JP5729674B2 - シートバック - Google Patents
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Description
シートバックフレームと、前記シートバックフレームに支持されるシートバックパッドと、前記シートバックパッドを覆う表皮とを備え、
前記表皮は互いに縫着された複数の表皮パーツから成り、
サイドエアバッグを内蔵し、
前記サイドエアバッグは、衝撃を受けた時に前面側の表皮パーツと側面側の表皮パーツとの縫着部を破断して膨張展開し、
前記サイドエアバッグを内蔵していることを表示する表示タグの一端部が前記複数の表皮パーツの縫着部に共縫いされているシートバックに関する。
このようなシートバックには、サイドエアバッグを備えたシートバックであることを表示する表示タグが設けられ、表示タグの一端部が複数の表皮パーツの縫着部に共縫いされている。シートバックに表示タグが縫着される理由は車両廃棄時の解体業者によるサイドエアバッグの誤爆を防ぐための識別用の目印である。
従来、前記表示タグは、特許文献1に開示されているように、側面側の表皮パーツに全幅にわたって重ね合わされて縫着されていた。
この問題を解消するシートバックとして、図6に示すように、小さめの表示タグ50の一端部を前記側面側の表皮パーツ5E(サイドマチ表皮)と前面側の表皮パーツ5D(サイド表皮)との縫着部71の上部に共縫いした構造のシートバックがある。符号1は運転席のフロントシート、2は助手席のフロントシート、3はシートバック、11はシートクッション、12はヘッドレスト、13はアームレストである。
しかしながら、表示タグ50の一端部を前記側面側の表皮パーツ5Eと前面側の表皮パーツ5Dとの縫着部71の上部に単に共縫いしただけでは、共縫いされた縫着部71の強度が他の個所の縫着部(前記縫着部71のうち表示タグ50が共縫いされていない縫着部分)の強度よりも強くなり、表示タグ50の縫着部71への共縫いがサイドエアバッグによる縫着部71の破断に影響を及ぼして、サイドエアバッグを円滑に膨張展開させるのが困難になる。そのために、上記の構造においては、縫製の糸の太さの選択や縫い方の工夫が必要になり、縫製の工数が増加して作業性が低下していた。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、縫製作業の作業性を向上させることができるシートバックを提供する点にある。
シートバックフレームと、前記シートバックフレームに支持されるシートバックパッドと、前記シートバックパッドを覆う表皮とを備え、
前記表皮は互いに縫着された複数の表皮パーツから成り、
サイドエアバッグを内蔵し、
前記サイドエアバッグは、衝撃を受けた時に前面側の表皮パーツと側面側の表皮パーツとの縫着部を破断して膨張展開し、
前記サイドエアバッグを内蔵していることを表示する表示タグの一端部が前記複数の表皮パーツの縫着部に共縫いされているシートバックであって、
前記表示タグの一端部は、上面側の表皮パーツと前記背面側の表皮パーツとの縫着部のシート幅方向の端部に共縫いされ、
前記表皮は下面が開口した袋状に形成され、
乗員の背中が接する表皮パーツの下端部に垂れ状の表皮パーツが接続し、
前記シートバックパッドに前記袋状の表皮を被せた後、前記垂れ状の表皮パーツを前記シートバックパッドの下面に被せながら背面側に引っ張って前記表皮の下面が閉じられた状態にされている点にある。(請求項1)
従って、サイドエアバッグを円滑に膨張展開させるための糸の太さの選択や工数の増加が不要になり、縫製作業の作業性を向上させることができる。
また、上面側の表皮パーツと前記背面側の表皮パーツとの縫着部のシート幅方向の端部は乗員からよく見えて見やすい高さにあり、このような個所に表示タグが共縫いされていることで表示タグの視認性をよくすることができる。
つまり、サイドエアバッグの円滑な膨張展開と表示タグの視認性の向上を両立させることができる。
そして、着座している乗員の衣服やシートベルトに表示タグが触れにくくなり、両者のこすれによる両者の損傷を防ぐことができるとともに、着座時に表示タグに触れないようにするための注意を乗員が払わなくてもよくなる。
例えば、前記前面側の表皮パーツと側面側の表皮パーツとの縫着部の上部に表示タグの一端部が共縫いされた構造では、乗員の繰り返しの着座によるシートバックパッドの伸縮で表示タグの向きが変わることも考えられる。
しかしながら、本発明の表示タグの一端部が縫着されている縫着部、すなわち、上面側の表皮パーツと前記背面側の表皮パーツとの縫着部のシート幅方向の端部付近のシートバックパッドの伸縮は、前面側の表皮パーツと側面側の表皮パーツとの縫着部の上部付近のシートバックパッドの伸縮に比べると小さくて、乗員の繰り返しの着座に起因する表示タグの向きの変更を抑制することができる。(請求項1)
前記表示タグは、一端部が前記上面側の表皮パーツと前記背面側の表皮パーツとの縫着部のシート幅方向の端部に共縫いされて、前記上面側の表皮パーツと前記背面側の表皮パーツとの縫着部のシート幅方向の端部から上方に張り出していると、表示タグがシート前方側とシート後方側から見えやすくなり、表示効果が高まるとともに、後席の乗員側への表示タグの突出を回避することができる。(請求項2)
縫製作業の作業性を向上させることができ、サイドエアバッグの円滑な膨張展開と表示タグの視認性の向上を両立させることができ、乗員の衣服やシートベルトと表示タグの損傷を回避でき、着座時に表示タグに触れないようにするための注意を乗員が払わなくてもよくなり、乗員の繰り返しの着座に起因する表示タグの向きの変更を抑制できるシートバックを提供することができた。
図2に、自動車の運転席のフロントシート1と助手席のフロントシート2を示してある。運転席のフロントシート1は、乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッション11と、乗員の上半身を支持するシートバック3とから成る。また、シートバック3の上端部にヘッドレスト12が連結され、シートバック3の左側の側部にアームレスト13が片持ち支持さている。助手席のフロントシート2は運転席のフロントシート1とほぼ同様の構造に構成されている。以下、運転席のフロントシート1の構造について説明する。
主に座面の中央を覆い乗員の背中が接するメイン表皮5Aと、
その上部側に連続して次第に幅が広がる上部メイン表皮5Bと、
メイン表皮5Aの両側に連続して乗員の脇部をサポートする為、前方に張り出すサイドサポート部の内側寄りを覆う左右一対の中間サイド表皮5Cと、
中間サイド表皮5Cに連続してサイドサポート部の主な範囲を覆う左右一対のサイド表皮5Dと、
シートバック3の側面を覆い、サイド表皮5Dに連続する左右一対のサイドマチ表皮5Eと、
シートバック3の下端を包み込む垂れ状の下部表皮5Fと、
シートバック3の上面を覆う上面表皮5Gと、
上面表皮5Gに連続してシートバック3の背面側の上部を覆う上側背面表皮5Hと、
その下の大部分を覆う背面表皮5Jと、
その両側端に連続してサイドマチ表皮5Eにつながる左右一対の背面サイド表皮5Kとで構成されている。
従って、サイドエアバッグ4を円滑に膨張展開させるためのタグの共縫いを考慮した糸の太さの選択や工数の増加が不要になり、縫製作業の作業性を向上させることができる。
つまり、サイドエアバッグ4の円滑な膨張展開と表示タグ50の視認性の向上を両立させることができる。
しかしながら、本発明の上記構成によれば、表示タグ50の一端部は前記第1縫着部51に共縫いされており、第1縫着部51付近のシートバックパッドの伸縮は、前記第3縫着部71付近のシートバックパッド9の伸縮に比べると小さくて、乗員の繰り返しの着座に起因する表示タグ50の向きの変更を抑制することができる。
(1) 図4に示すように、前記表示タグ50の一端部は、上面表皮5G(上面側の表皮パーツに相当)と上側背面表皮5H(背面側の表皮パーツに相当)との第2縫着部61のシート幅方向の端部に共縫いされていてもよい。
(2) 図5に示すように、前記表示タグ50の一端部は、サイドマチ表皮5Eと背面サイド表皮5K(背面側の表皮パーツに相当)との第4縫着部81の上側寄り(上部)に共縫いされていてもよい。
5 表皮(シートバックトリム)
5A〜5H,5J,5K 表皮パーツ
5D 前面側の表皮パーツ(サイド表皮)
5E 側面側の表皮パーツ(サイドマチ表皮)
5G 上面側の表皮パーツ(上面表皮)
5H,5K 背面側の表皮パーツ(上側背面表皮、背面サイド表皮)
9 シートバックパッド
50 表示タグ
51 縫着部(第1縫着部、側面側の表皮パーツと背面側の表皮パーツとの縫着部)
61 縫着部(第2縫着部、上面側の表皮パーツと背面側の表皮パーツとの縫着部)
71 縫着部(第3縫着部、前面側の表皮パーツと側面側の表皮パーツとの縫着部)
81 縫着部(第4縫着部、側面側の表皮パーツと背面側の表皮パーツとの縫着部)
Claims (2)
- シートバックフレームと、前記シートバックフレームに支持されるシートバックパッドと、前記シートバックパッドを覆う表皮とを備え、
前記表皮は互いに縫着された複数の表皮パーツから成り、
サイドエアバッグを内蔵し、
前記サイドエアバッグは、衝撃を受けた時に前面側の表皮パーツと側面側の表皮パーツとの縫着部を破断して膨張展開し、
前記サイドエアバッグを内蔵していることを表示する表示タグの一端部が前記複数の表皮パーツの縫着部に共縫いされているシートバックであって、
前記表示タグの一端部は、上面側の表皮パーツと前記背面側の表皮パーツとの縫着部のシート幅方向の端部に共縫いされ、
前記表皮は下面が開口した袋状に形成され、
乗員の背中が接する表皮パーツの下端部に垂れ状の表皮パーツが接続し、
前記シートバックパッドに前記袋状の表皮を被せた後、前記垂れ状の表皮パーツを前記シートバックパッドの下面に被せながら背面側に引っ張って前記表皮の下面が閉じられた状態にされているシートバック。 - 前記表示タグは、一端部が前記上面側の表皮パーツと前記背面側の表皮パーツとの縫着部のシート幅方向の端部に共縫いされて、前記上面側の表皮パーツと前記背面側の表皮パーツとの縫着部のシート幅方向の端部から上方に張り出している請求項1記載のシートバック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010273112A JP5729674B2 (ja) | 2010-12-08 | 2010-12-08 | シートバック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010273112A JP5729674B2 (ja) | 2010-12-08 | 2010-12-08 | シートバック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012121427A JP2012121427A (ja) | 2012-06-28 |
JP5729674B2 true JP5729674B2 (ja) | 2015-06-03 |
Family
ID=46503373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010273112A Active JP5729674B2 (ja) | 2010-12-08 | 2010-12-08 | シートバック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5729674B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102016200080A1 (de) * | 2015-01-14 | 2016-07-14 | Ford Global Technologies, Llc | Fahrzeugsitz mit einem in einem Sitzteil angeordneten Airbagmodul |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3882155B2 (ja) * | 1997-10-30 | 2007-02-14 | テイ・エス テック株式会社 | エアーバッグ装置を備える車輌用シート |
-
2010
- 2010-12-08 JP JP2010273112A patent/JP5729674B2/ja active Active
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JP2012121427A (ja) | 2012-06-28 |
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