JP5720268B2 - 無段変速装置 - Google Patents
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例えば、潤滑油の温度(油温)が低温状態(例えば0℃よりも低温)である場合、常温(トロイダル型無段変速機が定常運転されている状態での温度を言う。気温等の場合に一般的に言われる常温よりも温度範囲が広い。)時に比べて潤滑油の粘度は高くなる。この為、攪拌抵抗並びに引き摺り抵抗(特にクラッチ部分での引き摺り抵抗)が増大し、トロイダル型無段変速機には常温時よりも大きな負荷がかかる(ドラッグトルクが大きくなる)。又、押圧装置内の遠心油圧が上昇する事により、この押圧装置が発生する押圧力が大きくなる為、例えばシフトレバーが非走行状態から走行状態に操作された際の、トロイダル型無段変速機の変速比の変化量(トルクシフト量)が大きくなる可能性がある。更に、ステッピングモータや押圧装置等の各部の可動部の動作がスムーズに行われにくくなる為、変速比の調節に要する時間が長く(変速レスポンスが悪く)なったり、調節された変速比の精度が僅かに低下する可能性もある。この様に、潤滑油の温度が低温である場合には、常温時に比べて、トロイダル型無段変速機を含む無段変速装置を構成する各部の機械的特性が変化する。従って、この様な潤滑油の低温状態でステップ位置に関する学習を実行すると、得られた学習値が常温状態で得られる学習値と不一致になる可能性があるばかりか、機械的特性の変化の度合いによっては、得られた学習値が再現性のないものになる(出力軸を停止させるのに適正な位置から外れる)可能性がある。
上記トロイダル型無段変速機は、入力側ディスクと、出力側ディスクと、複数個のパワーローラと、複数個の支持部材と、アクチュエータと、制御ユニットとを備える。
このうちの入力側ディスクは、上記差動ユニットの第一の入力部と共に上記入力軸により回転駆動される。
又、上記出力側ディスクは、上記入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を自在として支持され、上記差動ユニットの第二の入力部に接続されている。
又、上記各パワーローラは、上記両ディスク同士の間に挟持されている。
又、上記各支持部材(例えばトラニオン)は、上記各パワーローラを回転自在に支持している。
又、上記アクチュエータは、例えば油圧式のもので、圧油の給排状態に基づいて、上記各支持部材を変位させ、上記入力側ディスクと上記出力側ディスクとの間の変速比を変えるものである。
又、上記制御ユニットは、上記変速比を所望値にする為に、上記アクチュエータの変位方向及び変位量を制御するものであり、後述する調整部材の他、例えばローディング圧制御用の電磁弁、モード切換制御用の電磁弁、及び、これらにより作動状態を切り換えられる制御弁装置等から構成される。
又、上記差動ユニットは、上記第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して上記出力軸に伝達するもので、例えば遊星歯車式変速機が相当する。
又、上記制御器は、次の第一〜第三の機能を有する。
第一の機能は、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事により、上記入力軸を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで、正転及び逆転に変換する機能である。
第二の機能は、例えば上記入力側ディスクの回転速度或いはエンジンの回転数(回転速度)と上記出力側ディスクの回転速度とを利用して、上記トロイダル型無段変速機の変速比を算出する機能である。
第三の機能は、所定の学習許可条件が満たされている事を条件に、上記出力軸の回転速度が0(ゼロ)となる状態に、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節し、この状態での上記制御ユニットを構成する調整部材の位置(例えばステッピングモータのステップ位置)を、上記入力軸を回転させたまま上記出力軸を停止させられる位置として学習し記憶する、学習制御を行う機能である。
言い換えれば、請求項1に係る発明の場合には、潤滑油の温度が設定下限温度よりも低い場合に、学習制御の実行を禁止する。
尚、「設定下限温度」とは、調整部材の位置に関する学習値を安定して得られる(複数回の学習によって得られる学習値がほぼ一致する)最低温度であり、使用する潤滑油の粘度等の特性に基づき適宜決定できる(チューニング値である)。
例えば、設定下限温度として、寒冷地を除いては通常出現し易い最低気温(例えば0℃)や、暖気運転が終了する際の潤滑油の温度(例えば約30℃)、車両を通常走行させた際の潤滑油の最低温度(例えば約60〜80℃)等を設定できる。
言い換えれば、請求項2に係る発明の場合には、潤滑油の温度が設定上限温度よりも高い場合に、学習制御の実行を禁止する。この様な請求項2に係る発明は、単独で実施する事もできるが、好ましくは上述した請求項1に係る発明と同時に実施する。
尚、「設定上限温度」とは、調整部材の位置に関する学習値を安定して得られる(複数回の学習によって得られる学習値がほぼ一致する)最高温度であり、使用する潤滑油の粘度等の特性に基づき適宜決定できる(チューニング値である)。
例えば、設定上限温度として、潤滑油の製品保証の最高温度(例えば約140℃)や、車両を高負荷走行させた際の潤滑油の最高温度(約130℃)、通常走行させた際の潤滑油の最高温度(約100〜120℃)等を設定できる。
言い換えれば、請求項3に係る発明の場合には、潤滑油の温度が設定学習許可温度の範囲から外れていた場合には、学習制御の実行を禁止する。
尚、「設定学習許可温度」とは、調整部材の位置に関する学習値を安定して得られる(複数回の学習によって得られる学習値がほぼ一致する)温度を言い、使用する潤滑油の粘度等の特性に基づき適宜決定できる(チューニング値である)。
尚、具体的には、予め制御器中に記憶させておいた潤滑油の温度と調整部材の位置の補正量との関係を表したマップ等を利用して補正を行う。例えば、このマップには、設定学習許可温度の範囲内(設定下限温度以上、設定上限温度以下)で学習した、以前の学習値を基準にした補正量を規定しておく。
尚、具体的には、予め制御器中に記憶させておいた潤滑油の温度と調整部材の位置の補正量との関係を表したマップ等を利用して補正を行う。例えば、このマップには、設定学習許可温度の範囲内(設定下限温度以上、設定上限温度以下)での学習値に対する補正量を0として、この設定学習許可温度から外れた油温に関する補正量を規定しておく。
先ず、請求項1に係る発明によれば、無段変速装置内の潤滑油の温度が、安定した学習値を得られない程に低い温度(設定下限温度よりも低い温度)である場合に、調整部材の位置に関する学習が実行される事を禁止できる。
又、請求項2に係る発明によれば、無段変速装置内の潤滑油の温度が、安定した学習値を得られない程に高い温度(設定上限温度よりも高い温度)である場合に、調整部材の位置に関する学習が実行される事を禁止できる。
更に、請求項3に係る発明によれば、無段変速装置内の潤滑油の温度が、安定した学習値を得られる温度(設定学習許可温度の範囲)から外れている場合に、調整部材の位置に関する学習が実行される事を禁止できる。
以上の様に、請求項1〜3に係る何れの発明の場合にも、潤滑油の温度が安定した学習値を得られる温度から外れた状態で、調整部材の位置に関する学習が実行される事を禁止できる。従って、得られた学習値が出力軸を停止させるのに不適正となる事を有効に防止できる。この結果、変速比制御の基準となる調整部材の位置に関する学習値の信頼性を確保(向上)できる。
更に、請求項5に記載した発明によれば、現在の潤滑油の温度が低温状態や高温状態にある場合にも、現在の潤滑油の温度に応じた適正な調整部材の位置を基準として変速比制御を行える。従って、無段変速装置の初期動作時(例えば車両の初期発進時からそれに続く走行時)等に於ける変速比制御の信頼性を確保できる。
これに対して、請求項6に記載した発明によれば、例えば車両の組立完了後の初期状態時等に於いて、運転者等に、潤滑油温度が適正ではなく(低温或いは高温状態にあり)学習制御を行えない旨を知らせる事ができて、早急な学習制御の実行を促す事ができる。従って、運転者等は現在の車両の状況を把握する事が可能になり、暖気或いはクーリングを行う等の学習制御の実行に必要な適切な措置を早急に取る事が可能になる。
図1〜5は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、無段変速装置を構成するケーシング内に存在する潤滑油(トラクションオイル)の温度が、ステッピングモータ24のステップ位置を安定して学習できない(複数回の学習によって得られる学習値が一定にならない)温度である場合に、制御器11が備える第三の機能による学習制御が実行される事を禁止する点にある。この制御器11が備える第一、第二の機能に就いては、前述した特許文献3等に詳しく記載されており、従来から広く知られているものであるから、ここでは説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の無段変速装置の全体構成及び特徴部分に就いて説明する。
尚、これら各フローチャートに示した動作は、上記制御器11に通電されているか、この制御器11中の電圧が(コンデンサや二次電池の存在に基づいて)保持されている間、自動的に繰り返し(開始→各ステップ→終了→開始→・・・)行う。つまり、学習制御が一度も実行されていない場合(イグニッションスイッチ33をオンした直後)は勿論、学習制御の実行中(ステップ位置を調節している状態)、更には学習制御が完了した後(出力軸14を停止させられるステップ位置を一度学習した後)も、上記各フローチャートに示した動作を繰り返し行う。
尚、上述したステップ7−2及びステップ7−3に代えて、無段変速装置内に存在する潤滑油の現在の温度が、ステップ位置に関する学習値を安定して得られる温度である、設定学習許可温度の範囲内(GN LOW≦潤滑油温度≦GN HIGH)にあるか否かを一度のステップで判定する事もできる。
LEARN=0→1)。又、上記範囲内に調節した時点での、上記ステッピングモータ24のステップ位置(GN SMP)を、変速比無限大の状態を得られる基準位置として学習し、前記制御器11中のメモリに記憶する(GN SMP=REAL SMP=0)。そして、終了に進み、再度開始に戻る。
SMP+1)に補正する。そして、この様にして、直前の学習値をそのまま利用する場合、並びに、この直前の学習値を補正する場合にも、終了に進み、再度開始に戻る。
即ち、本例の場合には、ステップ7で、潤滑油の現在の温度が、安定した学習値を得られる温度から外れている場合(ステップ7−1で低温状態にある場合、ステップ7−2で高温状態にある場合)を、ステップ位置に関する学習制御の対象から除外できる。この為、得られた学習値が前記出力軸14を停止させるのに不適正となる事を有効に防止できる。従って、変速比制御の基準となるステップ位置に関する学習値の信頼性を確保(向上)できる。
図6は、請求項1〜3、6に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の特徴は、現在の潤滑油の温度が設定下限温度(GN LOW)よりも低い又は設定上限温度(GN HIGH)よりも高い事により学習制御の実行が禁止された場合に、制御器11(図1参照)が有する第7の機能により、それ以前に一度も学習制御が完了していない事を条件に、潤滑油の温度が設定下限温度以上で且つ設定上限温度以下の範囲に収まり、学習制御が完了するまでの間、警報を発する点にある。その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合とほぼ同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
SMP=0)に戻す。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
図7は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の特徴は、現在の潤滑油の温度が設定下限温度(GN LOW)よりも低い場合又は設定上限温度(GN HIGH)よりも高い場合に、それ以前に一度も学習制御が完了していない事を条件に、制御器11(図1参照)が有する第五の機能により、学習制御の実行を許可するが、潤滑油の温度が設定下限温度(GN LOW)以上で且つ設定上限温度(GN_HIGH)以下の範囲内に収まった状態で学習制御が完了するまでの間は、警報を発する点にある。その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合とほぼ同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
GN FINISH=0)には、ステップ11に進む。そして、ステップ11に進んだもののうち、潤滑油の温度に関する学習許可条件以外のステップ1〜6の何れかの学習許可条件が満たされない事により、ステップ9を経由してステップ11に進んだ場合を対象として、車両の発進制御を禁止する。具体的には、上記制御器11から低速クラッチ用電磁弁27及び高速クラッチ用電磁弁28(図2参照)に対して、低速用クラッチ15及び高速用クラッチ16(図2参照)の接続を禁止する(接続を断つ)旨の信号を送り、これら低速用、高速用両クラッチ15、16の接続を断つ。そして、この場合には、学習制御の実行を許可せず(及びステップ10−2での補正は行わず)に、終了に進み、開始に戻る。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
2 ダンパ
3 入力軸
4 トロイダル型無段変速機
5 押圧装置
6 入力側ディスク
7 パワーローラ
8 出力側ディスク
9 入力側回転センサ
10 出力側回転センサ
11 制御器
12 遊星歯車式変速機
13 クラッチ装置
14 出力軸
15 低速用クラッチ
16 高速用クラッチ
17 出力軸回転センサ
18 オイルポンプ
19 アクチュエータ
20 制御弁装置
21 制御弁
22a、22b 油圧室
23、23a〜23d 油圧センサ
24 ステッピングモータ
25 ローディング圧制御用電磁開閉弁
26 モード切換制御用電磁開閉弁
27 低速用クラッチ用電磁弁
28 高速用クラッチ用電磁弁
29 油温センサ
30 ポジションスイッチ
31 アクセルセンサ
32 ブレーキスイッチ
33 イグニッションスイッチ
34 手動油圧切換弁
35 油溜
36a、36b 調整弁
Claims (6)
- 入力軸と、出力軸と、トロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットと、このトロイダル型無段変速機の変速比の変更を制御する為の制御器とを備え、
このトロイダル型無段変速機は、上記差動ユニットの第一の入力部と共に上記入力軸により回転駆動される入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を自在として支持され、上記差動ユニットの第二の入力部に接続された出力側ディスクと、これら両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラを回転自在に支持した複数個の支持部材と、これら各支持部材を変位させて上記入力側ディスクと上記出力側ディスクとの間の変速比を変えるアクチュエータと、この変速比を所望値にする為にこのアクチュエータの変位方向及び変位量を制御する為の制御ユニットとを備えたものであり、
上記差動ユニットは、上記第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して上記出力軸に伝達するものであり、
上記制御器は、
上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事により、上記入力軸を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転及び逆転に変換する第一の機能と、
上記トロイダル型無段変速機の変速比を算出する第二の機能と、
所定の学習許可条件が満たされている事を条件に、上記出力軸の回転速度が0となる状態に、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節し、この状態での上記制御ユニットを構成する調整部材の位置を、上記入力軸を回転させたまま上記出力軸を停止させられる位置として学習し記憶する、学習制御を行う第三の機能とを有するものである
無段変速装置に於いて、
上記第三の機能による学習制御を実行する為の学習許可条件に、無段変速装置内に存在する潤滑油の温度が設定下限温度よりも高い事を含んでおり、
上記制御器は、上記第三の機能による学習制御を実行する為の学習許可条件が満たされていない場合には、それ以前に一度でも学習制御が実行され完了している事を条件に、上記制御器に記憶されている以前に学習した調整部材の位置を、現在の潤滑油の温度に応じて補正する機能を有する
事を特徴とする無段変速装置。 - 入力軸と、出力軸と、トロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットと、このトロイダル型無段変速機の変速比の変更を制御する為の制御器とを備え、
このトロイダル型無段変速機は、上記差動ユニットの第一の入力部と共に上記入力軸により回転駆動される入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を自在として支持され、上記差動ユニットの第二の入力部に接続された出力側ディスクと、これら両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラを回転自在に支持した複数個の支持部材と、これら各支持部材を変位させて上記入力側ディスクと上記出力側ディスクとの間の変速比を変えるアクチュエータと、この変速比を所望値にする為にこのアクチュエータの変位方向及び変位量を制御する為の制御ユニットとを備えたものであり、
上記差動ユニットは、上記第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して上記出力軸に伝達するものであり、
上記制御器は、
上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事により、上記入力軸を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転及び逆転に変換する第一の機能と、
上記トロイダル型無段変速機の変速比を算出する第二の機能と、
所定の学習許可条件が満たされている事を条件に、上記出力軸の回転速度が0となる状態に、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節し、この状態での上記制御ユニットを構成する調整部材の位置を、上記入力軸を回転させたまま上記出力軸を停止させられる位置として学習し記憶する、学習制御を行う第三の機能とを有するものである
無段変速装置に於いて、
上記第三の機能による学習制御を実行する為の学習許可条件に、無段変速装置内に存在する潤滑油の温度が設定上限温度よりも低い事を含んでおり、
上記制御器は、上記第三の機能による学習制御を実行する為の学習許可条件が満たされていない場合には、それ以前に一度でも学習制御が実行され完了している事を条件に、上記制御器に記憶されている以前に学習した調整部材の位置を、現在の潤滑油の温度に応じて補正する機能を有する
事を特徴とする無段変速装置。 - 入力軸と、出力軸と、トロイダル型無段変速機と、複数の歯車を組み合わせて成る歯車式の差動ユニットと、このトロイダル型無段変速機の変速比の変更を制御する為の制御器とを備え、
このトロイダル型無段変速機は、上記差動ユニットの第一の入力部と共に上記入力軸により回転駆動される入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を自在として支持され、上記差動ユニットの第二の入力部に接続された出力側ディスクと、これら両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラを回転自在に支持した複数個の支持部材と、これら各支持部材を変位させて上記入力側ディスクと上記出力側ディスクとの間の変速比を変えるアクチュエータと、この変速比を所望値にする為にこのアクチュエータの変位方向及び変位量を制御する為の制御ユニットとを備えたものであり、
上記差動ユニットは、上記第一、第二の入力部同士の間の速度差に応じた回転を取り出して上記出力軸に伝達するものであり、
上記制御器は、
上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節して上記差動ユニットを構成する複数の歯車の相対的変位速度を変化させる事により、上記入力軸を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸の回転状態を、停止状態を挟んで正転及び逆転に変換する第一の機能と、
上記トロイダル型無段変速機の変速比を算出する第二の機能と、
所定の学習許可条件が満たされている事を条件に、上記出力軸の回転速度が0となる状態に、上記トロイダル型無段変速機の変速比を調節し、この状態での上記制御ユニットを構成する調整部材の位置を、上記入力軸を回転させたまま上記出力軸を停止させられる位置として学習し記憶する、学習制御を行う第三の機能とを有するものである
無段変速装置に於いて、
上記第三の機能による学習制御を実行する為の学習許可条件に、無段変速装置内に存在する潤滑油の温度が設定学習許可温度の範囲内である事を含んでおり、
上記制御器は、上記第三の機能による学習制御を実行する為の学習許可条件が満たされていない場合には、それ以前に一度でも学習制御が実行され完了している事を条件に、上記制御器に記憶されている以前に学習した調整部材の位置を、現在の潤滑油の温度に応じて補正する機能を有する
事を特徴とする無段変速装置。 - 制御器は、第三の機能による学習制御を実行する為の学習許可条件のうち、潤滑油の温度に関する学習許可条件以外の全ての学習許可条件が満たされている場合には、それ以前に一度も学習制御が完了していない事を条件に、潤滑油の温度に関する学習許可条件を満たしているか否かに拘わらず、第三の機能に基づく学習制御の実行を許可する機能を有する、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した無段変速装置。
- 制御器は、第三の機能に基づき学習された調整部材の位置を現在の潤滑油の温度に応じて補正する機能を有する、請求項4に記載した無段変速装置。
- 制御器は、第三の機能による学習制御を実行する為の学習許可条件のうち、潤滑油の温度に関する学習許可条件が満たされていない事により第三の機能に基づく学習制御の実行が禁止された場合には、それ以前に一度も学習制御が完了していない事を条件に、上記潤滑油の温度に関する学習許可条件が満たされて学習制御が完了するまでの間、警報を発する機能を有する、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した無段変速装置。
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