JP5729545B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真プロセスを利用したデジタル複写機やレーザープリンタ等の画像形成装置に実装される光走査装置及び該光走査装置を備える画像形成装置に関するものである。
光源側からの光束を、回転多面鏡等の「光偏向走査手段」により偏向させ、偏向される光束をfθレンズ等の「走査結像光学系」により被走査面に向けて集光させることにより、被走査面上に光スポットを形成し、この光スポットにより被走査面を光走査する光走査装置は、光プリンタや光プロッタ、デジタル複写機等の画像形成装置に関連して広く知られている。
光走査装置を用いる画像形成装置では一般に、「光走査により画像の書込みを行う画像書込工程を含む画像形成プロセス」が実行されるが、形成される画像の良否は光走査の良否にかかっている。光走査の良否は、光走査装置の「主走査方向や副走査方向の走査特性」に依存する。
主走査方向の走査特性の1つとして、光走査の等速性がある。例えば、光偏向走査手段として回転多面鏡を用いる場合、光束の偏向は等角速度的に行われるので、光走査の等速性を実現するために、走査結像光学系としてfθ特性を持つものを用いている。しかしながら、走査結像光学系に要請される他の性能との関係もあって、完全なfθ特性を実現することは容易でない。このため、現実の光走査においては、光走査が完全に等速的に行われることは無く、走査特性としての等速性は「理想の等速走査からのずれ」を伴っている。
副走査方向の走査特性には「走査線の曲がり」や「走査線の傾き」がある。走査線は「被走査面上における光スポットの移動軌跡」で、直線であることが理想であり、光走査装置の設計も走査線が直線となるように行われるが、実際には、加工誤差や組立誤差等が原因して走査線に曲がりが発生するのが普通である。
また、走査結像光学系として「結像ミラー」を用い、偏向光束の、結像ミラーへの入射方向と反射方向との間に、副走査方向で角度を持たせる場合には、原理的に走査線の曲がりが発生するし、走査結像光学系をレンズ系として構成する場合でも、被走査面を「副走査方向に分離した複数の光スポットで光走査」するマルチビーム走査方式では走査線の曲がりが不可避的である。
「走査線の傾き」は、走査線が副走査方向に対して正しく直交しない現象で、走査線曲がりの1種である。従って、以下の説明においては特に断らない限り、「走査線の傾き」は走査線曲がりに含めて説明する。
光走査の等速性が完全でないと、形成された画像に主走査方向の歪みが生じ、走査線曲がりは、形成された画像に副走査方向の歪みを生じさせる。画像が所謂モノクロで、単一の光走査装置により書込み形成される場合は、走査線曲がりや等速性の不完全さ(理想の等速走査からのずれ)がある程度抑えられていれば、形成された画像に「目視で分かるほどの歪み」は生じないが、それでも、このような画像の歪みは少ないに越したことは無い。
ところで、マゼンタ・シアン・イエローの3色、あるいはこれに黒を加えた4色の画像を色成分画像として形成し、これらの色成分画像を重ね合せることにより合成的にカラー画像を形成することは、従来から、カラー複写機等で行われている。
このようなカラー画像形成を行う方式として、各色の成分画像を異なる光走査装置で異なる感光体に形成する所謂「タンデム型」と呼ばれる画像形成方式がある。すなわち、カラー画像形成装置として、複数の感光体(例えば、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)の4つ)を備え、各感光体に対応する各光走査装置により、レーザービームを各色の画像情報に基づき点滅し、各色の感光体に静電潜像を形成し、それぞれを現像手段により現像したトナー像を、順次単一の転写媒体に重ね合わせることにより、所望のカラー画像を形成するものである。
このような画像形成方式の場合、光走査装置相互で「走査線の曲がり具合や傾きが異なる」と、各光走査装置ごとの走査線の曲がりは一応補正されていたとしても、単一の転写媒体に重ね合わせたカラー画像に「色ずれ」と呼ばれる画像異常が現われて、カラー画像の画質を劣化させる。この色ずれ現象が現われると、カラー画像における色相が変わる、色むらが発生してしまうなど、所望の出力画像が得られない。この色ずれの原因は、それぞれの光走査装置の温度などによる光走査位置ずれや、各光走査装置の走査ラインの傾き(SKEW)や湾曲(BOW)、振動による光走査位置ずれ、経時変化等である。
このような色ずれを補正するため、従来では、電源立ち上げ時や、プリントサイクル時に、ずれ検出用のレジずれパッチ画像を転写媒体上に形成し、そのレジずれパッチ画像を、CCD(Charge Coupled Device)により読み取ることで、基準色からの相対的なずれ量を検出する。CCDは、転写媒体上の画像形成領域の両端に2つ配置しており、ずれ量を2点で検出することで、各光走査装置の走査ラインの傾き(SKEW)を検出している。
しかしながら、機械的な制御により色ずれをなくすように補正することから、補正サイクルに非常に時間がかかってしまい、通常のプリントサイクル時には実行できないという問題点があった。実際、この補正サイクルには数分かかっているのが現状である。もし、プリントサイクル時にこの補正サイクルを実行すれば、その間ユーザは待たされることとなる。
また近来、走査特性の向上を目的として、光走査装置の結像光学系に、非球面に代表される特殊な面を採用することが一般化しており、このような特殊な面を容易に形成でき、なおかつコストも安価な「樹脂材料の結像光学系」が多用されている。
樹脂材料の結像光学系は、温度や湿度の変化の影響を受けて光学特性が変化しやすく、このような光学特性の変化は「走査線の曲がり具合や等速性」をも変化させる。そうすると、例えば、数十枚のカラー画像の形成を連続して行う場合に、画像形成装置の連続運転により機内温度が上昇し、結像光学系の光学特性が変化して、各光走査装置の書込む走査線の曲がり具合や等速性が次第に変化し、色ずれの現象により、初期に得られたカラー画像と、終期に得られたカラー画像とで色合いが全く異なるものになるという問題もある。
特に、走査結像光学系として代表的なfθレンズ等の走査結像レンズは一般に、副走査方向におけるレンズ不用部分(偏向光束が入射しない部分)をカットし、主走査方向に長い短冊形レンズとして形成される。走査結像レンズが複数枚のレンズで構成される場合、配設位置が光偏向走査手段から離れるレンズほど、主走査方向のレンズ長さが大きくなり、10数センチ〜20センチ以上にもなる所謂「長尺レンズ」となる。
このような長尺レンズは一般に樹脂材料を用いて樹脂成形で形成されるが、外界の温度変化によりレンズ内の温度分布が不均一になると、反りを生じてレンズが副走査方向に「弓なり」になる。このような長尺レンズの反りは前述した走査線曲がりの原因となるが、反りが著しい場合には、走査線曲がりも極端に発生する。
この走査線曲がりを補正する手段として、近年開発されたのが「電気光学素子」である。これは結晶に付加する電圧を制御することで屈折率を変化させ、光を偏向する素子である。画像形成装置に用いるような光走査装置と比較すると、光の偏向量は小さいが、付加電圧制御で屈折率を高速に制御することが可能であり、走査線曲がりの補正には最適な素子である。
これらの課題に対して、特許文献1では、電気光学素子を用いた走査線曲がり量補正手段に関する技術が記載されている。この文献では、複数の感光体に形成された静電潜像を感光体に対応する色の色材で現像し、現像された各色の画像各々を転写媒体に互いに重ね合わせて転写して形成されたカラー画像をCCDで読取り、その画像情報から得られた走査線曲がり量(色ずれ量)を、各光ビームの光路上に配置され、かつ透過する光ビームを印加された電圧に応じた量だけ偏向させる電気光学素子を用いて、短時間で精度よく補正することの可能なカラー画像形成装置が提案されている。
しかしながら、特許文献1記載の発明では、走査線曲がり(色ずれ)を補正するために転写媒体である転写ベルト(搬送体)へ画像を形成し、ずれ量を検知する分の時間、及び色ずれ補正用の画像を形成し補正をした後に通常の画像を形成する為のクリーニング時間を必要としており、結局これらの時間がユーザに対して待ち時間を与えることになった。また、走査線曲がり量検出に用いられる転写された画像と感光体に書き込んでいる光線との間にはタイムラグがあり、温度変化等による変形のように経時的に変化する走査線曲がり量に完全に対応できているわけではない。画像形成からずれ量検出までの時間内にずれ量が変化してしまうと対応不可能となるため、高速なずれ量検知、及び高速な補正(これを以下まとめてリアルタイム補正と記載する)が必要とされる。
この問題を解決するために、特許文献2では、画像形成処理を中断することなく補正を行う手段として、複数枚コピーを行う際に、走査線の歪みの原因となる環境(温度、湿度)の変化が生じた場合には色ずれ検出のパターンを用紙間のタイミングで転写ベルトに形成し色ずれを補正する方法が示されている。しかし、この方法では曲がりや傾きの補正は行うことができなかった。
そこでこれらの問題を解決するために、特許文献3〜7では、走査線の全領域に渡って液晶偏向素子を配列し、ずれ量を検知するための転写ベルト(搬送体)へのパターン形成を実施せずに、液晶偏向素子からの光を効果的に利用することで、感光体に書き込まれる走査線曲がり量を検出し、走査線の曲がり、傾き及び光線の等速性を補正する方法が示されている。しかしながらこの方法では、長尺すなわち大型の液晶偏向素子を用いるため大幅なコスト増を招いてしまう課題があった。また液晶偏向素子は異なる膨張係数の物質を組み合わせて構成されるため、温度変化等の影響により波面収差が生じ、感光体でのビーム特性が所望の特性から変化しやすいという特性がある。またこの構成では、液晶偏向素子(応答速度約1kHz)が光走査素子としてよく使用されるポリゴンモータ(走査周波数約1kHz)に対して応答性が悪いことから、走査線1本1本に対するリアルタイム位置補正を行うことができなかった。
本発明は、以上の従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、走査線の曲がりや傾きの補正を含めた走査線の位置ずれ補正が適切かつリアルタイムに可能な光走査装置及び該光走査装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。なお、カッコ内に本発明を実施するための形態において対応する部位及び符号等を示す。
〔1〕 レーザー光を射出する光源(光源11)と、前記光源からのレーザー光を偏向走査する走査手段(ポリゴンミラー14)と、偏向走査されたレーザー光を被走査面(感光体ドラム20)に結像する結像光学系(走査レンズ15(15a,15b)と、前記光源と前記被走査面の間の光路上に配置され、電気的に内部の屈折率を変更可能な電気光学素子(電気光学素子12,12’)と、前記電気光学素子の内部の屈折率を制御して、該内部を透過するレーザー光の偏向量を調整する制御部(走査線制御部10)と、前記電気光学素子から前記被走査面に向かう光路から外れて配置され、入射するレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する位置ずれ検出手段(位置ずれ検出手段16)と、を備え、前記光源と前記被走査面の間に配置される必須の光学素子のいずれか(電気光学素子12,12’、回折格子ミラー28)が、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、内部の屈折率を変化させることにより前記光源からのレーザー光を偏向して該レーザー光を前記位置ずれ検出手段と被走査面のいずれかに入射させる振り分け機能を有しており、前記制御部は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記電気光学素子の内部の屈折率を制御することにより、前記電気光学素子からのレーザー光を所定の偏向量で偏向させて前記レーザー光を前記位置ずれ検出手段に入射させる走査線位置ずれ検出制御と、前記位置ずれ検出手段の検出結果に基づいて前記電気光学素子からのレーザー光の偏向量を調整して前記被走査面におけるレーザー光の副走査方向の位置ずれを補正する走査線補正制御と、を行うことを特徴とする光走査装置(光走査装置100A,100B,100C、図1,図11,図21,図24)。
〔2〕 前記制御部は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記走査線位置ずれ検出制御と前記走査線補正制御とを交互に行うことを特徴とする前記〔〕に記載の光走査装置。
レーザー光を射出する光源(光源11)と、前記光源からのレーザー光を偏向走査する走査手段(ポリゴンミラー14)と、偏向走査されたレーザー光を被走査面(感光体ドラム20)に結像する結像光学系(走査レンズ15(15a,15b)と、前記光源と前記被走査面の間の光路上に配置され、電気的に内部の屈折率を変更可能な電気光学素子(電気光学素子12,12’)と、前記電気光学素子の内部の屈折率を制御して、該内部を透過するレーザー光の偏向量を調整する制御部(走査線制御部10)と、前記電気光学素子から前記被走査面に向かう光路から外れて配置され、入射するレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する位置ずれ検出手段(位置ずれ検出手段16)と、を備え、前記光源と前記被走査面の間に配置される必須の光学素子のいずれか(電気光学素子12,12’、回折格子ミラー28)が、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、光学的に異方性を有することにより、前記光源からのレーザー光を前記被走査面に入射するレーザー光(光線A)と前記位置ずれ検出手段に入射するレーザー光(光線B)に分割する振り分け機能を有しており、前記制御部(位置制御部10bと電圧制御部10cからなる走査線制御部)は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記位置ずれ検出手段が入射したレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する走査線位置ずれ検出制御と、前記位置ずれ検出手段の検出結果に基づいて前記電気光学素子からのレーザー光の偏向量を調整して前記被走査面におけるレーザー光の副走査方向の位置ずれを補正する走査線補正制御と、を行うことを特徴とする光走査装置(光走査装置100B、図11)。
〕 前記制御部は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記走査線位置ずれ検出制御と、前記走査線補正制御とを同時に行うことを特徴とする前記〔〕に記載の光走査装置。
〕 前記電気光学素子に入射するレーザー光の偏光方向は、該電気光学素子における光学的な異方性に対応して調整されていることを特徴とする前記〔〕または〔〕に記載の光走査装置。
〕 前記光源から射出されるレーザー光は、直線偏光であることを特徴とする前記〔〕に記載の光走査装置。
〕 前記位置ずれ検出手段(位置ずれ検出手段16)は、複数の位置検出素子(位置検出素子16a(あるいは16a,16b,16c))が主走査方向に対応する方向に並んでなることを特徴とする前記〔1〕〜〔〕のいずれかに記載の光走査装置(図1,図6,図8,図11)。
〕 前記位置ずれ検出手段は、主走査方向に長い長尺の位置検出素子であることを特徴とする前記〔1〕〜〔〕のいずれかに記載の光走査装置。
〕 前記位置ずれ検出手段は、少なくとも1つの位置検出素子が前記被走査面の主走査方向の走査区間内に対応する位置に設けられていることを特徴とする前記〔1〕〜〔〕のいずれかに記載の光走査装置。
10〕 前記制御部は、前記走査手段の走査周波数と前記位置ずれ検出手段における主走査方向に対応する方向での検出位置に基づいて、前記走査線位置ずれ検出制御を行うことを特徴とする前記〔1〕〜〔〕のいずれかに記載の光走査装置。
11〕 前記電気光学素子は、前記光源と前記走査手段との間に配置されることを特徴とする前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の光走査装置(図1,図11,図21)。
12〕 前記電気光学素子は、前記光源と前記走査手段との間に配置されている、少なくとも1つの光学素子と一体化されていることを特徴とする前記〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の光走査装置。
13〕 前記電気光学素子は、K,Ta及びNbを含む電気光学結晶、Li及びNbを含む電気光学結晶、Li及びTaを含む電気光学結晶のいずれかから形成されていることを特徴とする前記〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の光走査装置。
14〕 前記電気光学結晶に、プリズム形状の分極ドメイン反転領域が形成されていることを特徴とする前記〔13〕に記載の光走査装置。
15〕 前記電気光学素子は、前記電気光学結晶(電気光学結晶12a,12a’)を挟む一対の電極部(電極12e)を有し、該電極部に電圧が印加されると、前記電気光学結晶において、内部を通過するレーザー光の進行方向に対して直角方向であって主走査方向に対応する方向の電界が形成されることを特徴とする前記〔13〕または〔14〕に記載の光走査装置(図2,図12,図22)。
16〕 前記電気光学素子は、該電気光学素子における光線偏向効率が光走査装置の副走査方向で最大となるように当該光走査装置に配置されていることを特徴とする前記〔1〕〜〔15〕のいずれかに記載の光走査装置。
17〕 前記電気光学素子は、固定部材(固定用部材100a)を介して当該光走査装置(ハウジング100h)の所定位置に配置され、固定されていることを特徴とする前記〔1〕〜〔16〕のいずれかに記載の光走査装置(図5)。
18〕 前記〔1〕〜〔17〕のいずれかに記載の光走査装置(光走査装置100A,100B,100C)を少なくとも1つ具備することを特徴とする画像形成装置(画像形成装置200、図26)。
本発明の光走査装置によれば、光源と被走査面の間に配置される必須の光学素子のいずれかが、前記被走査面にレーザー光を結像、走査している最中に、該レーザー光を位置ずれ検出手段と被走査面に振り分ける振り分け機能を有するようにしたので、レーザー光の走査中に、該レーザー光(走査線)について理想位置からの位置ずれ量を検出することとその検出結果に基づく位置ずれ補正を実施することができ、個別部品を必要とせずに、リアルタイムな走査線の位置ずれ補正が可能となる。
また、本発明の画像形成装置によれば、本発明の光走査装置を用いるので、走査線の位置ずれをリアルタイムで補正が可能となり、歪みの少ない画像、とくに色ずれの少ない高画質なカラー画像を形成することが可能となる。
本発明に係る光走査装置の第1実施形態における構成を示す概略図である。 電気光学素子の構成例(1)を示す断面図である。 図2の電気光学素子における印加電圧とレーザー光の偏向角の関係を示す図である。 図2の電気光学素子におけるレーザー光の偏向角と走査線位置移動量の関係を示す図である。 間接接着による電気光学素子の固定状態を示す図である。 位置検出素子の第1の配置例を示す光走査装置を上から見た図である。 位置検出素子の第1の配置例を示す光走査装置を側面から見た図である。 位置検出素子の第2の配置例を示す光走査装置を上から見た図である。 位置検出素子の第2の配置例を示す光走査装置を側面から見た図である。 図1の光走査装置において走査線位置ずれ検出制御及び走査線補正制御の制御手順を示すフローチャートである。 本発明に係る光走査装置の第2実施形態における構成を示す概略図である。 電気光学素子の構成例(2)を示す断面図である。 図12の電気光学素子における、偏光方向αが電気光学素子の偏向効率が高い偏光方向βと平行となる入射光の偏向状態を示す概略図である。 図12の電気光学素子における、偏光方向αが電気光学素子の偏向効率が高い偏光方向βと垂直となる入射光の偏向状態を示す概略図である。 図12の電気光学素子における、直線偏光成分の偏光方向αと電気光学素子の偏向効率の高い偏光方向βとの偏光方向の関係毎の印加電圧と透過光の偏向角の関係を示す図である。 図11の光走査装置における電気光学素子への入射光の偏光方向αと、電気光学素子の偏向効率の高い偏光方向βとの関係を示す模式図である。 図11の光走査装置における電気光学素子への印加電圧と被走査面における走査線の位置補正量の関係を示す図である。 従来技術による光走査装置の構成を示す斜視図である。 従来技術による走査線位置ずれ検出系の構成を示す断面図である。 従来技術によるビームスプリッタによる光束分割の様子を示す断面図である。 本発明に係る光走査装置の第3実施形態における構成を示す斜視図である。 電気光学素子の構成例(3)を示す概略図である。 図22の電気光学素子の電極に印加する電圧と透過する光束の偏向角の関係を示す図である。 図21の光走査装置の構成を示す側面図である。 図21の光走査装置で用いる回折格子ミラーの構成を示す断面図である。 本発明に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
まず、本発明に係る光走査装置について説明する。
本発明に係る光走査装置は、レーザー光を射出する光源と、前記光源からのレーザー光を偏向走査する走査手段と、偏向走査されたレーザー光を被走査面に結像する結像光学系と、前記光源と前記被走査面の間の光路上に配置され、電気的に内部の屈折率を変更可能な電気光学素子と、前記電気光学素子の内部の屈折率を制御して、該内部を透過するレーザー光の偏向量を調整する制御部と、前記電気光学素子から前記被走査面に向かう光路から外れて配置され、入射するレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、を備え、前記光源と前記被走査面の間に配置される必須の光学素子のいずれかが、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、該レーザー光を前記位置ずれ検出手段と被走査面に振り分ける振り分け機能を有しており、前記制御部は、前記位置ずれ検出手段の検出結果に基づいて前記電気光学素子からのレーザー光の偏向量を調整して前記被走査面におけるレーザー光の副走査方向の位置ずれを補正する走査線補正制御を行うことを特徴とするものである。
ここで、「走査手段(光走査手段ともいう)」は、光源側からの光束を光走査のために偏向させる手段であり、ポリゴンミラーを回転させる回転多面鏡を始めとし、ピラミダルミラーやホゾ型ミラー等の回転1面鏡や、回転2面鏡あるいはガルバノミラー等、従来から知られた各種のものを用いることができる。
また、「結像光学系(走査結像光学系ともいう)」は、光走査手段により偏向された光束を被走査面に向けて集光させ、被走査面上に光スポットを形成するための光学系であり、fθレンズ等の「レンズ系」として構成することも、fθミラー等の「結像ミラー系」として構成することもできるし、「レンズ系とミラー系の複合系」として構成することもできる。
また、上述の如く、結像光学系は「樹脂製結像素子」を含む。樹脂製結像素子は走査結像光学系の一部を構成しても良いし、結像光学系全体が樹脂製結像素子で構成されていてもよい。勿論、単一の樹脂製結像素子が「結像光学系自体」を構成することもできる。
また、結像光学系は、光スポットによる光走査を等速化する「等速化機能」を有する。即ち、例えば、光偏向走査手段による光束の偏向が、等角速度的である場合には、結像光学系として「光スポットによる走査を等速化するためにfθ機能を有するもの」が用いられる。この場合は、「fθ特性」が「光走査の等速性」である。
以下に、本発明に係る光走査装置の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る光走査装置の第1実施形態における構成を示す概略図である。
図1に示すように、光走査装置100Aにおいて、半導体レーザーである光源11から放射された発散性の光束(レーザー光)はカップリングレンズ11aにより以後の光学系に適した光束形態に変換される。カップリングレンズ11aにより変換された光束形態は、平行光束であることも、弱い発散性あるいは弱い集束性の光束であることもできる。カップリングレンズ11aからのレーザー光はアパーチャ11bを通過してシリンドリカルレンズ(不図示)により副走査方向に集光され、電気光学素子12を透過して、ポリゴンモータ14mにより走査手段として回転するポリゴンミラー14の偏向反射面(単に反射面ともいう)に入射する。ついで、偏向反射面により反射されたレーザー光は、ポリゴンミラー14の等速回転とともに等角速度的に偏向し、fθレンズである走査レンズ15を透過して、反射ミラー18で折り返されて感光体ドラム(単に感光体ともいう)20の被走査面上に集光する。このように、光源11から射出されたレーザー光は被走査面上に光スポットとして結像され、被走査面の光走査が行われる。
また、入射するレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する位置ずれ検出手段16を構成する複数(図1では3つ)の位置検出素子16aが電気光学素子12から前記被走査面に向かう光走査のための光路から外れて配置されている。
また、光走査装置100Aは、光源11の駆動を制御するLD駆動制御部10aと、位置ずれ検出手段16の検出結果に基づいて感光体ドラム20における被走査面上の走査線の位置を制御する位置制御部10bと、位置制御部10bの制御情報により電気光学素子12に印加する電圧を制御する電圧制御部10cと、からなる走査線制御部10を備える。
ここで、電気光学素子12は、光源(光源11)と被走査面(感光体ドラム20)の間の光路上に配置され、電気的な手段により内部の屈折率を変更可能な光学素子である。例えば、電気光学素子12は、図2に示すように、電気光学結晶12aが電極12eで挟まれてなるものである。
電気光学素子12において、電気光学結晶12aはポッケルス係数の大きなものからなるものが好ましく、特に、カリウム(K)とタンタル(Ta)とニオブ(Nb)と酸素(O)を含む電気光学結晶、あるいはリチウム(Li)とニオブ(Nb)を含む電気光学結晶、あるいはリチウム(Li)とタンタル(Ta)を含む電気光学結晶からなるものがよい。
また、電気光学結晶12aにおいて、プリズム形状の分極ドメイン反転領域が形成されていることが望ましい。これにより、電気光学素子12における透過光の偏向効率が高まり、電気光学素子12に印加する電圧を小さくすることができ、消費電力を抑えることが可能となる。なお、このプリズム形状の分極ドメイン反転領域の詳細構成については、特表平9−501245号公報等で説明されており、周知であるため省略する。
電気光学素子12では、電極12eに印加する電圧と電気光学結晶12aの屈折率との間に比例関係があり、図3に示すように電極12eへの印加電圧の変更により電気光学結晶12aの屈折率を調整しその内部を透過するレーザー光について任意の偏向角(偏向量)とする制御を行うことができる。
なお、電極12eには電圧制御部10cが接続されており、電圧制御部10cにより電極12eへの印加電圧が調整されるようになっている。
光走査装置100Aでは、光源11、カップリングレンズ11a、シリンドリカルレンズ、ポリゴンミラー14、走査レンズ15、反射ミラー18及び感光体ドラム20の配置位置は固定されていることから、電気光学素子12におけるレーザー光の偏向角の変化により、被走査面上の光スポットの位置も変化するようになる。すなわち、図4に示すように、電気光学素子12に印加された電圧を変化させて、被走査面上の光スポットの位置(感光体ドラム20上の走査線)を移動調整することが可能である。
なお、電極12eに電圧が印加されると、電気光学結晶12aにおいて、内部を通過するレーザー光の進行方向に対して直角方向であって主走査方向に対応する方向の電界が形成されることが好ましい。これにより、入射光を副走査方向に効率よく偏向させることが可能となる。電気光学結晶12aによる光の偏向については特許文献1に記載されており、周知のため説明は省略する。
また、電気光学素子12は、電気光学素子12における光線偏向効率が光走査装置100Aの副走査方向で最大となるように当該光走査装置100Aに配置されていることが好ましい。これにより、電気光学素子12は印加電圧に対して効率よくレーザー光を偏向させることが可能となる。
また、この位置調整および固定を精度よく実施する程、偏向効率は上がるようになるため、光走査装置100Aのハウジングにおいて電気光学素子12の位置が調整された上で固定される間接接着による固定が好ましい。間接接着とは、図5に示すように、固定用部材100aを介してハウジング100hに電気光学素子12を接着固定するものである。すなわち、光走査装置100Aのハウジング100h上の所定位置に電気光学素子12を戴置し、該電気光学素子12の特定方向の両側面をL字型の固定用部材100aで挟み、固定用部材100aとハウジング100hの間、並びに該固定用部材100aと電気光学素子12の間を接着剤で接着して電気光学素子12をハウジング100h上に固定する。このとき、接着剤には紫外線硬化型接着剤を用いるとよい。これによれば、接着剤の厚みを小さくすることができ、硬化による接着剤の体積変化に起因した被着材である電気光学素子12の位置ずれを小さくして、位置精度よく固定することができる。これは、後述する第2,第3実施形態にも適用可能である。
このような電気光学素子12では、光の偏向制御に関して、光を偏向するための機械的な可動部が無く、応答性は印加電圧に制限されるのみであるため、先に述べたポリゴンモータや液晶素子と比較して充分高速な動作が可能である。また、偏向角の面でも電気光学結晶12aにプリズム形状の分極ドメイン反転領域を形成することにより、とくにポリゴンモータに近い性能が得られる。例えば、ポリゴンミラー14の走査周波数が1kHzであるのに対し、電気光学素子12の応答速度が100kHz程度と高速であるため、後述するような走査線を書きながらの該走査線の位置ずれ検出及び位置補正が可能となる。すなわち、電気光学素子12は、内部の屈折率を変化させることにより光源11からのレーザー光を偏向して該レーザー光を後述する位置ずれ検出手段16(位置検出素子16a)と被走査面(感光体ドラム20)のいずれかに入射させる振り分け機能を有する。
なお、液晶素子の応答速度は1kHz程度であり、このようなリアルタイムの位置ずれ補正は行うことができない。
また、電気光学素子12は素子サイズが小さく(ポリゴンの1/100程度)、光走査装置100Aにおけるレイアウトが容易になる点などのメリットもある。
なお、図1では、電気光学素子12は光源11とポリゴンミラー14の間に配置されているが、その限りではなく、光源(光源11)と感光体ドラム20の間であれば任意の位置でよい。なお、走査手段(ポリゴンミラー14)よりも前段(光源側)に配置する場合、レーザー光は走査されておらず、電気光学素子12はレーザー光のビーム径よりも大きければよく、コストの面で有利である。また、カップリングレンズ11a以降であれば略平行になった光が入射されることで、ビーム形状の劣化を低減する事ができる点でも有利である。一方、走査手段(ポリゴンミラー14)よりも後段(感光体ドラム20側)、特に光走査装置100Aのハウジングの外側に配置する場合には、反射ミラー18やその他光学系のような感光体ドラム20以前に配置される部品や、光走査装置100Aの経時的変化を含んだ位置補正が可能となるため、位置ずれ補正の精度面で有利である。
本発明では、以上のバランスを考慮して電気光学素子12の配置を決定することができる。
また、光走査装置100Aでは、電気光学素子12におけるレーザー光の偏向角を所定量だけ変化させて、該レーザー光を位置ずれ検出手段16を構成する位置検出素子16aに入射させ、入射するレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出することが可能となっている。
位置ずれ検出手段16は、複数の位置検出素子16aが主走査方向に対応する方向に並んでなるものであり、それらは感光体ドラム20の主走査区間内に対応する位置に配置されるものである。また、位置検出素子16aの配置位置は、電気光学素子12から前記被走査面に向かう光走査のための光路から外れた領域、詳しくは被走査面である感光体ドラム20へのレーザー光の光路から副走査方向に対応する方向に離れた位置であって、電気光学素子12による偏向によりレーザー光の入射が可能な位置であればよい。
これにより、所定のタイミングで電気光学素子12がレーザー光の偏向角を調整して該レーザー光が位置検出素子16aに入射するようにして、感光体ドラム20に入射され像を形成する光スポットが描く走査線の位置ずれを、位置検出素子16aを配置した像高で検出することが可能となる。
図1及び図6,図7に、位置検出素子16aの第1の配置例を示す。ここで、図6は光走査装置100Aを上から見た図、図7は光走査装置100Aを側面から見た図である。
ここでは、位置検出素子16aが光走査装置100Aの光学ハウジング内に配置された例であって、反射ミラー18の近傍(詳しくは、反射ミラー18から副走査方向に対応する方向に所定距離だけ移動した位置)において主走査方向に対応する方向に3個の位置検出素子16aが並んでいる例を示している。
また、図8,図9に、位置検出素子16aの第2の配置例を示す。ここで、図8は光走査装置100Aを上から見た図、図9は光走査装置100Aを側面から見た図である。
ここでは、位置検出素子16aが光走査装置100Aの光学ハウジング外に配置された例であって、感光体ドラム20の近傍(詳しくは、感光体ドラム20から副走査方向に対応する方向に所定距離だけ移動した位置)において主走査方向に対応する方向に3個の位置検出素子16aが並んでいる例を示している。
位置検出素子16aは、該位置検出素子16aにおいて本来レーザー光が入射すべき位置(光学設計上の理想位置という)に対する実際に入射してきたレーザー光の位置の差分(位置ずれ量)を検出結果として出力する光検知センサである。
そのため、これらのような位置検出素子16aの配置により、3個の位置検出素子16aのうち、少なくとも1つの位置検出素子16aを用いて走査線の副走査方向レジストレーションずれを検出することができ、少なくとも2つの位置検出素子16aを用いて走査線の傾きを検出することができ、3つの位置検出素子16aを用いて、走査線の曲がりを検出することができる。このように、位置検出素子16aを少なくとも3つ設けることによって所望の走査線からのレジストレーションずれ、曲がり、傾きを検出することが可能となる。
なお、位置検出素子16aの配置は、これら第1の配置例、第2の配置例あるいは被走査面である感光体ドラム20へのレーザー光の光路から副走査方向に対応する方向に離れた位置であって、電気光学素子12による偏向によりレーザー光の入射が可能な位置であればよいが、位置検出素子16aを感光体ドラム20にできるだけ近い位置に配置する方が、実際に形成される画に近くなるため、精度よい位置ずれ補正を実施することが可能となる。
また、ここでは位置検出素子16aの数を3個としたが,これに拘らず、主走査方向に長尺な1個乃至は複数個であってもよい。また、位置検出素子16aで検出する走査線の領域を増すことで、より高精度に走査線の位置ずれを検出することができる。
また、図1に示すように、走査線制御部10に設けられる位置制御部10bは、位置ずれ検出手段16の位置検出素子16aそれぞれの検出結果が入力されるようになっており、その検出結果に基づいて感光体ドラム20の被走査面における走査線の位置ずれ補正量を算出するようになっている。
すなわち、位置制御部10bは、走査線補正制御(後述)において、電気光学素子12に固有の、電気光学素子12への印加電圧とレーザー光の偏向角の関係(図3)と、光学系に固有の数値であり、レーザー光の偏向角と予め計測された被走査面におけるレーザー光の副走査位置移動量の関係(図4)から得られる、電気光学素子12への印加電圧と被走査面におけるレーザー光の走査線位置移動量の関係に基づき、位置検出素子16aで検出された走査線の位置ずれ量を打ち消すための感光体ドラム20の被走査面における走査線の副走査方向の位置ずれ補正量を算出する。
なお、位置制御部10bは、走査線位置ずれ検出制御(後述)において、前記関係(図3,図4から得られる電気光学素子12への印加電圧と被走査面におけるレーザー光の走査線位置移動量の関係)に基づき、電気光学素子12で位置検出素子16aの理想位置にレーザー光を入射させる偏向角となる検出用補正量が算出される。
また、電圧制御部10cは位置制御部10bに接続されており、位置制御部10bから入力される補正量(走査線の副走査方向における位置ずれ補正量または検出用補正量)に基づいて、電気光学素子12に印加する電圧を変化させるようになっている。
ここで、前述したように、本発明では高速動作が可能な電気光学素子12を用いるので、走査線の副走査方向位置の補正に要する時間は、実質的に位置ずれ検出手段16で得られた走査位置データ(位置ずれ量)を元に、感光体ドラム20へ入射する光スポットの副走査方向の位置を計算する電気的な時間のみとなり、リアルタイムな位置ずれ補正が可能となる。また、被走査面上の走査線において、主走査方向の各位置(1ドット)ごとに副走査方向位置を補正することも可能である。
そこで、本発明の光走査装置100Aにおいて、走査線制御部10は、感光体ドラム20の被走査面にレーザー光を結像、走査している最中に、電気光学素子12の内部の屈折率を制御することにより、電気光学素子12からのレーザー光を所定の偏向量で偏向させて該レーザー光を位置ずれ検出手段16の位置検出素子16aに入射させる走査線位置ずれ検出制御と、位置ずれ検出手段16の検出結果に基づいて電気光学素子12からのレーザー光の偏向量を調整して前記被走査面におけるレーザー光の副走査方向の位置ずれを補正する走査線補正制御と、を行う。このとき、走査線制御部10は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記走査線位置ずれ検出制御と前記走査線補正制御とを交互に行うことが好ましい。
図10に、光走査装置100Aにおいて、感光体ドラム20の被走査面にレーザー光を結像、走査している最中に行われる走査線位置ずれ検出制御及び走査線補正制御の制御手順を示す。
(S11) 電圧制御部10cは、所定のタイミングで位置制御部10bからの検出用補正量に基づく電圧、または予め決定された電圧を電気光学素子12へ印加する。これにより、レーザー光は電気光学素子12において所定の角度で偏向され、位置ずれ検出手段16の対象の位置検出素子16aに入射する。
(S12) 対象の位置検出素子16aは、レーザー光の入射位置と光学設計上の理想位置との差分を位置ずれ量として検出し、位置制御部10bへ出力する。
(S13) 位置制御部10bは、対象の位置検出素子16aの検出結果に基づいて感光体ドラム20の被走査面における走査線の位置ずれ補正量を算出する。
ここまでが、走査線位置ずれ検出制御である。
(S14) 走査線制御部10は、位置制御部10bの算出結果(位置ずれ補正量)に基づいて走査線の位置ずれ補正が必要か否かを判断する。例えば、位置ずれ補正量がある閾値を越えると走査線の位置ずれ補正制御を実行するようにするとよい。走査線の位置ずれ補正が必要なしの場合(ステップS14においてNo)、ステップS11に戻るか、一連の制御を終了する。
(S15) 走査線の位置ずれ補正が必要ありの場合(ステップS14においてYes)、電圧制御部10cは、位置制御部10bの算出結果(位置ずれ補正量)に基づいて決定される電圧を電気光学素子12に印加する。これにより、レーザー光は電気光学素子12において偏向角が調整され、感光体ドラム20の被走査面における走査線の副走査方向の位置ずれが補正される。
ここまでが走査線補正制御である。
走査線制御部10は、走査手段(ポリゴンミラー14)の走査周波数と位置ずれ検出手段16における主走査方向に対応する方向での検出位置(位置検出素子16aの配置位置)に基づく所定のタイミングで、前記走査線位置ずれ検出制御及び走査線補正制御を行うとよい。例えば、図1に示す光走査装置100Aでは、3つの位置検出素子16aのうち最初にレーザー光が入射する位置検出素子16a(1番目の位置検出素子16a)での検出結果から算出された位置ずれ補正値を基に、2番目の位置検出素子16aまでの区間の走査線について位置ずれ補正を行い、ついで2番目の位置検出素子16aでの検出結果から算出された位置ずれ補正値を基に、3番目の位置検出素子16aまでの区間の走査線について位置ずれ補正を行い、更に3番目の位置検出素子16aでの検出結果から算出された位置ずれ補正値を基に、1番目の位置検出素子16aまでの区間の走査線について位置ずれ補正を行うようにする。このように位置ずれ補正のための待ち時間が必要なく、リアルタイムで位置ずれ補正された良好な走査線が得られる。
以上のように、本発明の光走査装置によれば、高速の偏向制御が可能な電気光学素子を用いるので、レーザー光の走査中(感光体ドラム20への光書込み中)に、該レーザー光(走査線)について理想位置からの位置ずれ量を検出することとその検出結果に基づく位置ずれ補正を実施することができ、温度等の環境の変化に左右されることなく、個別部品を必要とせずに、リアルタイムな走査線の位置ずれ補正が可能となる。
(第2実施形態)
図11は、本発明に係る光走査装置の第2実施形態における構成を示す概略図である。
光走査装置100Bは、図11に示されるように、光源11、カップリングレンズ11a、電気光学素子12’、シリンドリカルレンズ13、主走査方向に偏向する手段(走査手段)であるポリゴンミラー14、結像光学系のfθレンズである偏向器側走査レンズ15a及び像面側走査レンズ15b、位置ずれ検出手段16を構成する位置検出素子16a,16b,16c、折り返しミラーである反射ミラー18、位置検出素子16a,16b,16cの信号から走査線の位置ずれ量を算出する位置制御部10b、電気光学素子12’への印加電圧を制御する電圧制御部10c、これらをその所定位置に組み付けた図示しない光学ハウジング等を有している。
本実施形態においては、XYZ3次元直交座標系において、シリンドリカルレンズ13の光軸に沿った方向をX軸方向、ポリゴンミラー14の回転軸に平行な方向をZ軸方向として説明する。また、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査方向」と略述する。
図11に示すように、光走査装置100Bにおいて、光源11から放射された発散性の光束(レーザー光)はカップリングレンズ11aにより以後の光学系に適した光束形態に変換される。カップリングレンズ11aにより変換された光束形態は、平行光束であることも、弱い発散性あるいは弱い集束性の光束であることもできる。カップリングレンズ11aからのレーザー光は電気光学素子12’を透過してシリンドリカルレンズ13により副走査方向に集光され、走査手段として回転するポリゴンミラー14の偏向反射面(単に反射面ともいう)に入射する。ついで、偏向反射面により反射されたレーザー光は、ポリゴンミラー14の等速回転とともに等角速度的に偏向し、走査レンズ15a,15bを透過して、反射ミラー18で折り返されて感光体ドラム(単に感光体ともいう)20の被走査面上に集光する(光線A)。このように、光源11から射出されたレーザー光は被走査面上に光スポットとして結像され、被走査面の光走査が行われる。
また、入射するレーザー光(光線B)について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する位置ずれ検出手段16を構成する複数(図11では3つ)の位置検出素子である位置検出素子16a,16b,16cが電気光学素子12’から前記被走査面に向かう光走査のための光路から外れて配置されている。
また、光走査装置100Bは、位置ずれ検出手段16の検出結果に基づいて感光体ドラム20における被走査面上の走査線の位置ずれを補正する制御情報を出力する位置制御部10bと、位置制御部10bの制御情報により電気光学素子12’に印加する電圧を制御する電圧制御部10cとからなり、電気光学素子12’の内部の複屈折率を制御して、該内部を透過するレーザー光の偏向量を調整する制御部(走査線制御部ともいう。不図示)を有する。また、走査線制御部は、光源11の駆動を制御するLD駆動制御部を含む。
ここで、光源11は、レーザー光を射出する半導体レーザー装置である。このとき、光源11から射出されるレーザー光は直線偏光であることが好ましい。
電気光学素子12’は、光源11と被走査面(感光体ドラム20)の間の光路上に配置され、電気的な手段により内部の屈折率を変更可能な光学素子であり、例えば図12に示すように、電気光学結晶12a’が電極12eで挟まれてなる。
詳しくは、電気光学素子12’は、電気光学結晶12a’に起因した光学的異方性を有し、電気的に内部の複屈折率を変更可能な光学素子である。すなわち、電気光学素子12’は電気光学結晶12a’の結晶軸方向に起因した異方性を有するため、入射光の偏光方向と電気光学結晶の結晶軸方向の関係によって、印加電圧の変化に対応して偏向角が変化する。
ここで、電気光学素子12’への入射光の偏光方向をα、電気光学素子12’の偏向効率が高い(偏向角が大きい)方向をβとすると、図13に示すように、入射光の偏光方向αと電気光学素子12’の偏向効率が高い偏光方向βが平行な場合、透過光の偏向角は最大となる。一方、図14に示すように、電気光学素子12’への入射光の偏光方向αと電気光学素子12’の偏向効率が高い偏光方向βが直交している場合、透過光の偏向角は小さくなる。つまり、ある印加電圧に対して、入射光の偏光方向によって得られる偏向角は異なる。
本発明では、電気光学素子12’の持つこの特性を利用し、電気光学素子12’への入射光の偏光方向αが電気光学素子12’の偏向効率が高い偏光方向βに対して平行な状態と垂直な状態の両方を併せ持つことで、偏光方向に応じて偏向角を異なるものとしてこの入射光を光線A,Bの2つのレーザー光に分離(分割)し、光線Aと光線Bが常に2本同時に射出されるようにしている。すなわち、電気光学素子12’は、光学的に異方性を有することにより、光源11からのレーザー光を被走査面(感光体ドラム20)に入射するレーザー光(光線A)と位置ずれ検出手段16(位置検出素子16a,16b,16c)に入射するレーザー光(光線B)に分割する振り分け機能を有する。
図15に、図13と図14における入射光の偏光方向α、電気光学素子12’の偏向効率の高い偏光方向βの偏光方向の関係毎(偏光方向αとβが平行か垂直か)の、電気光学素子12’透過後の偏向角と印加電圧の関係を示す。図15において、偏光方向α,βが平行の関係にあるときをα//βと表記し、偏光方向α,βが垂直の関係にあるときをα⊥βと標記している。
このとき得られる光線のうち、印加電圧に対する偏向角の変化が大きな光線(α//β)を感光体ドラム20へ導き(光線A)、印加電圧に対する偏向角の変化が小さな光線(α⊥β)を位置ずれ検出手段16へ導く(光線B)。
図15において、初期状態における電気光学素子12’への印加電圧をVmとすると、電圧Vmから印加電圧を変化させた際に、印加電圧に対する偏向角の変化率の大きな光線Aは感光体ドラム20上での結像位置が大きく変化するのに対し、印加電圧に対する偏向角の変化率の小さな光線Bは位置検出素子16a,16b,16c上での位置がほとんど変化しない。これにより、位置検出素子16a,16b,16cでビーム位置を検出しながら、電気光学素子12’への印加電圧を変化させることで感光体ドラム20上でのビーム位置の補正も行うことが可能である。
なお、光走査装置100Bにおいて、本発明の効果が効率的に奏されるように、電気光学素子12’の結晶軸に対する該電気光学素子12’への入射光の偏光角を調整するとよい。すなわち、電気光学素子12’に入射するレーザー光の偏光方向を、電気光学素子12’における光学的な異方性に対応して調整するものであり、具体的には電気光学素子12’の偏向効率が高い偏光方向βに対する入射光の偏光方向を、光源11を光軸を中心として回転させることで調整する。
図16は、光走査装置100Bにおける電気光学素子12’への入射光の偏光方向αと、電気光学素子12’の偏向効率の高い偏光方向βとの関係を示す模式図である。ここでは、入射光の偏光方向αの大きさを入射光の電場ベクトルの大きさとしており、入射光は電気光学素子12’の偏向効率が高い偏光方向βに平行な入射光成分α//と、電気光学素子12’の偏向効率が高い偏光方向βに垂直な入射光成分α⊥を有している。本発明では、直線偏光の入射光αの角度を回転調整することにより、電気光学素子12’の偏向効率が高い偏光方向βに平行な入射光成分α//と、電気光学素子12’の偏向効率が高い偏光方向βに垂直な入射光成分α⊥との比を調整することが可能である。なお、図中、「α//」とは図15においてα//βとなる入射光成分であり、感光体ドラム20へ導かれる光線Aとなる。また、「α⊥」とは図15においてα⊥βとなる入射光成分であり、位置検出素子16a,16b,16cに導かれる光線Bとなる。つまり、光源11の回転角度を調整することにより、光線Aと光線Bの強度比(光量)を調整することができ、これにより被走査面及び位置ずれ検出手段16上で所望の光量を得ることができる。
電気光学素子12’において、電気光学結晶12a’はポッケルス係数の大きなものからなるものが好ましく、特に、カリウム(K)とタンタル(Ta)とニオブ(Nb)と酸素(O)を含む電気光学結晶、あるいはリチウム(Li)とニオブ(Nb)を含む電気光学結晶、あるいはリチウム(Li)とタンタル(Ta)を含む電気光学結晶からなるものがよい。
また、電気光学結晶12a’において、プリズム形状の分極ドメイン反転領域が形成されていることが望ましい。これにより、電気光学素子12’における透過光の偏向効率が高まり、電気光学素子12’に印加する電圧を小さくすることができ、消費電力を抑えることが可能となる。なお、このプリズム形状の分極ドメイン反転領域の詳細構成については、特表平9−501245号公報等で説明されており、周知であるため省略する。
電気光学素子12’では、電極12eに印加する電圧と電気光学結晶12a’の屈折率との間に比例関係があり、電極12eへの印加電圧の変更により電気光学結晶12a’の屈折率を調整しその内部を透過するレーザー光について任意の偏向角(偏向量)とする制御を行うことができる。
なお、電極12eには電圧制御部10cが接続されており、電圧制御部10cにより電極12eへの印加電圧が調整されるようになっている。
光走査装置100Bでは、光源11、カップリングレンズ11a、シリンドリカルレンズ13、ポリゴンミラー14、走査レンズ15a,15b、反射ミラー18及び感光体ドラム20の配置位置は固定されていることから、電気光学素子12’におけるレーザー光の偏向角の変化により、被走査面上の光スポットの位置も変化するようになる。すなわち、図17に示すように、電気光学素子12’に印加された電圧を変化させて、被走査面上の光スポットの位置(感光体ドラム20上の走査線の位置)を補正することが可能である。
なお、電極12eに電圧が印加されると、電気光学結晶12a’において、入射光軸(内部を通過するレーザー光の進行方向)及び副走査方向に直交する方向(Y軸方向)の電界が形成されることが好ましい。これにより、入射光を副走査方向に効率よく偏向させることが可能となる。電気光学結晶12a’による光の偏向については特許第3164002号公報に記載されており、周知のため説明は省略する。
また、電気光学素子12’は、電気光学素子12’における光線偏向効率が光走査装置100Bの副走査方向で最大となるように当該光走査装置100Bに配置されていることが好ましい。これにより、電気光学素子12’は印加電圧に対して効率よくレーザー光を偏向させることが可能となる。
このような電気光学素子12’では、光の偏向制御に関して、光を偏向するための機械的な可動部が無く、応答性は印加電圧に制限されるのみであるため、ポリゴンモータや液晶素子と比較して充分高速な動作が可能である。また、偏向角の面でも電気光学結晶12a’にプリズム形状の分極ドメイン反転領域を形成することにより、とくにポリゴンミラーに近い性能が得られる。例えば、ポリゴンミラー14の走査周波数が1kHzであるのに対し、電気光学素子12’の応答速度が100kHz程度と高速であるため、走査線を書きながらの該走査線の位置ずれ検出及び位置補正が同時に実行可能となる。なお、液晶素子の応答速度は1kHz程度であり、このようなリアルタイムの位置ずれ補正は行うことができない。
また、電気光学素子12’は素子サイズが小さく(ポリゴンミラーの1/100程度)、光走査装置100Bにおけるレイアウトが容易になる点などのメリットもある。
なお、図11では、電気光学素子12’は光源11とポリゴンミラー14の間に配置されているが、その限りではなく、光源11と感光体ドラム20の間であれば任意の位置でよい。なお、走査手段(ポリゴンミラー14)よりも前段(光源11側)に配置する場合、レーザー光は走査されておらず、電気光学素子12’はレーザー光のビーム径よりも大きければよく、コストの面で有利である。また、カップリングレンズ11a以降であれば略平行になった光が入射されることで、ビーム形状の劣化を低減する事ができる点でも有利である。一方、走査手段(ポリゴンミラー14)よりも後段(感光体ドラム20側)、特に走査レンズ15bと感光体ドラム20の間に配置するとよい。この場合、光線分離後の位置ずれ検出手段16と被走査面で結像される光線の光路の違いによる補正誤差を低減させる事ができる。あるいは光走査装置100Bのハウジングの外側に配置してもよく、この場合には、反射ミラー18やその他光学系のような感光体ドラム20以前に配置される部品や、光走査装置100Bの経時的変化を含んだ位置補正が可能となるため、位置ずれ補正の精度面で有利である。
本発明では、以上のバランスを考慮して電気光学素子12’の配置を決定することができる。
また、光走査装置100Bでは、電気光学素子12’におけるレーザー光の偏向角を所定量だけ変化させて、該レーザー光を光線Bとして位置ずれ検出手段16を構成する位置検出素子16a,16b,16cに入射させ、入射するレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出することが可能となっている。
位置ずれ検出手段16は、複数の位置検出素子が主走査方向に対応する方向に並んでなるものであり、それらは感光体ドラム20の主走査区間内に対応する位置に配置されるものである。これにより、ある像高において実際の走査を行う区間内に対応した走査線の位置ずれを検出することができる。
図11では、位置ずれ検出手段16が光走査装置100Bの光学ハウジング内に配置された例であって、反射ミラー18の近傍(詳しくは、反射ミラー18から副走査方向に対応する方向に所定距離だけ移動した位置)において主走査方向に対応する方向に位置ずれ検出手段16を構成する3つの位置検出素子16a,16b,16cが並んでいる例を示している。なお、図11において、位置検出素子16aは走査線の始端、位置検出素子16bは走査線中央の0像高、位置検出素子16cは走査線の終端に設置されている。
また、位置検出素子16a,16b,16cの配置位置は、電気光学素子12’から前記被走査面に向かう光走査のための光路から外れた領域、詳しくは被走査面である感光体ドラム20へのレーザー光の光路から副走査方向に対応する方向に離れた位置であって、電気光学素子12’による偏向によりレーザー光(光線B)の入射が可能な位置であればよい。
これにより、少なくとも所定のタイミングで光線Bが位置検出素子16a,16b,16cに入射するようにして、感光体ドラム20に入射され像を形成する光線Aが描く走査線の位置ずれを、位置検出素子16a,16b,16cを配置した像高で検出することが可能となる。
この位置検出素子16a,16b,16cは、それぞれにおいて本来レーザー光が入射すべき位置(光学設計上の理想位置という)に対する実際に入射してきたレーザー光の位置の差分(位置ずれ量)を検出結果として出力する光検知センサである。
そのため、これらのような3つの位置検出素子16a,16b,16cの配置により、3つの位置検出素子16a,16b,16cのうち、少なくとも1つの位置検出素子を用いて走査線の副走査方向レジストレーションずれを検出することができ、少なくとも2つの位置検出素子を用いて走査線の傾きを検出することができ、3つの位置検出素子を用いて、走査線の曲がりを検出することができる。このように、位置検出素子を少なくとも3つ設けることによって所望の走査線からのレジストレーションずれ、曲がり、傾きを検出することが可能となる。
なお、位置検出素子の配置は、図11に示すように走査レンズ15b以降としたが、これに限定されるものではなく、電気光学素子12’以降であれば他の場所でもよい。あるいは、被走査面である感光体ドラム20へのレーザー光の光路から副走査方向に対応する方向に離れた位置であって、電気光学素子12’による偏向によりレーザー光の入射が可能な位置であればよく、位置検出素子を感光体ドラム20にできるだけ近い位置に配置する方が、実際に形成される画に近くなるため、精度よい位置ずれ補正を実施することが可能となる。
また、ここでは位置検出素子の数を3個としたが,これに拘らず、主走査方向に長尺な1個乃至は複数個であってもよい。また、位置検出素子で検出する走査線の領域を増すことで、より高精度に走査線の位置ずれを検出することができる。
また、図11に示すように、位置制御部10bは、位置ずれ検出手段16の位置検出素子16a,16b,16cそれぞれの検出結果が入力されるようになっており、その検出結果に基づいて感光体ドラム20の被走査面における走査線の位置ずれ補正量を算出するようになっている。
すなわち、位置制御部10bは、走査線補正制御(後述)において、位置検出素子16a,16b,16cいずれかで検出された走査線の位置ずれ量を打ち消すための感光体ドラム20の被走査面における走査線の副走査方向の位置ずれ補正量を算出する。
また、電圧制御部10cは位置制御部10bに接続されており、位置制御部10bから補正量(走査線の副走査方向における位置ずれ補正量)が入力されると、電気光学素子12’に固有の、電気光学素子12’への印加電圧とレーザー光の偏向角の関係(図15)と、光学系に固有の数値であり、電気光学素子12’におけるレーザー光の偏向角と予め計測された被走査面におけるレーザー光の副走査位置移動量の関係から得られる、電気光学素子12’への印加電圧と被走査面におけるレーザー光の走査線位置移動量(補正量)の関係(図17)に基づいて、電気光学素子12’に印加する電圧を変化させるようになっている。
ここで、前述したように、本発明では高速動作が可能な電気光学素子12’を用いるので、走査線の副走査方向位置の補正に要する時間は、実質的に位置ずれ検出手段16で得られた走査位置データ(位置ずれ量)を元に、感光体ドラム20へ入射する光スポットの副走査方向の位置を計算する電気的な時間のみとなり、リアルタイムな位置ずれ補正が可能となる。また、被走査面上の走査線において、主走査方向の各位置(1ドット)ごとに副走査方向位置を補正することも可能である。
そこで、本発明の光走査装置100Bにおいて、位置制御部10b及び電圧制御部10cからなる制御部は、感光体ドラム20の被走査面にレーザー光を結像、走査している最中に、位置ずれ検出手段16に入射したレーザー光(光線B)について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する走査線位置ずれ検出と、位置ずれ検出手段16の検出結果に基づいて電気光学素子12’の内部の屈折率を制御することにより電気光学素子12’からのレーザー光の偏向量を調整して、前記被走査面におけるレーザー光(光線A)の副走査方向の位置ずれを補正する走査線補正制御と、を行う。
このとき、前記制御部は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記走査線位置ずれ検出と前記走査線補正制御とを同時に行うことが好ましい。位置ずれ検出を光走査と同時に行うことで、走査線の位置ずれ補正の為の待ち時間が生じること無く、補正を行うことができる。
(走査線位置ずれ検出)
光走査装置100Bにおいて、前記走査線位置ずれ検出はつぎのように行われる。
(S21) 光源11からのレーザー光のうち、偏光方向αが電気光学素子12’の偏向効率の高い偏光方向βと垂直の関係(α⊥β)になる直線偏光成分が、電気光学素子12’において図15に示す関係の角度で偏向され、光線Bとして位置ずれ検出手段16の対象の位置検出素子(ここでは、位置検出素子16aとする)に入射する。
(S22) 光線Bが入射した位置検出素子16aは、光線Bの入射位置と光学設計上の理想位置との差分を位置ずれ量として検出し、位置制御部10bへ出力する。
(S23) 位置制御部10bは、位置検出素子16aの検出結果に基づいて感光体ドラム20の被走査面における走査線の位置ずれ補正量を算出する。
(走査線補正制御)
光走査装置100Bにおいて、前記走査線補正制御はつぎのように行われる。
(S24) 前記制御部は、位置制御部10bの算出結果(位置ずれ補正量)に基づいて走査線の位置ずれ補正が必要か否かを判断する。例えば、位置ずれ補正量がある閾値を越えると走査線の位置ずれ補正制御を実行するようにするとよい。走査線の位置ずれ補正が必要なしと判断した場合、一連の制御を終了する。
(S25) 前記制御部が走査線の位置ずれ補正が必要ありと判断した場合、電圧制御部10cは、位置制御部10bの算出結果(位置ずれ補正量)に基づいて決定される電圧を電気光学素子12’に印加する(図17)。これにより、光源11からのレーザー光のうち、偏光方向αが電気光学素子12’の偏向効率の高い偏光方向βと平行の関係(α//β)になる直線偏光成分が、電気光学素子12’において図15に示す関係に基づいて調整された角度で偏向され、光線Aとして感光体ドラム20に入射する。その結果、感光体ドラム20の被走査面における走査線の副走査方向の位置ずれが補正される。
前記制御部は、走査手段(ポリゴンミラー14)の走査周波数(あるいは走査線の線速)と位置ずれ検出手段16における主走査方向に対応する方向での検出位置(位置検出素子16a,16b,16cの配置位置)に基づく所定のタイミングで、前記走査線位置ずれ検出及び走査線補正制御を行うとよい。例えば、図11に示す光走査装置100Bでは、3つの位置検出素子16a,16b,16cのうち最初にレーザー光が入射する位置検出素子16aでの検出結果から算出された位置ずれ補正値を基に、2番目の位置検出素子16bまでの区間の走査線について位置ずれ補正を行い、ついで2番目の位置検出素子16bでの検出結果から算出された位置ずれ補正値を基に、3番目の位置検出素子16cまでの区間の走査線について位置ずれ補正を行うようにする。このようにすると位置ずれ補正のための待ち時間が必要なく、リアルタイムで位置ずれ補正された良好な走査線が得られる。
以上のように、本発明の光走査装置によれば、光学的に異方性を有し高速で動作する電気光学素子を用いるので、レーザー光の走査中(感光体ドラム20への光書込み中)に、該レーザー光(走査線)について理想位置からの位置ずれ量を検出することとその検出結果に基づく位置ずれ補正を同時に実施することができ、温度等の環境の変化に左右されることなく、リアルタイムな走査線の位置ずれ補正が可能となる。また、光線分離と走査線の位置ずれ補正を1つの電気光学素子12’により行うことで省スペース化を図ることができる。また、画像のドット毎に走査線の位置補正を行うことができる。
(第3実施形態)
本発明の光走査装置の第3実施形態の説明に当たり、まず従来の走査線の曲がりや傾きの補正を含めた走査線の位置ずれ補正機構(走査線曲がり補正機構ともいう)における問題点について説明する。
前述した特許文献4や特許文献6では、電気光学素子の一種である液晶偏向素子を用いた走査線位置ずれ補正光学系が開示されている。図18に、その走査線位置ずれ補正光学系を含む光走査装置の概略構成を示す。
図18に示すように、光源11より発せられた光束はコリメータレンズ(図18には記載していない)によって平行光束(弱い収束もしくは発散光束でも良い)となり、線像結像光学系をなす(副走査方向にのみ正のパワーを持つ)シリンドリカルレンズ13にて、光走査手段であるポリゴンミラー14の反射面上に「主走査方向に長い線像」として結像する。ついで、ポリゴンミラー14にて偏向された光束は、走査結像光学系である走査レンズ15にて被走査面上に等速で集光する光束となる。この際、光束が液晶偏向素子91を透過することで、副走査方向に偏向され、曲がりが補正されるようになる。ここで、特許文献4および特許文献6において使用されている液晶偏向素子91は走査結像光学系よりも後段に配置されるため、その形状は長尺のものが用いられている。なお、液晶偏向素子91の原理については特許文献4および特許文献6に記載されているのでここでは詳細の説明は省略する。
ここで、図19に、特許文献4,6に記載されている走査線位置ずれ量の検出方法を示す。特許文献4,6の何れにおいても走査線位置ずれ量の検出手段の1つとして、「液晶偏向素子の反射光」を利用した検出手段が挙げられている。すなわち、液晶偏向素子91が結像光束について液晶偏向素子91を透過する光束L22と液晶偏向素子91の表面で反射する光束L23の2本の光束に分割し、透過光束L22を感光媒体の被走査面24へ入射させるとともに、反射光束L23を走査線位置ずれ検出系25へと入射させ、その走査線位置ずれ量を検出し、その検出結果に基づいてフィードバック制御機構により液晶偏向素子91における光束の副走査方向の偏向を調整するものである。この場合、液晶偏向素子91をビームスプリッタのように使っていることに等しい。
このように液晶偏向素子91の反射光を効果的に利用することで、追加部品無しに、感光媒体の被走査面24に書き込まれている走査線位置ずれ量をリアルタイムに検出を行うことが可能である。しかしながらこの方法では、長尺すなわち大型の液晶偏向素子を用いるため大幅なコスト増を招いてしまう。
また、走査光学系により発生する主走査線曲がりの影響を考えると、走査線位置ずれを補正する電気光学素子としての液晶偏向素子は、その光束透過領域(副走査方向に対する幅)も大きいことが要求される。しかしながら、液晶偏向素子などの電気光学素子は、光束透過領域が小さいほど低電圧で駆動することが可能となることから、小型化を図ることが好ましい。そこで、電気光学素子の光束透過領域を小型化するために、可動する偏向光学系より光源側に配置するとよい。
このように、走査線位置ずれを補正する補正手段(電気光学素子)は走査光学系より光源側に配置することが望ましい。その結果、小型の走査線位置ずれ補正手段を利用することが可能となりコストダウンに繋がる。ただし、この場合には、特許文献4,6のように液晶偏向素子(走査線位置ずれ補正手段)の反射光を利用して走査線位置ずれ量を検出することは出来なくなる。
そこで、走査光学系より被走査面側にビームスプリッタを配置し、光束を2つに分割し一方を被走査面に、もう一方を走査線位置ずれ検出系へと集光することで、走査線位置ずれ量を検出するものを考える。
この場合、感光媒体上の実際の走査線位置ずれ量と走査線位置ずれ検出系にて検出した量の間に高い相関関係がある事が望ましく、この高い相関関係を維持するためには、感光媒体上に集光する光束と走査線位置ずれ検出系に集光する光束が同一の光路を経ることが必要であるが、ビームスプリッタでは実現困難であった。
図20は、ビームスプリッタを用いた光束分割を表す断面図である。
ビームスプリッタ31に入射した光束はビームスプリッタの入射面32で反射する光束A、入射面32を透過し透過面33にて反射し、再度入射面32を透過する光束B、及び入射面32,透過面33を何れも透過する光束Cに分割される。なおここでは、ビームスプリッタ31内を2回以上反射する光束は十分小さいとして無視する。これら3つの光束のうち光束A及びBはビームスプリッタ31からの反射光束として、光束Cは透過光束として観測される。
ここで、図20をみても明らかなように、光束A,B,Cのビームスプリッタ31内の光路は一致していない。例えば、光束Aは光束B,Cと異なり透過面33の影響を受けない光束である。このため、光束Aは透過面33がどのように変形していたとしても、走査線位置ずれに影響は出ない。また光束B,Cでは、ビームスプリッタ31内における光路長が異なる。このためビームスプリッタ31内部に屈折率の空間的な変化があると、光路長の長い光束Bの方がその影響を受けやすい。また、光束Bは入射面32を2回透過するため、入射面32の変形の影響を受けやすい。
このように、ビームスプリッタ31を用いると、加工誤差等により入射面32の主走査方向に対する面変形量と透過面33の主走査方向に対する面変形量の差が大きい場合や、内部ひずみ等による主走査方向に対する屈折率変動が大きい場合、光路の違いの影響が大きくなるため、感光媒体上の実際の走査線位置ずれ量と走査線位置ずれ検出系にて検出した量との間の相関は、小さくなってしまい、ある主走査像高における走査線位置ずれ量をリアルタイムで精度良く検出することは困難である。
発明者らは、以上に示した従来の走査線位置ずれ補正機構における問題点を改善すべく鋭意検討を行い本発明を成すに至った。
すなわち、本発明に係る光走査装置は、レーザー光を出射する光源と、前記光源より発せられた光束をコリメートする光学系と、コリメートされた光束を偏向走査し、被走査面上に光スポットを形成する走査手段及び走査結像光学系と、入射する光束について走査線としての曲がりを検出する位置ずれ検出手段と、前記走査手段及び走査結像光学系にて偏向走査された光束について回折現象を伴う反射を行い、少なくとも前記被走査面に集光する光束と、前記位置ずれ検出手段に集光する光束とに分割する回折格子ミラーと、前記光源と前記回折格子ミラーの間の光路内に配置され、前記位置ずれ検出手段の検出結果に基づいて電気的な手段にて内部の屈折率が制御され、該内部を透過する光束の方向を調整する電気光学素子と、を備えることを特徴とするものである。
まず、本発明における光走査装置の実施形態を図21及び図22を用いて説明する。
図21は、本発明に係る光走査装置の構成例を示す斜視図である。ただしこの図においては、光源装置11uから光束分割手段である回折格子ミラー28までの構成を示している。回折格子ミラー28以降の光路図は図22を用いるが、これに関しては後述する。
図21に示すように、光走査装置100Cにおいて、光源装置11u(光源11とカップリングレンズ11aとを含む)から射出した光束(レーザー光ともいう)は、平行光束(弱い収束もしくは発散光束でも良い)で、被走査面上で所望形状の光スポット径を得るための開口絞り(図示されず)を通過し、線像結像光学系をなす(副走査方向にのみ正のパワーを持つ)シリンドリカルレンズ13に入射し、副走査方向にのみ集束され、電気光学素子12を透過した後に走査手段であるポリゴンミラー14の偏向反射面近傍に「主走査方向に長い線像」として結像する。
ここで、電気光学素子12は、フィードバック制御機構である走査線制御部10により位置ずれ検出手段16(後述)の検出結果に基づいて電気的な手段にて内部の屈折率が制御され、該内部を透過する光束の方向を調整するものである。電気光学素子12は、前述した液晶偏向素子であってもよいが、以下に述べる電気光学効果を利用した素子であることが好ましい。
(電気光学素子12の構成例)
一般的に、ある物質に電界を印加することによって屈折率が変わる現象を、電気光学効果と言う。この電気光学効果を有する物質としてはLiNbO3 結晶等が有名である。これらの物質に外部より電界を印加することで、屈折率を変えて電気光学素子として利用する。なお、電気光学素子の種類は、大きく分けて、バルクタイプと導波路タイプに分けられる。また、バルクタイプの電気光学素子は、電極の設け方で、大きく分けて、対向電極タイプ(図22(1)参照)と、くし形電極タイプ(図22(2)参照)の2種類がある。
このような電気光学素子12は、印加された電界の大きさ(印加された電圧の大きさ)に応じて、電気光学素子12を透過した光束の副走査方向の偏向角を、図23に示すように、リニアに変化させることが可能である。また、光源装置11u、シリンドリカルレンズ13、電気光学素子12、ポリゴンミラー14、結像光学系である走査レンズ15、回折格子ミラー28及び被走査面(感光体ドラム20)の配置位置は固定されている。よって、光束の偏向角の変化に応じて、光束(光スポット)の被走査面上の位置も変化する。即ち、電気光学素子12に印加された電圧の変化に応じて、光スポットの被走査面上の位置(感光体ドラム20上の走査ライン)が変化するようになる。
このようにリチウム、ニオブを含み、分極反転によりドメインプリズムが形成されているものを電気光学素子12とし、これらの物質に外部より電界を印加することで、屈折率を変えて走査線位置ずれを補正するものとして利用する。
なお、電気光学素子12は、シリンドリカルレンズ13とポリゴンミラー14の間に配置されている。ポリゴンミラー14より被走査面側に配置すると大型の電気光学素子が必要となってしまうため、ポリゴンミラー14よりも光源側に配置して小型化を図るためである。また、電気光学素子12の配置位置は、シリンドリカルレンズ13とポリゴンミラー14の間である必要はなく、光源とカップリングレンズの間や、カップリングレンズとシリンドリカルレンズ13の間でもよい。あるいはこれらの素子と一体化されていても良い。一体化することで、光学系を小さくすることが可能となる。これは、第1,2実施形態にも適用可能である。
ついで、ポリゴンミラー14の等速回転に伴い、偏向反射面で反射された光束は等角速度的に偏向する偏向光束となり、走査レンズ15としてのfθレンズを構成する2枚のレンズを透過し、回折格子ミラー28に到達する。
回折格子ミラー28は、図21のように「主走査方向に長い長尺形状」で、被走査面及び位置ずれ検出手段(副走査差分検出素子)面上へと集光する光束の分割を行う。
図24は、ポリゴンミラー14から被走査面である感光体ドラム20及び位置ずれ検出手段を構成する位置検出素子(副走査差分検出素子)16aまでの光路を側面から見た図である。
図24に示すように、回折格子ミラー28に入射した光束L1は、複数の光束に分割され、そのうち少なくとも1本の光束L2が感光体ドラム20へ、それ以外の少なくとも1本の光束L3が位置検出素子16a上に集光する。すなわち、光源装置11uからのレーザー光を被走査面(感光体ドラム20)に反射する反射ミラー(図1,図11における反射ミラー18)が、走査手段及び結像光学系にて偏向走査されたレーザー光(光束L1)について回折現象を伴う反射を行い、少なくとも前記被走査面(感光体ドラム20)に集光するレーザー光(光束L2)と、位置ずれ検出手段(位置検出素子16a)に集光するレーザー光(光束L3)とに分割する振り分け機能を有する回折格子ミラー28となったものである。
ここで、回折格子ミラー28は、入射してきた光束L1について回折現象を伴う反射を行って、複数の光束に分割するものである。そのために、回折格子ミラー28は、図25に示すように、反射面となる表面に微細な鋸歯状の溝が形成された基材28bと、基材28bの鋸歯状溝の表面にAl等の反射膜がコーティングされてなる反射層28aと、から構成されている。なお、基材28b表面の微細な溝形状としては、このほかに階段状溝、フレネルステップ状溝、正弦波状溝などがある。
回折格子ミラー28では、その微細構造による回折現象により、回折次数に応じた複数の光束(回折光束)が発生する。図24では、2本の光束L2,L3のみ発生しているように見えるが、実際にはより多くの光束が発生する。
このとき、回折格子ミラー28では、基材28b表面に設けられる微細構造のピッチd・高さdsinθB(ここで、θBは回折角)・回折格子ミラー28への光束L1の入射角を適切に設定することで、回折光束において各回折次数に応じた光束の強度を任意に分配することが可能である。また回折格子ミラー28により分配される回折光束のうち、強度の強い光束を被走査面である感光体ドラム20上へ集光させるような、入射角・回折角を設定するのが望ましい。
回折格子ミラー28において回折された光束は、回折格子ミラー28の表面反射により生ずるものであり、いずれの次数の回折光も回折格子ミラー28内部には侵入していない。そのため、前述したビームスプリッタといった光束分割素子と比較し、分割された光束は何れの回折次数の光束も回折格子ミラー28の回折反射面によって決まる「主走査曲がり」の変動量しか受けず、光路は同一である。そのため、感光体ドラム20及び位置検出素子16aの面上へと集光する光束間の「主走査曲がり」量間の高い相関を得ることが可能となる。すなわち、位置検出素子16aの面上における光束L3の走査が直線的であれば、感光体ドラム20上における光束L2の走査も直線的となることが保証される。
位置検出素子16aは、入射する光束L3について走査線としての曲がりを検出する光検知センサであり、本実施例においては長尺の面状固体撮像素子を用いている。この面状固体撮像素子上には平面状に分割されたフォトディテクタが隙間なく設けられており、走査線位置ずれ検出用の光束L3が面状固体撮像素子のどの位置のフォトディテクタに入射したかを検知することが可能である。
ここで、フィードバック制御機構である走査線制御部10による電気光学素子12の制御は、位置検出素子16aによる走査線位置ずれ量の検出に基づいてつぎのように行われる。
まず、位置検出素子16aとして、長尺の面状固体撮像素子が主走査方向にNx個、副走査方向にNy個並べられたフォトディテクタで構成されているとし、ある主走査像高においてフォトディテクタの主走査方向のnx番目(1≦nx≦Nx)、副走査方向のny番目(1≦ny≦Ny)の位置に集光していたとする(以下簡単のため、この集光位置をフォトディテクタのアドレスと呼び、(nx,ny)と記す。)。
ついで、主走査方向に対し隣のアドレスnx+1上にて集光したアドレスが(nx+1,ny')であったとする。すなわち主走査位置に対し、1つ隣の画素に走査した際に、副走査方向にny'−nyだけずれていることが分かる。
ここでは簡単のため、理想的な主走査線は全主走査像高においてny=ny'、すなわち面状固体撮像素子の長尺方向と理想的な走査線の主走査方向は平行となっていると仮定する。仮に平行ではなく傾いていた場合は、その傾きの分を補正すればよい。
すると、走査線位置ずれ量はny'−nyで表される(正確には微分変動量である)。この走査線位置ずれ量の微分変動量の大きさ・符号(±)に応じて、シリンドリカルレンズ13とポリゴンミラー14の間に配置された電気光学素子12に印加する電圧量の大小及び符号(±)を調整し、電気光学素子12より出射される光束の角度を副走査方向に対し偏向させる。すなわち、CPUやマイクロコンピュータによって構成された走査線制御部10が、走査線位置ずれ差分量に応じて電気光学素子12に印加する電圧量を調整する。
感光体ドラム20に集光する光束L2と位置検出素子16aに集光する走査線位置ずれ検出用の光束L3の光路は、光源装置11uから光束分離する回折格子ミラー28まで共通であるため、それぞれの副走査方向の走査線位置ずれ量間の相関は高く保たれている。このため、走査線位置ずれ検出用の光束L3が位置検出素子16aからなる位置ずれ検出手段上で直線的な走査が行われるように走査線位置ずれの補正を行えば、感光体ドラム20に集光する光束も直線的な走査が行われるようになる。このように電気光学素子12に印加する電圧量を調整することで、感光体ドラム20上にて曲がりの少ない理想的な走査線、すなわち直線的な光束走査を得ることが可能となる。
なお、ここでは位置検出素子16aとして長尺の面状固体撮像素子を用いる例を説明した。これは、主走査方向の全像高において走査線位置ずれを測定するためであるが、走査線位置ずれ検出用の光束L3の走査線上に配置された面状あるいは線状の固体撮像素子を複数個、主走査の像高に離散的に配置させたものを位置検出素子16aとし、走査線位置ずれを測定してもよい。このとき線状の固体撮像素子を用いる場合は、副走査方向に画素数を持つのが望ましい。
以上のように、本発明の光走査装置によれば、回折格子ミラーにより分割した複数の光束はいずれも同一の光路を経たものとすることができるため、被走査面上の実際の走査線位置ずれ量と位置ずれ検出手段にて検出した量とを相関が高いものとすることができ、所定の主走査像高における走査線位置ずれ量をリアルタイムで精度良く検出し、走査線位置ずれを適切に補正することが可能となる。
つぎに、本発明に係る画像形成装置の構成について説明する。
図26は、本発明に係る画像形成装置の構成を示すものであり、本発明の光走査装置を用いた画像形成装置の全体側面図である。
図26において、電子写真装置である画像形成装置200は、各色の画像形成ユニット110,120,130,140を中間転写ベルト151上に配置し、中間転写ベルト151上にトナーによるカラー像を形成し、そのカラー像を給紙装置170から搬送される記録媒体である用紙に転写し、定着装置160で熱と圧力でトナーを溶融定着してカラー画像を形成する。
画像形成ユニット110,120,130,140は4式あり、それぞれ黒色トナーを有するK現像ユニット110、シアン色トナーを有するC現像ユニット120、マゼンタ色トナーを有するM現像ユニット130、イエロー色トナーを有するY現像ユニット140である。
そして、例えば画像形成ユニット110として、感光体ドラム111(図1,図11,図24でいう感光体ドラム20である)と、感光体ドラム111の周囲に感光体ドラム111表面を高圧に帯電する帯電装置112、本発明の光走査装置100(前述した光走査装置100A,100B,100Cのいずれか。以下同じ。)の光書込みにより感光体ドラム111上に記録された静電潜像に現像ローラ114aから帯電したトナーを付着させて顕像化する現像装置114、感光体ドラム111に残ったトナーを掻き取って備蓄するクリーニング装置115が配置されている。画像形成ユニット120,130,140についても同様である。なお、前述したような光走査装置100によるリアルタイムな走査線の位置ずれ補正を、画像形成ユニット110,120,130,140のすべてに適用するとよい。
中間転写ベルト151は、複数のローラに張架され回動される無端状のベルトであり、各画像形成ユニット110,120,130,140の感光体ドラム及び二次転写ローラ150と接触している。また、一次転写ローラ(不図示)は、感光体ドラム111などに対向して中間転写ベルト151内側に感光体ドラム111等に対向して配置される。
用紙は、用紙を堆積した給紙装置170からピックアップローラ171で1枚ずつ引き出され、レジストローラ172を経て、二次転写ローラ150とその対向ローラにより押し付けられながら中間転写ベルト151と接触して画像が転写され、搬送ベルトを介して定着装置160へ至る。
定着装置160では、所定温度に加熱された定着部材と加圧部材とが所定の圧力で当接してニップ部が形成されており、ニップ部を通過する用紙に熱と圧力が付与されるようになっている。
画像形成装置200において画像を形成する場合、例えば画像形成ユニット110では感光体ドラム111上を帯電装置112で帯電させ、光走査装置100で画像に応じた光をあてて、感光体ドラム111上の電位を落とす。その部位が感光体ドラム111の回転により、現像装置114に達し、現像ローラ114a上のトナー層と接すると帯電しているトナーが画像位置に付着する。
感光体ドラム111上のトナー画像は、一次転写ローラが中間転写ベルト151を感光体ドラム111に向かって押し付ける部位で、中間転写ベルト151上に転写される。各画像形成ユニット120、130、140でも同様にして感光体ドラム上のトナー画像が中間転写ベルト151上に転写され、カラーのトナー画像が形成される。そして、中間転写ベルト151の搬送により、二次転写ローラ150の部位で搬送されてきた用紙上にトナー画像は転写される。トナー画像が転写された用紙は、定着装置160に搬送され、熱と圧力により、トナーが溶融定着されカラー画像が形成され、排紙ローラ191により排紙トレイ190に排出される。
以上のように、本発明の画像形成装置によれば、本発明の光走査装置100を用いるので、位置ずれの少ない良好な走査線が得られ、その結果良好な画像を形成することができる。また本発明の画像形成装置200では、本発明の光走査装置100により画像形成ユニット110、120、130、140それぞれの感光体ドラムに対して位置ずれの少ない走査線による光書込みを行うので、色ずれの少ない高画質な画像を形成することができる。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10 走査線制御部
10a LD駆動制御部
10b 位置制御部
10c 電圧制御部
11 光源
11a カップリングレンズ
11b アパーチャ
11u 光源装置
12,12’ 電気光学素子
12a,12a’ 電気光学結晶
12e 電極
13 シリンドリカルレンズ
14 ポリゴンミラー
14m ポリゴンモータ
15,15a,15b 走査レンズ
16 位置ずれ検出手段
16a,16b,16c 位置検出素子
18 反射ミラー
20 感光体ドラム
24 被走査面
25 走査線位置ずれ検出系
28 回折格子ミラー
28a 反射層
28b 基材
31 ビームスプリッタ
32 入射面
33 透過面
91 液晶偏向素子
100,100A,100B,100C 光走査装置
100a 固定用部材
100h ハウジング
110,120,130,140 画像形成ユニット
111 感光体ドラム
112 帯電装置
114 現像装置
114a 現像ローラ
115 クリーニング装置
150 二次転写ローラ
151 中間転写ベルト
160 定着装置
170 給紙装置
171 ピックアップローラ
172 レジストローラ
190 排紙トレイ
191 排紙ローラ
200 画像形成装置
A,B,C,L1,L2,L3、L22,L23 光束
特許第3164002号公報 特許第3450402号公報 特許第3833542号公報 特許第4170637号公報 特許第4369658号公報 特開2006−133287号公報 特開2006−133288号公報

Claims (18)

  1. レーザー光を射出する光源と、
    前記光源からのレーザー光を偏向走査する走査手段と、
    偏向走査されたレーザー光を被走査面に結像する結像光学系と、
    前記光源と前記被走査面の間の光路上に配置され、電気的に内部の屈折率を変更可能な電気光学素子と、
    前記電気光学素子の内部の屈折率を制御して、該内部を透過するレーザー光の偏向量を調整する制御部と、
    前記電気光学素子から前記被走査面に向かう光路から外れて配置され、入射するレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、
    を備え、
    前記光源と前記被走査面の間に配置される必須の光学素子のいずれかが、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、内部の屈折率を変化させることにより前記光源からのレーザー光を偏向して該レーザー光を前記位置ずれ検出手段と被走査面のいずれかに入射させる振り分け機能を有しており、
    前記制御部は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記電気光学素子の内部の屈折率を制御することにより、前記電気光学素子からのレーザー光を所定の偏向量で偏向させて前記レーザー光を前記位置ずれ検出手段に入射させる走査線位置ずれ検出制御と、前記位置ずれ検出手段の検出結果に基づいて前記電気光学素子からのレーザー光の偏向量を調整して前記被走査面におけるレーザー光の副走査方向の位置ずれを補正する走査線補正制御と、を行うことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記制御部は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記走査線位置ずれ検出制御と前記走査線補正制御とを交互に行うことを特徴とする請求項に記載の光走査装置。
  3. レーザー光を射出する光源と、
    前記光源からのレーザー光を偏向走査する走査手段と、
    偏向走査されたレーザー光を被走査面に結像する結像光学系と、
    前記光源と前記被走査面の間の光路上に配置され、電気的に内部の屈折率を変更可能な電気光学素子と、
    前記電気光学素子の内部の屈折率を制御して、該内部を透過するレーザー光の偏向量を調整する制御部と、
    前記電気光学素子から前記被走査面に向かう光路から外れて配置され、入射するレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、
    を備え、
    前記光源と前記被走査面の間に配置される必須の光学素子のいずれかが、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、光学的に異方性を有することにより、前記光源からのレーザー光を前記被走査面に入射するレーザー光と前記位置ずれ検出手段に入射するレーザー光に分割する振り分け機能を有しており、
    前記制御部は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記位置ずれ検出手段が入射したレーザー光について副走査方向における理想位置からの位置ずれを検出する走査線位置ずれ検出制御と、前記位置ずれ検出手段の検出結果に基づいて前記電気光学素子からのレーザー光の偏向量を調整して前記被走査面におけるレーザー光の副走査方向の位置ずれを補正する走査線補正制御と、を行うことを特徴とする光走査装置。
  4. 前記制御部は、前記被走査面に前記レーザー光を結像、走査している最中に、前記走査線位置ずれ検出制御と前記走査線補正制御とを同時に行うことを特徴とする請求項に記載の光走査装置。
  5. 前記電気光学素子に入射するレーザー光の偏光方向は、該電気光学素子における光学的な異方性に対応して調整されていることを特徴とする請求項3または4に記載の光走査装置。
  6. 前記光源から射出されるレーザー光は、直線偏光であることを特徴とする請求項に記載の光走査装置。
  7. 前記位置ずれ検出手段は、複数の位置検出素子が主走査方向に対応する方向に並んでなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光走査装置。
  8. 前記位置ずれ検出手段は、主走査方向に長い長尺の位置検出素子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光走査装置。
  9. 前記位置ずれ検出手段は、少なくとも1つの位置検出素子が前記被走査面の主走査方向の走査区間内に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光走査装置。
  10. 前記制御部は、前記走査手段の走査周波数と前記位置ずれ検出手段における主走査方向に対応する方向での検出位置に基づいて、前記走査線位置ずれ検出制御を行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光走査装置。
  11. 前記電気光学素子は、前記光源と前記走査手段との間に配置されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光走査装置。
  12. 前記電気光学素子は、前記光源と前記走査手段との間に配置されている、少なくとも1つの光学素子と一体化されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の光走査装置。
  13. 前記電気光学素子は、K,Ta及びNbを含む電気光学結晶、Li及びNbを含む電気光学結晶、Li及びTaを含む電気光学結晶のいずれかから形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の光走査装置。
  14. 前記電気光学結晶に、プリズム形状の分極ドメイン反転領域が形成されていることを特徴とする請求項13に記載の光走査装置。
  15. 前記電気光学素子は、前記電気光学結晶を挟む一対の電極部を有し、
    該電極部に電圧が印加されると、前記電気光学結晶において、内部を通過するレーザー光の進行方向に対して直角方向であって主走査方向に対応する方向の電界が形成されることを特徴とする請求項13または14に記載の光走査装置。
  16. 前記電気光学素子は、該電気光学素子における光線偏向効率が光走査装置の副走査方向で最大となるように当該光走査装置に配置されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の光走査装置。
  17. 前記電気光学素子は、固定部材を介して当該光走査装置の所定位置に配置され、固定されていることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の光走査装置。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載の光走査装置を少なくとも1つ具備することを特徴とする画像形成装置。
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