JP5721408B2 - 温泉水供給システムおよび温泉水供給方法 - Google Patents
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Description
また、源泉よりも低い温度とされた温泉水(冷泉)が貯留される冷泉槽106が設けられており、この冷泉槽106から冷泉が供給されることによって貯湯槽102内の温泉水を冷却できるようになっている。
貯湯槽102内の温泉水は、ボイラ104による加温または冷泉槽106による加水冷却によって、所定の貯湯温度に調整されている。そして、温泉旅館等の利用側に対して、貯湯槽102内の温泉水を供給する。すなわち、貯湯槽102内の貯湯温度を利用側に配湯する配湯温度として、貯湯槽102内の温泉水を利用側に直接供給する方式となっている。
なお、図3において、符号108は、余剰配湯を戻して循環させるための循環給湯配管である。
すなわち、本発明にかかる温泉水供給システムは、温泉水が導かれる受湯槽と、配湯温度よりも低い温度とされた温泉水が導かれる冷泉槽と、該冷泉槽から導かれた温泉水が貯留される貯湯槽と、該貯湯槽内に貯留された温泉水を加熱するヒートポンプとを備え、前記ヒートポンプは、前記貯湯槽内の温泉水の貯湯温度が、利用側が必要とする温泉水温度を得るために必要な配湯温度を上回る温度となるように運転され、前記貯湯槽から導かれた温泉水と前記受湯槽から導かれた温泉水とが合流して配湯されることを特徴とする。
さらに、本発明にかかる温泉水供給システムは、前記受湯槽内に導かれる温泉水の一部が、前記冷泉槽に導かれることを特徴とする。
なお、ヒートポンプによって加熱された後の貯湯温度は、レジオネラ属菌が死滅する60℃以上(例えば65℃)が好ましい。
ヒートポンプとしては、典型的には、ターボ圧縮機を用いたターボ冷凍機が挙げられるが、スクリュー式やスクロール式の圧縮機を用いた他の蒸気圧縮式のヒートポンプでもよく、また、吸収式冷凍機等の他の形式であってもよい。
また、冷泉槽に貯留される冷泉水は、熱源水として用いることを考えると、10℃以上あれば足りる。したがって、配湯温度よりも温度が低く熱的に利用価値が低い冷泉水を熱源水として用いることができるので、源泉水の有効利用を図ることができる。
なお、ヒートポンプによって加熱された後の貯湯温度は、レジオネラ属菌が死滅する60℃以上(例えば65℃)が好ましい。
ヒートポンプとしては、典型的には、ターボ圧縮機を用いたターボ冷凍機が挙げられるが、スクリュー式やスクロール式の圧縮機を用いた他の蒸気圧縮式のヒートポンプでもよく、また、吸収式冷凍機等の他の形式であってもよい。
図1には、温泉水供給システム1が示されている。
温泉水供給システム1は、ヒートポンプ3と、源泉が導かれた温泉水を貯留する受湯槽5と、ヒートポンプ3によって加熱された温泉水を貯留する貯湯槽17と、配湯温度よりも低い温度とされた温泉水を貯留する冷泉槽19とを備えている。
なお、ヒートポンプ3としては、典型的には、本実施形態のようにターボ圧縮機を用いたターボ冷凍機が挙げられるが、スクリュー式やスクロール式の圧縮機を用いた他の蒸気圧縮式のヒートポンプでもよく、また、吸収式冷凍機等の他の形式であってもよい。
温水出口ノズル3bから流出する温水の温度(すなわちヒートポンプ3の出力温水温度)は、伝熱管17aによって加熱される温泉水が60℃以上となるように、例えば70℃といったように設定される。このように温泉水が60℃以上(例えば65℃)に加熱されることで、温泉水に存在するレジオネラ属菌が殺菌される。
温泉熱交換器7では、冷泉水ポンプ21によって冷泉水流入配管15aから導入される冷泉水(熱源水)と、冷水ポンプ11によって導入される冷水とが熱交換される。熱交換された冷泉水は、冷泉水流出配管15bを通り冷泉槽19へと返送される。
貯湯槽17では、ヒートポンプ3によって例えば70℃まで昇温された温水によって温泉水が60℃以上(例えば65℃)に加熱される。具体的には、温水ポンプ9によって温水が貯湯槽17内に設置された加熱用伝熱管17a内を通り、これにより、貯湯槽17内の温泉水が加熱される。貯湯槽17内の温泉水は、60℃以上に加熱されてレジオネラ属菌が殺菌されるとともに、60℃以上の高温を維持した状態で貯留される。
貯湯槽17には、貯湯出力配管23が設けられている。貯湯出力配管23は、配湯用三方弁24を介して配湯配管25に接続される。配湯用三方弁24の開度は、受湯槽5から導かれる温泉水と貯湯槽17から導かれる温泉水とを合流させることによって得られる配湯温度が所望の値となるように、図示しない制御部によって制御される。配湯温度は、温泉旅館等の利用側が要求する温泉水温度(例えば43℃)に応じて決定され、配湯配管25を流れる際の熱損失等を考慮して少し高め(例えば47℃)に設定される。
なお、符号26は、余剰配湯を受湯槽5へと戻して循環させるための循環給湯配管である。
冷泉槽19には、冷泉出力配管29が設けられており、貯湯槽17へと冷泉槽19内の温泉水を導く。冷泉出力配管29には、流量制御弁を備えた温泉水供給ポンプ31が設けられており、図示しない制御部によって流量制御弁の開度が制御されるようになっている。冷泉水用三方弁27の開度は、温泉熱交換器7に流入する冷泉水流入温度が所望の値となるように、図示しない制御部によって制御される。また、温泉熱交換器7から流出する冷泉水を冷泉槽19に戻す場合、温泉熱交換器7からの流出温度が低下すると、冷泉槽19内の温度が低下してヒートポンプ3の効率が低下するが、ここでは、冷泉槽19には戻さず冷泉水用三方弁27を介して放流し、ヒートポンプの効率低下を防止する。また、放流せずに、冷房負荷へと流すようにして、冷泉水の冷熱(例えば5〜10℃)を有効利用することとしてもよい。
冷泉槽19内に貯留された温泉水が一定の水位を超えた場合には、オーバーフローさせて系外へと放流する。
高温源泉群から導かれた温泉水は受湯槽5へと供給され、貯留される。高温源泉群から導かれた一部の源泉水は、冷泉槽19へと導かれる。また、冷泉槽19には、低温源泉群から導かれた温泉水が供給され、貯留される。
冷泉槽19内に貯留された温泉水の一部は、温泉水供給ポンプ31によって温泉水供給配管29を介して貯湯槽17へと導かれ、貯留される。貯湯槽17内の温泉水は、ヒートポンプ3の運転によって60℃以上まで加熱される。
貯湯槽17内に貯留された温泉水をヒートポンプ3によって60℃以上まで加熱し、温泉旅館等の利用側が必要とする温泉水温度(例えば43℃)を得るために必要な配湯温度(例えば47℃)を上回る温度となるようにした。これにより、配湯温度よりも貯湯温度を高くすることができ、貯湯槽17内に貯留された温泉水の有効熱容量((貯湯温度−配湯温度)×貯湯量)を増大させることができる。したがって、ヒートポンプ3による昇温量に応じて貯湯槽内の温泉水の有効熱容量を変化させることができ、貯湯槽17の増大を伴うことなく、利用側の負荷変動に適宜対応することができる。
また、貯湯槽17内の温泉水の有効熱容量を増大させて源泉使用量を減少させることができるので、源泉枯渇防止対策となる。
また、冷泉槽19に貯留される冷泉水は、熱源水として用いることを考えると、10℃以上あれば足りる。したがって、配湯温度よりも温度が低く熱的に利用価値が低い冷泉水を熱源水として用いることができるので、源泉水の有効利用を図ることができる。
また、図2に示したように、夜間のみに加熱運転をすることとしても良いが、利用側の需要に応じて、昼間に加熱運転をすることとしても良い。
3 ヒートポンプ
5 受湯槽
17 貯湯槽
19 冷泉槽
Claims (6)
- 温泉水が導かれる受湯槽と、
配湯温度よりも低い温度とされた温泉水が導かれる冷泉槽と、
該冷泉槽から導かれた温泉水が貯留される貯湯槽と、
該貯湯槽内に貯留された温泉水を加熱するヒートポンプと、
を備え、
前記ヒートポンプは、前記貯湯槽内の温泉水の貯湯温度が、利用側が必要とする温泉水温度を得るために必要な配湯温度を上回る温度となるように運転され、
前記貯湯槽から導かれた温泉水と前記受湯槽から導かれた温泉水とが合流して配湯されることを特徴とする温泉水供給システム。 - 前記受湯槽内に導かれる温泉水の一部が、前記冷泉槽に導かれることを特徴とする請求項1に記載の温泉水供給システム。
- 前記ヒートポンプは、間欠運転とされ、
前記ヒートポンプの運転中に、前記冷泉槽から前記貯湯槽へと温泉水が導かれ、
前記ヒートポンプの停止中に、減少した前記冷泉槽の温泉水が補われることを特徴とする請求項1又は2に記載の温泉水供給システム。 - 前記冷泉槽内の温泉水を、前記ヒートポンプの熱源水として用いることを特徴とする請求項3に記載の温泉水供給システム。
- 前記ヒートポンプの熱源水として用いられた後の温泉水が、冷房負荷へと導かれることを特徴とする請求項4に記載の温泉水供給システム。
- 温泉水が導かれる受湯槽と、配湯温度よりも低い温度とされた温泉水が導かれる冷泉槽と、該冷泉槽から導かれた温泉水が貯留される貯湯槽と、該貯湯槽内に貯留された温泉水を加熱するヒートポンプと、を備えた温泉水供給システムを用いた温泉水供給方法であって、
前記ヒートポンプは、前記貯湯槽内の温泉水の貯湯温度が、利用側が必要とする温泉水温度を得るために必要な配湯温度を上回る温度となるように運転され、
前記貯湯槽から導かれた温泉水と前記受湯槽から導かれた温泉水とを合流して配湯することを特徴とする温泉水供給方法。
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JP2010263844A JP5721408B2 (ja) | 2010-11-26 | 2010-11-26 | 温泉水供給システムおよび温泉水供給方法 |
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