JP5730590B2 - 落下防止機能付きソケット - Google Patents

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Description

本発明は、インパクトドライバー等の電動回転工具に装着して、ボルトやナットを締め付ける際に使用する締め付け工具であるソケットに関するものであり、とりわけソケットの先端側に位置するソケット部が、基端側の接続軸部が破断したとしても、下方に落下しないものに関する。
電動回転工具の一つであるインパクトドライバーは、既に久しく多くの利用者によって使われて来ているが、最近ではこの電動工具のパワーがアップして、強力な締め付けトルクを有するものが発売されるようになって来た。
トルクが大きくなり、この締め付けトルクが強大になるに伴って、当該電動回転工具に装着するソケットのその基端側の接続軸部が破断するという事故が発生するようになった。
このような軸部の破断事故が発生すると、高所で作業を行っている場合には、ソケット部が下方に落下し、非常に危険な事故を招来させることとなるのである。
このソケット部の落下防止のために、従来から下記特許文献に記載のものが提案されている。
この文献に記載の工具用ソケットは、先端側のソケット部と、基端側の工具へ取り付ける工具取付部とからなり、工具取付部の外周に摺動可能に取り付けられた治具胴体部と、治具胴体部に取り付けられたリングとを有するものである。
この工具用ソケットは6角軸のドライバービットを介してインパクトドライバーに装着される。即ち、インパクトドライバーに連結された6角軸ドライバービットの先端に取り付けられるものである。
この取り付け状態において、前記リングをインパクトドライバーの本体に取付けられたバンド等の取付具に接続することにより、工具用ソケットの落下を防止することができるものである。
特開2009−285756号公報
上記従来のソケットにおいては、インパクトドライバーに装着された6角軸ドライバービットに連結するタイプのものであり、6角軸ドライバービットの破断によって、或いは当該ビットへの不完全な接続や接続時のミス等々によってソケットが落下するのを防止するものである。
そして、その構成としては、ソケットの基端側に摺動可能な治具胴体部にリングを取り付け、当該リングにインパクトドライバー側に固定されたバンド等の取付部を連結してその落下防止を図るものである。
本願発明においては、上記のような電動回転工具に装備されたバンド部材との連結によって落下防止を図るというのではなく、ソケット自体にその落下防止手段を装備させ、電動回転工具に連結するソケットの接続軸部が仮に破断したとしても、先端側のソケット部が下方に分離して落下しないものを提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明の第1のものは、基端側には、インパクトドライバー等の電動回転工具に連結できる横断面6角形状の接続軸部を有し、この接続軸部の先端側には、ボルト頭部又はナット等の被締着部材に適合する横断面6角形の受容孔部が設けられたソケット部を有するソケットにおいて、ソケット部の基端側と接続軸部とを連結する連結部材を外装し、これにより、接続軸部のソケット部側の部位が破断した際に、ソケット部と接続軸部とが前記連結部材によって連結されたままの状態を維持して、ソケット部が下方に落下しないことを特徴とする落下防止機能付きソケットである。
本発明の第2のものは、上記第1の発明において、連結部材が金属製バネ材から成る螺旋状の線条材(15)から形成され、この線条材(15)の両端部はそれぞれソケット部と接続軸部に連結し、且つ何れか一方又は両方の連結を相互に空回り可能としたことを特徴とする落下防止機能付きソケットである。
本発明の第3のものは、上記第2の発明において、螺旋状に巻回された前記線条材の螺旋の間隔を無くして、各螺旋同士が密着していることを特徴とする落下防止機能付きソケットである。
本発明の第4のものは、上記第2又は第3の発明において、前記線条材の螺旋の向きが、ソケットの締め付け右方向とは逆の左向きであることを特徴とする落下防止機能付きソケットである。
本発明の第5のものは、上記第1の発明において、連結部材が金属製バネ材から成る螺旋状の線条材から形成され、この線条材の両端部はそれぞれソケット部と接続軸部に連結し、これら両端の連結を相互に空回り不能に固定し、前記線条材の螺旋の向きが、ソケットの締め付け右方向とは逆の左向きであることを特徴とする落下防止機能付きソケットである。
本発明の第6のものは、上記第1の発明において、連結部材が金属製の筒体形状のものからなり、連結部材とソケット部の連結は空回り不能に固定し、連結部材と接続軸部の連結は空回り可能としたことを特徴とする落下防止機能付きソケットである。
本発明の第7のものは、上記第6の発明において、連結部材の基端側端部の内径を先端側の内径よりも細径とし、連結部材の内部で接続軸部の外周にストッパーリング等のストッパー部材を固定することにより、接続軸部が破断した際に、連結部材が接続軸部から分離しないようにしたことを特徴とする落下防止機能付きソケットである。
本発明の第8のものは、上記何れかの発明において、接続軸部のソケット部に近接する部位の外周面に破断補助のための切込線を刻設したことを特徴とする落下防止機能付きソケットである。
本発明の第1のものにおいては、基端側の接続軸部と、この接続軸部の先端側に設けられたソケット部とから成るソケットにおいて、ソケット部の基端側と接続軸部とを連結する連結部材を外装しているため、換言すると、ソケット部基端側から接続軸部に架けてこれらの外周に連結部材を装着しているため、電動回転工具に当該ソケットを装着して締め付け作業を行っている最中に、接続軸部のソケット部側の部位が破断したとしても、連結部材の存在により、ソケット部と接続軸部とが連結されたままの状態を維持することができるのである。
その故、ソケット部が接続軸部から分離して、下方に落下することがない。
本発明の第2のものにおいては、前記連結部材を具体化したものであって、この連結部材が金属製バネ材からなる螺旋状の線条材から形成されたものである。
換言すれば、ソケット部と接続軸部とが接続する部分で、ソケット部から接続軸部に至る部分、即ちソケット部から接続軸部に架けての部分の外周に金属製バネ材から成る螺旋状の線条材が巻回されたものである。
従って、電動回転工具に当該ソケットを装着して締め付け作業を行っている最中に、接続軸部のソケット部側の部位が破断した際、前記線条材が伸長してソケット部と接続軸部とが連結されたままの状態を維持するために、ソケット部が分離して、下方に落下することがない。
線条材は、金属製バネ材を螺旋状に巻回したものであって、丁度コイルスプリング状のものからなり、この線条材が適切に、良好に伸長して断裂された接続軸部とソケット部とが分離しないのである。
ここで、この接続軸部が破断した際には、電動回転工具に連結している接続軸部は回転を続けるが、線条材の何れか一方の端部又は両方の端部がソケット部及び/又は接続軸部と空回りするために、ソケット部の回転が停止しても何ら問題が生じないように構成しているのである。
本発明の第3のものにおいては、螺旋状に巻回された前記線条材の螺旋の間隔をゼロとして、その間隔を無くして、それぞれの螺旋が密着した状態となっているために、この線条材はその螺旋の中心線の方向に伸長する動作のみ行なうことができ、極めて良好に、即ち極めてその長手方向(上記螺旋の中心線方向)に十分な長さ分伸長することができるものとなる。
これにより、接続軸部が破断しても、線条材が十分な長さ分伸長できるために、この線条材自身が断線するようなこともないのである。
本発明の第4のものにおいては、ソケットは通常右回転することによりボルトやナットを締め付けることができるため、前記線条材の螺旋をこの右回転とは逆の左方向に巻回させたものである。
これにより、接続軸部が破断した際に、螺旋が解き開かれるような開放される方向に線条材に力が負荷されるため、線条材自身の断裂の可能性を極小にすることができる。
本発明の第5のものは、上記第4の発明で線条材の螺旋を左向きとしたが、このように螺旋を左巻きとした場合には、線条材の両端部は、それぞれソケット部及び接続軸部と空回りせずに固定してあっても実施可能となる。
というのも、螺旋が左巻きの場合には、接続軸部が破断した際に、電動回転工具の回転力が線条材に伝達されたとしても、この線条材の螺旋が開放される方向に力が負荷されるため、線条材が破断する恐れがないからである。
従って、線条材の螺旋を左巻きとした場合には、線条材の両端部は固定されたままで、空回りせずとも実施可能となる。この構成を請求項5において限定したものである。
そして、その効果は上記第4の発明と同一となる。
本発明の第6のものは、連結部材を更に限定したものであり、この連結部材は上記のような線条材でなくとも実施可能であり、即ち、連結部材は金属製の筒体形状のものであっても実施可能なのである。
しかし、線条材のように伸長することができないため、連結部材の一方端部である接続軸部との連結において、空回り可能に構成したものである。
これにより、接続軸部が破断したとしても、ソケット部は連結部材を介して接続軸部と分離せずに下方に落下することが防止される。
また、電動回転工具の回転も接続軸部と連結部材とが空回り可能なため、何の問題も生じないのである。
尚、ここで連結部材の両端部は、その何れか一方又は両方が空回り可能であれば、本考案発明の課題を解決できるのではあるが、上記のように連結軸部との連結のみを空回り可能としたのは、それ以外の場合には、その製作が非常に困難となり、製造コストの面で採算が合わなくなるからである。
本発明の第7のものにおいては、上記第6の発明において、連結部材と接続軸部との空回り可能な連結構造を具体化したものである。
即ち、連結部材の基端側端部の内径を先端側の内径よりも細径とし、連結部材の内部で接続軸部の外周にストッパーリング等のストッパー部材を固定することにより、接続軸部は連結部材から抜脱不能となり、これにより接続軸部が破断したとしても、両者は分離せず、従って、先端側のソケット部も下方に落下することがないのである。
本発明の第8のものにおいては、接続軸部のソケット部に近接する部位の外周面に破断補助のための切込線を刻設しているために、仮に接続軸部が破断する際には、この切込線の部位で破断することとなり、連結部材の内部エリア内で接続軸部が破断されることとなり、それ故、ソケット部が分離して下方に落下することを防止できるのである。
本発明の落下防止機能付きソケットの第1実施形態を図示しており、その(A)が正面図、その(B)が左側面図、その(C)が右側面図である。 上記第1実施形態の中央縦断面図である。 上記第1実施形態に係る落下防止機能付きソケットの接続軸部が破断した状態を図示する正面図である。 本発明の落下防止機能付きソケットの第2実施形態を示す全体斜視図である。 上記第2実施形態の分解斜視図である。 図4の中央縦断面図である。
以下、添付の図面と共に本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の落下防止機能付きソケットの第1の実施形態を図示しており、その(A)が正面図、その(B)が左側面図、その(C)が右側面図である。また図2は、この実施形態の中央縦断面図である。以下、これらの図面に基づき説明を加える。
本発明に係る落下防止機能付きソケット10は全て金属製で、基端側(図中右側)に位置する接続軸部11と先端側(図中左側)に位置するソケット部12とからなる。
接続軸部11は横断面略正6角形の棒状体からなり、図示はしていないが、電動回転工具であるインパクトドライバーの回転駆動軸に連結される。
接続軸部11の外周に設けられている環状凹部11hは、インパクトドライバーの装着孔部に挿入した際にワンタッチで連結固定されるためのストッパー用鋼球が適合するためのものである。
ソケット部12は、その端面に受容孔部13が設けられ、ボルト頭部やナットと適合し、係合して、これらボルトやナットを受容し、締め付けることができる。
ソケット部12の基端部14は細径に形成され、その基端部14に設けられた孔部内に接続軸部11の先端部16が嵌合し、外側からカシメられて相互に連結固定されている。
本発明においては、ソケット部12の基端部14と接続軸部14の先端部側とを連結している部分、即ち、ソケット部12と隣接する接続軸部11の先端側の部分の外周を囲繞するように設けられている線条材15がその特徴部分となっている。
この線条材15は、金属製バネ材を巻回したものからなるコイルスプリングの如きものであって、その巻回された螺旋の間隔をゼロに、即ちそれぞれの螺旋が密着した状態に巻回された状態のコイルスプリングの如きものから形成されている。
このように螺旋の間隔をゼロとしたのは、本発明にあっては、この線条材15の収縮する機能が必要でなく、伸長する機能だけを有していればよいからである。
この実施形態では、線径約0.9mmのものを使用している。
そして、この線条材15は、ソケット部12側でその巻回外径を大きく、その接続軸部11側でその外径を小さく形成している。それぞれの部分の外径に適合させるためである。
更に、この線条材15の最先端部15tは、ソケット部12の基端部14の先端側に設けられている環状溝部14mに適合するように設けられ、この最先端部15tは、前記環状溝部14m内で空回りするように形成されている。
しかし、このように空回りはするが、線条材15の最先端部15tはソケット部12の基端部14の環状溝部14mと適合しているために、線条材15がソケット部12から抜脱することはない。
他方、線条材15の基端部15b側は、接続軸部11の外周に強制嵌合されていて、この基端部15bは、接続軸部11と空回り不能に固定された状態である。
従って、図2の断面図において、仮に接続軸部11の破断線Hの部位で使用中に破断が生じると、接続軸部11及び線条材15は回転を続行したままとなるが、線条材15とソケット部12とは相互に空回りするために、何ら問題は生じないのである。
ここで、線条材15は、次の図3で説明するが、螺旋中心線において先端側から基端側に向かって左巻きに巻回されているものである。
というのも、接続軸部11の回転が続行している最中に、接続軸部11が破断した場合、この線条材15の巻回が解き開かれる反対方向の右方向に接続軸部11は回転を続行することとなるからである。
図3は、本発明の上記第1実施形態に係る落下防止機能付きソケット10の接続軸部が破断した状態を図示する正面図である。但し、電動回転工具の図示は省略している。
この図面から解る通り、インパクトドライバー等の電動回転工具に接続軸部11が装着され、落下防止機能付きソケット10が回転せされ、締め付け作業が行われている最中に、接続軸部11が破断すると、接続軸部11及び線条材15は共に回転を続行するが、その回転はソケット部12には伝達されず、ボルト頭部又はナットに係合している受容孔部はボルト等から離脱して、線条材15は、接続軸部11の破断部位で伸長し、ソケット部12は、落下状態と成るのである。
しかし、この状態で、本発明では、このソケット部12が下方に落下しないのである。
このように、本発明においては、ソケット部12が下方に落下した状態(線条材とは接続状態で)の位置は、図3の状態に必ずしもなるとは限らないが、このソケット部12が線条材15から分離して、下方に落下してしまうという問題は生ずることがなく、この線条材15の存在によってソケット部12の落下が防止されるのである。
尚、線条材15と接続軸部11との連結は、強制嵌合によっているが、接続軸部11が破断した際の力の負荷状況は、接続軸部11の長手方向と平行な方向には負荷されず、必ず横方向への負荷となるために、線条材15が接続軸部11がら抜脱するという問題は殆ど生じないのである。
また、図3においては、上記した通り、線条材15の巻回方向が、線条材15の螺旋中心の先端側から基端側への方向において左方向であることが見て取れる。これによって、接続軸部11が破断した際に、線条材15の巻回方向である左巻きが開放されるように力が負荷されることとなるのである。
これによって、良好に線条材15が伸長し、解き開かれ、ソケット部12が保持されるのである。
尚、上記のように線条材15の巻回方向を左巻きとする場合、線条材15の両端部のそれぞれは、ソケット部12の基端部14及び接続軸部11と空回りせずに固定させておいてもよいものである。
というのも、螺旋が左巻きの場合には、接続軸部が破断した際に、電動回転工具の回転力が線条材に伝達されたとしても、この線条材の螺旋が開放される方向に力が負荷されるため、線条材が破断する恐れがないからである。この構成は、請求項5に特定したものである。
図4は、本発明の落下防止機能付きソケットの第2実施形態を示す全体斜視図である。
この第2実施形態に係る落下防止機能付きソケット20においては、ソケット部12と接続軸部11とを連結する連結部材25が上記第1実施形態と異なる。
この第2実施形態では、この連結部材25が金属製の筒体形状のものから成り、その基端側端部の開口径が先端側の開口径よりも小さく形成されたものから成る。
この連結部材25の内部構造は、次の図5及び図6により説明する。
この連結部材25の先端側は、ソケット部12の基端部14の部分にカシメられ、固定されている。図中、28がカシメ部を示す。
他方、この連結部材25の基端側は、後に説明するが、接続軸部11と空回り可能に形成されている。
従って、接続軸部11が連結部材25の内部で破断したとしても、その回転力は連結部材25には伝達しない構成である。
図5は、上記第2実施形態の分解斜視図である。図6は、図4の中央縦断面図である。
これらの図を用いて連結部材25の内部構造について説明する。
ソケット部12及び接続軸部11の構造及び形態は、上記第1実施形態のものと同一である。
この第2実施形態においては、接続軸部11の先端側のソケット部12近傍にストッパーリング26を固定している。
このストッパーリング26は、金属製の輪状部材からなり、接続軸部11の外周にカシメて固定している。或いは、溶接によって固着してもよい。
このストッパーリング26の外径は、ソケット部12の基端部14の外径と略同一又はそれよりも少し小さく形成する。
連結部材25は、図6から良く解るとおり、金属製の略筒体形状を有し、その基端側の接続軸部側の端部の内径を細径に形成している。しかも、連結部材25の基端部25bと接続軸部11とは空回り可能である。即ち、連結部材25の基端部25bの開口部の内径は、接続軸部11の最大外径よりも大きく形成されている。
これにより、接続軸部11が連結部材25の内部で破断しても、両者の連結が分離されることがなく、電動回転工具の回転力が連結部材25に伝達されることもない。
図5から解る通り、この第2実施形態に係る落下防止機能付きソケット20を組み付け完成させるには、ストッパーリング26を接続軸部11に固定し、その後、連結部材25を矢印Dの基端側方向から嵌合して行き、ソケット部12の基端部14に嵌め合わせた後に、その外周部から3箇所乃至4箇所でカシメて固定するのである。或いは、その固定は、溶接によって行なうこともできる。
以上の構成により、第2実施形態においても、接続軸部11が連結部材25の内部で破断しても、先端のソケット部12は連結部材25を介して接続軸部11と分離せず、それ故、ソケット部12が下方に落下することが防止される。
尚、連結部材25とその基端部側の接続軸部との連結方法は、上記した通り、ストッパーリング26を用いて行なっているが、この構成はこれに限られず、連結部材25と接続軸部11とが空回り自在で、相互に分離できない構成であれば、どのような構成であってもよいものである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明においては以下の通り種々設計変更が可能である。
ソケット部に設けた受容孔部の大きさは適宜必要に応じて決定することができ、この受容孔部内に更にもう一つサイズの異なる小さいサイズの6角形の受容孔部を設けて2つのナットサイズに適合させることもできる。
受容孔部の深さも適宜設計変更することができる。
接続軸部の長さも適宜必要に応じて決定することができるが、この接続軸部の長さは適宜長めに設定することが望ましい。長めに設定することにより、回転トルクによる接続軸部に掛かる負担をより小さくして、破断リスクをより小さくするためである。
また、添付の図面には、表示していないが、接続軸部の先端側で、ソケット部の近傍に破断を補助するための切込線を軸部の外周面の周方向に刻設するのもよい。
通常は、回転トルクの負荷によって、ソケット部と接続軸部との境界部分で軸部側が一番破断されやすい部位であることが解っているが、この破断可能性の高い部位に予め破断を補助し、促進するために上記切込線を設けるのである。
この切込線によって、連結部材の内側部分で適切に破断が生じ易いようにしたものである。
第1実施形態においては、線条材の線径や巻数、線条材の巻回中心方向の長さも適宜自由に設計することができる。
また、線条材は、ソケット部側との連結において空回り可能に形成し、接続軸部側との連結においては空回り不能に形成したが、これとは逆に、接続軸部側の連結においても空回り可能に構成することもできる。
即ち、その連結方法としては、ソケット部側のように、環状凹部を接続軸部側に設けると、その強度が弱くなるために、このような環状凹部を形成することはできないが、ストッパーリング等のストッパー部材を接続軸部側に設け、このストッパー部材を線条材の接続軸部側の内側に配置させれば空回り可能に連結できることとなるのである。
更に、この線条材の両端部におけるソケット部及び接続軸部との連結において、これらの両端部においてもそれぞれ空回り可能に連結して実施することもできるのである。
請求項2において、線条材の両端部をそれぞれソケット部と接続軸部に連結し、且つ何れか一方又は両方の連結を相互に空回り可能とし、と限定した理由である。
また、線条材の両端部は、その螺旋の巻き方向を左巻きとすることにより、ソケット部及び接続軸部に空回り不能に固定することができ、この構成については請求項5に特定している。
金属製筒状体からなる連結部材の先端側及び基端側の外径及び内径、その長さ等も適宜必要に応じて設定することができ、また各種ソケットの形態に適合させてその形態を適宜設計変更することができる。
更に、ストッパーリングは、上記第2実施形態では、金属製の輪状部材を用いたが、このような輪状部材でなく、第1実施形態で用いた線条材を利用し、この内径を6角軸の接続軸部の外径よりも小さく形成して、これを5、6回巻回したものを用いて、接続軸部に強制嵌合することによりストッパー部材とすることができる。
このように、連結部材の基端側の接続軸部との連結は、空回り可能な連結であれば、どのような構成を採用してもよいものである。
以上、本発明は、ソケット部と接続軸部を連結する連結部材を外装することにより、ソケット自身に落下防止機能を付加することができ、極めて安全性に富んだ落下防止機能付きソケットを提供することができたものである。
10、20 落下防止機能付きソケット
11 接続軸部
12 ソケット部
13 係合孔部
14 基端部(ソケット部の)
14m 環状凹部
15 線条材
16 先端部(接続軸部の)
25 連結部材
26 ストッパーリング
27、28 カシメ部

Claims (6)

  1. 基端側には、電動回転工具に連結できる横断面6角形状の接続軸部(11)を有し、この接続軸部(11)の先端側には、被締着部材に適合する横断面6角形の受容孔部(13)が設けられたソケット部(12)を有するソケットにおいて、
    ソケット部(12)の基端側と接続軸部(11)とを連結する連結部材(25)を外装し、
    これにより、接続軸部(11)のソケット部(12)側の部位が破断した際に、ソケット部(12)と接続軸部(11)とが前記連結部材(25)によって連結されたままの状態を維持して、ソケット部(12)が下方に落下せず、
    前記連結部材(25)が金属製バネ材から成る螺旋状の線条材(15)から形成され、
    この線条材(15)の両端部はそれぞれソケット部(12)と接続軸部(11)に連結し、且つ何れか一方又は両方の連結を相互に空回り可能としたことを特徴とする落下防止機能付きソケット。
  2. 螺旋状に巻回された前記線条材(15)の螺旋の間隔を無くして、各螺旋同士が密着していることを特徴とする請求項に記載の落下防止機能付きソケット。
  3. 前記線条材(15)の螺旋の向きが、ソケットの締め付け右方向とは逆の左向きであることを特徴とする請求項1又は2に記載の落下防止機能付きソケット。
  4. 基端側には、電動回転工具に連結できる横断面6角形状の接続軸部(11)を有し、この接続軸部(11)の先端側には、被締着部材に適合する横断面6角形の受容孔部(13)が設けられたソケット部(12)を有するソケットにおいて、
    ソケット部(12)の基端側と接続軸部(11)とを連結する連結部材(25)を外装し、
    これにより、接続軸部(11)のソケット部(12)側の部位が破断した際に、ソケット部(12)と接続軸部(11)とが前記連結部材(25)によって連結されたままの状態を維持して、ソケット部(12)が下方に落下せず、
    前記連結部材(25)が金属製バネ材から成る螺旋状の線条材(15)から形成され、
    この線条材(15)の両端部はそれぞれソケット部(12)と接続軸部(11)に連結し、これら両端の連結を相互に空回り不能に固定し、
    前記線条材(15)の螺旋の向きが、ソケットの締め付け右方向とは逆の左向きであることを特徴とする落下防止機能付きソケット。
  5. 基端側には、電動回転工具に連結できる横断面6角形状の接続軸部(11)を有し、この接続軸部(11)の先端側には、被締着部材に適合する横断面6角形の受容孔部(13)が設けられたソケット部(12)を有するソケットにおいて、
    ソケット部(12)の基端側と接続軸部(11)とを連結する連結部材(25)を外装し、
    これにより、接続軸部(11)のソケット部(12)側の部位が破断した際に、ソケット部(12)と接続軸部(11)とが前記連結部材(25)によって連結されたままの状態を維持して、ソケット部(12)が下方に落下せず、
    前記連結部材(25)が金属製の筒体形状のものからなり、連結部材(25)とソケット部(12)の連結は空回り不能に固定し、連結部材(25)と接続軸部(11)の連結は空回り可能とし、
    更に、前記連結部材(25)の基端側端部の内径を先端側の内径よりも細径とし、連結部材(25)の内部で接続軸部(11)の外周にストッパーリング(26)を固定することにより、接続軸部(11)が破断した際に、連結部材(25)が接続軸部(11)から分離しないようにしたことを特徴とする落下防止機能付きソケット。
  6. 接続軸部(11)のソケット部(12)に近接する部位の外周面に破断補助のための切込線を刻設したことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の落下防止機能付きソケット。
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