機能の向上および透明性の観点からも有利である。
第1の保護層に用いられるフッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物としては、例えばケイ素アルコキシドの加水分解物を用いることができる。さらには、一般式(1)RxSi(OR)4−x(但し、式中Rはアルキル基を示し、xは0≦x≦3を満たす整数である)で示されるケイ素アルコキシドの加水分解物を用いることができる。
フッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物としては、例えばケイ素アルコキシドの加水分解物を用いることができる。さらには、一般式(1)RxSi(OR)4−x(但し、式中Rはアルキル基を示し、xは0≦x≦3を満たす整数である)で示されるケイ素アルコキシドの加水分解物を用いることができる。
一般式(1)で表されるケイ素アルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタ−iso−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−プロキシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テトラペンタ−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等を用いることができる。ケイ素アルコキシドの加水分解物は、一般式(I)で示される金属アルコキシドを原料として得られるものであればよく、例えば塩酸にて加水分解することで得られるものである。
さらには、第1の保護層形成用塗液には、一般式(1)で表されるケイ素アルコキシドの他に、一般式(2)R´Si(OR)4−z(但し、式中R´はアルキル基、フルオロアルキル基又はフルオロアルキレンオキサイド基を有する非反応性官能基を示し、zは1≦z≦3を満たす整数である)で示されるケイ素アルコキシドの加水分解物をさらに含有することにより保護フィルムの第1の保護層表面に防汚性を付与することができ、さらに、第1の保護層の屈折率をさらに低下することができる。
一般式(2)で示されるケイ素アルコキシドとしては、例えば、オクタデシルトリメトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
第1の保護層には必要に応じて、粒子を添加することができる。たとえば、屈折率の低い粒子を加えることにより、第1の保護層の屈折率を低下させ、画像の視認性を向上させることができる。屈折率の低い粒子としては、粒子内部に空隙を有する粒子を好適に用いることができる。粒子内部に空隙を有する粒子にあっては、空隙の部分を空気の屈折率(≒1)とすることができるため、非常に低い屈折率を備える低屈折率を備える粒子とすることができる。具体的には、内部に空隙を有する低屈折率シリカ粒子を用いることができる。内部に空隙を有する低屈折率シリカ粒子としては、多孔質シリカ粒子やシェル(殻)構造のシリカ粒子を用いることができる。なお、低屈折率シリカ粒子の含有割合を高くした場合には、画像の視認性は向上するが第1の保護層表面の耐久性が低下する場合がある。
なお、第1の保護層に粒子を添加するにあっては、粒径が1nm以上100nm以下であることが好ましい。粒径が100nmを超える場合、レイリー散乱によって光が反射し、保護フィルムのヘイズが上昇する。
第1の保護層形成用塗液には、必要に応じて、溶媒や各種添加剤を加えることができる。溶媒としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、n−ヘキサンなどの炭化水素類、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトール等のエーテル類、また、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、およびメチルシクロヘキサノン等のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン醸エチル、酢酸n−ペンチル、およびγ−プチロラクトン等のエステル類、さらには、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、水等の中から塗工適性等を考慮して適宜選択される。
また、第1の保護層形成用塗布液を塗布する塗布方法としては、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーターを用いた塗布方法を用いることができる。第1の保護層をケイ素アルコキシドの加水分解物により形成する場合には第1の保護層形成用塗布液が第2の保護層上に塗布され塗膜が形成される塗布工程のあとに、乾燥加熱工程が設けられ、塗膜は硬化され第1の保護層は形成される。
また、第1の保護層にあっては電離放射線硬化型材料を用いることもできる。このとき、電離放射線硬化型材料としてフッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物を用いることができる。また、電離放射線硬化型材料とは別にフッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物を用いてもかまわない。第1の保護層にあっては電離放射線硬化型材料を用いた場合には、第1の保護層形成用塗布液が第2の保護相乗上に塗布され塗膜が形成される塗布工程のあとに、必要に応じて塗膜中の溶媒を除去する乾燥工程が設けられ、さらには、電離放射照射工程が設けられ、第1の保護層が形成される。
本発明の保護フィルムにおける視感平均反射率、純水接触角及び第1の保護層の曲げ弾性率の制御方法について、第1の保護層を一般式(1)で表されるケイ素アルコキシドと一般式(2)で表されるケイ素アルコキシドと低屈折率シリカ粒子により形成する場合について説明する。本発明の保護フィルムにおいて、第1の低屈折率層表面の視感平均反射率を所定の範囲とするにあっては、第1の保護層の屈折率を低下させること、および/または第1の保護層の厚みを50nm以上150m以下とすることによって実現できる。第1の保護層の屈折率を低下させるにあっては、低屈折シリカ粒子の含有割合を高くしてあげればよい。本発明の保護フィルムにおいて、第1の屈折率層の純水接触角を所定の範囲とするにあっては、一般式(2)で表されるケイ素アルコキシドの含有割合を調整すればよい。一般式(2)で表されるケイ素アルコキシドの含有割合を高くすることにより、第1の保護層の純水接触角を向上させることができる。また、第1の保護層の曲げ弾性率を所定の範囲とするにあっては、一般式(1)及び一般式(2)で表されるケイ素アルコキシドの含有割合と、低屈折率粒子の含有割合を調整してあげればよい。
本発明の保護フィルムにあっては、第1の保護層及び第2の保護層が塗布液を用いた湿式成膜法により形成されることが好ましい。透明基材上に塗膜を形成し、該塗膜に電離放射線を照射し、硬化することにより保護層を形成することができる。これにより、真空蒸着法やスパッタリング法やCVD法といった真空成膜法と比較して安価に反射防止機能を有する保護フィルムを製造することができる。
本発明のタッチパネル表示装置に用いられる保護材4は、タッチパネル表示部材と保護フィルムの中間に設けられ、タッチパネル表示装置に押下感を主に付与する。検出性能と搭載機器の薄型化の観点から、保護材4の厚みは0.5mm〜3.0mmが好ましい。保護材は無色透明なものが好ましく、例えばゲル、固体、及び沸点が高く、揮発性が低い液体を薄いフィルム等で閉じ込めたもの等を用いることができる。例えば、固体やゲルとして、アクリル基を有している化合物やウレタン結合を有している化合物等を、液体としてオイル、イオン液体、塩の濃厚溶液、樹脂等を挙げることができる。これにより、ディスプレイの明瞭な視認が可能となる。
本発明のタッチパネル表示装置におけるタッチパネル表示部材は、抵抗膜式や静電容量式等従来のタッチパネルを用いることができ、該タッチパネル部材の表面に保護材及び保護フィルムを順に備えることにより、タッチパネル表示装置とすることができる。
次に、本実施の形態の効果を確認するために、図1示した本発明の保護フィルムを有するタッチパネルを用いて、保護フィルムの材料、及び特性を変化させた時のタッチパネル表示装置の押下感、摺動性、画像の視認性、耐久性、及び防汚性の比較を行なった。
ここで、第1の保護層と第2の保護層を構成する塗液の詳細な材料組成は、特性に合わせて設計した。
電離放射線硬化型材料としてアクリル基を有する化合物またはウレタン結合を有する化合物と熱可塑性樹脂を含む第2の保護層形成用塗布液をバーコーターにより透明基材フィルムに塗布し、オーブンで溶媒を乾燥させ、紫外線照射により塗膜を硬化させ第2の保護層を形成した。次に一般式(1)で表されるケイ素アルコキシド、一般式(2)で表されるケイ素アルコキシドおよび低屈折率シリカ粒子を含む第1の保護層形成用塗布液をバーコーターにより第2の保護層上に塗布しオーブンで加熱乾燥させ、第1の保護層を形成した。
このとき、透明基材フィルムはフィルム厚40μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。また、第2の保護層の膜厚は3μmとした。また、第1の保護層の膜厚は50〜150nmの間で、第1の保護層表面の反射率が最も低くなるよう材料に合わせて調整した。
なお、各実施例においては、放射線硬化型材料と熱可塑性樹脂の割合を変化させる(一方の材料を用いない場合も含む)ことにより複数の第2の保護層を形成した。一般式(1)で表されるケイ素アルコキシド、一般式(2)で表されるケイ素アルコキシドおよび低屈折率シリカ粒子の割合を変化させる(一方の材料を用いない場合も含む)ことにより複数種の第1の保護層を形成した。
以上により、保護フィルムを作製した。
得られた保護フィルムは、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂からなる保護材を介して抵抗膜式のタッチパネル表示部材と積層され、タッチパネル表示装置を作製した。
(表1)に、保護フィルム及びタッチパネル表示装置の作製条件について示す。
なお、第1の保護層表面の視感平均反射率については、保護フィルムの第1の保護層形成面と反対側の面を黒色艶消しスプレーにより黒色に塗布し、塗布後、自動分光光度計(日立製作所社製、U−4000)を用い測定した低屈折率層形成面についてC光源、2度視野の条件下での入射角5°における分光反射率を測定し、得られた分光反射率から平均視感反射率(Y%)を算出した。
また、第1の保護層表面の純水接触角は、得られた保護フィルムの第1の保護層表面(ハードコート層表面)及び低屈折率層表面について、接触角計(協和界面科学社製 CA−X型)を用いて、乾燥状態(20℃−65%RH)で直径1.8mmの液滴を針先に作り、これを試料(固体)の表面に接触させて液滴を作った。接触角とは、固体と液体とが接触する点における液体表面に対する接線と固体表面とがなす角であり、液体を含む側の角度で定義した。液体としては、蒸留水を使用した。なお、純水接触角は、JIS R3257(1999)静滴法に準拠して測定した。
また、第1の保護層および第2の保護層の曲げ弾性率は、JIS K7171(2008)に基づき測定した。また、第2の保護層のショアA硬度はJIS K7215(1986)に基づき測定した。
次に、得られたタッチパネル表示装置の評価結果を(表2)に示す。
なお、評価は、以下のようにしておこなった。
押下げ感については本発明の保護フィルムを有するタッチパネル表示装置の第1の保護層表面に指が触れた際、押下感を感じなければバツ印、押下感を感じれば丸印、強めに指で叩いても指への衝撃が弱ければ二重丸印と表示した。
摺動性については、タッチパネルの保護層を指で叩いた際、保護フィルムにしわが生じたり、摺動性がなければバツ印、摺動性が少しあれば丸印、摺動性があれば二重丸印と表示した。
耐久性は、タッチパネルの保護層を爪で10回叩いた際、傷がついたらバツ印、傷がほとんどつかなければ丸印、全くつかなければ二重丸印とした。
防汚性は、水を垂らした時の撥水性が悪い、またはマジックで保護層表面を汚した際にふき取ることができなければバツ印、水を垂らした時の撥水性が少しあり、マジックで保護層表面を汚した際にふき取ることが可能ならば丸印、撥水性が良好で、かつマジックで保護層表面を汚した際に軽くふき取れることができれば二重丸印とした。
また、タッチパネルのディスプレイを本発明の保護フィルムを通して確認した際に、画像がぼやけたり、外光が反射して視認性が悪ければバツ印、ディスプレイ用途として問題なければ丸印、画像がクリアに見えれば二重丸印と表示した。
表1および表2に示すように、透明基材フィルムに第2の保護層と第1の保護層を該透明基材側から順に備える、第1の保護層が表面に位置する保護フィルムであって、第2の保護層を構成する材料のショアA硬度が30以上90以下の範囲内であり、かつ、前記第1の保護層表面の視感反射率が0.3%以上1.5%以下の範囲内であり、かつ、前記第1の保護層表面の純水接触角が80°以上140°以下の範囲内である保護フィルムを用いた時に、タッチパネル表示装置の押下感、摺動性、画像の視認性、耐久性、及び防汚性の評価項目を満足できる結果となった。
さらに、第1の保護層が、フッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物含むこと、第1と第2の保護層を構成する材料の曲げ弾性率が1MPa以上1E4MPa以下であること、第2の層が、アクリル基を有する化合物またはウレタン結合を有する化合物の少なくとも一方を含有すること、保護フィルムのヘイズが1.0%以下であること、及びアスカーC硬度が15以下の保護材を用いることでより良好な機能を有する保護フィルム及び保護フィルムを用いたタッチパネルの提供が可能となることが確認された。
本発明に係わる保護フィルム、及び前記保護フィルムを備えたタッチパネル表示装置を用いることで、硬度が低く押下感を有するタッチパネルを作成することができ、タッチパネル産業の新たな需要を生み出すことができる。
1 保護フィルム
11 透明基材フィルム
12 第2の保護層
13 第1の保護層
4 保護材
5 タッチパネル部材
7 フィルム
8 操作用指

Claims (6)

  1. 透明基材フィルムの少なくとも一方の面に第2の保護層と第1の保護層を該透明基材フィルム側から順に備え、第1の保護層が表面に位置する保護フィルムであって、
    前記第2の保護層を構成する材料のJISK7215で規定されるショアA硬度が30以上90以下の範囲内であり、前記第2の保護層の厚みは、0.1μm以上μm以下であり、かつ、
    前記第1の保護層表面の視感平均反射率が0.3%以上1.5%以下の範囲内であり、かつ、
    前記第1の保護層表面の純水接触角が80°以上140°以下の範囲内であることを特徴とする保護フィルム。
  2. 前記第1の保護層が、フッ素を有する化合物および/またはシロキサン結合を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の保護フィルム。
  3. 前記第1と第2の保護層を構成する材料の曲げ弾性率が1MPa以上1×10MPa以下であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の保護フィルム。
  4. 前記第2の保護層が、アクリル基を有する化合物またはウレタン結合を有する化合物の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の保護フィルム。
  5. 前記保護フィルムのヘイズが1.0%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の保護フィルム。
  6. データ入力のための押圧操作が行われるタッチパネル表示装置であって、
    タッチパネル表示部材の表示面に、アスカーC硬度が15以下の保護材、請求項1乃至5のいずれかに記載の保護フィルムを順に備え、前記保護フィルムの第1保護層が最表面に位置することを特徴とするタッチパネル表示装置。
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