JP5722833B2 - 事務用ワゴン - Google Patents
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Description
一方で、組み立て態様を変更することで、天板の高さを調節、特に低くできるような事務用ワゴンが要望されている。
そこで、この発明の目的は、天板の高さを調節できる簡素な構造の事務用ワゴンを提供することである。
図1は、この発明の一実施形態の事務用ワゴン1の正面図であり、図1(a)には背の高い組み立て態様を示し、図1(b)には背の低い組み立て態様を示す。
図1(a)を参照して、事務用ワゴン1は、全体として箱状をなしている。事務用ワゴン1は、下部に配置された箱状のワゴン本体2と、このワゴン本体2の上に配置された門形の棚部3とを有している。また、事務用ワゴン1は、移動するための車輪4を有しており、例えば、机(図示せず)の横や、この机の天板下の空間において使用される。
一方、棚部3が図1(b)に示す組み立て態様(背の低い組み立て態様ともいう。)に組み立てられたときには、左上側面板6および右上側面板7がワゴン天板8と平行に且つ水平に重ね合わされており、事務用ワゴン1は背の低いワゴンになる。
図1(a)および図2を参照して、ワゴン本体2は、略直方体状の本体枠10と、本体枠10の前面に配置された収容室11とを有している。
収容室11は、上方に開放された箱形状をなし、本体枠10内から前方へ引き出し可能とされている。収容室11の側面と、本体枠10の側面とは、互いに係合する直動案内機構12,13を介してスライド可能に連結されている。収容室11は、引出しとして利用できる。
また、ワゴン天板8が左上側面板6および右上側面板7を跨ぐようにして、当該ワゴン天板8の下面側部8aと左上側面板6の上端面6aとが互いに固定されており、これとともに、当該ワゴン天板8の下面側部8aと右上側面板7の上端面7aとが互いに固定されており、具体的には、第2の連結構造22により解除可能に互いに連結されている。
この実施形態では、第1の連結構造21と、第2の連結構造22とは、互いに同じに構成されている。第1および第2の連結構造21,22の互いに対応する構成要素には、互いに同じ名称および符合を付しておく。以下では、左上側面板6にある複数のうちの1つの第1の連結構造21を中心に説明する。
図2および図3を参照して、第1の連結構造21は、一方の連結面としての左側面板15の上端面15aから突出する係合軸24と、この係合軸24の突出端に設けられたくびれ状の係合突部25と、他方の連結面としての左上側面板6の下端面6bの凹部26内に回転可能に配置されており側方から回転させることにより係合軸24の係合突部25と係合して係合軸24を引っ張り可能なカム体27とを有している。
この凹部26は、左上側面板6の下端面6bに開口する縦孔33と、左上側面板6の内側の側面に開口する横孔34とを有している。縦孔33および横孔34は、有底に形成されており、互いに奥部同士で互いに交差して連通している。縦孔33には、係合軸24の円柱部29および係合突部25が挿入される。また、横孔34にはカム体27が回転可能に装着される。
また、第2の連結構造22は、一方の連結面としてワゴン天板8の下面側部8aから突出する係合突部25を有する係合軸24と、他方の連結面としての左右上側面板6,7の上端面6a,7aに形成された凹部26内に回転可能に配置されており回転することにより係合軸24の係合突部25と係合して係合軸24を引っ張り可能なカム体27とを有している。第2の連結構造22においても、第1の連結構造と同様にして、連結し、またその連結を解除することができる。
図4は、背の低い組み立て態様の事務用ワゴン1の分解斜視図である。
図1(b)および図4を参照して、ワゴン本体2から左上側面板6、右上側面板7、およびワゴン天板8が分解された後、左上側面板6および右上側面板7が、本体枠10の上面板17の上に重ねて載置される。さらに、左上側面板6および右上側面板7を覆うように、ワゴン天板8が載置される。
例えば、左右方向については、左上側面板6の幅寸法L1と右上側面板7の幅寸法L2は、互いに等しく(L1=L2)されている。左上側面板6の幅寸法L1と右上側面板7の幅寸法L2との和の値(L1+L2)と、左右方向についての本体枠10の左側面板15と右側面板16との間隔(L3)とが、互いに等しく(L3=(L1+L2))されている。
貫通孔41,42は、対応する上面板17、左上側面板6、および右上側面板7を板厚方向に貫通している。また、上面板17に、左上側面板6および右上側面板7が載置され、その上にワゴン天板8が載せられた状態で、貫通孔41,42および雌ねじ孔44は、互いに対向して連通するように、互いに位置合わせされて形成されている。また、雌ねじ孔44は、下方に開口した有底の孔である。
また、固定構造40による固定を解除することにより、ワゴン天板8、左上側面板6および右上側面板7は、背の低い組み立て態様のワゴン本体2から分解することができる。これにより、前述したように、背の高い組み立て態様で事務用ワゴン1を組み立てることができる。
また、背の高いワゴンとなっている状態では、固定構造40の貫通孔42は利用しないが、側方に開放されており、目立ち易い。そこで、貫通孔42が目立たないように貫通孔42を覆う覆い部材(図示せず)が設けられるのが好ましい。これにより、貫通孔42が目立たず、見栄えがよくなる。
また、この発明の実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。例えば、背の低い組み立て形態のときの上面板17の上に載置された左右上側面板6,7の向きや姿勢は、前述の実施形態のように左右上側面板6,7を左右に並べてもよいし、この他、左右上側面板6,7を前後に並べてもよい。また、左右上側面板6,7を、その凹部26の横孔34が上向きに開放されるように配置してもよいし、逆向きにしてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2 ワゴン本体
6 左上側面板
6a,7a,15a,16a 上端面
7 右上側面板
8 ワゴン天板
8a 下面側部
10 本体枠
11 収容室
15 左側面板
16 右側面板
17 上面板
21 第1の連結構造
22 第2の連結構造
40 固定構造(固定可能な構造)
Claims (2)
- 机の横や天板下の空間において使用する事務用ワゴンであって、
左右側面板および上面板を含む略直方体状の本体枠と、前記本体枠の前面に配置され、本体枠内から前方へ引き出し可能な収容室とを有するワゴン本体、
前記本体枠の前記左右側面板の上端面上に立設された左上側面板および右上側面板、並びに
前記左上側面板および右上側面板を跨ぐように、前記左右上側面板の上端面に、下面両側部が固定されたワゴン天板、を含み、上述の組み立て態様において、背の高いワゴンとなっており、
前記ワゴン天板、左上側面板および右上側面板は、前記ワゴン本体から分解可能にされており、分解後、
前記左上側面板および右上側面板は、前記本体枠の前記上面板の上に重ねてちょうど収まるように載置可能にされており、
前記左上側面板および右上側面板を前記上面板の上に載置した後、載置した左右上側面板の上に当接して、左右上側面板を覆うように、前記本体枠の左右側面板の各上端面に、前記ワゴン天板の下面両側部を固定可能な構造を有し、
前記左上側面板および前記右上側面板を前記上面板の上に載置したときの上述の組み立て態様において、背の低いワゴンとなることを特徴とする、事務用ワゴン。 - 背の高いワゴンとなっている状態での前記本体枠の前記左右側面板の前記上端面および前記左右上側面板の前記端面を互いに解除可能に連結する第1の連結構造と、
背の高いワゴンとなっている状態での前記左右上側面板の前記端面および前記ワゴン天板の前記下面両側部を互いに解除可能に連結する第2の連結構造と、
背の低いワゴンとなっている状態での前記本体枠の前記左右側面板の各上端面に、前記ワゴン天板の前記下面両側部を解除可能に固定する固定構造とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の事務用ワゴン。
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