JP5722051B2 - タイヤ製造装置及びタイヤ製造方法 - Google Patents

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本発明は、被成形体の外周に未加硫トレッドを貼り付けて未加硫タイヤを成形するタイヤ製造装置及びタイヤ製造方法に関する。
未加硫タイヤの成形工程では、膨出させた被成形体の外周に未加硫トレッドを貼り付け、貼り付けた未加硫トレッドを押圧して対向する被成形体に圧着して未加硫タイヤを成形することが行われている(特許文献1参照)。
図4は、このようにしてタイヤを製造するタイヤ製造方法における製造工程の一例を模式的に示す図である。
図示の例では、まず、トレッド形成装置の拡縮可能なドラム(ベルト・トレッドドラム(以下「BTドラム」という))12(1)上に未加硫トレッドTを貼り付けて環状の未加硫トレッドを形成する(図4A)。次にBTドラム12(1)を拡径(拡大)し、環状の未加硫トレッドTを貼り付け対象の被成形体Hの径よりも僅かに小径にまで拡径する。次に、環状の未加硫トレッドTの回りに環状のフープリング20を移動させ、未加硫トレッドTをフープリング20内に収容する(図4B)。フープリング20はそのバキューム装置(図示せず)により、環状の未加硫トレッドTを吸引して保持する(図4C)。次にBTドラム12(1)を縮径(縮小)し(図4D)、未加硫トレッドTはフープリング20に吸引された状態でBTドラム12(1)から外す。
続いて、未加硫トレッドTを保持したフープリング20を、被成形体H上に移動させて被成形体Hの周囲にセットする。ここで、被成形体Hはカーカスプライやビードコア等の各種タイヤ構成部材を組み合わせて成形ドラム12(2)上で円筒状に形成され、かつ膨出された中央部外周面の所定範囲にコードを螺旋状に巻き付けてベルトが形成されている。次に、フープリング20のバキューム装置をエア吸引(図4E)からエア排出(図4F)に切り換えて未加硫トレッドTを離すと、未加硫トレッドTは自身の収縮力で縮径して被成形体H上に密着する(図4G)。最後に、被成形体Hを回転させて、一対の押圧ローラ50を、未加硫トレッドTの外周面に押し付けて幅方向(図では左右方向)の中央部から両外側に向かって移動させる(図4H)。これにより、一対の押圧ローラ50で未加硫トレッドTを螺旋状に押圧し、その全体に亘りステッチングして未加硫トレッドTを被成形体Hに圧着する。
未加硫トレッドTは、ステッチングに伴い、幅方向の端部に向かって次第に大きく半径方向内側に絞り込まれて、被成形体Hの曲面状の外周面に合わせて変形し、内周面が被成形体Hの外周面に密着して貼り付けられ未加硫タイヤが製造される。未加硫タイヤは加硫することで製品タイヤとなる。
図5は、以上で説明した未加硫トレッドTのトレッド形成装置10を示す要部側面図であり、未加硫トレッドの形成途中段階を示している。
前記トレッド形成装置10は、供給手段(図示せず)から供給される帯状の未加硫トレッドTをBTドラム12(1)に巻き付けて、環状の未加硫トレッドTを形成する。BTドラム12(1)は、拡縮可能な円筒状のドラムであり、ドラム周方向に円筒状に配置された拡縮変位可能な複数(図では10個)のセグメント(側面視扇形の分割ピース)13と、その外周面上に配置された、つまりBTドラム12(1)の外周面を形成する弾性バンド、例えば弾性ゴムバンド14とを有する。
BTドラム12(1)は、セグメント13に連結されたリンクや拡縮機構等からなり、複数のセグメント13を同期して拡縮変位させる拡縮手段(ジャムマシン)と、モータや回転動力の伝達機構等からなる回転手段(それぞれ、図示せず)とを有する。
図6は、前記未加硫トレッドTのフープリング20の側面図であり、その要部を模式的に示している。
フープリング20は、図示のように、円筒状のフレーム21と、フレーム21の下面に固定されたフレーム21の移動手段22と、フレーム21の内径部に設けられた拡縮変位可能な複数の分割保持部材30とを有する。また、フープリング20は、複数の分割保持部材30を同期して拡縮変位させて所定径位置に配置する拡縮変位手段23を有する。
複数の分割保持部材30は、周方向に複数に分割され全体として環状をなしている。この分割保持部材は、予め未加硫トレッドTの外周に合わせた位置に拡径又は縮径変位して、未加硫トレッドTを囲んでその保持面(未加硫トレッドTとの対向面)で、拡径した未加硫トレッドTを真空吸着して保持する。
ところで、前記タイヤ製造工程において、トレッドの伸びにバラツキが生じると必要な厚さの均一性が得られず、ユニフォーミティ性能が悪化する。一般にトレッドの厚みのバラツキは、(i)BTドラム12(1)に未加硫トレッドTを巻き付けてBTドラム12(1)を拡張するとき、拡張した未加硫トレッドTが周上均一に拡張できない場合、(ii)拡径した未加硫トレッドTをフープリング20で被成形体Hに取り付けるために保持するときに、周上均一に保持できない場合、(iii)未加硫トレッドTを被成形体Hの周面上にセットするときにセットが不十分である場合(この場合は、未加硫トレッドの自己収縮力により部分的に収縮することで起きる)、に発生することが知られている。
未加硫トレッドTの伸びのバラツキのうち、前記(i)はタイヤの製造工程において最も早期に発生するため、その影響が前記(ii)、(iii)にも及ぶ虞がある。そのためその防止を図ることはとくに重要であり、その解決が求められている。
そこで、次に、前記(i)により未加硫トレッドTの伸びがばらつく理由について説明する。
まず、トレッド形成装置10(図5参照)において、環状の未加硫トレッドTの形成から説明する。環状の未加硫トレッドTを形成するには、BTドラム12(1)を回転手段(図示せず)により回転駆動して軸線周りに所定速度で回転させ、連続供給する未加硫トレッドTを切断して弾性ゴムバンド14に1周分巻き付けて(或いは巻き付け後に切断して)、BTドラム12(1)の回転と未加硫トレッドTの供給を停止する。続いて、未加硫トレッドTの端部同士を任意の端部接合手段で接合する。続いて、複数のセグメント13を拡縮手段により半径方向外方に変位させる。
図7は環状の未加硫トレッド形成時におけるBTドラムの側面図であり、図7Aは拡径前の状態を、また、図7Bは拡径後の状態を示すBTドラムの側面図、図7Cは、拡径後のBTドラムの一部を示す側面図である。
図7Aにおいて、弾性ゴムバンド14は断面扇状の複数のセグメント13の外周面上に巻回状に配置されており、BTドラム12(1)の拡縮可能範囲内において、その内周面がセグメント13の外周面に常に当接して弾性変形する。その際、弾性ゴムバンド14の内周面とセグメント13とが密着すると(図7C参照)、セグメント13に当接する部分L1の変形が抑制されて伸び難くなり、セグメント13間の部分L2は相対的に大きく伸長変形する。この場合、未加硫トレッドTも、内周面に接する弾性ゴムバンド14の変形の影響を受けて、弾性ゴムバンド14と同様の態様で伸長して拡径変形し、大きく伸長して薄くなる部分と、小さく伸長して厚さの変化が小さい部分とが周方向に沿って交互に発生する。その結果、未加硫トレッドTは周方向に沿って厚い部分と薄い部分とが順に形成され、厚さの均一性が低下する。
また、弾性ゴムバンド14の外周面と未加硫トレッドTの内周面との間の摩擦が大きく、弾性ゴムバンド14の外周面と未加硫トレッドTの内周面が密着すると、セグメント13から圧力(ジャムマシンの圧力)を受ける部分、つまり弾性ゴムバンド14を介してセグメント13が当接する部分(ジョイント部)では、ジャムマシンの圧力で両者は密着し、ジョイント部以外では未加硫トレッドTの収縮力で、未加硫トレッドTが弾性ゴムバンド14に吸盤のように張りつくため、所定の半径形状に成形できなくなる虞がある。
さらに、弾性ゴムバンド14と未加硫トレッドTとが密着すると、後工程において、BTドラムを縮径したときに、弾性ゴムバンド14と未加硫トレッドTがうまく剥離せず、フープリング20で周上均一に保持できなくなる虞もある。また、フープリング20で周上均一に保持できなくなれば、未加硫トレッドを被成形体H上にセットするときにセットが不十分になる虞があり、いずれも未加硫トレッドの厚みのバラツキを生じる要因になり得る。
特開2007−76182号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、未加硫タイヤの成形時、とくに未加硫トレッドの形成時に、前記弾性バンドがトレッド及び前記セグメントに密着するのを防止して、成形された未加硫トレッドに発生する伸びのバラツキを抑制することである。
本発明は、トレッド成形装置で成形した未加硫トレッドを、被成形体の外周に貼り付けて未加硫タイヤを成形するタイヤ製造装置であって、前記トレッド成形装置は、ドラム周方向に配置された拡縮変位可能な複数のセグメントと、前記セグメントを拡縮変位させる拡縮手段と、前記複数のセグメントの外周面上に装着され前記ドラムの周面を構成する弾性バンドとを備え、前記弾性バンドは、環状の未加硫トレッドとの密着防止用の凹凸加工面を備えた外周面と、前記複数のセグメントと当接する低摩擦処理面である内周面を備え、前記凹凸加工面は、弾性バンドとなるゴム材料とメッシュ部材を重ねて加圧及び加硫し、加硫後に前記ゴム材料からメッシュ部材を剥離することにより形成されたものであるタイヤ製造装置である。
本発明は、未加硫トレッドを、被成形体の外周に貼り付けて未加硫タイヤを成形するタイヤ製造方法であって、前記未加硫トレッドを拡縮自在なドラムの拡縮面を構成する弾性バンド上に巻き付けて形成し、前記ドラムで拡径を維持した状態で前記ドラムから外し、拡径を解除して被成形体の外周に貼り付ける各工程を有し、前記弾性バンドは、環状の未加硫トレッドとの密着防止用の凹凸加工面を備えた外周面と、複数のセグメントと当接する低摩擦処理面である内周面を備えたものであり、前記凹凸加工面は、弾性バンドとなるゴム材料とメッシュ部材を重ねて加圧及び加硫し、加硫後に前記ゴム材料からメッシュ部材を剥離することにより形成されたものであるタイヤ製造方法である。
本発明によれば、未加硫トレッドの形成時に、弾性バンドが未加硫トレッド及び前記セグメントに密着するのを防止することができる。また、弾性バンドとトレッド、及び弾性バンドと拡縮セグメントとの密着が防止できるため、形成される未加硫トレッドに生じる伸びのバラツキを大幅に抑制することができる。
本発明の一実施形態のタイヤ製造装置を模式的に示す構成図である。 本実施形態に係るタイヤ製造装置で用いる弾性ゴムバンドの側面展開断面図であり、図2Aは、弾性ゴムバンドとそれに関連する他の部材を示す側断面図、図2Bは弾性ゴムバンドの側断面図、図2Cはその平面図である。 横軸は未加硫トレッドTの周方向に沿う位置、縦軸は各位置の伸長率(%)をとって示した拡径後の未加硫トレッドTの伸長率を示すグラフであり、図3Aは弾性ゴムバンドの内周面に摩擦低減処置を講じない場合の例を、図3Bは、本発明の実施品である弾性ゴムバンドの内周面にゴムの凹凸加工を行ったものと、同実施品である布地を貼り付けたものとを比較して示した図である。 タイヤを製造するタイヤ製造方法における製造工程の一例を模式的に示す図である。 未加硫トレッドのトレッド形成装置を示す要部側面図であり、未加硫トレッドの形成途中段階を示している。 未加硫トレッドのフープリングの側面図である。 環状の未加硫トレッド形成時におけるBTドラムの側面図であり、図7Aは拡径前の状態を、また、図7Bは拡径後の状態を示すBTドラムの側面図、図7Cは、拡径後のBTドラムの一部を示す側面図である。
以下、本発明のタイヤ製造装置とタイヤ製造方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のタイヤ製造装置を模式的に示す構成図であり、基本的には図6に関連して既に説明した従来のものと同様である。
ここで改めてタイヤ製造装置を説明すると、タイヤ製造装置1は、未加硫トレッドの供給手段11と、被成形体を成形する成形ドラム12(2)と、BTドラム12(1)により環状の未加硫トレッドを形成するトレッド形成装置10と、形成後の未加硫トレッドを保持するフープリング20と、一対の押圧ローラ50を備えたステッチング装置5を備えている。
タイヤ製造装置1は、また、フープリング20を移動させて、フープリング20に吸着保持させた未加硫トレッドTを、成形ドラム12(2)の外周に配置する配置手段(図示せず)を備えており、BTドラム12(1)と成形ドラム12(2)の軸線、及び、フープリング20の中心軸は、全て同一の中心線CL上に位置している。
したがって、フープリング20は、その中心線CLに沿って、両ドラム12(1)、12(2)と同芯状にそれらの間を図示矢印の方向に移動するようになっている。以上の構成は既に説明した従来のタイヤ製造装置ととくに変わらない。
ここで、トレッド形成装置10の構成自体は図5を参照して説明した通りであるが、本実施形態で使用される弾性ゴムバンド14は、セグメント13及び未加硫トレッドTのいずれとも密着しないように改良された構造を有しており、その点で従来のものと相違している。
そこで、次に、本実施形態の弾性ゴムバンド14について説明する。
図2は、本実施形態に係るタイヤ製造装置で用いる弾性ゴムバンド14の側面展開断面図であり、図2Aは、弾性ゴムバンド14とそれに関連する部材(セグメントと環状の未加硫トレッドT)を示す側断面図、図2Bは弾性ゴムバンドの側断面図、図2Cはその平面図である。
弾性ゴムバンド14は、未加硫トレッドTの成形時においては、図2Aに示すようにその外周面(図中上面)側には未加硫トレッドTが、また、その内周面(図中下面)側にはセグメント13がいずれも当接配置されている。
未加硫トレッドTとの当接面となる外周面は、未加硫トレッドTとの密着を防止するため糸目状又は網目状をなす微小な凹凸加工面14(1)に形成されている。また、弾性ゴムバンド14の外周面の一部には前記凹凸加工面14(1)に代えて、弾性ゴムバンド14本体に比べて未加硫トレッドTとの摺動抵抗の小さい伸縮可能な布地(例えば、メリヤス編みした綿やポリエチレンテレフタレート(PET)繊維等からなる伸縮可能な布)が、前記凹凸加工面14(1)を周方向に分断するにように弾性ゴムバンドの弾性ゴムバンド14本体に貼り付けられている(14(2))。また、弾性ゴムバンド14の内周面は低摩擦処理面、つまり、その全周面に渡ってセグメント13との摺動抵抗が弾性ゴムバンド14本体に比べて小さい前記伸縮可能な布地と同様の布地が貼り付けられた面となっている(14(3))。
なお、弾性ゴムバンド14の内周面を外周面と同様の凹凸加工面とすることもできるが、後述する実験結果から明らかなように、布地を用いた場合に比べて未加硫トレッドの不均一な伸び防止効果は幾分低下する。
ここで、前記凹凸加工面14(1)は、例えば、弾性ゴムバンド14の外周面となる面に、離型剤を付したナイロンメッシュを一体に貼り付けて加圧しながら加硫して、加硫後にナイロンメッシュを剥離することで形成される。
また、弾性ゴムバンド14には、図示のようにその内周側に貼り付け布地面(裏面)14(3)からその外周側の凹凸加工面(表面)14(1)まで貫通した貫通孔14aが、その円周に沿って適宜の間隔で設けられている。図示例では、貫通孔14aは弾性ゴムバンド14の凹凸加工面14(1)の幅方向中心に一列状に設けられているが、これに限定されず複数列状に設けてもよい。
本実施形態では、弾性ゴムバンド14の外周面を凹凸加工面14(1)としたことにより、未加硫トレッドTを弾性ゴムバンド14上でBTドラム12(1)に巻き付け、BTドラム12(1)を拡径したときに、その凹凸加工面14(1)の凹凸の隙間に空気が保持されるため密着が防止できる。そのため、弾性ゴムバンド14を縮径する際に容易に剥離可能である(因みに、弾性ゴムバンド14の未加硫トレッドTとの当接面、つまりその外周面に布地を貼った場合は空気を保持させておくことができない。したがって、空気による密着防止作用は得られない)。
ここで、弾性ゴムバンド14に上記貫通孔14aを設けた理由は、弾性ゴムバンド14の内周面側から貫通孔14aを通して弾性ゴムバンド14の凹凸加工面14(1)の凹凸の隙間に空気を流入させるためである。つまり、この貫通孔14aを設けたことにより、弾性ゴムバンド14の前記凹凸加工面14(1)における空気の保持機能が確実に維持される。そのため剥離効果を確実に得ることができる。
また、弾性ゴムバンド14の外周面の一部を布地面14(2)にしたのは、リング状のトレッドジョイント部のジョイント力が向上し、弾性ゴムバンド14を未加硫トレッドTの内周面にジャムマシンで圧着し易くするためである。その圧着しやすさはゴム材に凹凸加工を施した場合よりも良好である。
なお、この布地面14(2)は、空気を保持する機能は有しておらず、その点では、前記凹凸加工面14(1)のように弾性ゴムバンド14と未加硫トレッドTとの剥離性を向上させるものではない。
本実施形態に係る弾性ゴムバンド14をBTドラム12(1)に用いる場合は、セグメント13の拡径変形時に、弾性ゴムバンド14と未加硫トレッドTとが当接する部分及び弾性ゴムバンド14のセグメント13に当接する部分(いずれもL1(図7)の領域)の摩擦抵抗は、弾性ゴムバンド14を未加工ゴム材で形成した場合に比べて低減され、当接する部材間が互いに滑りやすくなる。そのため、弾性ゴムバンド14全体を均等に伸長させることができ、未加硫トレッドTをその周方向に沿う伸びのバラツキ、したがってその厚さのバラツキの発生を抑制しつつ、一様に拡径変形させていくことができる。また、本実施形態によれば、未加硫トレッドTに対する弾性ゴムバンド14の離型性を向上させたため、未加硫トレッドTはフープリング20に正しく保持され、したがって、未加硫トレッドTを、厚さの周方向の均一性を高くした状態で、被成形体Hの外周に均一に貼り付けることができる。
なお、本実施形態では、未加硫トレッドTを移動させて被成形体Hの外周に対向させて配置したが、未加硫トレッドTを移動させずに、被成形体Hを未加硫トレッドTの内周側まで移動させて、それらを対向させて配置するようにしてもよい。
(実験例)
図3は、拡径後の未加硫トレッドTの伸長率を示すグラフであり、横軸は未加硫トレッドTの周方向に沿う位置を、縦軸は各位置の伸長率(%)を示している。
図3Aは弾性ゴムバンドの内周面(裏面という)にとくに摩擦低減処置を講じない場合の例(比較例)を示し、図3Bは、弾性ゴムバンドの内周面にゴムの凹凸加工(糸目、網目加工)を行ったもの(実施品1)と、布地(メリヤス)を貼り付けたもの(実施品2)と比較して示している。
図中、伸びが小さくなっている谷の部分は弾性ゴムバンドにセグメントが当接している部分(セグメントの位置)を、また山の部分は弾性ゴムバンドにセグメントが当接していない部分(セグメント間の位置)をそれぞれ示している。
図示のように、比較例では、弾性ゴムバンド14とセグメント13とが当接する部分と当接しない部分の伸びの差R(%)は顕著であり、5.9%〜6.0%の差がある。実施品1では、弾性ゴムバンドとセグメントとが当接する部分と当接しない部分の伸びの差R(%)は、3.7%〜5.8%であるから、比較例に対しては改善効果が認められる。
これに対し、実施品2では、弾性ゴムバンドとセグメントとが当接する部分と当接しない部分の伸びの差R(%)は、2.4%〜2.7%であるから、比較例に対しては勿論、凹凸加工を施した実施品1に対しても顕著な改善効果が認められる。
この比較結果から、弾性ゴムバンドの内周面に摩擦低減処置をなにも施さなかった比較例に対しては勿論、弾性ゴムバンドの内周面つまりセグメントとの当接面側に凹凸加工を施した実施品1に対しても、実施品2の前記内周面を布地面とした弾性ゴムバンドの方が均等に伸張し、未加硫トレッドTの厚さの周方向の均一性を高くできることが証明された。
1・・・タイヤ製造装置、5・・・ステッチング装置、50・・・押圧ローラ、10・・・トレッド形成装置、11・・・未加硫トレッドの供給手段、12(1)・・・BTドラム、12(2)・・・成形ドラム、13・・・セグメント、14・・・弾性ゴムバンド、20・・・フープリング、21・・・フレーム、22・・・移動手段、23・・・拡縮変位手段、30・・・分割保持部材、T・・・未加硫トレッド。

Claims (6)

  1. トレッド成形装置で成形した未加硫トレッドを、被成形体の外周に貼り付けて未加硫タイヤを成形するタイヤ製造装置であって、
    前記トレッド成形装置は、ドラム周方向に配置された拡縮変位可能な複数のセグメントと、前記セグメントを拡縮変位させる拡縮手段と、前記複数のセグメントの外周面上に装着され前記ドラムの周面を構成する弾性バンドとを備え、
    前記弾性バンドは、環状の未加硫トレッドとの密着防止用の凹凸加工面を備えた外周面と、前記複数のセグメントと当接する低摩擦処理面である内周面を備え
    前記凹凸加工面は、弾性バンドとなるゴム材料とメッシュ部材を重ねて加圧及び加硫し、加硫後に前記ゴム材料からメッシュ部材を剥離することにより形成されたものであるタイヤ製造装置。
  2. 請求項1に記載されたタイヤ製造装置において、
    前記内周面は弾性バンドに貼り付けた伸縮自在な布地面であるタイヤ製造装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたタイヤ製造装置において、
    前記密着防止用の凹凸加工面は、糸目加工面又は編目加工面であるタイヤ製造装置。
  4. 請求項2又は3に記載されたタイヤ製造装置において、
    前記弾性バンドは前記内周側の布地面から前記外周側の凹凸加工面まで貫通した貫通孔を有するタイヤ製造装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載されたタイヤ製造装置において、
    前記弾性バンドの前記外周面の一部が布地面で構成されているタイヤ製造装置。
  6. 未加硫トレッドを、被成形体の外周に貼り付けて未加硫タイヤを成形するタイヤ製造方法であって、
    前記未加硫トレッドを拡縮自在なドラムの拡縮面を構成する弾性バンド上に巻き付けて形成し、前記ドラムで拡径を維持した状態で前記ドラムから外し、拡径を解除して被成形体の外周に貼り付ける各工程を有し、
    前記弾性バンドは、環状の未加硫トレッドとの密着防止用の凹凸加工面を備えた外周面と、複数のセグメントと当接する低摩擦処理面である内周面を備えたものであり、
    前記凹凸加工面は、弾性バンドとなるゴム材料とメッシュ部材を重ねて加圧及び加硫し、加硫後に前記ゴム材料からメッシュ部材を剥離することにより形成されたものであるタイヤ製造方法。
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