JP5739530B2 - バイオマスからの油性化合物の回収方法 - Google Patents

バイオマスからの油性化合物の回収方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2010年7月26日に出願された米国仮特許出願番号第61/367,763号及び、2011年1月12日に出願された米国仮特許出願番号第61/432,006号の利益を主張し、すべての目的についてその全体において参照により本明細書中に組み込まれる。
石油、石油化学製品及び石油化学製品の製造に有用な他の物質などの燃料製品の需要が、ますます高まっている。2030年までに、主に石油及びガスの形態でのエネルギー需要が45%増加すると予測されている。多くの国において、石油の使用と石油生産の間に格差が存在する。例えば、2008年において、アメリカ合衆国は、一日で約8万バレルしか石油を生産していない一方、一日に約19万バレルの石油を消費した。国内生産の停滞又は減少などとして、この格差は、将来的に著しく増加すると予測されている。経済及び国家安全保障上の理由から、化石燃料以外の炭化水素の代替エネルギー源の開発に、新たに注目されている。
更に、化石燃料の燃焼は、地球の大気中の二酸化炭素レベルの増加に関連付けられている。この二酸化炭素の増加は、今度は、地球の温度が徐々に増加していることに関連付けられている。いくつかの推定によると、炭素排出量が削減されない場合、地球の平均気温は、今世紀末までに6℃程度上昇し得る。このような地球の気温上昇は、沿岸洪水及び不作などの事象のために、人類の文明に大きな影響を及ぼす可能性がある。結果として、カーボンニュートラルである、又は、結果として大幅に正味のCO2生成の減少につながるエネルギー源の開発への関心が増加してきている。また、化石燃料を得ることが技術的により困難になるため、化石燃料の生産における汚染及び環境災害に関する国民の意識が増してきている。
結果として、燃料製品を製造するための代替方法及び必要性が高まってきている。バイオマスは、特に脂質含有微生物において、燃料として使用するための炭化水素の代替供給源を提供する。光合成微細藻類及び光合成細菌などの光合成微生物は、二酸化炭素を大気中から除去するためのそれらの能力及び、それらが供給源についての食料生産と直接的に競合しないという事実のために、特に有用である。
藻類は幅広い条件の下で急速な成長が可能な適応性の高い植物である。ほとんどの藻類は、水性環境で成長するように適合しており、エネルギー源として光を利用して、液体培地中で増殖させることができる。屋外の設定、池又は他の開いた又は閉じた容器中で、光合成のために日光を使用して、大規模に藻類を増殖する能力は、エネルギーの生物生産、環境浄化、及び炭素固定についての、それらの有用性を向上させる。
燃料生産のために、水性微生物を使用するための至上命題は、効率的且つ経済的に生物由来の油を回収する能力である。光合成藻類及びバクテリアの大半は水生であることを考えると、その方法は、高含水のバイオマスから油を回収するのに適していることが好ましい。
多くの実施形態において本明細書中で記載するのは、バイオマス及び水を含む原料を得ること及び、約220℃〜約500℃の温度で密閉反応容器中において混合しながら又は混合しないで水性組成物を加熱すること及び、その温度で水性組成物を0分(即ち、保持時間無し)〜約4時間保持することを含む、バイオマスから油性組成物を得るための方法である。本明細書に記載のように、原料は、前処理が施されている又は施されていない可能性がある。原料を周囲の温度から約150℃まで冷却し、次に、pH約2.0〜6.0まで酸性化する。酸性化した組成物を、約40℃〜約150℃まで加熱し、約0分(即ち、保持時間無し)〜約4時間の範囲の期間、混合しながら又は混合しないで、その温度を保持する。酸化した組成物はここで、更なる処理無しに、少なくとも有機層及び水層に相分離させることが可能であり、有機層を除去した。いくつかの例において、少なくとも第三の粒子又は固体層が存在し得る。代わりに又はそれに付け加えて、溶媒抽出を使用することができる。溶媒抽出を使用する場合、溶媒の体積は酸性化した組成物中の、溶媒抽出組成物を製造するために追加された水の体積とほぼ等しい。使用する溶媒は、水に不溶性又は実質的に不溶であるが、その溶媒中に油性化合物が可用性又は実質的に可用である溶媒であり得る。溶媒抽出組成物を約20℃〜約150℃の温度にし、組成物を0分(即ち、保持時間無し)〜約4時間の範囲の期間の間、混合しながら又は混合しないで、その温度に保持する。溶媒抽出物は、少なくとも有機層及び水層へ分離する。いくつかの実施形態において、少なくとも粒子又は固体層がまた存在する。ここで有機層が得られ、有機層中の油性化合物(単数又は複数)を得るために、溶媒を除去する。
いくつかの実施形態において、液体又は水層を除去した後に、バイオマスを約80℃〜約220℃の温度まで加熱することを含む前処理を、バイオマスに施す。バイオマスは、約5分〜約60分の間、攪拌若しくはかき混ぜをしながら又はせずに、この温度に保持する。特定の実施形態において、約20分〜40分の間、約170℃〜210℃で保持する。いくつかの実施形態において、前処理中、特に加熱中に、バイオマスへ酸を加える。特定の実施形態において、前処理の間、バイオマスのpHを約pH3〜約pH6へ調整する。さらなる実施形態において、前処理は更に、液層の除去の後にバイオマスをすすぐことを含む。特定の実施形態において、すすぎは、例えば除去した液層の体積と等しい脱イオン水などの水を加えること、周囲の温度で約5分〜30分間バイオマスと水を混合すること、及び、すすぎ液を除去することを含む。更なる実施形態において、除去された液体と等しい量の、例えば脱イオン水などの水の量が、前処理後、且つ、更なる処理の前にバイオマスへ加えられる。
更なる実施形態において、前処理したバイオマスを更なる処理の前に保存する。前処理したバイオマスは、例えば、1日〜1年などの任意の所望の期間保存され得る。前処理したバイオマスは、周囲の温度又は、約−20℃〜25℃の制御された温度で保存され得る。前処理されたバイオマスは、開いた又は閉じた容器中で保存され得る。閉じた容器中に保存される場合、容器中の大気は空気、又は窒素、二酸化炭素、アルゴン若しくはその組み合わせなどのガスであり得る。
特定の実施形態において、バイオマスは、藻又は細菌などの水生微生物を含む。更なる実施形態において、水生微生物は、例えば、光合成藻類又はシアノバクテリアなどの光合成的であり得る。
別の態様は、本明細書に記載の任意のプロセスによって作られた油性組成物を提供する。特定の実施形態において、油性組成物は、光合成微生物から得られ、30ppm未満のカルシウム含有量、20ppm未満のマグネシウム含有量、20ppm未満のマンガン含有量、20ppm未満のリン含有量、50ppm未満のナトリウム含有量及び、20ppm未満のストロンチウム含有量を有する。
更に別の態様は、30ppm未満のカルシウム含有量、20ppm未満のマグネシウム含有量、20ppm未満のマンガン含有量、20ppm未満のリン含有量、50ppm未満のナトリウム含有量、及び20ppm未満のストロンチウム含有量を有する、水生バイオマスから得られた油性組成物を提供する。特定の実施形態において、水生バイオマスは、例えば、光合成藻類又はシアノバクテリアなどの光合成生物を含む。更なる実施形態において、藻類は微細藻類である。
更なる態様は、ASTMプロトコルD7169−11によって決定されるように、約5%〜55%の華氏260°〜華氏630°の沸点を有するパーセント質量分率を有する、微生物のバイオマスから抽出された油を含む油性組成を提供する。一実施形態において、油は、ASTMプロトコルD7169−11によって決定されるように、約20%〜35%の華氏260°〜華氏630°の沸点を有するパーセント質量分率を有する。別の実施形態において、油は、ASTMプロトコルD7169−11によって決定されるように、約30%〜45%の華氏260°〜華氏630°の沸点を有するパーセント質量分率を有する。特定の実施形態において、油は、水素化、脱炭酸、脱カルボニル化、脱酸素、異性化(水素異性化を含む)、脱硫、脱窒素、水素化分解及び接触分解の一つ以上に供しなかった。微生物は、光合成若しくは非光合成藻類、又は、細菌であり得る。一実施形態において、藻類は光合成微細藻類であり、一方、別の実施形態では、微生物はシアノバクテリアである。
別の態様は、ASTMプロトコルD7169−11によって決定されるように、約25%〜35%の華氏490°〜華氏630°の沸点を有するパーセント質量分率を有する、微生物のバイオマスから抽出された油を含む油性組成を提供する。一実施形態において、油は、約20%〜30%の華氏490°〜華氏630°の沸点を有するパーセント質量分率を有する。特定の実施形態において、油は、水素化、脱炭酸、脱カルボニル化、脱酸素、異性化(水素異性化を含む)、脱硫、脱窒素、水素化分解及び接触分解の一つ以上に供しなかった。微生物は、光合成若しくは非光合成藻類、又は、細菌であり得る。一実施形態において、藻類は光合成微細藻類であり、一方、別の実施形態では、微生物はシアノバクテリアである。
本発明のこれらの及び他の特性、態様及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面によって、より理解されるであろう。
図1は、連続向流抽出プロセスが使用される、開示されたプロセスの一実施形態の略図を表す。 図2は、前処理が使用される、開示されたプロセスの一実施形態の略図を示す。
以下の詳細な説明は、当業者が開示の実施形態を実施する際に、支援するために提供される。たとえそうだとしても、この詳細な説明は、改変された本発明を不当に制限するものとして解釈されるべきではなく、本明細書で説明した実施形態の変化形は、本発明の発明発見の範囲を逸脱することなく、当業者によってなされ得る。
本出願に引用される全ての刊行物、特許、特許出願、公開データベース、公開データベースエントリ及び他の参照は、個々の刊行物、特許、特許出願、公開データベース、公開データベースエントリ及び他の参照が、具体的且つ個別に、参照により組み込まれるべきであるかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明確に指示しない限り、複数系の参照を含む。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される、二つの終点の間として記載される任意の数値の範囲は、その終点を含む。例えば、220℃〜500℃の間の範囲は、それらの間の全ての数値のみならず、220℃及び500℃を含む。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される、用語「水熱処理」及び「水熱プロセス」は、同じ意味で使用される。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される、用語「バイオマス」は、生きている又は過去50年以内に生きていた生物由来の組成物を指す。
本明細書で提供されるのは、バイオマス、特に微生物から、油性化合物(単数又は複数)を得るための方法である。油性化合物は、油の特性を有する化合物を意味する。従って、油性化合物は、炭水化物又は脂質を含む。油性化合物の非限定的な例は、ワックス;遊離脂肪酸、脂肪酸エステル及び脂肪酸アミドを含む脂肪酸アシル;モノ、ジ、及びトリグリセリドなどのグリセロ脂質;グリセロリン脂質;リンスフィンゴ脂質及びグリコスフィンゴ脂質などのスフィンゴ脂質;ステロール;イソテルペン、イソプレン、テルペノイド及びイソプレノイドなどのテルペン;サッカロ脂質;ポリケチド;カロテノイド、クロロフィル及び他の顔料を含む。バイオマスから抽出され、燃料又は潤滑油に精製可能な任意の化合物は、いくつかの実施形態において、油性化合物とみなされ得ることを理解すべきである。
現在、地質学的な石油(化石燃料)から得られた燃料の輸送、精製、流通、使用のための大規模なインフラが存在している。この既存のインフラを利用する任意の代替燃料源の能力は、急速な普及とコスト競争力の面で顕著な利点を提示する。現在、多くの代替燃料は、既存の石油インフラでの使用には適していない。例えば、エタノールは、水を吸収する傾向があるため、既存の流通ネットワークと互換性が無い。更に、既存のガソリンエンジンは、エタノールを大量に含む燃料を燃焼することができるようになる前に、改質が必要である。
本明細書で開示したプロセスは、その多くの利点の中で、既存の石油インフラと互換性があるという点において、地質学的な石油と実質的に同一である製品を生産する能力を有し、化石燃料の精製から得られるものと同じクラスの化合物へ精製することが可能である。従って、開示のプロセスから得られる生成物は、とりわけ、ジェット燃料、航空燃料(航空機用燃料)、軽油、ガソリン、燃料油及び潤滑油へ更に精製することができる。
Jet−A、Jet−A1及びJP−8などのジェット燃料は、10〜14炭素の鎖長を有する直鎖及び分岐鎖アルカン、芳香族化合物及びシクロアルカンの混合物を含む中間蒸留物である。ジェット燃料は、高いエネルギー密度及び非常に低い温度でも液体のままで保持される能力により、更に特徴付けられる。
ディーゼル燃料は、C8〜C21炭化水素で構成されている。ディーゼルはガソリンよりもよりエネルギー密度が高く、ガソリンを燃焼させると125,000 BTU/USガロンになるのに対して、約139,000 BTU/USガロンを生産する。ディーゼル燃料は、圧力下で自動点火するための燃料特性の指標である、セタン指数により特徴付けられる。セタン指数において、セタン(n−ヘキサデカン)は、100の値が付与される。分岐鎖及び芳香族分子は、低いセタン指数を有するが、ディーゼル燃料は、典型的に、低い温度での良好な流動性を提供するために、約25%の芳香族炭化水素を含む。
ガソリンは、典型的に、C4〜C12アルカン、イソアルカン及び芳香族化合物から作られている。ガソリンは、事前の爆発に耐えるための燃料の能力の指標である、オクタン価により特徴付けられる。オクタン価システムにおいて、n−オクタンが値0を有する一方、2,2,4−トリメチルペンタンは、オクタン価100を有する。
用語燃料油は、熱を発生させるために炉又はボイラーにおいて使用され、内燃機関において電力を発生させるための、多くの種類の油を包含する。燃料油は、鎖の長さ及び沸点に基づいて、6つのクラスに分けられる。1番〜3番の燃料油(1番〜3番ディーゼル)は、C9〜C20の範囲の炭化水素を含む。これよりも重い燃料油(4番〜6番)は、C12〜C70炭化水素から作られている。
航空燃料(航空機用燃料)は、典型的に、75〜90%のイソオクタンと、残りはトルエン及びC4〜C5パラフィンで構成されている。航空燃料のオクタン価は、一般的には、100以上である。航空燃料は、自動車に使用されるガソリンと非常に良く似ているが、組成物が通常より均一であり、自動車用ガソリンと異なり、しばしばアンチノック添加剤として鉛を含む。
本プロセスは微細藻類、特に緑及び青緑色の藻類(シアノバクテリア)を用いて例示したが、そのプロセスは、一般的には維管束植物、特に陸生維管束植物に適用できることを理解すべきである。従って、一態様において、バイオマスは、バイオマスの粒径をポンピングに適する粒径まで小さくするために処理され得る。サイズの減少は、例えば、パルプ化又は粉砕などの当業者に知られている任意の方法を使用して達成され得る。粉砕の前、間又は後に、ポンピングを使用して容易に移動させることができるスラリーを生成するために、水をバイオマスへ加え得る。典型的に、スラリーは、少なくとも50%の水を含む。他の場合において、スラリーは、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも99%の水を含み得る。当業者に理解されるように、バイオマスが微細藻類又はシアノバクテリアなどの微細藻類を含む場合、抽出前に粒径を小さくする必要が無いかもしれない。
いくつかの例において、乾燥バイオマスを使用し得る。そのような例において、ポンピングを可能にするために、乾燥バイオマスへ水などの液体を添加することが有利であり得る。液体は、約50%、約40%、約30%、約20%、約15%、約10%、約5%バイオマス又は約1%バイオマスを含むスラリーを生成するために加えられ得る。
一実施形態において、本明細書に記載したプロセスで生成された油性化合物は、微生物を含むバイオマスから回収される。微生物は、原核生物又は真核生物であってよい。いくつかの実施形態において、微生物は、緑藻又はシアノバクテリア(青緑藻)などの光合成性生物である。他の実施形態において、微生物は水生生物である。特定の実施形態において、微生物は、光合成性であり、且つ、水生である。一つ以上の脂質及び脂質様分子を含む任意の微生物を、本プロセスにおいて使用することができる。
いくつかの実施形態において、油性組成物は、例えば、緑藻、赤藻、又は褐藻などの藻類から回収される。特定の実施形態において、藻類は、例えば、Chlamydomonas ssp., Dunaliella ssp., Haematococcus spp., Scenendesmus spp., Chlorella spp.又はNannochloropsis spp.などであるがそれらに限定されない微細藻類である。より具体的な例は、Chlamydomonas reinhardtii, Dunaliella salina, Haematococcus pluvialis, Scenedesmus dimorphus, D. viridis, 及びD. tertiolectaを含むがそれらに限定されない。本明細書での使用が企図されている生物の例は、紅藻、緑藻、不等毛植物門、黄緑藻植物門、灰色植物門、クロララクニオン藻、ユーグレナ藻、ハプト藻、クリプト藻、うず鞭毛藻類及び植物プランクトンを含むがそれらに限定されない。他の実施形態において、油性化合物は、例えば、Synechococcus ssp., Synechocystis ssp. Athrospira ssp., Prochlorococcus ssp., Chroococcus ssp., Gleoecapsa ssp., Aphanocapsa ssp., Aphanothece ssp., Leptolyngbya ssp., Merismopedia ssp., Microcystis ssp., Coelosphaerium ssp., Prochlorothrix ssp., Oscillatoria ssp., Trichodesmium ssp., Spirulina ssp., Microcoleus ssp., Chroococcidiopisis ssp., Anabaena ssp., Aphanizomenon ssp., Cylindrospermopsis ssp., Cylindrospermum ssp., Tolypothrix ssp.又はScytonema sspを含むがそれらに限定されない光合成細菌から抽出される。
微生物は、光合成が可能な条件下において成長し得るが、しかしながら、これは必要条件ではない(例えば、生物は光の非存在下で成長し得る)。いくつかの例において、バイオマスは、遺伝的に改変された生物から得ることができる。バイオマスが遺伝子的に改変された微生物から得られる例において、微生物は、光合成能力が低下又は破壊されるような方法で遺伝子的に改変され得る。微生物が、光合成(天然又は遺伝子組換えによる)に対応していない生育条件において、生物は、光合成の非存在下で成長をサポートするために必要な栄養素が提供される。例えば、その中(又は上)で生物が成長する培養培地は、有機炭素源、窒素源、リン源、ビタミン類、金属類、脂質、核酸、微量栄養素、及び/又は任意の生物に固有の要件を含め、必要な栄養素を補充することができる。有機炭素源は、酢酸、単純な炭水化物(例えば、グルコース、ショ糖、乳糖)、複合炭水化物(例えば、デンプン、グリコーゲン)、タンパク質、及び脂質を含むがそれらに限定されない、宿主細胞が代謝可能な任意の炭素源を含む。当業者は、全ての生物が十分に特定の栄養素を代謝できるわけではなく、適切な栄養混合物を提供するために、栄養素の混合物をある生物から別の生物へ変更する必要があり得ることを理解するであろう。
微生物は、例えば、池、水路、埋め立て又は閉じている若しくは部分的に閉じているバイオリアクターシステムなどの、陸上において増殖させることができる。微生物は、例えば、海、海洋、湖、川、貯水池などの水中で直接的に増殖させることもできる。微生物を大量培養させる実施形態において、生物は、当該分野で公知の方法を用いた高密度バイオリアクターにおいて増殖することができる。例えば、藻類は、高密度フォトバイオリアクター(例えば、Lee et al, Biotech. Bioengineering 44:1161−1167, 1994を参照)及び他のバイオリアクター(下水や排水処理のためのリアクターなど)(例えば、Sawayama et al, Appl. Micro. Biotech., 41:729−731, 1994を参照)において、増殖させることができる。いくつかの実施形態において、藻類は、例えば、重金属を除去し(例えば、Wilkinson, Biotech. Letters, 11:861−864, 1989)、水素を生成する(例えば、米国特許出願公開第20030162273号明細書)ため、又は、栄養補助食品若しくは治療用化合物を生成する(Walker et al., Plant Cell Rep.24:629−641, 2005)ためには大量培養し得るが、主に油含有量のためには大量培養できない可能性がある。
開示されたプロセスは、バイオマス及び特に水生微生物から、脂質、油脂類、テルペン類、炭化水素又は他の油性組成物を抽出するために使用することができる。微生物を含む水生環境は、処理無し及び/又は補充無しの任意の天然供給源からの水とすることができる。水は、淡水、汽水又は海水であってよい。いくつかの実施形態において、水生環境は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3モル又はそれ以上の塩化ナトリウム濃度を含み得る。当業者は、他の塩(ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩など)もまた、水生環境中に存在し得ることを理解するであろう。従って、水質を測定する大体的な方法は、全溶解固形物(TDS)である。TDSは、水質の領域において良く知られており、水中に溶解する有機及び無機物質の合計含有量の指標である。一般的に、淡水は1500mg/l未満のTDSを有し、汽水は1500〜5000mg/lのTDSを有し、生理食塩水は5000mg/l以上のTDSを有する。従って、いくつかの実施形態において、水生環境は、最大1500mg/l、2000mg/l、2500mg/l、3000mg/l、3500mg/l、4000mg/l、4500mg/l、5000mg/l、5500mg/l、6000mg/l、6500mg/l、7000mg/l、7500mg/l、8000mg/l、8500mg/l、9000mg/l、10000mg/l、10500mg/l、11000mg/l、11500mg/l、12000mg/l、12500mg/l、13000mg/l、13500mg/l、14000mg/l、14500mg/l又は15000mg/lのTDSを有する可能性がある。
水の分類の別の方法は、塩分濃度によるものである。塩分濃度は、水中の全溶存塩の指標であり、慣習的に千分率(‰)で測定される。特定の実施形態において、水生環境は、0.5‰未満、0.5〜3‰、4〜29‰、30〜50‰又は50‰以上の塩分濃度を有する。他の実施形態において、水生環境は、天然供給源からではない水であり得る。つまり、水の組成及び/又は化学的性質は、微生物の増殖のために所望の環境を提供するために改変され得る。非限定的な例として、一実施形態において、水の塩分濃度は、増加又は減少し得る。別の実施形態において、水のpHは、上昇又は下降され得る。更に別の実施形態において、水中のCO2濃度は増加され得る。
いくつかの実施形態において、微生物を含む水生環境は、栄養素を補われ得る。補足材料は、元素の形態又は硝酸塩、カリウム塩などの他の形態で送達される、例えば、窒素、カリウム、リンなどの自然界の元素であり得る。他の実施形態において、水生環境は、単糖、複合炭水化物などのエネルギー源が補充される。様々な水ベースの培地が、微細藻類及びシアノバクテリアなどの微生物の増殖のために、当該技術分野で知られており、利用され得る。
更に別の実施形態において、水生環境は、捕食生物又は混入生物から対象の微生物を守るための化合物が補充されている。そのような化合物は、単独又は組み合わせて使用される除草剤、殺虫剤、殺菌剤及び静菌剤を含む。培養されている生物は、化合物に対して自然に耐性がある可能性があるか、変異の導入により化合物に対して耐性がある可能性があるか、化合物に耐性があるように遺伝的に設計することが可能であるか、又は、化合物に対する増加した耐性について人工的に選択することが可能である。
本明細書に記載の方法を実施するために必須では無いが、いくつかの実施形態において、バイオマスの水分含有量を、抽出プロセスの前に減少させる。水生バイオマス、特に微生物を含む原料の水分含有量を減少する(脱水)ための方法の非限定的な例は、凝集、遠心分離及び濾過を含む。一つ以上のこれらの方法を、脱水を達成するために組み合わせ得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、凝集は、遠心分離及び/又は濾過と組み合わせられ得る。
微生物の濃度を増加させるための一つの方法は、水生環境からの除去を容易にするための、生物の凝集又は集合である。凝集剤又は凝集化剤は、フロックを凝集し形成するために、液体中の原因コロイド及び他の懸濁粒子(例えば、細胞)によって凝集を促進する。凝集剤は、小さな粒子の沈降を促進するために、水処理プロセスにおいて使用される。例えば、凝集剤は、さもなければ水の濁りを引き起こし得、濾過のみでは除去することが困難である、微細粒子の除去を助けるために、スイミングプール又は飲料水濾過において使用され得る。
多くの凝集剤は、アルミニウム、鉄、カルシウム又はマグネシウムなどの多価カチオンである。これらの正に帯電した分子は、凝集への障壁を削減するために、負に帯電した粒子及び分子と相互反応する。更に、これらの化学物質の多くは、適切なpH並びに温度及び塩分濃度などの他の条件下で、不溶性の水酸化物を形成するように水と反応し、沈殿させる際に、物理的に小さな粒子を大きなフロック中へ捉える、長鎖又はメッシュを形成するために互に結合する。
化学的凝集剤を使用する、微細藻類及びシアノバクテリアなどの微生物の凝集が水処理の技術において良く知られている。修飾されたポリアクリルアミドなどの長鎖ポリマー凝集剤が市販されている。これらは、凝集プロセスで使用するために、乾燥又は液体形状で提供される。最も一般的な凝集剤の内の一つである、液体ポリアクリルアミドは、典型的に、10〜40%の活性物質及び、残りはキャリア液、界面活性剤及びラテックスを含むエマルジョンとして提供される。
化学的凝集に代わるのは、生物学的凝集である。生物学的凝集において、微生物は、その表面上に一つ以上の凝集部分を生成するように遺伝子的に操作し得る。凝集部分は恒常的に発現することができるか、又は、例えば、誘導性プロモーターを使用することにより、発現を誘発することができる。凝集部分は、例えば、微生物の外側表面上に位置する表面タンパク質又は炭水化物に結合する、炭水化物又はタンパク質結合部分であり得る。そのような場合において、凝集部分の発現は、フロックを形成するために、微生物がお互いに結合させる。他の非現敵的な例において、微生物の集団は、例えば、炭化水素結合レクチン及びその対応する炭化水素又は抗体及びその対応する抗原などの、それらの表面上に、相補的凝集部分を遺伝的に発現するように設計されている、微生物の亜集団を含む。凝集は、別々に二つの集団を生育し、その後それらを混合するか、又は、凝集に関与する分子の一方または両方の発現を誘導することにより誘発することができる。別の例において、遺伝的に凝集部分を生産し、分泌するように変更された生物を使用することができる。生物学的凝集の更なる例は、国際特許出願公開第WO2009/158658号において見つけることができる。
別の実施形態において、脱水は、例えば膜濾過などの濾過により達成することができる。この方法において、水は膜を通過し、微生物は、膜の一面の上により濃縮される。典型的に、浸透ポンプにより発生するわずかな真空下で膜は機能し、膜を通過して流れる水を圧送する。圧縮された空気は、膜の外側表面上に固体が蓄積することを防ぐために、膜モジュールの底部に提供することができる。空気はまた、微生物が懸濁された状態を維持する攪拌も提供する。浸透水も定期的に膜の隙間に入っている場合があり、任意の粒子を除去するために逆方向(内側から膜の外側への)に圧送される。
加えて、脱水は遠心分離をすることにより達成され得る。当該技術分野で知られているように、遠心分離機は、向心加速度を発生させる固定軸の周りの回転を使用し、密度に基づいて材料の分離が生じる。遠心分離を用いた分離は、バッチ式又は連続プロセスにより達成することができる。典型的に、連続プロセスは大きな容量について使用される。一実施形態において、ディスクスタック型遠心分離が使用される。別の実施形態において、デカンタ遠心分離が使用される。ディスクスタック及びデカンタ遠心分離は、当該技術分野で良く知られており、多数のメーカーから市販されている。遠心分離は、処理をしていない材料に適用されるか、又は、凝集及び/又は濾過などの追加の脱水プロセスと組み合わせて使用され得る。一例として、限定するものではないが、材料は最初に凝集に供して、その後、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%又は約99%の水分含有量を有するバイオマスが得られるフロックの遠心分離に供し得る。
一実施形態において、バイオマスを含む原料を前処理に供する。原料は、本明細書中に記載のバイオマスなどの任意のバイオマス、特に水生微生物などの微生物であり得る。特定の実施形態において、バイオマスは一つ以上の藻類又はシアノバクテリアを含む。前処理で使用される原料は、約50%、約60%、約70%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は約99%の水を含み得る。前処理の間、バイオマスは、約80℃〜約220℃の間の前処理温度まで加熱される。特定の実施形態において、前処理温度は、約100℃〜210℃の間、約160℃〜約200℃又は約170℃〜210℃の間である。特定の実施形態において、前処理温度は、180℃〜200℃の間である。材料は、約5分〜60分間前処理温度に保持され得る。特定の実施形態において、原料は、約20分〜40分間前処理温度に保持される。当業者に理解されるように、同等の前処理は、時間及び温度の様々な組み合わせを用いて得ることができる。例えば、温度が増加するに連れて、所要時間は減少し得る。特定の実施形態において、バイオマスの前処理は、約20分〜40分間、約170℃〜約210℃の間までの加熱;約30分間〜60分間、約160℃〜約180℃までの加熱;及び、約25分〜約35分間、約180℃〜200℃までの加熱を含む。
いくつかの実施形態において、ほかの実施形態は混合を使用しない一方、原料(バイオマス)は前処理の間混合に供される。混合が利用される場合、それは断続的又は一定とすることができる。混合は、当該技術分野で知られている任意の方法により達成することができる。一実施形態において、混合は、インペラー、ローター又はパドルを使用して達成される。別の実施形態において、混合はポンプの使用により達成される。原料の混合の他の方法は、当業者に容易に理解されるであろう。
いくつかの実施形態において、前処理の間に酸を原料へ加える。使用する場合、酸は、材料を前処理温度へ加熱する前又は加熱中に加えられ得る。酸の添加により、原料のpHは、約3〜6の間となり得る。特定の実施形態において、前処理プロセスの間に、バイオマスは、約3、約4、約5又は約6のpHまで酸性化される。任意の酸が前処理において使用され得る。いくつかの実施形態において、HI、H2SO4、HBr、HCl、H3PO4、HNO3又はCH3SO3Hなどの強酸が使用される。
いくつかの実施形態において、液体が前処理した材料から除去され得る。液体の除去は、本明細書中に記載した方法などの、当該技術分野において知られている任意の方法により達成され得る。例えば、前処理後、材料は少なくとも固体層及び液層へ層分離させてもよく、例えば、デキャンタ、サイホニング、排水又はポンピングなどにより、層分離される。他の実施形態において、液層は、本明細書中に記載したような濾過又は遠心分離により除去することができる。遠心分離の例示的な法法は、積層板型及びデカンタ遠心分離機の使用を含む。
いくつかの実施形態において、前処理は更にバイオマスをすすぐことを含む。すすぎが利用される場合、例えば水などのすすぎ液をバイオマスへ加え、その後、加熱し、液層を除去する。すすぎに使用されるすすぎ液の量は、加熱後に除去される液層の体積の、25%〜200%の間で変化し得る。特定の実施形態において、すすぎは、約5分〜60分間のバイオマス及び加えられたすすぎ液の混合を含む。特定の実施形態において、バイオマス及びすすぎ液は、約5分〜約10分間、約10分〜約20分間、約20分間〜約30分間、約25分間〜約30分間、約30分間〜約40分間、約40分間〜約50分間又は、約50分間〜約60分間混合される。混合の後、加えられたすすぎ液は、重力分離、遠心分離及び濾過を含む、本明細書に記載の任意の方法を使用して除去され得る。
前処理後、前処理した原料は、更に、油性化合物を得るために処理され得るか、又は保存され得る。材料が保存される場合、それは、約1日〜1年の範囲の任意の期間保存され得る。例えば、前処理された原料は、1日〜1ヶ月、1ヶ月〜3ヶ月、3ヶ月〜6ヶ月、6ヶ月〜9ヶ月、又は9ヶ月〜12ヶ月間保存され得る。前処理された原料は、周囲温度で保存され得るか又は制御された温度で保存され得る。材料が制御された温度で保存される場合、保存温度は、0℃〜周囲温度の間であり得る。特定の実施形態において、保存温度は、約−20℃〜約−10℃の間、約−10℃〜約−5℃の間、約−5℃〜約0℃の間、約0℃〜約5℃の間、約5℃〜約10℃の間、約10℃〜約15℃の間、約10℃〜約20℃の間、約15℃〜約20℃の間、又は、約20℃〜約25℃の間であり得る。
前処理した原料は、覆われているが大気へ開放されている容器である開放容器中又は、閉じた容器中(即ち、大気へ開放されていない)に保存され得る。閉じた容器が利用される場合、格納された材料と容器の上部との間の空間である、ヘッドスペースがあり得る。そのようなヘッドスペースがある場合、ヘッドスペース中の大気は、空気又は任意の人工大気とすることができる。例えば、ヘッドスペース中の大気は、窒素、二酸化炭素又はアルゴンなどの不活性ガスを含み得る。特定の実施形態において、ヘッドスペース中の大気は、通常の大気圧よりも高いか又は低い圧力に維持することができる。
一実施形態において、バイオマス及び水を含む原料は、事前の前処理有り又は無しで、熱水処理又はプロセス(HTT)、特に熱水液化に供される。一実施形態において、原料は、バイオマスを含む水性スラリーである。別の実施形態において、原料は、例えば、微細藻類又は細菌などの微生物を含む、水媒体である。特定の実施形態において、微生物は、光合成性藻類又はシアノバクテリア(青緑藻類)などの光合成性微生物である。原料は、典型的に、しかし必ずしも必要ではないが、約50%、約60%、約70%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は約99%の水を含む。特定の実施形態において、例えば水などの液体を、水分含有量を増加させるために加えることができる。例えば、乾燥している、前処理した及び/又は保存した原料を使用する場合、液体を加えることができる。
原料を閉じた反応容器中へ導入する。原料は、任意の適した方法で導入することができるが、典型的にはパイプを使用して導入される。原料は、公知の技法を使用して、反応チャンバへ移動させることができる。一実施形態において、原料はポンプを使用して移動させ、一方別の実施形態では、重力流動を使用する。
熱水処理では、初期原料を約180℃〜約600℃の間又は、約250℃〜約500℃の間の熱水処理温度まで加熱する。特定の実施形態において、初期原料を、約250℃〜約270℃の間の温度まで加熱する。更に別の実施形態において、初期原料を、約270℃〜約330℃、約280℃〜約320℃又は約290℃〜約310℃まで加熱する。更なる実施形態において、初期原料を、約250℃、約260℃、約270℃、約280℃、約290℃、約300℃、約310℃、約320℃、約330℃、約340℃、約350℃、約360℃、約375℃、約400℃、約425℃、約450℃、約475℃又は約500℃まで加熱する。一実施形態において、初期原料を、例えば、約5分、約10分、約15分、約20分、約30分、約40分、約50分、又は約60分にわたって、迅速に最終温度まで加熱する。初期原料は、約0分間(即ち、保持時間無し)〜約15分、約30分、約60分、約90分、約2時間、約3時間又は約4時間の期間、熱水処理温度に保持され得る。別の実施形態において、原料は、約10分〜約30分、約30分〜約90分又は約90分〜約120分間、熱水処理温度に保持される。特定の実施形態において、初期原料は、1分、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、約60分、約90分、約120分、約150分、約180分、約210分又は約240分間、熱水処理温度に保持される。
熱水処理は、触媒を用いて又は用いずに実施することができる。使用され得る触媒は、Fe(CO)5−S、Na2CO3及びKOHを含む。Fe(CO)5−Sは、濃度0〜1mmolで使用することができる。Na2CO3及びKOHは、濃度0〜1.0Mで使用することができる。
いくつかの実施形態において、熱水処理の間、原料は混合へ供され、一方、別の実施形態では混合は使用されない。混合が利用される場合、それは断続的又は一定的とすることができる。混合は、当該技術分野で公知の任意の方法により達成することができる。一実施形態において、混合は、インペラー、ローター又はパドルを使用して達成される。別の実施形態において、混合はポンプを使用して達成される。原料を混合する別の方法は、当両者にとって容易に理解されるであろう。
また、熱水処理の間、反応容器中の圧力は、容器の内容物の加熱のために増加する。プロセスの間の圧力は、特定のレベルに保持する必要はないが、容器内の液体の気化(相変化又は沸騰)を防ぐために十分に高く、反応容器の定格圧力以下の圧力で維持する。排気は、連続的又は断続的であり得る。例えば、気体は、約5分ごと、約10分ごと、約15分ごと、約20分ごと、約25分ごと又は約30分ごとに排気され得る。当業者に良く知られているように、液体から上記への層変化が存在する点(例えば、沸点)は、温度及び圧力の両方により影響を受ける。任意の与えられた温度で、層変化を防ぐために維持しなければならない最低圧力を決定することは、当業者の能力の範囲内にある。
しばしば高レベルのCO2を含む排気された気体は、大気中に排出することができるか、又は、気体は、他の目的のために捕集及び使用することができる。一実施形態において、生成されたCO2は、捕集され、更なるバイオマスの生育のために利用される。別の実施形態において、生成されたアンモニアガスは、捕集され、更なるバイオマスの生育のための窒素源として使用される。
いくつかの実施形態において、熱水処理反応容器中のヘッドスペースは、窒素、アルゴン又は二酸化炭素などの不活性ガスを含む。別の実施形態において、ヘッドスペースは空気を含む。特定の実施形態において、ヘッドスペースは当初空気又は不活性ガスを含んでいるが、熱水処理の間、ヘッドスペース中の初期ガスは、熱水処理中に原料から排出されたガスに置換される。
いくつかの実施形態において、熱水処理はバッチプロセスとして実施される。つまり、ある量の原料が熱水処理反応容器へ加えられ、熱水反応が完了し、反応容器の内容物が除去される。別の実施形態において、連続的プロセスが使用される。連続的プロセスにおいて、新しい原料が追加され、熱水処理性生物が連続的に除去される。原料の追加及び生成物の除去は、断続的であり得るか又は連続的であり得る。連続的プロセスの構成の例を、図1に見ることができる。
熱水処理又はプロセスの生成物を、次に、周囲温度〜約150℃の間の温度まで冷却する。特定の実施形態において、熱水処理生成物を、約30℃〜約150℃、約30℃〜約120℃、約100℃〜約150℃、約110℃〜約130℃、約50℃〜約70℃又は約55℃〜約65℃の間の温度まで冷却する。別の実施形態において、熱水処理の生成物を、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃、及び約150℃まで冷却する。
冷却後、熱水処理生成物を、pH約2.0〜約6.0、約2.0〜約3.0、約3.0〜約4.0、約4.0〜約5.0、約3.5〜約4.5、約3.6〜約4.4、約3.7〜約4.5、約3.8〜約4.6、約3.9〜約4.7、約4.0〜約4.8、約4.5〜約5.0、約5.0〜約5.5又は約5.5〜約6.0まで酸性化する。他の実施形態において、冷却した熱水処理生成物を、pH約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3.0、約3.1、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9、約4.0、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5.0、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9又は約6.0まで酸性化する。更に別の実施形態において、熱水処理の生成物を、pH約2.0〜6.0未満、約3.0〜6.0未満、又は約4.0〜6.0未満まで酸性化する。任意の酸を、酸性化プロセスに使用することができる。いくつかの実施形態において、HI、H2SO4、HBr、HCl、H3PO4、HNO3、又はCH3SO3Hなどの強酸を使用する。酸性化プロセスは典型的に、しかし必ずしも必要ではないが、大気圧で、混合しながら実施する。大体的に、酸性化プロセスは、水、バイオマス、酸及び溶媒を含む溶液の蒸気圧で実施される。熱水処理の前又は間よりも後の酸性化は、いくつかの利点を有する。従って、一実施形態において、バイオマスは、熱水処理の前又は間には、酸性化されない(即ち、酸を加えない)。別の実施形態において、前処理の後又は熱水処理の間は、酸を加えない。熱水処理の前又は間ではなく、後に酸を加えることの一つの利点は、酸分解の発生が大幅に少なく、従って、顕著な収率の減少無しにプロセスで使用される酸が少ないことである。更に、熱水処理後の酸性化によって、より不純物の少ない最終生成物を得られる。
酸性化生成物は、約40℃〜約150℃、約40℃〜約70℃、約70℃〜約100℃、約100℃〜約130℃、又は約130℃〜約150℃の間の温度に保持され得る。別の実施形態において、酸性化生成物は、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃、又は約150℃の間の温度に保持される。保持時間は、1分〜約240分、1分〜45分、1分〜約5分、5分〜約10分、約10分〜約50分、15分〜約45分、約20分〜約40分又は約25分〜約35分間の範囲であり得る。特定の実施形態において、保持時間は、0分(保持時間無し)〜約1分、約5分、約20分、約30分、約45分、約60分、約120分又は約240分の範囲であり得る。別の実施形態において、保持時間は、5分未満、約1分、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約60分、約90分、約120分、約150分、約180分、約210分又は約240分の範囲であり得る。保持期間の間、酸性化生成物は、任意に混合し得る。本明細書に記載した方法を含む、当該技術分野に公知な任意の混合方法を使用することができる。大体的に、酸性化は、保持時間無しのオンラインミキサーを使用して達成し得る。
酸処理の後、少なくとも一つの溶媒を、溶媒抽出組成物を生成するために、酸性化生成物へ加える。任意に溶媒を加える前に材料のpHを測定し、もし必要な場合は加熱前の値までpHを調整する。一実施形態において、溶媒の量は、溶媒抽出組成物を生成するために加えられる、酸性化生成物中に存在する水の体積と等しい体積である。他の実施形態において、酸性化生成物中の水に対する溶媒の比率は、0.1:1、0.2:1、0.3:1、0.4:1、0.5:1、0.6:1、0.7:1、0.8:1、0.9:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、又は1.5:1である。油性組成物の抽出に適する任意の溶媒を使用することができ、アセトニトリル、エタノール、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)、メチルエチルケトン(MEK)、プロパノール、イソプロピルアルコール(IPA)、メタノール、シクロヘキサン、ヘプタン、トルエン(メチルベンゼン)、クロロホルム(トリクロロメタン)、塩化メチレン(ジクロロメタン)及びメチルイソブチルケトン(MIBK)を含むがそれらに限定されない。溶媒は、極性溶媒、非極性溶媒又は、極性及び非極性溶媒の組み合わせとすることができる。一実施形態において、水中の溶解度が低いか又は水に難溶性であるが、脂質及び他の油性化合物中では可溶性又は実質的に可溶性である、任意の有機溶媒を使用することができる。別の実施形態において、溶媒は、水に非混和性であるが、脂質又は他の油性化合物中では混和性である溶媒である。適切な溶媒の非限定的な例は、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、トルエン(メチルベンゼン)、クロロホルム(トリクロロメタン)、塩化メチレン(ジクロロメタン)及びメチルイソブチルケトン(MIBK)を含む。適切な溶媒は、単独で又は組み合わせて使用することができる。一実施形態において、バイオマス対水対溶媒の比率は、1:10:10である。他の実施形態において、バイオマス:水:溶媒の比率は、1:1:1、1:2:2、1:3:3、1:4:4、1:6:6又は1:8:8である。溶媒抽出組成物を、閉じられた抽出容器中で、約20℃〜約150℃、約90℃〜約150℃、約100℃〜約140℃、約110℃〜約130℃、約50℃〜約90℃、約60℃〜約80℃又は約65℃〜約75℃の間の抽出温度まで加熱する。他の実施形態において、溶媒抽出組成物を、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃又は約150℃の抽出温度まで加熱する。溶媒抽出組成物を、約1分〜約240分、約10分〜約50分、約15分〜約45分、約20分〜約40分又は約25分〜約35分間、抽出温度に保持する。他の実施形態において、溶媒抽出組成物を、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、約60分、約90分、約120分、約150分、約180分、約210分又は約240分間、抽出温度に保持する。上述したように、温度が上昇するに連れて、抽出容器中の圧力も上昇する。抽出容器中の圧力は、任意の特定のレベルに保持する必要はないが、抽出容器中の液体が沸騰しない(層変化を受けない)ように、維持する。プロセスの間、溶媒抽出組成物は、任意に混合してもよい。混合が利用される場合、それは断続的又は連続的とすることができる。混合は、当該技術分野で公知な任意の方法により達成することができる。一実施形態において、混合は、インペラー、ローター又はパドルを使用して達成される。別の実施形態において、混合はポンプにより達成される。いくつかの実施形態において、例えば、ポンプとインペラーとの組み合わせなどの、混合方法の組み合わせが使用される。原料の混合の他の方法は、当業者に容易に理解されるであろう。
所望の期間、溶媒抽出組成物を抽出温度に保持した後、混合(使用する場合)及び加熱を中止し、有機層(単数又は複数)を水層から分離する。有機層及び水層の分離は抽出容器中で行うことができるか、又は、溶媒抽出組成物を別の容器へ移すことができる。一実施形態において、抽出容器中の圧力は、大気圧まで下げられる。一実施形態において、溶媒抽出組成物は、抽出温度〜周囲温度の間の温度まで下げられる。
層分離を達成する任意の適切な方法を使用することができる。一実施形態において、有機層及び水層の間の分離は、バッチ式又は連続的な遠心分離により達成する。遠心分離による液層の分離方法は、当該技術分野において良く知られている。一実施形態において、層分離は、積層分離板型遠心分離を使用して達成する。別の実施形態において、層分離は、デカンタ遠心分離を使用して達成する。更に別の実施形態において、重力分離を使用する。この実施形態において、溶媒抽出組成物を、層へ分離できる期間、混合せずに放置する。遠心分離と重力分離を組み合わせることも可能である。例えば、限定はしないが、重力分離を液層及び粒子層を分離するために使用することができ、そして次に、液層を更に、円分離を使用して水層及び有機層へ分離することができる。
使用した方法にかかわらず、典型的に溶媒抽出組成物は、少なくとも水層及び有機層又は、油性化合物(単数及び複数)若しくは油を含むミセラに分離される。いくつかの実施形態において、少なくとも三つの層、粒子層、水層及び有機層又はミセラが存在し得る。溶媒の混合が使用される場合、一つ以上の有機層が存在し得る。更に、いくつかの実施形態において、水層及び有機層(単数又は複数)の間に、エマルジョン層が存在し得る。分離プロセスの一部として、有機層(単数又は複数)を水層から除去し、もし存在する場合、粒子層から除去する。重力分離又はバッチ式遠心分離が使用される場合、ミセラは、層の最小限の再混合をもたらす任意の方法により除去することができる。例えば、限定はしないが、ミセラは、注ぎ、ポンピング、重力流又はサイホニングにより除去することができる。重力分離が使用される場合、ミセラの除去は、連続的又は断続的とすることができる。連続的重力分離において、溶媒抽出組成物は、連続的に分離容器へ加えられ、同じ量のミセラが連続的に除去される。連速的遠心分離が使用される場合、分離した層は、連続的に遠心分離から除去され、捕集される。捕集された連続的な遠心分離からの層は、更に、所望の場合は、追加の遠心分離などの分離ステップに供することができる。
任意に、分離した水層を溶媒抽出容器へ戻し、ある量のフレッシュな溶媒を、二次溶媒抽出組成物を生成するために加える。フレッシュな溶媒は、以前の抽出物から回収した溶媒、新しい溶媒、又は、新しい溶媒及び回収した溶媒の組み合わせとすることが可能である。従って、いくつかの実施形態において、フレッシュな溶媒は、10%未満、5%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.25%未満又は0.1%未満の抽出されたバイオマスからの材料を含む。一実施形態において、加えたフレッシュな溶媒の体積は、水層の体積と等しい。別の実施形態において、加えたフレッシュな溶媒の量は、分離した水層から除去した有機層の体積と等しい。二次的溶媒抽出組成物を、上述の溶媒抽出及び層分離プロセスに供する。水層及び/又は残渣バイオマスのこの再抽出は、例えば、2回、3回、4回、5回、6回以上などの複数回実行することが可能である。一実施形態において、対向流系が使用され、そこでは水層の再抽出由来の有機層又はミセラを、第一の抽出における溶媒のいくらか又は全てを提供するために使用する。
溶媒抽出物から得られたミセラは、油性化合物(単数又は複数)から溶媒を分離するために処理される。一実施形態において、溶媒除去は蒸留による。本実施形態において、ミセラは、溶媒の蒸発を引き起こすのには十分であるが、対象の油性化合物(単数又は複数)の蒸発温度よりも低い温度まで加熱する。蒸発した溶媒は、凝結及び捕集により回収される。一実施形態において、回収した溶媒は、溶媒抽出プロセスにおいて再使用する。
溶媒除去の後、油性化合物を更に、更なる溶媒除去プロセスの内の一つを使用して濃縮し得る。一実施形態において、そのような更なる濃縮は、二次的な蒸留、吸着及び/又は遠心分離によって達成される。
熱水処理及び酸性化後の溶媒抽出は任意であることを理解すべきである。従って、いくつかの実施形態において、水層及び有機層は、溶媒を使用しない本明細書中に記載の任意の方法を使用して分離し得る。例えば、限定するものではないが、熱水処理の後、酸性化を用いて又は用いずに、処理された材料は溶媒を使用せずに、少なくとも水層及び有機層へ分離することが可能である。
特定の実施形態において、本明細書中に記載のプロセスによりバイオマスから得られた油性化合物(単数又は複数)は、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満又は5ppm未満のカルシウム含有量を有する。他の実施形態において、バイオマスから得られた油性化合物(単数又は複数)は、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満又は5ppm未満のマグネシウム含有量を有する。更なる実施形態において、バイオマスから得られた油性化合物(単数又は複数)は、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、5ppm未満又は1ppm未満のマンガン含有量を有する。更に他の実施形態において、本明細書中に記載のプロセスによりバイオマスから得られた油性化合物(単数又は複数)は、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満又は10ppm未満のリン含有量を有する。更なる実施形態において、本明細書中に記載のプロセスによりバイオマスから得られた油性化合物(単数又は複数)は、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、5ppm未満又は1ppm未満のナトリウム含有量を有する。更に追加の実施形態において、本明細書中に記載のプロセスによりバイオマスから得られた油性化合物(単数又は複数)は、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、5ppm未満、1ppm未満又は0.01ppm未満のストロンチウム含有量を有する。
本明細書中に記載の回収プロセスは、バッチモード、半バッチモード、又は連続モードで実施することができる。バッチモードを使用する場合、全体の回収プロセス中の個々のプロセスのそれぞれは、慎重な操作として実施する。半バッチモードにおいて、いくつかのプロセスはバッチモードで実施される一方、連続モードを他のプロセスについて使用する。連続モードを使用する場合、対向流法を用いることができる。本明細書中に記載される回収プロセスの連続的、対向流的実施形態に例示的な図は、図1中に示す。実施例において、藻類のスラリー形態のバイオマスを、所望の温度まで加熱する。藻類スラリーは、1%〜50%w/vのいずれかであり得る。例えば、藻類スラリーは、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%又は50%藻類w/vであり得る。加熱は、交換器、ヒーター又は熱交換器及びヒーターの組み合わせにより達成される。図1に示される零時的なプロセスを参考に、藻類バイオマスを一連の熱交換器101及び102を使用して加熱する。101において、流入スラリーと溶媒抽出プロセスからの熱いラフィネートとの間で熱が交換され、一方、102において、流入スラリーと熱水反応ユニット104から出る材料との間で熱が交換される。スラリーが熱交換により所望の温度に到達しない場合、更に例えばトリムヒーターなどのヒーター103を使用して、温度を上げることができる。スラリーの温度は、約180℃〜約600℃又は約250℃〜約500℃まで上げることができる。特定の実施形態において、スラリーの温度は、約250℃〜約370℃まで上げることができる。他の実施形態において、スラリーは、約250℃〜270℃まで上げることができる。更に他の実施形態において、スラリーを、約270℃〜約330℃、約280℃〜約320℃又は約290℃〜約310℃まで加熱する。更なる実施形態において、スラリーを、約250℃、約260℃、約270℃、約280℃、約290℃、約300℃、約310℃、約320℃、約330℃、約340℃、約350℃、約360℃、約375℃、約400℃、約425℃、約450℃、約475℃又は約500℃まで加熱する。一実施形態において、約5分を超えず、約10分を超えず、約15分を超えず、約20分を超えず、約25分を超えず、約30分を超えず、約35分を超えず、約40分を超えず、約45分を超えず、約50分を超えず、約55分を超えず又は約60分を超えずに、スラリーが熱水処理温度で達するように、スラリーを急速に加熱する。
加熱したスラリーを所望の温度で、圧力下で、熱水処理反応器104中に、熱水処理が完結するのに十分な時間保持する。一実施形態において、熱水反応器中の圧力は、特定の値で保持されないが、処理されている材料中の液体の蒸発(層変化)を防ぐのに十分な圧力〜熱水反応器104の最大定格圧力の間で変化できるようになっている。他の実施形態において、熱水処理は、特定の圧力、例えば、約1MPa〜30MPa、約2MPa〜約10MPa又は約3MPa〜5MPaなどの特定の圧力で実施する。他の実施形態において、熱水処理は、約1MPa、約2MPa、約3MPa、約4MPa、約5MPa、約6MPa、約7MPa、約8MPa、約9MPa、約10MPa、約11MPa、約12MPa、約13MPa、約14MPa、約15MPa、約16MPa、約17MPa、約18MPa、約19MPa、約20MPa、約21MPa、約22MPa、約23MPa、約24MPa、約25MPa、約26MPa、約27MPa、約28MPa、約29MPa又は約30MPaの圧力で実施する。スラリーを熱水反応器104中に保持する時間は、0分(即ち保持時間無し)〜240分又は約10分〜約20分の間とすることができる。特定の実施形態において、スラリーは、約1分、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、約60分、約90分、約120分、約150分、約180分、約210分又は約240分間、熱水処理温度に保持する。
熱水反応器ユニット104を出ると、熱水処理生成物は、生成物を周囲温度〜約150℃まで冷却する冷却ユニット105へ入る。冷却は、熱交換器を使用するか、液体を流すか又はその両方の組み合わせにより達成することができる。特定の実施形態において、熱水処理生成物を、約30℃〜約70℃、約70℃〜約90℃、約90℃〜約110℃、約110℃〜約130℃又は、約130℃〜約150℃の温度まで冷却する。他の実施形態において、熱水処理の生成物を、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃又は約150℃の温度まで冷却する。
冷却ユニット105を出ると、熱水処理生成物は、排出流(outlet flash)ユニット106へ入ることができる。排出流ユニットにおいて、揮発性化合物は気化し、凝縮ユニット115を使用して凝縮される。一実施形態において、凝縮ユニット115からの凝縮物中の可燃性化合物は、エネルギー源として燃焼される。排出流ユニット106を出ると、必要であれば、材料を、加熱ユニット107中で、約50℃〜約90℃、約90℃〜約110℃、約110℃〜約130℃又は約130℃〜約150℃の温度まで加熱する。他の実施系ちあにおいて、材料を、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃又は約150℃まで加熱する。
加熱した材料は、次に酸性化ユニット108へ入る。酸性化ユニット108において、材料のpHを、pH約2.0〜6.0、約3.0〜4.0、約4.0〜約5.0、約4.1〜約4.9、約4.2〜約4.8、約4.3〜約4.7、約4.0〜約4.5、約4.5〜約5.0、約5.0〜約5.5又は約5.5〜約6.0へ調整する。他の実施形態において、材料を、pH約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3.0、約3.1、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9、約4.0、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5.0、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9又は約6.0へ調整する。更に他の実施形態において、材料を、pH約2.0〜6.0未満、約3.0〜6.0未満又は約4.0〜6.0未満へ調整する。任意の酸を、酸性化プロセスにおいて使用することができる。いくつかの実施形態において、HI、H2SO4、HBr、HCl、H3PO4、JNO3又はCH3SO3Hなどの強酸を使用する。材料は、酸性化ユニット108中で、0分(即ち、保持時間無し)〜240分、約1分〜約5分、約5分〜約10分、約10分〜約20分、約20分〜約30分、約30分〜約40分、約40分〜約50分、約50分〜約60分、約60分〜約90分、約90分〜約120分、約120分〜約150分、約150分〜約180分、約180分〜約210分又は約210分〜約240分間、保持し得る。特定の実施形態において、酸性化は、インラインミキサーを使用して達成し得る。他の実施形態において、保持時間は、5分未満、約1分未満、約5分未満、約10分未満、約15分未満、約20分未満、約25分未満、約30分未満、約35分未満、約40分未満、約45分未満、約55分未満、約60分未満、約90分未満、約120分未満、約150分未満、約180分未満、約210分未満又は約240分未満が使用される。
酸性化ユニット108を出ると、材料は、一次溶媒抽出ユニット109へ入る。一次溶媒抽出ユニット109において、酸性化された材料は、溶媒抽出組成物を形成するために、溶媒と組合わされる。本明細書中に記載するように、水中で低い溶解度であるか、又は水に難溶性であるが脂質及び他の油性化合物中では可溶性若しくは実質的に可溶性である、任意の溶媒を使用することができる。溶媒は、非極性、極性、又は極性及び非極性溶媒の組み合わせとすることが可能である。例示的な溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、トルエン(メチルベンゼン)、クロロホルム(トリクロロメタン)、塩化メチル(ジクロロメタン)及びメチルイソブチルケトン(MIBK)の内の少なくとも一つを含むが、それらに限定されない。この例示的な実施形態において、一次溶媒抽出ユニット109で使用される溶媒の少なくとも一部は、新しい溶媒又はまた、ミセラから回収した溶媒の形態で提供され得る。溶媒抽出組成物は、約1分〜約240分、約10分〜約50分、約15分〜約45分、約20分〜約40分又は約25分〜約35分の、一次溶媒抽出ユニット109中の平均滞留時間を有する。他の実施形態において、溶媒抽出組成物を、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、約60分、約90分、約120分、約150分、約180分、約210分又は約240分間、抽出温度で保持する。
一次溶媒抽出ユニット109中の温度を、約50℃〜約70℃、約70℃〜約90℃、約90℃〜約110℃、約110℃〜約130℃又は約130℃〜約150℃の間に保持する。他の実施形態において、温度を、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃又は約150℃に保持する。一次溶媒抽出ユニット109中の温度は、例えば、断熱ユニット及び/又は熱伝達液体の使用などの、当該技術分野において公知な任意の方法により維持することができる。一次溶媒抽出は、圧力下で行う。一次溶媒抽出ユニット109中の圧力は、特定の圧力に制御する必要はないが、抽出ユニット中の液体が蒸発しないように(層変化しないように)維持する必要がある。そのプロセスの間、溶媒抽出組成物は、任意に混合され得る。使用される場合、混合は、断続的又は連続的とすることができる、混合は、当該技術分野に公知な任意の方法により達成することができる。特定の実施系ちあにおいて、混合は、インペラー、ローター、パドル、ポンプ又はそれらの任意の組み合わせを使用して達成される。
一次溶媒抽出ユニット109からの材料は、次に、主分離器110へ移動する。主分離器中において、抽出組成物を、少なくとも二つの層、有機層又はミセラ及び水層又はラフィネートへ分離する。他の実施形態において、抽出組成物を少なくとも三つの層、有機層又はミセラ、水層又はラフィネート、及び粒子又は固体層へ分離する。追加の層もまた存在し得ることを当業者は理解するであろう。例えば、溶媒の混合が使用される場合、有機層は更に、サブ層へ分離される。一実施形態において、分離は重力分離により達成され、ここで主分離器110の内容物は、全く攪拌しないか最小限に攪拌しながら放置するか、又は、層分離させるのに十分な時間混合した。別の実施形態において、主分離器110は、例えば、例えばデカント遠心機などの機械的デカンタである。工業用途のための高容量の機械的デカンタが当該技術分野で良く知られており、多数の市販の供給源から購入することが可能である。
主分離器110からのミセラ(線M1)を、溶媒回収ユニット113へ移す。溶媒回収ユニット113いのいて、ミセラを、溶媒(単数又は複数)の蒸発点以上であるが、脂質、油又は対象の油性化合物の蒸発点以下である温度まで加熱する。溶媒を含む上記を、次に、上記を凝縮し、液体形態の溶媒を回収するために冷却する。そのようにして回収された溶媒は、直接的に溶媒抽出プロセスで再使用するか、又は、再使用の前に更に精製することができる。回収された溶媒は、直ちに使用するか、又は将来の使用のために保存することができる。溶媒の組み合わせを使用する場合。一つ以上の気化及び/又は凝縮温度を、溶媒をその様々な構成へ分画するために用い得る。
溶媒の除去後、残存する材料は、二次溶媒回収ユニット114へ移され得る。二次溶媒除去ユニット114において、材料は、更なる追加の溶媒除去プロセスの内の一つを使用することにより、更に濃縮され得る。一実施形態において、そのような更なる濃縮は、二次蒸留又は吸着により達成される。溶媒回収が完了する際。藻類油を保存するか、又はプロセッサ若しくはリファイナへ出荷することができる。藻類油は、トラック、鉄道車両、パイプライン、船、はしけまたはそれらの組み合わせによって出荷される場合がある。特定の実施形態において、藻類油は、保存及び/又は出荷前の更なる処理に供される。そのような処理は、水素化、脱炭酸、脱カルボニル化、脱酸素、異性(異性化を含む)、脱硫、脱窒素、水素化分解及び/又は接触分解を含むが、それらに限定されない。
主分離器110からの水層及びラフィネートを、二次溶媒抽出のために、二次溶媒抽出ユニット111へ移す。一次溶媒抽出ユニット109について記載した抽出プロセスを、二次溶媒抽出ユニット111において繰り返す。二次溶媒抽出ユニット111からの材料を、二次分離器112へ移す。二次分離器112において、材料を少なくとも有機層又はミセラ及び、水層又はラフィネートへ分離する。いくつかの場合において、固体又は粒子層もまた存在し得る。前述のように、層分離は、重力分離又は、デカンタ遠心分離の使用などの機械的法法により達成することができる。二次分離器(線M2)からの有機層又はミセラを、一次溶媒抽出ユニット109へ戻し、一次溶媒抽出プロセスにおいて使用する。水層又はラフィネート及び固体を、二次分離器112から除去する。
存在する場合、本明細書中に記載した回収プロセスから得られた固体を、様々な用途へ用いることができる。一実施形態において、固体を、消化槽の内の一つへ移す。消化槽は、好気、嫌気又は、好気及び嫌気消化槽の組み合わせとすることができる。消化により、捕集可能であり、燃料源として使用することができるメタンガスなどのガスを生成することができる。一実施形態において、生成したガスは、本明細書に記載のプロセスにおいて熱源として使用される。別の実施形態において、消化された材料を、更なるバイオマスの生成のための窒素源として使用する。更に別の実施形態において、固体を乾燥させ、動物の飼料源として使用する。更に別の実施形態において、固体を乾燥させ、エネルギー源として燃焼する。
更なる実施形態において、固体は、バイオマスの生成のための栄養素を提供するために処理される。一実施形態において、固体は、バイオマス生育のための窒素源を提供するために処理される。バイオマスから窒素を回収するための方法は、当該技術分野において知られており、例えば、欧州特許第EP1320388号明細書を参照されたい。例えば、限定するものではないが、溶媒抽出後の残渣バイオマスのpHを、pH9.0よりも高く、10.0よりも高く、11.0よりも高く又は12.0よりも高くへ調整することができる。pHの調整は、例えば、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムなどの任意の塩基又は塩基の組み合わせを使用して達成することができる。更に、pH調整したバイオマスを、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃又は約80℃まで加熱することができる。これらの条件下で、バイオマス中に存在するアンモニウムは、吸着カラム中に捕集することが可能であるアンモニアガスへ変換される。一実施形態において、アンモニアガスは、水又は酸溶液を使用して吸収される。
その代わりに又はそれに加えて、リンが残渣バイオマスから回収し、更なるバイオマスの生成のために使用することができる。リン除去は、化学プロセス、高度な生物学的処理又は両方の組み合わせにより達成することができる。リンの除去方法は、当該技術分野で公知であり、例えば、Yeoman et al., Environ. Pollut. 49:183−233 (1988)を参照されたい。リンの化学的除去は、リンの析出を実現させるために、典型的に、カルシウム、鉄及びアルミニウム塩の添加を含む。生物学的なリンの除去は、微生物の正常な代謝要求量を超える量の微生物によるリンの取り込みを含む。
水層又はラフィネは、価値のある生成物を取り除くために処理をすることができる。例えば、グリセロールはラフィネから抽出され、市販される。更に、水層中の水は、適切な処理をした後、更なるバイオマスを生育するために再利用される。その水は、更なるバイオマス生成に有用であるマクロ及びミクロの栄養素及びミネラルを、有用な量有することが期待される。
以下の例は、本発明の適用の例を提供することを意図している。以下の例は、本発明の範囲を完全に定義するものでも、又はそうでなければ、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
Nannochloropsis藻類を、遠心分離により回収した。藻類ペーストの水分含有量は、79.0質量%であり、灰分無しの乾燥重量は17%であり、灰分含有量は4%であった。藻類ペーストのpHは、6.1であった。
熱水処理のために、400gの藻類ペーストを600mlのParr反応器(Parr Instrument Co, Moline, イリノイ州)中へ配置した。反応器は、30分以上かけて室温から260℃まで上昇させた。反応器を30分間260℃に保持し、次に、30分以上かけて室温まで冷却した。熱水処理の間に生成された気体の量は、理想気体の法則を用いて、ヘッドスペースの体積、温度及び圧力から決定した。生成された気体の分析により、97%がCO2であることが明らかになった。熱水処理後の藻類ペーストのpHは、8.5であった。
熱水処理の後、材料のpHを、16.4質量%の硫酸を使用して、pH3、4、5又は6のいずれかへ調整した。酸性化した材料を60℃まで加熱し、一定の混合をしながら30分間その温度で保持した。
酸性化の後、存在する水の量と等しい量の溶媒(ヘプタン)を、溶媒抽出組成物を形成するために加え、70℃まで加熱した。溶媒抽出組成物を、一定の混合をしながら、30分間70℃に保持した。30分後、混合を停止し、室温で組成物を層分離させた。溶媒および油を含む有機層(ミセラ)をテカントした。油を得るために真空下で蒸発により、溶媒を有機層から除去した。
水層を二度目は、除去したミセラの量と等しい体積のフレッシュな溶媒を用いて抽出した。この二度目の抽出の条件は、第一の抽出と同じである。必要である場合、pHを第二の抽出の前に4.0へ調整した。二回の抽出から回収した油を、油の収率を測定するために計量した。水層を、溶けていない固体を回収するために濾過し、乾燥させ、計量した。灰分無しの乾燥重量の百分率での収率へのpHの効果を、表1.1に示す。
Figure 0005739530
得られた油を、元素分析及びICP−MSにより分析した。簡単に言うと、炭素、水素及び窒素の質量%を、元素分析(Perkin Elmer240)を使用して測定した。この機器は、C、H及びNの質量%量を決定するために使用される、CO2、H2O及びN2の燃焼生成物を生成するために、静的な条件下、950℃、純酸素中でサンプルを燃焼する。Thermo Finnigan FlashEA元素分析を酸素の分析について使用した。機器は、質量%酸素を決定するために使用される一酸化炭素を生成するために、不活性雰囲気(ヘリウム)中でサンプルを熱分解(1060℃)する。
誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP―AES)を、多元素分析のために使用した。サンプルを噴霧し、得られたエアロゾルをプラズマトーチに移した。光学的分析法を、各元素に特有の発行スペクトルを測定するために使用した。校正標準を、サンプル中に存在する画要素の量へ、測定された信号を関連付ける、校正曲線を構築するために使用した。分析の前に、サンプルを、適切なサンプル調製技術を使用して、酸性化及び消化した。元素分析の結果を、表1.2に示す。
Figure 0005739530
実施例2
Nannochloropsis藻類を遠心分離により回収した。藻類ペーストの水分含有量は、85質量%であった。藻類ペーストのpHは、6.0であった。熱水処理のために、400gの藻類ペーストを600mlのParr反応器中へ配置した。反応器は、30分以上かけて室温から260℃まで上昇させた。反応器を30分間260℃に保持し、次に、30分以上かけて室温まで冷却した。熱水処理後の藻類ペーストのpHは、8.0であった。
実験1において、熱水処理後且つ溶媒抽出の前に酸を加えなかった。実験2において、熱水処理材料を、溶媒抽出の前に、実施例1で記載した16.5質量%の硫酸を使用して、pH4まで酸性化した。溶媒抽出のために、存在する水の量と等しい量の溶媒(ヘプタン)を、溶媒抽出組成物を形成するために加え、70℃まで加熱した。溶媒抽出組成物を次に70℃で30分間、一定の混合をしながら保持した。30分後、混合を停止し、組成物を室温で層分離させた。溶媒及び油を含む有機層(ミセラ)をデカンタした。油を得るために、真空下で蒸発させることにより、有機層から溶媒を除去した。
水層を、二度目は、除去したミセラの量と等しい体積のフレッシュな溶媒を使用して抽出した。この第二の抽出の条件は、第一の抽出と同じであった。必要な場合、実験2において、第二の抽出前にpHを4.0へ調整した。二回の抽出から回収した油を、油の収率を決定するために計量した。水層は、溶けていない固体を回収するために濾過し、乾燥させ、計量した。
熱水処理後の組成物への酸性化の効果を、表2.1に示す。
Figure 0005739530
実施例3
Nannochloropsis藻類を遠心分離により回収した。藻類ペーストの水分含有量は、86.0%、灰分無しの乾燥重量は11%、灰分含有量は3%であった。藻類ペーストのpHは、5.3であった。
熱水処理のために、400gの藻類ペーストを600mlのParr反応器中へ配置した。反応器を、30分で室温から260℃まで加熱した。反応器を次に、30分間260℃に保持し、次に、30分以上かけて室温まで冷却した。熱水処理の間に生成された気体の量は、理想気体の法則を使用して、ヘッドスペースの体積、温度及び圧力から決定した。熱水処理後の藻類ペーストのpHは、8.0であった。
熱水処理後、材料のpHを16.4質量%の硫酸を使用して、pH4へ調整した。酸性化した材料を60℃へ加熱し、一定の混合をしながら、30分間その温度で保持した。
酸性化後、存在する水の量と等しい量の溶媒を、溶媒抽出組成物を形成するために加えた。実験2において、極性溶媒MIBK(メチルイソブチルケトン)を使用した。MIBKは、油中では混和性であるが水中ではそうでない極性溶媒である。溶媒抽出組成物を、70℃まで加熱した。溶媒抽出組成物を、次に、一定の混合をしながら30分間70℃で保持した。30分後、混合を停止し、組成物を室温で層分離した。溶媒及び油を含む有機層(ミセラ)を、デカンタした。油を得るために、真空下で蒸発することにより、有機層から溶媒を除去した。
水層を二度目は、除去したミセラの量と等しい体積のフレッシュな溶媒を使用して抽出した。この第二の抽出の条件は、第一の抽出と同じであった。必要な場合、第二の抽出前に、pHを4.0へ調整した。二回の抽出から回収した油を、油の収率を決定するために計量した。水層を、溶けてない固体を回収するために濾過し、乾燥し、計量した。溶媒の収率への影響は、表3.1へ示す。
Figure 0005739530
実施例4
実験1〜3について、Nannochloropsis藻類を、遠心分離により回収した。藻類ペーストの水分含有量は78.9質量%であり、pHは6.2であった。
実験1において、180gの藻類ペーストを熱水処理のために、Parr反応器中へ配置した。反応器は、混合しながら、30分間で300℃まで加熱した。反応器を次に、15分間300℃で保持し、次に、30分以上かけて室温まで冷却した。熱水処理後の藻類ペーストのpHは、8.6であった。25mlの16.4質量%硫酸を、pHを4.0へ調整するために加えた。酸添加は、60℃で混合しながら、30分以上かけて行った。酸添加後、208mlのヘプタンを加え、溶液温度を、混合しながら約15分以降かけて120℃まで上げた。溶液温度を混合しながら30分間120℃で保持し、次に室温まで冷却した。溶液を、30分間室温で層分離させた。溶媒及び油を含む有機層(ミセラ)をデカンタした。油を得るために、真空下で蒸発させることにより、有機層から溶媒を除去した。水層を、二度目は、除去したミセラの量と等しい量の新規な溶媒を使用して抽出した。この第二の抽出の条件は、第一の抽出と同じであった。3mlの16.4%硫酸を、第二の抽出前にpHを4.0へ調整するために加えた。二回の抽出から回収した油は、油の収率を決定するために計量した。水層を、溶けていない固体を回収するために濾過し、乾燥させ、計量した。
実験2において、180gの藻類ペーストを熱水処理のために600mlのParr反応器中へ配置した。9mlの16.4%硫酸を、pHを4.0へ調整するために加えた。反応器を、混合しながら30分間で室温から300℃まで上げた。反応器を次に、15分間300℃で混合し、次に、30分以上かけて室温まで冷却した。熱水処理後の藻類ペーストのpHは、7.5であった。22mlの16.4質量%の硫酸を、熱水処理後のpHを4.0へ調整するために加えた。酸添加は、60℃で攪拌しながら30分以上かけて行った。酸添加後、208mlのヘプタンを加え、溶液の温度を混合しながら約15分以上かけて120℃まで上げた。溶液を30分間混合しながら120℃で保持し、次に、室温まで冷却した。溶液を、30分間室温で層分離させた。溶媒及び油を含む有機層(ミセラ)をデカンタした。油を得るために、真空下で蒸発させることにより、有機層から溶媒を除去した。水層を、二度目は、除去したミセラの量と等しい量のフレッシュな溶媒を使用して抽出した。第二の抽出の条件は、第一の抽出と同じであった。2mlの16.4%硫酸を、第二の抽出のために、pHを4.0へ調整するために加えた。二回の抽出から回収した油を、油の収率を決定するために計量した。水層は、溶けていない固体を回収するために濾過し、乾燥させ、計量した。
実験3において、180gの藻類ペーストを、熱水処理のために600mlのParr反応器中へ配置した。9mlの16.4%硫酸を、pHを4.0へ調整するために加えた。反応器を、混合しながら30分で室温から300℃まで加熱した。反応器を次に、混合しながら15分間300℃で保持し、次に、約30分以上かけて室温まで冷却した。熱水処理後の藻類ペーストのpHは、7.5であった。熱水処理後、208mlのヘプタンを加え、溶液の温度を、混合しながら、約15分以上かけて120℃まで上げた。溶液を、混合しながら30分間120℃で保持し、次に室温まで冷却した。溶液を、30分間室温で層分離させた。溶媒及び油を含む有機層(ミセラ)をデカンタした。水層を、二度目は、除去したミセラの量と等しい体積のフレッシュな溶媒を使用して抽出した。この第二の抽出の条件は、第一の抽出と同じであった。二回の抽出から回収した油を、油の収率を決定するために計量した。水層は溶けていない固体を回収するために濾過し、乾燥させ、計量した。
元素分析は、実施例1のように実施した。実験1〜3の結果を、表4.1へまとめる。表4.1中に、熱水処理後の酸性化は、抽出した油中の、実質的に低いP、Na及びKの混入をもたらすことが見られる。
Figure 0005739530
実施例5
本実施例において、水分含有量78.9%及び灰分含有量12.2質量%の180gのNannochloropsis藻類を、各実験の条件について使用した。藻類ペーストを、Parr反応器の600mlの混合反応チャンバへ加えた。反応器を、窒素でパージし封をした。温度を次に、約30分以上かけて260℃又は300℃のいずれかまで上げた。反応器を、次に、0時間(保持時間無し)、0.25時間、1時間又は4時間、所望の温度で保持した。保持期間の後、容器を氷浴を使用して、約15分以上かけて室温まで冷却した。冷却した材料のpHは、硫酸を用いてpH4へ調整し、200mlのヘプタンを加えた。容器を次に密封し、120℃まで加熱し、一定で混合しながら、30分間120℃で保持した。容器を次に室温まで冷却し、溶媒抽出材料を、分液ロートへ移した。材料を約30分間層分離させ、そのあと、有機層をデカンタし濾過した。ヘプタンを真空下の蒸発により除去し、得られた油を計量した。水層を、フレッシュなヘプタンを加えた後、再び同じ手順で抽出した。二回の抽出から得られた油を合わせた。
油を次に、ASTMプロトコルD7169−11(ASTM International, West Conshohocken, PA)を使用して模擬蒸留を行った。模擬蒸留の結果を、表5.1に示す。全ての油についての、華氏1020°での蒸留収率は、68%〜74%の間であった。最も豊富な画分は、華氏630°〜1020°沸点(BP)の範囲(VGO範囲)であった。真空残渣油(BP>華氏1020°)は、26.8〜33.5%の範囲であった。熱水処理温度を260℃〜300℃へ上昇させると、低い沸点へのシフトが生じた。
Figure 0005739530
実施例6
これらの実験において、ヘプタン又はMIBLのいずれかによる抽出を、Spirulinaの四つの異なるサンプルを使用して比較した。サンプルA及びBは、S. platensisを含み、サンプルCはS. maximaを含み、サンプルDは、その種が不明である市販のSpirulinaを含んでいた。
各サンプルについて、200gの藻類ペーストを600mlのParr反応器へ加え、反応器を窒素ガスでパージした。ペーストの水分含有量は、サンプルA、B、C及びDのそれぞれについて、83.2%、85.0%、84.9%及び79.6%であった。熱水処理のために、ペーストを約300℃まで加熱し、200rpmで混合しながら、約30分間その温度に保持した。熱水処理の後、反応器を約40℃まで冷却し、熱水処理後のペーストのpHを測定し、16.4質量%の硫酸で約4へ調整した。酸性化した材料を約60℃まで加熱し、一定の混合をしながら30分間その温度に保持した。酸処理の後、材料を約40℃まで冷却し、pHを測定し、必要であれば、pHを4へ調整した。200mlのヘプタン又はMIBKのいずれかを反応チャンバへ加え、200rpmで混合しながら30分間約120℃で溶媒抽出を実施した。溶媒抽出の後、有機層をデカンタし、溶媒をロータリーエバポレータを用いて除去した。残渣水層及びバイオマスを、フレッシュな溶媒及び同じ手順を使用して第二の溶媒抽出へ供した。手順は、全部で3回の溶媒抽出について繰り返した。得られた油の総質量及び百分率の油収率は、AFDW基準に基づいて決定した。結果を表6.1へ示す。
Figure 0005739530
実施例7
本実験において、溶媒抽出を用いない油の収率は、実施例6で用いたのと同じサンプルを使用して測定した。各サンプルB、C及びDについて、300gの藻類ペーストを600mlのParr反応器へ加えた。熱水処理のために、ペーストを約300℃まで加熱し、200rpmで混合しながら30分間その温度に保持した。熱水処理後、反応器を約40℃へ冷却し、材料のpHを測定し、pHを16.4質量%の硫酸を用いて4へ調整した。酸性化した材料を次に約60へ加熱し、混合しながら30分間その温度に保持した。酸性化した材料を、次に層分離させ、有機相をデカンタした。AFDW基準に基づいて回収した油の質量及び百分率油収率を決定した。結果を、表7.1へ示す。
Figure 0005739530
実施例8
Nannochloropsis藻類を、藻類ペーストを生成するために遠心分離によって回収した。藻類ペーストの水分含有量は、92.5質量%であった。灰分を含まない乾燥重量(AFDW)は、14.6%であった。この実施例において、二つの熱水処理温度(300℃又は260℃)及び二つの溶媒(ヘプタン及びMIBK)を使用した。実験条件は、表8.1にまとめる。
Figure 0005739530
実験A〜Dのそれぞれについて、200gの藻類ペーストを600mlのParr反応器中へ配置した。ペーストを次に、260℃又は300℃のいずれかまで加熱し、一定の混合をしながら60分間所望の温度に保持した。反応器を次に、室温まで冷却し、pHを16.4質量%のH2SO4を用いて、4.0へ調整した。酸性化した材料を含む反応器を60℃まで加熱し、一定の混合をしながら30分間その温度に保持した。酸処理の後、200mlの溶媒を、反応器へ加え、120℃まで加熱し、混合しながら30分間その温度に保持した。溶媒抽出後、反応器を40℃へ冷却し、材料を室温で重力層分離させた。層分離の後、有機層を除去し、残っている材料を、同じ手順を使用して二回の更なる溶媒抽出に供した。除去後、有機層を濾過し、ロータリーエバポレーターを使用して溶媒を除去した。得られた油の質量及び油の収率は、AFDWに基づいて計算した。結果を、表8.2へ示す。
Figure 0005739530
得られた油を、加熱された移送ライン(300℃)を介して、Agilent5975A(不活性MSD)と連結したAgilent7890Aガスクロマトグラフを使用して分析した。内径15m×0.25mmのZebron ZB−1HT Inferno(商標)(Ohenomenex、トーランス、カリフォルニア州)の0.1ミクロンの膜厚の溶融シリア毛細管カラムを、実験のために使用した。GCオーブンを1分間40℃に保持し、そこから20℃/分の率で380℃まで達するようにプラグラムした。最高温度に10分間維持した。ヘリウムを、1.5ml/分(定流量)でキャリアガスとして使用した。質量分析計をフルスキャンモードで作動させ、1.91スキャン/秒の速度で、20〜800Daをスキャンした。質量分析計を、キャリブレーション化合物として、パーフルオロトリブチルアミンを用いるAgilent自動チューニング手順を使用して、電子イオン化(EI)モードでチューニングした。EI実験についての電子運動エネルギーは、70eVであった。イオン源温度は230℃であった。四重極型アナライザの温度を150℃に維持した。
サンプルを、冷たい、真空機密、非判別インジェクタ(Cooled Injection System−CIS4 PTV、Gerstel、ドイツ)を使用してガスクロマトグラフ中へ導入した。インジェクタ温度は、12℃/秒の率で10℃から400℃へ上昇するようにプログラムした。インジェクタ温度を3分間400℃に維持した。サンプル(CS2中〜2質量%)の希釈溶液(1μリットルのアリコート)を、7683BシリーズのAgilentオートサンプラを用いてインジェクタへ導入した。分割火は、10:1であった。
クロマトグラムのピークは、Agilentシステムソフトウェアを使用して、画定し統合した。クロマトグラム中の個々の化合物の性質は、NIST08及びWiley9ライブラリ中の参照スペクトルに対して測定した質量スペクトルをマッチングさせることにより、又は、第一法則の解釈により決定した。最小のライブラリマッチ品質を、80%に設定した。結果を、表8.3に示す。
Figure 0005739530
実施例9
藻類ペーストの前処理。既知のpHのNannochloropsis属由来の200gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分12.1質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。ペーストを100rpmで攪拌しながら加熱し、30分間200℃に保持した(全ての場合において、時期は、温度が目的温度から5℃以内であった時に開始した)。反応器を次に40℃へ冷却し、気圧を5分後に測定した。反応器の内容物を次に、ポリプロピレン(PP)230ミクロンメッシュを使用した後に、Whatman#4濾紙によって濾過した。得られたラフィネートの質量及びpHを記録した。湿った固体を反応器に戻し、脱イオン(DI)水を、すすぎとして合計200gまで加えた。固体及びDI水を次に室温で15分間100rpmで混合した。反応器からの材料を、再び、ポリプロピレン230ミクロンメッシュの後に、Whatman#4濾紙を使用して濾過し、ラフィネート及び固体の質量を測定した。
湿った固体を反応器へ戻し、DI水を合計200グラムまで加えた。固体及びDI水を、次に、260℃(実験A)又は300℃(実験B)まで200rpm(HTT)で一定で攪拌しながら60分かけて加熱した。反応器を次に、40℃まで冷却し、5分後に圧力を測定した。反応器中の材料のpHを次に、16.4質量%の硫酸を用いてpH4.0へ調整し、酸性化した材料を、一定で攪拌しながら30分間60℃に保持した。この後、反応器中の材料のpHを測定し、必要であれば再びpH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで攪拌しながら200mlのヘプタンを用いて、30分間120℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを用いてヘプタンを除去した。灰分無しの乾燥重量に基づいて、得られた油の質量及び油の収率を決定した。抽出プロセスは、全部で三回繰り返し、そのあと、固体を乾燥させ、質量を記録した。
藻類ペーストの前処理無し。既知のpHのNannochloropsis属由来の200gの藻類ペースト(76.9質量%水分、乾燥物質の灰分12.1質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。ペーストを200rpm(HTT)で一定で攪拌しながら、60分間で、260℃(実験C)又は300℃(実験D)のいずれかまで加熱した。反応器を次に、40℃へ冷却し、5分後に圧力を測定した。反応器中の材料のpHを、次に、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を一定で攪拌しながら30分間60℃に保持した。このあと、反応器中の材料のpHを測定し、必要であればpH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで攪拌しながら200mlのヘプタンを使用して30分間120℃で抽出した。抽出あと、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用してヘプタンを除去した。灰分無しの乾燥重量に基づいて得られた油の質量及び油の収率を決定した。抽出プロセスは全部で3回繰り返し、その後、固体を乾燥させ、質量を記録した。
結果を、表9.1、9.2、9.3及び9.4に示す。これらの実験において、前処理により使用する酸の量、HTTガス生成量、及び得られた油の窒素含有量が減少したが、収率が減少した。
Figure 0005739530
Figure 0005739530
Figure 0005739530
Figure 0005739530
実施例10
前処理。既知のpHのNannochloropsis属由来の200gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分11.3質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。ペーストを100rpmで攪拌しながら加熱し、30分間(全ての場合において、温度が目標温度の5℃以内である時に時期が開始した)、160℃(実験A)、180℃(実験B)、200℃(実験C)又は220℃(実験D)に保持した。反応器を次に、ポリプロピレン230ミクロンメッシュの後にWhatman#4濾紙を使用して濾過した。得られたラフィネートの質量及びpHを記録した。湿った固体を反応器へ戻し、総量200gまで脱イオン(DI)水を加えることによりすすいだ。固体及びDI水を、次に、室温で15分間100rpmで混合した。反応器からの材料を再び、ポリプロピレン230ミクロンメッシュの後にWhatman#4濾紙を使用して濾過し、ラフィネート及び固体の質量を測定した。前処理に供していない藻類ペーストを対照として使用した。
熱水処理(HTT)。湿った固体を反応器へ戻し、DI水を総量200gまで加えた。固体及びDI水を、次に、200rpmで一定で攪拌しながら60分間で260℃へ加熱した。反応器中の材料のpHを、次に、16.4質量%の硫酸を用いてpH4.0へ調整し、酸性化した材料を、一定で攪拌しながら30分間60℃に保持した。このあと、反応器中の材料のpHを測定し、必要があればpH4.0へ再調整した。
抽出。材料を次に、200rpmで攪拌しながら200mlのヘプタンを使用して30分間120℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用してヘプタンを除去した。得られた油の質量及び油の収率を灰分無しの乾燥重量に基づいて決定した。抽出プロセスは全部で三回繰り返し、その後、固体を乾燥させ、質量を記録した。
得られた結果を、表10.1、10.2、10.3、10.4及び10.5に示す。200℃及び220℃で前処理すると、最もアミドの量が低くなった。220℃で前処理すると、低い前処理温度と比較して、油の収率が減少した。
Figure 0005739530
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Figure 0005739530
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実施例11
実験A。既知のpHのNannochloropsis属由来の200gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分12.9質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。ペーストを100rpmで攪拌しながら加熱し、30分間(全ての場合において、温度が目標温度の5℃以内である時に時期が開始した)、180℃に保持した。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に気体圧力を測定した。反応器の内容物を次に濾過し、得られたラフィネートの質量及びpHを記録した。
湿った固体を反応器へ戻し、脱イオン(DI)水を総量200gになるように加えた。固体及びDI水を次に、200rpmで一定で攪拌しながら、60分間で260℃まで加熱した(HTT)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に気体圧力を測定した。反応器中の材料のpHを次に、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を、一定で攪拌しながら30分間60℃で保持した。このあと、反応器中の材料のpHを測定し、必要であれば、pH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで一定で攪拌しながら200mlのヘプタンを使用して、30分間120℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ヘプタンをロータリーエバポレーターを使用して除去した。灰分無しの乾燥重量に基づいて得られた油の質量及び油の収率を、決定した。抽出プロセスは、全部で三回繰り返し、その後、固体を乾燥させ質量を記録した。
実験B。既知のpHのNannochloropsis属由来の200gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分12.9質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。藻類ペーストを次に、200rpmで一定で攪拌しながら、60分間で260℃へ加熱した(HTT)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に気体圧力を測定した。反応器中の材料のpHを、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を一定で攪拌しながら、30分間60℃で保持した。この後、反応器中の材料のpHを測定し、必要があればpH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで一定で攪拌しながら200mlのヘプタンを使用して、30分間120℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ヘプタンをロータリーエバポレーターを使用して除去した。灰分無しの乾燥重量に基づいて得られた油の質量及び油の収率を、決定した。抽出プロセスは、全部で三回繰り返し、その後、固体を乾燥させ質量を記録した。
実験C。既知のpHのNannochloropsis属由来の200gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分12.9質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。ペーストを前処理として100rpmで攪拌しながら加熱し、30分間180℃で保持した(全ての場合において、温度が目標温度の5℃以内である時に時期が開始した)。反応器を次に、40℃へ冷却し、気体圧力を5分後に測定した。反応器の内容物を、次に濾過し、得られた固体及びラフィネートの質量を記録した。
湿った固体を反応器へ戻し、DI水を総量200gになるまで加えた。固体及びDI水を次に、200rpmで一定で攪拌しながら60分間260℃へ加熱した(HTT)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に圧力を測定した。反応器中の材料のpHを次に、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を一定で攪拌しながら30分間60℃で保持した。この後、反応器中の材料のpHを測定し、必要であれば、pH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで一定で攪拌しながら、200mlのMIBKを使用して30分間120℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用してMIBKを除去した。灰分無し乾燥重量に基づいて、得られた油の質量及び油の収率を決定した。抽出プロセスは全部で三回繰り返し、その後、固体を乾燥させ質量を記録した。
実験D。既知のpHのNannochloropsis属由来の400gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分17.8質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。ペーストを前処理として100rpmで攪拌しながら加熱し、30分間180℃で保持した(全ての場合において、温度が目標温度の5℃以内である時に時期が開始した)。反応器を次に、40℃へ冷却し、気体圧力を5分後に測定した。反応器の内容物を、次に濾過し、得られた固体及びラフィネートの質量を記録した。
固体を反応器へ戻し、内容物を200rpmで一定で攪拌しながら60分間260℃へ加熱した(HTT)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に圧力を測定した。反応器中の材料のpHを次に、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を一定で攪拌しながら30分間60℃で保持した。この後、反応器中の材料のpHを測定し、必要であればpH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで一定で攪拌しながら、200mlのヘプタンを使用して30分間120℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用してヘプタンを除去した。灰分無し乾燥重量に基づいて得られた油の質量及びを決定した。抽出プロセスを全部で三回繰り返し、その後、固体を乾燥させ、質量を記録した。
実験E。既知のpHのNannochloropsis属由来の400gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分12.9質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。藻類ペーストを次に、200rpmで一定で攪拌しながら60分間で260℃へ加熱した(HTT)。反応器を次に、40℃へ冷却し、5分後に圧力を測定した。反応器中の材料のpHを次に、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を一定で攪拌しながら30分間60℃で保持した。このあと、反応器中の材料のpHを測定し、必要があればpH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで一定で攪拌しながら、200mlのMIBKを使用して30分間120℃で溶媒抽出した。抽出あと、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用してMIBKを除去した。灰分無し乾燥重量に基づいて、得られた油の質量及び油の収率を決定した。抽出プロセスは、全部で三回繰り返し、その後、固体を乾燥させ、質量を記録した。
実験F。既知のpHのNannochloropsis属由来の400gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分17.8質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。前処理として、ペーストを100rpmで攪拌しながら加熱し、30分間180℃で保持した(全ての場合において、温度が目標温度の5℃以内である時に時期が開始した)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に気体圧力を測定した。反応器の内容物を次に濾過し、得られた固体及びラフィネートの質量を記録した。固体を反応器へ戻し、除去した水と等しい量の脱イオン(DI)水を加えた。固体及びDI水を次に、すすぎとして、15分間室温で混合した。すすいだ材料を濾過し、得られた固体及びラフィネートの質量を測定した。
固体を反応器へ戻し、200rpmで一定で攪拌しながた、60分間で260℃へ加熱した(HTT)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に圧力を測定した。反応器中の材料のpHを次に、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を一定で攪拌しながら、30分間60℃で保持した。この後、反応器中の材料のpHを測定し、必要があれば、pH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで一定で攪拌しながら、200mlのヘプタンを使用して、30分間120℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用してヘプタンを除去した。灰分無し乾燥重量に基づいて得られた油の質量及び油の収率を決定した。抽出プロセスは全部で3回繰り返し、その後、固体を乾燥させ、質量を記録した。
実験G。既知のpHのNannochloropsis属由来の400gの藻類ペースト(水分76.9%、乾燥物質の灰分12.9質量%)を、600mlのParr反応器へ加えた。前処理として、ペーストを100rpmで攪拌しながら加熱し、30分間180℃で保持した(全ての場合において、温度が目標温度の5℃以内である時に時期が開始した)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に気体圧力を測定した。反応器の内容物を次に濾過し、得られた固体及びラフィネートの質量を記録した。固体を反応器へ戻し、除去した水と等しい量の脱イオン(DI)水を加えた。固体及びDI水を次に、すすぎとして、15分間室温で混合した。すすいだ材料を濾過し、得られた固体及びラフィネートの質量を測定した。
固体を、除去された水の量と等しい量のDI水と一緒に反応器へ戻し、200rpmで一定で攪拌しながら60分間で260℃へ加熱した(HTT)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に圧力を測定した。反応器中の材料のpHを次に、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を一定で攪拌しながら、30分間60℃で保持した。この後、反応器中の材料のpHを測定し、必要であればpH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで一定で攪拌しながら、200mlのヘプタンを使用して、30分間120℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用してヘプタンを除去した。灰分無し乾燥重量に基づいて、得られた油の質量及び油の収率を決定した。抽出プロセスは全部で三回繰り返し、その後、固体を乾燥させ、質量を記録した。
実験A〜Gの結果を、表11.1〜11.5へ示す。前処理は、最終的な油中のN、P、Si及びSを削減した。前処理はまた、気体生成及び酸消費も削減した。
Figure 0005739530
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実施例12
2ガロンのParr反応器へ、Nannochloropsis属由来の5.5kgの藻類ペーストを加えた(水分83.1%、乾燥物質の灰分31.8%)。藻類ペーストのpHを、加える前に測定した。前処理としてペーストを50rpmで攪拌しながら加熱し、30分間200℃に保持した(全ての場合において、温度が目標温度の5℃以内にある場合に時期は開始した)。反応器を次に、40℃へ冷却し、水層を除去した。水層の体積及びpHを測定した。除去した水層の体積と等しい量の脱イオン(DI)水を反応器中の固体へ加えた。固体及び水層を、すすぎとして室温で15分間50rpmで混合した。水層をポンプで除去し、体積及びpHを測定した。追加の液体を、濾過又は遠心分離のいずれかにより除去した。
200gの上記の前処理からの藻類ペーストを600mlのParr反応器へ加えた。ペーストのpHを測定した。藻類ペーストを次に、200rpmで一定で攪拌しながら60分間で260℃へ加熱した(HTT)。反応器を次に40℃へ冷却し、5分後に圧力を測定した。反応器中の材料のpHうぃ次に、16.4質量%の硫酸でpH4.0へ調整し、酸性化した材料を、一定で攪拌しながら30分間60℃で保持した。この後、反応器中の材料のpHを測定し、必要であればpH4.0へ再調整した。
材料を次に、200rpmで攪拌しながら200mlのヘプタンを使用して、30分間、80℃、100℃、120℃又は140℃で溶媒抽出した。抽出後、材料を40℃へ冷却し、層分離させた。分離後、有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用してヘプタンを除去した。灰分無しの乾燥重量に基づいて得られた油の質量及び油の収率を決定した。抽出プロセスは、全部で三回繰り返し、その後、固体を乾燥させ、質量を記録した。異なる溶媒抽出温度の結果を、表12.1〜12.4へ示す。
Figure 0005739530
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実施例13
すべての実験において、200gの藻類ペースト及び600mlのParr反応器を使用した。藻類ペーストは、Spirulina属(水分79.5%、乾燥物質の灰分7.2%)又は、Scenedesmus属(水分85.1%、乾燥物質の灰分13.9%)のいずれかから得た。
前処理。いくつかの場合において、藻類ペーストは、10分間又は30分間(全ての場合において、温度が目標温度の5℃以内にある場合に、時期が開始した)、100rpmで攪拌しながら、180℃又は200℃のいずれかで加熱することにより前処理した。前処理は、0ml、10ml、又は20mlの16.4質量%硫酸を用いて実施した。反応器を次に40℃へ冷却し、五分後に気体圧力を測定した。材料を、ポリプロピレン230ミクロンメッシュの後に、Whatman#4濾紙により濾過した。ラフィネートの質量及びpHを測定した。
すすぎ。いくつかの場合において、固体を反応器へ戻し、総量200gまで脱イオン(DI)水を加えることにより、前処理の後すすいだ。水及び固体を次に、室温で15分間100rpmで混合した。材料を次に、ポリプロピレン230ミクロンメッシュの後にWhatman#4濾紙により濾過した。得られた湿った固体及びラフィネートの質量を測定した。
熱水処理(HTT)。全ての材料をHTTへ供した。いくつかの場合において、HTTの前に、DI水を総量200gまで湿った固体へ加えた。DI水有り又は無しの湿った固体を、200rpmで攪拌しながら60分間300℃で加熱した。反応器を40℃へ冷却し、次に、5分後に気体圧力を測定した。
酸性化。HTTの後、反応器中の材料のpHを16.4質量%の硫酸を使用して約4へ調整した。酸性化した材料を加熱し、60℃で30分間混合し、その後、材料のpHを測定し、必要であれば、約pH4へ再調整した。
溶媒抽出。200mlの溶媒(ヘプタン又はMIBK)を反応器へ加えた。抽出は、200rpmで攪拌しながら、30分間120℃で実施した。反応器の温度を40℃へ下げ、材料を除去し、層分離させた。有機層をデカンタし、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用して溶媒を除去した。油の質量及び油の収率%を、AFDW(灰分無し乾燥質量)に基づいて決定した。材料を全部で三回になるように更に二回抽出した。
得られた結果を表13.1〜13.4へ示す。
Figure 0005739530
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本発明は、当業者が本発明、その原理及びその実用化を良く理解するために例示及び実施例により詳細を説明してきた。本発明の特定の形態およびプロセスは、提示した特定の実施形態の記載に限定されるものではなく、むしろ、説明及び実施例は、特許請求の範囲及びその均等物の観点において考えるべきである。上述のいくつかの実施例及び説明は、発明が機能し得る法法についていくつかの結論を含む一方、発明者らは、それらの結論及び機能に縛られることを意図するものではなく、考えられる説明としてのみ提示することを意図するものである。
本明細書中に提示された特定の実施形態は、網羅的であるもとのとしても、本発明を限定するものとしても意図するものではなく、その多くの代替案、修正形及び変化形は、前述の実施例及び詳細な説明に照らして、当業者に明らかであろう。従って、本発明は、以下の特許請求の範囲に含まれるそのような全ての代替案、修正形及び変化形を包含することを意図している。本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[125]に記載する。
[1]
バイオマスから油性組成物を得るための方法であって、
(a)前記バイオマス及び水を含む原料を得ることと、
(b)閉じた反応容器中で前記原料を、約250℃〜約360℃の間の第一の温度まで加熱し、且つ、0分〜約90分の間の時間前記第一の温度に保持することと、
(c)(b)の前記原料を、周囲温度〜約150℃の間の温度まで冷却することと、
(d)(c)の前記冷却した原料を、pH約3.0〜6.0未満まで酸性化して酸性化組成物を生成することと、
(e)(d)の前記酸性化組成物を、約40℃〜約150℃の間の第二の温度まで加熱し、且つ、前記酸性化生成物を0分〜約45分の間の時間前記第二の温度に保持することと、
(f)前記酸性化組成物中の前記水の体積とほぼ等しい体積の溶媒を、(e)の前記酸性化組成物に加えて溶媒抽出組成物を生成することと、ここで前記溶媒は水に難溶性であるが、前記油性組成物はこの溶媒に少なくとも実質的に可用性である、
(g)前記閉じた反応容器中の前記溶媒抽出組成物を、約60℃〜約150℃の間の第三の温度まで加熱し、約15分〜約45分の間の期間前記第三の温度に保持することと、
(h)前記溶媒抽出組成物を、少なくとも有機層及び水層へ分離することと、
(i)前記水層から前記有機層を除去することと、
(j)前記有機層から前記溶媒を除去して油性組成物を得ることと
を含む、バイオマスから油性組成物を得るための方法。
[2]
前記バイオマスが水生微生物を含む、項目1に記載の方法。
[3]
前記水生微生物が藻類又は細菌である、項目2に記載の方法。
[4]
前記微生物が光合成微生物である、項目3に記載の方法。
[5]
前記微生物が光合成藻類である、項目4に記載の方法。
[6]
前記微生物がシアノバクテリアである、項目4に記載の方法。
[7]
前記第一の温度が約260℃〜約330℃の間である、項目1に記載の方法。
[8]
前記第一の温度が約280℃〜約320℃の間である、項目7に記載の方法。
[9]
前記第一の温度が約10分〜約30分間維持される、項目1に記載の方法。
[10]
前記第一の温度が約30分〜約90分間維持される、項目1に記載の方法。
[11]
(c)の前記原料が約30℃〜約150℃の間の温度まで冷却される、項目1に記載の方法。
[12]
(c)の前記原料が約30℃〜約120℃の間の温度まで冷却される、項目11に記載の方法。
[13]
前記冷却された原料が、pH約4.0〜約5.0の間まで酸性化される、項目1に記載の方法。
[14]
前記冷却された原料が、pH約4.5まで酸性化される、項目13に記載の方法。
[15]
前記第二の温度が、約40℃〜約70℃の間である、項目1に記載の方法。
[16]
前記第二の温度が、約70℃〜約100℃の間である、項目1に記載の方法。
[17]
前記酸性化組成物が、約10分〜約60分間前記第二の温度に保持される、項目17に記載の方法。
[18]
前記酸性化組成物が、約15分〜約45分間前記第二の温度に保持される、項目17に記載の方法。
[19]
前記第三の温度が、約110℃〜約130℃の間である、項目1に記載の方法。
[20]
前記第三の温度が約120℃である、項目19に記載の方法。
[21]
前記溶媒抽出組成物が、約20分〜約40分間前記第三の温度に保持される、項目1に記載の方法。
[22]
前記溶媒抽出組成物が、約25分〜約35分間前記第三の温度に保持される、項目21に記載の方法。
[23]
前記溶媒抽出物が、約30分間前記第三の温度に保持される、項目22に記載の方法。
[24]
前記抽出組成物の少なくとも有機層及び水層への分離が、遠心分離及び重力分離の内の少なくとも一つによって成される、項目1に記載の方法。
[25]
前記遠心分離が連続遠心分離による、項目24に記載の方法。
[26]
前記連続遠心分離が、積層分離版型遠心分離又はデカンタ型遠心分離による、項目25に記載の方法。
[27]
前記分離が重力分離による、項目24に記載の方法。
[28]
少なくとも有機層及び水層へ分離することができる十分な時間、混合せずに、(i)の前記溶媒抽出組成物を保持することを更に含む、項目27に記載の方法。
[29]
前記水層からの前記有機層の除去が、ポンピング、サイホニング、重力流動又はデカンタにより成される、項目1に記載の方法。
[30]
前記溶媒が、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、トルエン(メチルベンゼン)、クロロホルム(トリクロロメタン)及びメチルイソブチルケトン(MIBK)の内の少なくとも一つである、項目1に記載の方法。
[31]
前記有機層からの前記溶媒の前記除去が、蒸留によりなされる、項目1に記載の方法。
[32]
前記水層の内の少なくとも一つにおいて(f)〜(h)を繰り返すことと、存在する場合は(i)の固体層において少なくとも一度(f)〜(h)を行うことを更に含む、項目1に記載の方法。
[33]
(b)の前に、前記原料を脱水することを更に含む、項目1に記載の方法。
[34]
前記脱水が、凝集、遠心分離及び濾過の内の少なくとも一つによる、項目33に記載の方法。
[35]
前記第一の温度に加熱する前又は加熱中に、前記原料へ酸を加えない、項目1に記載の方法。
[36]
項目1〜35のいずれかに記載の方法により作られた、油性組成物。
[37]
前記組成物が、30ppm未満のカルシウム含有量、20ppm未満のマグネシウム含有量、20ppm未満のマンガン含有量、20ppm未満のリン含有量、50ppm未満のナトリウム含有量、及び20ppm未満のストロンチウム含有量を含む、項目36に記載の組成物。
[38]
30ppm未満のカルシウム含有量、20ppm未満のマグネシウム含有量、20ppm未満のマンガン含有量、20ppm未満のリン含有量、50ppm未満のナトリウム含有量及び、20ppm未満のストロンチウム含有量を含む油性組成物であって、前記組成物が水生バイオマスから得られる、油性組成物。
[39]
前記水生バイオマスが光合成生物を含む、項目38に記載の組成物。
[40]
前記光合成生物が藻類である、項目39に記載の組成物。
[41]
前記藻類が微細藻類である、項目40に記載の組成物。
[42]
前記光合成生物がシアノバクテリアである、項目39に記載の組成物。
[43]
微生物を含むバイオマスから抽出された油を含む油性組成物であって、前記組成物が、ASTMプロトコルD7169−11により決定される5%〜55%の華氏260°〜華氏630°の沸点を備えるパーセント質量分率を有する、油性組成物。
[44]
前記油が、水素化、脱炭酸、脱カルボニル化、脱酸素、異性化(水素異性化を含む)、脱硫、脱窒素、水素化分解及び接触分解の内の一つ以上に供されていない、項目43に記載の組成物。
[45]
前記組成物が、20%〜35%の間の、華氏260°〜華氏630°の沸点を備える、パーセント質量分率を有する、項目43に記載の組成物。
[46]
前記組成物が、30%〜45%の間の、華氏260°〜華氏630°の沸点を備える、パーセント質量分率を有する、項目43に記載の組成物。
[47]
微生物を含むバイオマスから抽出された油を含む油性組成物であって、前記組成物が、ASTMプロトコルD7169−11により決定される25%〜35%の華氏490°〜華氏630°の沸点を備えるパーセント質量分率を有する、油性組成物。
[48]
前記油が、水素化、脱炭酸、脱カルボニル化、脱酸素、異性化(水素異性化を含む)、脱硫、脱窒素、水素化分解及び接触分解の内の一つ以上に供されていない、項目47に記載の組成物。
[49]
前記組成物が、20%〜30%の間の、華氏490°〜華氏630°の沸点を備える、パーセント質量分率を有する、項目47に記載の組成物。
[50]
前記微生物が藻類又は細菌である、項目43又は47に記載の組成物。
[51]
前記藻類又は前記細菌が光合成性である、項目51に記載の組成物。
[52]
前記細菌がシアノバクテリアである、項目51に記載の組成物。
[53]
前記藻類が微細藻類である、項目51に記載の組成物。
[54]
バイオマスから油性組成物を得るための方法であって、
(a)前記バイオマス及び水を含む原料を得ることと、
(b)閉じた反応容器中で前記原料を、約250℃〜約360℃の間の第一の温度まで加熱し、且つ、0分〜約90分の間の時間前記第一の温度に保持することと、
(c)(b)の前記原料を、周囲温度〜約150℃の間の温度まで冷却することと、
(d)(c)の前記冷却した原料を、pH約3.0〜6.0未満まで酸性化して酸性化組成物を生成することと、
(e)(d)の前記酸性化組成物を、約40℃〜約150℃の間の第二の温度まで加熱し、且つ、前記酸性化生成物を0分〜約45分の間の時間前記第二の温度に保持することと、
(f)前記溶媒抽出組成物を、少なくとも有機層及び水層へ分離することと、
(i)前記水層から前記有機層を除去して油性組成物を得ることと、
を含む、バイオマスから油性組成物を得るための方法。
[55]
前記バイオマスが水生微生物を含む、項目54に記載の方法。
[56]
前記水生微生物が藻類又は細菌である、項目55に記載の方法。
[57]
前記微生物が光合成微生物である、項目56に記載の方法。
[58]
前記微生物が光合成性藻類である、項目57に記載の方法。
[59]
前記微生物がシアノバクテリアである、項目57に記載の方法。
[60]
前記第一の温度が、約260℃〜約330℃の間である、項目54に記載の方法。
[61]
前記第一の温度が、約280℃又は約320℃である、項目60に記載の方法。
[62]
前記第一の温度が、約10分〜約30分間維持される、項目54に記載の方法。
[63]
前記第一の温度が、約30分〜約90分間維持される、項目54に記載の方法。
[64]
(c)の前記原料が、約30℃〜約150℃の温度まで冷却される、項目54に記載の方法。
[65]
(c)の前記材料が、約30℃〜約120℃の温度まで冷却される、項目64に記載の方法。
[66]
前記冷却された原料を、pH約4.0〜約5.0まで酸性化する、項目54に記載の方法。
[67]
前記冷却された原料を、pH約4.5まで酸性化する、項目66に記載の方法。
[68]
前記第二の温度が、約40℃〜約70℃の間である、項目54に記載の方法。
[69]
前記第二の温度が、70℃〜100℃の間である、項目54に記載の方法。
[70]
前記酸性化組成物を、約10分〜約60分間前記第二の温度で保持する、項目54に記載の方法。
[71]
前記酸性化組成物を、約15分〜約45分間前記第二の温度に保持する、項目70に記載の方法。
[72]
少なくとも有機層及び水層への前記酸性化組成物の分離が、遠心分離及び重力分離の内の少なくとも一つにより成される、項目54に記載の方法。
[73]
前記遠心分離が連続遠心分離による、項目72に記載の方法。
[74]
前記連続遠心分離が、積層分離版型遠心分離又はデカンタ型遠心分離による、項目73に記載の方法。
[75]
前記分離が、重力分離による、項目72に記載の方法。
[76]
少なくとも有機層及び水層へ分離するのに十分な時間、混合せずに、前記酸性化組成物を保持することを更に含む、項目75に記載の方法。
[77]
前記水層からの前記有機層の除去が、ポンピング、サイホニング、重力流動又はデカンタにより成される、項目54に記載の方法。
[78]
(b)の前に前記原料を脱水することを更に含む、項目54に記載の方法。
[79]
前記脱水が、凝集、遠心分離及び濾過の内の少なくとも一つによる、項目78に記載の方法。
[80]
前記第一の温度まで加熱する前又は加熱中に、前記原料へ酸を加えない、項目54に記載の方法。
[81]
項目54〜80のいずれか一項に記載の方法により作られた油性組成物。
[82]
前記原料を、約80℃〜約220℃の間の前処理温度まで加熱し、前処理をした原料を生成するために約5分〜約60分間前記前処理温度に保持することにより、前記第一の温度まで加熱する前に、前記原料を前処理することを更に含む、項目1〜35及び54〜80のいずれかに記載の方法。
[83]
前記前処理温度が約170℃〜約200℃であり、前記保持時間が約25分〜約35分である、項目82に記載の方法。
[84]
前記前処理温度が約160℃〜約180℃であり、前記保持時間が約35分〜約60分である、項目82に記載の方法。
[85]
前記前処理温度が約170℃〜約200℃であり、前記保持時間が約15分〜約25分である、項目82に記載の方法。
[86]
前記前処理温度が約180℃〜約210℃であり、前記保持時間が約5分〜約15分である、項目82に記載の方法。
[87]
前処理の間、前記原料へ酸を加えることを更に含む、項目82に記載の方法。
[88]
前処理の間、前記原料へ酸を加えることを更に含む、項目83〜86のいずれかに記載の方法。
[89]
前記酸が、前記原料の前記pHを約3〜6まで下げる、項目87に記載の方法。
[90]
加熱後、前記原料から水を除去することを更に含む、項目82に記載の方法。
[91]
加熱及び酸の追加後、前記原料から水を除去することを更に含む、項目87に記載の方法。
[92]
前記前処理した原料をすすぐことを更に含む、項目90又は91に記載の方法。
[93]
前記すすぐことが、前記除去した水の体積と等しい体積のすすぎ液を加えることを含む、項目92に記載の方法。
[94]
前記すすぎ液が水を含む、項目93に記載の方法。
[95]
前記すすぎ液と前記前処理をした原料を混合することを更に含む、項目93に記載の方法。
[96]
前記混合が、約5分〜約60分間実施される、項目95に記載の方法。
[97]
前記混合が、約5分〜約45分間実施される、項目96に記載の方法。
[98]
前記混合が、約10分〜約20分間実施される、項目97に記載の方法。
[99]
前記すすぎ液の一部を除去することを更に含む、項目93又は95に記載の方法。
[100]
前記前処理の後であり、且つ、前記第一の温度への加熱の前に、前記前処理した原料を保存することを更に含む、項目82、87、88、92又は99のいずれかに記載の方法。
[101]
前記前処理した原料を、1日〜1年の期間保存する、項目100に記載の方法。
[102]
前記前処理した原料を、1日〜1ヶ月の期間保存する、項目101に記載の方法。
[103]
前記前処理した原料を、1ヶ月〜3ヶ月の期間保存する、項目101に記載の方法。
[104]
前記前処理した原料を、3ヶ月〜6ヶ月の期間保存する、項目101に記載の方法。
[105]
前記前処理した原料を、6ヶ月〜9ヶ月の期間保存する、項目101に記載の方法。
[106]
前記前処理した原料を、9ヶ月〜12ヶ月の期間保存する、項目101に記載の方法。
[107]
前記前処理した原料を、周囲温度で保存する、項目100又は101に記載の方法。
[108]
前記前処理した原料を、0℃〜5℃の間の温度で保存する、項目100又は101に記載の方法。
[109]
前記前処理した原料を、5℃〜10℃の間の温度で保存する、項目100又は101に記載の方法。
[110]
前記前処理した原料を、10℃〜20℃の間の温度で保存する、項目100又は101に記載の方法。
[111]
前記前処理した原料を、20℃〜25℃の間の温度で保存する、項目100又は101に記載の方法。
[112]
前記前処理した原料を、閉じた容器中に保存する、項目100に記載の方法。
[113]
前記閉じた容器が更に上部空間を含む、項目112に記載の方法。
[114]
前記上部空間が空気を含む、項目113に記載の方法。
[115]
前記上部空間が人工大気を含む、項目113に記載の方法。
[116]
前記人工大気が、二酸化炭素、窒素又はアルゴンを含む、項目115に記載の方法。
[117]
前記原料が前処理された原料である、項目1〜35及び54〜80のいずれかに記載の方法。
[118]
前記前処理された原料が、約1日〜約1年の期間保存されている、項目117に記載の方法。
[119]
前記前処理された原料へ液体を加えることを更に含む、項目117又は118に記載の方法。
[120]
前記液体が水を含む、項目119に記載の方法。
[121]
約1%固体〜約20%固体を含む原料を生成するために、前記液体を加える、項目119に記載の方法。
[122]
約1%固体〜約5%固体を含む原料を生成するために、前記液体を加える、項目119に記載の方法。
[123]
約5%固体〜約10%固体を含む原料を生成するために、前記液体を加える、項目119に記載の方法。
[124]
約10%固体〜約15%固体を含む原料を生成するために、前記液体を加える、項目119に記載の方法。
[125]
約15%固体〜約20%固体を含む原料を生成するために、前記液体を加える、項目119に記載の方法。

Claims (19)

  1. バイオマスから油性組成物を得るための方法であって、
    (a)前記バイオマス及び水を含む原料を得ることと、
    (b)閉じた反応容器中で前記原料を、250℃〜360℃の間の第一の温度まで加熱し、且つ、0分〜90分の間の時間前記第一の温度に保持することと、
    (c)(b)の前記原料を、周囲温度〜150℃の間の温度まで冷却することと、
    (d)(c)の前記冷却した原料を、pH3.0〜6.0未満まで酸性化して酸性化組成物を生成することと、
    (e)(d)の前記酸性化組成物を、40℃〜150℃の間の第二の温度まで加熱し、且つ、前記酸性化生成物を0分〜45分の間の時間前記第二の温度に保持することと、
    (f)前記酸性化組成物中の前記水の体積とほぼ等しい体積の溶媒を、(e)の前記酸性化組成物に加えて溶媒抽出組成物を生成することと、ここで前記溶媒は水に難溶性であるが、前記油性組成物はこの溶媒に少なくとも実質的に可性である、
    (g)前記閉じた反応容器中の前記溶媒抽出組成物を、60℃〜150℃の間の第三の温度まで加熱し、15分〜45分の間の期間前記第三の温度に保持することと、
    (h)前記溶媒抽出組成物を、少なくとも有機層及び水層へ分離することと、
    (i)前記水層から前記有機層を除去することと、
    (j)前記有機層から前記溶媒を除去して油性組成物を得ることと
    を含む、バイオマスから油性組成物を得るための方法。
  2. 前記バイオマスが水生微生物を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記水生微生物が光合成藻類又は光合成細菌である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記第一の温度が260℃〜330℃の間である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第一の温度が30分〜90分間維持される、請求項1に記載の方法。
  6. (c)の前記原料が30℃〜150℃の間の温度まで冷却される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記冷却された原料が、pH4.0〜5.0の間まで酸性化される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第二の温度が、40℃〜100℃の間である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記酸性化組成物が、15分〜45分間前記第二の温度に保持される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記第三の温度が、110℃〜130℃の間である、請求項1に記載の方法。
  11. 前記溶媒抽出組成物が、25分〜35分間前記第三の温度に保持される、請求項1に記載の方法。
  12. 前記抽出組成物の少なくとも有機層及び水層への分離が、遠心分離及び重力分離の内の少なくとも一つによって成される、請求項1に記載の方法。
  13. 前記溶媒が、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、トルエン(メチルベンゼン)、クロロホルム(トリクロロメタン)及びメチルイソブチルケトン(MIBK)の内の少なくとも一つである、請求項1に記載の方法。
  14. 前記溶媒がメチルイソブチルケトン(MIBK)である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記水層の内の少なくとも一つにおいて(f)〜(h)を繰り返すことと、存在する場合は(i)の固体層において少なくとも一度(f)〜(h)を行うことを更に含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記原料を、前記第一の温度まで加熱する前に、80℃〜220℃の間の前処理温度まで加熱し、5〜60分間前記前処理温度に保持することにより、前処理をした原料を生成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  17. 加熱後、前記原料から水を除去することを更に含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記前処理の後であり、且つ、前記第一の温度への加熱の前に、前記前処理した原料を保存することを更に含む、請求項16に記載の方法。
  19. 前記前処理した原料を、1日〜1年の期間保存する、請求項18に記載の方法。
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