JPH09316465A - 固形廃棄物スラリの改良法 - Google Patents

固形廃棄物スラリの改良法

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JPH09316465A
JPH09316465A JP8129967A JP12996796A JPH09316465A JP H09316465 A JPH09316465 A JP H09316465A JP 8129967 A JP8129967 A JP 8129967A JP 12996796 A JP12996796 A JP 12996796A JP H09316465 A JPH09316465 A JP H09316465A
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JP
Japan
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slurry
solid waste
reaction
reactor
produced
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JP8129967A
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Osamu Kameda
修 亀田
Yoshihiro Omiya
吉博 大宮
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体廃棄物スラリを反応させて得られた反応
生成スラリに、石炭や石油などの代替燃料となり得る高
発熱量の補助燃料を混合して燃料用の混合スラリを得
る。 【解決手段】 固形廃棄物を前処理して得られた固形廃
棄物スラリにアルカリ性物質を添加して反応器に搬送し
て、一定の操作条件下で反応を行なって脱炭酸反応を行
なうと反応生成スラリを生成する。反応器から排出され
た低発熱量の反応生成スラリは冷却され、湿式粉砕機で
幾何平均径125μm まで粉砕され、混合装置に搬送さ
れる。一方、高発熱量の補助燃料を混合装置に供給して
前記反応生成スラリと混合し、高発熱量(HHV)44
00〜5000Kcal/Kgを有した高発熱量の混合
スラリを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固形廃棄物を高温高
圧の条件を有した反応器内で脱炭酸反応によって反応さ
せて得られた低発熱量の反応生成スラリと、高発熱量の
補助燃料を混合させて高発熱量の混合物スラリを得るよ
うにした固形廃棄物スラリの改良法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、我国における都市ごみのような固
形廃棄物は、最近の急速な経済発展と生活様式の変化に
よって年々激増の一途をたどり、従来の焼却もしくは埋
立方式による処分処理方法のみでは最早有効に処理し尽
し得ない段階に至っており、これに加え都市ごみの収集
に伴う交通公害、焼却場、埋立てに伴う用地難の問題お
よび悪臭汚水やハエの発生、焼却に伴う有害物質、粉塵
の発生等公衆衛生、生活環境に及ぼす種々の二次公害が
斉らされており重大な社会問題としてその解決が急がれ
ている。
【0003】当該固体廃棄物については、例えば、固体
廃棄物を数mm以下の粒径まで破砕してポンプで送れる
程度の含水率の原料スラリとしてから、水熱反応させて
カーボンスラリとし、さらにカーボンスラリが水と分離
容易となることを利用して水分を除去することで、高発
熱量(HHV)が3500〜4500Kcal/Kg以
上ある濃縮カーボンスラリを得て燃料化することが研究
開発途上にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固体廃棄物
の処理によって燃料用スラリが得られたとしても高発熱
量(HHV)が3500〜4500Kcal/Kgと低
く、単独で石炭や石油などの代替燃料とする場合に比
し、燃料用スラリの利用範囲が狭い範囲に限定されてし
まうといった新たな問題が惹起された。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は一般廃棄物や産業廃棄物を前処
理して低発熱量の固形廃棄物スラリを得、当該固形廃棄
物スラリを石炭や石油などの代替燃料となり得る高発熱
量の混合スラリを得るようにした固形廃棄物スラリの改
良法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1の発明では、固形廃棄物を適宜な
粒度に乾式粉砕して後適宜な水分濃度に調整してできた
固形廃棄物スラリにアルカリ性物質を添加した後、反応
器に供給して高温高圧の反応条件下で反応させて反応生
成スラリを得るとともに、得られた反応生成スラリと化
石燃料などの補助燃料を混合するようにし、第1の発明
を主体とする第2の発明では、補助燃料として石炭と石
油の内1つまたは組合せた当該燃料と、反応生成スラリ
との重量比を、約6〜8対0.5〜2の範囲とした。第
1の発明を主体とする第3の発明では、反応器内で固形
廃棄物スラリの反応処理を行なう際に、当該反応器の底
部から吹き込んだ不活性ガスにより当該反応器内の固形
廃棄物スラリを攪拌混合するようにした。また、第1の
発明を主体とする第4の発明では、固形廃棄物スラリを
反応器で反応させて得られた油状物質を含む高温高圧の
反応生成スラリを次工程のフラッシュドラムにおいてフ
ラッシュさせて、気・液に分離させて得られた反応生成
スラリに、ノニオン系の分散剤を添加して高濃度の反応
生成スラリを得るようにした。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る固形廃棄物
スラリの改良法の具体的実施例を図1を用いて詳細に説
明する。
【0008】図1は本発明に係るブロックフローチャー
トである。まず、残飯、野菜渣、魚介類、肉類などの食
料品残渣からなる動植物性有機質の固形廃棄物、すなわ
ち厨芥は他のごみ、つまり紙、プラスチック、布、木、
ガラス、ゴムなどの非金属および鉄もしくは非鉄の各種
金属からなる有機、無機質などの固形廃棄物10を、図
1に示すように乾式粉砕機12に適量投入して数mm以
下に細かく粉砕し、乾式粉砕機12から出たところで破
砕機構を有する槽に満たされた液量が4〜6重量部に対
して固形廃棄物10が1重量部以下となるように破砕機
13に供給される。なお、固形廃棄物10を前処理する
場合、前述したように、乾式粉砕機12による粉砕に引
き続いて破砕機13による破砕処理を行なうのではな
く、破砕機13のみで前処理を実施するようにしてもよ
い。
【0009】破砕機13は、固定歯と回転歯にて構成さ
れる。槽内の液は、回転歯によって生成した破砕機13
から強く吐出する流れによって、全体を激しく攪拌して
は回転歯に吸引される流れとなっている。このため、湿
式粉砕機12で十分に粉砕または破砕されなかった例え
ば紙類のような固形廃棄物は液の流れと共に破砕機13
に吸引されて固定歯と回転歯に吸引されて固定歯と回転
歯によって剪断されたりすりつぶしたりすることを幾度
となく繰り返し、細かく破砕されていく。
【0010】破砕機13を通過した廃棄物は、次の異物
分離器14にて慣性分離にて分離すると、ガラス、金属
片などの無機重量物は底部に沈降して除去される。そし
て、残りの有機物は濃度調整を行なう次工程の例えばベ
ルトフイルタ等のような脱水装置16に送られる。当該
脱水装置16では、懸濁物と液体に分離し、前記懸濁物
として約85〜90含有水分重量%の固形廃棄物スラリ
が得られ、スラリ供給槽18に貯溜される。スラリ供給
槽18に貯溜された固形廃棄物スラリは、移送用高圧ス
ラリポンプ19により例えば160Kg/cm2 に昇圧
された後、反応器32に搬送される。移送用高圧スラリ
ポンプ19としては、例えばダイヤフラム式ポンプを用
いることができる。
【0011】ここで、スラリ供給槽18を出て移送用高
圧スラリポンプ19に導入されるまでのライン途中にア
ルカリ性物質を供給するようになっている。当該アルカ
リ性物質の添加量は、反応器32の出口の反応生成スラ
リのpHが弱酸性のpH3〜5となるように、アルカリ
タンク(図示略)に貯溜されたアルカリ性物質をポンプ
を介して供給してもよく、また、図示を省略したアルカ
リタンクからダイヤフラム式ポンプ(図示略)を介して
適宜注入するようにしてもよい。本発明では、特に固形
廃棄物の中に塩化ビニールが含まれることがあり得るこ
とから、塩化ビニールが分解した場合にでるクロールを
NaOHにて中和させてNaClとし、塩素ガスの発生
をできるだけ防止してクリーンなガスを生成することが
望ましい。
【0012】なお、当該アルカリ性物質としては、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム、ギ酸ナトリウム、水酸化マグネシウムなどが挙げ
られるが、実地的検討により炭酸ナトリウムが最も望ま
しい。
【0013】移送用高圧スラリポンプ19と反応器32
との間に、予熱装置30として例えば予熱器(図示略)
と加熱器(図示略)を組合わせて配設するとよい。ま
ず、前記予熱器では反応器32に搬送途中の固形廃棄物
スラリを200〜250℃までフラッシュ蒸気にて間接
加熱したうえ、引続き熱媒ボイラなどで加熱された熱媒
油を加熱源として導入した前記加熱器にて固形廃棄物ス
ラリを適宜最大300℃まで間接加熱して反応器32に
搬送するようにしている。
【0014】反応器32の外周部には図示を省略した熱
媒油または高圧スチーム用ジャケットが配設されてお
り、例えば、熱媒として高圧のスチームを流通して反応
器32内に供給された固形廃棄物スラリを適宜な温度に
なるまで加熱されるようになっている。当該固形廃棄物
スラリは原則的には反応器32内の上方から下方へのプ
ラグフローを形成するが、例えば10〜30分の滞留時
間内に固形廃棄物スラリ中に混在する固形分の粒径や比
重の違いによって沈降分離することを防止するために、
反応器32の下部に高圧の不活性ガスとしてN2 ガスの
吹込口を設けて、反応器32の下方から上方へ向かって
N2 ガスを噴出させて、固形廃棄物スラリのプラグフロ
ーを破壊して気液向流接触ないしは全体的な循環流を形
成させるようにしている。こうした反応器32の下部に
配設されたN2 ガスの吹込口は、等ピッチに分散して設
けてN2 ガスと固形廃棄物スラリとができるだけ均等に
接触するようにすることが望ましい。
【0015】反応器32内は反応温度250〜320
℃、好ましくは280〜300℃であり、反応圧力はそ
の反応温度における飽和水蒸気圧以上であればよい。反
応時間は通常5〜60分、好ましくは10〜30分であ
る。反応温度は滞留時間との関連で決められ、反応時間
を長くすることにより反応温度を下げることができ、ま
た逆に、反応時間を短くすることにより反応温度を上げ
ることができるが、基本的には当該固形廃棄物スラリの
中で反応が律速となる固形物にあわせて決めることが望
ましい。
【0016】また、固形廃棄物スラリの液圧はその温度
の水蒸気圧よりも高いものとして沸騰を防いでいる。こ
うして、反応器32内では、脱炭酸反応により炭酸ガス
を放出するが、反応器32底部から吹き込んだN2 ガス
が上方から下方への混合スラリ流れと気・液向流接触す
るが、N2 ガスの混合スラリ中への溶解度が小さいこと
から、大部分のN2 ガスは反応器32の上方へ溜まって
ガス空間部を形成する。 当該ガス空間部にはN2 ガス
と炭酸ガスとの混合ガスが溜まるが、炭酸ガスはN2 ガ
スによって希釈されることから炭酸ガスの分圧は低下
し、より一層炭酸ガスの放出が盛んになり、脱炭酸反応
により固形廃棄物スラリ中の固形物の分解が促進され
る。
【0017】次に、反応器32の下流側に反応後の反応
生成スラリを冷却するための冷却器34として、例えば
フラッシュドラム(図示略)とフラッシュタンク(図示
略)を組合わせて利用するとよい。反応後の反応生成ス
ラリは、フラッシュドラムにて急激に減圧され、含有し
ている窒素や炭酸ガスとかメルカプタン、硫化水素など
のガスを蒸気とともに放出するのである。これは、一段
でなく、反応前固形廃棄物スラリとフラッシュ蒸気との
熱交換器と反応生成スラリのフラッシュドラムの組合せ
を複数用意しておのおのを直列に並べる多段とすると、
より脱ガスが徹底し、フラッシュ蒸気によって昇温され
る反応前スラリも高い温度まで昇温することができる。
【0018】多段フラッシュによってエンタルピの高い
反応生成スラリは、等エンタルピ膨張によりフラッシュ
蒸気を放出してフラッシュドラムに貯溜されたエンタル
ピの低い反応生成スラリとなる。そして、当該反応生成
スラリはフラッシュドラムから大気オープンのベント管
を有したフラッシュタンクへと移送されて、100℃以
下まで冷却される。また、フラッシュタンクへと移送さ
れた反応生成スラリは図示しない油水分離器にて静置分
離により油相は上部に、またスラリを含む水相は下部に
それぞれ分離される。そして、油水分離器内で分離され
た大部分の油分は抜き出されて後述する製品タンク44
に直接送給され、燃料の一部として利用される。
【0019】油水分離器にて油分を除去された反応生成
スラリは、さらに、次の脱水装置36にてスラリ相と水
相とに分離されるが、当該脱水装置36としては、重力
分離や遠心分離機などがあるが、遠心分離機が最も望ま
しく、当該遠心分離機によってさらに水を分離して固形
部濃度50〜60重量%の反応生成スラリを得るのであ
る。
【0020】脱水装置36にて水を脱水分離された当該
50〜60重量%の反応生成スラリの粒径分布が大きい
ことから、さらに湿式粉砕機38にて幾何平均径が12
5μ以下になるまで粉砕するのである。こうして湿式粉
砕機38で粉砕して得られた反応生成スラリを混合装置
40に搬送する。
【0021】一方、当該混合装置40に搬送された反応
生成スラリだけでは、前述したように発熱量が低いため
新たに補助燃料を混合装置40に供給し混合するが、当
該補助燃料としては例えば、石炭や石油などの化石燃料
を適宜用いることが望ましい。さらに、当該石炭として
は、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、あるいは従来のディレ
ードコークまたは流動コーキングのプロセスから製造さ
れた発熱量の高い石油コークス(約8500Kcal/
Kg)などを用いるとよく、さらに、当該石油として
は、C重油や常圧残渣油などを用いることが望ましい。
【0022】図1に示すように、補助燃料として例えば
石炭20を水とともに湿式粉砕機22に投入して幾何平
均径が125μになるまで湿式粉砕して固形分50〜6
0重量%の石炭スラリとし、一旦スラリ供給槽26に貯
溜される。そして、スラリポンプ28を回動して適量混
合装置40に供給される。ここで、石炭に限定するので
はなく、例えば石炭スラリに石油のような液体燃料を混
合した、いわゆる混合補助燃料としてもよいが、取扱い
の過程で油水分離が生じる可能性などがあり、さらに混
合装置40にて反応生成スラリと混合補助燃料を混合し
て混合スラリとした場合に、当該混合スラリ中に油分を
含むと混合スラリの濃度が上がらないなどの理由から、
石炭スラリと石油とを混合したいわゆる混合補助燃料で
はなく、補助燃料として例えば石炭スラリのみに限定し
て単独使用することが最も望ましい。
【0023】当該混合装置40では、高発熱量(HH
V)が3500〜4500Kcal/Kgの該反応生成
スラリと補助燃料として用いられた高発熱量(HHV)
4500〜5100Kcal/Kgの石炭スラリを混合
して、例えば高発熱量(HHV)が4400〜5000
Kcal/Kg、固形分濃度が60〜65重量%の混合
スラリ42を製造すれば、例えばセメント焼成用燃料と
して利用可能となる。
【0024】本発明で生成した反応生成スラリは、反応
前に含まれる固形廃棄物スラリ中のクロールをNaOH
によって事前に中和してNaClとするため、フラッシ
ュドラムでフラッシュによって得られたフラッシュ蒸気
の中に塩素ガスが混成せずクリーンなガスであり、ま
た、塩素ガスが発生しない反応生成スラリをセメント焼
成用キルンで燃焼した場合、塩素ガスが発生しないこと
からセメント焼成ガス中に含まれる塩素を除去する塩素
バイパスを新たに設置することは不要であるなどのメリ
ットがある。
【0025】混合装置40で混合する補助燃料の石炭ス
ラリと固形廃棄物スラリとを混合した混合スラリの重量
比は、約6〜8対0.5〜2の範囲、例えば石炭スラリ
7重量部に対して固形廃棄物スラリ1重量部となること
が望ましい。これは、廃棄物スラリ1重量部に対して石
炭スラリを7重量部以上にすると混合スラリとしての発
熱量が高くなるものの、固形廃棄物スラリ量が石炭スラ
リ量に比して相対的に小さくなるため、固形廃棄物処理
のメリットが小さくなる。逆に、石炭スラリ7重量部に
対して、固形廃棄物スラリを1重量部以上にすると、固
形廃棄物スラリ量が石炭スラリ量に比して相対的に大き
くなるため、固形廃棄物処理のメリットは大きくなるも
のの、結果的に混合スラリとしての発熱量が低くなり、
代替燃料などとしての利用範囲が狭くなる。
【0026】当該混合スラリ42は一旦製品タンク44
に貯溜されるが、この製品タンク44に貯溜されている
間に、液相と固相との2相に沈降分離されることを防止
するために製品タンク42に分散剤を投入するが、反応
器32内で例えば固形廃棄物中のプラスチック類の熱的
分解により油状物質に変換されるなどして、大なり小な
り油状物質が生成されていることから、当該油状物質が
スラリ濃度アップの障害となっていることを考えると、
ノニオン系の分散剤を添加することが望ましい。
【0027】当該ノニオン系の界面活性剤としては、乳
化剤あるいは可溶化剤に相当するものがよく、代表的な
具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンステアリ
ン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステ
アリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリ
ステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルア
ルコール、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルをはじめ、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジ
オール、ブタンジオール、ポリビニルアルコール、グリ
セリン、オクチルアルコール、デシルアメコール、ラウ
リルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコ
ールなどを挙げることができ、これらは1種でも複数種
使用してもよい。
【0028】こうして、分散剤の添加により均質化され
た高濃度の混合スラリ42は、アンモニアなどのガス化
用原料スラリとして用いることが可能であるばかりでな
く、他の代替燃料としても使用可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明ではつぎのような利点がある。すなわち、 固形廃棄物を高温高圧の反応器で反応処理した低カ
ロリの反応生成スラリに、高カロリの補助燃料を混合し
て全体的に高カロリの発熱量を有した混合スラリが得ら
れため、得られる当該混合スラリの利用範囲が大幅に広
がる。 反応器の低部から固形廃棄物スラリを攪拌混合する
不活性ガスの導入により、脱炭酸反応によって生じた炭
酸ガスの分圧が低下するために、より一層脱炭酸反応が
促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブロックフローチャートである。
【符号の説明】
10 固形廃棄物 12 乾式粉砕機 13 破砕機 14 異物分離器 16 脱水装置 18 スラリ供給槽 19 移送用高圧スラリポンプ 20 石炭 22 湿式粉砕機 26 スラリ供給槽 28 スラリホンプ 30 予熱装置 32 反応器 34 冷却器 36 脱水装置 38 湿式粉砕機 40 混合装置 42 混合スラリ 44 製品タンク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形廃棄物を適宜な粒度に乾式粉砕して
    後適宜な水分濃度に調整してできた固形廃棄物スラリに
    アルカリ性物質を添加した後、反応器に供給して高温高
    圧の反応条件下で反応させて反応生成スラリを得るとと
    もに、得られた反応生成スラリと化石燃料などの補助燃
    料を混合するようにしたことを特徴とする固形廃棄物ス
    ラリの改良法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の補助燃料として石炭と石
    油の内1つまたは組合せた当該燃料と、反応生成スラリ
    との重量比を、約6〜8対0.5〜2の範囲としたこと
    を特徴とする固形廃棄物スラリの改良法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の反応器内で固形廃棄物ス
    ラリの反応処理を行なう際に、当該反応器の底部から吹
    き込んだ不活性ガスにより当該反応器内の固形廃棄物ス
    ラリを攪拌混合するようにしたことを特徴とする固形廃
    棄物スラリの改良法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の固形廃棄物スラリを反応
    器で反応させて得られた油状物質を含む高温高圧の反応
    生成スラリを次工程のフラッシュドラムにおいてフラッ
    シュさせて、気・液に分離させて得られた反応生成スラ
    リに、ノニオン系の分散剤を添加して高濃度の反応生成
    スラリを得るようにしたことを特徴とする固形廃棄物ス
    ラリの改良法。
JP8129967A 1996-05-24 1996-05-24 固形廃棄物スラリの改良法 Pending JPH09316465A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094011A (ja) * 2001-09-27 2003-04-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 有機系廃棄物の処理方法及び装置
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