JPH09316467A - 反応生成スラリの改良法 - Google Patents

反応生成スラリの改良法

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JPH09316467A
JPH09316467A JP8129969A JP12996996A JPH09316467A JP H09316467 A JPH09316467 A JP H09316467A JP 8129969 A JP8129969 A JP 8129969A JP 12996996 A JP12996996 A JP 12996996A JP H09316467 A JPH09316467 A JP H09316467A
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slurry
reaction
mixed
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solid waste
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JP8129969A
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Osamu Kameda
修 亀田
Yoshihiro Omiya
吉博 大宮
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体廃棄物スラリと下水汚泥スラリを混合反
応器で反応させて得られた反応生成スラリに、石炭や石
油などの代替燃料となり得る高発熱量の補助燃料を混合
して燃料用の混合反応生成スラリを得る。 【解決手段】 固形廃棄物を前処理して得られた固形廃
棄物スラリと、下水汚泥を前処理して得られた下水汚泥
スラリとの混合物にアルカリ性物質を添加して混合反応
器に送給して、一定の操作条件下で反応を行なって固体
廃棄物スラリと下水汚泥スラリの脱炭酸反応を行なうと
反応生成スラリを生成する。混合反応器から排出された
低発熱量の反応生成スラリは冷却され、湿式粉砕機で幾
何平均径125μまで粉砕され、混合装置に搬送され
る。一方、高発熱量の補助燃料を混合装置に供給して前
記反応生成スラリと混合し、高発熱量(HHV)440
0〜5000Kcal/Kgを有した高発熱量の混合反
応生成スラリを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固形廃棄物スラリと
下水汚泥スラリを高温高圧の条件を有した反応器内で脱
炭酸反応によって反応させて得られた低発熱量の反応生
成スラリと、高発熱量の補助燃料を混合させて高発熱量
の混合物反応生成スラリを得るようにした反応生成スラ
リの改良法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、我国における都市ごみのような固
形廃棄物は、最近の急速な経済発展と生活様式の変化に
よって年々激増の一途をたどり、従来の焼却もしくは埋
立方式による処分処理方法のみでは最早有効に処理し尽
し得ない段階に至っており、これに加え都市ごみの収集
に伴う交通公害、焼却場、埋立てに伴う用地難の問題お
よび悪臭汚水やハエの発生、焼却に伴う有害物質、粉塵
の発生等公衆衛生、生活環境に及ぼす種々の二次公害が
斉らされており重大な社会問題としてその解決が急がれ
ている。
【0003】一方、下水処理場から排出される下水汚泥
も、全国で年間約5000万m3 /年(含水率98%)
という莫大な量であり、年々増加の傾向にある。このよ
うな下水汚泥の処理に関しては、その80%前後が脱水
後埋立処分されているが、しかし、この場合には埋立地
確保の問題があり、都市化の発展により、その埋立地確
保は年々困難になっている。また、現在の汚泥処理の主
流は焼却であるが、しかし、下水汚泥のような高含水率
の廃棄物を焼却処理するためには、ほとんどの場合、重
油などの補助燃料が必要であり、ランニングコストが高
くつき、経済的でない。
【0004】このため、前記した固形廃棄物や下水汚泥
などを単に焼却や埋立てによって処理するのではなく、
もっと燃料として回収できないかといった試みは現在も
各社で鋭意研究開発されている。例えば、下水汚泥につ
いては、下水汚泥を高温高圧条件下に保持することによ
り、油化反応を行なわせた後、反応生成物からオイルを
分離し、7000〜8000Kcal/Kgの熱量を有
した高発熱量の油状物質を得ることができるものが開示
(特公平5−5560号)されている。
【0005】また、固形廃棄物については、例えば、固
形廃棄物を数mm以下の粒径まで破砕してポンプで送れ
る程度の含水率の原料スラリとしてから、水熱反応させ
てカーボンスラリとし、さらにカーボンスラリが水と分
離容易となることを利用して水分を除去することで、高
発熱量(HHV)が3500〜4500Kcal/Kg
以上ある濃縮カーボンスラリを得て燃料化することが研
究開発途上にある。
【0006】このような、下水汚泥と固形廃棄物の同時
処理は、主としてその構成が異なっているために両立し
得ないというのが通念であった。しかし、当該下水汚泥
と固形廃棄物の双方を同時に処理できれば、その投下資
本と操業費は少なくてすみ、さらに下水汚泥と固形廃棄
物の双方共に商業的に価値のある製品とすることができ
るのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固形廃棄物
の処理によって燃料用スラリが得られたとしても高発熱
量(HHV)が3500〜4500Kcal/Kgと低
く、また下水汚泥の処理によって得られた高発熱量の油
状物質も収率が低く、こうして得られた当該固体廃棄物
や下水汚泥の反応生成スラリの発熱量は依然低く、単独
で石炭や石油などの代替燃料とする場合に比し、燃料用
スラリの利用範囲が狭い範囲に限定されてしまうといっ
た新たな問題が惹起された。
【0008】さらに、現在の下水汚泥や固形廃棄物の処
理設備のほとんどが、例えば下水汚泥ならば下水汚泥の
みを処理する設備となっており、固形廃棄物を処理する
ためには、別に固形廃棄物を処理する設備を設けなくて
はならず、このため、設備費が余分にかかり、前記下水
汚泥や固形廃棄物が一括処理できないために、個々の処
理設備の設置面積も広くしなければならないといった問
題点があった。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は一般廃棄物や産業廃棄物を前処
理して固形廃棄物スラリを得るとともに、一方下水汚泥
も前処理して下水汚泥スラリを得た後、混合装置にて混
合させて混合スラリとし、反応器にて高温高圧の反応操
作条件下で反応させて得られた反応生成スラリと、補助
燃料を混合させて、石炭や石油などの代替燃料となり得
る高発熱量の混合反応生成スラリを得るようにした反応
生成スラリの改良法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1の発明では、無機物をスクリーニ
ングならびに沈殿処理された下水汚泥スラリと、固形廃
棄物を適宜な粒度に乾式粉砕して後適宜な水分濃度に調
整してできた固形廃棄物スラリににアルカリ性物質を添
加した後、反応器に供給して高温高圧の反応条件下で反
応させて反応生成スラリを得るとともに、得られた反応
生成スラリと化石燃料などの補助燃料を混合するように
し、第1の発明を主体とする第2の発明では、補助燃料
として石炭と石油のうち1種または組合せた当該燃料
と、反応生成スラリとの重量比を、約6〜8対0.5〜
2の範囲として混合するようにした。第1の発明を主体
とする第3の発明では、反応器内で混合スラリの反応処
理を行なう際に、当該反応器の底部から吹き込んだ不活
性ガスにより当該反応器内の混合スラリを攪拌混合する
ようにした。また、第1の発明を主体とする第4の発明
では、混合スラリを反応器で反応させて得られた油状物
質を含む高温高圧の反応生成スラリを次工程のフラッシ
ュドラムにおいてフラッシュさせて、気・液に分離させ
て得られた反応生成スラリに、ノニオン系の分散剤を添
加して高濃度の混合反応生成スラリを得るようにした。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る反応生成ス
ラリの改良法の具体的実施例を図1を用いて詳細に説明
する。
【0012】図1は本発明に係るブロックフローチャー
トである。図1において、家庭および工業用下水道から
出たままの下水汚泥1は、バースクリーン2の分離施設
を経過して、水路を閉塞ないしはポンプを損傷するおそ
れが大きい石片、木材片、金属片および他の廃物が除去
される。次いで粗く重い無機性の非可燃物は、例えば、
砂利、炭がらおよび砂は、砂利沈殿室3に送られ沈殿
し、除去される。
【0013】引続き、砂利沈殿室3から排出される下水
汚泥1は脱水装置4、例えば、スクリーニング、重力沈
降、濾過、遠心、圧搾などを単一または適宜組み合わせ
て使用することにより懸濁物と液体に分離し、前記懸濁
物として約85〜90含有水分重%の下水汚泥スラリが
得られ、スラリ供給槽5に貯溜される。スラリ供給槽5
に貯溜された下水汚泥スラリは、スラリポンプ17によ
り例えば30Kg/cm2 に昇圧した後、混合装置18
に送給される。スラリポンプ17としては、例えばダイ
ヤフラム式ポンプやプランジャ型ポンプを用いることが
できる。
【0014】一方、残飯、野菜渣、魚介類、肉類などの
食料品残渣からなる動植物性有機質の固形廃棄物、すな
わち厨芥は他のごみ、つまり紙、プラスチック、布、
木、ガラス、ゴムなどの非金属および鉄もしくは非鉄の
各種金属からなる有機、無機質などの固形廃棄物10
を、図1に示すように乾式粉砕機12に適量投入して数
mm以下に細かく粉砕し、乾式粉砕機12から出たとこ
ろで破砕機構を有する槽に満たされた液量が4〜6重量
部に対して固形廃棄物10量が1重量部以下となるよう
に破砕機13に供給される。なお、固形廃棄物10を前
処理する場合、前述したように、乾式粉砕機12による
粉砕に引き続いて破砕機13による破砕処理を行なうの
ではなく、破砕機13のみで前処理を実施するようにし
てもよい。
【0015】破砕機13は、固定歯と回転歯にて構成さ
れる。槽内の液は、回転歯によって生成した破砕機13
から強く吐出する流れによって、全体を激しく攪拌して
は回転歯に吸引される流れとなっている。このため、乾
式粉砕機12で十分に粉砕または破砕されなかった例え
ば紙類のような固形廃棄物は液の流れと共に破砕機13
に吸引されて固定歯と回転歯に吸引されて固定歯と回転
歯によって剪断されたりすりつぶしたりすることを幾度
となく繰り返し、細かく破砕されていく。
【0016】破砕機13を通過した廃棄物は、次の異物
分離器14にて慣性分離にて分離すると、ガラス、金属
片などの無機重量物は底部に沈降して除去される。そし
て、前記懸濁物として約85〜90含有水分重量%の固
形廃棄物スラリが得られ、スラリ供給槽16に貯溜され
る。スラリ供給槽16に貯溜された固形廃棄物スラリ
は、スラリポンプ17により例えば30Kg/cm2 に
昇圧した後、混合装置18に送給される。スラリポンプ
17としては、例えばダイヤフラム式ポンプやプランジ
ャ型ポンプを用いることができる。
【0017】混合装置18に送給された固形廃棄物スラ
リと下水汚泥スラリは、図示を省略した攪拌機にて均一
な混合スラリとなるように連続的に攪拌混合される。そ
して、固形廃棄物スラリと下水汚泥スラリを攪拌混合す
る過程でアルカリ性物質を添加する。当該アルカリ性物
質の添加量は、混合反応器32の出口の反応生成スラリ
のpHが弱酸性のpH3〜5となるように、アルカリタ
ンク(図示略)に貯溜されたアルカリ性物質をポンプを
介して供給してもよく、また、図示を省略したアルカリ
タンクからダイヤフラム式ポンプ(図示略)を介して適
宜注入するようにしてもよい。本発明では、特に固形廃
棄物20の中に塩化ビニールが含まれることがあり得る
ことから、塩化ビニールが分解した場合にでるクロール
をNaOHにて中和させてNaClとし、塩素ガスの発
生をできるだけ防止してクリーンなガスを生成すること
が望ましい。
【0018】なお、当該アルカリ性物質としては、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム、ギ酸ナトリウム、水酸化マグネシウムなどが挙げ
られるが、実地的検討により炭酸ナトリウムが最も望ま
しい。
【0019】前記混合装置18で均一混合された混合ス
ラリは、移送用高圧スラリポンプ19により例えば16
0Kg/cm2 に昇圧された後、移送用高圧スラリポン
プ19と混合反応器32との間に配設された予熱装置3
0を介して混合反応器32に送給される。移送用高圧ス
ラリポンプ19としては、例えばダイヤフラム式ポンプ
を用いることができる。
【0020】当該予熱装置30として例えば予熱器(図
示略)と加熱器(図示略)を組合わせて配設するとよ
い。まず、前記予熱器では混合反応器32に送給途中の
混合スラリを200〜250℃までフラッシュ蒸気にて
間接加熱したうえ、引続き熱媒ボイラなどで加熱された
熱媒油を加熱源として導入した前記加熱器にて混合スラ
リを適宜最大300℃まで間接加熱して混合反応器32
に送給するようにしている。
【0021】混合反応器32の外周部には図示を省略し
た熱媒油または高圧スチーム用ジャケットが配設されて
おり、例えば、熱媒として高圧のスチームを流通して混
合反応器32内に供給された混合スラリを適宜な温度に
なるまで加熱されるようになっている。当該混合スラリ
は原則的には混合反応器32内の上方から下方へのプラ
グフローを形成するが、例えば10〜30分の滞留時間
内に混合スラリ中に混在する固形分の粒径や比重の違い
によって沈降分離することを防止するために、混合反応
器32の下部に高圧の不活性ガスとしてN2 ガスの吹込
口を設けて、混合反応器32の下方から上方へ向かって
N2 ガスを噴出させて、混合スラリのプラグフローを破
壊して気液向流接触ないしは全体的な循環流を形成させ
るようにしている。こうした混合反応器32の下部に配
設されたN2 ガスの吹込口は、等ピッチに分散して設け
てN2 ガスと混合スラリとができるだけ均等に接触する
ようにすることが望ましい。
【0022】混合反応器32内は反応温度250〜32
0℃、好ましくは280〜300℃であり、反応圧力は
その反応温度における飽和水蒸気圧以上であればよい。
反応時間は通常5〜60分、好ましくは10〜30分で
ある。反応温度は滞留時間との関連で決められ、反応時
間を長くすることにより反応温度を下げることができ、
また逆に、反応時間を短くすることにより反応温度を上
げることができるが、基本的には当該混合スラリの中で
反応が律速となる固形物にあわせて決めることが望まし
い。
【0023】また、混合スラリの液圧はその温度の水蒸
気圧よりも高いものとして沸騰を防いでいる。こうし
て、混合反応器32内では、脱炭酸反応により炭酸ガス
を放出するが、混合反応器32底部から吹き込んだN2
ガスが上方から下方への混合スラリ流れと気・液向流接
触するが、N2 ガスの混合スラリ中への溶解度が小さい
ことから、大部分のN2 ガスは混合反応器32の上方へ
溜まってガス空間部を形成する。当該ガス空間部にはN
2 ガスと炭酸ガスとの混合ガスが溜まるが、炭酸ガスは
N2 ガスによって希釈されることから炭酸ガスの分圧は
低下し、より一層炭酸ガスの放出が盛んになり、脱炭酸
反応により混合スラリ中の固形物の分解が促進される。
【0024】次に、混合反応器32の下流側に反応後の
反応生成スラリを冷却するための冷却器34として、例
えばフラッシュドラム(図示略)とフラッシュタンク
(図示略)を組合わせて利用するとよい。反応後の反応
生成スラリは、フラッシュドラムにて急激に減圧され、
含有している窒素や炭酸ガスとかメルカプタン、硫化水
素などのガスを蒸気とともに放出するのである。これ
は、一段でなく、反応前混合スラリとフラッシュ蒸気と
の熱交換器と反応生成スラリのフラッシュドラムの組合
せを複数用意しておのおのを直列に並べる多段とする
と、より脱ガスが徹底し、フラッシュ蒸気によって昇温
される反応前の混合スラリも高い温度まで昇温すること
ができる。
【0025】多段フラッシュによってエンタルピの高い
反応生成スラリは、等エンタルピ膨張によりフラッシュ
蒸気を放出してフラッシュドラムに貯溜されたエンタル
ピの低い反応生成スラリとなる。そして、当該反応生成
スラリはフラッシュドラムから大気オープンのベント管
を有したフラッシュタンクへと移送されて、100℃以
下まで冷却される。また、フラッシュタンクへと移送さ
れた反応生成スラリは図示しない油水分離器にて静置分
離により油相は上部に、またスラリを含む水相は下部に
それぞれ分離される。そして、油水分離器内で分離され
た大部分の油分は抜き出されて後述する製品タンク40
に直接送給され、燃料の一部として利用される。
【0026】油水分離器にて油分を除去された反応生成
スラリは、さらに、次の脱水装置35にてスラリ相と水
相とに分離されるが、当該脱水装置35としては、重力
分離や遠心分離機などがあるが、遠心分離機が最も望ま
しく、当該遠心分離機によってさらに水を分離して固形
部濃度50〜60重量%の反応生成スラリを得るのであ
る。
【0027】脱水装置35にて水を脱水分離された当該
50〜60重量%の反応生成スラリの粒径分布が大きい
ことから、さらに湿式粉砕機36にて幾何平均径が12
5μ以下になるまで粉砕するのである。こうして湿式粉
砕機36で粉砕して得られた反応生成スラリを混合装置
38に送給する。
【0028】一方、当該混合装置38に送給された反応
生成スラリだけでは、前述したように発熱量が低いため
新たにによる補助燃料を混合装置38に供給し混合する
が、当該補助燃料としては例えば、石炭や石油などの化
石燃料を適宜用いることが望ましく、この場合、石炭や
石油など1種または両方の組み合わせて用いてもよい。
さらに、当該石炭としては、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青
炭、あるいは従来のディレードコークまたは流動コーキ
ングのプロセスから製造された発熱量の高い石油コーク
ス(約8500Kcal/Kg)などを用いるとよく、
さらに、当該石油としては、C重油や常圧残渣油などを
用いることが望ましい。
【0029】図1に示すように、補助燃料として例えば
石炭20を水とともに湿式粉砕機22に投入して幾何平
均径が125μになるまで湿式粉砕して固形分50〜6
0重量%の石炭スラリとし、一旦スラリ供給槽26に貯
溜される。そして、スラリポンプ28を回動して適量混
合装置38に供給される。ここで、石炭に限定するので
はなく、例えば石炭スラリに石油のような液体燃料を混
合した、いわゆる混合補助燃料としてもよいが、取扱い
の過程で油水分離が生じる可能性などがあり、さらに混
合装置38にて反応生成スラリと混合補助燃料を混合し
て混合スラリとした場合に、当該混合スラリ中に油分を
含むと混合スラリの濃度が上がらないなどの理由から、
石炭スラリと石油とを混合したいわゆる混合補助燃料で
はなく、補助燃料として例えば石炭スラリのみに限定し
て単独使用することが最も望ましい。
【0030】当該混合装置38では、高発熱量(HH
V)が3500〜4500Kcal/Kgの該反応生成
スラリと補助燃料として用いられた高発熱量(HHV)
4500〜5100Kcal/Kgの石炭スラリを混合
して、例えば高発熱量(HHV)が4400〜5000
Kcal/Kg、固形分濃度が60〜65重量%の混合
スラリを製造すれば、例えばセメント焼成用燃料として
利用可能となる。
【0031】本発明で生成した反応生成スラリは、反応
前に含まれる固形廃棄物スラリ中のクロールをNaOH
によって事前に中和してNaClとするため、フラッシ
ュドラムでフラッシュによって得られたフラッシュ蒸気
の中に塩素ガスが混成しないクリーンなガスであり、ま
た、塩素ガスが発生しない反応生成スラリをセメント焼
成用キルンで燃焼した場合、塩素ガスが発生しないこと
からセメント焼成ガス中に含まれる塩素を除去する塩素
バイパスを新たに設置することは不要であるなどのメリ
ットがある。
【0032】混合装置38で混合する補助燃料の石炭ス
ラリと反応生成スラリとを混合したいわゆる混合反応生
成スラリの重量比は、約6〜8対0.5〜2の範囲、例
えば石炭スラリ7重量部に対して反応生成スラリ1重量
部となることが望ましい。これは、反応生成スラリ1重
量部に対して石炭スラリを7重量部以上にすると混合反
応生成スラリとしての発熱量が高くなるものの、反応生
成スラリ量が石炭スラリ量に比して相対的に小さくなる
ため、固形廃棄物や下水汚泥処理のメリットが小さくな
る。逆に、石炭スラリ7重量部に対して、反応生成スラ
リを1重量部以上にすると、反応生成スラリ量が石炭ス
ラリ量に比して相対的に大きくなるため、固形廃棄物や
下水汚泥処理のメリットは大きくなるものの、結果的に
反応生成スラリとしての発熱量が低くなり、代替燃料な
どとしての利用範囲が狭くなる。
【0033】当該反応生成スラリは一旦製品タンク40
に貯溜されるが、この製品タンク40に貯溜されている
間に、液相と固相との2相に沈降分離されることを防止
するために製品タンク40に分散剤を投入するが、混合
反応器32内で例えば固形廃棄物中のプラスチック類の
熱的分解により油状物質に変換されるなどして、大なり
小なり油状物質が生成されていることから、当該油状物
質がスラリ濃度アップの障害となっている。一方、下水
汚泥についても固形廃棄物と同様に熱的分解により油状
物質が生成することから、ノニオン系の分散剤を添加す
ることが望ましい。
【0034】当該ノニオン系の界面活性剤としては、乳
化剤あるいは可溶化剤に相当するものがよく、代表的な
具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンステアリ
ン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステ
アリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリ
ステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルア
ルコール、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルをはじめ、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジ
オール、ブタンジオール、ポリビニルアルコール、グリ
セリン、オクチルアルコール、デシルアメコール、ラウ
リルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコ
ールなどを挙げることができ、これらは1種でも複数種
使用してもよい。
【0035】こうして、分散剤の添加により均質化され
た高濃度の混合反応生成スラリは、アンモニアなどのガ
ス化用原料スラリとして用いることが可能であるばかり
でなく、他の代替燃料としても使用可能となる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明ではつぎのような利点がある。すなわち、 固形廃棄物と下水汚泥を高温高圧の反応器で反応処
理した低カロリの反応生成スラリに、高カロリの補助燃
料を混合して全体的に高カロリの発熱量を有した混合反
応生成スラリが得られため、得られる当該混合反応生成
スラリの利用範囲が大幅に広がる。 反応器の低部から混合スラリを攪拌混合する不活性
ガスの導入により、脱炭酸反応によって生じた炭酸ガス
の分圧が低下するために、より一層脱炭酸反応が促進さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブロックフローチャートである。
【符号の説明】
1 下水汚泥 2 スクリーニング分離施設 3 砂利沈殿室 5 スラリ供給槽 10 固形廃棄物 12 乾式粉砕機 13 破砕機 14 異物分離器 16 スラリ供給槽 17 スラリポンプ 18 混合装置 19 移送用高圧スラリポンプ 20 石炭 22 湿式粉砕機 26 スラリ供給槽 28 スラリホンプ 30 予熱装置 32 混合反応器 34 冷却器 35 脱水装置 36 湿式粉砕機 38 混合装置 40 製品タンク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機物をスクリーニングならびに沈殿処
    理された下水汚泥スラリと、固形廃棄物を適宜な粒度に
    乾式粉砕して後適宜な水分濃度に調整してできた固形廃
    棄物スラリににアルカリ性物質を添加した後、反応器に
    供給して高温高圧の反応条件下で反応させて反応生成ス
    ラリを得るとともに、得られた反応生成スラリと化石燃
    料などの補助燃料を混合するようにしたことを特徴とす
    る反応生成スラリの改良法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の補助燃料として石炭と石
    油のうち1種または組合せた当該燃料と、反応生成スラ
    リとの重量比を、約6〜8対0.5〜2の範囲として混
    合するようにしたことを特徴とする反応生成スラリの改
    良法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の反応器内で混合スラリの
    反応処理を行なう際に、当該反応器の底部から吹き込ん
    だ不活性ガスにより当該反応器内の混合スラリを攪拌混
    合するようにしたことを特徴とする反応生成スラリの改
    良法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の混合スラリを反応器で反
    応させて得られた油状物質を含む高温高圧の反応生成ス
    ラリを次工程のフラッシュドラムにおいてフラッシュさ
    せて、気・液に分離させて得られた反応生成スラリに、
    ノニオン系の分散剤を添加して高濃度の混合反応生成ス
    ラリを得るようにしたことを特徴とする反応生成スラリ
    の改良法。
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