JP5732712B2 - 水性インクジェットインクおよびインクジェット記録方法 - Google Patents
水性インクジェットインクおよびインクジェット記録方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5732712B2 JP5732712B2 JP2009134825A JP2009134825A JP5732712B2 JP 5732712 B2 JP5732712 B2 JP 5732712B2 JP 2009134825 A JP2009134825 A JP 2009134825A JP 2009134825 A JP2009134825 A JP 2009134825A JP 5732712 B2 JP5732712 B2 JP 5732712B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- ink
- mass
- parts
- pigment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
前記第一の樹脂および前記第二の樹脂が、下記の式1を満たす樹脂であることを特徴とする、水性インクジェットインク。
式1 {(C1)×(A1)}/{(C2)×(A2)}≧ 2.1
((C1):第一の樹脂のインク全量に対する濃度(質量%/l)の値
(A1):第一の樹脂の酸価(KOH量(mg)/樹脂100g)の値
(C2):第二の樹脂のインク全量に対する濃度(質量%/l)の値
(A2):第二の樹脂の酸価(KOH量(mg)/樹脂100g)の値
但し、第一の樹脂と第二の樹脂を複数組含有する場合には、式中の第一の樹脂とは、当該複数組のうちで最大のpKaを有する樹脂Mを指し、{(C1)×(A1)}は、当該樹脂Mおよび樹脂Mより小さなpKa値を有する全ての樹脂についての濃度と酸価の積の合計を表し、式中の第二の樹脂とは、当該複数組のうちで前記樹脂Mより大きくかつ最小のpKaを有する樹脂Nを指し、式中の{(C2)×(A2)}の値は、当該樹脂NのpKaの値より大きなpKaの値を有する全ての樹脂についての濃度と酸価の積の合計を表す。)
2.粘度が100mPa・s以下であることを特徴とする、1に記載の水性インクジェットインク。
3.1または2に記載の水性インクジェットインクを用い、記録媒体上にインクジェット法により画像を記録することを特徴とする、インクジェット記録方法。
4.温度が40℃以上90℃以下である前記記録媒体上に画像を記録することを特徴とする、3に記載のインクジェット記録方法。
本発明は、水性インクジェットインクであり、インクに対して、30質量%〜90質量%の水を含有する。
本発明において、酸基を有する樹脂とは、樹脂中にカルボン酸またはスルホン酸基を有する樹脂である。
本発明の水性インクジェットインクは、上記第一の樹脂に加えて、第二の樹脂を含有する。
(C1)は、第一の樹脂のインク全量に対する濃度(質量%/l)の値を、(A1)は、第一の樹脂の酸価(KOH量(mg)/樹脂100g)の値を、(C2)は、第二の樹脂のインク全量に対する濃度(質量%/l)の値を、(A2)は、第二の樹脂の酸価(KOH量(mg)/樹脂100g)の値を表す。
第一の樹脂と第二の樹脂との含有量の割合(第一の樹脂/第二の樹脂)としては、概ね質量比で、0.1〜10の範囲が好ましい。
本発明において使用できる顔料としては、従来公知のものを特に制限なく使用でき、水分散性顔料、溶剤分散性顔料等何れも使用可能であり、例えば、不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料および、カーボンブラック等の無機顔料を好ましく用いることができる。
また、本発明の効果を損なわない限りの範囲であれば、上記、酸基を有する樹脂とは別に種々の目的でさらに樹脂を含んでもよい。これらの樹脂は、エマルジョン状態で分散されていても構わない。エマルジョン状態で分散させる場合、インクジェットによる射出性を損なわないという観点から、300nm以下の粒径であることが好ましい。溶解性ポリマーの場合、組成や分子量は特に限定は無いが、重合度の高いポリマーほど射出性が悪化する傾向があるため、ポリマーの組成にもよるが好ましい分子量50000以下であることが好ましい。
本発明に係る溶媒は、水に溶解する溶剤であり、下記のものが挙げられ、本発明の効果を損なわない限り、溶剤の種類には特に制限はない。
本発明のインクは、吐出性向上や濡れ性向上のため、活性剤を含んでいることが好ましい。使用される界面活性剤としては陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性のいずれも用いることができる。使用される界面活性剤の具体例としては、特に限定するものではないが、例えば、陽イオン性界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等、陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等、両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン等、非イオン活性剤としては、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、アセチレングリコール、アセチレンアルコール等が挙げられる。さらに低表面張力化の観点から、これらの界面活性剤の一部がフッ素原子あるいは珪素原子に置換されていることが好ましい。
インクジェットにより吐出できるインクの物性値としては、インクの粘度が1mPa・s以上100mPa・s以下(25℃における)であることが好ましく、特に吐出の安定性の面から、インクの粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下が好ましく、さらに好ましくは1mPa・s以上15mPa・s以下である。
本発明の水性インクジェットインクは非吸収もしくは微吸収性の記録媒体に対し大きな効果を発揮する。本発明における非吸収性並びに微吸収性の用紙とは2秒でのインク転移量が8ml/m2以下の記録媒体のことを指すものとする。
下記のようにして、樹脂A〜F、顔料分散体を準備し、これらを用い、インクセット1〜18を調製した。
樹脂A:JDX6500 BASF株式会社製 アクリル酸樹脂 酸価 75、分子量 (質量平均、以下同様である)6500(29.7%水溶液)
樹脂B:マレイン酸−スチレン酸樹脂 酸価 240、分子量10000
樹脂C:ジョンクリル70 BASF株式会社製 アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂 酸価 240、分子量16500(30%水溶液)
樹脂D:ポリスチレンスルホン酸樹脂 酸価 210、分子量 15000
樹脂E:ジョンクリル678 BASF株式会社製 アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂 酸価 215、分子量 8500
樹脂F:アクリル酸ブチル/メタクリル酸ブチル/メタクリル酸2ヒドロキシエチル/アクリル酸/アクリロニトリル/2アクリルアミド2メチルプロパンスルホン酸共重合樹脂 酸価78、分子量 9000
イソプロピルアルコール150部を80℃に還流させながら加熱し、無水マレイン酸21質量部とアクリル酸メチルを79質量部を混合し、アゾビスイソブチロニトリル1部と共に2時間で滴下したが、そのままの温度で4時間反応させた。しかる後、イソプロピルアルコールを蒸発させ、マレイン酸−アクリル酸樹脂(樹脂固形分95%)を105質量部得た。樹脂の分子量と酸価を測定したところ、分子量10000 酸価240であった。
イソプロピルアルコール150部を80℃に還流させながら加熱し、スチレンスルホネイト39質量部とアクリル酸メチルを61質量部を混合し、アゾビスイソブチロニトリル1部と共に2時間で滴下したが、そのままの温度で4時間反応させた。しかる後、イソプロピルアルコールを蒸発させ、ポリスチレンスルホン酸樹脂(樹脂固形分95%)を105質量部得た。樹脂の分子量と酸価を測定したところ、分子量15000 酸価210であった。
特開2008−231219号公報の実施例に記載の樹脂R−6と同様の作製方法で樹脂Fを作製した。
<マゼンタ分散体1>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、アンモニア水溶液(5%)25質量部、イオン交換水52質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントレッド122を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<シアン分散体1>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、アンモニア水溶液(5%)25質量部、イオン交換水52質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のシアン顔料分散体を得た。
<マゼンタ分散体2>
顔料分散剤として上記調製した樹脂Dを5質量部、アンモニア水溶液(5%)25質量部、イオン交換水50質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントレッド122を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<シアン分散体2>
顔料分散剤として上記調製した樹脂Dを5質量部、アンモニア水溶液(5%)25質量部、イオン交換水50質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のシアン顔料分散体を得た。
<マゼンタ分散体3>
顔料分散剤として上記調製した樹脂Bを3質量部、アンモニア水溶液(5%)25質量部、イオン交換水52質量部を混合し、充分に加熱攪拌して溶解した。この溶液にC.I.ピグメントレッド122を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<シアン分散体3>
顔料分散剤として上記調製した樹脂Bを3質量部、アンモニア水溶液(5%)25質量部、イオン交換水52質量部を混合し、充分に加熱攪拌して溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のシアン顔料分散体を得た。
<マゼンタ分散体4>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、アミノエタノール2.5質量部、イオン交換水74.5質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントレッド122を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<シアン分散体4>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、アミノエタノール2.5質量部、イオン交換水74.5質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のシアン顔料分散体を得た。
<マゼンタ分散体5>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、トリエタノールアミン3質量部、イオン交換水74質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントレッド122を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<シアン分散体5>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、トリエタノールアミン3質量部、イオン交換水74質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のシアン顔料分散体を得た。
<マゼンタ分散体6>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、ジメチルアミノエタノール3質量部、イオン交換水74質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントレッド122を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<シアン分散体6>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、ジメチルアミノエタノール3質量部、イオン交換水74質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のシアン顔料分散体を得た。
<マゼンタ分散体7>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、1N水酸化ナトリウム水溶液5質量部、イオン交換水77質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントレッド122を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<シアン分散体7>
顔料分散剤として樹脂Eを3質量部、1N水酸化ナトリウム水溶液5質量部、イオン交換水77質量部を充分に加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のシアン顔料分散体を得た。
<マゼンタ分散体8>
顔料分散剤として上記調製した樹脂Dを5質量部、ジメチルアミノエタノール2.5質量部、イオン交換水77.5質量部を加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントレッド122を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<シアン分散体8>
顔料分散剤として上記調製した樹脂Dを5質量部、ジメチルアミノエタノール2.5質量部、イオン交換水77.5質量部を加熱攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15質量部とトリエチレングリコールモノブチルエーテル5質量部を添加しプレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分15%のシアン顔料分散体を得た。
<インク1−Mの調製>
樹脂Bを3.68質量部(固形分にして3.5質量部)、樹脂Aを5.05質量部(固形分にして1.5質量部)とジエチレングリコールモノブチルエーテル15質量部、エチレングリコール10質量部、5%アンモニア水溶液15質量部と活性剤としてKF351(信越化学工業株式会社製)を0.3質量部に全量が70質量部となる量の水を60℃で十分攪拌混合し、マゼンタ分散体1の30質量部を少量づつ攪拌しながら加えた。十分に攪拌を行った後、この混合液を#3500メッシュの金属フィルターで濾過し、中空糸膜による脱気を行い、インク1−Mを調製した。
<インク1−Cの調製>
樹脂Bを3.68質量部(固形分にして3.5質量部)、樹脂Aを5.05質量部(固形分にして1.5質量部)とジエチレングリコールモノブチルエーテル15質量部、エチレングリコール10質量部、5%アンモニア水溶液15質量部と活性剤としてオルフィンKF351(信越化学工業株式会社製)を0.3質量部に全量が70質量部となる量の水を60℃で十分攪拌混合し、シアン分散体1の30質量部を少量づつ攪拌しながら加えた。十分に攪拌を行った後、この混合液を#3500メッシュの金属フィルターで濾過し、中空糸膜による脱気を行い、インク1−Cを調製した。
上記と同様にして表2〜5に記載の処方でそれぞれインクセット2〜11を調製した。
アンモニア水溶液の代わりに、表中のアミンまたは1N水酸化ナトリウム溶液を表中の量使用し、分散体4〜8を使用した以外は実施例1と同様にしてインクセット12〜18を調製した。
印刷条件は以下の通りである。
印刷用紙:SA金藤およびミラーコートプラチナ(王子製紙(株)製)
出力画像:0−100%までの印字率のパッチと、各パッチと接触した200%のベタ部を有する画像。
記録媒体(紙)温度:45℃
各インクセットについて上記の条件で印字を行い以下のような評価を行った。
◎:濃度ムラが観察されない
○:ミラーコートプラチナにおいて中間調に若干の濃度ムラが観察されるがSA金藤においては濃度ムラが観察されない
△:印字率100%以上のベタ部では特に問題ないが、中間調に若干の濃度ムラがある
×:ベタ部においても濃度のムラが見られる。または、数個のドットが密集してつながってできた狭いベタ部分においてはっきりとした濃度の分布がある
△以上が実用的な範囲である。
拡大ルーペにより液の広がりを測定しブリード防止性の指標とした。
◎:ブリードは観察されない
○:100%ベタ部と200%のベタの接触部において、インクの流出(広がり)が0.02mmより小さい
△:100%ベタ部と200%のベタの接触部において、インクの流出が0.02mmより大きく0.05mm以下の範囲である
×:100%ベタ部に100%のベタをかぶせた場合、インクの流出が0.05mmより大きい
△以上が実用的な範囲である。
◎:大きな光沢の低下はない
○:SA金藤において非印字部との光沢の差異は気にならないが、ミラーコートプラチナにおいて非印字部に対して光沢の低下が感じられる
△:SA金藤においても光沢の低下が感じられる
×:印字部がざらついて見える
△以上が実用的な範囲である。
◎:特に吐出不良などは見られない
○:前の印字より2分以上放置した後に印字を行うと、画像の印字はじめの部分に若干の乱れが見られる場合がある
△:前の印字より30秒以上2分未満放置して後に印字を行うと、画像の印字はじめの部分に若干の乱れが見られる場合がある
×:前の印字より30秒未満で印字を行っても、画像の印字はじめの部分に若干の乱れが見られる
△以上が実用的な範囲である。
12 搬送機構
13 赤外線ヒーター
111、112、113、114 ヘッド
P 紙
Claims (4)
- 水を30質量%〜90質量%含有し、酸基を有する第一の樹脂、溶媒および顔料を含有する水性インクジェットインクであって、さらに、酸基を有し該第一の樹脂のpKaの値より0.5以上高いpKaの値を有する第二の樹脂を含有し、前記第一の樹脂および第二の樹脂の酸基の対塩基としてアンモニアを含有し、該第一の樹脂および該第二の樹脂の少なくとも1つが、水性インクジェットインクに溶解して含有されている樹脂であり、
前記第一の樹脂および前記第二の樹脂が、下記の式1を満たす樹脂であることを特徴とする、水性インクジェットインク。
式1 {(C1)×(A1)}/{(C2)×(A2)}≧ 2.1
((C1):第一の樹脂のインク全量に対する濃度(質量%/l)の値
(A1):第一の樹脂の酸価(KOH量(mg)/樹脂100g)の値
(C2):第二の樹脂のインク全量に対する濃度(質量%/l)の値
(A2):第二の樹脂の酸価(KOH量(mg)/樹脂100g)の値
但し、第一の樹脂と第二の樹脂を複数組含有する場合には、式中の第一の樹脂とは、当該複数組のうちで最大のpKaを有する樹脂Mを指し、{(C1)×(A1)}は、当該樹脂Mおよび樹脂Mより小さなpKa値を有する全ての樹脂についての濃度と酸価の積の合計を表し、式中の第二の樹脂とは、当該複数組のうちで前記樹脂Mより大きくかつ最小のpKaを有する樹脂Nを指し、式中の{(C2)×(A2)}の値は、当該樹脂NのpKaの値より大きなpKaの値を有する全ての樹脂についての濃度と酸価の積の合計を表す。) - 粘度が100mPa・s以下であることを特徴とする、請求項1に記載の水性インクジェットインク。
- 請求項1または2に記載の水性インクジェットインクを用い、記録媒体上にインクジェット法により画像を記録することを特徴とする、インクジェット記録方法。
- 温度が40℃以上90℃以下である前記記録媒体上に画像を記録することを特徴とする、請求項3に記載のインクジェット記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009134825A JP5732712B2 (ja) | 2009-06-04 | 2009-06-04 | 水性インクジェットインクおよびインクジェット記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009134825A JP5732712B2 (ja) | 2009-06-04 | 2009-06-04 | 水性インクジェットインクおよびインクジェット記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010280801A JP2010280801A (ja) | 2010-12-16 |
JP5732712B2 true JP5732712B2 (ja) | 2015-06-10 |
Family
ID=43537834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009134825A Active JP5732712B2 (ja) | 2009-06-04 | 2009-06-04 | 水性インクジェットインクおよびインクジェット記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5732712B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012179825A (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-20 | Konica Minolta Ij Technologies Inc | インクジェット記録方法 |
JP2013112801A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-06-10 | Konica Minolta Ij Technologies Inc | インクジェットインク |
JP6881031B2 (ja) | 2017-05-26 | 2021-06-02 | ブラザー工業株式会社 | インクジェット記録用水性無彩色インク及びインクジェット記録装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3344212B2 (ja) * | 1996-05-27 | 2002-11-11 | 富士ゼロックス株式会社 | インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 |
JP2005314477A (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-10 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録用水系顔料インク組成物 |
JP2009114416A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | Jsr Corp | インクジェットインク用ポリマー組成物及びインクジェットインク |
-
2009
- 2009-06-04 JP JP2009134825A patent/JP5732712B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010280801A (ja) | 2010-12-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101845250B (zh) | 油墨组合物及使用其的记录方法、记录物 | |
EP0622429B1 (en) | A water-based ink, ink jet recording method using same, and equipment using same | |
JP6736876B2 (ja) | 処理液、記録液セットおよびインクジェット記録方法 | |
JP5971120B2 (ja) | インクジェット用水性インク、およびインクジェット画像形成方法 | |
JP2015044408A (ja) | 画像形成方法 | |
JP2010194998A (ja) | インクジェットインクセット及びインクジェット記録画像形成方法 | |
JP6102260B2 (ja) | インクジェットインク及びインクジェット記録方法 | |
JPWO2017159124A1 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP5212072B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP2009035579A (ja) | インクジェット捺染用顔料インク、及びインクジェット捺染方法 | |
JP5644158B2 (ja) | インクジェット画像形成方法 | |
JP2012184376A (ja) | インクジェットインク及びインクジェット記録方法 | |
JP5359111B2 (ja) | 水性インクジェットインク | |
JP2010031402A (ja) | インクジェット捺染方法 | |
WO2011055595A1 (ja) | インクジェット用水性インク、およびインクジェット記録方法 | |
JP2007145928A (ja) | インクジェット用インク、インクジェット用インクの製造方法、インクジェットプリンタ、及びそれを用いたインクジェット記録方法 | |
JP5282293B2 (ja) | 非吸水性記録媒体用インクジェットインク及びインクジェット記録方法 | |
JP2005074655A (ja) | 反応液、インクセット及びインクジェット記録方法 | |
JP5212073B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP4736328B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2008247941A (ja) | インクジェット用インク | |
JP5120068B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP5732712B2 (ja) | 水性インクジェットインクおよびインクジェット記録方法 | |
JP5343366B2 (ja) | 水性インクジェット記録インク | |
JP2010037700A (ja) | インクジェット捺染方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111209 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20120216 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130829 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130910 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140715 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140916 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150317 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150330 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5732712 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |