JP2013117188A - 密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
潤滑油が密閉容器の外部へ吐出してしまうことを抑制して安定した給油をなし得るとともに、電動機部の効率の低下を軽減できる密閉型圧縮機及びこれを用いた冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明は、 一端に吐出管を設けた密閉容器と、密閉容器内部の一端側に収納される電動機部と、密閉容器の他端側に収納される圧縮機構部を、有する密閉型圧縮機において、電動機部は密閉容器内壁面に固定される固定子と、固定子の中心部に、回転可能に設けられる回転子を有している。さらに、固定子の側面と中心部とを連通する導通路と、回転子の一端側に、導通路よりも吐出管側に配置された回転盤を、有している。
【選択図】図7
潤滑油が密閉容器の外部へ吐出してしまうことを抑制して安定した給油をなし得るとともに、電動機部の効率の低下を軽減できる密閉型圧縮機及びこれを用いた冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明は、 一端に吐出管を設けた密閉容器と、密閉容器内部の一端側に収納される電動機部と、密閉容器の他端側に収納される圧縮機構部を、有する密閉型圧縮機において、電動機部は密閉容器内壁面に固定される固定子と、固定子の中心部に、回転可能に設けられる回転子を有している。さらに、固定子の側面と中心部とを連通する導通路と、回転子の一端側に、導通路よりも吐出管側に配置された回転盤を、有している。
【選択図】図7
Description
本発明は、密閉型圧縮機及びこの密閉型圧縮機が組込まれた冷凍サイクル装置に関する。
冷凍機や空気調和機等の冷凍サイクル装置に用いられる圧縮機は、吸込み管と吐出管が接続される密閉容器内に、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、この圧縮機構部を駆動する固定子と回転子からなる電動機部とが収容されてなり、前記電動機部の固定子は密閉容器の内壁面に、焼嵌めや圧入等の手段により固定される。
上記圧縮機構部で圧縮され高圧化した冷媒ガスは、吐出孔から一旦、密閉容器内に放出され、さらに電動機部に設けられるガス通路に導かれ、密閉容器に接続される吐出管から外部機器へ吐出されるようになっている。
上記圧縮機構部で圧縮され高圧化した冷媒ガスは、吐出孔から一旦、密閉容器内に放出され、さらに電動機部に設けられるガス通路に導かれ、密閉容器に接続される吐出管から外部機器へ吐出されるようになっている。
一方、密閉容器の内底部には潤滑油を集溜する油溜り部が形成されていて、圧縮機構部の作動にともなって潤滑油が吸上げられ、各摺動部を潤滑したあと再び油溜り部に戻って循環する。
しかしながら、圧縮機構部を潤滑したあとの一部の潤滑油は油粒状(ミスト状)となって高圧冷媒ガスに混入してしまい、電動機部のガス通路に導かれてそのまま吐出管から外部機器へ吐出される虞がある。電動機部のガス通路を構成するものとして、固定子外周面に形成された切欠部と密閉容器内壁面との間の隙間や、電動機部の回転子と固定子の間の隙間等がある。
上記外部機器へ吐出される潤滑油量(吐油量)を減少させる手段として、電動機部のガス通路の面積を大きくし、そこを通る高圧ガスの流速を低下させることが有効であることが知られている。
上記外部機器へ吐出される潤滑油量(吐油量)を減少させる手段として、電動機部のガス通路の面積を大きくし、そこを通る高圧ガスの流速を低下させることが有効であることが知られている。
しかしながら、固定子と回転子との隙間等で形成されたガス通路を流通する冷媒流量を増加させると、潤滑油が分離されないまま吐出管から吐出されてしまうことがある。
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたもので、潤滑油が密閉容器の外部へ吐出してしまうことを抑制して安定した給油をなし得るとともに、電動機部の効率の低下を軽減できる密閉型圧縮機及びこれを用いた冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたもので、潤滑油が密閉容器の外部へ吐出してしまうことを抑制して安定した給油をなし得るとともに、電動機部の効率の低下を軽減できる密閉型圧縮機及びこれを用いた冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
一端に吐出管を設けた密閉容器と、密閉容器内部の一端側に収納される電動機部と、密閉容器の他端側に収納される圧縮機構部とを、有する密閉型圧縮機において、電動機部は密閉容器内壁面に固定される固定子と、固定子の中心部に、回転可能に設けられる回転子を有している。さらに、固定子の内周側と外周面側とを連通する導通路と、回転子の一端側に、導通路よりも吐出管側に配置された回転盤を、有している。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置について図1乃至図8を参照して説明する。図1は、密閉型圧縮機の断面構造と、この密閉型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置を示す構成図である。また、図2乃至図7は、電動機部の固定子の詳細構成を示している。
以下、本発明の第1の実施形態に係る密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置について図1乃至図8を参照して説明する。図1は、密閉型圧縮機の断面構造と、この密閉型圧縮機を備えた冷凍サイクル装置を示す構成図である。また、図2乃至図7は、電動機部の固定子の詳細構成を示している。
図1において、冷凍サイクル装置1は、冷媒を凝縮する凝縮器2と、この凝縮器2に接続された膨張装置3と、この膨張装置3に接続され、冷媒を気化する蒸発器4と、この蒸発器4の出口側に接続された密閉型圧縮機10とを備えている。また、蒸発器4と密閉型圧縮機10との間には、アキュムレータ5が接続されている。そして、密閉型圧縮機10は、吐出管12を介して凝縮器2に接続されている。
密閉型圧縮機10は、2シリンダ形の回転式圧縮機で、上下両端が閉塞された略円筒状の密閉容器11を有している。密閉容器11内の上方側には電動機部20、他端側である下部側には圧縮機構部30が収容されている。電動機部20と圧縮機構部30は、回転軸6を介して連結されている。密閉型圧縮機10は、回転軸6が鉛直方向に沿って設けられる縦置型のものである。
密閉型圧縮機10は、2シリンダ形の回転式圧縮機で、上下両端が閉塞された略円筒状の密閉容器11を有している。密閉容器11内の上方側には電動機部20、他端側である下部側には圧縮機構部30が収容されている。電動機部20と圧縮機構部30は、回転軸6を介して連結されている。密閉型圧縮機10は、回転軸6が鉛直方向に沿って設けられる縦置型のものである。
電動機部20は、例えば、ブラシレスDCモータが用いられ、密閉容器11の内面に固定される固定子21と、この固定子21の内側に所定の間隙を存して配置され、回転軸6に嵌着されるとともに永久磁石を有する回転子60とを備えている。電動機部20は、外部の電源供給部(図示を省略する)に接続され、電力の供給を受ける。
圧縮機構部30は、2組の圧縮機構40と、主軸受41及び副軸受42と、主軸受41側に設けられたバルブカバー43と、副軸受42側に設けられたバルブカバー44を有し、ボルト45で互いに固定されている。主軸受41及び副軸受42は、それぞれ回転軸6を回転自在に支持している。
各圧縮機構40には、シリンダ室46が設けられるとともに、ローラ62が偏心配置されており、このローラ62の回転動作及びこのローラ62に当接するブレード63の往復動作によりシリンダ室46が吸込室側と圧縮室側とに区画され、圧縮動作が行われる。回転軸6には、シリンダ室46に対応する位置に設けられた偏心部61と、この偏心部61の外周に嵌合されたローラ62とが備えられている。
また、密閉容器11内底部には各摺動部を潤滑させるための潤滑油が貯留されている。
このように構成された冷凍サイクル装置1は、次のように運転される。
また、密閉容器11内底部には各摺動部を潤滑させるための潤滑油が貯留されている。
このように構成された冷凍サイクル装置1は、次のように運転される。
すなわち、電動機部20に電力が供給され、回転軸6が回転駆動されると圧縮機構部30が一体的に駆動される。圧縮機構部30では、ローラ62がシリンダ室46内で偏心回転を行うことで、シリンダ室46に導かれた冷媒ガスが徐々に圧縮される。回転軸6が継続して回転され、シリンダ室46における圧縮室の容量がさらに減少して冷媒ガスが圧縮され、所定圧まで上昇したところで吐出弁が開放される。高圧ガスはバルブカバー43、44を介して密閉容器11内に吐出され充満する。そして、密閉容器11上方に設けられている吐出管12から凝縮器2へ吐出される。
凝縮器2に導かれた冷媒は凝縮液化し、膨張装置3で断熱膨張し、蒸発器4で熱交換空気から蒸発潜熱を奪って冷却作用をなす。そして、蒸発したあとの冷媒はアキュムレータ5を介してシリンダ室46に吸込まれて上述の経路を循環する。
次に、上記固定子21の詳細について図2乃至図7を参照して説明する。固定子21は、固定子鉄心22と、この固定子鉄心22の上下両端に設けられる一対の絶縁端板23と、この絶縁端板23を介して集中巻に巻装される巻線24(図1及び図7参照)とから構成されている。
凝縮器2に導かれた冷媒は凝縮液化し、膨張装置3で断熱膨張し、蒸発器4で熱交換空気から蒸発潜熱を奪って冷却作用をなす。そして、蒸発したあとの冷媒はアキュムレータ5を介してシリンダ室46に吸込まれて上述の経路を循環する。
次に、上記固定子21の詳細について図2乃至図7を参照して説明する。固定子21は、固定子鉄心22と、この固定子鉄心22の上下両端に設けられる一対の絶縁端板23と、この絶縁端板23を介して集中巻に巻装される巻線24(図1及び図7参照)とから構成されている。
図2に示すように、固定子鉄心22は、電磁鋼板を積層して略筒状に形成されており、円環状継鉄であるヨーク部22aと、このヨーク部22aから中心部に向けて一体に設けられ、かつ互いに所定の間隔を有して放射状に形成された6個の歯部22bとから構成されている。したがって、固定子鉄心22の各歯部22b間には、上下方向に沿う複数のスロット22cが形成される。
また、各歯部22bと対向するヨーク部22aの外周面には、後述するガス通路及び油戻通路を構成する複数の凹部7が形成されている。
前記複数のスロット22c内には、スロット22cの内面形状に沿い上下方向に挿入された絶縁シート25が配設されている(図示上、1個のスロット22cのみに配設された状態を表わしている。)。本実施形態では、この絶縁シート25と絶縁端板23とで絶縁部材が構成されている。したがって、巻線24は、これらの絶縁部材によって固定子鉄心22と絶縁が確保されて巻装されるようになる。
絶縁端板23は、図3及び図4(A)、(B)に示すように、樹脂のモールド成形によって形成されている。絶縁端板23は、ヨーク部22aに取付けられる環状の端板本体23aと、この端板本体23aから中心部に向かって延出し、固定子鉄心22の6つの歯部22b夫々の上下端面を覆う絶縁歯部23bとを有している。
また、各歯部22bと対向するヨーク部22aの外周面には、後述するガス通路及び油戻通路を構成する複数の凹部7が形成されている。
前記複数のスロット22c内には、スロット22cの内面形状に沿い上下方向に挿入された絶縁シート25が配設されている(図示上、1個のスロット22cのみに配設された状態を表わしている。)。本実施形態では、この絶縁シート25と絶縁端板23とで絶縁部材が構成されている。したがって、巻線24は、これらの絶縁部材によって固定子鉄心22と絶縁が確保されて巻装されるようになる。
絶縁端板23は、図3及び図4(A)、(B)に示すように、樹脂のモールド成形によって形成されている。絶縁端板23は、ヨーク部22aに取付けられる環状の端板本体23aと、この端板本体23aから中心部に向かって延出し、固定子鉄心22の6つの歯部22b夫々の上下端面を覆う絶縁歯部23bとを有している。
また、6つの各絶縁歯部23の内周側端部には、固定子鉄心22に対向する面と反対側(表側)に延出した平板状の先端突起部23cが設けられている。この6個の先端突起部23cは、絶縁端板23の中心を囲むような配置となっており、固定子21に巻回された巻線24が外れないためのカエシとして機能する。
絶縁歯部23bの、固定子鉄心22に対向する面(裏面)には、端板本体23aの外周面から先端突起部23cにかけて、扁平状の溝部23dが設けられている。溝部23dは、冷媒を流通させやすいように、先端突起部23cの根元部分が拡開している。
絶縁歯部23bの、固定子鉄心22に対向する面(裏面)には、端板本体23aの外周面から先端突起部23cにかけて、扁平状の溝部23dが設けられている。溝部23dは、冷媒を流通させやすいように、先端突起部23cの根元部分が拡開している。
固定子鉄心22の複数のスロット22cに絶縁シート25が配設された状態で、固定子鉄心22の上下両端に絶縁端板23が固定される。図5に固定子鉄心22の両端面に、絶縁端板23が取付けられている状態を示す。このように固定子鉄心22に絶縁部材が配設された後、各歯部22bに絶縁部材、すなわち、絶縁端板23の絶縁歯部23b及び絶縁シート25を介して巻線24が直接巻装される。
ここで、絶縁端板23の裏面に設けられた溝部23dと、固定子鉄心22の端面によって囲まれた導通路9が形成される。この導通路9は固定子21の内周側と外周側を連通しており、冷媒のガス通路として機能する。
ここで、絶縁端板23の裏面に設けられた溝部23dと、固定子鉄心22の端面によって囲まれた導通路9が形成される。この導通路9は固定子21の内周側と外周側を連通しており、冷媒のガス通路として機能する。
図6は、密閉容器11内に固定子21を焼嵌めや圧入等の手段により固定した状態で密閉容器11と固定子鉄心22との関係を水平断面で示している。
固定子鉄心22の外周面は凹部7以外の部分が、密閉容器11の内壁面に密着した状態となっており、これら凹部7と密閉容器11の内壁面とで囲まれた隙間8は、電動機の下方側の空間と上方側の空間、及び導通路9と連通している。
固定子鉄心22の外周面は凹部7以外の部分が、密閉容器11の内壁面に密着した状態となっており、これら凹部7と密閉容器11の内壁面とで囲まれた隙間8は、電動機の下方側の空間と上方側の空間、及び導通路9と連通している。
また、密閉容器11内に焼嵌めにより固着された固定子21の内周には、図7に示すように、回転軸6に連結された回転子60が設けられている。この回転子60には回転軸6の軸方向に沿って貫通した貫通孔64が設けられており、圧縮機構部30から吐出された冷媒を回転子60の上方へ流通するようになっている。
回転子60の吐出管12側の端面には、回転子60端面を覆うように形成された回転盤61が設けられている。回転盤61の外周端は下方へ反り返って形成されている。
このように構成された密閉型圧縮機10が運転を行なうと、圧縮機構部30から吐出された高温高圧の冷媒に、ミスト状の潤滑油が混入されている。そして、潤滑油が混入した状態の冷媒は、図7の実線矢印に示すように、圧縮機構部30側から、隙間8、固定子鉄心22と回転子60との間隙、及び回転子60の貫通孔64を通り、回転子60の上方側へ流通する。そして、貫通孔64を流通した冷媒は、回転する回転盤61に当る。ここで、回転盤61の外周端は下方側へ反り返っているため、回転盤61に当った冷媒は、回転半径方向へ拡散されつつ、回転盤61下方側へ向かう方向に冷媒流路が変化する。このとき、冷媒に混合している潤滑油の一部は回転盤61の表面に付着して冷媒から分離される。
さらに、回転盤61の回転半径方向へ拡散した冷媒は絶縁端板23の先端突起部23cに衝突し、潤滑油が先端突起部23c表面に付着し、冷媒から分離される。
さらに、回転盤61の回転半径方向へ拡散した冷媒は絶縁端板23の先端突起部23cに衝突し、潤滑油が先端突起部23c表面に付着し、冷媒から分離される。
そして、冷媒の一部は、回転盤61と絶縁端板23との隙間を通り、電動機部の上方へ流出する。また、冷媒のその他の一部は、絶縁端板23の溝部23dと固定子鉄心22の端面とで形成された導通路9へ流動し、固定子11の内周側から外周側へ流動する。この時、導通路9内面に冷媒が接触し、潤滑油が導通路9内面に付着することで冷媒から分離される。
さらに、固定子21外周側へ流通した冷媒は、密閉容器11内壁面に接触し、さらに冷媒から潤滑油が分離される。その後、冷媒は密閉容器11の上方側へ流動し、吐出管12から吐出される。
さらに、固定子21外周側へ流通した冷媒は、密閉容器11内壁面に接触し、さらに冷媒から潤滑油が分離される。その後、冷媒は密閉容器11の上方側へ流動し、吐出管12から吐出される。
上記経路の他にも、圧縮機構部30から吐出された冷媒は、密閉容器11の内壁面とヨーク部22aの外周面に形成された凹部7との間に形成された隙間8を流動する。これより、圧縮機構部30で圧縮され高圧化した冷媒ガスの流速を低下させることができ、冷媒から潤滑油の分離を促進させることで、吐出管12から外部機器へ吐出されるのを抑制することが可能となる。
そして、潤滑油が混入した冷媒は、そのまま吐出管12から吐出されることなく、導通路9、隙間8を流通しつつ密閉容器11の上方へと流通し、吐出管12から密閉型圧縮機10外部へと吐出される。
また、固定子22のヨーク22aに形成された凹部7と密閉容器11の内壁面とで形成された隙間8は油戻通路としても機能し、密閉容器11の内壁面に付着した潤滑油や、導通路9内面に付着した潤滑油を電動機部20下方へ流通させ、圧縮機構部30の潤滑油切れを防止することができる。
特に、電動機部20の回転数が120rps程度の高回転域になった場合、冷媒の吐出流速も大きくなり、回転盤61では冷媒から潤滑油を分離できないことがある。
このような場合であっても、冷媒が導通路9を流通することで、冷媒が接触する流路面積が増加し、より効率よく冷媒から潤滑油を分離することができる。
このような場合であっても、冷媒が導通路9を流通することで、冷媒が接触する流路面積が増加し、より効率よく冷媒から潤滑油を分離することができる。
このように、圧縮機構部30から吐出された冷媒に混入した潤滑油を、分離し、吐出管12から流出するのを抑制することができる。
固定子11の外周面に形成された凹部7と密閉容器11の内壁面との間の隙間8の面積を大きくしようとすると、電動機部を構成する固定子11のヨーク部の幅寸法がその分小さくなり、磁路が狭くなり、磁束密度が上昇することとなる。また、加えて、電動機部の固定子が密閉容器11の内壁面に固定されるに際し、磁路が狭くなったところに圧縮応力がかかり、鉄損の増加を来し、効率の低下を招く問題が生じる。しかし、本発明の実施形態のように、冷媒流路である導通路9を設けることで、凹部7を大きくして隙間8を大きくする必要がなく、磁路を狭めることなく、鉄損の増加することがない。
上述のような構成とすることで、固定子鉄心22の鉄損を抑制しつつ、冷媒から潤滑油を効率よく分離することができ、運転中の潤滑油不足を抑制し、信頼性が高い密閉型圧縮機10を提供することができる。また、この密閉型圧縮機10を備えた冷凍サイクル装置1とすることで、信頼性の高い冷凍サイクル装置とすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の密閉型圧縮機10は、第1の実施形態と異なる構成として、図9に示す絶縁端版23を有している。また、その他の第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第2の実施形態の密閉型圧縮機10は、第1の実施形態と異なる構成として、図9に示す絶縁端版23を有している。また、その他の第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図9に示す絶縁端版23は、裏面に設けられた溝部23dに、複数の小突起23eが設けられている。この小突起23eは、冷媒に溶け込んだミスト状の潤滑油を付着する働きを有し、吐出管12から流出する潤滑油量を減少させることができる。
また、小突起23eを固定子鉄心22の端面に接触させることで、絶縁端板23を支持する支柱としても機能し、巻線24を強固に巻きつけた場合でも、溝部23d近傍が過度に湾曲することなく、破損することがない。なお、全ての小突起23eが絶縁端板23を支持する必要はなく、必要な数の小突起23eが支持していれば良い。また、絶縁端板23を支持固定するその他の構成が存在する場合には、小突起23eは支持する機能を有する必要はない。
また、小突起23eを固定子鉄心22の端面に接触させることで、絶縁端板23を支持する支柱としても機能し、巻線24を強固に巻きつけた場合でも、溝部23d近傍が過度に湾曲することなく、破損することがない。なお、全ての小突起23eが絶縁端板23を支持する必要はなく、必要な数の小突起23eが支持していれば良い。また、絶縁端板23を支持固定するその他の構成が存在する場合には、小突起23eは支持する機能を有する必要はない。
上記のように絶縁端板23の溝部23dに小突起23eを備えることによって、導通路9内を流通する冷媒に混合した潤滑油が、溝部23dに設けられた小突起23eに付着するため、第1の実施形態の場合よりもさらに潤滑油を除去する効率が高くなる。これにより、圧縮機の回転数がより高い場合でも、吐出管12から潤滑油が吐出する量を抑制でき、信頼性の高い密閉型圧縮機10を提供することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の密閉型圧縮機10は、第1、第2の実施形態と異なる構成として、図10に示す絶縁端版23を有している。また、その他の第1、第2の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第3の実施形態の密閉型圧縮機10は、第1、第2の実施形態と異なる構成として、図10に示す絶縁端版23を有している。また、その他の第1、第2の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第3の実施形態の絶縁端板23は、固定子鉄心22に対向する裏面に溝部23dが設けられておらず、裏面全体に亘り小突起23eが設けられている。
そして、上記絶縁端板23を固定子鉄心22の端面に固定することで、小突起23eの高さ分に相当する隙間が形成される。この隙間が導通路9として機能する。
このように、溝部23dによって形成された導通路9ではなく、絶縁端板23の裏面と固定子鉄心22の端面とで形成された隙間を導通路9とすることによって、ミスト状の潤滑油が混入した冷媒が流通することで、導通路9の流路面積が大きくなると同時に、潤滑油を付着する小突起23eをより多く配置することができる。
その結果、冷媒に混入した潤滑油をより効率よく付着し、冷媒から分離することができる。
そして、上記絶縁端板23を固定子鉄心22の端面に固定することで、小突起23eの高さ分に相当する隙間が形成される。この隙間が導通路9として機能する。
このように、溝部23dによって形成された導通路9ではなく、絶縁端板23の裏面と固定子鉄心22の端面とで形成された隙間を導通路9とすることによって、ミスト状の潤滑油が混入した冷媒が流通することで、導通路9の流路面積が大きくなると同時に、潤滑油を付着する小突起23eをより多く配置することができる。
その結果、冷媒に混入した潤滑油をより効率よく付着し、冷媒から分離することができる。
これにより、冷媒の流速を低下させ、冷媒に混合した潤滑油を付着しやすくなり、圧縮機の回転数が高い場合でも、吐出管12から潤滑油が吐出する量を抑制でき、信頼性の高い密閉型圧縮機10を提供することができる。
以上のように本実施形態によれば、所定のガス通路を確保して潤滑油が密閉容器11の外部へ吐出してしまうことを抑制できるとともに、電動機部20の効率の低下を軽減できる密閉型圧縮機10及び冷凍サイクル装置1を提供することが可能となる。
なお、本発明は、上記各実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
なお、本発明は、上記各実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
1…冷凍サイクル装置、2…凝縮器、3…膨張装置、4…蒸発器、5…アキュムレータ、6…回転軸、7…凹部、8…隙間、9…導通路、10…密閉型圧縮機、11…密閉容器、12…吐出管、20…電動機部、21…固定子、22…固定子鉄心、22a…ヨーク部、22b…歯部、22c…スロット、23…絶縁端板、23a…端版本体、23b…端板歯部、23c…先端突起部、23d…溝部、24…巻線、25…絶縁シート、30…圧縮機構部、60…回転子、61…回転盤、64…貫通孔
Claims (6)
- 一端に吐出管を設けた密閉容器と、
前記密閉容器内部の一端側に収納される電動機部と、
前記密閉容器内部の他端側に収納される圧縮機構部とを、
有する密閉型圧縮機において、
前記電動機部は、前記密閉容器内壁面に固定される固定子と、
前記固定子の中心部に、回転可能に設けられる回転子を有し、
前記固定子の外周側と内周側とを連通する導通路と、
前記回転子の一端側に設けられ、前記導通路よりも吐出管側に配置された回転盤を、有することを特徴とする密閉型圧縮機。 - 前記固定子は、
前記密閉容器の内壁面に固定される環状のヨーク部と、このヨーク部から中心部に向けて延出する複数の歯部を有する鉄心と、
前記鉄心の両端面に配される絶縁端板を有しており、
前記歯部と前記絶縁端板の間に、前記導通路が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。 - 前記絶縁端板の前記鉄心に向い合う面に溝が設けられており、
前記導通路が、前記鉄心の一端面と前記溝とで形成されていることを特徴とする請求項2に記載の密閉型圧縮機。 - 前記導通路内に突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
- 前記固定子の外周面に、潤滑油を圧縮機構部側へ流通させるための油戻通路が配置されていることを特徴とする請求項1乃至4に記載の密閉型圧縮機。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の密閉型圧縮機、凝縮器、膨張装置及び蒸発器を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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