JP5716019B2 - タッチパネルの指示位置確定装置、タッチパネル装置、それを備えた電子機器、タッチパネルの指示位置確定方法およびコンピュータプログラム記憶媒体 - Google Patents
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Description
ところで、表示画面上における指示物体の指示位置を、タッチパネルを利用して、検知する手法として、次のようなものがある(特開平11−272413号公報(特許文献1)参照)。例えば、指示位置を検知する装置(指示位置検知装置)は、予め定められた時間間隔毎に、表示画面上における指示物体の指示位置をタッチパネルにより計測する。そして、当該指示位置検知装置は、今回の計測位置と前回の計測位置というような、互いに計測タイミングが異なる複数の計測位置に基づいた平均化処理を行う。指示位置検知装置は、その平均化処理により得られた位置を、指示物体の指示位置として検知する。上記のような平均化処理を行うことにより、指示位置検知装置は、手ぶれや、外乱(例えば、表示画面を形成する装置の電気回路からのノイズ)に起因した問題を防止しようとしている。
このような事態は、指示位置を検知する精度に対する信頼性が落ちるという信頼性低下問題を招く。また、次のような問題も招く。その問題とは、指示されていない場所が指示位置として検知されることによって、例えば、電子機器は、利用者が指示しなかったアイコンが指示されたと誤判断し、これにより、利用者が要求していない動作を行ってしまうという誤動作問題である。
本発明は上記のような問題を解決するためになされた。すなわち、本発明の主な目的は、指示物体によるタッチパネルの指示位置を算出する統計処理に起因して生じる上記のような問題を防止できるタッチパネルの指示位置確定装置等を提供することにある。
指示物体がタッチパネルに接触している接触位置に関して予め定められた計測タイミングで検知する計測により得られた今回の計測位置が、前回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前回の計測位置に対して変位した方向と、前回の前記計測位置が前々回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前々回の計測位置に対して変位した方向とのなす角度である交角が、予め定められた設定角度以下である場合には、前記計測タイミングが異なる複数の前記計測位置に基づく統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定し、
前記交角が前記設定角度よりも大きい場合には、今回の前記計測位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する指示位置確定手段を備えている。
また、本発明のタッチパネル装置は、上記タッチパネルの指示位置確定装置を備えている。
さらに、本発明の電子機器は、上記タッチパネル装置を備えている。
さらに、本発明のタッチパネルの指示位置確定方法は、
指示物体がタッチパネルに接触している接触位置に関して予め定められた計測タイミングで検知する計測により得られた今回の計測位置が、前回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前回の計測位置に対して変位した方向と、前回の前記計測位置が前々回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前々回の計測位置に対して変位した方向とのなす角度である交角が、予め定められた設定角度以下であるか否かを判断し、
前記交角が前記設定角度以下である場合には、前記計測タイミングが異なる複数の前記計測位置に基づく統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定し、
前記交角が前記設定角度よりも大きい場合には、今回の前記計測位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する。
さらにまた、本発明のコンピュータプログラム記憶媒体は、
タッチパネルの指示位置確定装置に、
指示物体がタッチパネルに接触している接触位置に関して予め定められた計測タイミングで検知する計測により得られた今回の計測位置が、前回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前回の計測位置に対して変位した方向と、前回の前記計測位置が前々回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前々回の計測位置に対して変位した方向とのなす角度である交角が、予め定められた設定角度以下であるか否かを判断する処理と、
前記交角が前記設定角度以下である場合には、前記計測タイミングが異なる複数の前記計測位置に基づく統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定し、前記交角が前記設定角度よりも大きい場合には、今回の前記計測位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する処理と、
を実行させるコンピュータプログラムが格納されている。
なお、本発明の主な前記目的は、本発明のタッチパネルの指示位置確定装置だけでなく、当該装置に対応する本発明のタッチパネルの指示位置確定方法によっても達成される。また、本発明の主な前記目的は、本発明のタッチパネルの指示位置確定方法、並びに対応する装置をコンピュータによって実現するコンピュータプログラムが格納されているコンピュータ読み取り可能な本発明のコンピュータプログラム記憶媒体によっても達成される。
図1Bは、本発明の第1実施形態におけるタッチパネルの指示位置確定装置をコンピュータによって実現するコンピュータプログラムが格納されているコンピュータプログラム記憶媒体を表すブロック図である。
図1Cは、本発明の第1実施形態におけるタッチパネルの指示位置確定装置が指示位置を確定する動作(制御手順)の一例を表したフロー図である。
図1Dは、本発明の第1実施形態におけるタッチパネルの指示位置確定装置が組み込まれているタッチパネル装置の構成を簡略的に表すブロック図である。
図1Eは、本発明の第1実施形態におけるタッチパネル装置が組み込まれている電子機器の構成を簡略的に表すブロック図である。
図2Aは、本発明の第1実施形態における指示位置確定装置を構成する指示位置確定部の動作例を説明する図である。
図2Bは、本発明の第1実施形態における指示位置確定装置を構成する指示位置確定部の動作例を図2Aと共に説明する図である。
図3は、本発明の第2実施形態における指示位置確定装置の制御構成を簡略的に表すブロック図である。
図4は、タッチパネルの一構成例を説明する図である。
図5は、タッチパネルにおける指示物体の接触位置を検知する計測を説明する図である。
図6は、計測位置の変位の一例を表す図である。
図7は、本発明の第2実施形態における指示物体の指示位置を確定する制御動作の一例を表すフローチャートである。
図8Aは、統計処理により指示位置を確定することによって得られる効果の一つを説明する図である。
図8Bは、統計処理により指示位置を確定することによって得られる効果の一つを図8Aと共に説明する図である。
図9は、本発明の第3と第4の各実施形態における制御構成を簡略的に表すブロック図である。
図10は、本発明の第3実施形態における指示物体の指示位置を確定する制御動作の一例を表すフローチャートである。
図11は、本発明の第3実施形態における効果の一つを説明する図である。
図12は、本発明のその他の実施形態における指示位置を確定する制御動作の一例を表すフローチャートである。
図13は、本発明のその他の実施形態における別の制御動作例を表すフローチャートである。
図14は、本発明のその他の実施形態におけるさらに別の制御動作例を表すフローチャートである。
図15は、本発明のその他の実施形態におけるさらにまた別の制御動作例を表すフローチャートである。
図16は、指示位置確定装置を構成するハードウェアを説明する図である。
図17は、計測位置を統計処理することにより発生する問題を説明する図である。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明に係る第1実施形態のタッチパネルの指示位置確定装置(以下、単に指示位置確定装置とも記す)の構成を簡略的に表すブロック図である。この第1実施形態の指示位置確定装置1は、指示位置確定部(指示位置確定手段)2を備えている。指示位置確定部2は、指示物体によるタッチパネルへの接触位置を、次のように、検知(確定)する機能を備えている。ここでは、図2Aと図2Bを利用して、指示位置確定部2の機能を説明する。
例えば、タッチパネル7において、予め定められた計測タイミング毎に、指示物体(例えば指)8の接触位置が計測されることとする。そのように計測された今回の計測位置はM(t)とする。さらに、前回の計測タイミングで計測した前回の計測位置はM(t−Δt)とし、前々回の計測タイミングで計測した前々回の計測位置はM(t−2Δt)とする。さらに、今回の計測位置M(t)が前回の計測位置M(t−Δt)に対して変位した方向は変位方向Aとする。さらに、前回の計測位置M(t−Δt)が前々回の計測位置M(t−2Δt)に対して変位した方向は変位方向Bとする。さらにまた、変位方向A,Bの始点を同じにした場合の変位方向A,Bがなす角度を交角θとする。
指示位置確定部2は、交角θが予め定めた設定角度以下である場合には、予め定めた統計処理による位置を、今回の計測タイミングでの指示物体8によるタッチパネル7の指示位置として確定する機能を備えている。その統計処理とは、計測タイミングが異なる複数の前記計測位置に基づく統計処理である。
また、指示位置確定部2は、交角θが前記設定角度よりも大きい場合には、今回の計測位置を、今回の計測タイミングでの指示物体8によるタッチパネル7の指示位置として確定する機能を備えている。
上記のような指示位置確定部2の機能は、例えば、図1Bに示されるように、指示位置確定装置1に備えられたコンピュータプログラム記憶媒体9に格納されているコンピュータプログラム(以下、プログラムと略す)3を実行することにより、実現することができる。
指示位置確定装置1は、例えば、次のように指示位置を確定する動作を行う。すなわち、指示位置確定装置1は、交角θが前記設定角度以下であるか否かを判断する(図1CのステップS1参照)。そして、指示位置確定装置1は、交角θが前記設定角度以下である場合には、前記統計処理による位置を、今回の計測タイミングでの指示物体8によるタッチパネル7の指示位置として確定する。また、指示位置確定装置1は、交角θが前記設定角度よりも大きい場合には、今回の計測位置を、今回の計測タイミングでの指示物体8によるタッチパネル7の指示位置として確定する(ステップS2)。
この第1実施形態の指示位置確定装置1は、上記のように、交角θが前記設定角度よりも大きい場合には、前記統計処理による位置ではなく、今回の計測位置を、今回の計測タイミングでの指示物体8によるタッチパネル7の指示位置として確定する。これにより、この指示位置確定装置1は、前記統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題を防止できるという効果を得ることができる。その理由は次の通りである。
すなわち、前記統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題(指示位置の誤検知など)が生じる場合とは、例えば、指示物体である2本の指でタッチパネル7を連打して、次のように接触位置が計測される場合である。例えば、図2Bに示されるように、指8Aがタッチパネル7を接触した接触位置が今回の計測位置M(t)として計測されたとする。これに対し、指8Bがタッチパネル7を接触した接触位置が前回の計測位置M(t−Δt)として計測され、指8Aがタッチパネル7を接触した接触位置が前々回の計測位置M(t−2Δt)として計測されている。
このような場合には、前回の計測位置M(t−Δt)から今回の計測位置M(t)への変位方向A(図2B参照)と、前々回の計測位置M(t−2Δt)から前回の計測位置M(t−Δt)への変位方向Bとは、ほぼ逆方向となる。つまり、変位方向Aと変位方向Bとの交角θは、例えば鈍角のように大きくなると想定される。このことから、交角θが大きい場合(例えば、交角θが鈍角である場合)には、前記問題(統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題)が生じる虞があると想定される。なお、その問題は、指示物体8(図2A参照)が、タッチパネル7の面上をほぼ一方向に移動する場合には、殆ど発生しない。この場合には、変位方向A,Bはほぼ同方向となるので、交角θは小さくなる。
この第1実施形態における指示位置確定装置1は、前述のように、交角θが前記設定角度よりも大きい場合には、前記統計処理による位置を、指示物体8の指示位置として確定しない。このため、前記統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題を防止できる。その上、そのような問題が発生する懸念が、小さいと想定される場合には、指示位置確定装置1は、前記統計処理による位置を、指示物体8の指示位置として確定する。このため、このような場合には、指示位置確定装置1は、前記統計処理による位置を指示物体8の指示位置として確定することに基づいた効果を得ることができる。
すなわち、指示位置確定装置1は、前記統計処理を利用して指示物体8の指示位置を確定することに基づいた効果を得ることができる上に、その統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題を防止できるという効果を得ることができる。
この第1実施形態の指示位置確定装置1は、図1Dに示されるように、タッチパネル装置4に組み込まれる。換言すれば、指示位置確定装置1は、タッチパネル装置4を構成することができる。タッチパネル装置4は、指示位置確定装置1が組み込まれているため、その指示位置確定装置1が得ることができる効果と同様の効果を得ることができる。
さらに、このタッチパネル装置4は、図1Eに示されるように、電子機器5を構成することができる。当該電子機器5は、タッチパネル装置4(指示位置確定装置1)が組み込まれているため、タッチパネル装置4を利用した操作および情報入力の応答に対する信頼性を高めることができる。
(第2実施形態)
以下に、本発明に係る第2実施形態を説明する。
この第2実施形態における指示位置確定装置10は、図16に示すように、記憶部(記憶手段)14と、演算装置18とを有する。記憶部14は、各種データやコンピュータプログラム(プログラム)16を格納する記憶媒体(コンピュータプログラム記憶媒体、例えば一時的でない記憶媒体)を有する記憶装置である。当該記憶部14は、例えば、読み書き可能なメモリや、ハードディスク装置である。
演算装置18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備えている。当該演算装置18は、記憶部14に格納されているプログラムを実行することにより、指示位置確定装置10の全体的な動作を司る。この第2実施形態では、演算装置18は、プログラムに基づいた制御動作によって、次のような機能ブロックを実現する。すなわち、演算装置18は、図3に示されるような、計測情報取得部(計測情報取得手段)11と、内積算出部(内積算出手段)12と、統計処理部(統計処理手段)13と、指示位置確定部(指定位置確定手段)15とを備えている。
上記のような機能ブロックを有することによって、指示位置確定装置10は、タッチパネル20から取得する情報に基づいて、指示物体がタッチパネル20に接触した接触位置(指示位置)を確定(検知)する機能を備える。
この第2実施形態では、指示位置確定装置10が接続するタッチパネル20の種類は、静電容量式である。静電容量式のタッチパネルは、透明な電極を有する。その透明な電極を構成する材料は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)である。
図4の断面図に示されるように、タッチパネル20は、表示画面(例えば液晶画面)21上に配置される。このタッチパネル20の上側には、ガラスやプラスチック等により構成される透明部材(スクリーン)22が積層配置される。この透明部材22は、タッチパネル20を保護する機能を有する。静電容量式のタッチパネルでは、その表面全体に低圧の電界が形成される。この状態で、指示物体である例えば指23が透明部材22の表面に接触すると、その接触部分に対応するタッチパネルの表面電荷が変化する。静電容量式のタッチパネルは、その表面電荷の変化に基づいて、指23の接触部分(指示部分)を検知する。
この第2実施形態では、指示位置確定装置10は、上記のようなタッチパネル20と共に、タッチパネル装置を構成する。当該タッチパネル装置は、表示手段(例えば液晶画面)を備えた電子機器に組み込まれる。その電子機器としては、携帯型電話機や、ゲーム機や、パーソナルコンピュータや、自動券売機や、現金自動預け払い機などがある。このような電子機器において、タッチパネル装置は、表示手段と共に情報入力部として機能する。
以下に、指示位置確定装置10を構成する制御装置18の各機能ブロック11〜12,15について説明する。
計測情報取得部11は、図示されていない時間計測手段(例えばタイマ)からの情報に基づいて、予め定められた計測タイミングである時間間隔Δt(例えば、0.025sec)毎に、タッチパネル20から出力される信号を取り込む機能を備えている。
計測情報取得部11は、そのタッチパネル20から取り込んだ信号に基づいて、タッチパネル20の表面(タッチパネル面)における静電容量分布を得ることができる。例えば、図5に示されるようなタッチパネル面25におけるA領域が指23によって指し示された場合には、その指示部分(接触部分(A領域))の静電容量が、予め設定されている基準静電容量から変化する。この静電容量の変化を利用して、計測情報取得部11は、指23による指示の有無を検知することができる。
この第2実施形態では、計測情報取得部11は、さらに、指23による指示を検知した場合には、その指示部分を示す位置を計測位置Kとして算出する機能を備えている。例えば、指示部分(接触部分)の中心位置を計測位置Kとして算出する場合には、計測情報取得部11は、前記静電容量の最も変化の大きい部分を計測位置(接触部分における中心位置)Kとして算出する。この第2実施形態では、タッチパネル面25をX−Y平面(互いに直交するX軸とY軸を含む平面)とする。計測位置Kは、そのX−Y平面におけるX座標とY座標により示される。
上記のように、計測情報取得部11は、タッチパネル20からの信号に基づいて指示物体の計測位置Kの座標(以下、計測座標とも記す)を算出する。
さらに、計測情報取得部11は、時計部(図示せず)から今回の計測タイミングの時間(時刻)を表す時間情報を取得する機能を備えている。さらにまた、計測情報取得部11は、上記のように算出した計測座標の情報に、時計部からの時間情報を関連付け、当該計測座標の情報を記憶部14に格納する機能を備えている。
内積算出部12は、計測情報取得部11の動作情報に基づいて、計測情報取得部11が計測位置Kの座標を算出したことを検知する度に、その座標の情報を計測情報取得部11又は記憶部14から取り込む機能を備えている。さらに、内積算出部12は、その今回の計測位置Kの座標の情報を取り込むと共に、図6に示されるような前回の計測位置K−Δtの座標の情報および前々回の計測位置K−2Δtの座標の情報を記憶部14から取り込む機能を備えている。さらに、内積算出部12は、それら取り込んだ情報に基づいて、次に示すような変位ベクトルAと変位ベクトルBとの内積(以下、内積A・Bとも記す)を算出する機能を備えている。変位ベクトルAとは、前回の計測位置K−Δtに対して今回の計測位置Kが変位した方向の情報を含むベクトルである。変位ベクトルBとは、前々回の計測位置K−2Δtに対して前回の計測位置K−Δtが変位した方向の情報を含むベクトルである。
ここで、今回の計測位置Kの座標は(X(T),Y(T))とし、前回の計測位置K−Δtの座標は(X(T−Δt),Y(T−Δt))とし、前々回の計測位置K−2Δtの座標は(X(T−2Δt),Y(T−2Δt))とする。この場合に、変位ベクトルAは、次のように成分表示することができる。
A=(X(T)−X(T−Δt),Y(T)−Y(T−Δt))
また、変位ベクトルBは、次のように成分表示することができる。
B=(X(T−Δt)−X(T−2Δt),Y(T−Δt)−Y(T−2Δt))
さらに、変位ベクトルAと変位ベクトルBとの内積A・Bは、次に示す数式(1)に基づいて算出することができる。
A・B=(X(T)−X(T−Δt))×(X(T−Δt)−X(T−2Δt))+(Y(T)−Y(T−Δt))×(Y(T−Δt)−Y(T−2Δt))・・・・・(1)
すなわち、内積算出部12は、今回の計測位置K、前回の計測位置K−Δtおよび前々回の計測位置K−2Δtの各座標の情報と、数式(1)とに基づいて、変位ベクトルA,Bの内積A・Bを算出する。
統計処理部13は、計測タイミングが異なる複数の計測位置の座標を利用して予め定められた統計処理を行う機能を備えている。この第2実施形態では、統計処理部13は、計測情報取得部11の動作情報に基づいて、計測情報取得部11が計測位置の座標を算出したことを検知する度に、統計処理を行う。その統計処理とは、この第2実施形態では、今回の計測タイミング(時間T)での計測位置Kの座標(X(T),Y(T))と、前回の計測タイミング(時間T−Δt)での計測位置K−Δtの座標(X(T−Δt),Y(T−Δt))とを利用した平均化処理である。
すなわち、統計処理部13は、計測位置K,K−ΔtのX座標に基づいて、後述する数式(2)に従ってX座標の平均化処理を行うことにより、統計処理後のX座標Xavを算出する。また、統計処理部13は、計測位置K,K−ΔtのY座標に基づいて、後述する数式(3)に従ってY座標の平均化処理を行うことにより、統計処理後のY座標Yavを算出する。このようにして、統計処理部13は、統計処理後の座標(以下、算出座標とも記す)を算出する。なお、数式(2)、(3)中のa、bは、それぞれ、係数である。それら係数は、例えば、a=0.5、b=0.5であってもよいし、a=0.25、b=0.75であってもよく、適宜設定されるものである。
Xav=a×X(T)+b×X(T−Δt)・・・・・(2)
Yav=a×Y(T)+b×Y(T−Δt)・・・・・(3)
さらに、統計処理部13は、上記のように算出した算出座標(Xav,Yav)に、今回の計測タイミングを示す前記同様の時間情報を関連付け、当該算出座標(Xav,Yav)を記憶部14に格納する機能を備えている。
指示位置確定部15は、内積算出部12が内積A・Bを算出する度に、その内積A・Bが負の値であるか否か(あるいは、内積A・Bが零又は正の値であるか否か)を判断する機能を備えている。つまり、この第2実施形態では、第1実施形態で述べたような、変位方向A,Bの交角θが設定角度θshよりも大きい否か(交角θが設定角度θsh以内であるか否か)を判断する手法として、指示位置確定部15は、変位ベクトルA,Bの内積A・Bを利用している。このように内積A・Bを利用することは、次のような理由による。つまり、この第2実施形態では、設定角度θshは90°としている。また、内積A・Bは、A・B=|A|×|B|×cosθである。これらのことから、変位方向A,Bの交角θが90°(設定角度θsh)よりも大きい場合には、内積A・Bは負の値となり、交角θが90°(設定角度θsh)以下である場合には、内積A・Bは零又は正の値となる。つまり、内積A・Bが負の値であるか、あるいは、零又は正の値であるかを判断することによって、変位方向A,Bの交角θが90°(設定角度θsh)よりも大きいか、90°(設定角度θsh)以下であるかを判断できる。このようなことから、この第2実施形態では、指示位置確定部15は、内積A・Bを利用して、変位方向A,Bの交角θが所定角度θshよりも大きいか否かを判断している。
さらに、指示位置確定部15は、内積A・Bが負の値であると判断した場合(交角θが所定角度θshよりも大きい場合)には、計測情報取得部11による今回の計測位置Kの座標(X(T),Y(T))を記憶部14から読み出す機能を備えている。
また、指示位置確定部15は、内積A・Bが負の値でないと判断した場合(交角θが所定角度θsh以下である場合)には、統計処理部13による統計処理後の位置の算出座標(Xav,Yav)を記憶部14から読み出す機能を備えている。
さらに、指示位置確定部15は、上記のように読み出した座標を、今回の計測タイミングでの指示物体(例えば指)23によるタッチパネル20の指示位置の座標(Xs,Ys)として確定する機能を備えている。さらに、指示位置確定部15は、その確定した座標の情報に今回の計測タイミングを示す時間情報を関連付け、当該座標の情報を記憶部14に格納する機能を備えている。
指示位置確定部15は、さらにまた、上記のように確定した指示位置の座標(Xs,Ys)の情報を、予め定められている送信宛先(例えば電子機器の表示手段を制御する制御装置)に向けて出力する機能を備えている。例えば、そのような指示位置の座標(Xs,Ys)の情報を受け取った電子機器は、その情報に基づいて、予め定められた動作を行う。例えば、当該電子機器は、その指示位置に表示されているアイコンに基づいた動作を行う。また、電子機器は、指示物体の指示位置を表す点やマークを表示する。さらに、電子機器は、指示位置に応じた音を発する。
次に、指示位置確定装置10においての指示位置を確定する動作の一例を図7のフローチャートに従って説明する。つまり、図7は、指示位置確定装置10において指示位置を確定する動作の一例を説明するフローチャートである。当該図7のフローチャートは、演算装置18が実行するプログラム16の制御手順の一例を表している。
例えば、ステップS101において、指示位置確定装置10(計測情報取得部11)は、タッチパネル20から取り込んだ信号に基づいて、指示物体(指23)がタッチパネル20に接触したか否かを判断する。この判断によって、計測情報取得部11が、タッチパネル20に指示物体が接触していない(つまり、タッチパネル20における指示物体の指示はない)と判断した場合には、指示位置確定装置10は、次のタッチパネル20からの信号の取り込みに備える。また、ステップS101において、計測情報取得部11がタッチパネル20における指示物体の指示を検知した場合には、指示位置確定装置10は、ステップS102の動作を行う。つまり、ステップS102において、計測情報取得部11は、タッチパネル20からの信号に基づき指示物体の計測位置Kの座標(X(T),Y(T))を算出する。さらに、計測情報取得部11は、その計測座標(X(T),Y(T))を、今回の計測タイミングにおける時間情報に対応させて記憶部14に保存する。
次に、ステップS103において、指示位置確定装置10(統計処理部13)は、統計処理(平均化処理)を行うことにより、統計処理による位置の座標(Xav,Yav)を算出する。そして、統計処理部13は、その算出座標(Xav,Yav)を、今回の計測タイミングにおける時間情報に対応させて記憶部14に保存する。その後、ステップS104において、内積算出部12は、今回の計測位置Kを表す座標の情報を、計測情報取得部11又は記憶部14から取得する。また、内積算出部12は、前回の計測位置K−Δtと前々回の計測位置K−2Δtの各計測座標の情報を記憶部14から取得する。そして、内積算出部12は、それら取り込んだ情報を利用して、前記の如く、内積A・Bを算出する。
次に、ステップS105において、指示位置確定装置10(指示位置確定部15)は、内積A・Bが負の値であるか否かを判断する。そして、指示位置確定部15は、内積A・Bが負の値でないと判断した場合(NOの場合)には、ステップS106において、統計処理による算出座標(Xav,Yav)を、今回の計測タイミングでの指示物体によるタッチパネル20の指示位置(Xs,Ys)に確定する。一方、指示位置確定部15は、内積A・Bが負の値であると判断した場合(YESの場合)には、ステップS107において、計測位置の座標(X(T),Y(T))を、今回の計測タイミングでの指示物体によるタッチパネル20の指示位置(Xs,Ys)として確定する。
そして、ステップS108において、指示位置確定部15は、上記のように確定した指示位置の座標(Xs,Ys)の情報を、今回の計測タイミングにおける時間情報に対応させて記憶部14に保存すると共に、予め定められた送信宛先に向けて出力する。その後、指示位置確定装置10は、次のタッチパネル20からの信号の取り込みに備える。
この第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、変位方向A,Bの交角θが設定角度θshよりも大きい場合(内積A・Bが負の値である場合)には、指示位置確定装置10は、計測位置をそのまま指示物体によるタッチパネル20の指示位置として確定する。つまり、前記統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題の発生が懸念される場合には、指示位置確定装置10は、その統計処理による位置を指示位置として確定しない。このため、指示位置確定装置10は、上記統計処理に起因した問題(例えば、指示位置の検知性能が低下する問題)を防止できる。さらに、この第2実施形態では、指示位置確定装置10は、変位方向A,Bの交角θが所定角度θshよりも小さい場合(内積A・Bが零又は正の値である場合)には、前記統計処理による位置を、指示物体によるタッチパネル20の指示位置として確定する。このため、指示位置確定装置10は、統計処理による位置を指示位置に確定することによる効果(つまり、指示物体の微妙な揺れや外乱等の悪影響を緩和できるという効果)をも得ることができる。さらに、指示位置確定装置10は、統計処理により指示位置を確定することによる次のような効果も得られる。
すなわち、指示位置確定装置10は、タッチパネル20から得られる指示物体の接触位置の情報が、図8Aに示されるようなX−Yの直交座標に基づいた座標の情報であるとしている。しかしながら、実際には、タッチパネル20からの信号によるタッチパネル面25のX、Yの座標位置は、例えば、図8Bに示されるように歪んでいる場合がある。この場合には、特に、タッチパネル面25の端縁部に近い領域ではその座標の歪みが大きくなる。なお、図8Bは、分かり易くするために、タッチパネル面25の座標の歪みを大げさに表している。
上記のようなX、Yの座標の歪みによって、次のような問題が生じる。例えば、図8Bの実線Eaに示されるように、指示物体が、タッチパネル面25の面上を直線的に移動したとする。この場合、指示位置確定装置10は、図8AのようなX−Yの座標に基づいて処理を行うことから、指示物体が直線的に移動したのにも拘わらず、図8Aの実線Ebに示されるように指示物体がぶれながら移動したような検知結果を出力することになる。このようなことから、例えば、電子機器が、指示位置確定装置10の出力に基づいて指示物体の軌跡を画面表示する場合に、画面表示される軌跡の滑らかさが損なわれる問題が生じる。
また、上記したようなタッチパネル面25におけるX、Yの座標の歪みだけでなく、X、Y座標の空白領域(抜け)がある場合がある。この場合には、その座標の空白領域は指示できない等の事態が生じる。
上記のような事態に対し、前述したような統計処理を行うことによって、計測位置の座標の変動を抑制できたり、座標の空白領域の座標が算出される。このことから、指示位置確定装置10は、前記座標の歪みや抜けによる悪影響を緩和できるという効果を得ることができる。
この第2実施形態の指示位置確定装置10は、前述したような、前記統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題を回避でき、かつ、前記統計処理により指示位置を確定することによる効果をも得ることができる。
(第3実施形態)
以下に、本発明に係る第3実施形態を説明する。なお、第3実施形態の説明において、第2実施形態と同一名称部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
この第3実施形態では、指示位置確定装置10は、前記統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題が発生する状態(例えば2本の指(指示物体)が交互にタッチパネル20を連打している連打状態)をより確実に検知できる構成を備えている。
すなわち、前述したように、今回と前回の各計測位置が、互いに異なる指(指示物体)がタッチパネルに接触した位置である場合には、それら計測位置間の変位量は、例えば指の太さよりも長いと想定される。このようなことから、計測位置の変位方向A,Bに基づいた交角θだけでなく、上記のような今回と前回の計測位置間の計測変位量をも利用することで、指示位置確定装置10は、前記指の連打状態をより正確に検知することが可能となる。
上記のようなことを踏まえて、この第3実施形態では、指示位置確定装置10は、図9に示されるように、第2実施形態の構成に加えて、さらに、距離算出部17を備えている。
距離算出部17は、計測情報取得部11の動作情報に基づいて、計測情報取得部11が計測位置Kの座標を算出したことを検知する度に、その座標の情報を計測情報取得部11又は記憶部14から取り込む機能を備えている。すなわち、距離算出部17は、今回の計測位置Kの座標の情報を取り込むと共に、前回の計測位置K−Δtの座標の情報を記憶部14から取り込む機能を備えている。さらに、距離算出部17は、それら取り込んだ情報に基づいて、今回の計測位置Kと、前回の計測位置K−Δtとの距離(計測変位量)Lを算出する機能を備えている。具体的には、今回の計測位置Kの座標は(X(T),Y(T))とし、前回の計測位置K−Δtの座標は(X(T−Δt),Y(T−Δt))とした場合に、次に示す数式(4)に従って、距離算出部17は、計測変位量である距離Lを算出する。
L=√((X(T)−X(T−Δt))2+(Y(T)−Y(T−Δt))2)・・・・・(4)
内積算出部12は、後述するように、指示位置確定部15から算出指令が発せられた場合に、第2実施形態と同様の変位ベクトルA,Bの内積A・Bの算出を行う機能を備えている。
指示位置確定部15は、距離算出部17によって前記距離Lが算出される度に、当該距離Lと、次のようなしきい値Fとを対比して、距離Lがしきい値Fよりも大きいか(又は、距離Lがしきい値F以下か)否かを判断する機能を備えている。
そのしきい値Fは、この第3実施形態では、指示物体である指23の太さ(換言すれば、指23が指し示していると認識される指示領域の大きさ)に基づいて、予め定められる。例えば、しきい値Fは、15mmと定められる。すなわち、前記統計処理によって指示位置を確定することに起因した問題が発生する場合は、前述の如く、例えば2本の指が交互にタッチパネル20を連打している場合である。この場合には、計測変位量(距離L)は、指示物体である指23の太さよりも大きいと想定される。このことから、指23の太さに応じた値をしきい値Fとし、計測変位量(距離L)がしきい値F以上である場合には、上記のような問題が発生する虞があると想定される。
なお、例えば、タッチパネル20の指示物体として、指ではなく、例えば導電性のタッチペン等が利用されることが想定される場合がある。この場合には、そのタッチペン等の指示物体により指し示されていると認識される指示領域の大きさに基づいたしきい値(例えば指示領域がほぼ円であると想定される場合には、その円の直径)が設定される。
指示位置確定部15は、さらに、距離Lがしきい値Fよりも大きいと判断した場合には、内積算出部12に向けて、算出指令を発する機能を備えている。これにより、前記の如く、内積算出部12は、内積A・Bを算出する。これにより、指示位置確定部15は、第2実施形態で述べたように、内積A・Bの算出値に応じて、指示物体によるタッチパネル20の指示位置の座標(Xs,Ys)を確定する。
さらに、指示位置確定部15は、前記距離Lとしきい値Fの対比の結果、距離Lがしきい値Fよりも大きくないと判断した場合には、統計処理部13による統計処理後の位置の座標(Xav,Yav)を記憶部14から読み出す機能を備えている。さらに、指示位置確定部15は、その読み出した座標を、指示物体によるタッチパネル20の指示位置の座標(Xs,Ys)に確定する機能を備えている。そして、指示位置確定部15は、前記同様に、その確定した座標の情報に、今回の計測タイミングに対応する時間情報を関連付け、当該座標の情報を記憶部14に格納する機能を備えている。
次に、この第3実施形態における指示位置確定装置10が指示位置を確定する動作例を、図10のフローチャートに従って説明する。図10のフローチャートは、第3実施形態における指示位置確定装置10の演算装置18が実行するプログラム16の制御手順の一例を表している。
この第3実施形態では、ステップS201〜ステップS203の動作は、第2実施形態で説明した図7におけるステップS101〜ステップS103の動作と同様である。
この第3実施形態では、ステップS203にて統計処理を行った後に、ステップS204において、指示位置確定装置10(距離算出部17)は、距離Lを算出する。つまり、距離算出部17は、今回の計測位置(計測座標(X(T),Y(T)))と、前回の計測位置(計測座標(X(T−Δt),Y(T−Δt)))との距離Lを算出する。
そして、ステップS205において、指示位置確定装置10(指示位置確定部15)は、距離Lと、しきい値Fとを対比して、距離Lがしきい値Fよりも大きいか否かを判断する。この判断の結果、指示位置確定部15は、距離Lがしきい値Fよりも大きくないと判断した場合(NOの場合)には、ステップS206において、統計処理による算出座標(Xav,Yav)を、指示物体によるタッチパネル20の指示位置(Xs,Ys)として確定する。
また、前記ステップS205において距離Lがしきい値Fよりも大きいと判断した場合(YESの場合)には、指示位置確定部15は、内積算出部12に向けて算出指令を発する。これにより、ステップS207において、指示位置確定装置10(内積算出部12)は、内積A・Bを前述したように算出する。この算出後に、ステップS208において、指示位置確定装置10(指示位置確定部15)は、第2実施形態におけるステップS105と同様に、内積A・Bの算出値に基づいた判断動作を行う。そして、第2実施形態と同様に、指示位置確定部15は、内積A・Bが負の値でないと判断した場合(NOの場合)には、ステップS206において、統計処理による算出座標(Xav,Yav)を、指示物体によるタッチパネル20の指示位置(Xs,Ys)として確定する。一方、指示位置確定部15は、内積A・Bが負の値であると判断した場合(YESの場合)には、ステップS209において、計測座標(X(T),Y(T))を、指示物体によるタッチパネル20の指示位置(Xs,Ys)として確定する。
さらに、指示位置確定部15は、ステップS210において、第2実施形態におけるステップS108と同様に、上記のように確定した指示位置の座標(Xs,Ys)の情報を記憶部14に保存すると共に、予め定められた送信宛先に向けて出力する。その後、指示位置確定装置10は、次のタッチパネル20からの信号の取り込みに備える。
上記のように、この第3実施形態では、指示位置確定装置10は、前記統計処理によって指示位置を確定することに起因して問題が生じる状態を、内積A・Bだけでなく、計測変位量(距離L)をも利用して検知する構成を備えている。このため、指示位置確定装置10は、より精度良く、前記統計処理に起因した問題が生じる状態を検知できる。これにより、指示位置確定装置10は、統計処理に因る問題をより確実に防止でき、かつ、統計処理により指示物体の指示位置を算出することによる効果を得ることができる。
ところで、距離Lがしきい値Fよりも大きい場合に、指示位置確定部15が、内積A・Bに基づいた判断動作を行わずに、計測座標(X(T),Y(T))を、指示物体の指示位置(Xs,Ys)として確定してしまうと、次に示すような問題が生じる。その問題とは、例えば、指示物体がタッチパネル面25の面上を徐々に速度を上げながら移動した場合に生じる。つまり、その場合には、移動し始めの頃には、指示物体の速度が遅いので、距離Lはしきい値F以下であるというように小さい。このため、指示位置確定部15は、統計処理による算出座標(Xav,Yav)を、指示物体の指示位置(Xs,Ys)として確定する。しかし、指示物体の速度が速くなってくると、距離Lはしきい値Fよりも大きくなる。これにより、指示位置確定部15は、計測座標(X(T),Y(T))を、指示物体の指示位置(Xs,Ys)として確定するようになる。ここで、図11に示されるように、指示物体の確定した指示位置(Xs,Ys)が、統計処理によって得られた算出座標(Xav,Yav)である領域を、領域αとする。また、指示物体の確定した指示位置(Xs,Ys)が、計測座標(X(T),Y(T))である領域を領域βとする。前記問題とは、領域αから領域βに移行する際に、指示位置の空白領域γが生じてしまう問題である。その空白領域γが生じる原因は、統計処理による算出座標(Xav,Yav)が、計測座標(X(T),Y(T))よりも指示物体の進行に対して戻るような位置となるため、確定した指示位置が算出座標から計測座標に移行する際に、指示位置の間が大きく空くからである。
この第3実施形態では、上記のように、距離Lに基づいた判断動作と、内積A・Bに基づいた判断動作とを組み合わせて行うことによって、指示位置確定装置10は、上記のような空白領域γの発生を回避できる。すなわち、速度を上げていく指示物体の移動によって、距離Lがしきい値Fよりも大きくなっても、内積A・Bが負の値でない場合、つまり、指示物体が同じ方向に移動している場合には、指示位置確定装置10は、引き続き、統計処理による算出座標を、指示位置として確定する。このため、確定した指示位置が算出座標から計測座標に移行しないことから、指示位置確定装置10は、そのような移行に起因した問題、換言すれば、指示位置の空白領域発生の問題を回避できる。
(第4実施形態)
以下に、本発明に係る第4実施形態を説明する。なお、この第4実施形態の説明において、第2や第3の各実施形態と同一名称部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
この第4実施形態では、指示位置確定装置10は、次のような相違点以外は第3実施形態とほぼ同様な構成を備えている。その第4実施形態が第3実施形態と相違する点は、距離算出部17が後述する距離相当値Nを算出することと、その距離相当値Nに基づき指示位置確定部15が指示位置を確定することとである。以下に、距離算出部17および指示位置確定部15における第3実施形態との相違部分に関し説明する。
すなわち、この第4実施形態では、距離算出部17は、前回の計測位置と今回の計測位置との距離Lに代えて、その距離Lに応じた距離相当値Nを算出する機能を備えている。この第4実施形態では、距離相当値Nは、前回の計測位置に対する今回の計測位置のX座標の変位量の絶対値ΔXと、前回の計測位置に対する今回の計測位置のY座標の変位量の絶対値ΔYとの和である。つまり、距離相当値Nは、次に示す数式(5)に従って算出できる。
N=ΔX+ΔY=|X(T)−X(T−Δt)|+|Y(T)−Y(T−Δt)|・・・・・(5)
指示位置確定部15は、算出された距離相当値Nが前記しきい値Fよりも大きい場合には、第3実施形態と同様に、内積算出部12に向けて算出指令を発する機能を備えている。また、指示位置確定部15は、距離相当値Nがしきい値Fよりも大きくない場合には、第3実施形態と同様に、統計処理による算出座標(Xav,Yav)を、指示物体によるタッチパネル20の指示位置として確定する機能を備えている。
この第4実施形態の指示位置確定装置10も、前記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この第4実施形態の指示位置確定装置10は、次のような効果を得ることもできる。つまり、この第4実施形態では、指示位置確定装置10は、上記のように、距離Lではなく、距離相当値Nを利用している。距離Lの算出は、数式(4)に示されるように乗算を含む計算を行うのに対して、距離相当値Nの算出は、数式(5)に示されるように加算と減算の計算による。このため、距離相当値Nの算出は、距離Lの算出に比べて、簡単である。このことから、距離Lに代えて距離相当値Nを利用することは、装置が行う算出処理の負担を軽減でき、また、算出処理に要する時間の短縮を図ることができる。
(その他の実施形態)
なお、この発明は、第1〜第4の実施形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第3や第4の各実施形態の指示位置確定装置10は、図10に示されるように、距離Lや距離相当値Nに基づいた判断動作によって距離L(距離相当値N)がしきい値Fよりも大きいと判断したときには、内積A・Bを算出する。これに代えて、図12に示されるように、指示位置確定装置10は、内積A・Bに基づいた判断動作(ステップS305)によって内積A・Bが負の値であると判断したときに、距離Lや距離相当値Nの算出(ステップS307)を行ってもよい。このような動作を行う指示位置確定装置10も、前記各実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、図12における上記以外の各ステップ(動作)は、図10と同様である。
さらに、例えば、第4実施形態では、距離相当値Nは、前回の計測位置に対する今回の計測位置のX座標の変位量の絶対値ΔXと、Y座標の変位量の絶対値ΔYとの和である。これに代えて、距離相当値Nは、次に示すような6つの値W1〜W6の何れかであってもよい。
値W1は、今回の計測位置(計測座標(X(T),Y(T)))と、前回の計測により確定した指示位置(座標(Xs−Δt,Ys−Δt))との距離である。なお、その確定した前回の指示位置(座標(Xs−Δt,Ys−Δt))は、前回の計測位置(座標(X(T−Δt),Y(T−Δt)))である場合と、前回の統計処理後の位置(算出座標(Xav−Δt,Yav−Δt))である場合とがある。
値W1は、次に示す数式(6)に従って算出できる。
W1=√((X(T)−Xs−Δt)2+(Y(T)−Ys−Δt)2)・・・・・(6)
値W2は、今回の統計処理後の位置(算出座標(Xav,Yav))と、前回の計測位置(計測座標(X(T−Δt),Y(T−Δt)))との距離である。当該値W2は、次に示す数式(7)に従って算出できる。
W2=√((Xav−X(T−Δt))2+(Yav−Y(T−Δt))2)・・・・・(7)
値W3は、今回の統計処理後の位置(算出座標(Xav,Yav))と、前回の確定した指示位置(座標(Xs−Δt,Ys−Δt))との距離である。当該値W3は、次に示す数式(8)に従って算出できる。
W3=√((Xav−Xs−Δt)2+(Yav−Ys−Δt)2)・・・・・(8)
値W4は、前回の確定した指示位置に対する今回の計測位置のX座標の変位量の絶対値と、Y座標の変位量の絶対値との和である。当該値W4は、次に示す数式(9)に従って算出できる。
W4=|X(T)−Xs−Δt|+|Y(T)−Ys−Δt|・・・・・(9)
値W5は、前回の計測位置に対する今回の統計処理後の位置のX座標の変位量の絶対値と、Y座標の変位量の絶対値との和である。当該値W5は、次に示す数式(10)に従って算出できる。
W5=|Xav−X(T−Δt)|+|Yav−Y(T−Δt)|・・・・・(10)
値W6は、前回の確定した指示位置に対する今回の統計処理後の位置のX座標の変位量の絶対値と、Y座標の変位量の絶対値との和である。当該値W6は、次に示す数式(11)に従って算出できる。
W6=|Xav−Xs−Δt|+|Yav−Ys−Δt|・・・・・(11)
上記のような値W1〜W6を距離相当値Nとした場合にも、前記各実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、第2〜第4の各実施形態では、指示位置確定装置10は、例えば図7や図10に示されるように、計測座標の算出(ステップS102,S202)を行った後に、必ず、統計処理(ステップS103,S203)を行う。これに代えて、第2〜第4の実施形態や、距離相当値Nとして前述した値W1,W4(算出する際に、統計処理後の位置の情報を利用しないもの)を用いる場合には、指示位置確定装置10は、次に示すような指示位置計算動作を行ってもよい。
すなわち、図13〜図15に示されるように、指示位置確定装置10は、計測座標の算出(ステップS402,S502,S602)の後に、統計処理を行わずに、内積A・Bや距離L(距離相当値N)の算出(ステップS403,S503,S604)を行う。そして、指示位置確定装置10は、内積A・Bや距離L(距離相当値N)を利用した判断によって、統計処理後の位置の情報が必要となる場合のみ、統計処理(ステップS405,S505,S605)を行ってもよい。
この場合には、指示位置確定装置10は、統計処理後の位置の情報を利用する場合だけに、統計処理を行うことになる。このため、統計処理後の位置の情報を利用しない場合には、前記統計処理を行わないので、その分、指示位置確定装置10は、処理の軽減を図ることができる。なお、図13〜図15にそれぞれ示される指示位置の確定動作は、上記した統計処理に関する動作以外は図7、図10、図12に示した指示位置の確定動作と同様である。
さらに、第2〜第4の実施形態では、指示位置確定部15が外部(例えば電子機器の制御装置)に出力する情報は、確定した指示位置の座標の情報である。これに代えて、例えば、指示位置確定部15が外部に出力する情報は、確定した指示位置の座標を含む指示物体の指示領域を表す情報であってもよい。
さらに、第2〜第4の実施形態の指示位置確定装置10が接続するタッチパネル20は、静電容量式のものである。これに対し、本発明の指示位置確定装置や指示位置確定方法は、静電容量式以外のタッチパネルにおける指示物体の指示位置を確定する装置や方法に適用してもよい。この場合、そのタッチパネルが、前述したような平均化処理等の統計的な処理による指示物体の指示位置の確定によって有効な効果を得られるものであれば、より好ましく、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、第2〜第4の実施形態の指示位置確定装置10(統計処理部13)は、今回の計測位置と前回の計測位置に基づいて統計処理を行う。これに代えて、例えば、指示位置確定装置10(統計処理部13)は、今回計測結果と前回計測結果に加えて、さらに、前々回の計測位置をも考慮した統計処理を行ってもよい。このように、指示位置確定装置10は、計測したタイミングが異なる3つ以上の計測位置の情報を利用して統計処理を行ってもよい。
さらに、第3や第4の実施形態では、指示位置確定装置10(指示位置確定部15)は、距離L又は距離相当値Nがしきい値F以下であるか否かの判断動作を行う。これに対し、指示位置確定装置10(指示位置確定部15)は、距離L又は距離相当値Nがしきい値F未満であるか否かの判断動作を行ってもよい。さらにまた、第2〜第4の実施形態では、指示位置確定装置10(指示位置確定部15)は、内積A・Bが負の値であるか否かの判断動作を行う。これに対し、指示位置確定装置10(指示位置確定部15)は、内積A・Bが零又は正の値であるか否かの判断動作を行うようにしてもよい。
さらに、第2〜第4の実施形態では、タッチパネル20から信号を取り込む時間間隔として、0.025secであるという例を示しているが、装置の処理能力等を考慮しながら、その時間間隔は、より短い方が好ましい。さらに、第2〜第4の実施形態では、指示物体の指示位置は、直交座標を利用して表したが、指示物体の指示位置は、他の座標系等の他の手法により表してもよい。さらに、第2〜第4の実施形態では、指示物体によるタッチパネル20の接触位置を計測する計測タイミングは、所定の時間間隔毎である。これに代えて、計測タイミングは、指示位置確定装置10が、予め定められた一連の制御動作を行う制御周期毎であってもよい。
なお、上記実施形態では、指示位置確定装置10の各機能11〜13,15,17が、プログラム16によって実現される例を説明した。しかし、これら各機能11〜13,15,17は、指示位置確定装置10を実現する場合において、コンピュータプログラムおよびハードウェアの少なくとも何れかによって実現される所定の機能単位として認識することができる。したがって、指示位置確定装置10の各機能11〜13,15,17の一部又は全部を、ハードウェアにより実現してもよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、この出願は、2010年5月21日に出願された日本出願特願2010−116879を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
2,15 指示位置確定部
4 タッチパネル装置
5 電子機器
12 内積算出部
13 統計処理部
17 距離算出部
20 タッチパネル
23 指
Claims (16)
- 指示物体がタッチパネルに接触している接触位置に関して予め定められた計測タイミングで検知する計測により得られた今回の計測位置が、前回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前回の計測位置に対して変位した方向と、前回の前記計測位置が前々回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前々回の計測位置に対して変位した方向とのなす角度である交角が、予め定められた設定角度以下である場合には、前記計測タイミングが異なる複数の前記計測位置に基づく統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定し、
前記交角が前記設定角度よりも大きい場合には、今回の前記計測位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する指示位置確定手段を備えているタッチパネルの指示位置確定装置。 - 前記指示位置確定手段は、前記交角が前記設定角度以下である場合に代えて、前回の前記計測位置に対する今回の前記計測位置の変位ベクトルと、前々回の前記計測位置に対する前回の前記計測位置の変位ベクトルとの内積が零又は正の値である場合には、前記統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定し、
前記交角が前記設定角度よりも大きい場合に代えて、前記内積が負の値である場合には、今回の前記計測位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する請求項1記載のタッチパネルの指示位置確定装置。 - 前記設定角度は90°である請求項1記載のタッチパネルの指示位置確定装置。
- 今回の前記計測位置と、前回の前記計測位置とを含む複数の前記計測位置を利用した平均化処理を行う統計処理手段を、さらに、備え、
前記指示位置確定手段は、前記交角が前記設定角度以下である場合、あるいは、前記内積が零又は正の値である場合には、前記平均化処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する請求項1又は請求項2又は請求項3記載のタッチパネルの指示位置確定装置。 - 今回の前記計測位置と、前回の前記計測位置との距離、あるいは、その距離に応じた所定の距離相当値を計測変位量として算出する距離算出手段を、さらに、備え、
前記指示位置確定手段は、前記計測変位量が予め定められたしきい値よりも大きい場合に、前記交角あるいは前記内積に基づいた前記指示位置の確定処理を行う請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載のタッチパネルの指示位置確定装置。 - 前記指示位置確定手段は、前記計測変位量が前記しきい値未満である場合には、前記統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する請求項5記載のタッチパネルの指示位置確定装置。
- 今回の前記計測位置と、前回の前記計測位置との距離、あるいは、その距離に応じた所定の距離相当値を計測変位量として算出する距離算出手段を、さらに、備え、
前記指示位置確定手段は、前記交角が前記設定角度よりも大きい場合、あるいは、前記内積が負の値である場合であっても、前記計測変位量が前記しきい値未満である場合には、前記統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載のタッチパネルの指示位置確定装置。 - 前記距離相当値は、前回の前記計測位置を表す計測座標又は前回の前記統計処理による位置を表す座標に対する今回の前記計測位置を表す計測座標又は今回の前記統計処理による位置を表す座標のX座標の変位量の絶対値と、Y座標の変位量の絶対値との和である請求項5又は請求項6又は請求項7記載のタッチパネルの指示位置確定装置。
- 前記距離相当値は、前回の前記計測タイミングでの前記確定した前記指示位置と、今回の前記計測位置との距離である請求項5又は請求項6又は請求項7記載のタッチパネルの指示位置確定装置。
- 前記距離相当値は、前回の前記計測位置と、今回の前記計測タイミングでの前記統計処理による位置との距離である請求項5又は請求項6又は請求項7記載のタッチパネルの指示位置確定装置。
- 前記距離相当値は、前回の前記計測タイミングでの前記確定した前記指示位置と、今回の前記計測タイミングでの前記統計処理による位置との距離である請求項5又は請求項6又は請求項7記載のタッチパネルの指示位置確定装置。
- 前記しきい値は、前記タッチパネルにおける前記指示物体が指し示していると認識される領域の大きさに基づいた値である請求項5乃至請求項11の何れか一つに記載のタッチパネルの指示位置確定装置。
- 請求項1乃至請求項12の何れか一つに記載のタッチパネルの指示位置確定装置を備えるタッチパネル装置。
- 請求項13記載のタッチパネル装置を備える電子機器。
- 指示物体がタッチパネルに接触している接触位置に関して予め定められた計測タイミングで検知する計測により得られた今回の計測位置が、前回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前回の計測位置に対して変位した方向と、前回の前記計測位置が前々回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前々回の計測位置に対して変位した方向とのなす角度である交角が、予め定められた設定角度以下であるか否かを判断し、
前記交角が前記設定角度以下である場合には、前記計測タイミングが異なる複数の前記計測位置に基づく統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定し、
前記交角が前記設定角度よりも大きい場合には、今回の前記計測位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する、
タッチパネルの指示位置確定方法。 - タッチパネルの指示位置確定装置に、
指示物体がタッチパネルに接触している接触位置に関して予め定められた計測タイミングで検知する計測により得られた今回の計測位置が、前回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前回の計測位置に対して変位した方向と、前回の前記計測位置が前々回の前記計測タイミングでの前記計測により得られた前々回の計測位置に対して変位した方向とのなす角度である交角が、予め定められた設定角度以下であるか否かを判断する処理と、
前記交角が前記設定角度以下である場合には、前記計測タイミングが異なる複数の前記計測位置に基づく統計処理による位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定し、
前記交角が前記設定角度よりも大きい場合には、今回の前記計測位置を、今回の前記計測タイミングでの前記指示物体による前記タッチパネルの指示位置として確定する処理と、
を実行させるコンピュータプログラムが格納されているコンピュータプログラム記憶媒体。
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