JPH0730348Y2 - タイヤ成形ドラム装置 - Google Patents

タイヤ成形ドラム装置

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JPH0730348Y2
JPH0730348Y2 JP1912693U JP1912693U JPH0730348Y2 JP H0730348 Y2 JPH0730348 Y2 JP H0730348Y2 JP 1912693 U JP1912693 U JP 1912693U JP 1912693 U JP1912693 U JP 1912693U JP H0730348 Y2 JPH0730348 Y2 JP H0730348Y2
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JP
Japan
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drum
tire
band
outer diameter
band body
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JP1912693U
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Inventor
克己 森
Original Assignee
株式会社森鐵工所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、タイヤ成形ドラム装置
に関するものである。
【0002】
【従来技術】タイヤ成形ドラム装置は、放射状に分割し
て形成してある複数のセグメントを有し、タイヤ組み立
て時にはこれを半径方向に移動させて外径を拡大して真
円状にし、組み立て後はタイヤを抜き取るためにセグメ
ントを移動させて外径を縮小する。このセグメント外周
面にはゴムバンドが装着されており、その外側にタイヤ
側のカーカスが装着される。
【0003】そして、セグメントを拡大したときにはゴ
ムバンドとカーカスは引き伸ばされるが、全周にわたり
均等に伸びることはできない。つまりゴムバンドはセグ
メント外周面との接面部においては摩擦抵抗により伸び
にくく、セグメントの隙間部においては摩擦抵抗がない
ためによく伸びるので、ゴムバンドと密着したカーカス
もほぼ追随し、肉厚にムラを生じる。これは成形される
タイヤのバランス、強度等に悪影響を及ぼす。
【0004】これを解決するため、実開昭61−168
918号公報において、潤滑剤を封入した二層のゴムバ
ンドをセグメント外周面に装着したタイヤ成形のドラム
装置が開示されている。これによれば、潤滑剤の作用で
外側のゴムバンド及びカーカスはほぼ均等に伸びるの
で、成形タイヤの品質を向上させることができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来のタイヤ成形のドラム装置には、次のような課題
があった。すなわち、使用される潤滑剤はシリコンオイ
ル、石けん水、テフロンFEP等であり、これらは液体
である。このため、潤滑剤は重力の作用により次第に下
側に溜るので、潤滑剤の層の厚さに偏りを生じ、外側の
ゴムバンドが均等に伸びなくなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本考案の手段は次のとおりである。第1の考案
にあっては、放射状に設けられ、半径方向に移動可能な
複数のセグメントを有し、タイヤ組み立て時には各セグ
メントを半径方向に移動させてドラム外径を拡大して真
円状にし、組み立て後のタイヤ抜き取り時には各セグメ
ントを移動させてドラム外径を縮小するタイヤ成形ドラ
ム装置において、ドラム外径部に、表面に滑性を有する
伸縮材料で形成されたチューブ状の調整バンド体が装着
してある、タイヤ成形ドラム装置である。
【0007】第2の考案にあっては、放射状に設けら
れ、半径方向に移動可能な複数のセグメントを有し、タ
イヤ組み立て時には各セグメントを半径方向に移動させ
てドラム外径を拡大して真円状にし、組み立て後のタイ
ヤ抜き取り時には各セグメントを移動させてドラム外径
を縮小するタイヤ成形ドラム装置において、ドラム外径
部に、伸縮材料で形成されたチューブ状のバンド本体
と、このバンド本体内に封入され、表面に滑性を有する
伸縮材料で形成された滑性バンドと、からなる調整バン
ド体が装着してある、タイヤ成形ドラム装置である。滑
性を有する伸縮材料としては、例えばシリコンゴム等が
あげられるが、同様の性質を有するものであれば、それ
に限定しない。
【0008】
【作用】タイヤ成形時には、タイヤ成形ドラム装置のド
ラム外径部に装着されたチューブ状の調整バンド体の外
側に、タイヤ側のカーカスが装着される。そして各セグ
メントが拡大したときには、それに伴い調整バンド体と
カーカスは引き伸ばされる。調整バンド体自体が、滑性
を有する伸縮材料で形成されたものにおいては、調整バ
ンド体の内部の接面部は摩擦抵抗の少ない滑性面となっ
ている。従って調整バンド体の内バンドと外バンドと
は、互いに大きな干渉力を受けることなくそれぞれ独立
して伸びる。これにより、例えばドラム外径部に接面し
ている調整バンド体の内バンドに伸びのむらを生じて
も、滑性面より外側の外バンドに密着しているカーカス
はその干渉を受けず、結果的にほぼ均等に引き伸ばされ
る。
【0009】バンド本体の内部に、滑性を有する伸縮材
料で形成された滑性バンドを封入したものにおいても、
ほぼ同様の作用を有する。また、滑性作用を有する調整
バンド体または滑性バンドは固体であるので、液体のよ
うな重力の作用による滑性作用の不均一等も生じない。
【0010】
【実施例】本考案を図面に示した実施例に基づき更に詳
細に説明する。図1は本考案にかかるタイヤ成形ドラム
装置の一実施例を示す縦断面図、図2はドラム縮小状態
におけるドラム外径部の要部横断面図、図3はドラム拡
大状態におけるドラム外径部の要部横断面図である。符
号Aはタイヤ成形ドラム装置で、軸体1の周囲には複数
のセグメント2が放射状に配置してある。セグメント2
は半径方向に移動可能で、エア供給によるスライドシリ
ンダ3の移動により、リンク装置4を介して駆動され
る。セグメント2の外片20の外面にはフランジ21が
取付けてある。フランジ21の中間部にはスペーサ22
が設けてあり、フランジ21幅を調整している。そし
て、これらセグメント2の外径部によりドラムDが形成
されている。
【0011】ドラムD外径部、すなわちフランジ21外
面には調整バンド体5が装着されている。調整バンド体
5は、滑性を有する伸縮材料であるシリコンゴムにより
チューブ状に、且つ無端状に形成されている。これによ
り、調整バンド体5は両端部でつながった内バンド51
と外バンド52との二層構造になっている。また、内側
面の中央部には全長にわたり嵌合突条50が設けてあ
り、この嵌合突条50をスペーサ22の嵌合凹部220
に嵌め込んで、前後のズレを生じないようにしている。
【0012】図2、図3を参照して調整バンド体5の作
用を説明する。タイヤ成形時には、タイヤ成形ドラム装
置のドラムD外径部、すなわちフランジ21の外周面に
装着された調整バンド体5の外側に、タイヤ側のカーカ
ス6が装着される。そして各セグメント2が拡大したと
きには、それに伴い調整バンド体5とカーカス6は引き
伸ばされる。調整バンド体5内部の接面部は摩擦抵抗の
少ない滑性面Sとなっている。従って、調整バンド体5
の内バンド51と外バンド52とは、互いに大きな干渉
力を受けることなく、それぞれ独立して伸びる。
【0013】これにより、例えばフランジ21の外周面
に接面している内バンド51に伸びのむらを生じても、
滑性面Sより外側の外バンド52に密着しているカーカ
ス6はその干渉を受けず、結果的にほぼ均等に引き伸ば
される。(図3参照)また、滑性作用を有する調整バン
ド体5は固体であるので、従来のように液体である潤滑
剤を使用したものとは相違して、重力の作用による滑性
作用の不均一が生じることはなく、滑性作用は全周にわ
たり均一である。
【0014】図4は本考案にかかるタイヤ成形ドラム装
置の他の実施例を示す要部縦断面図、図5はドラム縮小
状態におけるドラム外径部の要部横断面図、図6はドラ
ム拡大状態におけるドラム外径部の要部横断面図であ
る。本実施例のタイヤ成形ドラム装置は、図5、図6に
示すように、セグメント2aの外片20a及びフランジ
21aの側部を斜めに形成し、隣り合う外片20a及び
フランジ21aの側部との間の空隙部に、山形に形成さ
れた拡縮部材7を進退させて、ドラムD外径を拡縮する
構造である。
【0015】ドラムD外径部、すなわちフランジ21a
外面には調整バンド体8が装着されている。調整バンド
体8は、ゴム製でチューブ状のバンド本体81と、バン
ド本体81内部に封入されたシート状の滑性バンド82
を有している。バンド本体81と滑性バンド82は無端
状に形成してある。滑性バンド82は伸縮材料であるシ
リコンゴムで形成されている。これにより、調整バンド
体8は両端部でつながった内バンド811と外バンド8
12及び内部に封入してある滑性バンド82の三層構造
になっている。また、内側面の中央部には全長にわたり
嵌合突条80が設けてあり、この嵌合突条80をスペー
サ22aの嵌合凹部220aに嵌め込んで、前後のズレ
を生じないようにしている。
【0016】図5、図6を参照して調整バンド体8の作
用を説明する。タイヤ成形時に、各セグメント2aが拡
大したときには、それに伴い調整バンド体8とカーカス
6は引き伸ばされる。調整バンド体8内部の滑性バンド
82と内バンド811と外バンド812との二面の接面
部は摩擦抵抗の少ない滑性面Sとなっている。従って、
調整バンド体8の内バンド811と外バンド812と
は、互いに大きな干渉力を受けることなく、それぞれ独
立して伸びる。これにより、フランジ21aの外周面に
接面している内バンド811に伸びのむらを生じても、
滑性面Sより外側の外バンド812に密着しているカー
カス6はその干渉を受けず、前記実施例と同様にほぼ均
等に引き伸ばされる。(図6参照)なお、本考案は図示
の実施例に限定されるものではなく、実用新案登録請求
の範囲の記載内において種々の変形が可能である。
【0017】
【考案の効果】本考案は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)調整バンド体自体が、滑性を有する伸縮材料で形
成されたものにおいては、調整バンド体の内部の接面部
は摩擦抵抗の少ない滑性面となっている。従って調整バ
ンド体の内バンドと外バンドとは、互いに大きな干渉力
を受けることなくそれぞれ独立して伸びる。これによ
り、例えばドラム外径部に接面している内バンドに伸び
のむらを生じても、滑性面より外側の外バンドに密着し
て装着されるカーカスはその干渉を受けず、結果的にほ
ぼ均等に引き伸ばされる。従って、バランス、強度に優
れた品質のよい成形タイヤが得られる。また調整バンド
体の内部に、滑性を有する伸縮材料で形成された滑性バ
ンドを封入したものにおいても、ほぼ同様の作用効果を
有する。
【0018】(b)滑性作用を有する調整バンド体また
は滑性バンドは固体である。従って、従来のように液体
である潤滑剤を使用したものとは相違して、重力の作用
による滑性作用の不均一が生じることはなく、滑性作用
は全周にわたり均一であり、成形タイヤの品質が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかるタイヤ成形ドラム装置の一実施
例を示す縦断面図。
【図2】ドラム縮小状態におけるドラム外径部の要部横
断面図。
【図3】ドラム拡大状態におけるドラム外径部の要部横
断面図。
【図4】本考案にかかるタイヤ成形ドラム装置の他の実
施例を示す要部縦断面図。
【図5】ドラム縮小状態におけるドラム外径部の要部横
断面図。
【図6】ドラム拡大状態におけるドラム外径部の要部横
断面図。
【符号の説明】
A タイヤ成形ドラム 5、8 調整バンド体 81 バンド本体 82 滑性バンド

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射状に設けられ、半径方向に移動可能
    な複数のセグメントを有し、タイヤ組み立て時には各セ
    グメントを半径方向に移動させてドラム外径を拡大して
    真円状にし、組み立て後のタイヤ抜き取り時には各セグ
    メントを移動させてドラム外径を縮小するタイヤ成形ド
    ラム装置において、 ドラム外径部に、表面に滑性を有する伸縮材料で形成さ
    れたチューブ状の調整バンド体が装着してある、タイヤ
    成形ドラム装置。
  2. 【請求項2】 放射状に設けられ、半径方向に移動可能
    な複数のセグメントを有し、タイヤ組み立て時には各セ
    グメントを半径方向に移動させてドラム外径を拡大して
    真円状にし、組み立て後のタイヤ抜き取り時には各セグ
    メントを移動させてドラム外径を縮小するタイヤ成形ド
    ラム装置において、 ドラム外径部に、伸縮材料で形成されたチューブ状のバ
    ンド本体と、このバンド本体内に封入され、表面に滑性
    を有する伸縮材料で形成された滑性バンドと、からなる
    調整バンド体が装着してある、タイヤ成形ドラム装置。
JP1912693U 1993-03-22 1993-03-22 タイヤ成形ドラム装置 Expired - Lifetime JPH0730348Y2 (ja)

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JPH0671121U JPH0671121U (ja) 1994-10-04
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Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007098664A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Bridgestone Corp タイヤ成型ドラム及び同ドラムを備えたタイヤ成形装置
JP2012143946A (ja) * 2011-01-11 2012-08-02 Bridgestone Corp タイヤ製造装置及びタイヤ製造方法

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