JP5732886B2 - 撮像装置及び画像補正方法 - Google Patents

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本発明は、カメラなどの撮像装置における画像補正方法及び撮像装置に関する。
デジタルカメラなどの撮像装置においては、レンズから入光する被写体の光学画像を、CCDなどの撮像素子により光電変換することにより、被写体の画像データを取得している。
かかる撮像装置においては、レンズを含む光学系と、撮像素子との間の相対的な位置ズレや、回転ズレがあると、正確な画像データを取得することが出来ない。
従って、精度の高い画像データを得るためには、これらのズレを補正する必要がある。また、レンズの特性によって画像に歪みが生じることがあり、これもまた補正を行う必要がある。
これらのズレや歪みが正しく補正されていないと、取得される画像の精度を著しく低下させてしまい、特に、2系統の光学系によってステレオ画像を取得するステレオカメラなどでは、取得された画像間の測距精度を著しく低下させてしまう恐れがある。
これらのズレや歪みを、特許文献1に記載されているようなルックアップテーブル/LUT(Look Up Table)を用いて撮像装置内の画像処理部によって補正する技術が既に知られている。
これらの補正処理は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの比較的高速なハードウェアによって実現されている。
上記のLUTは、予め行われるキャリブレーション作業によって求めた入力画像データと出力画像データとの位置関係を示したテーブルであり、例えば既知の画像を撮像装置で撮影し、レンズの特性や、レンズと撮像素子との間の位置ズレや、回転ズレを含んだ、実画像の各画素に対する理想画像の各画素の対応関係を表している。
図7は、従来の撮像装置における画像補正に係るハードウェアの構成を説明する図である。
入射光は、レンズを含む光学系200を通してイメージセンサ201に集光され、ディジタル画像信号に変換される。なお、イメージセンサ201は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等である。イメージセンサ201によって取り込まれたディジタル画像データは、FPGA203等のハードウェアに入力され、ズレや歪みの補正を含む各種画像処理を施されて出力される。
ここでは画像処理ブロックとしてFPGAを例としているが、上記のASICやDSP等によって実現される構成でも構わない。
画像処理ブロックとしてFPGAを用いる場合、通常ROM(Read Only Memory)204等の不揮発性メモリにコンフィグレーションデータを格納しており、FPGA203に電源を供給し始めてすぐに、コンフィギュレーションと呼ばれる動作が実行されることによって、内部回路を構成する(FPGAは、製造後に内部の論理回路を再構成可能なプログラマブルな集積回路である)。
また、FPGA203により構成される回路には、イメージセンサ201と、レンズを含む光学系200との相対的な位置ズレや、回転ズレを補正(以後、歪み補正処理と称する)する補正処理ブロックが含まれている。
図7は、LUT(Look Up Table)を用いることによって歪み補正処理を実行する例を示しており、LUTデータは前述のROM204に、上述のコンフィグレーションデータと共に格納されている。
補正処理ブロックを有するFPGA203は、イメージセンサ201から画像データと共に入力される垂直同期信号及び水平同期信号と、LUTデータを使用することによって、入力画像データに対して歪み補正処理を行う。
ここで行われる歪み補正処理は、イメージセンサ201から入力される各画素に対してLUTを参照して補正を行うことになるため、RAMなどの高速にアクセスが可能なメモリに格納しておく必要がある。
例えば、752画素×480ラインのWVGAイメージセンサの場合には、水平方向のブランキングを100ピクセルクロック、垂直方向のブランキングを40ライン、フレームレートを60FPSとすると、(752+100)*(480+40)*60≒26.6MHzのピクセルクロック周波数となり、それと同じ速度でLUTを参照しなければならない。
従って、ROM204に格納されていたLUTデータは、電源投入後に一旦RAM(Random Access Memory)205にコピーされ、歪み補正処理時にはRAM205に格納されたLUTを参照することで、高速に歪み補正処理を実行することができる。
なお、RAM205としては、SRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous DRAM)などが例として挙げられる。
以上のように、FPGA203内部ではLUTを用いて入力画像データに対して歪み補正処理が施され、補正後画像データが出力される。
FPGA203から出力された補正後画像データは、図示しない後段の処理ブロックを介する等して、撮像装置外部に出力される。
例えば、DAC(Digital to Analog Converter)によってアナログ映像信号に変換してディスプレイ装置に出力される、或いはディジタル信号として認識処理装置などに出力され認識処理を施す、などである。
しかしながら、上記のようにLUTを用いる補正技術では、補正処理時に高速にLUTを参照するため、LUTを格納しておく高速アクセス可能なメモリ(例えばSRAM)が必要であり、コストが高くなるという問題があった。
LUTを用いる補正技術の他に、補正式を用いる方法があるが、この補正式を用いる補正技術では、FPGAなどのハードウェアが補正式を回路情報として予め備えておく必要があった。
補正式は、それぞれの撮像装置個体によって異なるため、例えばFPGAを用いる場合には、それぞれのカメラに対応したFPGA内部回路を生成する必要があり、その作業自体が増えるということや、FPGA内部回路を生成するのに時間がかかるなどの問題があった。
それに対し、特許文献1には、複数画素を複数理想位置に対応付ける歪み情報を作成し、複数画素を複数差分に対応付けるルックアップテーブルを歪み情報に基づいて作成することにより、ルックアップテーブルの情報量を小さくする技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示の技術でもルックアップテーブルを使用していることには変わりなく、ルックアップテーブルを使用した歪み補正を行うためにRAMが必要という問題は解消できていない。
そこで、本発明は、歪み補正を行う際にLUTを使用しないことで、SRAM等の高速かつ高コストなメモリを必要とせず、撮像素子と、光学系との相対的な位置ズレや回転ズレを低コストに補正可能な歪み補正方法、及び撮像装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、被写体からの光が入射する光学系と、前記光学系に入射した光を光電変換して前記被写体の画像データを取得する撮像部と、前記撮像部により取得された前記画像データを処理する画像処理部と、書き換え可能な不揮発性メモリと、を備える撮像装置において、前記画像処理部は、個別の撮像装置ごとの前記撮像部と前記光学系との位置ズレ及び/又は回転ズレに起因する前記画像データの画像歪みを補正するための、所定の近似多項式に基づいて構成された画像補正部を備え、前記不揮発性メモリは、前記画像補正部によって実行される補正動作を制御するための処理パラメータとして、校正により特定した個別の撮像装置ごとの前記画像歪みに対応した前記近似多項式の係数を格納しており、前記画像補正部は、前記不揮発性メモリから読出した前記処理パラメータを適用した前記近似多項式に基づいて、個別の撮像装置ごとの前記撮像部と前記光学系との位置ズレ及び/又は回転ズレに起因する前記画像データの画像歪みを補正する撮像装置を特徴とする。
本発明によれば、撮像部と、光学系との相対的な位置ズレや回転ズレを低コストに補正可能な歪み撮像装置とすることが出来る。
また、請求項2の発明は、前記画像補正部は、プログラム可能な集積回路よりなり、前記不揮発性メモリは、前記集積回路に内部回路を生成するための設定情報及び前記処理パラメータ保持する請求項1に記載の撮像装置を特徴とする。
また、請求項3の発明は、被写体からの光が入射する光学系と、前記光学系に入射した光を光電変換して前記被写体の画像データを取得する撮像部と、前記撮像部により取得された前記画像データを処理する画像処理部と、前記画像データが持つ画像歪みを補正するために、所定の近似多項式に基づいて前記画像データを補正する画像補正部と、書き換え可能な不揮発性メモリと、を備える撮像装置における画像補正方法であって、前記画像補正部によって実行される補正動作を制御するための処理パラメータとして、校正により特定した個別の撮像装置ごとの前記画像歪みに対応した前記近似多項式の係数を前記不揮発性メモリに格納する工程と前記不揮発性メモリから読出した前記処理パラメータを適用した前記近似多項式に基づいて、個別の撮像装置ごとの前記撮像部と前記光学系との位置ズレ及び/又は回転ズレに起因する前記画像データの画像歪みを補正する工程と、を含む画像補正方法を特徴とする。
本発明によれば、撮像部と、光学系との相対的な位置ズレや回転ズレを低コストに補正することが出来る。

以上のように構成したので、本発明によれば、SRAMなどのメモリを使用せずに、撮像素子と光学系との相対的な位置ズレや回転ズレを低コストに補正することができる。
本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの外観図。 本発明の一実施形態に係るデジタルカメラのブロック図。 本発明の撮像装置における、画像補正(歪み補正)処理にかかるハードウェア構成を示す図。 画像処理部(FPGA)内の機能ブロックを示す図。 ROMのメモリマップを示す図。 本発明の撮像装置における画像の歪み補正処理の一例を説明するフローチャート。 従来の撮像装置における画像補正に係るハードウェアの構成を説明する図。
図1は本発明の一実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)の外観図である。
図1(a)はカメラ上面図、図1(b)はカメラ正面図、図1(c)はカメラ裏面図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されている。
このデジタルカメラは、被写体を撮影するレリーズシャタSW1と、各撮影モードを指示するモードダイアルSW2と、フィルム枚数等を表示するサブLCD1と、メモリカード或いは電池を交換するときに開閉するカード/電池蓋2と、被写体を照射するストロボ発光部3と、被写体を覗いてカメラアングルを決定する光学ファインダ4と、被写体の距離を測定する測距ユニット5と、リモコンからの信号を受光するリモコン受光部6と、レンズ群を収納する鏡胴ユニット7と、オートフォーカスが動作中に点灯するAFLED8と、ストロボが充電中に点灯するストロボLED9と、撮影画像を表示するLCDモニタ10と、電池電源をON・OFFする電源SW13と、ZOOM・SW(WIDE)SW3と、ZOOM・SW(TELE)SW4と、セルフタイマ/削除SW・SW5と、MENU・SW・SW6と、上/ストロボSW・SW7と、右SW・SW8と、DISPLAY・SW・SW9と、下/マクロSW・SW01と、左/画像確認SW・SW11と、OK・SW・SW12とを備えて構成される。
図2は本発明の一実施形態に係るデジタルカメラのブロック図である。このデジタルカメラ100は、被写体の光学画像を取り込むズームレンズ15−1a、ズーム駆動モータ7−1bからなるズーム光学系7−1、フォーカスレンズ15−2a、フォーカス駆動モータ7−2bからなるフォーカス光学系7−2、絞り7−3a、絞りモータ7−3bからなる絞りユニット7−3、メカシャッタ7−4a、メカシャッタモータ7−4bからなるメカシャッタユニット7−4、各モータを駆動するモータドライバ7−5を有する鏡胴ユニット7と、リモコン受光部6入力や操作部KeyユニットSW1〜SW13の操作入力に基づく、後述するデジタルスチルカメラプロセッサ104内にあるCPUブロック104−3からの駆動指令により駆動制御されるモータドライバ7−5と、CPUブロック104−3にて解読可能なコードで記述された、制御プログラムや制御するためのパラメータが格納されているROM108と、このデジタルカメラの電源がオン状態になると、前記プログラムは不図示のメインメモリにロードされ、そのプログラムに従って装置各部の動作を制御するCPUブロック104−3と、制御に必要なデータ等を一時的に保存するRAM107、Local SRAM104−4と、光学画像を光電変換するための固体撮像素子であるCCD101と、画像ノイズ除去用相関二重サンプリングを行うCDS102−1、利得調整を行うAGC102−2、ディジタル信号変換を行うA/D102−3、CCD1制御ブロック104−1より、垂直同期信号(以下、VDと記す)、水平同期信号(以下、HDと記す)を供給されるF/Eフロントエンド−IC102と、CPUブロック104−3によって制御されるCCD101、及びF/E−IC102の駆動タイミング信号を発生するTG102−4と、CCD101よりF/E―IC102の出力データにホワイトバランス設定やガンマ設定を行い、また前述したように、VD信号、HD信号を供給するCCD1制御ブロック104−1、フィルタリング処理により、輝度データ・色差データへの変換を行うCCD2制御ブロック104−2、前述した装置各部の動作を制御するCPUブロック104−3、前述した制御に必要なデータ等を、一時的に保存するLocal SRAM104−4、パソコンなどの外部機器とUSB通信を行うUSBブロック104−5、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うシリアルブロック104−6、JPEG圧縮・伸張を行うJPEG CODECブロック104−7、画像データのサイズを補間処理により拡大/縮小するRESIZEブロック104−8、画像データを液晶モニタやTVなどの外部表示機器に表示するためのビデオ信号に変換するTV信号表示ブロック104−9、撮影された画像データを記録するメモリカードの制御を行うメモリカードブロック104−10と、本発明において特徴的な画像補正部(ブロック)を有する画像処理ブロック130と、を有するデジタルスチルカメラプロセッサ104と、前述したデジタルスチルカメラプロセッサ104で画像データに各種処理を施す際に、画像データを一時的に保存するSDRAM103と、着脱可能なメモリカードまたは通信カード装着するためのスロットルであるカードスロット121と、前述したカードスロット121にメモリカードが装着されていない場合でも、撮影した画像データを記憶できるようにするためのメモリである内蔵メモリ120と、後述するLCDモニタ10に駆動するドライブ回路であり、TV信号表示ブロック104−9から出力されたビデオ信号を、LCDモニタ10に表示するための信号に変換する機能も有しているLCDドライバ117と、撮影前に被写体の状態を監視したり、撮影した画像を確認したり、メモリカードや前述した内蔵メモリ120に記録した画像データを表示するなどを行うためのモニタであるLCDモニタ10と、TV信号表示ブロック104−9から出力されたビデオ信号を、75Ωインピーダンス変換するためのアンプであるビデオAMP118と、TVなどの外部表示機器と接続するためのジャックであるビデオジャック119と、パソコンなどの外部機器とUSB接続を行う為のコネクタであるUSBコネクタ122と、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うために、前述したシリアルブロック104−6の出力信号を電圧変換するための回路であるシリアルドライバ回路123−1と、パソコンなどの外部機器とシリアル接続を行う為のコネクタであるRS−232Cコネクタと、ROM・RAMをワンチップに内蔵したCPUであり、操作KeyユニットSW1〜13やリモコン受光部6の出力信号をユーザーの操作情報として、前述したCPUブロック104−3に出力したり、前述したCPUブロック104−3より出力されるカメラの状態を、後述するサブLCD1、AF LED8、ストロボLED9、ブザー113の制御信号に変換して出力するSUB−CPU109と、例えば、撮影可能枚数など表示するための表示部であるサブLCD1と、前述したSUB−CPU109の出力信号より、前述したサブLCD1を駆動するためのドライブ回路であるLCDドライバ111と、撮影時の合焦状態を表示するためのLEDであるAF LED8と、ストロボ充電状態を表すためのLEDであるストロボLED9と、ユーザーが操作するKey回路である操作KeyユニットSW1〜13と、ユーザーが操作したリモコン送信機の信号の受信部であるリモコン受光部6と、ユーザーが音声信号を入力するマイク115−3、入力された音声信号を増幅するマイクAMP115−2、増幅された音声信号を記録する音声記録回路115―3からなる音声記録ユニット115と、記録された音声信号をスピーカーから出力できる信号に変換する音声再生回路116−1、変換された音声信号を増幅し、スピーカーを駆動するためのオーディオAMP116−2、音声信号を出力するスピーカー116−3からなる音声再生ユニット116と、を備えて構成される。
図3は、本発明の撮像装置における、画像補正(歪み補正)処理にかかるハードウェア構成を示す図である。
図3に示すように、本発明の撮像装置は、被写体の光学画像が入射するレンズ15を含む光学系と、レンズ15に入射した光を電子的な情報に変換(光電変換)して画像データとするCCDなどのイメージセンサ18(図2のCCD101に相当)と、イメージセンサ18から入力される画像データに対し、歪み補正を含む画像処理を施す画像処理部としてのFPGA20(図2の画像処理ブロック130に相当)と、FPGA20に供給するコンフィグレーションデータ、処理パラメータを格納したROM30(図2のRAM108に相当)と、を備えている。
図3から分かるように、本発明の撮像装置においては、図7に示したLUTを用いて歪み補正を行う従来の構成とは異なり、歪み補正に際してRAMを使用しない構成となっている。
本発明における歪み補正処理は、LUTによる歪み補正処理の代わりに、歪み補正式を用いた方式を使用している。
歪みの発生は、不規則であり、多くのパターンがあるが、最も一般的現れる歪みは、光学レンズの対称性に起因する放射状に対称の歪みである。
放射歪みは、通常、主に2類型(糸巻型歪曲、たる型歪曲)に分類可能である。
これらの歪みパターンは、歪みモデルに基づく幾何学変換により補正が可能である。
例えば、2次元光学系のための歪み補正モデル関数(歪み補正式)は、例えば、下式(1)に示すような多項式関数によって表現される。
(式1)
Figure 0005732886
但し、式(1)において、(x,y)は、処理される画像信号の座標であり、Dx(x,y)は、x、yそれぞれの座標系の多項幾何学(座標)変換式であり、cpq、dpq、は、多項式関数の係数であり、Nx、Nyは、多項式の次数であり、p及びqは多項式関数の項である。
多項式の係数は予め、行われる公知のキャリブレーション操作によって求められており、個々の撮像装置の歪み補正式は、その多項式関数における係数が異なっている。
なお、多項式関数は、例えば以下のような前方差分演算子を用いて計算出来る。
Figure 0005732886
但し、この前方差分演算子において、fnは、nth点における関数fの値であり、Δfnは、nth点における、関数の一次前方差分であり、Δknは、nth点における関数のk次前方差分である。
図4は、画像処理部(FPGA)内の機能ブロックを示す図である。また、図5は、ROMのメモリマップを示す図である。
図4に示すように、画像処理部としてのFPGA20は、イメージセンサ18から入力される画像データに対し歪み補正を行う歪み補正部21と、ROM30に格納される処理パラメータ32(図5)をメモリI/F24を介して取得して歪み補正部21に対してパラメータを設定するパラメータ設定部22と、ROM30に格納されるコンフィグレーションデータ31(図5)により、FPGAの内部回路の生成を行うコンフィグレーション部23と、を備えている。
従来の方式と同様に、レンズ15を含む光学系を介して撮像素子201に集光された入射光は、撮像素子(イメージセンサ)においてディジタル画像信号に変換されFPGA20に入力される。
FPGA20は、ROM30からコンフィグレーションデータ31を読み込むことに内部回路を構成し、動作を開始する。
ROM30は、例えばSPI(Serial Peripheral Interface)プロトコルに準拠したフラッシュメモリや、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)など、電気的に書き換え可能なメモリである。
上述のように、ROM30にはFPGA20のコンフィグレーションデータの他、歪み補正に使用される処理パラメータ32が格納されており、この処理パラメータ32は、FPGA20内の歪み補正処理を表す上記式(1)における歪み補正式の係数に関連するパラメータである。
FPGAコンフィギュレーションが終了した後、パラメータ設定部22はメモリI/F24を介してROM30に格納されている処理パラメータ32を読み込む。
読み込まれた処理パラメータ32は、歪み補正部21内の歪み補正式の係数に関連するパラメータに設定される。
パラメータは、実際にはFPGAのコントローラに設定するパラメータである。
なお、設定される処理パラメータの実体は、FPGA内の内部レジスタや内部メモリなどの記憶部などに記憶される。
すなわち、この処理パラメータが設定されることにより、それぞれの撮像装置における歪み補正式が出来上がることになる。
歪み補正式の処理パラメータ32が設定されたら、イメージセンサ18から入力された画像データに対して歪み補正式を用いた歪み補正処理が施され、歪み補正後画像データがFPGA20から出力される。
このようにして、歪み補正式の係数パラメータをROM30に格納しておき、それを読み込むことによって各カメラにおける歪み補正式を生成することで、従来の方式のようにLUTを用いた方式に比べて、RAMを使用する必要がなく、安価に歪み補正処理を実現することができる。
また、歪み補正式の係数に関わるパラメータのみをFPGA起動後に設定できるので、ROM30に格納された処理パラメータのみを書き替えることで、それぞれのカメラに対応した歪み補正式を生成することができる。
また、上述ではFPGA20を用いた方式で説明したが、上述のASICやDSPなどで実現しても構わない。
FPGAは内部回路を再構成可能なデバイスであるが、ASICは再構成が不可能である。そのため、一旦ASIC内の歪み補正式が回路に組み込まれてしまうと、その歪み補正式は変更することはできない。つまり、個々のカメラに特有の歪み補正式に関わるパラメータを変更できない。
本発明を、ASICを用いた構成に適用した場合、ROM内の処理パラメータのみ書き替えれば良いため、FPGAを用いる場合に対して、その効果は高い。
図6は、本発明の撮像装置における画像の歪み補正処理の一例を説明するフローチャートである。
まず、コンフィグレーション部23が、ROM30に格納されるコンフィグレーションデータ31により、FPGAのコンフィグレーション(内部回路の生成)を行う(ステップS101)。
次に、パラメータ設定部22が、ROM30に格納される処理パラメータ32を読み込み(ステップS102)、歪み補正部21に処理パラメータ32を設定する(ステップS103)。
処理パラメータの設定が完了すると(ステップS104でYes)、歪み補正部21は、設定された処理パラメータに従って、入力画像データの補正を開始する(ステップS105)。
このように、撮像素子101と、レンズを含む光学系との相対的な位置ズレや回転ズレを、LUTを用いる方式を採用しないことにより、SRAMなどの高速アクセスメモリを使用する必要がなく、コスト高の原因となる高速アクセスメモリを撮像装置から排除または、少なくとも容量を削減することで、コストを削減することが出来る。
また、画像補正に用いる補正式に設定する係数パラメータをROM等の不揮発性メモリに格納しておき、それを読み込むことで、それぞれの撮像装置に対応した回路を生成せずに、それぞれの撮像装置特有の補正式を実現することが出来る。
従って、それぞれのカメラ固体に応じて回路生成する手間を削減することができる。
また、FPGAの内部回路を生成するのに時間がかからないようにすることが出来る。
15 レンズ、20 FPGA、21 補正部、22 パラメータ設定部、23 コンフィグレーション部、24 メモリI/F、30 ROM、31 コンフィグレーションデータ、32 処理パラメータ
特開2009−193542公報

Claims (3)

  1. 被写体からの光が入射する光学系と、
    前記光学系に入射した光を光電変換して前記被写体の画像データを取得する撮像部と、
    前記撮像部により取得された前記画像データを処理する画像処理部と、
    書き換え可能な不揮発性メモリと、を備える撮像装置において、
    前記画像処理部は、個別の撮像装置ごとの前記撮像部と前記光学系との位置ズレ及び/又は回転ズレに起因する前記画像データの画像歪みを補正するための、所定の近似多項式に基づいて構成された画像補正部を備え、
    前記不揮発性メモリは、前記画像補正部によって実行される補正動作を制御するための処理パラメータとして、校正により特定した個別の撮像装置ごとの前記画像歪みに対応した前記近似多項式の係数を格納しており、
    前記画像補正部は、前記不揮発性メモリから読出した前記処理パラメータを適用した前記近似多項式に基づいて、個別の撮像装置ごとの前記撮像部と前記光学系との位置ズレ及び/又は回転ズレに起因する前記画像データの画像歪みを補正することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記画像補正部は、プログラム可能な集積回路よりなり、前記不揮発性メモリは、前記集積回路に内部回路を生成するための設定情報及び前記処理パラメータ保持することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 被写体からの光が入射する光学系と、前記光学系に入射した光を光電変換して前記被写体の画像データを取得する撮像部と、前記撮像部により取得された前記画像データを処理する画像処理部と、前記画像データが持つ画像歪みを補正するために、所定の近似多項式に基づいて前記画像データを補正する画像補正部と、書き換え可能な不揮発性メモリと、を備える撮像装置における画像補正方法であって、
    前記画像補正部によって実行される補正動作を制御するための処理パラメータとして、校正により特定した個別の撮像装置ごとの前記画像歪みに対応した前記近似多項式の係数を前記不揮発性メモリに格納する工程と
    前記不揮発性メモリから読出した前記処理パラメータを適用した前記近似多項式に基づいて、個別の撮像装置ごとの前記撮像部と前記光学系との位置ズレ及び/又は回転ズレに起因する前記画像データの画像歪みを補正する工程と、
    を含むことを特徴とする画像補正方法。
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