JP5727605B2 - 新規の沈降シリカ製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、沈降シリカを調製するための新規の方法に関する。
沈降シリカを触媒担体として、活性材料吸収剤[特に液体{例えば食料品中に用いられる液体、例えばビタミン類(特にビタミンE)、塩化コリン等}用の担体]として、粘度上昇剤、テキスチャー剤又はアンチケーキング(固結防止)剤として、バッテリーセパレーター部材として、及び練り歯磨き又は紙用の添加剤として用いることは、周知である。
沈降シリカはまた、シリコーンマトリックス(例えば電線被覆用のもの)中の補強用フィラーとして、又は天然若しくは合成ポリマー(特にエラストマー、特にジエンエラストマー)をベースとする組成物[例えばタイヤ、履物底、床仕上げ材、ガスバリヤー、難燃材用のもの、並びに空中ケーブル用のローラー、家庭用電気器具用のシール、液体管若しくはガス管用のシール、ブレーキ系統のシール、被覆材料(鎧装、鞘)、ケーブル及びトランスミッションベルト等の技術部品用のもの]中の補強用フィラーとして、用いることもできる。
かくして、ポリマー(エラストマー)組成物中における良好な分散能力(分散性)及び良好な補強特性を有する沈降シリカであって、この沈降シリカが添加される組成物に非常に満足できる特性の折衷点、特に機械的特性、レオロジー特性及び/又は動力学的特性に関しての折衷点を与えることができる前記沈降シリカを、所定のプロセスを介してケイ酸塩と希酸との間の沈降反応を用いて調製することは、周知である。
本発明の主な目的は、ポリマー(エラストマー)組成物中の補強用フィラーとして用いることができる沈降シリカを調製するための新規の方法であって、これらの周知の沈降シリカ調製方法の代替法となるものを提供することにある。
より好ましくは、本発明の目的の1つは、(特に酸として希酸を用いるこれらの先行技術の調製方法と比較して、特に沈降反応のレベルにおいて)改善された生産性を有しつつ、これらの先行技術の調製方法によって得られる沈降シリカのものと同様の物理化学的特徴及び特性[特に孔分布、ポリマー(エラストマー)組成物中で解凝集して分散する能力(分散性)及び/又は補強特性に関するもの]を有する沈降シリカを得ることを可能ならしめる方法を提供することから成る。
本発明の別の目的は、好ましくは、それと同時に、特にこれらの先行技術の方法と比較して沈降シリカの調製の間に消費されるエネルギーの量及び/又は用いられる水の量を少なくすることから成る。
特にこれらの目的に鑑みて、本発明の主題は、ケイ酸塩と少なくとも1種の酸との間の沈降反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離して乾燥させることを含む、沈降シリカ[好ましくは良好なポリマー(エラストマー)組成物中における分散能力(分散性)及び良好な補強特性を有するもの]を調製するための新規の方法にある。この方法においては、
・前記沈降反応を、次の連続工程:
(i)ケイ酸塩及び電解質を含む初期原料(cuve initial)を形成させる;その際、この初期原料中の(SiO2として表した)ケイ酸塩の濃度は(0g/L超であって)100g/リットル未満とし、好ましくはこの初期原料中の電解質の濃度は(0g/L超であって)19g/リットル未満、特に18g/リットル未満、特に17g/リットル未満、例えば15g/リットル未満(しかし通常は6g/リットル超)とする;
(ii)前記原料に酸を、反応媒体のpH値が少なくとも7、特に7〜8.5の範囲になるまで、加える;
(iii)前記反応媒体に同時に酸及びケイ酸塩を加える;
(iv)この反応媒体に酸を、特に反応媒体のpH値が3.0〜6.5の範囲、特に4.0〜5.5の範囲になるまで、加える:
に従って実施し、
・懸濁液(好ましくは最大でも24重量%の固形分含有率を有するもの)を乾燥させ、
また、少なくとも工程(iii)において、用いる酸は濃酸、有利には濃硫酸、即ち少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%の濃度を有する硫酸である。
かくして、本発明の本質的な特徴の1つに従えば、特定条件下(特に初期原料中のケイ酸塩及び電解質の所定濃度、並びに好ましくは乾燥させるべき懸濁液の好適な固形分含有率)での一連の工程と組み合わせて、工程(iii)全体で用いられる酸は、濃酸、有利には濃硫酸、即ち少なくとも80重量%(且つ一般的には最大でも98重量%)、好ましくは少なくとも90重量%の濃度を有する硫酸(特にその濃度は90〜98重量%の範囲、例えば91〜97重量%の範囲である)である。
工程(ii)及び(iv)で用いられる酸は、例えば希酸、有利には希硫酸、即ち80重量%よりずっと低い濃度[例えば20重量%未満(且つ一般的に少なくとも4%)、特に14重量%未満、特に最大でも10重量%、例えば5〜10重量%の範囲の濃度]を有する硫酸であることができる。
しかしながら、本発明の1つの非常に好ましい態様に従えば、工程(iv)で用いられる酸もまた、上に挙げたような濃酸である。
本発明のこの非常に好ましい態様においては、工程(ii)の全体で用いられる酸が例えば上記の希酸であることができるが、本発明のこの態様においては、工程(ii)の一部(一般的には工程(ii)の第2及び最後の部分)で用いられる酸が上に挙げた濃酸(であって、工程(ii)の他の部分で用いられる酸が例えば上記の希酸)であるのが有利であることもある。かくして、この工程(ii)において、反応媒体中でゲル化点(ゲル化点は反応媒体の濁度の急激な上昇に相当し、この濁度の急激な上昇は物体の寸法の増大を特徴付けるものである)に達するまで用いられる酸は、上に挙げた希酸、有利には希硫酸(即ち80重量%よりずっと低い濃度、例えば20重量%未満、一般的に14重量%未満、特に最大でも10重量%、例えば5〜10重量%の範囲の濃度を有するもの)であることができ、反応媒体中でゲル化点に達した後に用いられる酸は、上に挙げた濃酸、有利には濃硫酸、即ち少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%、特に90〜98重量%の範囲の濃度を有する硫酸であることができる。同様に、この工程(ii)において、工程(ii)の最初のx分間(xは15〜25の範囲、例えば20である)に用いられる酸は上に挙げた希酸であることができ、工程(ii)の最初のx分間(xは15〜25の範囲、例えば20である)の後に用いられる酸は上で挙げた濃酸であることができる。
この本発明の非常に好ましい態様においては、工程(ii)の全体で用いられる酸が上で挙げた濃酸、即ち少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%、特に90〜98重量%の範囲の濃度を有する酸であることもできる。この場合には、初期原料に、特に工程(ii)の前又は工程(ii)の間に、水を随意に加えることができる。
好ましくは、本発明に従う方法において、初期原料中の(SiO2として表した)ケイ酸塩の濃度(これは100g/リットル未満である)は、少なくとも80g/リットルであることができる。これは特に、上記の本発明の非常に好ましい態様(工程(iii)及び(iv)を通じて濃酸を使用)であってしかし工程(ii)の一部は濃酸を用いずに実施する場合の範疇内であることができる。
これは必ずしも本発明の方法の好ましい実施形態というわけではないが、初期原料中の(SiO2として表した)ケイ酸塩の濃度は、80g/リットルより低いこともできる。これは特に、上記の本発明の非常に好ましい態様(工程(iii)及び(iv)を通じて濃酸を使用)であってしかし工程(ii)全体を濃酸を用いて実施する場合の範疇内であることができる。
本発明に従う方法においては、酸(濃酸又は希酸)として、酢酸、ギ酸若しくは炭酸のような有機酸、又は好ましくは硫酸、硝酸、リン酸若しくは塩酸のような無機酸が、一般的に用いられる。
濃酸として濃酢酸又は濃ギ酸を用いる場合には、それらの濃度は少なくとも90重量%である。
濃酸として濃硝酸を用いる場合、その濃度は少なくとも60重量%である。
濃酸として濃リン酸を用いる場合、その濃度は少なくとも75重量%である。
濃酸として濃塩酸を用いる場合、その濃度は少なくとも30重量%である。
しかしながら、酸として硫酸を用いるのが非常に有利であり、その場合、上の説明中にすでに挙げたような濃度を有する濃硫酸を用いる。
さらに、ケイ酸塩としては、任意の通常の形のケイ酸塩、例えばメタケイ酸塩、二ケイ酸塩及び有利にはアルカリ金属ケイ酸塩、特にケイ酸ナトリウム又はケイ酸カリウムを用いることができる。
ケイ酸塩は、(SiO2として表して)40〜330g/リットルの範囲、例えば60〜300g/リットルの範囲の濃度を有することができる。
好ましくは、ケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを用いる。
ケイ酸ナトリウムを用いる場合、これは一般的にSiO2/Na2O重量比が2〜4の範囲、特に2.4〜3.9の範囲、例えば3.1〜3.8の範囲のものである。
初期原料(工程(i))中に含有される電解質に関しては、この用語はここではその一般的に受け入れられている意味で理解され、即ち溶液状にある時に分解又は解離してイオン又は荷電粒子を形成する任意のイオン性又は分子状物質を意味するものとする。電解質としては、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の群からの塩、特に出発金属ケイ酸塩と酸との塩、例えばケイ酸ナトリウムと塩酸との反応の場合における塩化ナトリウム、又は好ましくはケイ酸ナトリウムと硫酸との反応の場合の硫酸ナトリウムを挙げることができる。
工程(ii)における酸の添加は、反応媒体のpHの相関的な低下をもたらし、反応媒体のpHが少なくとも7、特に7〜8.5の範囲、例えば7.5〜8.5の範囲の値に達するまで、実施される。
所望のpH値に達したら、次いで、工程(iii)の同時添加を実施する。
この同時添加は一般的に、反応媒体のpH値が常に工程(ii)の終わりに達したものに等しくなる(±0.1の範囲内)ように、実施される。
工程(iv)の終わりに、得られた反応媒体(水性懸濁液)の熟成を、工程(iv)の終わりに得られたpHにおいて、一般的に撹拌しながら、例えば2〜45分間、特に3〜30分間、実施することができる。
工程(i)〜(iv)は一般的に、撹拌しながら実施される。
同様に、工程(i)〜(iv)はすべて、通常は75℃〜97℃の範囲、好ましくは80℃〜96℃の範囲で、実施される。
本発明の1つの実施形態に従えば、工程(ii)(の全部又は一部)を濃酸を用いて実施しようが濃酸を用いずに実施しようが、反応終了時の温度は反応開始時の温度より高い温度である;従って、反応開始時(例えば工程(i)の間及び工程(ii)の一部)の温度は、好ましくは75℃〜90℃の範囲に保ち、次いでその温度を好ましくは90℃〜97℃の範囲まで上昇させ、反応の終わりまで(例えば工程(ii)の一部の間並びに工程(iii)及び(iv)の間)その値に保つ。
本発明の別の実施形態に従えば、例えば工程(ii)の一部は濃酸を用いずに実施する場合(しかしこれに限るわけではない)、工程(i)〜(iv)のすべてを一定温度で実施することができる。
本発明に従う方法においては、工程(iv)の終わりに、随意に熟成工程の後に、シリカスラリーが得られ、これを次いで分離する(液体−固体分離)。
この分離は通常、任意の好適な方法[例えばベルトフィルター(filtre a bande)、真空フィルター又は好ましくはフィルタープレス]によって実施される濾過(及び必要ならば洗浄操作)を含む。
一般的に、この分離は、濾過の後に液状化を含み、この液状化は少なくとも1種のアルミニウム化合物の存在下で且つ随意に酸の存在下で実施することができる(後者の場合、前記アルミニウム化合物と前記酸とを同時に加えるのが有利である)。
液状化操作は、機械的に、例えば濾過ケークをコロイドミル又はボールミルタイプのミルに通すことによって、実施することができ、特にその後に乾燥させるべき(特にスプレーすべき)懸濁液の粘度を下げることを可能にする。
アルミニウム化合物は一般的にアルカリ金属アルミン酸塩、特にアルミン酸カリウム又は好ましくはアルミン酸ナトリウムから成る。
こうして回収される沈降シリカ(濾過ケーク、一般的に砕壊されたもの)の懸濁液を、次いで乾燥させる。
好ましくは、本発明に従う調製方法においてこの懸濁液は、乾燥させる直前に最大でも24重量%、特に最大でも23重量%、例えば最大でも22重量%の固形分含有率を有するものであるべきである。
この乾燥操作は、それ自体周知の任意の手段に従って実施することができる。
好ましくは、この乾燥操作は、噴霧によって実施される。この目的で、任意のタイプの好適な噴霧器、特に回転式、ノズル式、液圧式又は二液式(deux fluides)噴霧器を用いることができる。一般的に、フィルタープレスを用いて濾過を実施する場合にはノズル式噴霧器が用いられ、真空フィルターを用いて濾過を実施する場合には回転式噴霧器が用いられる。
ノズル式噴霧器を用いて乾燥を実施した場合、得ることができる沈降シリカは通常、実質的に球状ビーズの形で存在する。
この乾燥操作の終わりに、回収された生成物をミル粉砕する工程を随意に実施することができる;この場合に得ることができる沈降シリカは一般的に、粉体の形で存在する。
回転式噴霧器を用いて乾燥操作を実施した場合、得ることができる沈降シリカは、粉体の形で存在することができる。
最後に、上に示した乾燥させた(特に回転式噴霧器によって乾燥させた)生成物又はミル粉砕した生成物を随意に凝集工程に付すことができ、この凝集工程は例えば直接圧縮(compression directe)、湿式造粒(即ちバインダー、例えば水、シリカの懸濁液等を用いるもの)、押出、又は好ましくは乾式圧縮(compactage a sec)から成るものである。後者の技術を用いる場合、この圧縮を実施する前に、粉末状生成物中に含まれる空気を取り除いてより一層一様な圧縮をもたらすために、この粉末状生成物を脱気(予備稠密化又は脱ガスと称される操作)しておくのがいいということがわかる。
この凝集工程によって得ることができる沈降シリカは一般的に、粒体の形で存在する。
本発明に従う調製方法(特に用いる濃酸が濃硫酸である場合)を実施することにより、特に、該方法の間(工程(iv)の終わり)に、希酸のみを用いる同様の方法によって得られるものよりも沈降シリカの濃度が高い懸濁液を得ることが可能になり、従って特に沈降反応において(即ち工程(iv)の終わりに)沈降シリカの生産性の向上(これは例えば少なくとも10%〜40%に達し得る)を得ることが可能になるのに加えて、驚くべきことに、ポリマー(エラストマー)組成物中における良好な分散能力(分散性)を有する沈降シリカが得られる;より一般的には、本発明に従う方法によって得られる沈降シリカは、好ましいことに、特に孔分布、ポリマー(エラストマー)組成物中で解凝集して分散する能力(分散性)及び/又は補強特性に関して、希酸のみを用いる同様の方法によって得られる沈降シリカのものに匹敵する物理化学的特徴及び特性を有する。
有利なことに、同時に、特に用いる濃酸が濃硫酸である場合、本発明に従う方法は、希酸のみを用いる同様の方法と比較して、伴われる水の量の減少及び濃酸の使用に関連した発熱のおかげで、特に沈降反応(即ち工程(iv)の終わり)において、(例えば生蒸気の形の)エネルギー消費の節約(これは例えば少なくとも20%〜60%に達し得る)を可能にする。さらに、濃酸を使用することにより、特に酸の調製のために用いられる水の量が減るので、反応に必要とされる水の量を(例えば少なくとも25%)減らすことが可能になる。
本発明に従う方法によって得られる沈降シリカは有利なことに高分散性であり、即ち、特に、ポリマーマトリックス中で解凝集して分散する能力(分散性)が非常に高く、これは特に薄片についての電子又は光学顕微鏡によって観察することができる。
本発明に従う方法によって得られる沈降シリカのパラメーターの内の1つは、その孔容積の分布、特に400Å又はそれ未満の直径を有する孔によってもたらされる孔容積の分布にあることができる。後者の容積は、エラストマーの補強(強化)に用いられるフィラーの有効孔容積に相当する。一般的に、ポログラムの分析は、このシリカが好ましいことに、175〜275Åの範囲の直径を有する孔によってもたらされる孔容積(V2)が400Å又はそれ未満の直径を有する孔によってもたらされる孔容積(V1)の少なくとも50%、特に少なくとも60%を占めるような孔分布を有することを示す。
孔容積及び孔直径は、MICROMERITICS Autopore 9520ポロシメーターを用いた水銀(Hg)ポロシメトリーによって測定され、130°の接触角度θ及び484ダイン/cmの表面張力γについて、WASHBURN関係式によって計算される。
本発明に従う方法によって調製される沈降シリカは、任意の物理的状態にあることができ、即ち、マイクロビーズ(実質的に球状ビーズ)、粉体又は粒体の形にあることができる。
従って、この沈降シリカは、少なくとも80μm、好ましくは少なくとも150μm、特に150〜270μmの範囲の平均寸法を有する実質的に球状のビーズの形にあることができる;この平均寸法は、NF規格X−11507(1970年12月)に従って、乾式篩分けをして累積不透過物50%に相当する直径を測定することによって、決定される。
この沈降シリカは、少なくとも3μm、特に少なくとも10μm、好ましくは少なくとも15μmの平均寸法を有する粉体の形にあることができる。
この沈降シリカは、少なくとも1mm、例えば1〜10mmの範囲の寸法(特に最大長さの軸に沿ったものとして)を有する粒体(一般的には実質的に平行六面体形状のもの)の形にあることができる。
本発明に従う方法によって得られる沈降シリカが粒体の形にある場合、これは好ましくは、175〜275Åの範囲の直径を有する孔によってもたらされる孔容積(V2)が400Å又はそれ未満の直径を有する孔によってもたらされる孔容積(V1)の少なくとも60%を占めるような孔分布を有する。
本発明に従う方法によって調製される沈降シリカは、好ましくは、100〜240m2/gの範囲、特に140〜200m2/gの範囲、例えば140〜180m2/gの範囲のCTAB比表面積を有する。
同様に、この沈降シリカは、好ましくは、100〜240m2/gの範囲、特に140〜200m2/gの範囲、例えば150〜190m2/gの範囲のBET比表面積を有する。
CTAB比表面積は、NF規格T−45007法(1987年11月)に従って測定することができる外的表面積である。BET比表面積は、"Journal of the American Chemical Society", vol. 60, page 309, (1938)に記載されたBRUNAUER - EMMET - TELLER法{NF規格T−45007(1987年11月)に対応}に従って測定することができる。
本発明に従う方法によって得られる沈降シリカの分散(及び解凝集)能力は、次の試験により、前もって超音波を用いて解凝集したシリカ(0.1〜数十ミクロンの物品の解裂)の懸濁液に対して実施される粒子寸法測定(レーザー回折による)によって、評価することができる。この超音波下での解凝集は、直径19mmのプローブを具備するVIBRACELL BIOBLOCK (750 W)超音波処理機を用いて、実施される。粒子寸法測定は、SYMPATEC粒子寸法測定器を用いたレーザー回折により、Fraunhofer理論を用いて、実施される。
2gのシリカをサンプル管(高さ6cm、直径4cm)中に量り取り、脱イオン水を加えることによって全体を50gにする:こうして4%シリカ水性懸濁液が製造され、この懸濁液を電磁式で2分間撹拌することによって均質化させる。次いで以下のように超音波下での解凝集を実施する:プローブを4cmの長さに渡って浸漬し、その公称出力(振幅)の80%において5分30秒間作動させる。次いで、約20の光学密度を得るために必要な容量V(ミリリットル)の均質化された懸濁液を粒子寸法測定器の容器中に導入することによって、粒子寸法測定を実施する。
この試験に従って得られる中位径(メディアン径)φ50の値は、シリカの解凝集能力が高くなるにつれて、小さくなる。
解凝集ファクターFDは、次の式によって与えられる。
D=10xV/粒子寸法測定器によって測定された懸濁液の光学密度(この光学密度は約20である)
この解凝集ファクターFDは、粒子寸法測定器では検出されない0.1μm未満の寸法の粒子の含有量を示す。このファクターは、シリカの解凝集能力が高くなるにつれて、大きくなる。
一般的に、本発明に従う方法によって調製される沈降シリカは、超音波下での解凝集の後に、5μm未満、特に4.5μm未満、特に4μm未満、例えば3μm未満の中位径φ50を有する。
これらは通常5.5ミリリットル超、特に6.5ミリリットル超、例えば10ミリリットル超の超音波解凝集ファクターFDを有する。
それらのDOP油吸収量は、特に粉体形状にある場合に、180〜350ミリリットル/100gの範囲であることができる。このDOP油吸収量は、ISO規格787/5に従ってフタル酸ジオクチルを用いて測定することができる。
本発明に従う方法によって調製される沈降シリカは、多くの用途において用いることができる。
例えば、このシリカは、触媒担体として、活性材料吸収剤[特に液体用担体、特にビタミン類(ビタミンE)、塩化コリン等の食料品中に用いられる液体用の担体]として、ポリマー、特にエラストマー又はシリコーン組成物中に、粘度上昇剤、テキスチャー剤又はアンチケーキング剤として、バッテリーセパレーター部材として、及び練り歯磨き、コンクリート又は紙用の添加剤として、用いることができる。
しかしながら、天然又は合成ポリマーの補強においてこのシリカの特に有利な用途が見出される。
このシリカを特に補強用フィラーとして用いることができるポリマー組成物は一般的に、1種以上のポリマー又はコポリマー、特に1種以上のエラストマーをベースとし、好ましくは−150℃〜+300℃の範囲、例えば−150℃〜+20℃の範囲の少なくとも1のガラス転移温度を有するものである。
可能なポリマーとしては、特にジエンポリマー、特にジエンエラストマーを挙げることができる。
前記ポリマー組成物をベースとする最終製品の非限定的な例としては、履物の底、タイヤ、床仕上げ材、ガスバリヤー、難燃材を挙げることができ、また、空中ケーブル用のローラー、家庭用電気器具用のシール、液体管又はガス管用のシール、ブレーキ系統のシール、(可撓性)管、被覆材料(特にケーブルの鎧装)、ケーブル、エンジン支持材、コンベアベルト、及びトランスミッションベルト等の技術部品も挙げることができる。
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく本発明を例示するものである。
例1(比較例)
羽根車型撹拌システム及び反応媒体中の生蒸気加熱システムを備えたステンレス鋼製反応器中に、以下のものを導入する:
・水 637リットル
・Na2SO4(電解質) 14.1kg
・SiO2/Na2O重量比3.5、20℃における密度1.230の水性ケイ酸ナトリウム 362リットル。
原料中のケイ酸塩濃度(SiO2として表して)は、この場合、86g/リットルである。この混合物を次いで撹拌しながら83℃の温度にする。
次いでこれに、20℃における密度1.050の希硫酸(7.7%に等しい重量濃度の硫酸)462リットルを導入する。この希酸は、反応の最初の20分間は529リットル/時間の流量で導入し;次いで、反応媒体のpHが(その温度で測定して)8.0に等しい値に達するまで、この流量を1056リットル/時間に増大させる。
反応温度は、反応の最初の20分間は83℃であり;次いで約15分かけて83℃から92℃にし、次いで反応終了時まで92℃に保つ。
次いで、上記のタイプの水性ケイ酸ナトリウム87.8リットル及びこれもまた上記のタイプの硫酸119リットルを一緒に反応媒体中に導入する。この酸及びケイ酸塩の同時導入は、反応媒体のpHがこの導入の間中常に8.0±0.1であるように、実施する。
このケイ酸塩すべてを導入した後に、希酸を432リットル/時間の流量で6分間導入し続ける。
この追加の酸の導入は、反応媒体のpHを4.8に等しい値にする。
反応の合計時間は60分間である。
こうして得られた沈降シリカのスラリーを次いで、フィルタープレスを用いて、湿分含有率が77%である(従って固形分含有率が23重量%である)シリカケークが最終的に回収されるように、濾過して洗浄する。このケークを次いで機械的及び化学的作用(Al/SiO2重量比0.22%に相当する所定量のアルミン酸ナトリウムの添加)によって流動化させる。この砕壊操作の後に、pH6.9のポンプ輸送可能なケークが得られ、これを次いでノズル式噴霧器を用いて噴霧する。
得られたシリカ(実質的に球状ビーズの形)の特徴は次の通りだった。
・BET比表面積(m2/g):158
・CTAB比表面積(m2/g):155
・φ50(μm)*:2.1
・FD(ミリリットル)*:16.9
・V2/V1(%):57
*超音波解凝集後
例2
羽根車型撹拌システム及び反応媒体中の生蒸気加熱システムを備えたステンレス鋼製反応器中に、以下のものを導入する:
・水 700リットル
・Na2SO4(電解質) 15.5kg
・SiO2/Na2O重量比3.5、20℃における密度1.230の水性ケイ酸ナトリウム 402リットル。
原料中のケイ酸塩濃度(SiO2として表して)は、この場合、86g/リットルである。この混合物を次いで撹拌しながら83℃の温度にする。
次いでこれに、20℃における密度1.050の希硫酸(7.7%に等しい重量濃度の硫酸)489リットルを導入する。この希酸は、反応の最初の20分間は546リットル/時間の流量で導入し;次いで、反応媒体のpHが(その温度で測定して)8.0に等しいpH値に達するまで、この流量を1228リットル/時間に増大させる。
反応温度は、反応の最初の20分間は83℃であり;次いで約15分かけて83℃から92℃にし、次いで反応終了時まで92℃に保つ。
次いで、上記のタイプの水性ケイ酸ナトリウム98.0リットル及び20℃における密度1.83の濃硫酸(95%に等しい重量濃度の硫酸)6.5リットルを一緒に反応媒体中に導入する。この濃酸及びケイ酸塩の同時導入は、反応媒体のpHがこの導入の間中常に8.0±0.1であるように、実施する。
このケイ酸塩すべてを導入した後に、濃酸を20リットル/時間の流量で6分間導入し続ける。
この追加の酸の導入は、反応媒体のpHを4.8に等しい値にする。
反応の合計時間は60分間である。
例1と比較して、次のことが観察される:
・11%の反応生産性の向上(反応媒体のSiO2として表した最終濃度に関するものであり、反応時間を考慮に入れたもの)、
・10%の反応水消費の節約、
・10%の反応エネルギー(生蒸気の形)消費の節約。
こうして得られた沈降シリカのスラリーを次いで、フィルタープレスを用いて、湿分含有率が78%である(従って固形分含有率が22重量%である)シリカケークが最終的に回収されるように、濾過して洗浄する。このケークを次いで機械的及び化学的作用(Al/SiO2重量比0.21%に相当する所定量のアルミン酸ナトリウムの添加)によって流動化させる。この砕壊操作の後に、pH6.6のポンプ輸送可能なケークが得られ、これを次いでノズル式噴霧器を用いて噴霧する。
得られたシリカ(実質的に球状ビーズの形)の特徴は次の通りだった。
・BET比表面積(m2/g):157
・CTAB比表面積(m2/g):155
・φ50(μm)*:2.5
・FD(ミリリットル)*:19.3
・V2/V1(%):60
*超音波解凝集後
例3
羽根車型撹拌システム及び反応媒体中の生蒸気加熱システムを備えたステンレス鋼製反応器中に、以下のものを導入する:
・水 860リットル
・Na2SO4(電解質) 19.0kg
・SiO2/Na2O重量比3.5、20℃における密度1.230の水性ケイ酸ナトリウム 492リットル。
原料中のケイ酸塩濃度(SiO2として表して)は、この場合、86g/リットルである。この混合物を次いで撹拌しながら82℃の温度にする。
次いでこれに、20℃における密度1.050の希硫酸(7.7%に等しい重量濃度の硫酸)232リットルを反応の最初の20分間にわたって導入し、次いで20℃における密度が1.83の濃硫酸(95%に等しい重量濃度の硫酸)17リットルを反応媒体のpHが(その温度で測定して)8.0に等しい値に達するまで、導入する。
反応温度は、反応の最初の20分間は82℃であり;次いで約15分かけて82℃から92℃にし、次いで反応終了時まで92℃に保つ。
次いで、上記のタイプの水性ケイ酸ナトリウム120リットル及び上記のタイプの濃硫酸7.6リットルを一緒に反応媒体中に導入する。この濃酸及びケイ酸塩の同時導入は、反応媒体のpHがこの導入の間中常に8.0±0.1であるように、実施する。
このケイ酸塩すべてを導入した後に、濃酸を23リットル/時間の流量で6分間導入し続ける。
この追加の酸の導入は、媒体のpHを4.8に等しい値にする。
反応の合計時間は65分間である。
例1と比較して、次のことが観察される:
・25%の反応生産性の向上(反応媒体のSiO2として表した最終濃度に関するものであり、反応時間を考慮に入れたもの)、
・26%の反応水消費の節約、
・26%の反応エネルギー(生蒸気の形)消費の節約。
こうして得られた沈降シリカのスラリーを次いで、フィルタープレスを用いて、湿分含有率が77%である(従って固形分含有率が23重量%である)シリカケークが最終的に回収されるように、濾過して洗浄する。このケークを次いで機械的及び化学的作用(Al/SiO2重量比0.29%に相当する所定量のアルミン酸ナトリウムの添加)によって流動化させる。この砕壊操作の後に、pH6.6のポンプ輸送可能なケークが得られ、これを次いでノズル式噴霧器を用いて噴霧する。
得られたシリカ(実質的に球状ビーズの形)の特徴は次の通りだった。
・BET比表面積(m2/g):163
・CTAB比表面積(m2/g):160
・φ50(μm)*:2.5
・FD(ミリリットル)*:18.3
・V2/V1(%):61
*超音波解凝集後
例4
羽根車型撹拌システム及びジャケット式加熱システムを備えたステンレス鋼製反応器中に、以下のものを導入する:
・水 86.4リットル
・Na2SO4(電解質) 0.77kg
・SiO2/Na2O重量比3.5、20℃における密度1.230の水性ケイ酸ナトリウム 44.2リットル。
原料中のケイ酸塩濃度(SiO2として表して)は、この場合、80g/リットルである。この混合物を次いで撹拌しながら87℃の温度にする。反応全体を通じて温度をこの値に保つ。
次いでこれに、20℃における密度1.050の希硫酸(7.7%に等しい重量濃度の硫酸)22.1リットルを反応の最初の20分間かけて導入し、次いで20℃における密度が1.85の濃硫酸(98%に等しい重量濃度の硫酸)1.46リットルを反応媒体のpHが(その温度で測定して)8.0に等しい値に達するまで、導入する。
次いで、上記のタイプの水性ケイ酸ナトリウム10.7リットル及び上記のタイプの濃硫酸0.69リットルを一緒に反応媒体中に導入する。この濃酸及びケイ酸塩の同時導入は、反応媒体のpHがこの導入の間中常に8.0±0.1であるように、実施する。
このケイ酸塩すべてを導入した後に、濃酸を2.0リットル/時間の流量で6分間導入し続ける。
この追加の酸の導入は、反応媒体のpHを4.8に等しい値にする。
反応の合計時間は60分間である。
例1と比較して、次のことが観察される:
・37%の反応生産性の向上(反応媒体のSiO2として表した最終濃度に関するものであり、反応時間を考慮に入れたもの)、
・27%の反応水消費の節約、
・32%の反応エネルギー消費の節約。
こうして得られた沈降シリカのスラリーを次いで、真空フィルターを用いて、湿分含有率が85%である(従って固形分含有率が15重量%である)シリカケークが最終的に回収されるように、濾過して洗浄する。このケークを次いで機械的及び化学的作用(Al/SiO2重量比0.27%に相当する所定量のアルミン酸ナトリウムの添加)によって流動化させる。この砕壊操作の後に、pH6.8のポンプ輸送可能なケークが得られ、これを次いで噴霧する。
得られたシリカ(粉体の形)の特徴は次の通りだった。
・BET比表面積(m2/g):155
・CTAB比表面積(m2/g):164
・φ50(μm)*:2.8
・FD(ミリリットル)*:12.6
・V2/V1(%):58
*超音波解凝集後

Claims (12)

  1. ケイ酸塩と少なくとも1種の酸との間の沈降反応によって沈降シリカの懸濁液を得て、次いでこの懸濁液を分離して乾燥させることを含むタイプの沈降シリカの製造方法であって、
    前記沈降反応を、次の態様:
    (i)ケイ酸塩及び電解質を含む初期原料を形成させる[この初期原料中の(SiO2として表した)ケイ酸塩の濃度は、100g/リットル未満とし、この初期原料中の電解質の濃度は19g/リットル未満とする];
    (ii)前記原料に酸を、反応媒体のpH値が少なくとも7.0になるまで、加える;
    (iii)前記反応媒体に同時に酸及びケイ酸塩を加える;
    (iv)この反応媒体に酸を、反応媒体のpH値が3.0〜6.5の範囲になるまで、加える:
    で実施し;
    懸濁液(最大でも24重量%の固形分含有率を有するもの)を乾燥させ、
    少なくとも工程(iii)において用いられる酸が、少なくとも80重量%の濃度を有する硫酸、少なくとも90重量%の濃度を有する酢酸若しくはギ酸、少なくとも60重量%の濃度を有する硝酸、少なくとも75重量%の濃度を有するリン酸又は少なくとも40重量%の濃度を有する塩酸より成る群から選択される濃酸である、前記方法。
  2. 工程(iii)及び(iv)において用いられる酸が少なくとも80重量%の濃度を有する硫酸、少なくとも90重量%の濃度を有する酢酸若しくはギ酸、少なくとも60重量%の濃度を有する硝酸、少なくとも75重量%の濃度を有するリン酸又は少なくとも40重量%の濃度を有する塩酸より成る群から選択される濃酸であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(ii)の一部において用いられる酸が少なくとも80重量%の濃度を有する硫酸、少なくとも90重量%の濃度を有する酢酸若しくはギ酸、少なくとも60重量%の濃度を有する硝酸、少なくとも75重量%の濃度を有するリン酸又は少なくとも40重量%の濃度を有する塩酸より成る群から選択される濃酸であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 工程(ii)において反応媒体中でゲル化点に達した後に用いられる酸が少なくとも80重量%の濃度を有する硫酸、少なくとも90重量%の濃度を有する酢酸若しくはギ酸、少なくとも60重量%の濃度を有する硝酸、少なくとも75重量%の濃度を有するリン酸又は少なくとも40重量%の濃度を有する塩酸より成る群から選択される濃酸であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 工程(ii)において、該工程の開始時から数えてx分後(xは15〜25の範囲である)に用いられる酸が少なくとも80重量%の濃度を有する硫酸、少なくとも90重量%の濃度を有する酢酸若しくはギ酸、少なくとも60重量%の濃度を有する硝酸、少なくとも75重量%の濃度を有するリン酸又は少なくとも40重量%の濃度を有する塩酸より成る群から選択される濃酸であることを特徴とする、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記初期原料中の(SiO2として表した)ケイ酸塩の濃度が80g/リットル未満であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 工程(ii)において用いられる酸が少なくとも80重量%の濃度を有する硫酸、少なくとも90重量%の濃度を有する酢酸若しくはギ酸、少なくとも60重量%の濃度を有する硝酸、少なくとも75重量%の濃度を有するリン酸又は少なくとも40重量%の濃度を有する塩酸より成る群から選択される濃酸であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  8. 前記初期原料中の(SiO2として表した)ケイ酸塩の濃度が少なくとも80g/リットルであることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記濃酸が少なくとも90重量%の濃度を有する硫酸であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記濃酸が90〜98重量%の濃度を有する硫酸であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記分離が濾過及び濾過から得られたケークの液状化を含み、該液状化を少なくとも1種のアルミニウム化合物の存在下で実施することを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記乾燥を噴霧によって実施することを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
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