JP3163715U - 電動式ドライバ用先端工具 - Google Patents

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光広 藤原
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Abstract

【課題】使用時に回転駆動が阻害されることなく、落下防止が図られ、工具本体の取り替えも可能な電動式ドライバ用先端工具の提供。【解決手段】円柱状の連結部26を有するソケット本体16と、ソケット本体16の外周面の周方向に形成された無端の溝部28と、溝部28に着脱可能に且つ回転可能に嵌合しうる連結部材20とを備えており、この連結部材20が、相互に開閉可能に連結された一対のアーム部材30と、各アーム部材30に形成されたロック用の貫通孔38とを有しており、上記一対のアーム部材30同士が閉じたときに上記溝部28に回転可能に嵌合するとともに、一対のアーム部材30の貫通孔38同士が連通し、一対のアーム部材30同士が開いたときに上記溝部28への嵌合が解かれるとともに、一対のアーム部材30の貫通孔38同士の連通が解かれるように構成されている。【選択図】図3

Description

本考案は、電動式ドライバの回転出力部に取り付けられて用いられるソケット等の先端工具に関する。
従来、ボルト及びナットの締め付けや取り外しのために、電動式ドライバの一種として、インパクトドライバが用いられている。インパクトドライバの回転出力部は、ソケットが着脱に取り付けられるように構成されている。回転出力部には、ボルト及びナットのサイズに応じた各サイズのソケットが選択的に取り付けられる。また、その回転出力部にドリルやねじ用ドライバが取り付けられる電動式ドライバも知られている。
上記各電動工具は建築物の建設現場等の高所で用いられることがある。高所において、使用者がインパクトドライバに異なるサイズのソケットを付け替えるとき、誤ってソケットを階下に落としてしまうおそれがある。また、インパクトドライバへのソケットの取り付けが不完全な場合、ソケットのドライバビット(ドライバへの接続部分)が破損した場合等、ソケットが下方に落下してしまう事態が考えられる。
かかる問題を回避するために、インパクトドライバの回転出力部への取り付けとは別に、ソケットをインパクトドライバにつなぐための落下防止具が提案されている(特開2009−285756公報)。この落下防止具は、ソケットの外周に回転自在に取り付けられる円筒部と、この円筒部に取り付けられたリングと、このリングとインパクトドライバとをつなぐ帯状の連結具とから構成されている。上記円筒部は、ソケットに対して回転自在ではあるが、取り外すことは困難である。従って、上記落下防止具は各ソケットに設けておく必要がある。
特開2009−285756公報
前述した、各ソケットに取り付けておく必要のある落下防止具では、この落下防止具を含めたソケットの製造コストが上昇し、ソケットの重量も増大する。
本考案は、上記した問題を解消するためになされたものであり、ソケット等の先端工具に対して着脱が可能な連結具であって、複数サイズの先端工具に一つで対応することができる連結具を備えた、電動式ドライバ用先端工具を提供することを目的としている。
本考案に係る電動式ドライバ用先端工具は、
円柱部分を有する工具本体と、
上記工具本体の外周面の周方向に形成された無端の溝部と、
この溝部に着脱可能に且つ回転可能に嵌合しうる連結部材とを備えており、
この連結部材が、相互に開閉可能な一対のアーム部材と、外部に接続するための接続部とを有しており、
上記アーム部材同士が、閉じたときに上記溝部に回転可能に嵌合し、開いたときに上記溝部への嵌合が解かれるように構成されている。
かかる先端工具によれば、連結部材が工具本体の溝部に回転可能に嵌合し、工具本体が電動式ドライバに接続された後、工具本体は問題なく回転駆動されうる。また、連結部材の接続部にひも等の可撓性長尺部材が接続され、この長尺部材の他端が電動式ドライバや使用者のベルト等に接続されることにより、工具本体の落下が防止される。連結部材の上記嵌合を解くことにより、工具本体と連結部材との分離は容易である。
各アーム部材にロック用の貫通孔が形成されており、上記一対のアーム部材が、互いに開閉可能に連結された別部材であり、アーム部材同士が閉じたときに上記貫通孔同士が連通し、アーム部材同士が開いたときに上記貫通孔同士の連通が解かれるように構成されており、上記貫通孔が上記接続部を構成しているのが好ましい。連結部材が工具本体の溝部に回転可能に嵌合した状態で貫通孔にロックが施されることにより、連結部材の工具本体への連結が保持されるからである。
上記アーム部材が、全体に板状を呈し、平面視が半円環状の係合部とこの係合部の一端に連続して形成された基部とを有しており、この基部において、両アーム部材が、互いに回動しうるように軸によって連結されており、上記基部における上記軸を挟んで係合部とは反対側に上記貫通孔が形成されているのが好ましい。薄型で軽量且つ構造が簡単になり、取り扱いが容易となるからである。
又は、上記アーム部材が、全体に板状を呈し、平面視が半円環状の係合部とこの係合部の一端に連続して形成された基部とを有しており、この基部において、両アーム部材が、互いに回動しうるように軸によって連結されており、上記係合部の先端部に上記貫通孔が形成されているのも好ましい。この構成であっても、薄型で軽量且つ構造が簡単になり、取り扱いが容易となるからである。
上記両アーム部材の貫通孔が上記接続部を構成しており、この貫通孔に、ロックのために着脱可能に連結されるフック部材と、このフック部材に接続された可撓性長尺部材とをさらに備えることができる。
上記一対のアーム部材が、通常は閉状態となるように相互に一体に形成され、且つ、外力によって弾力的に開きうるように構成されており、上記各アーム部材に外力付加用の係止孔が形成されていてもよい。
本考案に係る先端工具は、その連結部材を使用することにより、落下が防止された状態で電動式ドライバによって回転駆動されうる。また、この連結部材を、異なる工具本体に取り付けることも可能である。すなわち、一つの連結部材に対し、連結される工具本体を取り替えることが可能である。
図1は、本考案の一実施形態に係る先端工具が、電動式ドライバに取り付けられている状態を示す側面図である。 図2は、図1の先端工具の工具本体を示す側面図である。 図3は、図1の先端工具の工具本体に連結部材が取り付けられている状態を示す斜視図である。 図4(a)は、図1の先端工具における連結部材の閉じた状態を示す平面図であり、図4(b)はその右側面図であり、図4(c)は開いた状態を示す平面図である。 図5(a)は、他の例に係る連結部材の閉じた状態を示す平面図であり、図5(b)は開いた状態を示す平面図である。 図6は、他の例に係る連結部材を示す平面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本考案が詳細に説明される。
図1には電動式ドライバの一種であるインパクトドライバ12が示されている。このインパクトドライバ12の回転出力部14には、先端工具としてのソケット10が接続されている。ソケット10はインパクトドライバ12によって回転駆動される。このソケット10は、ソケット本体16と、ソケット本体16と一体に形成された、インパクトドライバ12への接続部であるドライバビット18と、ソケット本体16の落下防止のための連結部材20と、この連結部材20に連結された連結ひも部材22とを備えている。以下、ドライバビット18も含めてソケット本体16という。上記連結部材20は、ソケット本体16に対して回転自在に取り付けられているので、ソケット本体16の回転を阻害することはない。
図2には、上記ソケット本体16が示されている。図3には、ソケット本体16、連結部材20及び連結ひも部材22から構成されたソケット10が示されている。両図を参照しつつソケット10を説明する。ソケット本体16は、全体に複数段の円柱形状を呈している。ソケット本体16は、大外径のソケット部24と、小外径の連結部26と、前述したドライバビット18とが、その順に同軸状に連続して形成されたものである。
ソケット部24にはその先端に開口する六角穴24aが形成されている。六角穴24aの開口付近は、ボルト頭やナットが進入しやすいようにテーパ状に形成されている。六角穴24aの奥に形成されているのは円柱状の下穴24bである。六角穴には限定されず、対象のボルト、ナットに応じて、例えば十二角穴、四角穴等であってもよい。連結部26の外周面には、周方向に無端の溝部28が形成されている。すなわち、溝部28の底部は円形状に連続している。この溝部28には、上記連結部材20が回転可能に嵌合することができる(図3)。連結部26は、ソケット部24の外径と同一の外径にしてもよいが、重量軽減のために小外径にされている。
ドライバビット18は、上記回転出力部14のチャック(図示せず)に把持されやすく、且つ、回転が確実に伝わるように六角柱状に形成されている。その長手方向中間部には、チャックからの抜け止めのためにディテント機構のための溝18aが形成されている。
図4には、上記連結部材20が示されている。連結部材20は、好ましくはステンレス鋼等の金属から形成されている。この連結部材20は、相互に開閉するように連結された一対の板状のアーム部材30を有している。本実施形態では、一対のアーム部材30は互いに概ね同一の形状を呈しているが、それには限定されない。アーム部材30は、平面視が半円環状の係合部32と、この係合部32の一端に連続して形成された基部34とを有している。この基部34において、両アーム部材30が、互いに回動しうるように軸36によって連結されている。基部34における上記軸36を挟んで係合部32とは反対側にロック用の貫通孔38が形成されている
図4(a)に示されるごとく、両アーム部材30同士が閉じたときには、係合部32の先端同士が重なり合って、真ん中に円形の空間Sが生じる。この空間Sにソケット本体16の溝部28が貫入した状態となる(二点鎖線部参照)。このとき、一対のアーム部材30の貫通孔38同士が重なり合って一致し、連通する。この連通した両貫通孔38に、図3に示されるようなフック部材40が係合される。これにより、両アーム部材30同士が閉じた状態でロックされ、開くことが防止される。すなわち、連結部材20がソケット本体16から分離することが防止される。また、フック部材40には落下防止のために連結ひも部材22が接続されている。従って、この貫通孔38は接続部と言える。
図4(c)に示されるごとく、両アーム部材30同士が開いたときには、上記円形空間Sは開放され、ソケット本体16の溝部28への嵌合が解かれる。これとともに、上記両貫通孔38同士が互いに離れてしまい、両者の連通が解かれる。このような状態になるためには、予め、前述したフック部材40が両貫通孔38から取り外されていなければならない。このように、両アーム部材30同士が開閉しうるので、一つの連結部材20に連結されるソケット本体16の取り替えが可能となる。
図5には、他の連結部材42が示されている。この連結部材42も、軸36によって相互に開閉するように連結された一対の板状のアーム部材44を有している。図4の連結部材20と異なる点は、ロック用の貫通孔46が、アーム部材44の基部48ではなく、係合部50の先端部52に形成されていることである。その他の構成は図4の連結部材20と同じであるため、同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
この連結部材42も、図4の連結部材20と同様の作用を奏する。すなわち、両アーム部材44同士が閉じたときには、係合部50の先端部52同士が重なり合って、真ん中にソケット本体16の溝部28が貫入しうる空間Sが形成される(図5(a))。このとき、一対の係合部50の先端部52の貫通孔46同士が重なり合って連通する。この連通した両貫通孔46に対してフック部材40が係合されてロックされうる。一方、両アーム部材44同士が開いたときには、上記円形空間Sは開放される(図5(b))。これとともに、両貫通孔46同士が互いに離れてしまい、両者46の連通が解かれる。
以上説明された実施形態では、アーム部材30、44は板状を呈しているが、かかる形態には限定されない。例えば、棒状材料(高強度の線状材料でもよい)が湾曲されることによってアーム部材が形成されてもよい。貫通孔38、46も、この棒状材料が湾曲されることによって容易に形成されうる。
図6には、さらに他の連結部材54が示されている。この連結部材54では、一対の板状のアーム部材56が、通常は閉状態となるように相互に一体に形成されている。各アーム部材56は概ね半円状を呈している。連結部材54は全体にC字状を呈している。このC字の内側にソケット本体16の溝部28が貫入しうる空間Sが形成される。ここでいう閉状態とは、一対のアーム部材56が完全に閉ループを構成することに限定されない。一対のアーム部材56がソケット本体16の溝部28に嵌合した状態にあり、外力によって一対のアーム部材56同士を開かない限り嵌合を維持しうる状態をいう。その限りにおいては、一対のアーム部材56の先端同士が離れていても、閉状態という。
各アーム部材54の先端部には係止孔58が形成されている。この係止孔58には、アーム部材56同士を開くために、ピンセットのような工具の先端が係止される。このように、アーム部材56の先端部に外力が加えられ、アーム部材56同士が弾力的に開く(二点鎖線で示す)ことによって初めて連結部材54をソケット本体16の溝部28に着脱することができる。上記係止孔58の形成位置は、とくにアーム部材54の先端部には限定されない。
連結部材54の基部、すなわち、両アーム部材56が一体に連続して接続している部分に接続部としての貫通孔60が形成されている。この貫通孔60には、フック部材40が係合され、連結ひも部材22が接続されうる。しかし、この貫通孔60はロック機能は奏しない。
以上説明された実施形態では、先端工具としてソケットが例示されているが、ソケットには限定されない。電動式ドライバによって回転駆動されうる先端工具であって、前述したような溝部28が形成されうるものであれば適用可能である。例えば、ドリル、ねじ用ドライバ等であってもよい。
以上説明された先端工具は、高所の作業における使用に有用である。
10・・・ソケット
12・・・インパクトドライバ
14・・・回転出力部
16・・・ソケット本体
18・・・ドライバビット
20・・・連結部材
22・・・連結ひも部材
24・・・ソケット部
26・・・連結部
28・・・溝部
30・・・アーム部材
32・・・係合部
34・・・基部
36・・・軸
38・・・貫通孔
40・・・フック部材
42・・・連結部材
44・・・アーム部材
46・・・貫通孔
48・・・基部
50・・・係合部
52・・・先端部
54・・・連結部材
56・・・アーム部材
58・・・係止孔
60・・・貫通孔
S・・・円形空間

Claims (6)

  1. 円柱部分を有する工具本体と、
    この工具本体の外周面の周方向に形成された無端の溝部と、
    この溝部に着脱可能に且つ回転可能に嵌合しうる連結部材とを備えており、
    この連結部材が、相互に開閉可能な一対のアーム部材と、外部に接続するための接続部とを有しており、
    上記アーム部材同士が、閉じたときに上記溝部に回転可能に嵌合し、開いたときに上記溝部への嵌合が解かれるように構成されている先端工具。
  2. 各アーム部材にロック用の貫通孔が形成されており、
    上記一対のアーム部材が、互いに開閉可能に連結された別部材であり、アーム部材同士が閉じたときに上記貫通孔同士が連通し、アーム部材同士が開いたときに上記貫通孔同士の連通が解かれるように構成されており、上記貫通孔が上記接続部を構成している請求項1記載の先端工具。
  3. 上記アーム部材が、全体に板状を呈し、平面視が半円環状の係合部とこの係合部の一端に連続して形成された基部とを有しており、
    この基部において、両アーム部材が、互いに回動しうるように軸によって連結されており、
    上記基部における上記軸を挟んで係合部とは反対側に上記貫通孔が形成されている請求項2に記載の先端工具。
  4. 上記アーム部材が、全体に板状を呈し、平面視が半円環状の係合部とこの係合部の一端に連続して形成された基部とを有しており、
    この基部において、両アーム部材が、互いに回動しうるように軸によって連結されており、
    上記係合部の先端部に上記貫通孔が形成されている請求項2に記載の先端工具。
  5. 上記両アーム部材の貫通孔が上記接続部を構成しており、この貫通孔に、ロックのために着脱可能に連結されるフック部と、このフック部に接続された可撓性長尺部材とをさらに備えている請求項1から4のうちのいずれかに記載の先端工具。
  6. 上記一対のアーム部材が、通常は閉状態となるように相互に一体に形成され、且つ、外力によって弾力的に開きうるように構成されており、
    上記各アーム部材に外力付加用の係止孔が形成されている請求項1記載の先端工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011067898A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Vessel Industrial Co Ltd 回転工具用アタッチメント
JP2012143855A (ja) * 2010-12-22 2012-08-02 Unehito Hayashi 落下防止機能付きソケット

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