JP5738213B2 - 圧縮機及びこの圧縮機を備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

圧縮機及びこの圧縮機を備えた冷凍サイクル装置 Download PDF

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本発明は、圧縮機及びこの圧縮機を備えた冷凍サイクル装置に関するものである。
従来より、圧縮機の電動機の効率と寿命の向上のため、電動機を構成するロータの鉄心に回転軸方向(駆動軸の軸心方向)に貫通する複数の貫通孔を設け、これら貫通孔内に冷媒を通過させてロータ鉄心を冷却している圧縮機がある。また、圧縮機構で圧縮された高圧冷媒が密閉容器内に吐出される(貯留される)いわゆる高圧シェル型の圧縮機においては、冷媒ガスに混ざって冷凍機油が密閉容器の外部へ流出することを抑制するため、ロータ鉄心に形成された貫通孔の吐出管側開口部と対向するように油分離板を設けたものも存在している。つまり、この高圧シェル型の圧縮機は、冷凍機油が混ざった冷媒ガスがロータ鉄心の貫通孔から流出した際、油分離板に該冷媒ガスを衝突させ、冷媒ガスと冷凍機油とを分離し、分離した冷凍機油を密閉容器底部に戻す構成となっている。
しかしながら、従来の圧縮機においては、油分離板だけでは十分に冷凍機油と冷媒ガスを分離しきれず、密閉容器内に貯留する潤滑油が不足となり、圧縮機構やこの圧縮機構を駆動する電動機要素の円滑な作動が失われ、圧縮機がロックしてしまうという課題があった。
そこで、上記のような課題の解決を図った圧縮機のうち、かご形ロータを有する圧縮機としては、「密閉ケーシング(1)の上部にステータ(21)とロータ(22)とを備えるモータ(2)を、下部に圧縮要素(3)を内装し、前記モータ(2)のロータ(22)に上下に貫通する貫通孔(22a)を設けると共に、モータ上部の二次空間(5)に吐出管(12)を開口した密閉形圧縮機において、前記ロータ(22)の上部エンドリング(24)に、中央部に流出穴(61)をもつ油分離板(6)を配設すると共に、前記ロータ(22)の貫通孔(22a)から流出する流体を前記分離板(6)の流出穴(61)へ導くガス集合通路(71)をもつ誘導体(7)を設ける」(特許文献1参照)というものが提案されている。この特許文献1に記載の圧縮機は、ロータ鉄心の貫通孔から流出した冷凍機油の混ざった冷媒ガスを誘導体にも衝突させることにより、誘導体においても冷凍機油と冷媒ガスを分離し、密閉容器内に貯留する潤滑油が不足することを防止している。
特開平04−164184号公報(特許請求の範囲、第1図) 特開2003−206859号公報
上記のように、特許文献1に記載の圧縮機は、電動機のロータがかご形ロータとなっている。このかご形ロータは、例えばアルミニウム等で形成された二次導体(かご形導体)を有している。また、二次導体は、ロータ鉄心を貫通する複数の導電体バーと、ロータ鉄心の両端においてこれら導電体バーと連結したエンドリングと、で構成されている。そして、このようなかご形ロータを有する電動機は、ロータの外周側に設けられたステータのコイルに外部電源から電流を流すことによって、二次導体に誘導電流を生じさせ、ロータ内に磁極を形成しロータを回転させる。このとき、二次導体には、二次銅損と呼ばれる銅損が発生する。このため、二次銅損を低減するためには、二次導体の抵抗を低減させることが好ましい。
しかしながら、特許文献1に記載の圧縮機は、油分離効果を向上させるため、ロータ鉄心の貫通孔における吐出管側開口部を覆うように誘導体が設けられている。このため、ロータ鉄心の吐出管側端部に配置されたエンドリングは、その内周面を誘導体よりも駆動軸側(内側)に形成することができない。したがって、特許文献1に記載の圧縮機は、エンドリングの体積が減少するために二次導体の抵抗が増大するので、二次銅損が増大し、電動機の効率が低下してしまうという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、油分離効果を向上させつつ、電動機の効率の低下も抑制できる圧縮機及びこの圧縮機を備えた冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。
本発明に係る圧縮機は、ステータ、及び、該ステータの内周部に所定の間隙を介して配置されたロータを有する電動機と、冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記電動機の前記ロータと前記圧縮機構を連結し、前記電動機から前記圧縮機構へ回転動力を伝達する駆動軸と、前記電動機、前記圧縮機構及び前記駆動軸を収容し、前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒が内部に吐出される密閉容器と、前記密閉容器に設けられ、該密閉容器内の前記冷媒を該密閉容器の外部へ導く吐出管と、を備え、前記ロータは、略円筒状で、前記駆動軸の軸心方向に複数の貫通孔が形成されたロータ鉄心と、前記ロータ鉄心を前記軸心方向に貫通する複数の導電体バーと、前記ロータ鉄心の両端においてこれらアルミバーと連結した導電体のエンドリングと、を備え、前記吐出管側に配置された前記エンドリングには、前記軸心方向に貫通するエンドリング貫通穴が形成され、前記吐出管側に配置された前記エンドリングの内周面は、前記貫通孔よりも前記駆動軸側に形成されており、前記吐出管側に配置された前記エンドリングにおける前記ロータ鉄心側の面には、少なくとも前記貫通孔と対向する位置に、前記エンドリング貫通穴と連通する窪みが形成され、前記吐出管側に配置された前記エンドリングは、前記貫通孔が前記エンドリング貫通穴と連通するように、前記貫通孔の開口部を覆っているものである。
また、本発明に係る冷凍サイクル装置は、本発明に係る圧縮機、凝縮器、減圧装置及び蒸発器を冷媒配管で接続したものである。
本発明においては、吐出管側に配置されたエンドリングは、貫通孔がエンドリング貫通穴と連通するように、ロータ鉄心に形成された貫通孔の吐出管側開口部を覆っている。このため、ロータ鉄心の貫通孔から流出した冷凍機油の混ざった冷媒ガスをエンドリングの窪みに衝突させることにより、冷凍機油と冷媒ガスを分離することができ、分離した冷凍機油を密閉容器内に貯留しておくことができる。このため、本発明は、油分離効果を向上させることができる。また、本発明においては、吐出管側に配置されたエンドリングの内周面をロータ鉄心の貫通孔よりも駆動軸側(つまり内側)まで延設することができる。このため、本発明は、エンドリングの体積を増加できるので二次導体(導電体バー及びエンドリング)の抵抗を減少でき、二次銅損を低減できる。したがって、本発明は、電動機の効率を向上させることもできる。
なお、特開2003−206859号公報(特許文献2)には、吐出管側とは反対側に配置されたエンドリングが、ロータ鉄心に形成された貫通孔の開口部(吐出管側とは反対側の開口部)を覆っている圧縮機が開示されている。詳しくは、この特許文献2に記載の圧縮機は、密閉容器内で圧縮機構が上側、電動機が下側に配置されたスクロール圧縮機である。そして、圧縮機構にて圧縮された高圧冷媒は、圧縮機構の上側に配置された吐出室に吐出され、その吐出室から電動機の上側すなわち圧縮機構の下側に導かれ、電動機の上側に設けられた吐出管から密閉容器外の冷媒回路に吐出される構成となっている。このため、特許文献2に記載の圧縮機は、電動機の上側から電動機の下側及び油溜室へ導かれた高圧冷媒は、そのまま停滞し、電動機を通過しない。そこで、特許文献2に記載の圧縮機は、ロータの下側(つまり、吐出管と反対側)のエンドリングに、ロータ鉄心の下端面に対して傾斜を有したフィンを形成し、貫通孔の開口部を覆うように配置している。そして、このフィンにより、電動機の下側に導かれた高圧冷媒を、前記ロータの回転により、前記貫通孔に導入し、電動機の上側に循環させて冷却を行っている。したがって、本発明における吐出管側に設けられたエンドリングと、特許文献2に記載の吐出管側とは反対側に設けられたエンドリングは、全く異なる機能を有するものであることを付言しておく。
本発明の実施の形態1に係る密閉型圧縮機の縦断面図(駆動軸の軸心方向に切断した断面図)である。 本発明の実施の形態1に係るロータの縦断面図(駆動軸の軸心方向に切断した断面図)である。 図2に示すロータのA矢視図である。 図2に示すロータのB矢視図である。 本発明の実施の形態1に係るロータの側面図である。 本発明の実施の形態1に係るロータの横断面図(駆動軸の軸心方向と直交する仮想平面で切断した断面図)である。 本発明の実施の形態1に係るロータの別の一例を示す平面図(図2の矢印A方向から見た図)である。 本発明の実施の形態1に係るロータのさらに別の一例を示す平面図(図2の矢印A方向から見た図)である。 本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の一例を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る密閉型圧縮機の縦断面図(駆動軸の軸心方向に切断した断面図)である。以下、図1を参照しながら密閉型圧縮機の全体構造を簡単に説明する。
図1に示すように、密閉型圧縮機10は、密閉容器4内に、密閉容器4の外部から吸入した冷媒を圧縮する圧縮機構300、圧縮機構300と駆動軸8(回転軸)にて連結され、圧縮機構300を駆動する電動機200を収納している。また、密閉容器4内の底部には圧縮機構300の摺動部に潤滑のため供給する冷凍機油を貯留している。冷凍機油は、圧縮機構300の摺動部を潤滑する。密閉容器4は、上下端部が開口した略円筒状の胴部1、胴部1の上側開口部を閉塞する上皿容器2、及び胴部1の下側開口部を閉塞する下皿容器3とから構成されている。
圧縮機構300は、シリンダ5、上軸受け6(軸受の一例)、下軸受け7(軸受の一例)、ローリングピストン9、及びベーン(図示せず)等で構成される。
内部に圧縮室が形成されるシリンダ5は、外周が平面視略円形で、内部に平面視略円形の空間であるシリンダ室を備える。シリンダ室は、軸方向両端が開口している。シリンダ5は、側面視で所定の軸方向の高さを持つ。シリンダ5は、平面視略円形の空間であるシリンダ室に連通し、半径方向に延びる平行なベーン溝(図示せず)が軸方向に貫通して設けられる。また、ベーン溝背面(外側)に、ベーン溝に連通する平面視略円形の空間である背圧室(図示せず)が設けられる。
シリンダ5には、冷凍サイクル回路からの吸入ガスが通る吸入ポート(図示せず)が、シリンダ5の外周面からシリンダ室に貫通している。シリンダ5には、平面視略円形の空間であるシリンダ室を形成する円の縁部付近(電動機200側の端面)を切り欠いた吐出ポート(図示せず)が設けられる。
ローリングピストン9は、シリンダ室内を偏心回転するものである。ローリングピストン9は、リング状に形成されており、ローリングピストン9の内周が駆動軸8の偏心軸部8aに摺動自在に設けられている。
ベーンは、シリンダ5のベーン溝内に収納され、背圧室に設けられたベーンスプリング(図示せず)により、常にローリングピストン9に押し付けられている。なお、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機10は密閉容器4内が高圧となるので、運転を開始するとベーンの背面(背圧室側)に密閉容器4内の高圧とシリンダ室の圧力との差圧による力が作用する。このため、ベーンスプリングは、主に密閉型圧縮機10の起動時(密閉容器4内とシリンダ室の圧力に差がない状態)に、ベーンをローリングピストン9に押し付ける目的で使用される。ベーンの形状は、平たい(周方向の厚さが、径方向及び軸方向の長さよりも小さい)略直方体である。
上軸受け6は、駆動軸8の主軸部(偏心軸部8aより上の部分)に摺動自在に嵌合するとともに、シリンダ5のシリンダ室(ベーン溝も含む)の一方の端面(電動機200側)を閉塞する。下軸受け7は、駆動軸8の副軸部(偏心軸部8aより下の部分)に摺動自在に嵌合するとともに、シリンダ5のシリンダ室(ベーン溝も含む)の他方の端面(冷凍機油側)を閉塞する。上軸受け6及び下軸受け7は、側面視略T字状に形成されている。
また、密閉容器4の横には、密閉容器4の外部に吸入マフラー21を備える。吸入マフラー21は、液冷媒が直接密閉型圧縮機10(より詳しくは、圧縮機構300)に吸入されないようにするために設けられる。この吸入マフラー21は、吸入管16を介して圧縮機構300のシリンダ5のシリンダ室に接続されている。吸入マフラー21から圧縮機構300に吸入された冷媒ガスは、圧縮機構300で圧縮され、圧縮機構300の吐出ポートから密閉容器4内(より詳しくは、圧縮機構300と電動機200との間)に吐出される。この高温・高圧の冷媒ガスは、後述する電動機200の貫通孔14等を通過し、最後に、密閉容器4の上部(つまり、上皿容器2)に設けられた吐出管17から外部へ吐出される。
電動機200は、密閉容器4の胴部1に固定されるステータ12と、ステータ12の内周面と所定の間隔(以下、エアギャップ15と称する)を介して配置され、ステータ12内部で回転するロータ11とを有する。
ロータ11は、アルミダイキャスト製の二次導体(後述のアルミバー23及びエンドリング24)を有するかご形ロータである。このロータ11の内周部には駆動軸8が固定されている。また、ロータ11の上部には油分離板13が装着されている。これによって、運転時、ロータ11の貫通孔14を通過する圧縮後の冷媒ガスから潤滑油の分離が行われる。
なお、ロータ11の詳細構成については後述する。
ステータ12には、巻線19が巻回されている。この巻線19にはリード線20が接続されており、リード線20は、ガラス端子18に接続されている。ガラス端子18は、密閉容器4に例えば溶接で固定されている。また、このガラス端子18は外部に設けられた電源(図示せず)に接続されている。つまり、ステータ12の巻線19は、ガラス端子18及びリード線20を介して、外部電源から電力供給される構成となっている。
(ロータ11の詳細構成)
続いて、ロータ11の詳細構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るロータの縦断面図(駆動軸の軸心方向に切断した断面図)である。また、図3は図2に示すロータのA矢視図であり、図4は図2に示すロータのB矢視図である。また、図5は、このロータの側面図である。また、図6は、このロータの横断面図(駆動軸の軸心方向と直交する仮想平面で切断した断面図)である。なお、図5では、ロータ11の左側と、エンドリング24を断面で示している。
以下、これら図2〜図6を用いて、ロータ11の詳細構成を説明する。
ロータ11は、ロータ鉄心22と二次導体で構成される。ロータ鉄心22は、所定の板厚(例えば0.1mm〜1mm)の電磁鋼板を所定の形状(例えばドーナツ形状)に打ち抜き、軸方向に積層して製作される。本実施の形態1では、図6に符号「22a」で示す位置にカシメを施すことにより、各電磁鋼板を固定している。このロータ鉄心22には、上述の貫通孔14が駆動軸8に沿って複数形成されている。また、ロータ鉄心22には、周方向にほぼ等間隔に配置されたスロット22bが形成されている。これらスロット22bは、駆動軸8の軸心に対してわずかに傾くように、ロータ鉄心22を貫通している。これらスロット22bにアルミニウムを鋳込むことにより、二次導体の後述するアルミバー23が形成されることとなる。
二次導体は、アルミバー23(本発明の導電体バーに相当)と、エンドリング24とで構成される。全てのアルミバー23の両端は、ロータ鉄心22の両端部に配置された2個のエンドリング24と連結されている。
ここで、本実施の形態1では、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24(つまり、吐出管17側に配置されたエンドリング24)の形状と、ロータ鉄心22の下端部に配置されたエンドリング24(つまり、吐出管17とは反対側に配置されたエンドリング24)の形状と、を異ならせている。
詳しくは、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24は、その略中心部に、駆動軸8の軸心方向に沿ってエンドリング貫通穴26が形成されている。換言すると、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24は、平面視において、略ドーナツ形状に形成されている。また、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24の内周面は、貫通孔14よりも駆動軸8側(回転軸側)に形成されている。
また、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24は、ロータ鉄心22側の面に、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24の内周面から切り欠かれた複数の窪み25が形成されている。これら窪み25は、平面視略U字状(平面視において、ロータ鉄心22の外周部側が円弧上に形成された形状)に形成されており、貫通孔14の上側開口部と対向する位置に形成されている。つまり、貫通孔14の上側開口部の上方には、窪み25を介して、つば部27が形成されることとなる。このため、本実施の形態1においては、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24は、貫通孔14とエンドリング貫通穴26とが、窪み25を介して連通する構成となっている。また、つば部27によって、貫通孔14の上側開口部が覆われている構成となっている。つまり、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24は、貫通孔14とエンドリング貫通穴26とが連通するように、貫通孔14の上側開口部を覆う構成となっている。
また、本実施の形態1では、油分離板13を、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24の上面部に設けている。詳しくは、このエンドリング24の上面部には、複数の凸部24aが形成されている。また、油分離板13には、凸部24aと対応する位置に凹部13aが形成されている。そして、油分離板13の凹部13aとエンドリング24の凸部24aとを嵌合させて、油分離板13を、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24の上面部に固定している。これにより、エンドリング貫通穴26の上方、つまり、エンドリング貫通穴26におけるロータ鉄心22と反対側の開口部に、油分離板13が設けられることとなる。ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24の上面部に油分離板13が固定された状態においては、当該エンドリング24の上面部と油分離板13との間に、冷媒が流通できるだけの隙間が形成されている。
一方、ロータ鉄心22の下端部に配置されたエンドリング24は、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24と同様に、平面視略ドーナツ形状に形成されている。しかしながら、ロータ鉄心22の下端部に配置されたエンドリング24は、その内周面が貫通孔14よりも外側(ロータ鉄心22の外周面側)に形成されている。
(ロータ11内の冷媒の流れ)
続いて、上記のように構成されたロータ11内における冷媒の流れについて説明する。
吸入マフラー21及び吸入管16を介して圧縮機構300に吸入された低温低圧の冷媒ガスは、圧縮機構300で高温高圧の冷媒ガスに圧縮された後、密閉容器4内における圧縮機構300と電動機200との間の空間に吐出される。この高温高圧の冷媒ガスは、ロータ鉄心22の貫通孔14に流入する。このとき、ロータ鉄心22の下端部に配置されたエンドリング24の内周面は貫通孔14よりも外側(ロータ鉄心22の外周面側)に形成されているので、ロータ鉄心22の下端部に配置されたエンドリング24が流路抵抗とならない。
貫通孔14に流入した高温高圧の冷媒ガスは、上側開口部から、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24の窪み25に流出する。このとき、高温高圧の冷媒ガスがつば部27に衝突し、高温高圧の冷媒ガスから冷凍機油が分離される。つば部27に衝突した後、高温高圧の冷媒ガスは、エンドリング貫通穴26に流入し、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24の上面部と油分離板13との間の隙間を通って、密閉容器4内における電動機200の上方となる空間に流出する。このとき、高温高圧の冷媒ガスが油分離板13に衝突し、高温高圧の冷媒ガスからさらに冷凍機油が分離される。密閉容器4内における電動機200の上方となる空間に流出した高温高圧の冷媒ガスは、密閉容器4の上部に設けられた吐出管17から外部へ吐出される。
なお、密閉容器4内における圧縮機構300と電動機200との間の空間に吐出された高温高圧の冷媒ガスは、ロータ11とステータ12の間のエアギャップ15からも、電動機200の上方へ流れる。このため、平面視においてエアギャップを覆うように油分離板13の外周部を延設することにより、油分離効果がより向上する。
また、本実施の形態1では油分離板13を設けたが、エンドリング24部分の油分離効果で十分な場合は、油分離板13を設ける必要はない。
以上、本実施の形態1のように構成された密閉型圧縮機10においては、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24は、貫通孔14とエンドリング貫通穴26とが連通するように、貫通孔14の上側開口部を覆う構成となっている。このため、ロータ鉄心22の貫通孔14から流出した冷凍機油の混ざった冷媒ガスをエンドリング24の窪み25(換言すると、つば部27)に衝突させることにより、冷凍機油と冷媒ガスを分離することができ、分離した冷凍機油を密閉容器4内に貯留しておくことができる。このため、油分離効果を向上させることができ、密閉型圧縮機10の信頼性が向上する。また、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機10においては、ロータ鉄心22の上端部に配置されたエンドリング24の内周面をロータ鉄心22の貫通孔14よりも駆動軸8側(つまり内側)まで延設することができる。このため、エンドリング24の体積を増加できるので二次導体(アルミバー23及びエンドリング24)の抵抗を減少でき、二次銅損を低減できる。したがって、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機10は、高効率な密閉型圧縮機とすることができる。
また、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機10は、エンドリング貫通穴26の上方に油分離板13が設けられているので、エンドリング24で分離できなかった冷凍機油を油分離板13でも分離することができる。このため、密閉型圧縮機10の油分離効果がより向上する。
なお、本実施の形態1で示したエンドリング24の窪み25の形状は、あくまでも一例である。例えば、図7に示すように、平面視でリング状となるように窪み25を形成してもよい。つまり、エンドリング24のロータ鉄心22側の面において、エンドリング24の内周面側の全域を切り欠き、窪み25を形成してもよい。また例えば、図8に示すように、平面視においてロータ鉄心22の外周部側が直線状となるように、窪み25を平面視略コの字形状に形成しても勿論よい。
また、本実施の形態1では二次導体(アルミバー23及びエンドリング24)をダイキャストによって製造したが、二次導体の製造方法はこれに限るものではない。例えば、アルミバー23とエンドリング24を別体で形成し、これらを例えば溶接等によって連結してもよい。また、本実施の形態1では二次導体をアルミニウムで形成したが、二次導体の材質はこれに限るものではない。例えば、銅等の導電体で二次導体を形成してもよい。
また、本実施の形態1では、圧縮機構300の上方に電動機200が配置された密閉型圧縮機10について説明したが、電動機200の上方に圧縮機構300が配置された密閉型圧縮機においても本発明を実施することはできる。つまり、吐出管17側に配置されたエンドリング24(換言すると、貫通孔14における冷媒吐出側開口部の側に配置されたエンドリング24)に窪み25を形成すれば、上記の効果を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1で示した密閉型圧縮機10は、例えば次に示すような冷凍サイクル装置に用いられる。
図9は、本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の一例を示す構成図である。
この図9に示す冷凍サイクル装置400は、例えば、空気調和機に用いられるものである。図9に示すように、密閉型圧縮機10は、電源30に接続される。電源30から電力が密閉型圧縮機10に供給され、密閉型圧縮機10が駆動する。この冷凍サイクル装置(空気調和機)は、密閉型圧縮機10、冷媒の流れる方向を切り替える四方弁401、室外熱交換器402、減圧装置403、及び室内熱交換器404等が冷媒配管で接続されて構成される。
冷凍サイクル装置400(空気調和機)は、例えば、冷房運転時、矢印のように冷媒が流れる。つまり、室外熱交換器402は凝縮器として機能し、室内熱交換器404は蒸発器として機能する。
図示はしないが、冷凍サイクル装置400(空気調和機)の暖房運転時は、冷媒は図4の矢印と反対方向の流れとなる。四方弁401によって、冷媒の流れる方向が切り替えられる。このとき、室外熱交換器402は蒸発器として機能し、室内熱交換器404は凝縮器として機能する。
また、冷凍サイクル装置400は使用冷媒を限定するものではないが、例えば冷媒として、R134a、R410a、R407c等に代表されるHFC系冷媒、及び、R744(CO2 )、R717(アンモニア)、R600a(イソブタン)、R290(プロパン)等に代表される自然冷媒が使用される。また、冷凍機油としてアルキルベンゼン系油に代表される弱相溶性の油又はエステル油に代表される相溶性の油が使用される。
以上、本実施の形態2のように構成された冷凍サイクル装置400においては、信頼性が高く高効率な密閉型圧縮機10を採用しているので、信頼性が高く高効率な冷凍サイクル装置とすることができる。
なお、本実施の形態2では、空気調和機に用いられる冷凍サイクル装置400を例に説明したが、ヒートポンプ式貯湯装置や冷凍装置等に用いられる冷凍サイクル装置に密閉型圧縮機10を用いても勿論よい。
1 胴部、2 上皿容器、3 下皿容器、4 密閉容器、5 シリンダ、6 上軸受け、7 下軸受け、8 駆動軸、8a 偏心軸部、9 ローリングピストン、10 密閉型圧縮機、11 ロータ、12 ステータ、13 油分離板、13a 凹部、14 貫通孔、15 エアギャップ、16 吸入管、17 吐出管、18 ガラス端子、19 巻線、20 リード線、21 吸入マフラー、22 ロータ鉄心、22a カシメ、22b スロット、23 アルミバー、24 エンドリング、24a 凸部、25 窪み、26 エンドリング貫通穴、27 つば部、30 電源、200 電動機、300 圧縮機構、400 冷凍サイクル装置、401 四方弁、402 室外熱交換器、403 減圧装置、404 室内熱交換器。

Claims (3)

  1. ステータ、及び、該ステータの内周部に所定の間隙を介して配置されたロータを有する電動機と、
    冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記電動機の前記ロータと前記圧縮機構を連結し、前記電動機から前記圧縮機構へ回転動力を伝達する駆動軸と、
    前記電動機、前記圧縮機構及び前記駆動軸を収容し、前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒が内部に吐出される密閉容器と、
    前記密閉容器に設けられ、該密閉容器内の前記冷媒を該密閉容器の外部へ導く吐出管と、
    を備え、
    前記ロータは、
    略円筒状で、前記駆動軸の軸心方向に複数の貫通孔が形成されたロータ鉄心と、
    前記ロータ鉄心を貫通する複数の導電体バーと、
    前記ロータ鉄心の両端においてこれら導電体バーと連結した導電体のエンドリングと、
    を備え、
    前記吐出管側に配置された前記エンドリングには、前記軸心方向に貫通するエンドリング貫通穴が形成され、
    前記吐出管側に配置された前記エンドリングの内周面は、前記貫通孔よりも前記駆動軸側に形成されており、
    前記吐出管側に配置された前記エンドリングにおける前記ロータ鉄心側の面には、少なくとも前記貫通孔と対向する位置に、前記エンドリング貫通穴と連通する窪みが形成され、
    前記吐出管側に配置された前記エンドリングは、前記貫通孔が前記エンドリング貫通穴と連通するように、前記貫通孔の開口部を覆っていることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記エンドリング貫通穴の前記ロータ鉄心と反対側の開口部に、油分離板を備えたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の圧縮機、凝縮器、減圧装置及び蒸発器を冷媒配管で接続したことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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