JP5725914B2 - 熱交換器の製造方法 - Google Patents
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Description
空気調和機に用いられるフィンアンドチューブ式熱交換器に、複数枚の平板状の熱交換用フィンが積層され、これらのフィンを貫通して円管からなる冷媒配管が設けられ、例えば冷凍サイクルの凝縮器として使用されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、フィンアンドチューブ式熱交換器の冷媒配管として扁平状の熱交換パイプを用いたものがある(例えば、特許文献2、3参照)。
図1は本発明の実施の形態1に係る熱交換器を搭載した空気調和機1の断面図である。
図1に示すように、空気調和機1は、本体2と、本体2の内部に空気調和手段として設置された、熱交換器3および送風機4とを備えており、本体2の上部に設けられた吸込口5から室内空気をフィルター6を介して吸い込み、吸い込まれた空気が熱交換器3を通過する過程で、この熱交換器3の伝熱管内を流通する熱交換媒体と熱交換され、冷風または温風となって本体2下部の吹出口7より室内へ吹き出すことで、冷房または暖房等を行うようになっている。
また、伝熱管20の端部には、例えば図3に示すように、ヘアピン部21が接続されている。なお、図3の他端側も同様のヘアピン部で接続されており、熱交換媒体が蛇行するように伝熱管20内を流通するようになっている。
図5は従来のフィン形状を示す平面図で、図6は図5のX−X線断面図である。図7は本実施の形態におけるフィン形状を示す平面図で、図8は図7のY−Y線断面図である。
従来のフィン10Bは、図5及び図6に示すように、フィンカラー部13Bが予めそれぞれの切欠き状の挿入部11Bの縁部に沿って垂直に起立して形成されている。
一方、本実施の形態では、図7及び図8に示すように、フィンとしてカラー未成形フィン10Aを使用するものである。すなわち、上記のようなフィンカラー部を形成することなく、つまり、切欠き状のカラー未成形挿入部14がカラー未成形フィン10Aに形成された状態となっているものである。カラー未成形挿入部14は、カラー高さFに相当する分だけ切欠き開口幅Gを小さくする形で、挿入部11となる面と同一面に平らに形成されている。また、このカラー未成形フィン10Aは、例えば、材質がアルミニウムで、板厚は約0.1mmとなっている。
熱交換器3を製造するには、図9に示すように、フィン10Bを回動挿入治具30のフィン吸着固定部31に吸着させ、1枚ずつP方向に回動させて、フィン10Bの切欠き状の挿入部11Bを伝熱管20に挿入する。そのあと、伝熱管20をQ方向にフィンピッチEずつ、移動させ、さらに次のフィン10Bを同様の方法で挿入していくことで、フィンピッチEを確保しながら、熱交換器3を製作することができる。
上述した方法で、熱交換器3を製作したあと、図10に示すローラーからなるフィン端倒し治具35を用いて、当該治具35をR方向に回転させながらS方向へ移動させることで、熱交換器3のフィン端部10a、10bをフィンカラー部の向きとは反対のフィン挿入方向へ倒していく。
次に、このカラー未成形フィン10Aを、上記の回動挿入治具30のフィン吸着固定部31に吸着させ、1枚ずつP方向に回動させて、伝熱管20に挿入していく。その際、図11及び図12に示すように、カラー未成形フィン10Aのカラー未成形挿入部14間の区画部分を回動挿入治具30で押しながら挿入する。カラー未成形挿入部14は、切欠き開口幅Gが伝熱管20の厚さBより小さくなっているので、該挿入部14を伝熱管20に押し込むことで、フィン両端部10a、10b以外の箇所では、該挿入部14が伝熱管20に当たり、かつその伝熱管20に沿いながら、フィンカラー部13が折れ曲がっていき、最後には垂直に立ち上がって伝熱管20に密着する。それと同時に、フィン端部10a、10bのカラー未成形挿入部14は立ち上がることなく、カラー未成形挿入部14を中心にフィン挿入方向へ回転し倒れていく。
また、同じ回動挿入治具30を使用してフィン端部10a、10bをフィン挿入方向へ倒すことができるので、熱交換器3の他の部分に傷や変形を生じさせることなく、タクトタイムの減少、製造コストの低減などの効果を得ることができる。
さらに、フィン10のフィンカラー部13が伝熱管20に密着した上で伝熱管20に接着接合されているので、接着剤による伝熱性が損なわれることはなく、フィン10と伝熱管20の接合を容易かつ確実に行うことができる。
図13は実施の形態2におけるフィンの伝熱管への挿入過程を示す説明図で、図14は図13の一方のフィン端部の詳細図である。
上記の実施の形態1では、カラー未成形フィン10Aを伝熱管20に挿入する際に、図11、図12のようにフィン端部10a、10bをフィン挿入方向に倒しながら挿入していたが、本実施の形態2では、図13に示すようにフィン端押さえ治具36を使用することで、所定の位置でフィンカラー部13を新たに形成し、フィン端部10a、10bを倒さずに挿入するようにしたものである。フィン端押さえ治具36は、フィン端部10a、10b側に壁を設けた治具であり、このような治具36の中にカラー未成形フィン10Aのカラー未成形挿入部14を伝熱管20に押し込みながら挿入することで、すべてのカラー未成形挿入部14のフィンカラー部13が垂直に立ち上がって伝熱管20に密着する。
Claims (2)
- 並列に配設され、内部を熱交換媒体が流通する複数の扁平状の伝熱管と、
前記伝熱管に直交する方向に所定の間隔をおいて積層状態に挿入され、切欠き状の挿入部を有する複数の平板状のフィンと、
を備えた熱交換器の製造方法において、
前記挿入部にフィンカラー部を立ち上げない状態で形成したカラー未成形フィンを形成する工程と、
前記カラー未成形フィンのカラー未成形挿入部を、前記伝熱管に治具を用いて押し込むことにより、フィンカラー部を前記カラー未成形フィンに対して垂直に立ち上げて前記伝熱管に密着させる工程と、
前記密着させたフィンカラー部を前記伝熱管に接着接合する工程と、
を有することを特徴とする熱交換器の製造方法。 - 伝熱管に直交する方向に所定の間隔をおいて積層状態に挿入され、切欠き状の挿入部を有する複数の平板状のフィンと、
を備えた熱交換器の製造方法において、
前記挿入部にフィンカラー部を立ち上げない状態で形成したカラー未成形フィンを形成する工程と、
前記カラー未成形フィンのカラー未成形挿入部を、前記伝熱管に治具を用いて押し込むことにより、前記熱交換器の幅方向端部に当たるフィン両端部以外の箇所のフィンカラー部を前記カラー未成形フィンに対して垂直に立ち上げて前記伝熱管に密着させるとともに、前記フィン両端部をフィン挿入方向へ倒す工程と、
前記密着させたフィンカラー部を前記伝熱管に接着接合する工程と、
を有することを特徴とする熱交換器の製造方法。
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