JP5724869B2 - 信号処理装置、信号処理方法及びプログラム - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、信号処理装置、信号処理方法及びプログラムに関する。
デジタル無線機においては、マイクから入力されたアナログの音声信号をアナログデジタル変換器(以下、ADCという)で符号化し、その符号化された音声信号をVocoder等で圧縮する。
ところが、Vocoder等に入力にされるデータに歪みがある場合には、Vocoder等が適正に圧縮できず、復号された音声の品質が劣化するという問題があった。この問題を解決するために、特許文献1に示された装置では、入力された最新のデジタル入力データを含むそれ以前のデジタル入力データの絶対値を、常時更新しつつ蓄積しておき、最新のデジタル入力データが入力される毎に、蓄積されているデジタル入力データの内の最大値を検出し、最大値で最新のデジタル入力データあるいは以前のデジタル入力データを除算して出力するようにしている。
特開2000−165253号公報
特許文献1の装置の場合、符号化された入力データの歪みを除去できるが、符号化する前の音声信号に歪みがある場合には、その歪成分がそのままVocoder等に入力にされるため、復号された音声の品質が劣化するという問題が解消されなかった。
これに対し、アナログの音声信号にローパスフィルタを用いて振幅の平均値を取得し、その平均値と参照値とを比較し、アナログの音声信号の利得を制御する方法もあるが、低い周波数でも安定した制御を行う必要があり、利得制御が安定するまでの時間が長くなり、通常会話の音声信号には、適切でなかった。また、制御が早く安定するようにローパスフィルタの時定数を短くすると、復号したときの音声が抑揚のないものになり、音声の品質に問題があった。
本発明は、このような現状を鑑みてなされた発明であり、音声の品質劣化が少ない信号処理装置、信号処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る信号処理装置は、
アナログの音声信号をデジタルの出力音声信号に変換して出力する信号処理装置であって、
入力された前記アナログの音声信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器の出力する音声信号を前記出力音声信号に変換するアナログデジタル変換回路と、
単位時間毎に各単位時間内に出力される前記出力音声信号を取得し、単位時間における前記出力音声信号の最大振幅を求める最大振幅検出部と、
単位時間毎の前記最大振幅と参照振幅との差を検出する差検出部と、
前記差に基づいて単位時間毎の前記増幅器の利得を制御する制御値を求める制御値設定手段と、
前記制御値設定手段で設定された制御値で単位時間毎の前記増幅器の利得を変化させる利得制御手段と、
を備え、
前記制御値設定手段は、前記差を、前記出力音声信号を取得してからその取得した出力音声信号から前記制御値を求めて該制御値で前記増幅器の利得が制御されるまでの単位時間数以上の数で除算し、単位時間が経過する毎に該除算結果を該制御値に加算して新たな制御値を求めることにより、前記増幅器の利得に対する制御の遅延による発振を防ぐことを特徴とする。
なお、前記制御値設定手段は、前記増幅器の利得を下げる場合には利得を上げる場合よりも高速に利得が下がるように前記制御値を設定してもよい。
また、前記利得制御手段が増幅器の利得を下げる制御を行った後に次に該利得制御手段が該増幅器の利得を上げる制御を開始させるまでの間に、前記増幅器の利得を変化させない制御停止期間を設定する制御停止期間設定部を備えてもよい。
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る信号処理方法は、
アナログの音声信号をデジタルの出力音声信号に変換して出力する信号処理方法であって、
入力された前記アナログの音声信号を増幅するステップと、
前記増幅ステップで出力する音声信号を前記出力音声信号に変換するアナログデジタル変換ステップと、
単位時間毎に各単位時間内に出力される前記出力音声信号を取得し、単位時間における前記出力音声信号の最大振幅を求める最大振幅検出ステップと、
単位時間毎の前記最大振幅と参照振幅との差を検出する差検出ステップと、
前記差に基づいて単位時間毎の前記増幅ステップでの増幅の利得を制御する制御値を求める制御値設定ステップと、
前記制御値設定ステップで設定された制御値で単位時間毎の前記増幅ステップでの増幅の利得を変化させる利得制御ステップと、
を含み、
前記制御値設定ステップでは、前記差を、前記出力音声信号を取得してからその取得した出力音声信号から前記制御値を求めて該制御値で前記増幅ステップでの増幅の利得が制御されるまでの単位時間数以上の数で除算し、単位時間が経過する毎に該除算結果を該制御値に加算して新たな制御値を求めることにより、前記増幅ステップでの増幅の利得に対する制御の遅延による発振を防ぐことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを
入力されたアナログの音声信号を増幅する増幅手段、
前記増幅手段の出力する音声信号を出力音声信号に変換するアナログデジタル変換手段、
単位時間毎に各単位時間内で出力される前記出力音声信号を取得し、単位時間における前記出力音声信号の最大振幅を求める最大振幅検出手段、
単位時間毎の前記最大振幅と参照振幅との差を検出する差検出手段、
前記差に基づいて単位時間毎の前記増幅手段の増幅の利得を制御する制御値を求める制御値設定手段、
前記制御値設定手段で設定された制御値で単位時間毎の前記増幅手段の増幅の利得を変化させる利得制御手段、
として機能させ、
前記制御値設定手段は、前記差を、前記出力音声信号を取得してからその取得した出力音声信号から前記制御値を求めて該制御値で前記増幅手段の増幅の利得が制御されるまでの単位時間数以上の数で除算し、単位時間が経過する毎に該除算結果を該制御値に加算して新たな制御値を求めることにより、前記増幅手段の増幅の利得に対する制御の遅延による発振を防ぐことを特徴とする。
本発明によれば、音声の品質劣化の少ない信号処理装置、信号処理方法及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る信号処理装置を示す図である。 アナログ増幅器10の利得を制御する利得制御動作を説明するフローチャートである。 アナログ増幅器10の利得を下げる場合の制御値の例を示す説明図である。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る信号処理装置1を示す構成図である。
この信号処理装置1は、入力端子INに入力端が接続されたアナログ増幅器10と、アナログデジタル変換器(以下、ADCという)20と、デジタル増幅器30と、利得制御部100とを備えている。
入力端子INには、マイクMCからアナログの音声信号が入力される。入力端子INに接続されたアナログ増幅器10は、入力端子INから入力された音声信号を増幅する。このアナログ増幅器10の利得は、利得制御部100から与えられた制御値に応じて設定される。
アナログ増幅器10の出力端にADC20の入力端が接続されている。ADC20は、アナログ増幅器10で増幅されたアナログの音声信号を、例えば16ビットのデジタルの音声信号に変換する。
ADC20の出力端に、デジタル増幅器30の入力端が接続されている。デジタル増幅器30は、ADC20の出力するデジタルの音声信号を増幅する。このデジタル増幅器30の増幅率は、利得制御部100によって制御され、デジタルの音声信号の利得が制御される。
デジタル増幅器30の出力端は、出力端子OUTに接続されると共に、利得制御部100に接続されている。出力端子OUTは、VocoderVに接続され、デジタル増幅器30の出力するデジタルの音声信号がVocoderVで圧縮される。
利得制御部100は、例えばDSP(Digital Signal Processor)で構成されている。利得制御部100は、アナログ増幅器10の利得を制御する。
利得制御部100は、デジタル増幅器30の出力するデジタルの音声信号を順次取り込んで保持し、単位時間の例えば0.5ms毎に、その単位時間内に入力された音声信号をサンプリングデータとして出力するバッファ110を備えている。バッフア110の出力端には、ハイパスフィルタ(HPF)120の入力端が接続されている。ハイパスフィルタ120は、単位時間毎にバッファ110の出力するデジタルの音声信号の直流成分を除去する。
ハイパスフィルタ120の出力端には、絶対値回路(ABS)130の入力端が接続されている。絶対値回路130は、単位時間毎にハイパスフィルタ120の出力する信号の絶対値を求める。
絶対値回路130の出力端には、最大値検出部140の入力端が接続されている。最大値検出部140は、単位時間毎に絶対値回路130の出力する信号の最大値を検出して出力する。この最大値は、単位時間における音声信号の最大振幅に相当する。
最大値検出部140の出力端に、振幅比算出部150の入力端が接続されている。
振幅比算出部150は、デジタル増幅器30の飽和レベルの“1”を基準の0dBとし、最大値検出部140の出力する最大値の基準に対する比(dBm0)を算出し、単位時間毎の音声信号の最大振幅として出力する。
振幅比算出部150の出力端に2入力の減算器160の−端子が接続されている。減算器160の+端子には、参照値発生部170が接続されている。参照値発生部170は、デジタル増幅器30の飽和レベル0(dBm0)よりも少し低い(例えば−6デシベル)振幅を、デジタル増幅器30の飽和レベルに対する比(dBm0)で表して参照振幅として出力する。
減算器160は、振幅比算出部150から与えられた最大振幅と参照値発生部170から与えられた参照振幅の差(dB)を求める。これにより、単位時間毎のデジタルの音声信号の最大振幅が参照振幅と比較される。
減算器160の出力端子には、乗算部180の入力端が接続されている。乗算部180は、減算器160の出力する値に係数を積算する。乗算部180にはカウンタ190が接続されている。カウンタ190は、利得制御部100におけるアナログ増幅器10の利得制御を停止する期間の例えば400msをカウントするものである。この400msは、日本語の平均単語長に相当する。
乗算部180の出力端には、2入力の加算処理部200の一方の入力端が接続されている。加算処理部200の出力端は、アナログ利得制御回路210の入力端に接続されている。アナログ利得制御回路210の出力端は、加算処理部200の他方の入力端に接続されると共に、アナログ増幅器10に接続されている。
加算処理部200は、単位時間が切り替るごとに、それまでにアナログ利得制御回路210が保持していた値に、乗算部180から与えられた値を加算してアナログ利得制御回路210に与える。アナログ利得制御回路210は、加算処理部200から与えられた値で、それまで保持していた値を更新し、アナログ増幅器10の利得を制御する制御値として保持する。
アナログ利得制御回路210は、保持した制御値をアナログ増幅器10へ出力する。
利得制御部100は、さらに、マイク感度設定部220と、マイク感度設定部220に接続されたデジタル利得制御部230とを備える。マイク感度設定部220はデジタル増幅器30の利得を設定するための指示をデジタル利得制御部230に与える。
デジタル利得制御部230は、マイク感度設定部220から与えられた指示に基づく制御信号を発生してデジタル増幅器30に与え、デジタル増幅器30の利得を設定する。
次に、この信号処理装置1の動作を、図1を参照して説明する。
入力端子INには、マイクMCからアナログの音声信号が入力される。
アナログ増幅器10は、その時点で設定されている利得で音声信号の増幅を行う。ADC20は、アナログ増幅器10で増幅された音声信号を16ビットのデジタルの音声信号に変換する。一方、利得制御部100のマイク感度設定部220は、デジタル増幅器30の利得を設定するための指示をデジタル利得制御部230に与える。
デジタル利得制御部230は、マイク感度設定部220から与えられた指示に基いた制御信号を発生してデジタル増幅器30に与え、デジタル増幅器30の利得を設定する。デジタル増幅器30は、設定された利得で、ADC20の出力するデジタルの音声信号を増幅する。デジタル増幅器30の出力するデジタルの音声信号が出力端子OUTを介してVocoderVに与えられる。VocoderVがデジタルの音声信号の圧縮を行う。
ここで、利得制御部100は、デジタル増幅器30の出力するデジタルの音声信号を入力し、アナログ増幅器10の利得を制御する。
利得制御部100は、入力される音声信号の最大振幅が参照振幅に対して+0.5(dB)以上の場合には、アナログ増幅器10の利得を下げる制御を行い、−0.5(dB)以下の場合には、アナログ増幅器10の利得を上げる制御を行う。入力される音声信号の最大振幅が参照振幅に対して±0.5(dB)の範囲内にあるときは、アナログ増幅器10の利得を上げる制御及び利得を下げる制御を停止する。
また、アナログ増幅器10の利得を下げる制御を停止した場合には、カウンタ190をリセットし、カウンタ190がカウントする400msの期間は、アナログ増幅器10の利得を上げる制御を行わない利得制御停止期間とする。
利得制御部100がアナログ増幅器10の利得に対して行う、利得制御動作を図2を参照して説明する。
電源オンになると、バッファ110は、デジタル増幅器30が出力するデジタルの音声信号を順次入力して保持し、単位時間の0.5msが経過する毎(ステップS1:YES)に、その単位時間内に入力された音声信号をサンプリングデータとして出力する。
ハイパスフィルタ120は、単位時間が経過する毎にバッファ110が出力する音声信号を取得し(ステップS2)、バッファ110の出力する単位時間内の音声信号の直流成分を除去する(ステップS3)。
絶対値回路130は、ハイパスフィルタ120で直流成分が除去された単位時間内の音声信号の絶対値を求める。最大値検出部140は、絶対値回路130が出力する単位時間内の音声信号の最大値を検出する(ステップS4)。振幅比算出部150は、デジタル増幅器30の飽和レベルの“1”を基準の0dBとし、最大値検出部140の出力する最大値の基準に対する比(dBm0)を算出し、バッファ110の出力する単位時間内の音声信号の最大振幅として出力する。
減算器160は、振幅比算出部150の出力する最大振幅から参照値発生部170より与えられる参照振幅を減算して差(dB)を求める(ステップS5)。これにより、単位時間内の音声信号の最大振幅から参照振幅を減算したときの振幅の差(以下、振幅差という)を求めたことになる。
減算器160の減算結果の振幅差が+0.5(dB)以上であって、単位時間内の音声信号の最大振幅が参照振幅よりも0.5dB以上大きいと判断した場合(ステップS6:YES)、乗算部180は、減算器160で求めた振幅差に、アナログ増幅器10の利得を下げる制御の速度を設定する係数の1/4を乗算し(ステップS7)、カウンタ190をリセットする(ステップS8)。
減算器160の減算結果の振幅差が、−0.5(dB)を越え、且つ+0.5(dB)未満と判断される場合(ステップS6:NO、ステップS9:YES)、乗算部180は、減算器160で求めた差に係数の0を乗算して出力してから(ステップS10)、カウンタ190をリセットする(ステップS8)。
減算器160の減算結果の振幅差が、−0.5(dB)以下であって、バッファ110の出力する単位時間内の音声信号の最大振幅が参照振幅に対して0.5dB以下と判断される場合(ステップS6:NO、ステップS9:NO)、乗算部180は、カウンタ190のカウント値を参照し、その時点が利得制御停止期間であるか否かを判断する。利得制御停止期間でないと判断した場合には(ステップS11:NO)、減算器160で求めた振幅差に、アナログ増幅器10の利得を上げる制御の速度を設定する係数の1/256を乗算して出力する(ステップS12)。
カウンタ190のカウント値から、その時点が利得制御停止期間であると判断した場合(ステップS11:YES)、処理がステップS1に戻る。
加算処理部200は、ステップS7、ステップS9、またはステップS12の結果、乗算部180が出力する値を、単位時間が切り替るごとに、それまでアナログ利得制御部回路210が出力していた制御値に加算し、アナログ利得制御部回路210に保持させ、制御値を更新する(ステップS13)。
アナログ利得制御部回路210は、更新された制御値を保持し、アナログ増幅器10に与える。アナログ増幅器10の利得は、アナログ利得制御回路210から与えられた制御値で設定される。
電源がオフされた場合(ステップS14:YES)、信号処理装置1の処理は終了する。電源オフされない場合には、ステップS1〜S13を繰り返す。
以上の処理を行うことにより、利得制御部100は、次のような制御を行う。
例えばバッファ110の出力する単位時間内のアナログの音声信号の最大振幅が参照振幅よりも0.5dB以上大きい場合には、減算器160の出力する振幅差が正の値をとり、アナログ利得制御回路210で保持する制御値を下げることになるので、アナログ増幅器10の利得を下げる制御を行う。また、乗算部180が、減算器160の出力する振幅差に1/4の係数を乗算するので、アナログ増幅器10の利得を高速に下げるように制御する。
これに対し、単位時間内のアナログの音声信号の最大振幅が参照振幅に対して−0.5dB以下の場合には、減算器160の出力する振幅差が負の値をとり、アナログ利得制御回路210で保持する制御値を上げることになるので、アナログ増幅器10の利得を上げる制御を行う。また、乗算部180が、減算器160の出力する振幅差に、1/4よりも小さい1/256の係数を乗算するので、アナログ増幅器10の利得を緩やかに上げるように制御する。
単位時間におけるアナログの音声信号の最大振幅が参照振幅よりも0.5dB以上越えることを検出しなくなってから、即ち、アナログ増幅器10の利得を下げる制御が終了してからカウンタ190が400msをカウントするまでの間は、利得制御停止期間としてアナログ増幅器10の利得を上げる制御は行わない。
ここで、アナログ増幅器10の利得を制御する制御値の変化する様子を、図3に示したアナログ増幅器10の利得を下げる場合の制御値の例を用いて説明する。
尚、この説明では、初期状態としてアナログ利得制御回路210が制御値として0dBを保持しているものとし、単位時間毎に入力される音声信号を順に音声(0)、音声(1)、音声(2)、・・・とし、単位時間を順に単位時間(0)、単位時間(1)、単位時間(2)、・・・として説明する。
単位時間(0)に、参照振幅に対して最大振幅が+2dB大きい音声(0)が利得制御部100に入力されると、単位時間(1)内に減算器160で+2dBの振幅差が求められ、乗算部180によって音声(0)の制御値の−0.5dBが算出されると共に音声(1)が入力される。音声(1)は、単位時間(1)でアナログ増幅器10の保持する制御値が0dBなので、参照振幅に対して最大振幅が+2dB大きい。
単位時間(2)になると、アナログ利得制御回路210の保持する制御値が単位時間(1)で算出された制御値に基づいて−0.5dBに更新される。単位時間(2)では、アナログ利得制御回路210の保持する更新された制御値によって利得が制御された、参照振幅に対して最大振幅が+1.5dB大きい音声(2)が利得制御部100に入力される。また、単位期間(2)では、減算器160が単位期間(1)で入力された音声(1)の振幅差を求め、乗算部180が音声(1)の制御値の−0.5を算出する。
単位時間(3)になると、アナログ利得制御回路210の保持する制御値が単位時間(2)で算出された制御値に基づいて−1.0dBに更新される。単位時間(3)では、アナログ利得制御回路210の保持する更新された制御値によって利得が制御された、参照振幅に対して最大振幅が+1.0dB大きい音声(3)が利得制御部100に入力される。また、単位期間(3)では、減算器160が単位期間(2)で入力された音声(2)の振幅差を求め、乗算部180が音声(2)の制御値の−0.375を算出する。
単位時間(4)になると、アナログ利得制御回路210の保持する制御値が単位時間(3)で算出された制御値に基づいて−1.375dBに更新される、単位時間(4)では、アナログ利得制御回路210の保持する更新された制御値によって利得が制御された、参照振幅に対して最大振幅が+0.625dB大きい音声(4)が利得制御部100に入力される。また、単位期間(4)では、減算器160が単位期間(3)で入力された音声(3)の振幅差を求め、乗算部180が音声(3)の制御値の−0.25を算出する。
単位時間(5)になると、アナログ利得制御回路210の保持する制御値が単位時間(4)で算出された制御値に基づいて−1.625dBに更新される、単位時間(5)では、アナログ利得制御回路210の保持する更新された制御値によって利得が制御された、参照振幅に対して最大振幅が+0.375dB大きい音声(5)が利得制御部100に入力される。また、単位期間(5)では、減算器160が単位期間(4)で入力された音声(4)の振幅差を求め、乗算部180が音声(4)の制御値の−0.156を算出する。
単位時間(6)になると、アナログ利得制御回路210の保持する制御値が単位時間(5)で算出された制御値に基づいて−1.781dBに更新される、単位時間(6)では、アナログ利得制御回路210の保持する更新された制御値によって利得が制御された、参照振幅に対して最大振幅が+0.125dB大きい音声(6)が利得制御部100に入力される。また、単位期間(6)では、減算器160が単位期間(5)で入力された音声(5)の振幅差を求め、乗算部180が音声(5)の制御値の−0.093を算出する。
以上のようにして、アナログ利得制御回路210の保持する制御値が変化し、音声信号の最大振幅の参照振幅に対する振幅差が単位時間毎に減少し、収束する。
本実施形態の信号処理装置1は次のような効果を奏する。
(1)デジタル増幅器30の出力するデジタルの音声信号に基づいてアナログ増幅器10の利得を制御するので、アナログ増幅器10での歪みを除去でき、デジタルの音声信号にアナログの音声信号の歪みが残らないようにできる。
(2)単位時間毎にアナログ増幅器10の利得を制御するので、振幅変動が一定でない音声信号であっても、言葉の抑揚を残しつつ利得の制御を行うことができる。
(3)音声信号の単位時間当たりの最大振幅に基づいてアナログ増幅器10の利得を制御するので、音声信号の平均振幅でアナログ増幅器10の利得を制御する場合に比べて、音声信号の劣化が少ない。つまり、音声信号の平均振幅でアナログ増幅器10の利得を制御すると振幅の大きな音声信号の波形が歪むが、最大振幅に基づいてアナログ増幅器10の利得を制御すると、振幅の大きな音声信号の歪みが少なくてすむ。
(4)利得制御停止期間を設けたので、低い周波数で利得制御が追従しないようにすることができる。
低い周波数信号は、周期が長いため、最大振幅が発生する間隔が長くなり、高速で利得制御を行うと、次の最大振幅が来る前に利得が元に戻ってしまう。これに対し、信号処理装置1では利得制御停止期間を設けたので、追従周波数が2.5Hz(1/400ms)になり、低い周波数に追従しなくなる。
(5)利得制御停止期間の400msは、日本語の平均単語長さに相当し、単語の抑揚を残すことができる。尚、利得制御停止期間の400msは、使用される国に応じて、その国の言語の平均単語長にすることが望ましい。
(6)アナログ増幅器10の利得を上げる際には、緩やかに利得を上げるにように制御するので、長い言葉の抑揚を残すことができる。
(7)アナログ増幅器10の利得を上げるために、減算器180の出力する差に乗算する係数を1/4しているので、制御遅延によって発振することを防止できる。
つまり、新たな単位時間の音声信号を取り込んでから、その新たな単位時間の音声信号に基いた制御値でアナログ増幅器10の利得を制御するまでに、3単位時間の遅延があるが、振幅差に乗算する係数を1/3以下の1/4とすることで、3単位時間後でも係数の合計が1を越えず、音声信号を減衰させることになり、発振が抑制される。
本発明は、上記実施形態に関わらず、種々の変形が可能である。
例えば、デジタル増幅器30は、マイク感度に応じて利得を制御する必要がない場合には、省略できる。
また、上記実施形態では、減算器160で最大振幅から参照振幅を減算し、加算処理部200で、乗算部180の出力をアナログ利得制御回路210の保持している制御値に加算するようにしたが、減算器160で参照振幅から最大振幅を減算し、アナログ利得制御回路210の保持している制御値から乗算部180の出力する値を減算する構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、アナログ増幅器10を、アナログ利得制御回路210の保持するデジタルの制御値によって利得が設定されるものとして説明したが、アナログ増幅器10は、アナログの制御信号によって利得が制御されるものであってもよい。この場合、アナログ利得制御回路210の出力側に、アナログ利得制御回路210の保持する制御値をアナログの制御信号に変換するデジタルアナログ変換器を設け、そのアナログの制御信号をアナログ増幅器10に与える構成にすればよい。
なお、本発明は上記した装置の機能をコンピューターに実現させるためのプログラムを含むものである。これらのプログラムは、記録媒体から読み取られてコンピュータに取り込まれてもよいし、通信ネットワークを介して伝送されてコンピュータに取り込まれてもよい。
10 アナログ増幅器
20 ADC
30 デジタル増幅器
100 利得制御部
110 バッファ
120 ハイパスフィルタ
130 絶対値回路
140 最大値検出部
150 振幅比算出部
160 減算器
170 参照値発生部
180 乗算部
190 カウンタ
200 加算処理部
210 アナログ利得制御回路
220 マイク感度設定部
230 デジタル利得制御回路
MC マイク
V Vocoder

Claims (5)

  1. アナログの音声信号をデジタルの出力音声信号に変換して出力する信号処理装置であって、
    入力された前記アナログの音声信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器の出力する音声信号を前記出力音声信号に変換するアナログデジタル変換回路と、
    単位時間毎に各単位時間内に出力される前記出力音声信号を取得し、単位時間における前記出力音声信号の最大振幅を求める最大振幅検出部と、
    単位時間毎の前記最大振幅と参照振幅との差を検出する差検出部と、
    前記差に基づいて単位時間毎の前記増幅器の利得を制御する制御値を求める制御値設定手段と、
    前記制御値設定手段で設定された制御値で単位時間毎の前記増幅器の利得を変化させる利得制御手段と、
    を備え、
    前記制御値設定手段は、前記差を、前記出力音声信号を取得してからその取得した出力音声信号から前記制御値を求めて該制御値で前記増幅器の利得が制御されるまでの単位時間数以上の数で除算し、単位時間が経過する毎に該除算結果を該制御値に加算して新たな制御値を求めることにより、前記増幅器の利得に対する制御の遅延による発振を防ぐことを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記制御値設定手段は、前記増幅器の利得を下げる場合には利得を上げる場合よりも高速に利得が下がるように前記制御値を設定することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記利得制御手段が増幅器の利得を下げる制御を行った後に次に該利得制御手段が該増幅器の利得を上げる制御を開始させるまでの間に、前記増幅器の利得を変化させない制御停止期間を設定する制御停止期間設定部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の信号処理装置。
  4. アナログの音声信号をデジタルの出力音声信号に変換して出力する信号処理方法であって、
    入力された前記アナログの音声信号を増幅するステップと、
    前記増幅ステップで出力する音声信号を前記出力音声信号に変換するアナログデジタル変換ステップと、
    単位時間毎に各単位時間内に出力される前記出力音声信号を取得し、単位時間における前記出力音声信号の最大振幅を求める最大振幅検出ステップと、
    単位時間毎の前記最大振幅と参照振幅との差を検出する差検出ステップと、
    前記差に基づいて単位時間毎の前記増幅ステップでの増幅の利得を制御する制御値を求める制御値設定ステップと、
    前記制御値設定ステップで設定された制御値で単位時間毎の前記増幅ステップでの増幅の利得を変化させる利得制御ステップと、
    を含み、
    前記制御値設定ステップでは、前記差を、前記出力音声信号を取得してからその取得した出力音声信号から前記制御値を求めて該制御値で前記増幅ステップでの増幅の利得が制御されるまでの単位時間数以上の数で除算し、単位時間が経過する毎に該除算結果を該制御値に加算して新たな制御値を求めることにより、前記増幅ステップでの増幅の利得に対する制御の遅延による発振を防ぐことを特徴とする信号処理方法。
  5. コンピュータを
    入力されたアナログの音声信号を増幅する増幅手段、
    前記増幅手段の出力する音声信号を出力音声信号に変換するアナログデジタル変換手段、
    単位時間毎に各単位時間内で出力される前記出力音声信号を取得し、単位時間における前記出力音声信号の最大振幅を求める最大振幅検出手段、
    単位時間毎の前記最大振幅と参照振幅との差を検出する差検出手段、
    前記差に基づいて単位時間毎の前記増幅手段の増幅の利得を制御する制御値を求める制御値設定手段、
    前記制御値設定手段で設定された制御値で単位時間毎の前記増幅手段の増幅の利得を変化させる利得制御手段、
    として機能させ、
    前記制御値設定手段は、前記差を、前記出力音声信号を取得してからその取得した出力音声信号から前記制御値を求めて該制御値で前記増幅手段の増幅の利得が制御されるまでの単位時間数以上の数で除算し、単位時間が経過する毎に該除算結果を該制御値に加算して新たな制御値を求めることにより、前記増幅手段の増幅の利得に対する制御の遅延による発振を防ぐことを特徴とするプログラム。
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