JP5717998B2 - 熱回収ユニット、排ガスエコノマイザ及び廃熱回収システム - Google Patents

熱回収ユニット、排ガスエコノマイザ及び廃熱回収システム Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの排ガスの熱を回収する排ガスエコノマイザ及び廃熱回収システムに関する。
ディーゼルエンジンを搭載した船舶には、省エネルギー化のため廃熱回収システムが装備されることがある。このような廃熱回収システムとして、エンジンの排ガスの熱を排ガスエコノマイザで回収し、回収された熱で蒸気を生成し、生成された蒸気で蒸気タービンを駆動する構成としたものが知られている(例えば特許文献1〜3参照)。
エンジンに使用される燃料に硫黄分が含まれていると、その硫黄分が燃焼によって硫酸ガスとなってエンジンから排出される。排ガスエコノマイザの加熱管の表面温度が硫酸の露点以下まで低下したときには、硫酸ガスが凝縮して硫酸となり、その凝縮量によっては排ガスエコノマイザの加熱管に硫酸腐食が発生してしまう。このため、排ガスエコノマイザを備える廃熱回収システムを提供するに際しては、硫酸腐食を防止すべく排ガスエコノマイザの出口温度が十分に高い温度に保たれるように、排ガスエコノマイザを設計することが求められる。
特開平1−208602号公報 特開平5−65804号公報 特開平7−217815号公報
ところで、舶用ディーゼルエンジンの燃料には、輸送コストの抑制を図るべく、硫黄分が比較的多いものの廉価である残渣油(C重油)が使用されることが多い。これに対し、近年、舶用ディーゼルエンジンは、大気環境保護の観点から排ガス中の硫黄酸化物の低減を強く要請されており、現に、硫黄酸化物に関して特に厳しい排ガス規制を設定している海域(指定海域)が存在する。そこで、排ガス中の硫黄酸化物の低減のため、使用する燃料を、残渣油よりも硫黄分が少ない低硫黄燃料である留出油(A重油)又は軽油へと転換していくことが求められている。
ただし、低硫黄燃料は残渣油よりも高価であって、航行に必要となる燃料量は膨大である。したがって、船舶の現実的な運用形態として、指定海域における航行時には低硫黄燃料を使用して、その他の海域における航行時には残渣油を使用する、すなわち、航行状況に応じて硫黄分の異なる複数種の燃料のうち一種を選択的に使用し、それにより指定海域における規制をクリアしつつも輸送コストの高騰の抑制を図ることが考えられる。
ここで、残渣油の使用を想定した場合には、硫酸腐食を防止するため、排ガスエコノマイザの出口温度を硫酸露点温度より十分高くすることが有効で安全な約160℃以上に保つことが必要かつ十分条件である。他方、低硫黄燃料の使用を想定した場合には、排ガスエコノマイザの出口温度をより低温になるまで熱回収しても、硫酸腐食を発生させないで済む。
すると、仮に、排ガスエコノマイザを低硫黄燃料の使用時に合わせて設計すれば、排ガスエコノマイザの出口温度が約160℃よりも低温となるため、残渣油の使用時には、硫酸腐食を防止することができなくなる。逆に、排ガスエコノマイザを残渣油の使用時に合わせて設計すれば、排ガスエコノマイザの出口温度が約160℃以上となるため、低硫黄燃料の使用時には、回収できたはずの熱が無駄に排出されることとなる。
そこで本発明は、硫黄分が異なる複数種の燃料のうち一種が選択的に使用されるような場合にあっても、エンジンの排ガスの熱を回収するにあたって、硫酸腐食の防止と熱回収量の増加とを両立させることを目的としている。
本発明は上記目的を達成すべくなされたものであり、本発明に係る排ガスエコノマイザの熱回収ユニットは、エンジンの排ガスの熱を回収する一次熱回収部を有した排ガスエコノマイザに設けられる熱回収ユニットであって、前記排ガスエコノマイザの出口管から分岐する分岐管と、前記分岐管により導かれる排ガスの熱を回収する二次熱回収部と、前記排ガスエコノマイザの前記出口管に流入した排ガスを前記分岐管を通過させずに前記出口管より排出させる第1の状態と、前記分岐管を通過させて排出させる第2の状態とを切り換える切換え手段と、を備え、前記切換え手段は、前記エンジンが高硫黄燃料を使用しているときには前記第1の状態となり、前記エンジンが前記高硫黄燃料よりも硫黄分が少ない低硫黄燃料を使用しているときには前記第2の状態となるよう構成されている。
この構成によれば、切換え装置の作用により、残渣油等の高硫黄燃料の使用時には、一次熱回収部による熱回収後の排ガスが、分岐管に導かれずに出口管よりそのまま排出される。他方、低硫黄燃料の使用時には、一次熱回収部による熱回収後の排ガスが、出口管から分岐管に導かれて二次熱回収部により更に熱回収され、その後分岐管より排出される。つまり、留出油及び軽油等の低硫黄燃料の使用時にのみ、二次熱回収部により排ガスの熱が余分に回収される。このため、高硫黄燃料の使用時には、出口管の出口温度を比較的高温に保つことができ、それにより硫酸腐食を良好に防止することができる。低硫黄燃料の使用時には、二次熱回収部の熱回収により、熱が無駄に排出されるのを良好に防止し、排ガスの熱回収量を増加させることができる。
前記切換え手段は、前記出口管のうち前記分岐管との接続部分よりも下流側を開閉する第1ダンパと、前記分岐管のうち前記二次熱回収部よりも上流側を開閉する第2ダンパとを備え、前記第1の状態では、前記第1ダンパが前記出口管の開度を大きくし且つ前記第2ダンパが前記分岐管の開度を減じ、前記第2の状態では、前記第1ダンパが前記出口管の開度を減じ且つ前記第2ダンパが前記分岐管の開度を大きくしてもよい。これにより、上記作用を奏する切換え装置が好適に実現される。なお、「開度を大きくする」は、全開にするだけでなく全開付近の中間開度にすることを含み、「開度を減じる」は、全閉にするだけでなく全閉付近の中間開度にすることを含む。
本発明に係る排ガスエコノマイザは、エンジンの排ガスを導く入口管と、前記入口管により導かれた排ガスの熱を回収する一次熱回収部と、前記一次熱回収部による熱回収後の排ガスが流入する出口管と、前述した熱回収ユニットと、を備える。
また、本発明に係る廃熱回収システムは、前述した排ガスエコノマイザと、前記排ガスエコノマイザにより回収される排ガスの熱を熱源として生成された蒸気によって駆動される蒸気タービンと、を備える。
これらの構成においても、前述した熱回収ユニットと同様、硫酸腐食を良好に防止することと、熱が無駄に排出されるのを良好に防止して排ガスの熱回収量を増加させることとを両立させることができる。また、回収した熱を利用して蒸気タービンを駆動することが可能となる。
前記蒸気タービンに蒸気を供給する第1の気水分離器及び第2の気水分離器を更に備え、前記排ガスエコノマイザの前記一次熱回収部が、第1熱回収部と、前記第1熱回収部よりも下流側に位置する第2熱回収部とを有し、前記第1熱回収部が、前記第1の気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記第1の気水分離器の循環水から蒸気を生成する第1の蒸発器を成し、前記第2熱回収部が、前記第2の気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記第2の気水分離器の循環水から蒸気を生成する第2の蒸発器を成し、前記二次熱回収部が、前記第2の気水分離器の前記循環水系統の一部を構成し、前記循環水を前記第2熱回収部への供給前に加熱する予熱器を成していてもよい。
前記第1の気水分離器が高圧気水分離器であり、前記第1の蒸発器が高圧蒸気を生成する高圧蒸発器であり、前記第2の気水分離器が低圧気水分離器であり、前記第2の蒸発器が前記高圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する低圧蒸発器であってもよい。
エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、前記エアクーラが、前記高圧気水分離器及び前記低圧気水分離器に水を供給するための給水系統に設けられ、前記エンジンの廃熱との熱交換により水を加熱する給水加熱器を成していてもよい。
エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、前記低圧気水分離器の循環水系統が、前記低圧気水分離器から前記二次熱回収部及び前記第2熱回収部を経由して前記低圧気水分離器に戻るラインと、前記低圧気水分離器から前記エアクーラを経由して前記低圧気水分離器に戻るラインとを備え、前記エアクーラが、前記第2熱回収部が成す前記低圧蒸発器とは独立して、前記低圧気水分離器の循環水から前記高圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する第2の低圧蒸発器を成していてもよい。
前記第1の気水分離器が高圧気水分離器であり、前記第1の蒸発器が高圧蒸気を生成する高圧蒸発器であり、前記第2の気水分離器が中圧気水分離器であり、前記第2の蒸発器が前記高圧蒸気よりも低圧の中圧蒸気を生成する中圧蒸発器であり、前記蒸気タービンに蒸気を供給する低圧気水分離器と、エンジンへの掃気を冷却するエアクーラとを更に備え、前記エアクーラが、前記低圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記低圧気水分離器の循環水から前記中圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する低圧蒸発器を成していてもよい。
前記蒸気タービンに蒸気を供給する高圧気水分離器、中圧気水分離器及び低圧気水分離器を更に備え、前記排ガスエコノマイザの前記一次熱回収部が、第1熱回収部と、前記第1熱回収部よりも下流側に位置する第2熱回収部とを有し、前記第1熱回収部が、前記高圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記高圧気水分離器の循環水から高圧蒸気を生成する高圧蒸発器を成し、前記第2熱回収部が、前記中圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記中圧気水分離器の循環水から前記高圧蒸気よりも低圧の中圧蒸気を生成する中圧蒸発器を成し、前記二次熱回収部が、前記低圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記低圧気水分離器の循環水から前記中圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する低圧蒸発器を成していてもよい。
エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、前記エアクーラが、前記高圧気水分離器、前記中圧気水分離器及び前記低圧気水分離器に水を供給するための給水系統に設けられ、前記エンジンの廃熱との熱交換により水を加熱する給水加熱器を成していてもよい。
エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、前記低圧気水分離器の循環水系統が、前記低圧気水分離器から前記二次熱回収部を経由して前記低圧気水分離器に戻るラインと、前記低圧気水分離器から前記エアクーラを経由して前記低圧気水分離器に戻るラインとを備え、前記エアクーラが、前記二次熱回収部が成す前記低圧蒸発器とは独立して、前記低圧気水分離器の循環水から前記中圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する第2の低圧蒸発器を成していてもよい。
エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、前記低圧気水分離器が、互いに独立した第1の低圧気水分離器及び第2の低圧気水分離器を含み、前記二次熱回収部が、前記第1の低圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記第1の低圧気水分離器の循環水から低圧蒸気を生成する第1の低圧蒸発器を成し、前記エアクーラが、前記第1の低圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記第2の低圧気水分離器の循環水から低圧蒸気を生成する第2の低圧蒸発器を成していてもよい。
前記蒸気タービンの出力軸に接続された発電機と、前記エンジンの排ガスにより回転駆動されるパワータービンと、前記パワータービンの出力軸と前記発電機との間の動力伝達を断接するクラッチと、を更に備えていてもよい。
このように、本発明によれば、残渣油、留出油及び軽油といった硫黄分が異なる複数種の燃料のうち一種が選択的に使用されるような場合にあっても、エンジンの排ガスの熱を回収するにあたって、硫酸腐食の防止と熱回収量の増加とを両立することができる。
本発明の第1実施形態に係る廃熱回収システムの系統図である。 本発明の第2実施形態に係る廃熱回収システムの系統図である。 本発明の第3実施形態に係る廃熱回収システムの系統図である。 本発明の第4実施形態に係る廃熱回収システムの系統図である。 本発明の第5実施形態に係る廃熱回収システムの系統図である。 本発明の第6実施形態に係る廃熱回収システムの系統図である。 本発明の第7実施形態に係る廃熱回収システムの系統図である。 本発明の第8実施形態に係る廃熱回収システムの系統図である。 本発明の実施形態に係る排ガスエコノマイザ及び熱回収ユニットの構成を示す概念図である。
以下、図面を参照しながら本発明の複数の実施形態について説明する。なお、これら実施形態を順次説明するにあたって、既述している実施形態と同一の又は対応する要素には同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る廃熱回収システム101の系統図である。図1に示すように、廃熱回収システム101は、船舶に搭載された舶用ディーゼルエンジン1(以下、エンジン1と称す)の排ガスの熱を回収する排ガスエコノマイザ10及び熱回収ユニット20を備え、排ガスエコノマイザ10及び熱回収ユニット20により回収された熱で蒸気を生成し、その蒸気でターボ発電機2を駆動する。ターボ発電機2は、蒸気で回転駆動される多段式の蒸気タービン2aの出力軸に交流発電機2bを接続してなる。エンジン1は、硫黄分が異なる複数種の燃料のうち一種を選択的に使用することができ、燃料の選択肢として、硫黄分が比較的多い高硫黄燃料である残渣油や、残渣油よりも硫黄分が少ない低硫黄燃料である留出油及び軽油等がある。
(排ガスエコノマイザ及び熱回収ユニット)
図9は、本発明の実施形態に係る排ガスエコノマイザ10及び熱回収ユニット20の構成を示す概念図である。図9に示すように、排ガスエコノマイザ10は、排気管3を介してエンジン1に接続されている。排気管3には、排ガスエコノマイザ10を迂回するバイパス管4が接続され、バイパス管4及び排ガスエコノマイザ10の入口部はダンパ5,6により開閉される。以下、バイパス管4を閉じ且つ排ガスエコノマイザ10の入口部を開いているものとして説明する。
排ガスエコノマイザ10は、上流側から順に、入口管11、第1熱回収部12、中間管13、第2熱回収部14及び出口管15を有している。入口管11は、排気管3に接続され、エンジン1からの排ガスを第1熱回収部12へと導く。中間管13は、第1熱回収部12による熱交換後の排ガスを第2熱回収部14へと導く。出口管15には、第2熱回収部14による熱交換後の排ガスが流入する。
第1熱回収部12及び第2熱回収部14は、気水ドラム(気水分離器)の循環水を通流させる循環水系統の一部を構成する熱交換管12A,14Aをそれぞれ備えている。各熱交換管12A,14Aを通流する循環水は、排ガスとの熱交換により(すなわち、排ガスの熱を回収することにより)液体から蒸気となる。循環水は気水混合状態で気水ドラムへと戻される。逆に、排ガスは、第1熱回収部12及び第2熱回収部14での循環水との熱交換により降温する。
また、入口管11内におけるダンパ6よりも下流側には、熱交換管11Aが設けられている。熱交換管11Aは、高圧ドラム41からの高圧蒸気をターボ発電機2に供給する蒸気系統に並列接続されており、高圧蒸気を排ガスとの熱交換により更に加熱するスーパーヒーターとして機能する。高圧蒸気が熱交換管11Aを通流するときには、排ガスは、入口管11を通過する過程においても降温することとなる。
排ガスエコノマイザ10の出口部には、熱回収ユニット20が付加されている。熱回収ユニット20は、分岐管21、二次熱回収部22及び切換え手段23を備えている。分岐管21は、出口管15に接続され、出口管15から分岐するようにして延びている。つまり、排ガスエコノマイザ10の出口部は、出口管15の途中から出口管15の下流部及び分岐管21へと二股に分かれる構造を有しており、それにより出口管15に流入した排ガスをそのまま出口管15の出口より排出させることも、分岐管21の出口より排出させることもできる。
二次熱回収部22は、分岐管21上に設けられている。分岐管21は、第1熱回収部12及び第2熱回収部14で熱回収された後の排ガスが通過することとなるが、二次熱回収部22は、この排ガスの熱を更に二次的に回収する。言い換えると、入口管11内の熱交換管11A、第1熱回収部12の熱交換管12A及び第2熱回収部14の熱交換管14Aは、排ガスの熱を一次的に回収する排ガスエコノマイザ10の一次熱回収部16として機能する。
二次熱回収部22は、気水ドラムの循環水を通流させる循環水系統の一部を構成する熱交換管22Aを備えている。熱交換管22Aを通流する循環水は、排ガスとの熱交換により(すなわち、排ガスの熱を回収することにより)昇温したり、液体から蒸気になる。二次熱回収部22で排ガスと熱交換した循環水は、一次熱回収部16又は気水ドラムへと送られる。逆に、分岐管21を通過する排ガスは循環水との熱交換により更に降温する。
切換え手段23は、出口管15に流入した排ガスを、分岐管21を通過させずに出口管15からそのまま排出させる第1の状態と、分岐管21を通過させて排出させる第2の状態とで切り換える。本実施形態の切換え手段23は、出口管15のうち分岐管21との接続部分よりも下流側を開閉する第1ダンパ24と、分岐管21のうち二次熱回収部22よりも上流側を開閉する第2ダンパ25とを備えている。第1ダンパ24及び第2ダンパ25は、例えばバタフライ弁から成り、第1ダンパ24及び第2ダンパ25の動作は、制御器26により電子的に制御される。
制御器26は、エンジン1の燃料に残渣油等の高硫黄燃料が使用されているときには、切換え手段23を第1の状態となるように制御する。つまり、出口管15の開度が大きくなり且つ分岐管21の開度が減じられるように第1ダンパ24及び第2ダンパ25が制御される。このとき、出口管15の開度及び分岐管21の開度は、出口管15及び分岐管21の間の流路抵抗の差分が分岐管21に排ガスが導かれないようにするために十分に大きい値となるようにして設定され、極端な状況では、出口管15が全開となり分岐管21が全閉とされる。
これにより、エンジン1からの排ガスの熱を一次熱回収部16により回収した後には、排ガスが出口管15の出口より船外に排出されることとなる。そこで、一次熱回収部16において回収される熱量は、高硫黄燃料を使用したときであっても硫酸腐食を防止するために出口管15の出口温度が十分に高い温度(例えば160℃)に確保されるようにして、設定されている。
他方、エンジン1の燃料に留出油又は軽油等の低硫黄燃料が使用されているときには、切換え手段23は第2の状態となるように制御される。つまり、出口管15の開度が減じられ且つ分岐管21の開度が大きくなるように第1ダンパ24及び第2ダンパ25が制御される。このときの出口管15及び分岐管21の開度についても、上記同様にして、出口管15及び分岐管21の流路抵抗の差分が分岐管21に排ガスが流れるようにするために十分に大きい値となるようにして設定され、極端な状況では、出口管15が全閉となり分岐管21が全開となる。
これにより、エンジン1からの排ガスの熱は、一次熱回収部16だけでなく二次熱回収部22によっても回収され、排ガスはこの回収後に分岐管21の出口より船外に排出されることとなる。
すると、分岐管21の出口温度は、二次熱回収部22で回収する熱量分だけ出口管15の出口温度よりも低くなるが、低硫黄燃料の使用時には、高硫黄燃料の使用時よりも出口温度が低くなっても、硫酸腐食を発生させないで済む。そこで、二次熱回収部22で回収される熱量は、低硫黄燃料を使用したときであっても硫酸腐食を防止するために分岐管21の出口温度が十分に高い温度(例えば120〜140℃)に確保されるようにして、設定されている。
これにより、高硫黄燃料の使用時にも低硫黄燃料の使用時にも、硫酸腐食を良好に防止することができる。その上で、低硫黄燃料の使用時には、そのときに硫酸腐食を防止するために確保されるべき出口温度と、高硫黄燃料の使用時に硫酸腐食を防止するために確保されるべき出口温度との差分(例えば20〜40℃)に応じた熱量が回収される。したがって、高硫黄燃料の使用時だけでなく低硫黄燃料の使用時にも、硫酸腐食の防止を前提にして回収可能とされる熱量が余すことなく回収されるようになり、排ガスエコノマイザ10及び廃熱回収システム1の効率が向上する。
なお、切換え手段23が2つのダンパ24,25を備える場合を例示したが、切換え手段23はこれに限られず適宜変更可能である。例えば、出口管15の下流部の流路抵抗が分岐管21の流路抵抗よりも十分に小さいときには、出口管15の下流部のみにバタフライ弁等からなるダンパを設けてもよい。一次熱回収部16は1若しくは2、又は4以上の熱回収部を備えていてもよく、二次熱回収部22は2以上の熱回収部を備えていてもよい。使用燃料が高硫黄燃料であるか低硫黄燃料であるかを判断するための方法も特に限定はない。例えば、燃料の種類に応じて個別に燃料タンクを積載しているときには、どのタンクの燃料がエンジン1に供給されているのかを検知し、その検知結果に基づいて切換え手段23を制御してもよい。また、エンジン1に供給されている燃料中の硫黄含有量を分析し、その分析結果に基づいて切換え手段23を制御してもよい。なお、排ガスエコノマイザ10及び熱回収ユニット20で回収された熱を蒸気の生成以外の用途に利用してもよい。
(廃熱回収システム)
以下、図1に戻り、第1実施形態に係る廃熱回収システム101の構成を具体的に説明する。この廃熱回収システム101は、上記排ガスエコノマイザ10及び熱回収ユニット20、高圧ドラム(補助ボイラ又は高圧気水分離器)41、低圧ドラム(低圧気水分離器)42、復水器51、給水系統61、高圧循環水系統62、蒸気系統63、低圧循環水系統64及び低圧混気系統65を備えている。
蒸気タービン2aの蒸気排出口には、タービン2a内を通過した蒸気を凝縮させる復水器51が設けられている。復水器51には、凝縮した水を各ドラム41,42に供給するための給水系統61が接続されている。給水ポンプ61Pが駆動されると、復水器51で凝縮した水が、給水フィルタタンク52を介し、エンジン1への掃気を冷却するエアクーラ53へと供給され、エアクーラ53内を通流する過程でエンジン1の廃熱との熱交換により加熱される。エアクーラ53で加熱された水は、給水系統61を介して各ドラム41,42に供給される。
高圧ドラム41には高圧循環水系統62が接続されており、給水系統61を介して供給された水が、高圧循環水系統62において循環水として循環する。高圧循環水系統62は、高圧ドラム41を第1熱回収部12の熱交換管12A(図9参照)の一端に接続するライン62Aと、熱交換管12Aと、熱交換管12Aの他端を高圧ドラム41に接続するライン62Bとを有する。ライン62A上の循環ポンプ62Pが駆動されると、循環水が高圧ドラム41からライン62Aを介して熱交換管12Aへと供給され、熱交換管12Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により高圧蒸気となる。高圧蒸気となった循環水は、ライン62Bを介して高圧ドラム41に戻る。
高圧ドラム41には蒸気系統63が接続されており、高圧ドラム41に送られた高圧蒸気は、高圧ドラム41内で液体の水と分離され、蒸気系統63を介してターボ発電機2の蒸気タービン2aに供給される。蒸気系統63には前述した熱交換管11Aが並列接続されており、高圧ドラム41から送り出された高圧蒸気は、熱交換管11Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により更に加熱される。
また、低圧ドラム42には低圧循環水系統64が接続されており、給水系統61を介して低圧ドラム42に供給された水が、低圧循環水系統64において循環水として循環する。低圧循環水系統64は、低圧ドラム42を二次熱回収部の熱交換管22A(図9参照)の一端に接続するライン64Aと、熱交換管22Aと、熱交換管22Aの他端を第2熱回収部14の熱交換管14Aの(図9参照)一端に接続するライン64Cと、熱交換管14Aと、熱交換管14Aの他端を低圧ドラム42に接続するライン64Bとを有する。ライン64A上の循環ポンプ64Pが駆動されると、低圧ドラム42内の循環水が、ライン64A、熱交換管22A、ライン64C、熱交換管14A及びライン64Bを順に通流して低圧ドラム42に戻る。
高硫黄燃料の使用時には、排ガスが分岐管21を通過しないため、循環水は、熱交換管22Aにおいて熱交換することなく熱交換管14Aへと供給され、熱交換管14Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により低圧蒸気となり、低圧蒸気となった循環水が低圧ドラム42に戻る。他方、低硫黄燃料の使用時には、排ガスが分岐管21を通過するため、循環水は、熱交換管22Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により加熱される。加熱された循環水は、熱交換管14Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により低圧蒸気となり、低圧蒸気となった循環水が低圧ドラム42に戻る。
低圧ドラム42には低圧混気系統65が接続されており、低圧ドラム42に送られた低圧蒸気は、低圧ドラム42内で液体の水と分離され、低圧混気系統65を介してターボ発電機2の蒸気タービン2aに供給される。
このように本実施形態においては、第1熱回収部12が、高圧循環水系統62の一部を構成する熱交換管12Aを備え、排ガスの熱を熱源として高圧ドラム41の循環水から蒸気を生成する高圧蒸発器31として機能する。第2熱回収部14が、低圧循環水系統64の一部を構成する熱交換管14Aを備え、排ガスの熱を熱源として低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成する低圧蒸発器32として機能する。ターボ発電機2は、これら高圧蒸発器31及び低圧蒸発器32により生成される蒸気の供給を受けて駆動される構成となっており、発生可能動力を高めることができる。
そして、本実施形態においては、熱回収ユニット20の二次熱回収部22が、低圧循環水系統64の一部を構成する熱交換管22Aを備え、排ガスの熱を熱源として低圧ドラム42の循環水を低圧蒸発器32への供給前に加熱しておく予熱器33として機能する。このように、硫酸腐食を防止することを前提として回収可能な熱を利用し、循環水を加熱するようにしているため、廃熱回収システム101の回収可能熱量を増加させることができ、ターボ発電機2の発生可能動力を高めることができる。
また、本実施形態においては、エンジン1のエアクーラ53が、給水を加熱する給水加熱器61Qとして機能している。このようにエンジン1の廃熱までも回収しているため、廃熱回収システム101の回収可能熱量を更に増加させることができ、ターボ発電機2の発生可能動力を高めることができる。
なお、高圧ドラム41及び低圧ドラム42は、加熱器41A,42Aをそれぞれ有している。蒸気系統63に高圧蒸気を取り出す蒸気取出口(図中の米印参照)を設け、蒸気取出口より取り出された高圧蒸気によって加熱器41A,42Aを駆動するように構成してもよい。これにより、ドラム41,42内の循環水を、循環水系統62,64に送り出す前に加熱器41A,42Aで加熱しておくことができる。
[第2実施形態]
図2は第2実施形態に係る廃熱回収システム102の系統図である。本実施形態に係る高圧ドラム41、高圧循環水系統62及び蒸気系統63は第1実施形態と同様であり、第1熱回収部12が上記同様の高圧蒸発器31として機能する。低圧ドラム42及び低圧混気系統65も第1実施形態と同様である。本実施形態は、給水系統61及び低圧循環水系統64が変更されている点で第1実施形態と相違している。
図2に示すように、給水系統61は、エアクーラ53と分離されている。給水系統61は、復水器51を高圧ドラム41に接続するライン61Aと、ライン61Aから分岐して低圧ドラム42に接続されたライン61Bとを有しており、給水フィルタタンク52及び給水ポンプ61Pが、ライン61A上であってライン61Bとの分岐点よりも上流側に設けられている。また、ライン61A上であってライン61Bとの分岐点よりも下流側に、エンジン1の冷却水を冷却する排エコ給水加熱器54が設けられている。ライン61Aを通流する水は、エンジン1の冷却水から見れば冷媒となり、冷却水との熱交換により加熱される。
低圧ドラム42には、復水器51からの水が加熱されることなく供給される。低圧循環水系統64は、第1実施形態と同様のライン64A,64B,64C及び熱交換管14A,22Aを有する。つまり、本実施形態においても、第2熱回収部14及び二次熱回収部22が、上記同様の低圧蒸発器32及び予熱器33としてそれぞれ機能する。
低圧循環水系統64は、更に、ライン64Aから分岐してエアクーラ53の入口に接続されるライン64Dと、エアクーラ53の出口を低圧ドラム42に接続するライン64Eとを有する。ライン64D上の循環ポンプ64Qが駆動されると、循環水が低圧ドラム42からライン64Dを介してエアクーラ53へと供給され、エアクーラ53内を通流する過程でエンジン1の廃熱との熱交換により低圧蒸気となる。低圧蒸気となった循環水はライン64Eを介して低圧ドラム42に戻される。
このように本実施形態においては、排エコ給水加熱器54が、エアクーラ53に替わって給水加熱器61Qとして機能しており、エアクーラ53は、低圧循環水系統64の一部を構成し、エンジン1の廃熱を熱源として低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成する第2の低圧蒸発器34として機能する。このように、本実施形態に係る廃熱回収システム102は、エンジン1の掃気の熱をも回収するようにしているため、第1実施形態と比べて回収可能熱量を増加させることができ、ターボ発電機2の発生可能動力を高めることができる。
[第3実施形態]
図3は本発明の第3実施形態に係る廃熱回収システム103の系統図である。本実施形態に係る高圧ドラム41、高圧循環水系統62及び蒸気系統63は第1及び第2実施形態と同様であり、第1熱回収部12が上記同様の高圧蒸発器31として機能する。また、低圧ドラム42及び低圧混気系統65も第1及び第2実施形態と同様である。本実施形態は、中圧ドラム43(中圧気水分離器)、中圧循環水系統66及び中圧混気系統67が付加されている点、及び低圧循環水系統64が変更されている点で第1及び第2実施形態と相違している。
図3に示すように、給水系統61には、第1実施形態と同様にしてエアクーラ53が設けられており、本実施形態においては、エアクーラ53が給水加熱器61Qとして機能する。エアクーラ53で加熱された水は、給水系統61を介し、高圧ドラム41及び低圧ドラム42とともに中圧ドラム43にも供給される。
低圧循環水系統64は、低圧ドラム42を二次熱回収部22の熱交換管22A(図9参照)の一端に接続するライン64Aと、熱交換管22Aと、熱交換管22Aの他端を低圧ドラム42に接続するライン64Fとを有する。ライン64A上の循環ポンプ64Pが駆動されると、低圧ドラム42内の循環水が、ライン64A、熱交換管22A及びライン64Fを順に通流して低圧ドラム42に戻る。
高硫黄燃料の使用時には、排ガスが分岐管21を通過しないため、循環水は、熱交換管22Aにおいて熱交換することなく低圧ドラム42に戻る。他方、低硫黄燃料の使用時には、排ガスが分岐管21を通過するため、循環水は、熱交換管22Aを通流する過程で排ガスの熱との熱交換によって低圧蒸気となり、低圧蒸気となった循環水が低圧ドラム42に戻る。よって、低圧ドラム42は、低硫黄燃料の使用時にのみ、低圧混気系統65を介して蒸気タービン2aに蒸気を供給する。
中圧ドラム43には中圧循環水系統66が接続されており、給水系統61を介して中圧ドラム42内に供給された水が、中圧循環水系統66において循環水として循環する。中圧循環水系統66は、中圧ドラム43を第2熱回収部14の熱交換管14A(図9参照)の一端に接続するライン66Aと、熱交換管14Aと、熱交換管14Aの他端を中圧ドラム43に接続するライン66Bとを有する。ライン66A上の循環ポンプ66Pが駆動されると、循環水が中圧ドラム43からライン66Aを介して熱交換管14Aへと供給され、熱交換管14Aを通過する過程で排ガスとの熱交換により中圧蒸気となる。中圧蒸気となった循環水はライン66Bを介して中圧ドラム43に戻る。
中圧ドラム43には中圧混気系統67が接続されており、中圧ドラム41に送られた中圧蒸気は、中圧ドラム43内で液体の水と分離され、中圧混気系統67を介してターボ発電機2の蒸気タービン2aに供給される。
このように本実施形態においては、第2熱回収部14が、中圧循環水系統66の一部を構成する熱交換管14Aを備え、排ガスの熱を熱源として中圧ドラム43の循環水から蒸気を生成する中圧蒸発器35として機能する。また、熱回収ユニット20の二次熱回収部が、低圧循環水系統64の一部を構成する熱交換管22Aを備え、排ガスの熱を熱源として低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成する低圧蒸発器36として機能し、この低圧蒸発器36は中圧蒸発器35とは独立している。ターボ発電機2は、高圧蒸発器31とこれら中圧蒸発器35及び低圧蒸発器36により生成される蒸気の供給を受けて駆動される構成となっており、これにより発生可能動力を高めることができる。
なお、中圧ドラム43にも、高圧ドラム41及び低圧ドラム42と同様の加熱器43Aが設けられていてもよい。これにより、中圧ドラム43内の循環水を、中圧循環水系統66に送り出す前に加熱器43Aで加熱しておくことができる。
[第4実施形態]
図4は本発明の第4実施形態に係る廃熱回収システム104の系統図である。本実施形態に係る高圧ドラム41、高圧循環水系統62及び蒸気系統63は、第1〜3実施形態と同様であり、第1熱回収部12が上記同様の高圧蒸発器31として機能する。本実施形態に係る低圧ドラム42、中圧ドラム43、低圧混気系統65及び中圧混気系統67は、第3実施形態と同様である。本実施形態は、給水系統61、低圧循環水系統64及び中圧循環水系統66が変更されている点で第1〜3実施形態と相違している。
図4に示すように、給水系統61は、第2実施形態と同様にしてエアクーラ53と分離され、復水器51を高圧ドラム41に接続するライン61A上に排エコ給水加熱器54が設けられており、排エコ給水加熱器54が給水加熱器61Qとして機能する。加熱された水は、ライン61Aを介して高圧ドラム41だけでなく中圧ドラム43にも供給される。
低圧循環水系統64は、低圧ドラム42をエアクーラ53の入口に接続するライン64Dと、エアクーラ53の出口を低圧ドラム42に接続するライン64Eとを有する。ライン64D上の循環ポンプ64Qが駆動されると、循環水が低圧ドラム42からライン64Dを介してエアクーラ53へと供給され、エアクーラ53内を通流する過程でエンジン1の廃熱との熱交換により低圧蒸気となる。低圧蒸気となった循環水はライン64Eを介して低圧ドラム42に戻される。
中圧循環水系統66は、中圧ドラム43を二次熱回収部22の熱交換管22A(図9参照)の一端に接続するライン66Cと、熱交換管22Aと、熱交換管22Aの他端を第2熱回収部14の熱交換管14A(図9参照)の一端に接続するライン66Dと、熱交換管14Aと、熱交換管14Aの他端を中圧ドラム43に接続するライン66Bとを有する。ライン66C上の循環ポンプ66Pが駆動されると、中圧ドラム43内の循環水が、ライン66C,熱交換管22A、ライン66D,熱交換管14A及びライン66Bを順に通流して中圧ドラム43に戻る。
高硫黄燃料の使用時には、排ガスが分岐管21を通過しないため、循環水は、熱交換管22Aにおいて熱交換することなく熱交換管14Aに供給され、熱交換管14Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により中圧蒸気となり、中圧蒸気となった循環水が中圧ドラム43に戻る。他方、低硫黄燃料の使用時には、排ガスが分岐管21を通過するため、循環水は、熱交換管22Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により加熱される。加熱された循環水は、熱交換管14Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により中圧蒸気となり、中圧蒸気となった循環水が低圧ドラム42に戻る。
このように本実施形態においては、低圧循環水系統64が排ガスエコノマイザ10及び熱回収ユニット20に接続されておらず、エアクーラ53が、単体で、エンジン1の廃熱を熱源として低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成する低圧蒸発器34として機能する。これにより、高硫黄燃料の使用時にも低硫黄燃料の使用時にも、低圧ドラム42からの蒸気を蒸気タービン2aに供給することができる。
そして、本実施形態においては、第2熱回収部14が、中圧循環水系統66の一部を構成する熱交換管14Aを備え、排ガスの熱を熱源として中圧ドラム43の循環水から蒸気を生成する中圧蒸発器35として機能し、熱回収ユニット20の二次熱回収部22が、中圧循環水系統66の一部を構成する熱交換管22Aを備え、排ガスの熱を熱源として中圧ドラム42の循環水を中圧蒸発器35への供給前に加熱しておく予熱器33として機能する。
[第5実施形態]
図5は本発明の第5実施形態に係る廃熱回収システム105の系統図である。本実施形態に係る給水系統61は第4実施形態と同様であり、排エコ給水加熱器54が上記同様の給水加熱器61Qとして機能する。本実施形態に係る高圧ドラム41、高圧循環水系統62及び蒸気系統63は第1〜第4実施形態と同様であり、第1熱回収部12が上記同様の高圧蒸発器31として機能する。本実施形態に係る中圧ドラム43、中圧循環水系統66及び中圧混気系統67は第3実施形態と同様であり、第2熱回収部14は上記同様の中圧蒸発器35として機能する。本実施形態に係る低圧ドラム42及び低圧混気系統65は第3及び第4実施形態と同様である。本実施形態は、低圧循環水系統64が変更されている点で第1〜第4実施形態と相違している。
低圧循環水系統64は、第3実施形態と同様にして、ライン64A,64F及び熱交換管22A(図9参照)を有する。高硫黄燃料の使用時には、循環水が排ガスと熱交換することなく低圧ドラム42に戻る。低硫黄燃料の使用時には、循環水が熱交換管22Aを通流する過程で排ガスとの熱交換により蒸気となり、蒸気となった循環水が低圧ドラム42に戻る。
低圧循環水系統64は、更に、第2実施形態と同様にして、ライン64Aから分岐してエアクーラ53の入口に接続されるライン64Dと、エアクーラ53の出口を低圧ドラム42に接続するライン64Eとを有する。ライン64D上の循環ポンプ64Qが駆動されると、循環水が低圧ドラム42からライン64Dを介してエアクーラ53へと供給され、エアクーラ53内を通流する過程でエンジン1の廃熱との熱交換により蒸気となる。蒸気となった循環水はライン64Eを介して低圧ドラム42に戻る。
このように本実施形態においては、熱回収ユニット20の二次熱回収部22が、排ガスの熱を熱源として低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成する第1の低圧蒸発器36として機能し、また、エアクーラ53が、エンジン1の廃熱を熱源として低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成する第2の低圧蒸発器34として機能する。
[第6実施形態]
図6は本発明の第6実施形態に係る廃熱回収システム106の系統図である。本実施形態に係る高圧ドラム41、高圧循環水経路62及び蒸気系統63は第1〜第5実施形態と同様であり、第1熱回収部12が上記同様の高圧蒸発器31として機能する。中圧ドラム43、中圧循環水経路66及び中圧混気系統67は第3実施形態と同様であり、第2熱回収部12が中圧蒸発器35として機能する。本実施形態は、第1低圧ドラム42及び第2低圧ドラム44の2つの低圧ドラムを備える点、第2低圧ドラム44のための第2低圧循環水系統68及び第2低圧混気系統69が付加された点、及び給水系統61が変更された点で第1〜第5実施形態と相違している。
図6に示すように、給水系統61は、第4及び第5実施形態と同様にしてエアクーラ53と分離され、ライン61A上に排エコ給水加熱器54が設けられており、排エコ給水加熱器54が上記同様の給水加熱器61Qとして機能する。加熱された水は、高圧ドラム41及び中圧ドラム43に供給される。ライン61Aから分岐するライン61Bは、第1低圧ドラム42及び第2低圧ドラム44に接続され、これらドラム42,44には、復水器51で復水された水が排エコ給水加熱器54で加熱されることなく供給される。
第1低圧ドラム42に接続された第1低圧循環水系統64は、第3実施形態に係る低圧循環水系統と同様である。つまり、第1低圧循環水系統64は、第1低圧ドラム42を二次熱回収部22の熱交換管22Aの一端に接続するライン64Aと、熱交換管22Aと、熱交換管22Bの他端を第1低圧ドラム42に接続するライン64Fとを有しており、ライン64A上の循環ポンプ64Pが駆動されると、第1低圧ドラム42内の循環水がライン64A、熱交換管22A及びライン64Fを順に通流して第1低圧ドラム42に戻る。高硫黄燃料の使用時には、循環水は排ガスとの熱交換をすることなく第1低圧ドラム42に戻る。低硫黄燃料の使用時には、循環水は熱交換管22Aを通流する過程で排ガスの熱との熱交換によって蒸気となり、蒸気となった循環水が第1低圧ドラム42に戻る。
第1低圧ドラム42に接続された第1低圧混気系統65は、第1〜第5実施形態に係る低圧混気系統と同様である。つまり、低硫黄燃料の使用時に第1低圧ドラム42に送られてくる低圧蒸気は、第1低圧ドラム42内で液体の水と分離され、第1低圧混気系統65を介してターボ発電機2の蒸気タービン2aに供給される。
第2低圧ドラム44には第2低圧循環水系統68が接続されており、給水系統61のライン61Bを介して供給された水が、第2低圧循環水系統68において循環水として循環する。第2循環水系統68は、第2低圧ドラム44をエアクーラ53の入口に接続するライン68Aと、エアクーラ53の出口を第2低圧ドラム44に接続するライン68Bとを有する。ライン68A上の循環ポンプ68Pが駆動されると、循環水が第2低圧ドラム44からライン68Aを介してエアクーラ53へと供給され、エアクーラ53を通流スル過程でエンジン1の廃熱との熱交換によって低圧蒸気となり、低圧蒸気となった循環水はライン68Bを介して第2低圧ドラム44に戻る。
第2低圧ドラム44には第2低圧混気系統69が接続されており、第2低圧ドラム44に送られた蒸気は、第2低圧ドラム44内で液体の水と分離され、第2低圧混気系統69に送り出される。第2低圧混気系統69は第1低圧混気系統67と接続されているため、第2低圧ドラム44から送り出された低圧蒸気は、第1低圧ドラム42から送り出された蒸気とともに蒸気タービン2aに供給される。
このように本実施形態においては、熱回収ユニット20の二次熱回収部22が、排ガスの熱を熱源として第1低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成する第1の低圧蒸発器36として機能し、また、エアクーラ53が、エンジン1の廃熱を熱源として第2低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成する第2の低圧蒸発器34として機能する。
2個の低圧ドラムを設け、そのうちの第1低圧ドラム42の循環水から蒸気を生成するのを二次熱回収部22のみとしているため、熱回収ユニット20と第1低圧ドラム42とを互いに近くに配置することができる。すると、例えば熱回収ユニット20と第1低圧ドラム42とをパッケージ化して船舶の煙突内に纏めて収納することが可能となるなど、廃熱回収システムのレイアウト自由度を高めることができる。
なお、第1低圧ドラム42及び第2低圧ドラム44にも、高圧ドラム41と同様の加熱器42A,44Aが設けられていてもよい。これにより、第1低圧ドラム42及び第2低圧ドラム44内の循環水を、第1低圧循環水系統64及び第2低圧循環水系統68にそれぞれ送り出す前に加熱器42A,44Aで加熱しておくことができる。
[第7実施形態]
図7は本発明の第7実施形態に係る廃熱回収システム107の系統図である。本実施形態は、第2実施形態に係る廃熱回収システム102と対比して、パワータービン71が付加されている点で相違する。
図7に示すように、エンジン1の排気管2には、排気導入管73が接続されており、排気導入管73により導かれた排ガスによりパワータービン71が回転駆動される。パワータービン71の出力軸は、クラッチ72を介してターボ発電機2の交流発電機2bに接続されており、クラッチ72が締結状態となっているときには、パワータービン71が発生する動力でターボ発電機2の交流発電機2bが駆動される。パワータービン71のガス排出口には排気導出管74が接続されており、パワータービン71を通過したガスは排気導出管74を介して排気管3に戻る。このように、廃熱回収システム107がパワータービン71を備えている場合には、パワータービン71を備えていない第2実施形態に係る廃熱回収システム102と比べて、ターボ発電機2の発生可能動力を飛躍的に高めることができる。
[第8実施形態]
図8は本発明の第8実施形態に係る廃熱回収システム108の系統図である。本実施形態に係る廃熱回収システム108は、第5実施形態に係る廃熱回収システム105に、第7実施形態に係るパワータービン71、クラッチ72、排気導入管73及び排気導出管74を適用したものとなっている。この場合においても、パワータービン71を備えていない第5実施形態に係る廃熱回収システム105と比べて、ターボ発電機2の発生可能動力を飛躍的に高めることができる。
これまで本発明に係る実施形態について説明したが、上記構成は本発明の範囲内で適宜変更可能である。例えば、第7及び第8実施形態に係るパワータービン71は、第1、第3、第4及び第6実施形態に係る廃熱回収システム101,103,104,106に適用されてもよい。
本発明は、硫黄分が異なる複数種の燃料を選択的に利用し得るエンジンの排ガスの熱を回収するにあたり、硫酸腐食の防止と熱回収量の増加とを両立することができるという作用効果を奏し、舶用ディーゼルエンジンの廃熱回収システムに適用すると、排ガス規制のクリアと輸送コストの高騰抑制とを同時に達成したうえで、さらに硫酸腐食の防止及び熱回収量の増加も達成することができるので、非常に有益となる。
101〜108 廃熱回収システム
1 舶用ディーゼルエンジン
2 ターボ発電機
2a 蒸気タービン
3 排気管
10 排ガスエコノマイザ
11 入口管
11A 熱交換管
12 第1熱回収部
12A 熱交換管
13 中間管
14 第2熱回収部
14A 熱交換管
15 出口管
16 一次熱回収部
20 熱回収ユニット
21 分岐管
22 二次熱回収部
22A 熱交換管
23 切換え手段
24 第1ダンパ
25 第2ダンパ
26 制御器
31 高圧蒸発器
32 低圧蒸発器
33 予熱器
34 (第2)低圧蒸発器
35 中圧蒸発器
36 (第1)低圧蒸発器
41 高圧ドラム
42 (第1)低圧ドラム
43 中圧ドラム
44 第2低圧ドラム
51 復水器
53 エアクーラ
54 排エコ給水加熱器
61 給水系統
61Q 給水加熱器
62 高圧循環水系統
63 蒸気系統
64 (第1)低圧循環水系統
65 (第1)低圧混気系統
66 中圧循環水系統
67 中圧混気系統
68 第2低圧循環水系統
69 第2低圧混気系統
71 パワータービン

Claims (14)

  1. エンジンの排ガスの熱を回収する一次熱回収部を有した排ガスエコノマイザに設けられる熱回収ユニットであって、
    前記排ガスエコノマイザの出口管から分岐する分岐管と、
    前記分岐管により導かれる排ガスの熱を回収する二次熱回収部と、
    前記排ガスエコノマイザの前記出口管に流入した排ガスを前記分岐管を通過させずに前記出口管より排出させる第1の状態と、前記分岐管を通過させて排出させる第2の状態とを切り換える切換え手段と、を備え、
    前記切換え手段は、前記エンジンが高硫黄燃料を使用しているときには前記第1の状態となり、前記エンジンが前記高硫黄燃料よりも硫黄分が少ない低硫黄燃料を使用しているときには前記第2の状態となるよう構成され
    前記一次熱回収部は前記第1の状態において前記出口管の出口温度が160℃以上となるように排ガスの熱を回収し、前記二次熱回収部は、前記第2の状態において排ガス温度を20〜40℃降温させるようにして排ガスの熱を回収する排ガスエコノマイザの熱回収ユニット。
  2. 前記切換え手段は、前記出口管のうち前記分岐管との接続部分よりも下流側を開閉する第1ダンパと、前記分岐管のうち前記二次熱回収部よりも上流側を開閉する第2ダンパとを備え、
    前記第1の状態では、前記第1ダンパが前記出口管の開度を大きくし且つ前記第2ダンパが前記分岐管の開度を減じ、前記第2の状態では、前記第1ダンパが前記出口管の開度を減じ且つ前記第2ダンパが前記分岐管の開度を大きくする請求項1に記載の排ガスエコノマイザの熱回収ユニット。
  3. エンジンの排ガスを導く入口管と、
    前記入口管により導かれた排ガスの熱を回収する一次熱回収部と、
    前記一次熱回収部による熱回収後の排ガスが流入する出口管と、
    請求項1に記載の熱回収ユニットと、を備える排ガスエコノマイザ。
  4. 請求項3に記載の排ガスエコノマイザと、
    前記排ガスエコノマイザにより回収される排ガスの熱を熱源として生成された蒸気によって駆動される蒸気タービンと、を備える廃熱回収システム。
  5. 前記蒸気タービンに蒸気を供給する第1の気水分離器及び第2の気水分離器を更に備え、
    前記排ガスエコノマイザの前記一次熱回収部が、第1熱回収部と、前記第1熱回収部よりも下流側に位置する第2熱回収部とを有し、
    前記第1熱回収部が、前記第1の気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記第1の気水分離器の循環水から蒸気を生成する第1の蒸発器を成し、
    前記第2熱回収部が、前記第2の気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記第2の気水分離器の循環水から蒸気を生成する第2の蒸発器を成し、
    前記二次熱回収部が、前記第2の気水分離器の前記循環水系統の一部を構成し、前記循環水を前記第2熱回収部への供給前に加熱する予熱器を成している請求項4に記載の廃熱回収システム。
  6. 前記第1の気水分離器が高圧気水分離器であり、前記第1の蒸発器が高圧蒸気を生成する高圧蒸発器であり、前記第2の気水分離器が低圧気水分離器であり、前記第2の蒸発器が前記高圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する低圧蒸発器である請求項5に記載の廃熱回収システム。
  7. エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、
    前記エアクーラが、前記高圧気水分離器及び前記低圧気水分離器に水を供給するための給水系統に設けられ、前記エンジンの廃熱との熱交換により水を加熱する給水加熱器を成している請求項6に記載の廃熱回収システム。
  8. エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、
    前記低圧気水分離器の循環水系統が、前記低圧気水分離器から前記二次熱回収部及び前記第2熱回収部を経由して前記低圧気水分離器に戻るラインと、前記低圧気水分離器から前記エアクーラを経由して前記低圧気水分離器に戻るラインとを備え、
    前記エアクーラが、前記第2熱回収部が成す前記低圧蒸発器とは独立して、前記低圧気水分離器の循環水から前記高圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する第2の低圧蒸発器を成している請求項6に記載の廃熱回収システム。
  9. 前記第1の気水分離器が高圧気水分離器であり、前記第1の蒸発器が高圧蒸気を生成する高圧蒸発器であり、前記第2の気水分離器が中圧気水分離器であり、前記第2の蒸発器が前記高圧蒸気よりも低圧の中圧蒸気を生成する中圧蒸発器であり、
    前記蒸気タービンに蒸気を供給する低圧気水分離器と、エンジンへの掃気を冷却するエアクーラとを更に備え、
    前記エアクーラが、前記低圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記低圧気水分離器の循環水から前記中圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する低圧蒸発器を成している請求項5に記載の廃熱回収システム。
  10. 前記蒸気タービンに蒸気を供給する高圧気水分離器、中圧気水分離器及び低圧気水分離器を更に備え、
    前記排ガスエコノマイザの前記一次熱回収部が、第1熱回収部と、前記第1熱回収部よりも下流側に位置する第2熱回収部とを有し、
    前記第1熱回収部が、前記高圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記高圧気水分離器の循環水から高圧蒸気を生成する高圧蒸発器を成し、
    前記第2熱回収部が、前記中圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記中圧気水分離器の循環水から前記高圧蒸気よりも低圧の中圧蒸気を生成する中圧蒸発器を成し、
    前記二次熱回収部が、前記低圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記低圧気水分離器の循環水から前記中圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する低圧蒸発器を成している請求項4に記載の廃熱回収システム。
  11. エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、
    前記エアクーラが、前記高圧気水分離器、前記中圧気水分離器及び前記低圧気水分離器に水を供給するための給水系統に設けられ、前記エンジンの廃熱との熱交換により水を加熱する給水加熱器を成している請求項10に記載の廃熱回収システム。
  12. エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、
    前記低圧気水分離器の循環水系統が、前記低圧気水分離器から前記二次熱回収部を経由して前記低圧気水分離器に戻るラインと、前記低圧気水分離器から前記エアクーラを経由して前記低圧気水分離器に戻るラインとを備え、
    前記エアクーラが、前記二次熱回収部が成す前記低圧蒸発器とは独立して、前記低圧気水分離器の循環水から前記中圧蒸気よりも低圧の低圧蒸気を生成する第2の低圧蒸発器を成している請求項10に記載の廃熱回収システム。
  13. エンジンへの掃気を冷却するエアクーラを更に備え、
    前記低圧気水分離器が、互いに独立した第1の低圧気水分離器及び第2の低圧気水分離器を含み、
    前記二次熱回収部が、前記第1の低圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記第1の低圧気水分離器の循環水から低圧蒸気を生成する第1の低圧蒸発器を成し、
    前記エアクーラが、前記第1の低圧気水分離器の循環水系統の一部を構成し、前記第2の低圧気水分離器の循環水から低圧蒸気を生成する第2の低圧蒸発器を成している請求項10に記載の廃熱回収システム。
  14. 前記蒸気タービンの出力軸に接続された発電機と、
    前記エンジンの排ガスにより回転駆動されるパワータービンと、
    前記パワータービンの出力軸と前記発電機との間の動力伝達を断接するクラッチと、を更に備える請求項4乃至13のいずれか1項に記載の廃熱回収システム。
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