JP5732474B2 - 心血管系イベントを予測するためのエキソソームバイオマーカーの決定 - Google Patents

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Description

本発明は、リスク層別化および/または患者層別化の分野、より具体的には、脳卒中、一過性脳虚血発作(TIA)、心筋梗塞(心臓発作)、脳出血、およびその他血管に生じる大きな異常等の心血管系イベントについてのリスクの予後(prognosis)に関する。
本発明は、特に、心血管系イベントを発症する被験体のリスクを予測する方法、ならびに該方法において使用するためのキットおよびバイオマーカーに関する。
脂質代謝異常、喫煙、高血圧および糖尿病を含む、確認されている心血管系リスク因子が、心血管系リスク評価アルゴリズムの中に取り込まれている。しかし、心血管疾患を発症するリスクのある患者を同定することは依然困難である。
予後バイオマーカーを同定することは、将来的に心血管系イベントに苦しむリスクをもち、積極的予防策の対象となり得る患者を見分ける上で大きな付加的価値をもつ。初期心血管系イベントについては、これらのバイオマーカーが標準的なリスク因子をやや増強するだけであるため、バイオマーカーの予後的価値は非常に限定されている。続発性イベントについては、予後バイオマーカーは存在しない。
バイオマーカーの探索における理想的なアプローチ法は偏見のないアプローチ法である。プロテオミクス等の新しい分子技術が、この目的に対する新しい可能性を開いた。
最近、本発明者らの研究室では、この技術をうまく用いて、アテローム性プラークにおける心血管系疾患用バイオマーカーを発見した。残念なことに、プラーク材(plaque material)は、侵襲的方法によってしか得ることができない。そのため、本発明の目的は、患者が心血管疾患を発症するリスクを予測するための別法を提供することである。
本発明に至る研究では、ヒトのプラーク試料および血漿試料に対しプロテオーム分析を行った。しかし、この方法は、大量の血漿タンパク質、例えばアルブミンおよび免疫グロブリンの存在によって阻害され、興味の対象となる可能性のある低量のタンパク質を検出することは困難であった。そのため、心血管系イベントを予測する価値のある可能性のあるタンパク質の存在について血漿の副画分を調べた。
そして、サンプリング時以降に心血管系イベントを経験した被験体からの血漿エキソソーム試料中のタンパク質構成が、そのような心血管系イベントを経験していない患者のタンパク質構成とは異なり、この差異を患者の予後のために利用できることを発見した。
細胞からのタンパク質の分泌は、産生後直ちに起きることもあり(構成的経路)、またはまずは細胞に貯蔵された後きっかけがあって放出されることもある(調節経路)。しかし、分泌は、個別のタンパク質ごとに起きるだけでなく、多数のタンパク質およびRNAを含む小胞を介しても生じる。これらの小胞は、分泌細胞から脂質、タンパク質およびRNAを選択して形成され、完全な小胞として放出される。50〜100nmの大きさの小胞がエキソソームと呼ばれ、エキソソームの放出は、網状赤血球、Bリンパ球およびTリンパ球、樹状細胞、肥満細胞、血小板、マクロファージならびに肺胞細胞を含む様々な細胞型について記載されている。T細胞、血小板、樹状細胞および肥満細胞を含むいくつかの細胞型では、特異的な刺激によってエキソソームの分泌が調節されている。
初期の研究では、インビトロにおける多様な細胞型からのそれらの分泌に焦点が置かれていたが、現在では、尿、羊水、悪性腹水、気管支肺胞洗浄液、滑液、母乳、唾液および血液等の体液においてエキソソームが同定されている。エキソソームは、免疫応答、抗原提示、細胞内情報伝達、ならびにRNAおよびタンパク質の移送を含む、広範な生物学的機能を有する。
本発明者らは、エキソソームは本来の宿主細胞を反映した一連のタンパク質を発現するため、将来の心血管系イベントの情報等を含む、人体内で進行中の(病態)生理学的過程に関する有益な情報を含んでいることを発見した。
この驚くべき発見が現在、本発明、すなわち、患者の心血管系イベントのリスクを予測する方法であって、被験体からの血漿エキソソーム試料および/またはその他サイズの大小を問わない微小胞において、予後的価値のあるタンパク質(本明細書において以後バイオマーカーまたは示差的発現タンパク質と言う)を検出することに基づく方法を提供する発明をもたらした。
本発明によれば、原則として、いかなる予後的価値のあるバイオマーカーを用いることもできる。しかし、具体的には、特異的な(specific)マーカーが、二次的心血管系イベントについて予測価値をもつ血漿エキソソームの中で同定された。
したがって、一つの実施形態において、本発明は、心血管系イベントを発症する被験体のリスクを予測する方法であって、該被験体からのエキソソーム試料またはその他サイズの大小を問わない微小胞においてバイオマーカーを検出するステップを含み、該バイオマーカーが、以下の6種類のタンパク質:
ビトロネクチン(IPI:IPI00298971,SWISSPROT:VTNC_HUMAN)、セルピンF2(IPI:IPI00879231,SWISSPROT:A2AP_HUMAN)、CD14(IPI:IPI00029260,SWISSPROT:CD14_HUMAN)、シスタチンC(IPI:IPI00032293,SWISSPROT:CYTC_HUMAN)、プラスミノーゲン(IPI:IPI00019580,SWISSPROT:PLMN_HUMAN)、およびナイドジェン2(IPI:IPI00028908,SWISSPROT:NID2_HUMAN)
からなる群から選択される少なくとも一つのタンパク質を含む方法を提供する。
本明細書で括弧内に開示されたIPI番号は、2010年12月4日にまとめられた国際タンパク質インデックス(http://www.ebi.ac.uk/IPI)を意味し、その後ろに2010年11月30日にまとめられたSwissprotデータベースのエントリ名が記載されている。本明細書において参照されているインデックス番号(データベースのアクセッション番号)は、それらの断片、アイソフォームおよび修飾型への言及を含むものであり、したがって、本発明は、本発明の様々な態様に関連してバイオマーカーとして本明細書に開示されているタンパク質の断片ならびに修飾型および誘導体の使用を予見している。
本発明によれば、バイオマーカーは、1種類のタンパク質または一組の複数のタンパク質を含む。このようなバイオマーカーは、本明細書において、プロファイルまたはタンパク質プロファイルとしても同定されている。プロファイルは、タンパク質:
ビトロネクチン(IPI:IPI00298971,SWISSPROT:VTNC_HUMAN)、セルピンF2(IPI:IPI00879231,SWISSPROT:A2AP_HUMAN)、CD14(IPI:IPI00029260,SWISSPROT:CD14_HUMAN)、シスタチンC(IPI:IPI00032293,SWISSPROT:CYTC_HUMAN)、プラスミノーゲン(IPI:IPI00019580,SWISSPROT:PLMN_HUMAN)、およびナイドジェン2(IPI:IPI00028908,SWISSPROT:NID2_HUMAN)
の1種類、2種類、または3、4、5、6種類等の2種類超を含む。本発明によれば、任意の数および任意の組み合せのこれらのタンパク質を含むプロファイルを使用することができる。
当業者は、完全なバイオマーカータンパク質を検出する代わりに、それらを断片化することによって、バイオマーカータンパク質から由来するバイオマーカータンパク質のペプチド断片を検出してもよいことを理解する。本明細書においてペプチド断片という用語は、5個と50個の間のアミノ酸をもつペプチドを意味する。これらのペプチド断片は、好ましくは、該タンパク質のユニークなアミノ酸配列を提供し、本明細書に開示されている心血管系イベントに関連している。
タンパク質および/またはペプチド断片は、場合により、化学的に修飾されたタンパク質および/またはペプチドとして検出してもよいが、このような化学的修飾は、例えば、グリコシル化、酸化、(永久的な)リン酸化、還元、ミリスチル化、硫酸化、アシル化、アセチル化、ADPリボシル化、アミド化、ヒドロキシル化、ヨード化、およびメチル化からなる群から選択することができる。数多くの可能なタンパク質修飾が、http://www.ebi.ac.uk/RESIDのRESIDデータベース(2010年12月2日リリース)(Garavelli,J.S.(2004)The RESID Database of Protein Modifications as a resource and annotation tool;Proteomics 4:1527−1533)およびFarriol−Mathis,N.,Garavelli,J.S.,Boeckmann,B.,Duvaud,S.,Gasteiger,E.,Gateau,A.,Veuthey,A.,Bairoch,A.(2004)Annotation of post−translational modifications in the Swiss−Prot knowledge base.Proteomics 4(6):1537−50に記載されている。当業者は、これらの修飾についてよく認識している。
本発明の好適な実施形態において、バイオマーカータンパク質またはそのペプチド断片は、好ましくは血清、血漿または血液のような体液中に存在するエキソソームまたはそれよりも幾分大きいか小さいサイズの他の小胞の中で検出される。あるいは、尿、羊水、悪性腹水、気管支肺胞洗浄液、滑液、母乳および唾液等の他の体液からのエキソソームまたはその他の小胞を用いることもできる。
本出願において、「エキソソーム」という用語は、約50nmよりも小さいか、または100nmよりも大きいが、約20から約500nmの範囲内に含まれる他の小胞を含むよう意図されている。
本発明によれば、予測される心血管系イベントは、好ましくは以下の症状:
血管死もしくは突然死、致死性もしくは非致死性の脳卒中、致死性もしくは非致死性の心筋梗塞、腹部大動脈瘤の致死性もしくは非致死性の破裂、開腹術によって確認された腹部大動脈瘤破裂、血管インターベンション、冠動脈疾患、一過性脳虚血発作(TIA)、末梢動脈疾患、急性冠動脈症候群、心不全もしくは頸動脈、冠動脈、大腿動脈もしくは他の動脈の再狭窄
から選択される。
本発明の方法は、リスクの層別化および/または患者の選択(例えば臨床試験用)のため、病気を観察するために適切に用いることができ、マーカーは、安全試験および効能試験用の臨床用バイオマーカー(例えば、代用エンドポイントマーカー)として使用することができる。
本発明は、さらに、本方法を実施するためのキットであって、上記に記載したようなバイオマーカーの存在を検出するための手段を含むキットに関係する。バイオマーカーの存在を検出するための手段は、好ましくは抗体、抗体断片もしくは抗体誘導体であり、または質量分析法およびフローサイトメトリーによる。抗体を利用する検出手段は、検出可能な標識を場合により含む。
本発明のキットは、被験体のエキソソーム中のバイオマーカーの存在を判定することによって、心血管系イベントを発症する被験体のリスクを予測する方法に使用されることを意図している。したがって、本キットは、そのような方法においてバイオマーカーを検出するための手段を用いるための試薬および/または使用説明書をさらに含むことができる。
本発明は、心血管系イベントを発症する被験体のリスクの予後において使用するためのバイオマーカーであって、ビトロネクチン、セルピンF2、CD14、シスタチンC、プラスミノーゲンおよびナイドジェン2から選択されるタンパク質を含むバイオマーカーに関係する。さらなる実施形態において、バイオマーカーは、ビトロネクチン、セルピンF2、CD14、シスタチンC、プラスミノーゲンおよびナイドジェン2から選択される2種類以上のタンパク質の組み合わせを含む。
心血管系イベントは、未だ心血管系イベントを経験したことのない被験体における初期イベントであってもよいが、特には、そのようなイベントを既に以前経験したことのある被験体において生じる二次的イベントである。本発明によれば、心血管系イベントを既に以前経験したことがあって、さらなるイベントを経験するリスクをもつ患者と、そのようなイベントを既に有し、さらなるイベントを経験する高いリスクがない患者とを区別することが可能である。
適切には、予後は、エキソソームを試料として、好ましくは、ビトロネクチン、セルピンF2、CD14、シスタチンC、プラスミノーゲン、ナイドジェン2またはこれらの任意の組合せを含むバイオマーカーを検出すべきタンパク質として用いて行われる。
本発明を以下に続く実施例でさらに具体的に説明するが、実施例は、本発明を限定しようとするものでは全くない。以下の図を参照する。
CD14に対する2つのROC分析を示すグラフである。黒い実線は、CD14+リスク因子に対するROC分析であり(AUC=0.778、P=0.001)、黒い破線は、リスク因子のみに対するROC分析である(AUC=0.630、P=0.093)。灰色の実線は基準線であり、AUCが0.5である場合を示す(すなわち区別なし)。 セルピンF2に対する2つのROC分析を示すグラフである。黒い実線は、セルピンF2+リスク因子に対するROC分析であり(AUC=0.701、P=0.009)、黒い破線は、リスク因子のみに対するROC分析である(AUC=0.630、P=0.093)。灰色の実線は基準線であり、AUCが0.5である場合を示す(すなわち区別なし)。 シスタチンCに対する2つのROC分析を示すグラフである。黒い実線は、シスタチンC+リスク因子に対するROC分析であり(AUC=0.677、P=0.022)、黒い破線は、リスク因子のみに対するROC分析である(AUC=0.630、P=0.093)。灰色の実線は基準線であり、AUCが0.5である場合を示す(すなわち区別なし)。 ビトロネクチンに対する2つのROC分析を示すグラフである。黒い実線は、ビトロネクチン+リスク因子に対するROC分析であり(AUC=0.690、P=0.014)、黒い破線は、リスク因子のみに対するROC分析である(AUC=0.630、P=0.093)。灰色の実線は基準線であり、AUCが0.5である場合を示す(すなわち区別なし)。 プラスミノーゲンに対する2つのROC分析を示すグラフである。黒い実線は、プラスミノーゲン+リスク因子に対するROC分析であり(AUC=0.654、P=0.046)、黒い破線は、リスク因子のみに対するROC分析である(AUC=0.630、P=0.093)。灰色の実線は基準線であり、AUCが0.5である場合を示す(すなわち区別なし)。 ナイドジェン2に対する2つのROC分析を示すグラフである。黒い実線は、ナイドジェン2+リスク因子に対するROC分析であり(AUC=0.686、P=0.017)、黒い破線は、リスク因子のみに対するROC分析である(AUC=0.630、P=0.093)。灰色の実線は基準線であり、AUCが0.5である場合を示す(すなわち区別なし)。 公開されているROC曲線である。
[実施例1]
追跡調査を伴うヒト血漿エキソソームに関する定量的プロテオミクス
<研究対象集団および研究デザイン>
Athero−Expressは、縦断的な血管バイオバンク研究であり、オランダの2つの病院(UMCユトレヒトおよび聖アントニウス病院ニューウェハイン)で頸動脈と大腿動脈の動脈内膜切除を受けた患者からの生体材料を含んでいる。今のところ約2000人の患者が含まれている。血漿および組織の試料を、動脈内膜切除の前(血液)または最中にすべての患者から採取した。
すべての患者が、外科的介入の1年後に臨床追跡調査を受け、手術の1年後、2年後および3年後に郵送によるアンケートに答えた。患者がアンケートに答えなかった場合には、一般開業医が電話で連絡を取った。転帰イベントの判定は、検査結果を見ることができない独立した転帰イベント委員会によって行われた。委員会の2人のメンバーが独立して、すべてのエンドポイントを評価した。一致しない場合には、第三者の意見をもらった。
<エキソソームのプロテオーム>
追跡調査期間中に冠動脈イベントを経験した50人の患者、および追跡調査期間中二次的イベントを経験しなかった50人の年齢および性別が一致する対照患者からの血漿試料を別々にプールして、ろ過分離および超遠心分離によってエキソソームを単離した。定量的プロテオミクスを用いて、エキソソームタンパク質含有量を確認し、追跡調査期間中イベントを経験した患者からのプロテオームの発現レベルを、対照患者のプロテオームと比較した。
エキソソームは、凍結したヒト血漿から、ろ過分離およびその後の超遠心分離によって単離した(Marie−Pierre Caby et al.Exosomal−like vesicles are present in human blood plasma;International Immunology,Vol.17,No.7,pp.879−887参照)。
CD9およびCD81等の一般的なエキソソームタンパク質は、ウエスタンブロッティング法を用いてエキソソームペレットの中で検出した。規定されたサイズのビーズによるFACS分析によって、ペレットは、ほとんどがエキソソームの大きさと一致する50〜100nmの粒子を含んでいることが示された。
タンパク質の抽出と分解(digestion)
Athero−Expressバイオバンクの血漿に集められていたエキソソームペレットは、超遠心分離後、40μlのHPLC用純水中6%SDSに溶解された。血液残渣を含まないプラーク材を磨砕して粉末にした後、プラークタンパク質も6%SDSで抽出した。分解、その後の標識、HPLC分離および質量分析は、プラークタンパク質およびエキソソームタンパク質に対して同じであった。タンパク質の含有量は、2−D Quantキットによって測定した。タンパク質を還元およびアルキル化した後、タンパク質混合液を50mM重炭酸トリエチルアンモニウム(TEAB)で20倍に希釈し、トリプシンを、トリプシン:タンパク質比1:40になるよう加えてタンパク質の分解を開始させた。タンパク質分解物をSep−Pak C18カートリッジを用いて脱塩し、Speedvac内で乾燥させた。
これらの分解物を、製造業者のプロトコール通りにiTRAQ試薬で標識した。手短に言えば、分解されたタンパク質を30μlの解離用緩衝液で再構成し、70μlのエタノール懸濁iTRAQ試薬(タンパク質試料あたり1種類のiTRAQレポータータグ、質量タグ114〜117ダルトン)と混合した。標識反応を室温にて1時間行ってから、すべての試料を1個の試験官の中に混合し、Speedvacを用いて乾燥させた。
<強陽イオン交換分画>
混合したiTRAQ標識試料を200μlの緩衝液A(10mM KHPO、pH3.0、25%v/vアセトニトリル)で再構成し、Shimazu prominence HPLC装置に搭載したポリスルホエチルAカラム(長さ200mm×内径4.6mm、孔径200Å、粒子サイズ5μm)に入れた。試料を、100%緩衝液Aで5分間、5〜30%緩衝液B(10mM KHPO、pH3.0、500mM KClおよび25%v/vアセトニトリル)で40分間、30〜100%緩衝液Bで5分間、および最後に100%緩衝液Bで5分間という勾配を用い、一定流速1ml/分にて全部で60分間分画した。溶離画分を、214nm波長のUV検出装置でモニターした。
画分を1分間隔で集め、ピーク強度の低い連続画分はまとめた。最終的には、全部で20個の画分を得て、Speedvacで乾燥させた。各画分を0.1%トリフルオロ酢酸で再構成させて脱塩した。脱塩した試料をSpeedvacで乾燥させ、質量分析を行うまで−20℃で保存した。
<Q−STARを用いた質量分析>
乾燥させた画分を100μlの0.1%ギ酸で再構成させた。各試料を、オンラインのShimazu prominence HPLC装置に結合させたQ−Star Elite質量分析装置で2回分析した。各分析につき、50μlのペプチド混合液を注入し、ピコフリット・ナノスプレイチップ付きの自家充填したナノ孔をもつC18カラム(内径75μm×15cm、5μmの粒子)上で分離した。この分離は、流速20μl/分で、90分間勾配のスプリッターを用いて行った。質量分析装置は、陽イオンモードにて、300〜2000m/zの選択質量範囲でデータ取得を行うよう設定した。+2から+4の荷電状態をもつペプチドをMS/MS用に選択し、MS/MSイベントの加重(summation)時間を2秒に設定した。計測閾値5を上回る3種類の最も多く荷電したペプチドをMS/MS用に選択し、±30mmu質量許容誤差で30秒間動的に排除した。
ペプチドの定量およびタンパク質の同定を、ProteinPilotソフトウエアv2.0.1を用いて、2回の分析をまとめたデータを国際タンパク質インデックス(IPI)ヒトデータベース(2009年12月19日にまとめられたもの)に対して検索することにより行った。ProteinPilotソフトウエアのパラゴン(Paragon)アルゴリズムを用い、それによってトリプシンを、分解剤としておよびメチルエタンチオスルホネートのシステイン修飾として選択した。
報告されたすべてのタンパク質は、0.05よりも低い期待値を有していた(使用されないスコアは1.3である)。
追跡調査期間中に冠動脈イベントを経験した50人の患者(グループ1)および追跡調査期間中二次的イベントを経験しなかった50人の対応する対照患者(グループ2)からのエキソソームに対して定量的プロテオミクスを行った。同じiTraq実験を各グループ2回ずつ行い、2つのイベントプロテオームと2つの対照プロテオームのデータを明らかにした。
試料内で2148個の異なったタンパク質を同定したが、前にエキソソームプロテオミクスで同定された数多くのタンパク質、例えばCD9、CD81、アネキシン、クラスリン重鎖、エノラーゼ1および他多数を含んでいた(Olver C,Vidal M.Proteomic analysis of secreted exosomes.Subcell Biochem.2007;43:99−131)。
<エキソソームプロテオミクスの結果>
そして、定量的iTRAQデータを用いて、グループ1および2を比較した。定量的データは、2つのプールしたイベント試料(2回反復したグループ1)および2つのプールした対照試料(2回反復したグループ2)から入手することができた。パイロット試験に基づいて、割合が1.2以上であるときは、イベントに有意に高いレベルのタンパク質があることを意味し、一方、0.8以下の割合では、イベントに有意に低いレベルのタンパク質があることを意味するものと判定された。最初の選抜は、同じ反復を示した(どちらも0.8未満、どちらも1.2超過またはどちらも0.8と1.2の間)タンパク質を元にした。
2回目の選抜は、グループ1対グループ2で低い(イベント/対照<0.8)または高い(イベント/対照>1.2)発現を示すタンパク質を元にした。これによって、116種類のタンパク質のリストが明らかになった。
この116種類のタンパク質のリストをアップロードして、Ingenuity Pathway Analysisソフトウエア(バージョン8.0)で分析した。この116種類のタンパク質から102種類のタンパク質がIngenuityデータベースに入っていた。これによって、102種類のタンパク質が、膜貫通型受容体、輸送体、および転写調節因子等、血漿には存在しないタンパク質を含む、異なった種類のタンパク質であることが明らかになった。Ingenuity分析は、これら102種類のタンパク質においては、以下の3つの標準経路が有意に過剰提示されていることも明らかにした:
1.急性期応答シグナル伝達(p=3.510−11
2.凝固系(p=3.610−11
3.アテローム性動脈硬化シグナル伝達(p=310−4)。
その後、この102種類の示差的発現タンパク質のグループを、プラーク材由来タンパク質の選抜によって補い、最終的に34種類の選抜されたエキソソーム由来およびプラーク由来のタンパク質をまとめたセットに絞って、さらに各患者試料のエキソソーム試料で検証を行った。
<プラークタンパク質プロテオミクスの結果>
Athero−Expressコホートを用いて、40人の頸動脈内膜切除を受けた患者を選択したが、そのうち20人は、追跡調査期間中に二次的心血管系イベントを経験し、20人は、追跡調査期間中に二次的イベントを経験しなかった(年齢、性別および追跡調査期間が一致する)対照患者であった。
エキソソームプロテオミクスについては、プラーク試料の定量的プロテオミクスを行った。しかし、40個の各プラークを分析したため、iTraq試薬によって異なった標識を付けられた4つのプラーク抽出物を同時に分析した(それぞれ114、115、116、117)。各回は、心血管系イベントを経験した患者の2つのプラーク抽出物と、各患者と性別および年齢が一致する対照について、イベントおよび対照の2組における全部で4つのプラーク抽出物からなっていた。
調査の後、タンパク質IDと、タンパク質IDごとに2組のイベント/対照の相対値を含むエクセルファイルを作成した。
20組のイベントと適合する対照とで全部で40人の患者を含む10回の分析を行った。エクセル2007をMerge Table Add−inとともに用いて、タンパク質IDの全リストを作成した。異なった回の間における標準化を全ペプチド面積補正によって行った。
イベントを対照と比較する統計的分析を、Mann−Whitney検定を用いて行ったところ、プラーク中でイベントと対照間で有意に異なる(P<0.05)264種類のタンパク質が明らかになった。
<エキソソームおよびプラークに由来するタンパク質の選抜>
プラークは、心血管系イベントをもたらすアテローム性動脈硬化症の元となる。このため、将来起こる心血管系イベントに関係したプラークタンパク質、特に、心血管系イベントと対照との間で異なるエキソソームタンパク質において過剰提示される経路に関係するプラークタンパク質もエキソソームの中に見出すことができる可能性が非常に高い。
3つの標準経路(急性期、凝固およびアテローム性動脈硬化)がエキソソームで過剰提示されていることを確認した上で、イベントと対照間で示差的に発現されるプラークタンパク質を含む264種類のタンパク質データセットを2つの方法で調べた。
選抜は、3つのアテローム性動脈硬化症関連標準経路に関連するタンパク質の存在に基づき、それらについて、2種類の抗体および1つの組み換えタンパク質を利用することができた。
また、112種類のエキソソーム由来タンパク質から、3つのアテローム性動脈硬化症関連標準経路の過剰提示、ならびに2種類の抗体および1つの組み換えタンパク質の利用可能性に基づいてマーカーを選択した。この抗体および組み換えタンパク質を利用することができた選択されたプラークタンパク質およびエキソソームタンパク質から、34種類のタンパク質をLuminexビーズ測定法開発のために選んだ。これらの34種類のタンパク質のうちの17種類について、各血清試料から単離されたエキソソームにおけるタンパク質含有量を測定するために使用することができる再現可能で定量的なLuminexビーズ測定法を用意した。
[実施例2]
各Athero−Express患者の血液試料における、概念研究を証明するために選抜されたタンパク質の確認
<研究対象>
本研究の目的は、各患者の血液試料中において、これら17種類のバイオマーカーのいずれが二次的冠状動脈イベントを患う患者と健康な対照との間で示差的に発現されるかを確認することである。
<研究デザイン>
本研究における患者は、初期脳血管イベント、すなわち脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)が原因で頸動脈の手術を受け、3年間の追跡調査を受けていた。二次的冠状動脈イベントを患う患者(29試料)および年齢と性別が一致する対照(30試料)の血液試料内で17種類のマーカーを測定した。二次的冠状動脈イベントは、心筋梗塞(致死性または非致死性)、心血管系死亡、突然死、冠動脈血管形成術、および冠動脈バイパス移植(CABG)であると定義された。
<材料および方法>
超遠心分離技術を用いてエキソソームを血漿から単離した。エキソソーム試料から抽出されたタンパク質を多重Luminexビーズ測定法で測定した。
<統計的分析>
統計ソフトウエアパッケージのPASW Statistics 17.0.2(SPSS Inc,Chicago,Illinois)を用いて統計的分析を行った。区別(そのモデルがいかにうまくイベントと対照を分離できるかの目安)は、ほとんどの場合、バイオマーカーを評価するために確立された方法(Hlatky et al.American Heart Association Expert Panel on Subclinical Atherosclerotic Diseases and Emerging Risk Factors and the Stroke Council.Criteria for evaluation of novel markers of cardiovascular risk:a scientific statement from the American Heart Association.Circulation.2009 May 5;119(17):2408−16)である受信者動作特性(ROC)曲線の下の面積によって測定される。
リスクスコアとともに、将来的に冠動脈イベントを起こす患者と起こさない患者とを区別するためにROC分析を行ってマーカーの能力を測定した。
ROC分析では、具体的な試験の特異度(specificity)と感度が、試験結果の様々なカットオフ値に対して付与される。図7は、公開されているROC曲線を表している。理想的な試験は、最適な感度と特異度をもち、1−特異度=0(y軸)になり、感度=1.0となる曲線(太線参照)を描く。何の値もない試験は黒い直線を描く。試験の識別力は、「曲線の下の面積」(AUC)として規定されている。AUC値は、0.5(区別なし)と1.0(完全な区別)の間の範囲にある。
統計的有意性をP=0.05に設定した。リスクスコアは、7つの従来からの心血管系リスク因子(性別、年齢、コレステロール、収縮期血圧、喫煙状態、末梢動脈障害の履歴、および冠状動脈障害の履歴)に基づいていた。
<結果>
病気を予測するための新しい試験を評価するときは、臨床分野で既に利用可能なリスク予測因子と比較しなければならない。この場合、これらは従来からあるリスク因子である(上記「統計的分析」の項参照)。したがって、従来からあるリスク因子だけのAUCを、従来からあるリスク因子+新規バイオマーカーのAUCと比較した。こうすることで、新規バイオマーカーによってAUCの増加が説明される。
リスクスコア単独のAUCは0.630(P=0.093)であることが分かった。リスクスコアとともに評価された18個のマーカーのうち6個がAUCの増加を示した:CD14 0.778(P=0.001)(図1);セルピンF2 0.701(P=0.009)(図2);シスタチンC 0.677(P=0.022)(図3);ビトロネクチン 0.690(P=0.014)(図4);プラスミノーゲン 0.654(P=0.046)(図5);およびナイドジェン2 0.686(P=0.017)(図6)。
したがって、これら6種類のタンパク質は、心血管系イベントを将来経験する患者の信頼性のある予後を可能にするために、試験すべき試料としてのエキソソーム中におけるバイオマーカーとして特に有用である。
本願の出願当初の特許請求の範囲は以下の通りである。
[請求項1]心血管系イベントを発症するリスクの指標となるバイオマーカーが被験体からのエキソソーム中に存在することを判定するステップを含む、心血管系イベントを発症する被験体のリスクを予測する方法。
[請求項2]前記エキソソームが、血清、血漿、血液、尿、羊水、悪性腹水、気管支肺胞洗浄液、滑液、母乳および唾液から選択される体液、特に血清から単離される請求項1に記載の方法。
[請求項3]前記バイオマーカーが、ビトロネクチン、セルピンF2、CD14、シスタチンC、プラスミノーゲンおよびナイドジェン2から選択される請求項1または請求項2に記載の方法。
[請求項4]前記バイオマーカーが、ビトロネクチン、セルピンF2、CD14、シスタチンC、プラスミノーゲンおよびナイドジェン2から選択される2つ以上のタンパク質の任意の組み合せである請求項3に記載の方法。
[請求項5]前記心血管系イベントが、血管死もしくは突然死、致死性もしくは非致死性の脳卒中、致死性もしくは非致死性の心筋梗塞、腹部大動脈瘤の致死性もしくは非致死性の破裂、開腹術によって確認された腹部大動脈瘤破裂、血管インターベンション、冠動脈疾患、一過性脳虚血発作(TIA)、末梢動脈疾患、急性冠動脈症候群、心不全もしくは頸動脈、冠動脈、および大腿動脈もしくは他の動脈の再狭窄から選択される請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[請求項6]請求項3または4に記載されたバイオマーカーの存在を検出するための手段を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載された方法を実施するためのキット。
[請求項7]前記バイオマーカーの存在を検出するための手段が、抗体、抗体断片または抗体誘導体であり、場合により検出可能な標識を含む請求項6に記載のキット。
[請求項8]請求項1〜5のいずれかに記載の方法においてバイオマーカーを検出するための手段を用いるための試薬および/または使用説明書をさらに含む請求項6または7に記載のキット。
[請求項9]ビトロネクチン、セルピンF2、CD14、シスタチンC、プラスミノーゲンおよびナイドジェン2から選択されるタンパク質を含む、心血管系イベントを発症する被験体のリスクの予後において使用するためのバイオマーカー。
[請求項10]ビトロネクチン、セルピンF2、CD14、シスタチンC、プラスミノーゲンおよびナイドジェン2から選択される2つ以上のタンパク質を組み合わせを含む請求項9に記載のバイオマーカー。
[請求項11]心血管系イベントを発症する被験体のリスクの予後をするために、該被験体のエキソソーム中で検出される請求項9または10に記載のバイオマーカー。

Claims (4)

  1. タンパク質セルピンF2を含む、心血管系イベントを発症する被験体のリスクの予後において使用するためのバイオマーカーであって、前記予後のために、前記被験体のエキソソーム中に検出されるバイオマーカー
  2. さらに、ビトロネクチン、CD14、シスタチンC、プラスミノーゲンおよびナイドジェン2から選択されるつ以上のタンパク質を含む請求項に記載のバイオマーカー。
  3. 前記エキソソームが、血清、血漿、血液、尿、羊水、悪性腹水、気管支肺胞洗浄液、滑液、母乳および唾液から選択される体液から単離される請求項1または請求項2に記載のバイオマーカー
  4. 前記心血管系イベントが、血管死もしくは突然死、致死性もしくは非致死性の脳卒中、致死性もしくは非致死性の心筋梗塞、腹部大動脈瘤の致死性もしくは非致死性の破裂、開腹術によって確認された腹部大動脈瘤破裂、血管インターベンション、冠動脈疾患、一過性脳虚血発作(TIA)、末梢動脈疾患、急性冠動脈症候群、心不全または頸動脈、冠動脈、大腿動脈もしくは他の動脈の再狭窄から選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載のバイオマーカー
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