JP5731177B2 - 石膏硬化体の製造方法及び石膏硬化体 - Google Patents

石膏硬化体の製造方法及び石膏硬化体 Download PDF

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Description

本発明は、従来の石膏硬化体より低い密度を有する軽量の石膏硬化体を製造する方法及び石膏硬化体に関する。
石膏硬化体の大部分を構成する二水石膏の密度は約2.3g/cm3 であり、代表的な石膏硬化体製品である石膏ボードの場合、厚さ12.5mmで単位面積1m2 当たりの重量が20kgを超える。重量が大きいことは輸送コストや取り扱い上不利なため、従来から、石膏硬化体の低密度化の検討がなされてきた。
低密度化の検討により、一般に流通する石膏ボードの密度は0.6〜0.9g/cm3程度に低下している(特許文献1参照)。更に気泡や発泡樹脂等を混入した密度0.45g/cm3 程度の石膏硬化体も得られている(特許文献2参照)。
特公平7−12968号公報 特許第4220704号公報
特許文献1及び2に記載された従来の石膏硬化体では、低密度化は未だ不十分であり、また、主として低密度材料の混入による手法であり、低密度化には限界があった。
一方、半水石膏に標準混水量より多量の水を加えることにより、石膏硬化体の密度が低下することが広く知られている。しかし、半水石膏に標準混水量より多量の水を加えた場合、石膏と水とが分離するため密度の低下に限界があり、実用化されていなかった。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、低密度材料の混入に頼ることなく、標準混水量より過剰な量の水に分散剤を分散させた懸濁液を半水石膏に加えて水和させることで石膏と水との分離を抑制し、従来よりも低い密度を有する軽量の石膏硬化体が製造できる石膏硬化体の製造方法、及び、該製造方法により製造が可能な低密度化された軽量の石膏硬化体を提供することを目的とする。
本発明に係る石膏硬化体の製造方法は、半水石膏と水とを混合して硬化体を製造する石膏硬化体の製造方法において、水に、精製した植物繊維をミクロフィブリル化して製造され、幅が1〜200nm、アスペクト比が100以上の繊維状をなす微小繊維状セルロース、ベントナイト、及び磨砕木粉からなる群から選択される分散剤を加えて懸濁液を作製する懸濁液作製工程と、該懸濁液作製工程により得られた懸濁液に、半水石膏を、前記懸濁液中の水の量と前記半水石膏との重量比が、100〜2000:100になるように加えて攪拌し、スラリーを作製するスラリー作製工程と、該スラリー作製工程により得られたスラリーを型に入れて水和させ、成形する成形工程と、該成形工程により得られた成形物を乾燥する乾燥工程とを有することを特徴とする。
本発明においては、水に分散剤が分散した懸濁液に半水石膏を加えて(即ち、水の量が半水石膏の標準混水量より過剰な状態で)攪拌して作製したスラリーでは、水中に存在する分散剤によって、標準混水量よりも過剰な量の水と半水石膏との分離が抑制される。成形工程ではスラリー中の半水石膏が水和するときに標準混水量よりも過剰な量の水によって石膏の水和物(二水石膏)が針状結晶に形成されると共に、分散剤によって結晶同士が凝集せず水を介在させて互いに分離した状態が維持される。乾燥工程では、二水石膏の針状結晶の間に存在する水が蒸発し、二水石膏の針状結晶が互いの間隔を維持した状態で結合し、石膏の硬化体が生成される。
分散剤に微小繊維状セルロースを用いた場合、微小繊維状セルロースが石膏の水和物(二水石膏)の結晶に付着し、凝集を抑制すると共に、微小繊維状セルロースが互いに絡み合い、二水石膏の結晶の結合強度を高める。
分散剤にベントナイトを用いた場合、粘土鉱物であるベントナイトが石膏の水和物(二水石膏)の結晶に付着し、凝集を抑制すると共にスラリーの粘性を高め、正確な寸法の成形物が得られる。
分散剤にベントナイトを用いた場合、木粉を磨砕して微細化した磨砕木粉が石膏の水和物(二水石膏)の結晶に付着し、凝集を抑制する。
発明においては、分散剤の添加によって半水石膏100重量部に対して水100〜2000重量部の混水量の広い範囲で水と半水石膏との分離が抑制される。
本発明に係る石膏硬化体は、二水石膏及び該二水石膏に付着した、精製した植物繊維をミクロフィブリル化して製造され、幅が1〜200nm、アスペクト比が100以上の繊維状をなす微小繊維状セルロース、ベントナイト、及び磨砕木粉からなる群から選択される分散剤を含み、前記分散剤が前記微小繊維状セルロースである場合、半水石膏100重量部に対して、前記微小繊維状セルロースが1〜20重量部、水が300〜2000重量部となるように、前記水に前記微小繊維状セルロースを加えて懸濁液を作製した後、前記半水石膏を加えてなり、前記分散剤が前記ベントナイトである場合、半水石膏100重量部に対して前記ベントナイトが2.5〜5重量部、水が300〜2000重量部となるように、前記水に前記ベントナイトを加えて懸濁液を作製した後、前記半水石膏を加えてなり、前記分散剤が磨砕木粉の場合、半水石膏100重量部に対して前記磨砕木粉が5〜15重量部、水が300〜2000重量部となるように、前記水に前記磨砕木粉を加えて懸濁液を作製した後、前記半水石膏を加えてなり、二水石膏の針状結晶が間隔を維持して結合し、密度が0.4g/cm3 以下であることを特徴とする。
本発明においては、分散剤が付着した二水石膏の針状結晶が間隔を維持して結合し、密
度が0.4g/cm3 以下である。
本発明に係る石膏硬化体の製造方法によれば、従来よりも更に低密度化された軽量の石膏硬化体を製造することができる。
また、分散剤に微小繊維状セルロースを用いた場合は、低密度化に加えて、機械的強度が補強された石膏硬化体を製造することができる。
また、分散剤にベントナイトを用いた場合は、低密度化に加えて、成形性に優れた石膏硬化体を製造することができる。
また、分散剤に磨砕木粉を用いた場合は、低密度化に加えて、木材の研磨等により生じる木粉を分散剤として有効利用できる。
また、半水石膏の標準混水量(例えば半水石膏100重量部に対して水85重量部である)よりも過剰の度合いが大きい混水量の条件に設定し、低密度化された軽量の石膏硬化体を製造することができる。
本発明に係る石膏硬化体によれば、従来よりも更に低密度化された軽量の石膏硬化体が提供される。
本発明に係る石膏硬化体の製造工程を示すフロー図である。 分散剤として微小繊維状セルロースを用いた場合の混水量及び分散剤の添加量と石膏硬化体の密度との関係を示すグラフである。 分散剤としてベントナイトを用いた場合の混水量及び分散剤の添加量と石膏硬化体の密度との関係を示すグラフである。 分散剤として磨砕木粉を用いた場合の混水量及び分散剤の添加量と石膏硬化体の密度との関係を示すグラフである。 分散剤を用いない場合の混水量及び分散剤の添加量と石膏硬化体の密度との関係を示すグラフである。 分散剤として微小繊維状セルロースを用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。 分散剤として微小繊維状セルロースを用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。 分散剤としてベントナイトを用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。 分散剤としてベントナイトを用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。 分散剤として磨砕木粉を用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。 分散剤として磨砕木粉を用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。 分散剤を用いない場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。 分散剤を用いない場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。
以下、本発明に係る石膏硬化体の製造方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る石膏硬化体の製造工程を示すフロー図である。本発明に係る石膏硬化体の製造方法では、懸濁液作製工程、スラリー作製工程、成形工程及び乾燥工程を経て石膏の硬化体が製造される。
懸濁液作製工程では、水に分散剤を加えて懸濁液を作製する。分散剤として、微小繊維状セルロース、ベントナイト及び磨砕木粉を用いた。水に対する分散剤の添加量は、1〜20重量%の範囲で実施した。
微小繊維状セルロースは、ダイセルファインケム(株)製の市販品(商品名「セリッシュ」)である。精製した植物繊維をミクロフィブリル化して製造され、幅が1〜200nm、アスペクト比が100以上の繊維である。
ベントナイトは、市販されている一般的な粉末状(粒径50μm以下)のベントナイトである。主成分は二酸化ケイ素(含有量67.5%)であり、他に酸化アルミニウム(含有量15.2%)、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム(全て含有量3%以下)、及び層間水(ベントナイトの結晶層間に吸着されている水分子)を含む。
磨砕木粉は、木材を研磨した際に出る木粉を粉砕、磨砕することによって製造される木材微細化物であり、グラインダーで磨砕し十分に微細化されている。平均粒径8〜10μm、最大粒径40μmである。
水に分散剤を加えたものをホモミキサー(特殊機化工業(株)製、オートホモミキサー)で攪拌して分散させ、懸濁液を作製した。攪拌の条件は分散剤の種類や配合(添加量)によって異なるが、原料が均一に混合された状態になればよく、回転数6000〜8000rpm、攪拌時間2〜5分間とした。
スラリー作製工程では、懸濁液作製工程により得られた懸濁液に該懸濁液中の水の量が標準混水量に相当する半水石膏の量よりも少ない量の半水石膏を加えて攪拌し、スラリーを作製する。即ち、懸濁液中の水の量がスラリー作製工程で加える半水石膏の標準混水量より過剰な状態となる。具体的には、スラリー中の半水石膏の量100重量部に対して、懸濁液中の水の量が100〜2000重量部の範囲でスラリーを作製した。
半水石膏は、美術工芸用として市販されている家庭化学工業(株)製のもの(製品名「石こう」である。主成分はβ型半水石膏(硫酸カルシウム半水塩、含有量90%以上)で、標準混水量は85%(石膏100gに対して加える水の最適量が85g)であり、混水量85%を越えると石膏と水が分離する。他に硫酸カルシウム無水塩(II型、III型)、炭酸カルシウムを各々5%以下含有する。なお半水石膏にはα型とβ型があるが、本発明の製造方法による軽量化ではどちらの型でも実施できる。
前記懸濁液に半水石膏を投入したものをホモミキサー(特殊機化工業(株)製、オートホモミキサー)で攪拌し、水・分散剤・半水石膏が所定の配合で混合ざれたスラリーを調整した。攪拌の条件は分散剤の種類や配合(添加量)によって異なるが、原料が均一に混合された状態になればよく、回転数500〜2000rpm、攪拌時間0.5〜2分間とした。
成形工程では、スラリー作製工程により得られたスラリーを型に入れて水和させ、成形する。スラリーを型枠内に流し込み、室温で30分〜150分間静置して半水石膏を水和させる。尚、半水石膏の水和反応では一般に混水量が多いほど水和に要する時間が長くなることが知られている。
乾燥工程では、成形工程により得られた成形物を乾燥する。水和反応が終了し、スラリーが硬化してできた成形体を型枠から取り出し、乾燥機内で40〜50℃の温風で36時間乾燥して石膏硬化体を作製した。尚、乾燥時間は石膏硬化体が恒量となるまで乾燥すればよいが、混水量が多い場合にも乾燥されるように上記の時間とした。
比較例として、分散剤を含まない石膏硬化体を製造した。具体的には、水に半水石膏を投入してホモミキサーで攪拌し、所定の混水量のスラリーを調整した。半水石膏の量100重量部に対して、水の量を100〜2000重量部の範囲でスラリーを作製した。次に、水と石膏とが分離する前にスラリーを型枠内に流し込み、室温で30分〜150分間静置して半水石膏を水和させた。次に、水和反応が終了した後、石膏と分離した余剰の水を捨てて型枠から成形体を取り出し、乾燥機内で40〜50℃の温風で36時間乾燥して石膏硬化体を作製した。
図2は分散剤として微小繊維状セルロースを用いた場合の混水量及び分散剤の添加量と石膏硬化体の密度との関係を示すグラフ、図3は分散剤としてベントナイトを用いた場合の混水量及び分散剤の添加量と石膏硬化体の密度との関係を示すグラフ、図4は分散剤として磨砕木粉を用いた場合の混水量及び分散剤の添加量と石膏硬化体の密度との関係を示すグラフ、図5は分散剤を用いない場合の混水量及び分散剤の添加量と石膏硬化体の密度との関係を示すグラフである。尚、図2〜図5の横軸の混水量100〜2000%が混水量100〜2000重量部に対応する。
分散剤が微小繊維状セルロースの場合、半水石膏100重量部に対して微小繊維状セルロースの添加量1〜20重量部、混水量200〜2000重量部の範囲で石膏硬化体の密度が0.5g/cm3 以下となり、高い軽量化の効果を得ることができる。特に、微小繊維状セルロースの添加量2.5〜15重量部、混水量300〜1000重量部の範囲では石膏硬化体の密度が0.4g/cm3 以下となり、低密度化の効果が顕著である。
分散剤がベントナイトの場合、半水石膏100重量部に対してベントナイトの添加量1〜10重量部、混水量250〜2000重量部の範囲で石膏硬化体の密度が0.5g/cm3 以下となり、高い軽量化の効果を得ることができる。特に、ベントナイトの添加量2.5〜5重量部、混水量300〜2000重量部の範囲で石膏硬化体の密度が0.4g/cm3 以下となり、低密度化の効果が顕著である。
分散剤が磨砕木粉の場合、半水石膏100重量部に対して磨砕木粉の添加量2.5〜15重量部、混水量250〜2000重量部の範囲で石膏硬化体の密度が0.5g/cm3 以下となり、高い軽量化の効果を得ることができる。特に、磨砕木粉の添加量5〜15重量部、混水量300〜2000重量部の範囲で石膏硬化体の密度が0.4g/cm3 以下となり、低密度化の効果が顕著である。
一方、分散剤を添加しない比較例では、半水石膏100重量部に対して混水量200〜2000重量部の範囲で石膏硬化体の密度は0.6g/cm3 前後の値で推移している。混水量が標準混水量より過剰な場合でも、分散剤を添加した場合の方が低い密度の石膏硬化体が作製できる。
次に、上記の製造方法によって製造された石膏硬化体の構造についてSEM観察による結果を説明する。図6及び図7は分散剤として微小繊維状セルロースを用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真、図8及び図9は分散剤としてベントナイトを用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真、図10及び図11は分散剤として磨砕木粉を用いた場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真、図12及び図13は分散剤を用いない場合の石膏硬化体の構造を示す断面写真である。
半水石膏100重量部に対し、微小繊維状セルロースの添加量2重量部、混水量400重量部の配合にて得られた石膏硬化体の倍率500倍の写真が図6、倍率2500倍の写真が図7である。互いに絡まりながら、二水石膏の結晶表面に付着している微小繊維状セルロースを白矢印で示している。
半水石膏100重量部に対し、ベントナイトの添加量5重量部、混水量400重量部の配合にて得られた石膏硬化体の倍率500倍の写真が図8、倍率2500倍の写真が図9である。ベントナイトは水に懸濁する際に非常に細かく分散するため、石膏硬化体中に明確な粒子の形状では残らない。二水石膏の結晶の縁に凝集物として付着しているベントナイトを白矢印で示している。写真では見えないが、二水石膏の結晶表面に薄く付着した状態のベントナイトもあると推測される。
混水量を増やすことによって石膏硬化体中の二水石膏の形状が短柱状から針状へ変化し、またそれに伴い、二水石膏の結晶の間に空隙の占める割合が増加する。特に分散剤として微小繊維状セルロース及びベントナイトを用いた場合に二水石膏の結晶の針状化が顕著である。
半水石膏100重量部に対し、磨砕木粉の添加量10重量部、混水量400重量部の配合にて得られた石膏硬化体の倍率500倍の写真が図10、倍率2500倍の写真が図11である。分散剤として磨砕木粉を用いた場合は微小繊維状セルロース及びベントナイトを用いた場合に比べて短く太い二水石膏の結晶が多く観察される。この原因として、微小繊維状セルロース及びベントナイトに比べて、磨砕木粉の懸濁液は保持できる水の量が少ないことが考えられる。また磨砕木粉の凝集物には倍率500倍でも確認できる比較的大きなものが含まれている。石膏硬化体中で二水石膏の結晶表面に付着している磨砕木粉の凝集物を白矢印で示している。
半水石膏100重量部に対し、分散剤を加えず、混水量400重量部の配合にて得られた石膏硬化体の倍率500倍の写真が図12、倍率2500倍の写真が図13である。分散剤を用いない場合、針状化していない二水石膏の結晶が多く観察される。また二水石膏の結晶の間に空隙の占める割合が減少している。
前述の実施の形態では、分散剤として微小繊維状セルロース、ベントナイト及び磨砕木粉を用いたが、これらに限るものではない。例えば、含水マグネシウム珪酸塩を主成分とする粘土鉱物であるセピオライトを用いてもよい。

Claims (2)

  1. 半水石膏と水とを混合して硬化体を製造する石膏硬化体の製造方法において、
    水に、精製した植物繊維をミクロフィブリル化して製造され、幅が1〜200nm、アスペクト比が100以上の繊維状をなす微小繊維状セルロース、ベントナイト、及び磨砕木粉からなる群から選択される分散剤を加えて懸濁液を作製する懸濁液作製工程と、
    該懸濁液作製工程により得られた懸濁液に、半水石膏を、前記懸濁液中の水の量と前記半水石膏との重量比が、100〜2000:100になるように加えて攪拌し、スラリーを作製するスラリー作製工程と、
    該スラリー作製工程により得られたスラリーを型に入れて水和させ、成形する成形工程と、
    該成形工程により得られた成形物を乾燥する乾燥工程とを有することを特徴とする石膏硬化体の製造方法。
  2. 二水石膏及び該二水石膏に付着した、精製した植物繊維をミクロフィブリル化して製造され、幅が1〜200nm、アスペクト比が100以上の繊維状をなす微小繊維状セルロース、ベントナイト、及び磨砕木粉からなる群から選択される分散剤を含み、
    前記分散剤が前記微小繊維状セルロースである場合、半水石膏100重量部に対して、前記微小繊維状セルロースが1〜20重量部、水が300〜2000重量部となるように、前記水に前記微小繊維状セルロースを加えて懸濁液を作製した後、前記半水石膏を加えてなり、
    前記分散剤が前記ベントナイトである場合、半水石膏100重量部に対して前記ベントナイトが2.5〜5重量部、水が300〜2000重量部となるように、前記水に前記ベントナイトを加えて懸濁液を作製した後、前記半水石膏を加えてなり、
    前記分散剤が磨砕木粉の場合、半水石膏100重量部に対して前記磨砕木粉が5〜15重量部、水が300〜2000重量部となるように、前記水に前記磨砕木粉を加えて懸濁液を作製した後、前記半水石膏を加えてなり、
    二水石膏の針状結晶が間隔を維持して結合し、密度が0.4g/cm3 以下であることを特徴とする石膏硬化体。
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