JP5727026B2 - 高温低熱膨張Ni−Mo−Cr合金 - Google Patents

高温低熱膨張Ni−Mo−Cr合金 Download PDF

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Description

金属及び合金は、温度が上がると寸法が膨張する。この膨張の程度は、熱膨張係数(COTE)として知られている材料特性によって特徴付けられる。熱膨張係数は、材料特性(組成、熱履歴など)及び外部変数(最も注目すべきは温度)の両方の関数である。合金の熱膨張係数は、高温で動作する殆どの種類の機械システムの構成部品の設計において重要な特性である。
低熱膨張合金は、ガスタービンエンジンに使用されて、シールリング及び閉じ込めリング、ケース、並びに締め具などの非常に重要な構成部品の高レベルの寸法制御を提供してきた。このような用途において、他の重要な特性として、機械的強度、閉じ込め能力、及び耐酸化性を挙げることができる。この特性を有する合金の1種に、Haynes Internationalによって開発、製造及び販売されているHAYNES(登録商標)242(登録商標)合金がある。この合金は、公称組成Ni−25Mo−8Cr(本文における全ての組成は、別途記述しない限り、重量%で表す)を有するNi−Mo−Cr合金である。この合金は、Haynes International Incに譲渡された、Michael F.Rothman及びHani M.Tawancyによる米国特許第4,818,486号によって包含されていた。242合金は、航空用及び陸上用の両方のガスタービン工業における多数のガスタービン用途で現在使用されている。
HAYNES242合金は、ガスタービンエンジン用に設計された高強度低熱膨張係数合金である。これは、Ni(Mo、Cr)相の長距離秩序領域の形成をもたらす時効硬化熱処理によって強化される。この長距離秩序領域により、最高704℃(1300°F)程度の温度における高引張強度及び高クリープ強度が得られる。242合金の熱膨張係数は、他のNi系合金と比較して低い。これは、この合金のモリブデン(Mo)含有量が大きい(25重量%)ことによる。Moは、ニッケル系合金の熱膨張係数を低下させることがよく知られている。242合金の別の重要な特徴は、良好な耐酸化性である。8重量%のCrの存在により、保護コーティングが必要でない使用に、又は万一保護コーティングが破砕された場合にある程度の耐酸化性が望まれる用途で、十分な耐酸化性が付与される。242合金のさらに別の重要な特徴は、他の時効硬化性ニッケル系合金に対して優れた成形性(形成性、熱間/冷間加工性、及び溶接性)を有することである。ガンマプライム相によって時効硬化可能であるNi系合金は、例えば、ガンマプライム相の速い析出反応速度から生じる、製作上の問題の影響を受けやすいことが知られている。対照的に、242合金の時効硬化に関与するNi(Mo、Cr)相は遅い析出反応速度を有するため、242合金には上記の成形性の問題はない。
しかし、時効硬化された242合金の最高使用温度(649〜704℃(1200〜1300°F)程度)のために、ある一定の用途において合金の使用が制限される可能性がある。設計者が、操作温度をますます高い温度に押し上げるに従って、より高い温度で操作することが可能な低熱膨張係数合金の必要性が要求されている。760℃(1400°F)以上の温度まで高い機械的強度を維持することができる低熱膨張係数合金は、ガスタービン産業にとって有益である。
米国特許第4,818,486号明細書 米国特許第7,160,400号明細書 米国特許第5,312,697号明細書
本発明の主な目的は、低熱膨張係数、良好な耐酸化性、及び最高で少なくとも760℃(1400°F)まで優れた強度を有する合金を提供することである。これらの高度に望ましい特性は、ある一定の範囲の元素組成を有する、従来技術からは予期され得なかった量的関係によって定義された合金において見出された。この合金の組成は、ニッケル系であり、モリブデンを21〜24重量%、クロムを7〜9重量%、及びタングステンを5重量%超含有する。さらに、これらの合金の全体の組成は、31.95と33.45との間の「R値」を有する必要がある。ここで、R値は、以下の関係(元素量は重量%である)
R=2.66Al+0.19Co+0.84Cr−0.16Cu
+0.39Fe+0.60Mn+Mo+0.69Nb+2.16Si
+0.47Ta+1.36Ti+1.07V+0.40W
によって定義される。
当該分野において知られているある種の利益を得るために、この合金に、少量ではあるが、最大で0.015重量%の効果的な微量の含有量でホウ素が存在していてもよい。溶融プロセスの酸素及び硫黄の除去を可能にするために、この合金は少量のアルミニウム及びマンガン(それぞれ、最大で約0.5及び1重量%)、並びに可能な限り微量のマグネシウム、カルシウム、及び希土類元素(最大で約0.05重量%)を通常は含有する。さらに、鉄、銅、炭素、及びコバルトは同じ炉で溶融された他のニッケル合金から混入する可能性があるため、この材料において不純物となりやすい。鉄は、最もあり得る不純物であり、B−2合金及び242合金などの材料においては最大で2重量%のレベルが容認される。242合金において、銅は、最大で0.5重量%まで可能であり、炭素は、最大で0.03重量%まで可能であり、コバルトは、最大で1重量%まで可能である。同様の不純物含有量が、本発明の合金においても容認され得ると予測される。存在し得る他の元素として、限定されないが、ニオブ、ケイ素、タンタル、チタン、及びバナジウムが挙げられる。これらの不純物量はそれぞれ0.2%程度を超えず、且つこの量は本発明の合金で容認され得ると予測される。優れた成形性を確保するために、ガンマプライム形成元素(Al、Ti、Nb、及びTa)は、ガンマプライム相が大量に生じないことを確実にするのに十分低いレベルで保たれなければならない。
いくつかのNi−Mo−Cr合金及びNi−Mo−Cr−W合金の室温降伏強をR値に対してプロットしたグラフ。 同じいくつかのNi−Mo−Cr合金及びNi−Mo−Cr−W合金の室温降伏強をR値に対してプロットしたグラフ。 760℃(1400°F)における時効熱処理前及び時効熱処理後のいくつかの合金の硬さを示すグラフ。
本発明者らは、21〜24%のモリブデン、7〜9%のクロム、及び5重量%超のタングステンを通常に含有し、通常の不純物及び少しの添加元素を含有するNi−Mo−Cr−W系合金であって、低熱膨張係数を有するとともに、室温から760℃(1400°F)までの温度範囲において優れた強度及び延性を有する合金を提供する。この合金は、良好な耐酸化性をも有することも予期される。この特性の組み合わせは、限定されないが、シールリング及び閉じ込めリング、ケース、並びに締め具を含む多くのガスタービン用途に望ましい組み合わせである。本発明者らは、R値を31.95と33.45との範囲内に維持する必要があることをさらに見出した(ここで、Rは、以下の式:
R=2.66Al+0.19Co+0.84Cr−0.16Cu
+0.39Fe+0.60Mn+Mo+0.69Nb+2.16Si
+0.47Ta+1.36Ti+1.07V+0.40W
によって定義され、元素組成は重量%で示す)。
合計36種の合金を試験し、本明細書に提示して本発明を記載した。これらのうち、35種が実験合金(A〜Y及びAA〜JJと標識)であり、他の1種は市販の242合金であった。全36種の合金の組成を、各組成について算出したR値と共に表1に示す。
試験用の材料の製造は、真空誘導溶融し、続いてエレクトロスラグ再溶融することによって実験合金のインゴットを製造した。次いで、インゴットを鍛造及び熱間圧延して、1.27cm(1/2インチ)厚の板を製造した。合金の1種(合金X)は圧延操作の間にひどく割れ、商品として使用するには成形性が乏しいとみなされた。合金Xについてはさらなる試験を行わず、本発明の合金であるとはみなさない。次いで、残りの圧延されたままの板を1066〜1149℃(1950°Fから2100°F)の温度で焼鈍し、通常は8.89cm((3+1/2)インチ)〜11.43cm((4+1/2)インチ)のASTM粒度を有する均一な微細組織を得た。市販の242合金の焼純状態の1.27cm(1/2インチ)板を製造者から入手した。合金をいくつかの試験に供し、最高で760℃(1400°F)の温度で使用される低熱膨張係数で高強度のガスタービン部分への適合性を決定した。このプログラムは、室温(RT)及び760℃(1400°F)の両方における合金の強度及び延性(これらの組み合わせは材料の閉じ込め能力を表している)、760℃(1400°F)における安定性/硬化性、並びに合金の熱膨張係数を測定する試験を含んでいた。
上記のように、このタイプの合金の重要な特性は、室温(RT)から予期される最高使用温度までの範囲の温度における引張強さである。この試験において特に興味深いのは2つの特性、降伏強さ及び延性(伸び)である。本合金が候補となるであろうガスタービン用途では、候補合金はこれらの2つの特性の両方に関して高い値を有するであろう。本発明者らの経験では、800MPa(116ksi)超の室温降伏強さ及び20%超の室温伸びを有する合金から作製された、シールリング及び閉じ込めリング並びにケースなどのガスタービン部分は、許容される閉じ込め能力及び靱性を有するはずである。いくつかの合金の室温引張特性(降伏強さ及び伸びの両方を含む)を表2に示す。試験前に、サンプルに2段階時効硬化熱処理、すなわち、760℃(1400°F)/24時間/炉冷から649℃(1200°F)/48時間/空冷を施した。試験した32種の合金のうち、22種の合金が、800MPa(116ksi)超の許容される室温降伏強さを有することが見出され、28種が20%以上の許容される室温伸びを有していることが見出された。合計18種の合金(A、E、H、L、N、O、P、R、T、V、CC、DD、EE、FF、GG、HH、JJ、及び242合金)が、室温降伏強さ及び室温伸びの両方について、許容される値を有することが見出された。


所与の合金が2つの室温引張特性要件に合格する可能性は、以下の式
R=2.66Al+0.19Co+0.84Cr−0.16Cu
+0.39Fe+0.60Mn+Mo+0.69Nb
+2.16Si+0.47Ta+1.36Ti+1.07V
+0.40W [1]
(ここで、元素組成は重量%で表す)によって記載される合金の「R値」を用いた合金の組成と関連づけられ得ることが本発明者らによって発見された。
図1において、試験したNi−Mo−Cr合金及びNi−Mo−Cr−W合金の室温降伏強さをR値に対してプロットする。図1に示すように、合金の室温降伏強さは、R値が増大するに従って増大する傾向があった。31.95超のR値を有する合金は、最小値目標の800MPa(116ksi)を超える降伏強さを有することが分かる。31.95超のR値を有する合金は、最小値の800MPa(116ksi)に合格することが見出された一方で、31.95未満のR値を有する合金は、最小値を下回る室温降伏強さを示した。唯一の例外は、32.92のR値を有しながら761MPa(110.3ksi)の降伏強さしか有さない合金IIであった(図1に示さず)。しかし、この合金は、4.97重量%とFe含有量が非常に高かった。この鉄含有量は、以下に記載の理由で許容されない。したがって、本発明の合金は、(3重量%以下のFe含有量で)31.95超のR値を有することが必要とされる。
逆に、試験した合金の室温伸びは、R値が増大するに従って減少する傾向があった。図2に示すように、同じ合金の室温伸びをR値に対してプロットする。33.45未満のR値を有する合金は、最小値目標の20%を超える室温伸びを有する。33.45超のR値を有する合金は、20%以上の室温引張伸び要件に満たないことが見出された一方で、33.45未満のR値を有する合金は、許容される室温引張伸びを有することが見出された。したがって、本発明の合金は、33.45未満のR値を有することが必要とされる。これら2つの要件を組み合わせて、本発明者らは、本発明の合金に関して以下の要件を有する。
31.95<R<33.45 [2]
本発明合金などの時効硬化性合金では、時効硬化に関与する強化析出物が、合金が使用中に暴露されるであろう全温度範囲にわたって安定であり続けることが非常に重要である。したがって、(本発明合金に要求される)最高で760℃(1400°F)における使用に好適であろう合金では、強化析出物がこの温度まで安定であることが必要であろう。この研究において、時効硬化が760℃(1400°F)において所与の合金で実際に安定であるかを決定する簡単な方法は、(焼鈍された状態にある)合金に760℃(1400°F)で48時間の熱処理を施し、次いで室温硬さを測定することが分かった。760℃(1400°F)の熱処理の後に硬さの顕著な増大が観察された合金は、この温度において十分な安定性を有するとみなした。焼鈍された状態では、この研究において試験した全ての合金が、ロックウェルCの最小値未満の硬さを有した。すなわち、これらの合金は、20未満のRc値を有した。48時間の熱処理後、合金のいくつかは、表3に示すように、顕著に硬化することが見出された。
本発明合金の最も独特且つ有用な態様を、いくつかの合金の硬さを760℃(1400°F)における熱処理前後の両方についてプロットした図3に示す。5重量%超のタングステンを有する合金のみが熱処理の結果としての硬化を受けることが見出されたことがこの図から分かる。この時効硬化は、最高で熱処理温度の760℃(1400°F)であってこの温度を含めた温度において高強度を合金に付与することを必要とする。これは、(低熱膨張、高強度、及び良好な耐酸化性を特徴とする)同じ一般的分類の以前から存在している合金において達成されていたよりも顕著に高い使用温度である。
このデータは、タングステンが、合金の成功に非常に重要であるという予期されない結果を実証している。5重量%超のタングステンを有する合金のみが、760℃(1400°F)の熱処理の後、所望の時効硬化性を有する(したがって、最高で760℃(1400°F)の特定のガスタービン用途での使用の可能性がある)。図3に、760℃(1400°F)で48時間の熱処理の前後の硬さを、いくつかの合金について示す。5重量%超のタングステンを有する合金のみが硬化性を示した。したがって、本発明の合金に関して、
W>5 [3]
(ここで、Wはタングステンの元素記号であり、元素含有量は重量%で表す)である。
5重量%超のタングステンを有する必要性があるにもかかわらず、この性質だけでは、所与の合金が760℃(1400°F)において時効硬化することを確実にするのに十分ではなかった。5重量%超のタングステンの存在に加えて、合金のR値が、先に記載した2段階時効硬化が施されたサンプルの室温引張特性に由来する、臨界の31.95という値を超えなければならないということも見出された。このことは、760℃(1400°F)で48時間の処理の前後の硬さを、いくつかの合金(その全てが、5重量%超のタングステン含有量を有した)のR値と一緒に示した表4から見ることができる。31.95未満のR値を有する合金では、硬さは、48時間760℃(1400°F)の処理を受けた後に増大しないことが見出された。他方、31.95超のR値を有する合金は、硬さが23Rc以上の値に増大することが見出された。したがって、最小のR値の重要性が強くなる。さらに別の特徴として、所与の合金が760℃(1400°F)で時効硬化することを確実にすることが非常に重要であることが見出された。この特徴は、Fe含有量であった。上記式[2]及び[3]の両方を満たした全ての合金が、合金IIを明らかな例外として、760℃(1400°F)で時効硬化することが見出された。この合金は、4.97重量%のFe(他の合金のいずれよりも高い)を有した。760℃(1400°F)において時効硬化した、最高のFe量を有する合金は、2.51重量%のFe含有量を有する合金HHであった。これらの観察は、合金HHが室温降伏強さ要件を満たす一方で、合金IIはこれを満たさなかったという先に記載した事実と一致した。したがって、本発明の合金は、最大でわずか3重量%のFe限界を有するべきである。
Fe≦3 [4]
Fe元素は本発明の合金において必要とされないが、大部分のニッケル系合金に通常存在することに注意すべきである。Feの存在は、元の材料の経済的な使用を可能にし、その大部分が残存量のFeを含有している。本質的にFeを含まない合金は、新しい炉ライニング及び高純度の仕込み材料を用いることで可能であろう(これに伴い生産コストが大幅に増大する)。したがって、本発明の合金は、式[4]に規定される量を超えないよう注意深く制御されなければならない少量のFeを通常は含有すると予期される。

タングステンの重要性のさらに詳しい調査を表5に示す。表5には、760℃(1400°F)で48時間の熱処理の前後の硬さをタングステン含有量と共に示す。この表では、許容される範囲(31.95と33.45との間)内のR値を有する合金のみが含まれる。この表から、5重量%未満のタングステン含有量を有する全ての合金について、硬化性が観察されなかったことが分かる。しかし、5重量%超のタングステンを有する全ての合金について、明らかな硬化性が見られた。したがって、最小のタングステン含有量の重要性が明らかに実証されている。
表5における別の興味深い観察によれば、臨界の5重量%の閾値を超えてタングステンを増大させても、必ずしもさらなる硬化をもたらさなかった。例えば、合金T(タングステン含有量が5.47重量%である)は、760℃(1400°F)で48時間の熱処理の後に32.3Rcの硬さを示した一方で、合金E(タングステン含有量が7.96重量%である)は、同じ熱処理の後でもわずか31.9Rcの硬さしか有さなかった。当然ながら、これらの値は、いずれも、焼鈍状態の硬さ値の<20Rcと比較するとかなり時効硬化していた。
5重量%未満のタングステンを有する表5の4種の合金(H、J、W、及び242合金)は、式[2]及び式[4]を満たすが、式[3]を満たさないため、本発明の一部とはみなされない。しかし、5重量%超のタングステンを有する、表5の16種の合金(A、E、L、N、O、P、R、T,V、CC、DD、EE、FF、GG、HH、及びJJ合金)は、式[2]、[3]及び[4]を満たすため本発明合金とみなされる。
上記で議論したように、本発明合金は、式[2]、[3]及び[4]を満たさなければならない。式[3]において、タングステンは、5重量%超である必要がある。すなわち、この式においては、タングステンに関する上限が与えられなかった。しかし、(特に、必要な元素であるクロム及びモリブデンを含めた)組成全体の観点から考慮すると、式[2]のさらなる要求として、これらの合金に存在する(タングステンを含めた)種々の元素のある一定の限界を必ず必要とすることが認識されるべきである。これらの制限から、タングステンの有効な上限が存在する。本発明の一部とみなされる16種の例としての合金(A、E、L、N、O、P、R、T、V、CC、DD、EE、FF、GG、HH、及びJJ)を考慮すると、タングステン含有量は、5重量%超から最大で10重量%の範囲であった(表1を参照されたい)。しかし、本発明は、より高いタングステン含有量であっても、クロム及びモリブデンの両方を必要な含有量に維持しながら、式[2]及び式[3]の両方を満たすことが可能であるため、10重量%のタングステンに必ずしも限定されない。
合金中のタングステンの量を増大させると、合金の密度が増大して、同じ体積の材料はより重くなる。ジェットエンジンでは、あまり重くないことが望まれるため、本合金が用いられることが予期される場合には、タングステンを合金の5%超から最大で7%の範囲内に保つことが好ましい。
本発明合金に非常に重要な別の特性は、760℃(1400°F)における合金強度であり、この温度での引張試験によって決定される。この試験を、実験合金のうち5種について実施した。この試験は、(先に記載の)室温引張特性の測定と同じ2段階時効硬化した状態にあるサンプルについて実施した。5種の全ての合金の組成が式[2]及び式[4]を満たした。すなわち、これらの合金は全てが許容される範囲のR値及びFe含有量を有した。しかし、これらの合金のうち2種(H合金及び242合金)は、5重量%未満のタングステン含有量であった(したがって、式[3]を満たさなかった)一方で、これらの合金のうち3種(E、P、及びV)は、5重量%超のタングステンを有し(したがって、式[3]を満たし)、本発明合金であった。これらの結果をタングステン含有量と共に表6に示す。表6から、H合金及び242合金の両方がかなり低い760℃(1400°F)降伏強さ(345MPa(50ksi)程度)を有する一方で、合金E、P、及びVの760℃(1400°F)降伏強さは503〜552MPa(73〜80ksi)の範囲でかなり高いことが明らかである。5種の全ての合金が、この温度において優れた延性(伸び)を有することが観察された。これらの所見は、本発明合金が最高で760℃(1400°F)の温度での操作に極めて適しているというさらなる証拠を提供する。


先に言及したように、Ni(Mo,Cr)相のみで時効硬化した合金の最も良好な特徴の1つは、その優れた成形性(形成性、熱間加工性、及び溶接性を含めた)である。これは、Ni(Mo,Cr)相の遅い析出反応速度の結果である。これは、ガンマプライム形成元素Al、Ti、Nb及びTaのうちの1又は複数種の意図的な添加物を含有する合金との対照をなす。得られたガンマプライム相は、時効硬化性を付与しながら、成形性の低減をもたらす速い析出反応速度を有する。本発明の合金は、ガンマプライム形成元素の量が意図的に低く保たれている。具体的には、Al、Ti、Nb及びTaの含有量は、それぞれ、0.7重量%未満、0.5重量%未満、0.5重量%未満、及び0.5重量%未満に保たれるべきである。実際、これらの元素をより低くすることが、より好ましい。これらの含有量については、本明細書において後にさらに記載される。
先に議論したように、この分類の合金の別の重要な特性は低熱膨張係数(COTE)である。P、V、及び242合金の熱膨張係数を表7に示す。P合金及びV合金は本発明の合金であるが、242合金はそうではないことに注意されたい。3種の合金の全ては、31.95<R<33.45の範囲のR値を有した。これらの3種の合金で、熱膨張係数が、タングステン含有量の減少と共に減少することが見出された。背景技術に記載したように、242合金は低熱膨張係数合金であるとみなされる。合金P及びVの熱膨張係数は242合金よりも低いため、この2種の合金におけるタングステンの存在が、この非常に重要な材料特性を改善していることが明白である。
市販の242合金と本発明合金との対比は、さらなる議論の価値がある。背景技術において議論したように、242合金は、米国特許第4,818,486号に記載の発明に由来する商品である。242合金は、タングステンの意図的な添加を伴わないNi−25Mo−8Cr合金である。しかし、米国特許第4,818,486号は、Mo及びWが「互換可能」であると記載しており、30重量%と高いW量を可能にする。米国特許第4,818,486号においてタングステンを含有する合金の例は存在せず、元素Mo及びWが互換可能であるという特許請求の範囲を支持するデータも提供されていなかった。対照的に、タングステンが付与すると予期したいくつかの性質は、あまり望ましくないと予期されたが(コスト、重量、金属加工特性)、これらの予期を支持するための証拠は提供されていなかった。米国特許第4,818,486号との比較において、本発明の所見を考慮すると、著しい対照が見られる。この出願に報告されている結果は、元素Mo及びWが実際に互換可能でないことを明確に示している。実際、米国特許第4,818,486号に記載の範囲内でニッケル、モリブデン及びクロムを含有するNi−Mo−Cr合金に十分量のタングステンが存在することは、所望の性質である室温降伏強さ及び伸び、並びに760℃(1400°F)まで高い温度までの時効硬化効果の安定性を達成するのに不可欠であることが明らかに実証された。タングステンを添加せずには、これらの特性は達成され得なかった。タングステンが、熱膨張係数を低下させるという望ましい効果を有することがさらに見出された。これらの所見は、いずれも米国特許第4,818,486号の教示に基づいて予期され得なかった。

従来技術に見られる1つの特許は、Magoshiら(米国特許第7,160,400号)であった。この特許には、ガンマプライム相(NiAl,Ni(Al,Ti),Ni(Al,Ti,Nb,Ta))及びNi(Cr、Mo)相の両方で硬化された合金が記載されている。これらの合金は、これら2相のうちの後者のみを意図的に含有する本発明の合金とは異なる。本明細書において先に記載したように、これは、ガンマプライム相が、劣った形成性、加工性、及び溶接性などの望ましくない特性をもたらし得るためである。本発明の合金において、ガンマプライム形成元素(Al、Ti、Nb、及びTa)は、ガンマプライムの形成を回避するために、意図的に低い量に保たれる。対照的に、Magoshiらの特許は、本発明において可能とされるよりも高い、最小で2.5原子%のAl+Ti含有量を必要とする。さらに、Magoshiらの特許は、本発明の所望の特性を達成するのに必要とされる本明細書に記載の組成(式[2]、[3]及び[4])を制御する方法を記載していない。また、Magoshiらの特許請求の範囲は、本発明の要件を満たさない組成を含有する。実際、本記載の合金AAは、Magoshiらの特許請求の範囲内であるが、最小の室温降伏強さ要件を満たしておらず(表2)、760℃(1400°F)における時効硬化に応答しない(表3)。
従来技術の別の特許は、Kiserら(米国特許第5,312,697号)であった。この特許には、鋼基材への重ね合わせに使用するための低熱膨張合金が記載されている。しかし、Kiserらによって開示される合金は、760℃(1400°F)における時効硬化能(760℃(1400°F)まで高い使用温度に関する高強度の指標)を必要としないという点において本発明とは著しく異なる。Kiserらの特許におけるMo範囲は、Moが19〜20重量%であり、本発明によって必要とされる21〜24重量%よりもかなり低い。タングステン量も、本発明の量よりも低い。さらに、Kiserらの特許には、本発明の時効硬化/強度要件を確保するための組成関係(式[2]、[3]及び[4])を制御することについての教示は存在しない。実際、Kiserらの発明に記載された組成範囲は、本明細書において表1に記載されている合金BBによって証明されているように、本発明の要件を満たすことは予期され得ない。この合金は、Kiserらの範囲内であるが、本発明の範囲内ではない。合金BBは、必要な室温引張強さも、本発明の合金で必要とされる760℃(1400°F)における時効硬化能も有さないことを表2及び表3において示した。
便宜のため、表8に、本明細書に記載した合金が本発明の一部とみなされるか、及びみなされないかの詳細を提供する。表8には、各合金が、式[2]及び式[3]によってそれぞれ記載されている本発明のR値及びタングステン含有量を満たしているかの記載も含まれる。
提示したデータから、本発明者らは、表9に記載の合金組成も所望の特性を有すると予期することができる。
本発明合金は、7重量%〜9重量%のクロム、21〜24重量%のモリブデン、5重量%超のタングステン、並びに残部のニッケル及び不純物を含有しなければならず、アルミニウム、ホウ素、炭素、カルシウム、コバルト、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、ニオブ、ケイ素、タンタル、チタン、バナジウム、及び希土類金属を表10に記載の範囲内で含有していてよい。
本発明者らは、コバルト含有量が5%を超えないことを求めるが、所望の特性を犠牲にすることなく、より多くの量が存在できると思われる。
本発明合金として表8において確認されている合金組成から、及び表9における他の許容される合金組成から、所望の特性を有する合金は、7重量%〜9重量%のクロム、21重量%〜24重量%のモリブデン、5重量%超のタングステン、最大で3重量%の鉄を含有し、残部がニッケル及び不純物であってよいことが分かる。また、この合金は、以下の組成関係
31.95<R<33.45
(ここで、R値は、式:
R=2.66Al+0.19Co+0.84Cr−0.16Cu
+0.39Fe+0.60Mn+Mo+0.69Nb
+2.16Si+0.47Ta+1.36Ti+1.07V
+0.40W
によって定義されている)
をさらに満たさなければならない。
図3に示すように、この合金は、タングステンが5%超から最大で10%まで存在するとき、760℃(1400°F)において時効硬化された後、より良好な硬度を有する。任意元素は、表10に記載の量で存在していてよい。
本発明の範囲内とみなした試験合金における具体的な元素量から、所望の特性を有する合金は、7.04重量%〜8.61重量%のクロム、21.08重量%〜23.59重量%のモリブデン、5.25重量%〜9.82重量%のタングステン、最大で2.51重量%の鉄を含有し、残部がニッケル及び不純物であってよいことが分かる。この合金は、以下の組成関係
32.01<R<33.33
(ここで、R値は、式:
R=2.66Al+0.19Co+0.84Cr−0.16Cu
+0.39Fe+0.60Mn+Mo+0.69Nb
+2.16Si+0.47Ta+1.36Ti+1.07V
+0.40W
によって定義されている)
をさらに満たさなければならない。
本発明者らは、本発明の合金のある一定の好ましい実施形態を記載したが、本発明は、これらに限定されず、以下の特許請求の範囲に種々に具現化され得ることが明確に理解されるべきである。

Claims (7)

  1. 760℃で24時間の熱処理及びその後の649℃までの炉冷がされたニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金であって、800MPa超の室温降伏強さ及び20%超の室温伸びを有する、前記ニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金において、
    前記ニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金は、760℃で48時間の熱処理により硬化するようになっており、
    前記ニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金は、
    7〜9重量%のクロム
    21〜24重量%のモリブデン
    5重量%超のタングステン
    最大で3重量%の鉄
    0.7重量%未満のアルミニウム
    最大で0.015重量%のホウ素
    最大で0.1重量%の炭素
    最大で0.1重量%のカルシウム
    最大で5重量%のコバルト
    最大で0.8重量%の銅
    最大で0.1重量%のマグネシウム
    最大で2重量%のマンガン
    0.5重量%未満のニオブ
    最大で1重量%のケイ素
    0.5重量%未満のタンタル
    0.5重量%未満のチタン
    最大で0.5重量%のバナジウム
    最大で0.1重量%の希土類元素を含み、
    残部がニッケル及び不可避不純物
    である組成を有し、さらに以下の組成関係
    31.95<R<33.45
    を満たし、ここで、R値は、式
    R=2.66Al+0.19Co+0.84Cr−0.16Cu
    +0.39Fe+0.60Mn+Mo+0.69Nb+2.16Si
    +0.47Ta+1.36Ti+1.07V+0.40W
    によって定義される、
    ニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金。
  2. タングステンが、5重量%よりも大きく10重量%以下で存在する、請求項1に記載されたニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金。
  3. タングステンが、5重量%よりも大きく7重量%以下で存在する、請求項1に記載されたニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金。
  4. ケイ素が、最大で0.5重量%で存在する、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金。
  5. アルミニウムが、最大で0.5重量%、
    ホウ素が、0.002〜0.006重量%、
    炭素が、0.002〜0.03重量%、
    カルシウムが、最大で0.05重量%、
    コバルトが、最大で1重量%、
    銅が、最大で0.5重量%、
    鉄が、最大で2重量%、
    マグネシウムが、最大で0.05重量%、
    マンガンが、最大で1重量%、
    ニオブが、最大で0.2重量%、
    ケイ素が、最大で0.2重量%、
    タンタルが、最大で0.2重量%、
    チタンが、最大で0.2重量%、
    バナジウムが、最大で0.2重量%、
    希土類元素が、最大で0.05重量%
    で存在する、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金。
  6. マンガンが、最大0.8重量%存在する、請求項5に記載されたニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金。
    ブデン−クロム−タングステン系合金。
  7. アルミニウムが0.2重量%、
    ホウ素が0.003重量%、
    炭素が0.03重量%、
    コバルトが0.08重量%、
    銅が0.02重量%、
    鉄が1重量%、
    マンガンが0.5重量%、
    ケイ素が0.05重量%
    である、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載されたニッケル−モリブデン−クロム−タングステン系合金。

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