JP5731584B2 - インクジェット法を用いたライン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット法を用いて基板上に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を吐出してラインを形成するライン形成方法に関するものである。
基板、例えば、プリント配線板に所望のパターンを有する絶縁被覆を形成するにあたり、近年、インクジェット法を用いて絶縁被覆のラインを形成してパターンを作製する場合がある。絶縁被覆のライン形成に、例えば、スクリーン印刷法を使用すると、予備乾燥工程、感光工程、塗膜の現像工程及びポストキュア工程と、光硬化性樹脂組成物の塗工後の作業が繁雑になる。これに対し、インクジェット法を用いると、インクを吐出後に感光させればラインを形成できるので、上記スクリーン印刷法と比較して作業が簡易である。よって、インクジェット法を用いると、パターン形成された絶縁被覆の製造コストを大幅に低減できる。
しかしながら、インクジェット法を用いるには、スクリーン印刷法に使用する光硬化性樹脂組成物と比較して、粘度が低い特性を有し、また、硬化工程時に滲みが発生するのを防止できるインクを使用する必要がある。そこで、上記特性を備えた、インクジェット法に適した硬化性樹脂組成物が、特許文献1に提案されている。
特許文献1のように、インクジェット法に適した硬化性樹脂組成物を使用することで、均一かつ厚さの薄い絶縁被膜を所望のパターンにてプリント配線板に形成できる。一方で、インクジェット法を用いて、均一かつ厚さの厚い絶縁被膜のパターンをプリント配線板に形成することが要求される場合がある。
特許文献1では、インクジェット法にて比較的厚みの均一な絶縁被膜を形成できるが、絶縁被膜の厚さをなるべく薄くするために、図3(a)〜(c)に示すように、塗工は1回である。すなわち、基板sに1回の塗工にて吐出した液滴5からライン51を形成するので、ライン51の厚さは限定され、ライン51の厚さを調整することについては提案されていない。
特開2010−229220号公報
上記事情に鑑み、本発明の課題は、基板上にインクジェット法にて絶縁被膜のパターンを形成するにあたり、微細であっても厚さの厚いライン、すなわち、従来よりも高いアスペクト比(すなわち、ラインの厚さ/ラインの幅)の値を有するラインを得ることができるとともに、厚さが均一であるラインを得ることができるライン形成方法を提供することにある。
本発明の態様は、ピエゾ式インクジェット装置を用いたインクジェット法により、基板上に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を重ね塗り塗工してラインを形成するライン形成方法であって、回目に所定の着弾ピッチにて塗工した前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の着弾径に対して、回目の塗工が、前記ラインの形成方向へ前記1回目の塗工の着弾径よりも短い距離移動させ、3回目の塗工が、前記ラインの形成方向へ前記2回目の塗工の着弾径よりも短い距離移動させて重ね塗りするライン形成方法であり、前記1回目の塗工の着弾ピッチ、前記2回目の塗工の着弾ピッチ及び前記3回目の塗工の着弾ピッチが、それぞれ、着弾径よりも大きいことを特徴とするライン形成方法である。
この態様では、n回目に塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の液滴の着弾位置から該n回目の液滴の着弾径d未満の距離分だけ、ライン形成方向に対して平行方向に液滴の着弾位置を移動させて、n+1回目の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗工を行う。上記ずらした距離が、n回目の液滴の着弾径d未満なので、n+1回目に着弾した液滴とn回目に着弾した液滴とは、相互に、液滴の一部分が重ね塗りされた状態となる。
また、この態様では、n回目の塗工とn+1回目の塗工では、同じ活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を使用している。
なお、上記nは、1以上の整数を意味する。また、着弾ピッチpとは、インクジェット吐出ピッチであり、基板に着弾した相互に隣接する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の液滴について、その中心間の距離を意味する。
本発明の態様は、前記距離が、前記着弾径の40%〜60%の範囲であることを特徴とするライン形成方法である。この態様では、n回目に着弾した液滴の位置に対して、ライン形成方向へ該n回目の液滴の着弾径dの40%〜60%に相当する距離の分、液滴の着弾位置をずらしてn+1回目の重ね塗りを行っている。
本発明の態様は、前記塗工と活性エネルギー線による硬化が、並行して行われることを特徴とするライン形成方法である。上記「並行」とは、基板上におけるn回目の塗工が全て終了する前に、該n回目に塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の液滴を活性エネルギー線(例えば、紫外線)にて硬化させることを意味する。
本発明の態様は、前記重ね塗りの回数が、1回以上であることを特徴とするライン形成方法である。
本発明の態様は、前記着弾ピッチpが、前記着弾径dよりも大きいことを特徴とするライン形成方法である。
本発明の態様は、前記ラインの厚さ/幅が、0.1以上であることを特徴とするライン形成方法である。
本発明の態様は、前記基板が、プリント配線板であることを特徴とするライン形成方法である。
本発明の態様によれば、n+1回目に塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の液滴の着弾位置を、n回目に塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の液滴の着弾位置から、n回目の液滴の着弾径d未満の距離分だけ、ライン形成方向へずらした状態で重ね塗りをすることで、微細かつ厚さの厚いラインを形成でき、さらに、形成したラインに分断や凸凹が発生するのを防止できる。このように、本発明の態様によれば、ラインに分断や凸凹が発生するのを防止できるので、優れたライン形状を有する厚いパターンを形成できる。
本発明の態様によれば、着弾径dの40%〜60%の距離分だけ、ライン形成方向へ、ずらした状態で重ね塗りをすることで、形成したラインに分断や凸凹が発生するのを確実に防止でき、より優れたライン形状を得ることができる。
本発明の態様によれば、塗工と活性エネルギー線による硬化を並行して行うことにより、n回目(またはn+1回目)に塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の液滴同士が集まって液滴の濡れ広がりが形成されるのを確実に防止できる。その結果、ライン幅が広くなるのを確実に防止できる。
本発明の態様によれば、着弾ピッチが着弾径よりも大きいことにより、先に着弾した液滴に後から着弾した液滴が吸収されてライン幅が広くなってしまうのを確実に防止できる。
(a)図は、本発明のライン形成方法で形成したラインの概要を説明する断面図、同(b)図は、本発明のライン形成方法で形成したラインの概要を説明する平面図、同(c)図は、本発明のライン形成方法で形成したラインの概要を説明する正面図である。 本発明のライン形成方法の概要を示す説明図である。 (a)図は、従来のライン形成方法で形成したラインの概要を説明する断面図、同(b)図は、従来のライン形成方法で形成したラインの概要を説明する平面図、同(c)図は、従来のライン形成方法で形成したラインの概要を説明する正面図である。 (a)図は、本発明ではない重ね塗りのライン形成方法で形成したラインの概要を説明する断面図、同(b)図は、本発明ではない重ね塗りのライン形成方法で形成したラインの概要を説明する平面図、同(c)図は、本発明ではない重ね塗りのライン形成方法で形成したラインの概要を説明する正面図である。
次に、本発明のライン形成方法の実施形態例について図面を用いながら説明する。図1に示すように、ピエゾ式インクジェット装置(図示せず)を用いて、基板s(ここでは、プリント配線板)上に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物である平面視円形状の第1の液滴1を直線状に吐出して1回目の塗工をし、塗工と並行して活性エネルギー線による第1の液滴1の硬化を行って、硬化した第1の液滴1からなる直線状の第1のライン11を作製する。上記実施形態例では、第1の液滴1の着弾ピッチp1は第1の液滴1の着弾径d1よりも大きく、具体的には、着弾ピッチp1は、d1<p1<d1×1.1となっている。
第1のライン11を作製後、同じくピエゾ式インクジェット装置を用いて、第1のライン11の上に第2のライン21を重ね塗り塗工する。第2のライン21でも、第1のライン11と同じ活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いている。第1のライン11と同様に、第2のライン21も、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物である平面視円形状の第2の液滴2を直線状に吐出して2回目の塗工をし、この塗工と並行して活性エネルギー線による第2の液滴2の硬化を行うことで作製する。図1では、第1の液滴1の着弾径d1と第2の液滴2の着弾径d2が同じなので、第2の液滴2の着弾ピッチp2は、第1の液滴1の着弾ピッチp1と同じにしている。
2回目の塗工では、1回目の塗工で吐出した第1の液滴1の着弾径d1よりも短い距離だけ、ラインの形成方向へ第2の液滴2の着弾位置を移動させて重ね塗りをする。図1では、2回目の塗工で吐出した第2の液滴2の着弾位置を、1回目の塗工で吐出した第1の液滴1の着弾径d1の半分に相当する距離だけライン形成方向へ移動させて、2回目の塗工を行っている。
同様に、第2のライン21を作製後、ピエゾ式インクジェット装置を用いて、第2のライン21の上に第3のライン31を重ね塗り塗工する。第3のライン31でも、第1のライン11及び第2のライン21と同じ活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いている。また、第1のライン11及び第2のライン21と同様に、第3のライン31も、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物である平面視円形状の第3の液滴3を直線状に吐出して3回目の塗工をし、この塗工と並行して活性エネルギー線による第3の液滴3の硬化を行うことで作製する。図1では、第3の液滴3の着弾径d3は、第1の液滴1の着弾径d1及び第2の液滴2の着弾径d2と同じなので、第3の液滴3の着弾ピッチp3は、第1の液滴1の着弾ピッチp1及び第2の液滴2の着弾ピッチp2と同じにしている。
3回目の塗工でも、2回目の塗工で吐出した第2の液滴2の着弾径d2よりも短い距離、第3の液滴3の着弾位置をラインの形成方向へ移動させて重ね塗りをする。図1では、3回目の塗工で吐出した第3の液滴3の着弾位置を、2回目の塗工で吐出した第2の液滴2の着弾径d2の半分に相当する距離だけライン形成方向へ移動させて、3回目の塗工を行っている。このように、各回の塗工毎に、液滴の着弾位置をライン形成方向へ順次移動させて重ね塗りすることで、厚さ/幅の数値(以下、「アスペクト比」という場合がある。)の高い直線状のラインR、すなわち、アスペクト比の高いパターンを基板上に形成できる。
図1(c)に示すように、本発明のライン形成方法の実施形態例では、重ね塗りしない従来の塗工方法である図3(c)と比較して、アスペクト比の高いラインを形成できるので、微細かつ厚さの厚いラインを得ることができる。また、本発明のライン形成方法の実施形態例では、n回目の塗工とn+1回目の塗工で、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の液滴の着弾位置をずらさずに重ね塗りした図4(a)(図4では3回の塗工)と比較して、ラインに分断や凸凹が発生するのを防止できるので、優れたライン形状を有するパターンを形成できる。
なお、図4では、上記実施形態例と同様に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の液滴12を吐出して1回目の塗工をし、塗工と並行して活性エネルギー線による液滴12の硬化を行い、硬化した液滴12からなる第1のライン13を作製する。液滴12の着弾ピッチは液滴12の着弾径とほぼ同じである。ただ、図4では、第1のライン13と同じ方法にて、第1のライン13上に、液滴12と同じ着弾位置にて、塗工した液滴14を硬化させた第2のライン15を作製し、第2のライン15上に、液滴12、14と同じ着弾位置にて、塗工した液滴16を硬化させた第3のライン17を作製している。そして、第1のライン13、第2のライン15及び第3のライン17から、ラインR’のパターンが形成されている。
上記実施形態例では、第1のライン11、第2のライン21、第3のライン31のいずれも、それぞれ、液滴の着弾ピッチは液滴の着弾径の1.0倍超〜1.1倍未満の間隔としたが、前記着弾ピッチは、前記着弾径より大きければ特に限定されず、例えば、前記着弾ピッチは、塗工性と印刷性の点から前記着弾径の1.0倍超〜3.0倍が好ましく、ライン形成の点から1.0倍超〜2.0倍が特に好ましい。さらに、第1のライン11の着弾ピッチp1、第2のライン21の着弾ピッチp2、第3のライン31の着弾ピッチp3は、着弾径d1、d2、d3が同じことから、相互に、着弾ピッチの寸法も同じにしたが、各ラインの着弾径d1、d2、d3の違いに応じて、着弾ピッチp1、p2、p3を変えてもよい。
また、上記実施形態例では、液滴の着弾径dの半分(つまり、着弾径dの50%)に相当する距離の分、ライン形成方向へ液滴の着弾位置を移動させて、次の重ね塗りを行っていたが、上記距離は、着弾径d未満の長さであれば、特に限定されない。例えば、上記移動の距離は、ラインに分断や凸凹が発生するのを確実に防止しつつ、高いアスペクト比を得る点から、着弾径dの20%〜80%が好ましく、印刷性とライン形成の点から40%〜60%が特に好ましい。
上記実施形態例では、塗工回数は3回、つまり、重ね塗りの回数は2回であったが、重ね塗りの回数は必要に応じて適宜選択可能であり、1回でもよく、3回以上でもよい。上記実施形態例では、ラインRは直線状であったが、基板上に描くライン形状は特に限定されず、例えば、曲線状等、他の形状に描画してもよい。
次に、本発明の他の実施形態例である図2を用いて、さらに詳細にライン形成方法を説明する。なお、図2は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を重ね塗り塗工する基板について、塗工範囲の一部分のみに着目した図となっている。また、細線の液滴は光硬化前のもの、太線は光硬化後のものを示す。
図2に示すように、他の実施形態例では、1回目の塗工で吐出した第1の液滴1の着弾ピッチp1は、第1の液滴1の着弾径d1よりもさらに大きくなっている、すなわち、着弾ピッチp1は、d1×2<p1である点及び塗工回数が4回である点で、上記実施形態例と相違する。
他の実施形態例でも、基板s上に1回目の塗工をしつつ(図2の(a)工程)、基板s全面における1回目の塗工が完了する前に、つまり、1回目の塗工工程の実施中に、1回目の塗工工程にて塗工された第1の液滴1について、順次、活性エネルギー線による硬化を行い(図2の(b)工程)、第1のライン11を作製する。これにより、第1の液滴1同士が集まって第1の液滴1の濡れ広がりが形成されてしまうのを確実に防止できるので、第1のライン11の幅が広くなるのを確実に防止できる。
基板s全面における1回目の塗工と硬化が全て完了後、上記1回目の塗工と同様、基板s上に2回目の塗工をしつつ(図2の(c)工程)、基板s全面における2回目の塗工が完了する前に、2回目の塗工工程にて塗工された第2の液滴2について、順次、活性エネルギー線による硬化を行い(図2の(d)工程)、第2のライン21を作製する。上記した実施形態例と同様に、第2の液滴2は、第1の液滴1の着弾径d1未満の距離の分だけ、ライン形成方向へずらした状態で、第1の液滴1と同じ着弾径と同じ着弾ピッチにて重ね塗りをする。
基板s全面における2回目の塗工と硬化が全て完了後、上記2回目の塗工と同様にして、基板s上に3回目の塗工をしつつ(図2の(e)工程)、基板s全面における3回目の塗工が完了する前に、3回目の塗工工程にて塗工された第3の液滴3について、順次、活性エネルギー線による硬化を行い(図2の(f)工程)、第3のライン31を作製する。
以降、同様にして、4回目の塗工をしつつ(図2の(g)工程)、塗工された第4の液滴4を活性エネルギー線により硬化し(図2の(h)工程)、第4のライン41を作製する。図2では、1回目の塗工で吐出した第1の液滴1の着弾ピッチp1が第1の液滴1の着弾径d1の2倍よりも大きい状態なので、3回目までの塗工ではライン形成方向に隣接する第1の液滴1と第3の液滴3との間に、依然として基板s表面が露出した状態であったが、4回目の塗工により、隣接する第4の液滴4間において基板s表面の露出がなくなり、ラインの分断が解消されている。
また、必要に応じて、上記と同様にして、5回目以降の塗工と硬化を行って、より厚いラインを形成してもよい。
上記した他の実施形態例でも、第2のライン21、第3のライン31、第4のライン41、さらに、必要に応じて第4のライン41の上にさらに塗工されるラインのいずれも、その幅が広くなるのを防止できるので、着弾ピッチが着弾径よりも大きい状態にて重ね塗りして得られたラインR全体でも、その幅が広くなるのを防止できる。
本発明で使用する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、ピエゾ式インクジェット装置に使用できる基本特性を有する、つまり、25℃の粘度が5〜25mPa・sの範囲を有するものであって、活性エネルギー線(例えば、紫外線)の照射によって硬化するものであれば、特に限定されず、例えば、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する感光性樹脂と光重合開始剤とを含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を挙げることができる。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの例に限定されるものではない。
インクジェット装置(マイクロクラフト(株)製「MJP2013F1」)にインクジェットヘッドとしてコニカミノルタ(株)製「KM1024SHB」 (6pL, 512ノズル×2列)を取り付けたピエゾ式インクジェット装置を使用した。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、インクA、インクB、インクCの3種を使用した。前記各インクは、下記表1に示す各成分を下記表1に示す配合割合にて配合し、プラネタリーミキサーを用いて室温にて混合分散させて調製した。なお、下記表1中の配合割合の数字は、質量部を示す。なお、表1中の添加剤とは、レベリング性のために配合するものである。
試験片作製工程
サイズ76×52mm、厚さ1.2mmのガラス(松浪硝子工業(株)製、「MICRO SLIDE GLASS S9213」)の基板(基板の表面処理なし)上に、上記ピエゾ式インクジェット装置を用いて、上記のように調製した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であるインクを直線状に塗工し、さらに、該塗工と並行して紫外線(主に波長240〜420nmに分布を持つランプ)を照射して、塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させてラインを形成し、実施例1〜5、比較例1〜5の試験片を作製した。紫外線の照射には、メタルハライドランプ(Micro Craft製、「Sub Zero 85光量 オンヘッドUV Dバルブ」)を使用した。
試験片の作製にあたり、実施例1では、液状のインクの着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも90μm、2回目以降の塗工における、ライン形成方向への着弾位置のずらしの距離は各塗工回とも1回前の塗工の着弾径の64%とした。実施例2では、着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも90μm、2回目以降の塗工における、ライン形成方向への着弾位置のずらしの距離は各塗工回とも1回前の塗工の着弾径の43%とした。実施例3では、着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも90μm、2回目以降の塗工における、ライン形成方向への着弾位置のずらしの距離は各塗工回とも1回前の塗工の着弾径の21%とした。実施例4では、着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも90μm、2回目以降の塗工における、ライン形成方向への着弾位置のずらしの距離は各塗工回とも1回前の塗工の着弾径の43%とした。実施例5では、着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも90μm、2回目以降の塗工における、ライン形成方向への着弾位置のずらしの距離は各塗工回とも1回前の塗工の着弾径の43%とした。
また、試験片の作製にあたり、比較例1では、液状のインクの着弾径は70±10μm、着弾ピッチは90μmとした。比較例2では、着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも90μmとした。比較例3では、着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも90μmとした。比較例4では、着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも90μmとした。比較例5では、着弾径は各塗工回とも70±10μm、着弾ピッチは各塗工回とも35μm、2回目の塗工における、ライン形成方向への着弾位置のずらしの距離は1回前の塗工の着弾径の43%とした。
評価
(1)ライン形状
基板のライン形状を、×100倍にて顕微鏡(OLYMPUS製、「STM−UM」)観察し、以下の通り評価した。
「○」:塗膜がライン状に形成され、ライン中に分断が見られない。
「×」:ラインが所々分断しており、基板表面が見えている。
(2)ライン表面の平滑性
ガラス基板(25mm×75mm、厚さ1.2mm)を用いた以外は、上記と同様に試験片を作製した。塗布した各インクの硬化後の表面平滑性について、表面粗さ計(東京精密・明神工機(株)製、型式「サーフコム570A・SAS−2010」)を用いて評価した。
「○」:算術平均粗さ(Ra)<2μm
「×」:算術平均粗さ(Ra)≧2μm
(3)アスペクト比
上記顕微鏡(×100倍)にて、ラインの膜厚とライン幅を測定し、ラインの膜厚/ライン幅から算出した。
実施例1〜5及び比較例1〜5で使用したインク(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)、インクの特性、インクの重ね塗り方法及び評価結果を下記表2に示す。
なお、表2中に記載の各インクの粘度は、常温(25℃)の粘度であり、SV型(音叉型振動式)粘度計(型式:SV−10)を用いて測定した。
表2に示すように、着弾径の21%〜64%ずらして重ね塗りした各実施例では、いずれのインクであっても、ライン中に分断が発生せず、良好なライン形状が得られた。さらに、実施例では、Ra<2μmと、ライン表面の凸凹の発生が抑えられて、ライン表面の平滑性に優れた、すなわち、厚さの均一なラインを形成できた。さらに、実施例では、ライン幅70〜80μmにて0.09以上のアスペクト比、すなわち、微細で厚いラインが得られた。特に、重ね塗りを2回実施した実施例2、4、5ではアスペクト比0.1、重ね塗りを5回実施した実施例3ではアスペクト比0.15と、微細なライン幅を維持しつつ、より厚いラインを形成できた。
一方、図4に相当する着弾位置をずらさずに重ね塗りした比較例3、4では、各実施例と同等の微細なラインとアスペクト比を得ることはできたが、ライン中に分断が発生して、良好なライン形状は得られなかった。比較例3、4では、ライン中に分断が発生したので、ライン表面の平滑性も得られなかった。図3に相当する重ね塗り0回の比較例1、また、重ね塗り1回の比較例2では、それぞれ、アスペクト比0.04、0.06と厚さの厚いライン、すなわち、アスペクト比の高いラインを形成できず、良好なライン形状とライン表面の平滑性も得られなかった。また、着弾ピッチが着弾径の約半分である比較例5では、着弾径の43%ずらして重ね塗りしても、良好なライン形状は得られず、ライン表面の平滑性も得られなかった。
本発明は、微細で厚く、さらに厚さが均一であるラインを得ることができるので、例えば、プリント配線板のソルダーレジスト膜やタッチパネル用微細パターンの分野で利用価値が高い。
1 第1の液滴
2 第2の液滴
3 第3の液滴
4 第4の液滴
11 第1のライン
21 第2のライン
31 第3のライン
41 第4のライン

Claims (5)

  1. ピエゾ式インクジェット装置を用いたインクジェット法により、基板上に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を重ね塗り塗工してラインを形成するライン形成方法であって、
    回目に所定の着弾ピッチにて塗工した前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の着弾径に対して、回目の塗工が、前記ラインの形成方向へ前記1回目の塗工の着弾径よりも短い距離移動させ、3回目の塗工が、前記ラインの形成方向へ前記2回目の塗工の着弾径よりも短い距離移動させて重ね塗りするライン形成方法であり、
    前記1回目の塗工の着弾ピッチ、前記2回目の塗工の着弾ピッチ及び前記3回目の塗工の着弾ピッチが、それぞれ、着弾径よりも大きいことを特徴とするライン形成方法
  2. 前記距離が、前記着弾径の40%〜60%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のライン形成方法。
  3. 前記塗工と活性エネルギー線による硬化が、並行して行われることを特徴とする請求項1または2に記載のライン形成方法。
  4. 前記ラインの厚さ/幅が、0.1以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のライン形成方法。
  5. 前記基板が、プリント配線板であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のライン形成方法。
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