JP5732770B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、車両用のパワーステアリング装置には、モータを駆動源とした電動パワーステアリング装置(EPS)があり、通常、このようなEPSでは、操舵系に伝達される操舵トルクに基づいて、そのパワーアシスト制御が行われる。そして、近年では、制御自由度の高さを活かし、様々な補償制御を実行することにより、その操舵フィーリングの改善を図る構成が一般的となっている。
例えば、特許文献1に記載のEPSは、ステアリングに生じた舵角(操舵角)に応じて、ステアリングを中立方向(舵角発生方向とは逆方向)に回転させるような補償成分(ステアリング戻し成分)を演算する。そして、この補償成分をアシスト力の基礎成分に重畳することにより、そのステアリング戻り性の向上が図られている。
特開2008−168659号公報
ところで、点検や整備のため、昇降装置等を用いて車輪が接地しない状態まで車両を持ち上げる(リフトアップ)際には、その動力(エンジン、或いはモータに対する電力供給)を停止することが常識となっている。しかしながら、実際には、その停止を忘れ、或いは整備後の動作確認を行うべくリフトアップしたままで始動することも絶対に無いとは言い切れず、更には、その動力が始動された状態で、操舵系或いはその周辺の整備が行われるような事態も起こり得る。そして、このような状況においては、上記ステアリング戻し制御のような操舵角に基づく補償成分の存在がデメリットとなる可能性がある。
即ち、転舵輪、或いはその周辺を整備する際には、何れかの方向に舵角を動かすことが想定される。ところが、上記のような操舵角を基礎とした補償成分が作用することで、その舵角が再び動いてしまうのである。
そこで、車輪の回転を監視し、その回転が停止している(車輪速ゼロ)場合には、リフトアップ状態にあると判定して、その操舵角に基づく補償制御を停止することが考えられる。しかしながら、例えば、オートマチックトランスミッション車(AT車)のように、リフトアップ状態であっても駆動輪が回転するような車両もある。そのため、このような判定方法は、全輪駆動車(通常は四輪駆動車)には使用できないという問題があり、従来、その改善が強く望まれていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、駆動方式にかかわらず、精度よく、車両のリフトアップ状態を判定することのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置は、モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記アシスト力の基礎成分に、操舵角に基づく補償成分を重畳することにより、前記操舵力補助装置の作動を制御する電動パワーステアリング装置において、車輪速に基づき検出される車速の値が所定の閾値よりも大きく、且つ前記操舵角が所定の閾値よりも大きいにもかかわらず、車両の旋回状態を示す状態量が所定の閾値よりも小さい場合に、前記車両がリフトアップ状態にあると判定するリフトアップ判定装置を備え、前記車両の旋回状態を示す状態量は、ヨーレイト又は横方向加速度の少なくとも何れかであり、前記制御手段は、前記リフトアップ状態にあると判定された場合には、前記操舵角に基づく補償成分の重畳を停止すること、を要旨とする。
即ち、通常の走行状態であれば、操舵角の発生により車両は旋回し、その旋回状態を示す状態量(旋回中に対応する値)が検出される。しかし、各車輪が接地していないリフトアップ状態では、その駆動輪の空転によって、車両走行状態(走行中)に対応する車速(車輪速)が検出される可能性がある。そして、このような場合、その操舵角に依らず、当然に、車両の旋回状態を示す状態量は検出されない。従って、上記構成によれば、駆動方式にかかわらず、精度よく、車両のリフトアップ状態を判定することできる。
上記構成によれば、リフトアップ状態において操舵に基づく補償制御が実行されることにより生ずるデメリットを回避することができる。
本発明によれば、駆動方式にかかわらず、精度よく、車両のリフトアップ状態を判定することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの制御ブロック図。 リフトアップ判定の処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。そして、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、駆動源であるモータ12が減速機構13を介してコラムシャフト3aと駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。尚、本実施形態のモータ12には、ブラシ付の直流モータが採用されている。そして、EPSアクチュエータ10は、このモータ12の回転を減速してコラムシャフト3aに伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU11には、ステアリングシャフト3(コラムシャフト3a)に設けられたトルクセンサ14が接続されており、ECU11は、そのセンサ信号に基づいて、ステアリングシャフト3に伝達される操舵トルクτを検出する。また、ECU11は、車輪速センサ15により検出される車輪速Wspに基づいて車速Vを検出する。尚、本実施形態の車両は、四輪駆動車であるとともに、ECU11には、車輪速Wspとして、その四輪全ての車輪速が入力される。つまり、本実施形態のECU11は、駆動輪を含む車輪速Wspに基づいて車速Vを検出する。更に、ECU11は、ステアリングセンサ16の出力信号に基づいて、ステアリング2に生じた舵角、即ち操舵角θsを検出する。そして、本実施形態のECU11は、これらの車両状態量に基づいて、その駆動源であるモータ12に駆動電力を供給することにより、EPSアクチュエータ10の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する構成となっている。
次に、本実施形態のEPSにおけるアシスト制御の態様について説明する。
図2は、本実施形態のEPSの制御ブロック図である。同図に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するマイコン21と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12に駆動電力を供給する駆動回路22とを備えている。
尚、以下に示す制御ブロックは、マイコン21が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン21は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
詳述すると、本実施形態のマイコン21は、EPSアクチュエータ10に発生させるべきアシスト力、即ち目標アシスト力に対応した電流指令値I*を演算する電流指令値演算部25と、その電流指令値I*に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部26とを備えている。
電流指令値演算部25は、目標アシスト力の基礎成分として基本アシスト制御量Ias*を演算する基本アシスト制御部27を備えており、本実施形態では、上記のように検出された操舵トルクτ及び車速Vは、この基本アシスト制御部27に入力される。そして、同基本アシスト制御部27は、これら操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、その操舵トルクτ(の絶対値)が大きいほど、また車速Vが小さいほど、より大きな基本アシスト制御量Ias*を演算する。
また、本実施形態の電流指令値演算部25は、操舵角θsに基づく補償成分として、ステアリング2を中立方向(舵角発生方向とは逆方向)に回転させるステアリング戻し成分(ステアリング戻し制御量Isb*)を演算するステアリング戻し制御部28を備えている。そして、同ステアリング戻し制御部28は、その検出される操舵角θs(の絶対値)が大きいほど、より大きなステアリング戻し力が発生するようなステアリング戻し制御量Isb*を演算する。
このようにして基本アシスト制御部27が演算する基本アシスト制御量Ias*、及びステアリング戻し制御部28が演算するステアリング戻し制御量Isb*は、加算器29に入力される。そして、本実施形態の電流指令値演算部25は、その基本アシスト制御量Ias*にステアリング戻し制御量Isb*を重畳した値に基づいて、その目標アシスト力に対応する電流指令値I*の出力を実行する。
一方、モータ制御信号出力部26には、この電流指令値演算部25が出力する電流指令値I*とともに、電流センサ30により検出されたモータ12の実電流値Iが入力される。そして、本実施形態のモータ制御信号出力部26は、その電流指令値I*に、検出される実電流値Iを追従させるべく、電流フィードバック制御を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
そして、本実施形態のECU11は、そのモータ制御信号がマイコン21から駆動回路22に出力され、同駆動回路22がそのモータ制御信号に基づく駆動電力をモータ12に供給することにより、同モータ12が発生するモータトルク、即ちEPSアクチュエータ10の作動を制御する構成となっている。
(リフトアップ制御)
次に、本実施形態におけるリフトアップ制御の態様について説明する。
図2に示すように、本実施形態のマイコン21は、その電流指令値演算部25に、点検や整備のため昇降装置等を用いて車輪が接地しない状態まで車両が持ち上げられた状態、即ちリフトアップ状態にあるか否かを判定するリフトアップ判定部31を備えている。また、電流指令値演算部25において、その上記ステアリング戻し制御部28と加算器29との間には、スイッチ制御部32が設けられており、同スイッチ制御部32には、上記リフトアップ判定部31による判定結果が、リフトアップ信号S_lftとして入力される。そして、同スイッチ制御部32は、その入力されるリフトアップ信号S_lftが車両のリフトアップ状態を示す場合には、上記ステアリング戻し制御部28と加算器29との間の接続を遮断する構成となっている。
即ち、ステアリング戻し制御部28と加算器29との間の接続が遮断されることで、上記基本アシスト制御量Ias*に対するステアリング戻し制御量Isb*の重畳が停止される(リフトアップ制御)。そして、本実施形態では、これにより、上述のような、そのリフトアップ状態において操舵角θsに基づく補償制御が実行されることにより生ずるデメリットを回避する構成となっている。
詳述すると、本実施形態のリフトアップ判定部31には、上記のように車輪速Wspに基づき検出される車速V、及び操舵角θsが入力される。また、図1に示すように、本実施形態のECU11には、ヨーレイトセンサ33及び横方向加速度センサ34が接続されており、リフトアップ判定部31には、車両の旋回状態を示す状態量として、これら各センサにより検出されるヨーレイトγ、及び横方向加速度(横G) Gsが入力される。そして、同リフトアップ判定部31は、これら各状態量に基づいて、そのリフトアップ判定を実行する。
具体的には、本実施形態のリフトアップ判定部31は、これらの各状態量を、それぞれ、その対応する閾値と比較する(V0,θ0,γ0,G0)。尚、この場合における各状態量の閾値(V0,θ0,γ0,G0)は、それぞれ、その存在を否定する理論値、即ち「0」を基準とし、検出誤差等を考慮した上で、その車両或いは車種に適合した任意の値が設定される。そして、その比較結果に基づいて、車両が通常の車両走行状態(走行中)にあるか、或いはリフトアップ状態にあるかを判定する。
さらに詳述すると、図3のフローチャートに示すように、本実施形態のリフトアップ判定部31は、先ず、その検出される車速Vが所定の閾値V0よりも速いか否かを判定する(ステップ101)。そして、その車速Vが閾値V0よりも速い場合(V>V0、ステップ101:YES)には、続いて、操舵角θs(の絶対値)が所定の閾値θ0よりも大きいか否かを判定する(ステップ102)。
このステップ102において、操舵角θsが閾値θ0よりも大きい場合(θs>θ0、ステップ102:YES)、リフトアップ判定部31は、次に、ヨーレイトγ(の絶対値)が所定の閾値γ0より大きいか否かを判定し(ステップ103)、及び横方向加速度Gs(の絶対値)が所定の閾値G0より大きいか否かを判定する(ステップ104)。そして、そのヨーレイトγが閾値γ0より大きく(γ>γ0、ステップ103:YES)、且つ横方向加速度Gsが閾値G0より大きい場合(Gs>G0、ステップ104:YES)には、車両は通常の車両走行状態にあると判定する(ステップ105)。
そして、上記ステップ103において、ヨーレイトγが閾値γ0以下(γ≦γ0、ステップ103:NO)、又は上記ステップ104において、横方向加速度Gsが閾値G0以下(Gs≦G0、ステップ104:NO)と判定した場合には、車両がリフトアップ状態にあると判定する(ステップ106)。
尚、上記ステップ101において、車速Vが閾値V0以下である場合(V≦V0、ステップ101:NO)、又は操舵角θsが閾値θ0以下である場合(θs≦θ0、ステップ102:NO)には、それぞれ、以降の各ステップは実行されない。
リフトアップ判定部31は、上記ステップ101〜ステップ106の各処理を所定の演算周期で実行する。そして、本実施形態では、これにより、その駆動方式にかかわらず、精度よく、車両のリフトアップ状態を判定することが可能となっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)リフトアップ判定部31は、車輪速Wspに基づき検出される車速Vが走行中に対応する値であり(V>V0)、且つ操舵角θsが発生しているにもかかわらず(θs>θ0)、車両が旋回中であると判定可能なヨーレイトγ又は横方向加速度Gsが検出されない場合(γ≦γ0又はGs≦G0)に、車両がリフトアップ状態にあると判定する。
即ち、通常の車両走行状態であれば、操舵角θsの発生により車両は旋回し、その旋回状態を示す状態量として(旋回中に対応した値を有する)ヨーレイトγ及び横方向加速度Gsが検出される。しかし、各車輪が接地していないリフトアップ状態では、その駆動輪の空転によって、走行中に対応する値を示す車輪速Wsp及び車速Vが検出される可能性がある。そして、このような場合、その操舵角θsに依らず、当然に、車両の旋回を示すヨーレイトγや横方向加速度Gsは検出されない。従って、上記構成によれば、駆動方式にかかわらず、精度よく、車両のリフトアップ状態を判定することできる。
(2)電流指令値演算部25において、操舵角θsに基づく補償成分としてのステアリング戻し制御量Isb*を出力するステアリング戻し制御部28と当該ステアリング戻し制御量Isb*を基礎成分である基本アシスト制御量Ias*に重畳する加算器29との間には、スイッチ制御部32が設けられる。このスイッチ制御部32には、上記リフトアップ判定部31による判定結果が、リフトアップ信号S_lftとして入力される。そして、同スイッチ制御部32は、そのリフトアップ信号S_lftが車両のリフトアップ状態を示す場合には、上記ステアリング戻し制御部28と加算器29との間の接続を遮断する。
上記構成によれば、車両がリフトアップ状態にある場合には、その基本アシスト制御量Ias*に対するステアリング戻し制御量Isb*の重畳が停止される。その結果、リフトアップ状態において上記ステアリング戻し制御のような操舵角θsに基づく補償制御が実行されることにより生ずるデメリットを回避することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、本発明は、所謂ピニオン型やラックアシスト型のEPSに適用してもよい。
・上記実施形態では、操舵角θsに基づく補償制御として、ステアリング戻し制御を実行することとしたが、操舵角θsを基礎とする補償制御を実行するものであれば、その他の構成に適用してもよい。尚、ステアリング戻し制御は、多くの場合、僅かな操舵角θsの発生によっても実行される。従って、ステアリング戻し制御を実行するものに適用することで、顕著な効果を得ることができる。
・上記実施形態では、リフトアップ判定に用いる各状態量の閾値(V0,θ0,γ0,G0)は、それぞれ、その存在を否定する理論値、即ち「0」を基準とし、検出誤差等を考慮した上で、その車両或いは車種に適合した任意の値が設定されることとした。しかし、これに限らず、例えば、車両の旋回状態を検出可能なヨーレイトγ及び横方向加速度Gsの値を、それぞれの閾値γ0,G0として設定する。そして、通常の走行時において、当該各閾値γ0,G0に相当するヨーレイトγ及び横方向加速度Gsが発生するために必要な車速V及び操舵角θsのマップを形成し、そのマップに、車速V及び操舵角θsの各検出値を参照することで、そのリフトアップ判定(における走行状態判定)を行う構成としてもよい。
・上記実施形態では、車両の旋回状態を示す状態量としてヨーレイトγ及び横方向加速度Gsを検出する。そして、その少なくとも何れかが、その対応する閾値(γ0,G0)以下である場合に、車両がリフトアップ状態にあると判定することとした(図3参照)。しかし、これに限らず、車両の旋回状態を示す状態量としてヨーレイトγ又は横方向加速度Gsの何れかを用いる構成としてもよい。そして、その両者を用いる場合についても、ヨーレイトγ及び横方向加速度Gsの双方が、その対応する閾値以下である場合に、車両がリフトアップ状態にあると判定する構成であってもよい。
・上記実施形態では、スイッチ制御部32が上記ステアリング戻し制御部28と加算器29との間の接続を遮断することにより、上記基本アシスト制御量Ias*に対するステアリング戻し制御量Isb*の重畳が停止されることとした。しかし、これに限らず、ステアリング戻し制御部28において、そのステアリング戻し制御量Isb*の演算自体を停止することにより、同ステアリング戻し制御量Isb*の重畳を停止する構成であってもよい。
・上記実施形態では、車両がリフトアップ状態にあると判定された場合には、基本アシスト制御量Ias*に対するステアリング戻し制御量Isb*の重畳が停止されることとした。しかし、これに限らず、リフトアップ状態にある場合には、EPSアクチュエータ10の作動を停止する(パワーアシスト停止)。また、リフトアップ状態にある場合には、車両の動力(エンジン、或いはモータに対する電力供給)を停止し、及びその始動を禁止する構成としてもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記補償成分は、ステアリングを中立方向に回転させるステアリング戻し成分であること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。即ち、こうしたステアリング戻し制御は、多くの場合、僅かな操舵角の発生によっても実行される。従って、このような構成に適用することで、顕著な効果を得ることができる。
(ロ)モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記アシスト力の基礎成分に、操舵角に基づく補償制御の実行により演算された補償成分を重畳することにより、前記操舵力補助装置の作動を制御する電動パワーステアリング装置において、前記リフトアップ判定装置を備え、前記制御手段は、前記リフトアップ状態にあると判定された場合には、前記操舵力補助装置を停止させること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。これにより、リフトアップ状態におけるパワーアシストの実行を回避することができる。
(ハ)前記リフトアップ判定装置を備え、前記リフトアップ状態にあると判定された場合には、前記車両の動力を停止し、及び始動を禁止する車両制御装置。これにより、リフトアップ状態における動力始動を回避することができる。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、7…転舵輪、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、14…トルクセンサ、16…ステアリングセンサ、21…マイコン、22…駆動回路、25…電流指令値演算部、26…モータ制御信号出力部、27…基本アシスト制御部、28…ステアリング戻し制御部、29…加算器、31…リフトアップ判定部、32…スイッチ制御部、33…ヨーレイトセンサ、34…横方向加速度センサ、I…実電流値、I*…電流指令値、τ…操舵トルク、Ias*…基本アシスト制御量、θs…操舵角、θ0…閾値、Ias*…ステアリング戻し制御量、V…車速、V0…閾値、Wsp…車輪速、γ…ヨーレイト、γ0…閾値、Gs…横方向加速度、G0…閾値。

Claims (1)

  1. モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する操舵力補助装置と、前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記アシスト力の基礎成分に、操舵角に基づく補償成分を重畳することにより、前記操舵力補助装置の作動を制御する電動パワーステアリング装置において、
    車輪速に基づき検出される車速の値が所定の閾値よりも大きく、且つ前記操舵角が所定の閾値よりも大きいにもかかわらず、車両の旋回状態を示す状態量が所定の閾値よりも小さい場合に、前記車両がリフトアップ状態にあると判定するリフトアップ判定装置を備え、
    前記車両の旋回状態を示す状態量は、ヨーレイト又は横方向加速度の少なくとも何れかであり、
    前記制御手段は、前記リフトアップ状態にあると判定された場合には、前記操舵角に基づく補償成分の重畳を停止すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
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