JP5715386B2 - 画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム及び記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム及び記憶媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP5715386B2
JP5715386B2 JP2010259522A JP2010259522A JP5715386B2 JP 5715386 B2 JP5715386 B2 JP 5715386B2 JP 2010259522 A JP2010259522 A JP 2010259522A JP 2010259522 A JP2010259522 A JP 2010259522A JP 5715386 B2 JP5715386 B2 JP 5715386B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
image data
color information
ink
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010259522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012114523A (ja
Inventor
耕二 原田
耕二 原田
林 淳一
淳一 林
優智 横井
優智 横井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2010259522A priority Critical patent/JP5715386B2/ja
Priority to US13/277,064 priority patent/US9077914B2/en
Publication of JP2012114523A publication Critical patent/JP2012114523A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5715386B2 publication Critical patent/JP5715386B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/32Circuits or arrangements for control or supervision between transmitter and receiver or between image input and image output device, e.g. between a still-image camera and its memory or between a still-image camera and a printer device
    • H04N1/32101Display, printing, storage or transmission of additional information, e.g. ID code, date and time or title
    • H04N1/32144Display, printing, storage or transmission of additional information, e.g. ID code, date and time or title embedded in the image data, i.e. enclosed or integrated in the image, e.g. watermark, super-imposed logo or stamp
    • H04N1/32149Methods relating to embedding, encoding, decoding, detection or retrieval operations
    • H04N1/32309Methods relating to embedding, encoding, decoding, detection or retrieval operations in colour image data
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N2201/00Indexing scheme relating to scanning, transmission or reproduction of documents or the like, and to details thereof
    • H04N2201/0077Types of the still picture apparatus
    • H04N2201/0082Image hardcopy reproducer
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N2201/00Indexing scheme relating to scanning, transmission or reproduction of documents or the like, and to details thereof
    • H04N2201/32Circuits or arrangements for control or supervision between transmitter and receiver or between image input and image output device, e.g. between a still-image camera and its memory or between a still-image camera and a printer device
    • H04N2201/3201Display, printing, storage or transmission of additional information, e.g. ID code, date and time or title
    • H04N2201/3269Display, printing, storage or transmission of additional information, e.g. ID code, date and time or title of machine readable codes or marks, e.g. bar codes or glyphs
    • H04N2201/327Display, printing, storage or transmission of additional information, e.g. ID code, date and time or title of machine readable codes or marks, e.g. bar codes or glyphs which are undetectable to the naked eye, e.g. embedded codes
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N2201/00Indexing scheme relating to scanning, transmission or reproduction of documents or the like, and to details thereof
    • H04N2201/32Circuits or arrangements for control or supervision between transmitter and receiver or between image input and image output device, e.g. between a still-image camera and its memory or between a still-image camera and a printer device
    • H04N2201/3201Display, printing, storage or transmission of additional information, e.g. ID code, date and time or title
    • H04N2201/3271Printing or stamping

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は印刷手段に向けて出力するための画像データを生成する技術に関するものである。
印刷物の偽造防止技術または真偽判定技術に、通常光下では目視できず(又は目視し難い)、赤外光下において赤外線カメラ等の赤外領域に感度のある装置を用いると容易に認識可能となる印刷方法がある。
代表的なものとして、一般の印刷で使用されるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色成分のインクのうち、ブラック(K)のインクのみが赤外吸収特性が大きいことを利用し、潜像領域を赤外吸収特性が大きいブラック(K)で、背景領域を赤外吸収特性が小さいシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を用いて印刷媒体上に画像を印刷し、出力された印刷物に赤外光を照射して赤外線カメラで画像を識別させる方法がある(特許文献1)。
特許文献1に記載の方式によれば、赤外光下においてブラック(K)を用いて生成された部分は暗くなり、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を用いて生成された部分は明るくなる。これにより、赤外光下において明部と暗部から構成される2値の識別画像を出現させることができる。
特登録3544536号公報
従来技術によれば、赤外光下(可視光下)において2値の識別画像を出現させることは可能になるものの、3値以上の多値の識別画像を出現させることは困難であった。このため、出現させる識別画像のデザインに大きな制約があった。また、当該技術を印刷物の偽造防止に適用しようとした場合、2値の識別画像は比較的容易に偽造される可能性があった。
本発明はかかる問題点に鑑みなされたものであり、通常光下では目視できず、赤外光下において赤外線カメラ等を介して3値以上の多値の識別画像が視認できる印刷物を生成する技術を提供しようとするものである。
この課題を解決するため、例えば本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
記録色材を印刷媒体に付着させて印刷する印刷手段に、印刷用画像データを出力する画像処理装置であって、
可視光下での色差が予め設定された閾値以下であって、赤外線の吸収率を特定する値をpとした場合の色情報を{Cp,1、Cp,2、…、Cp,q}(qは2以上の整数)と表わしたとき、互いに異なる赤外線吸収率p1乃至PN(N≧3)の色情報{Cp1,1、Cp1,2、…、Cp1,q}、{Cp2,1、Cp2,2、…、Cp2,q}、…、{CpN,1、CpN,2、…、CpN,q}を保持する色情報保持手段と、
M階調(N≧M≧3)の赤外線潜像画像データを入力する潜像入力手段と、
入力した赤外線潜像画像データの前記着目画素の値に従って赤外線吸収率を特定する値Lを決定すると共に、所定の乱数発生手段を用いて1乃至qの範囲にある乱数値rを発生し、決定した値L,rで特定される色情報CL,rを、前記着目画素に対する印刷用画像データの画素値として前記印刷手段に出力する出力手段とを備える。
本発明によれば、通常光下では目視できず、赤外光下において赤外線カメラ等により識別可能となる識別画像において、赤外光下において少なくとも3値以上の多値の識別画像を生成することが可能となる。
実施形態における識別画像の原理を説明する図。 実施形態におけるインクの赤外吸収特性を説明する図。 実施形態におけるホストコンピュータの構成を説明するブロック図。 実施形態における画像生成装置の構成を説明するブロック図。 実施形態における画像生成処理の流れを説明するフローチャート。 実施形態における識別画像の配置方法を説明する図。 実施形態における色情報生成装置の構成を説明するブロック図。 実施形態における色情報生成処理の流れを説明するフローチャート。 実施形態における色測定データの例を説明する図。 実施形態における四面体補間を説明する図。 実施形態における色情報テーブルの例を説明する図。 実施形態における識別画像の例を説明する図。 実施形態における色情報生成処理の流れを説明するフローチャート。 実施形態における色域の重なりを説明する図。 実施形態におけるインク使用量の幅の算出方法を説明する図。 実施形態におけるテーブル選択処理の流れを説明するフローチャート。 第2の実施形態における印刷装置のブロック図。 第2の実施形態で印刷されるチケットの示す図。 第2の実施形態における潜像用インクテーブルを示す図。 第2の実施形態における印刷処理を示すフローチャート。 第2の実施形態の赤外線潜像レンダリング処理を示すフローチャート。
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<基本概念>
はじめに、図1(a)乃至(d)に従い本実施形態における基本概念について簡単に説明する。印刷媒体11には、可視光下又は通常光下(たとえばCIE(国際照明委員会)によって相対分光分布が規定された測色用の光であるD50)では図1(a)のように識別できない画像を印刷しておく(図示の境界線は分かりやすくするためである)。そして、この印刷媒体を、赤外光下で赤外線カメラ等の特殊な識別装置で撮影して見ると図1(b)のように、文字(または絵柄)が顕在化する識別画像15が視覚されるようにする。図示の場合、背景部分である第1の領域、「Original」という文字部分の第2の領域、及び、文字部分の上下に水平に引かれた線画部分の第3の領域からなる。これにより赤外光下において、印刷物に文字(または絵柄)が確認できれば本物、確認できなければ偽物であるといった真偽判定が可能となる。
上記を実現するためには、第1乃至第3の領域は、通常光下では同色(少なくとも人間の直接視覚では識別できない、もしくは識別し難い色差)で印刷し、且つ、赤外線下ではそれぞれの赤外線吸収率(もしくh赤外線反射率)の異なるインク(記録色材)を印刷媒体に付着させてプリントすることである。
図1(c)は、赤外吸収特性が小さいインクで構成された参照符号12で示される第1の領域、赤外吸収特性が大きいインクで構成される参照符号14で示される第2の領域、及び、赤外吸収特性が第1の領域12を構成するインクより大きく、第2の領域14を構成するインクより小さいインクで構成された、参照符号13で示される第3の領域とする場合の、赤外線の照射に対する赤外線の反射度合を側面から見た図を示している。図1(c)に示すように第1の領域12は赤外吸収特性が小さいため多くの赤外光を反射するのに対し、第2の領域14は赤外吸収特性が大きいため赤外光を吸収し、赤外線を反射しない。また、第3の領域13は赤外吸収特性が第1の領域より大きく、第2の領域より小さいため、赤外光の一部を反射し、残りの一部を吸収する。
赤外光を照射した状態で、これを赤外線カメラで観察(赤外線強度を輝度とする画像として表示)すると、図1(d)に示すように第1の領域12は明度が明るくなるのに対して、第2の領域14は明度が暗くなる。また、第3の領域13は第1の領域12と第2の領域14の間の明度となる。
一般の印刷で使用されているシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の基本4色成分インクのうちのブラック(K)は、カーボンブラックを主体とした黒色色材であり、赤外光の吸収が大きい。これに対して、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)は赤外光の吸収が小さいことが知られている。
従って、例えば、第2の領域14をブラック(K)だけで構成し、第1の領域12を第2の領域14と色が近似するようにシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)で構成し、第3の領域13をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(K)で構成すれば、上述した識別画像15が生成可能となる。ここで、第3の領域13を構成するブラック(K)の量は、第2の領域14を構成するブラック(K)の量よりも少なくすることに留意されたい。
なお、最近では、表現できる色域を拡張させるため、前述した基本4色インクに加えて、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の拡張3色インクを搭載した印刷装置も存在する。この拡張3色インクのうちのグリーン(G)は、銅やクロムを主体とした緑色色材で、赤外吸収が大きいことが知られている。
図2に、各単色インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、レッド、グリーン、ブルー)の単位面積当りのインク使用量(横軸)の変化に対する、明度の度合い(縦軸)を表したグラフを示す。このグラフは、印刷媒体上に、単色インク毎に単位面積当りのインク使用量を変化させた複数の測定パッチを印刷し、赤外光を照射した環境で赤外線カメラにより明度(厳密には赤外線の反射強度)を測定して数値をグラフ化することにより得られる。なお、測定パッチを印刷する対象となった印刷媒体の明度を1としている。このグラフから上述したようにブラック(K)とグリーン(G)は赤外吸収特性が、他のインクよりも大きいことが確認でき、さらにインクの種類によっては同じインク使用量でも明度の度合いが異なっているのがわかる。また、ブラック、グリーンはインク使用量が多くなるにつれて明度が減少していることがわかる。
本発明は、以上説明したインクの赤外吸収特性の違いに着目し、図1に示したような識別画像を形成可能とする技術を提供しようとするものである。
<基本構成>
次に、図3を用いて、本実施の形態に適応可能なホストコンピュータについて説明する。図3は本実施形態に係る画像生成装置(図4)、及び色情報生成装置(図7)として機能するホストコンピュータの基本構成を示すと共に、その周辺機器との関係を示す図である。
同図において、ホストコンピュータ31は、例えば一般に普及しているパーソナルコンピュータであり、HD36、CD37、FD38、及びDVD39などに画像データを蓄積したり、或いは蓄積されている画像データ等をモニタ32に表示したりすることが可能である。更に、プリンタ311などを用いて、これらの画像データを紙等の原稿として印刷することが可能である。また、ユーザからの各種指示等は、マウス312、及びキーボード313からの入力により行われる。ホストコンピュータ31の内部では、バス315により後述する各ブロックが接続され、種々のデータの受け渡しが可能である。
図中、32はホストコンピュータ31からの種々の情報を表示することの出来るモニタである。33はホストコンピュータ31内の各部の動作を制御、或いはRAM35にロードされたプログラムを実行することのできるCPUである。34はBIOSやブートプログラムを記憶しているROMである。35はCPU33にて処理を行うために一時的にプログラムや処理対象の画像データを格納しておくRAMであり、ここにOSやCPU33が後述の各種処理を行うためのプログラムがロードされることになる。36はRAM等に転送されるOSやプログラムを格納したり、装置が動作中に画像データを格納したり、読出すために使用されるハードディスク(HD)である。37は、外部記憶媒体の一つであるCD−ROM(CD−R、CD−R/Wなど)に記憶されたデータを読み込み或いは書き出すことのできるCD−ROMドライブである。38は、CD−ROMドライブ37と同様にFD(フロッピー(登録商標)ディスク)からの読み込み、FDへの書き出しができるFDドライブである。39も、CD−ROMドライブ37と同様にDVD−ROMからの読み込み、DVD−RAMへの書き出しができるDVD−ROM(DVD−RAM)ドライブである。尚、CD−ROM、FD、DVD−ROM等に画像処理用のプログラムが記憶されている場合には、これらプログラムをHD36にインストールし、必要に応じてRAM35に転送されるようになっている。310は、RAM35、HD36、CD−ROM37、FD38、DVD39などに記憶されている画像データを紙の原稿などに印刷するプリンタ311にホストコンピュータ31を接続するためのI/Fである。I/F310を介してホストコンピュータ31は、プリンタ311へ画像データ等を転送することにより、印刷することが可能である。314は、ホストコンピュータ31にマウス312やキーボード313を接続するためのI/Fで、I/F314を介してマウス312やキーボード313から入力された各種の指示がCPU33に入力される。
<画像生成装置の構成>
以下、図4を用いて本実施の形態に適用される画像生成装置の機能構成を説明する。尚、以下の説明では、前述したホストコンピュータ31に電源が投入され、OSが作業用メモリ35にロードされている場合である。この場合、各処理部は、該当するプログラム及びそれを実行するCPU33、場合によっては周辺のハードウェアでもって実現することになる。
図4に示すように、本実施形態における画像生成装置41は、画像入力部42、潜像画像生成部43、識別画像データ生成部44、識別画像出力部45、及び色情報保持部46、色情報取得部47から構成される。尚、ここで説明する画像処理はソフトウェア処理により実現されても良い。その場合には、上記各部は上記処理に必要な機能を概念的なものとして捉えたものと考慮されるべきものである。
画像入力部42は、本実施の形態において偽造抑制対象とする画像データを入力する。入力した画像データは、識別画像データ生成部44に出力される。
本実施形態における上記の偽造抑制対象の画像データは、各画素毎にRGB値を有するデータの集合であり、例えば多値画像データのようなグラフィックデータである。また、画像データとしてテキストデータなどの非画像データを入力した場合には、画像データに変換するためにラスタライズ処理をするようにしてから、以降の処理を行えばよい。
画像入力部42が画像データを入力するには、図3におけるROM34、RAM35、HD36、CD37、FD38、DVD39などに予め記憶されている画像データを読み出すようにする。或いは、不図示のネットワークインターフェイスなどを用いてネットワークから画像データを受信して用いるようにする。或いは、スキャナ、デジタルカメラなどを用いて紙に印刷されている原稿をデジタル化して用いることようにする。本発明は特に限定することなく画像データを入力するために種々の手段を用いることが可能であり、入力元は如何なるものでも構わない。画像入力部42において入力した画像データは一旦RAM75に保持される。
本実施形態においては、例えば図12(A)に示すような単色で構成された画像データを入力することができる。図12(A)に示したような画像データを適用した場合、通常光下では単色の均一にみえる領域が、赤外光下では後述する識別画像が顕像化するような効果を実現することができる。或いは、図12(E)に示すように複数色で構成された画像データを入力することもできる。図12(E)はグレイスケール画像であり、図12(E)に含まれる各網点の帯は異なる明るさの階調を表している。図示の場合、左から右に向けて段階的に明るさが暗くなる様なグラデーションを表す。或いは、図12(E)はカラー画像であり、図12(E)に含まれる各網点の帯は異なる色を表すようにしても良い。この場合、図12(E)は左から右に向けて段階的に色が変化するようなグラデーションを表す。図12(E)に示した様な画像データを適用した場合、通常光下では複数色で構成される模様(図では左から右に向けて徐々に暗くなるグラデーション模様)が視覚でき、赤外光下では後述する識別画像に変化するような効果を実現することができる。
尚、本実施形態では、複数色で構成された画像データの例として図12(E)に示すようなグラデーションを例にして説明するが、本発明はこれに限定されることなく、写真や図形など任意の画像が適応可能である。
潜像画像生成部43は、本画像生成装置が生成する識別画像の形状を指示するための潜像画像を生成、もしくは入力する。生成、入力した潜像画像は、識別画像データ生成部44に出力される。
ここで、潜像画像データとは、画素単位での扱いが可能な多値画像データである。本実施形態では、潜像画像データを構成する各画素が先に説明した第1の領域、第2の領域、第3の領域のうちいずれであるかを指示する情報としているので多値画像として3値の画像データを適用した場合の例を説明する。しかしながら本発明はこれに限定されることなく、3値以上の任意の多値画像データを適用可能であることは明らかである。
図12(B)に示すように潜像画像データが「Original」の文字部分、及び文字部分の上下に水平に引かれた線画部分(図中、網掛けで示す)で構成される場合、文字部分の画素が「2」、線画部分の画素が「1」、それ以外の画素が「0」である3値画像データが、潜像画像データとなる。尚、ここでは潜像画像データが3値画像の場合、そのまま潜像画像データとして適用することにしたが、絵柄または文字を描画する4値以上の画像情報である場合は、画像情報を元に3値画像を生成しこれを潜像画像データとするようにしても良い。
潜像画像生成部43が潜像画像データを入力する場合には、利用者が予めHD36(図3)等に保持されている3値画像データを選択するようにする。或いは、利用者が、通常の画像編集アプリケーションを利用し、キーボード313(図3)やマウス312(図3)を用いて、潜像として利用できる階調数を持ったモノクロ多値の図形や文字列を描画した画像を生成しても構わない。また、潜像画像生成部43で生成された潜像画像データのサイズが、画像入力部42において生成された画像データのサイズと異なる場合、潜像画像データを所定の大きさに拡大(図6(A))、或いは縮小(図6(B))し、場合によっては所定の角度だけ回転させるようにしても良い。或いは、潜像画像データを画像データの全面、或いは一部に繰り返し配置(図6(C))しても良い。また、本実施形態では潜像領域情報として多値の画像データを適用するものとするが、本発明はこれに限定されることなく潜像の形状、及び各潜像の赤外光下における明度を示すための情報であれば種々の情報を適用可能であることは明らかである。潜像画像生成部43において生成(or入力)した潜像画像情報は一旦RAM35に保持される。
識別画像データ生成部44は、画像データ、及び潜像画像データを入力し、後述する色情報保持部46に保持されている色情報を参照しながら識別画像データを生成し、生成した識別画像データを識別画像出力部45に出力する。本実施形態における識別画像データ生成処理の詳細は後述する。
色情報取得部47は、後述する色情報生成装置71が生成した色情報を取得し、取得した色情報を色情報保持部46に出力する。色情報保持部46は、前段の色情報取得部47が取得した色情報を、識別画像データ生成部44が必要に応じて参照し易いようにテーブルとして保持する(ハードディスク等の不揮発性の記憶手段に記憶する)。ここで、本実施形態における色情報の例を、図11のテーブルを用いて説明する。
ここで色情報とは、画素値に対して赤外吸収特性が異なる第1の領域、第2の領域、及び第3の領域における各インクの使用量を示した情報である。以降では、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域におけるインク使用量によって表現される色を、夫々第1の色C1、第2の色C2、及び第3の色C3と呼ぶことにする。図11は本実施形態における色情報テーブルの一例である。図11に示すように、色情報の各行は所定の画素値(例えば、Np1)に対応している。ここで各画素値は、例えばRGB各色の成分値により構成されている。そして、各画素値に対して、第1の色C1を構成する各インクのインク使用量、第2の色C2を構成する各インクのインク使用量、及び第3の色C3を構成する各インクのインク使用量が保持されている。ここで、表中の各値は各画素値に対して印刷媒体上に単位面積当たりのインクが付着する最大量を100とした各インクの割合を数値で表している。
ここで、本実施形態における色情報は、少なくとも以下に示す2つの要件を満たすように構成されている。
まず、第1の要件は、各画素値に対し、第1の色C1,第2の色C2、及び第3の色C3は異なるインクの組み合わせにより構成されているものの、通常光下では、第1の色C1,第2の色C2、及び第3の色C3は同じ、或いは類似した色に知覚され得るように設計する点である。
また、第2の要件は、第2の色C2に含まれるブラック(K)、及び/或いはグリーン(G)のインク使用量は第1の色C1に含まれるブラック(K)、及び/或いはグリーン(G)のインク使用量以上となるように構成される。同様に、第3の色C3に含まれるブラック(K)、及び/或いはグリーン(G)の量は第2の色C2に含まれるブラック(K)、及び/或いはグリーン(G)のインク使用量以上となるように構成される点である。
例えば、図11における画素値Np1に対応する第1の色C1、第2の色C2、第3の色C3を構成するグリーン(G)のインク使用量が異なる。すなわち、画素値Np1に対する印刷色の1つであるグリーン(G)のインク使用量は、第1の色C1、第2の色C2、第3の色C3に対して夫々0%、50%、60%となっている(ブラック(K)の打ち込み量は第1の色C1、第2の色C2、第3の色C3に対して全て0%である)。このグリーン(G)のインク使用量の違いにより、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域は赤外光下において、夫々異なる明度で知覚されることになる。画素値Np5、及び画素値Np6も同様の方針でグリーン(G)のインク使用量を制御している。
また、画素値Np3に示すように、グリーン(G)の代わりにブラック(K)のインク使用量を制御するようにしても良い。画素値Np3に対しては、グリーン(K)のインク使用量は、第1の色C1、第2の色C2、第3の色C3に対して夫々0%、3%、7%となっている(グリーン(G)のインク使用量は第1の色C1、第2の色C2、第3の色C3に対して全て0%である)。
また、画素値Np2に示すように、グリーン(G)及びブラック(K)のインク使用量を制御するようにしても良い。画素値Np2に対しては、第1の色C1はグリーン(G)・ブラック(K)のインク使用量は共に0%、第2の色C2はブラック(K)のインク使用量は3%、そして第3の色C3はグリーン(G)のインク使用量は夫々50%となっている。これは、図2を用いて説明したようにブラック(K)の赤外吸収特性がグリーン(G)の赤外吸収特性よりも大きいことに起因したインク使用量の構成となっている。特に、本実施形態に適応され得るインクでは、ブラック(K)の赤外吸収特性はグリーン(G)のおよそ12倍であることがわかっている。即ち、赤外光下で異なる明度となるためには、第2の色C2に含まれる3%のブラック(K)が有する赤外吸収特性の12倍である36%以上のグリーン(K)を第3の色C3は保有すれば良いことになる。本実施形態では、前述した第1の要件を同時に満たすようにするため、第3の色C3に50%のグリーン(G)を適用している。
また、画素値Np4に示すように、グリーン(G)及びブラック(K)の組み合わせのインク使用量を制御するようにしても良い。画素値Np4に対しては、第1の色C1はグリーン(G)・ブラック(K)のインク使用量は共に0%、第2の色C2はブラック(K)のインク使用量は10%、そして第3の色C3はグリーン(G)・ブラック(K)のインク使用量は共に5%となっている。画素値Np4においても、画素値Np2と同様に、ブラック(K)の赤外吸収特性がグリーン(G)の赤外吸収特性よりも大きいことに起因したインク使用量の構成となっている。即ち、第2の色C2に含まれるグリーン(K)10%が有する赤外吸収特性よりも、第3の色C3に含まれるブラック(K)5%、及びグリーン(K)5%が有する赤外吸収特性の方が大きいことに留意されたい。
以上に限らず、第1の色C1にブラック(K)もしくはグリーン(G)のインク使用量を数%含んでもよい。その際は、第2の色C2はそれ以上の%のブラック(K)もしくはグリーン(G)のインク使用量、第3の色C3はさらにそれ以上の%のブラック(K)もしくはグリーン(G)のインク使用量を含むようにすべきなのは当然である。
再び、図4に戻って説明を続ける。識別画像出力部45は、識別画像データ生成部44から識別画像データが入力されると、プリンタ311(図3)を用いて、印刷媒体(記録紙)上に識別画像データに従った印刷い、識別画像データが印刷された印刷物を出力する。記録紙上に印刷された識別画像データは、通常光下では図12(C)のように見えるが、赤外光を照射した環境において赤外線カメラで撮影して得た画像は、図12(D)のように潜像(「Original」の文字領域、及びその上下に左右に引かれた線画領域)がそれぞれ異なる輝度の画像として識別可能となる。
以上、本実施形態における画像生成装置の構成について説明した。
尚、本実施形態は後述する色情報生成装置71が生成した色情報を色情報取得部47が取得し、色情報保持部46に保持しているものとして説明したが、本発明はこれに限定されることなく、画像処理装置41内部に後述する色情報生成装置71を有し、識別画像生成処理時に色情報を生成するようにしても良い。
<画像生成処理のフロー>
以下、図5を用いて本実施形態における画像生成装置で実行される印刷画像生成処理(印刷で使用される各画素毎の各インクの使用量の算出)のフローを説明する。図5は本実施形態に適応可能な画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
まず、画像入力部42が画像データを入力し(S51)、潜像画像生成部43が潜像画像データを生成する(S52)。そして、識別画像データ生成部44が、入力された画像データ、及び潜像画像データの最初の画素に着目する(S53)。そして、潜像画像データにおける着目した画素の画素値により以降の処理を切り替える(S54)。ここで、図12(B)で説明したように、本実施形態における潜像領域データは3値の画素値で構成されることに留意されたい。即ち、背景領域が「0」、線画領域が「1」、文字領域が「2」となるように構成されている3値画像データである。
S54では、S51にて入力した画像データ中の着目画素の値から、色情報テーブル(図11)を参照し、もっとも近い色Npi(図示の場合iは1乃至6のいずれか)を求める。ここでもっとも近い色は、色空間における距離が最小となるものを見つければ良い。色空間の種類は問わないが、実施形態の場合、RGBの値での画像データを入力するので、色空間の変換が不要なRGB色空間での距離で良い。さて、色Npiが求まると、潜像画像データ中の着目画素の画素値が「0」である場合には、色情報保持部46が保持している色情報を参照し、着目した画素の画像データの画素値に対応するインク使用量のうち、「第1の色C1」を識別画像データとする(S57)。例えば、色Np2であると決定されている場合、第1の色C1として、C=24、M=13、Y=09、L=R=G=B=0として決定される。また、潜像画像データの着目画素位置の画素値が「1」である場合には、色情報保持部46が保持している色情報を参照し、着目した画素の画像データの画素値に対応するインク使用量のうち、「第2の色C2」を識別画像データとする(S56)。或いは、潜像画像データの画素値が「2」である場合には、色情報保持部46が保持している色情報を参照し、着目した画素の画像データの画素値に対応するインク使用量のうち、「第3の色C3」を識別画像データとする(S55)。そして、全ての画素を処理したか否かを判定し(S59)、まだ未処理の画素が残っている場合は次の画素を、例えばラスタスキャン順で選択する(S58)。一方、全ての画素の処理が完了した場合には、識別画像出力部45が最終的に生成された識別画像データをプリンタ311に出力する(S510)。
尚、本実施形態は潜像画像(図12(B))が3値の多値画像データであるため、S54では3つの値に応じて処理を切り替えているが、4値以上の階調を有する多値画像である場合には、階調数分の値に応じて処理を切り替えるようにすれば良い。以上、本実施形態における印刷画像生成処理のフローについて説明した。
<色情報生成装置の構成>
次に、図7に従い、本実施形態に適応される色情報生成装置71の構成を説明する。尚、以下の説明では、前述したホストコンピュータ31に電源が投入され、OSが作業用メモリ35にロードされている場合である。この場合、各処理部は、該当するプログラム及びそれを実行するCPU33、場合によっては周辺のハードウェアでもって実現することになる。
図7に示すように、本実施形態における色情報生成装置71は、画素値入力部72、色変換処理部73、色情報演算部74、測定データ保持部75、及び色情報出力部76から構成される。尚、ここで説明する色情報生成処理はソフトウェア処理により実現されても良い。その場合には、上記各部は上記処理に必要な機能を概念的なものとして捉えたものと考慮されるべきものである。
画素値入力部72は、所定の画素値を入力し、入力した画素値を色変換処理部73に出力する。本実施形態においては、画素値はR、G、Bの各色を所定のビット数で表す値であるものとする。画素値入力部72は、画素値が表すR、G、Bの値を夫々順に、或いは所定の間隔で自動的に発生し、発生した画素値を出力するようにしても良い。或いは、ユーザがキーボード312により入力した値や、マウス313により選択した値を画素値として出力するようにしても良い。或いは、図4における画像入力部42により入力された画像データに含まれる画素値を順に入力するようにしても良い。
色変換処理部73は、画素値入力部72から画素値を入力し、入力した画素値をデバイス非依存の色空間であるL*a*b*値に変換し、更に変換したL*a*b*値をデバイス依存の色空間であるL’*a’*b’*値に変換し、変換したL’*a’*b’*値を色情報演算部74に出力する。ここで、デバイスとは最終的に識別画像データを出力するプリンタ311である。
色変換処部73における色変換処理により、入力された画素値を一旦共通の色空間データに変換し、共通の色空間データからデバイスで表現可能な色空間変換に変換できる。この処理により、入力された画素値をプリンタ311において使用するインクで出力可能な色に変換可能となる。尚、色変換処理部73における色変換処理については、当該分野の専門家にとって公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
色情報演算部74は、前段の色変換処理部73が出力したL’*a’*b’*値から、後述する測定データ保持部75が保持している色測定データを用いてインク使用量を算出し、算出したインク使用量を出力する。色情報演算部74における色情報演算処理の詳細については後述する。
測定データ保持部75は、インク使用量に対するL*a*b*値を色測定データとしてテーブル(以降、色測定テーブルと呼ぶ。)で複数保持している。
ここで、本実施形態における色測定テーブルの例を図9の参照符号94、98に示す。図9に示すように、本実施形態における色測定テーブルは、色測定データL*a*b*に対する各インク使用量を対応付けて保持している。これらのL*a*b*値は、インク使用量を順次変化させた複数の測定パッチを印刷し、通常光を照射した環境で予め測定した値である。
図に示すように、本実施形態における色測定テーブルはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(K)を含むインクから構成される第1のグループ94と、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びグリーン(G)を含むインクから構成される第2のグル−プ98から構成されている。また、第1のグループ94はブラック(K)の使用量が「0」である色測定テーブル91、「2」である色測定テーブル92、「4」である色測定テーブル93、…といった具合に、ブラック(K)のインク使用量が段階的に増加するような色測定テーブルを保持している。同様に、第2のグループ98はグリーンの使用量が「0」である色測定テーブル95、「2」である色測定テーブル96、「4」である色測定テーブル97、…といった具合に、グリーン(G)のインク使用量が段階的に増加するような色測定テーブルを保持している。即ち、本実施形態によれば、赤外吸収特性が比較的大きなインクの種類によりグループ分けされ、且つ各グループ内では赤外吸収特性が比較大きなインクの使用量が段階的に変化するような色測定テーブルを保持していることに留意されたい。
尚、本実施形態では図9に示すようにブラック(K)、及びグリーン(G)はインク使用量が2段階ずつ増加するような例を示しているが本実施形態はこれに限定されることなく、任意の段階で増加・減少するように構成することが可能である。また、本実施形態は図9に示すようにブラック(K)、及びグリーン(G)を利用する例を示しているが、赤外吸収特性が比較的大きなインクであれば、種々のインクを適用可能であることは可能である。この場合、赤外吸収特性が大きなインクの種類毎にグループ化すれば良い。
色情報出力部76は、前段の色情報演算部74が演算したインク使用量を色情報として出力する。色情報出力部76が出力した色情報は前述した画像処理装置41内の色情報保持部46に保持される。以上、本実施形態における色情報生成装置の構成について説明した。
<色情報生成処理のフロー>
以下、図8を用いて本実施形態における色情報生成装置71で実行される色情報生成処理のフローを説明する。図8(A)は本実施形態に適応可能な色情報生成処理の流れを示すフローチャートである。
まず、画素値入力部72が画素値を入力し(S81)、入力した画素値を色変換処理部73がL*a*b*値に変換し(S82)、更に変換したL’*a’*b’*値をL’*a’*b’*値に変換する(S83)。その後、色情報演算部74が色測定テーブルから利用する色測定テーブルを選択する(S84)。色測定テーブル選択処理の詳細は後述する。そして、色測定テーブル選択処理が成功したかエラーかを判定する(S85)。エラーである場合には、S81に処理を戻し、S81が次の画素値を入力する。エラーでなければ、処理をS86に進める。色情報演算部74は、変数iを1に設定し(S86)、S83で変換したL’*a’*b’*値に空間的に近いL*a*b*値を有する4つの色測定データを、S84で選択した色測定テーブルの中から選択する(S87)。そして選択した測定データから、L’*a’*b’*値に等しくなるような各インク使用量を四面体補間法を用いて算出する(S88)。
ここで、本実施形態における四面体補間法について図10を用いて説明する。図10において、4点P11、P12、P13,P14はLab空間における4つの測定データをプロットしたものである。特に、これらの4点は第1の色測定データに含まれる点を表している。例えば、P11はシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の使用量を夫々C11、M12、Y13とした場合の測定データがL*a*b*空間で夫々L11、a11、b11であることを示している。また、TpはL*a*b*値が夫々L’*、a’*、b’*(即ち、S83で算出した値)となるような点である。S88では、四面体補間により点Tpにおけるインク使用量C、M、YをP11、P12、P13、及びP14から算出することになる。尚、四面体補間法の詳細については、当該分野の専門家にとって公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。また、本実施形態は点Tpにおけるインク使用量C、M、Yを算出するために4点を用いた四面体補間を適用するものとするが、本発明はこれに限定されることなく、任意数の点を用いて補間するようにしても良い。
図8に戻って説明を続ける。色情報演算部74は、変数iが3であるか否かを判定し(S89)、3でなければ変数iを1だけ増加させ(S810)、処理をS87に戻す。即ち、S86からS810のループにより、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域を構成する各インクの組み合わせが算出されることになる。一方、変数iが3である場合、処理をS811に進める。尚、本実施形態は潜像画像(図12(B))が3値の多値画像データであるため、S89では変数iが3であるか否かを判定しているが、4値以上の多値画像である場合には、識別画像が有する階調数と同じであるか否かを判定するようにすれば良い。
色情報演算部74は、S88において算出した各インク使用量を色情報として記録する(S811)。そして、画素値入力部72が入力した全ての画素値に対する処理を完了したか否かを判定し(S812)、完了していない場合には、次の画素値をS81が入力して処理を続ける。一方、全ての画素値に対する処理が完了した場合には、色情報出力部76が色情報を出力し(S813)、色情報生成処理を終了する。以上、本実施形態における色情報生成処理のフローについて説明した。
<色測定テーブル選択処理>
次に、図8における、S84の色測定テーブル選択処理の詳細について図16(A)を用いて説明する。
まず、色情報演算部74が利用するインクの種類を選択する(S161)。特に、本実施形態では、赤外吸収特性が大きいインクであるブラック(K)、及びグリーン(G)の何れか、或いは両方を選択する。例えば、予め選択しておいたインク種類をRAM35等に保持しておき、S161は保持してあるインク種類を取得するようにすれば良い。或いは、モニタ32等にインク種類の候補を表示し、利用者がマウス312、或いはキーボード313等を用いて所望のインク種類を選択するようにしても良い。
次に、色情報演算部74はS161で選択したインクのインク使用量の幅を選択する(S162)。本実施形態では、インクの種類毎にインク使用量の幅をRAM85等に設定・保持しておき、S161で選択したインク種類に応じてインク使用量の幅を取得するようにする。例えば、ブラック(K)の場合のインク使用量の幅を「5」、グリーン(G)の場合の「10」とする。S162で選択したインク使用量の幅が、第1の領域と第2の領域、或いは第2の領域と第3の領域に含まれるブラック(K)・グリーン(K)のインク量の差となる。ブラック(K)・グリーン(G)は赤外吸収特性が大きいインクであるため、S162で選択するインク使用量の値が大きいほど赤外光下における第1の領域と第2の領域の明度差、及び/或いは第2の領域と第3の領域の明度差が大きくなる。一方、インク使用量の値が大きい場合には、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域の色の違いが大きいことになるため、後述するS166における判定が「Y」になりにくくなる。尚、本実施形態では、第1の領域と第2の領域、及び第2の領域と第3の領域におけるインク使用量の幅を同じ値に設定するものとして説明するが、異なる値を設定するようにしても良い。
次に、色情報演算部74はS161で選択したインクの最小インク使用量を選択する(S163)。S163で選択した最小インク使用量が第1の領域に含まれるブラック(K)、及び/或いはグリーン(G)のインク使用量として利用されることになる。
そして、S161、S162、及びS163において選択したインクの種類、インク使用量の幅、及び最小インク使用量に基づき、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域における夫々の初期インク使用量を決定する(S163)。以降では、S163で決定された第1の領域、第2の領域、及び第3の領域におけるブラック(K)、或いはグリーン(G)の初期インク使用量を、初期インク使用量、或いは単にインク使用量と表現する。例えば、S161でインクの種類をブラック(K)、S162でインクステップを「5」、S163で最小インク使用量を「0」と選択したと仮定する。この場合、S163ではブラック(K)の初期インク使用量として第1の領域に「0」、第2の領域に「5」、第3の領域に「10」使用するものと決定する。
S163において初期インク使用量を決定した後、測定データ保持部75が保持している色測定テーブル(図9)から、決定した初期インク使用量に基づいて色測定テーブルを取得する(S165)。前述した例の場合、ブラック(K)を含む第1のグループ(図9における96)の中からブラック(K)を「0」、「5」、及び「10」だけ含む3つの色測定テーブルを取得することになる。
次に、S83で変換されたL’*a’*b’*の値が、S163で取得した3つの色測定テーブルによって表現可能な色域に含まれるか否かを判定する(S166)。この判定方法の詳細について図14を用いて説明する。
図14はS163で取得した3つの色測定テーブルによって表現され得る夫々の色域をLab空間上で表現した図である。説明を簡単にするために、L*軸に平行な断面だけを表している。図14(A)において参照符号141は、S163で取得された色測定テーブルのうちブラック(K)を「0」含む色測定テーブルが表現可能な色域である。同様に、参照符号142、及び143はブラック(K)を夫々「5」、及び「10」含む色測定テーブルが表現可能な色域である。図14(A)に示す例の場合、これら3つの色域には共通する領域144(図中、斜線で示した領域)が存在している。別の言い方をするならば、これら3つの色測定テーブルは、インク使用量が異なるにも関わらずLab空間上で距離が近い色(即ち、類似した色)を含むことになる。図14(A)に示すように、3つの色域に共通領域が存在し、且つ、S83で変換されたL’*a’*b’*の値がこの領域内に存在している場合、S166は「Y」と判定される。一方、図14(A)に示すように共通領域が存在しているにも関わらず、S83で変換されたL’*a’*b’*の値がこの領域内に存在していない場合は、S166は「N」と判定される。或いは、例えばS165で取得された3つの色測定テーブルが、ブラック(K)を「0」、「15」、「30」含むものであった場合、色測定テーブルが表現可能な色域は、夫々図14(B)における141、142、143のようになる。図14(B)に示すように3つの色域に共通領域が存在しない場合も、S166は「N」と判定される。
図16(A)に戻って説明を続ける。S166において「Y」と判定された場合は処理をS167に進め、S165が取得した3つの色測定テーブルを最終的に選択した色測定テーブルと決定し(S167)、テーブル選択処理を終了する。一方、S166において「N」と判定された場合は、テーブル選択処理に失敗したことを「エラー」として通知し(S168)、処理を終了する。以上、本実施形態における色測定テーブル選択処理の詳細について説明した。
以上説明したように本第1の実施形態によれば、可視光下で視認するための画像データを印刷しつつも、それを赤外線下で赤外線カメラ等の撮像装置を介して見ると、3値以上の多値の識別画像が視認できる印刷物を生成できるようになる。
なお、色情報保持部46は赤外線の吸収率が異なる色情報C1、C2、…、CNのN種類を保持する。そして、潜像画像生成部43(赤外線潜像入力手段に対応する)はM階調(N≧M≧3)の多値の赤外線潜像画像データを入力する。そして、入力した赤外線潜像画像データの着目画素の値に従って、1つの色情報Ci(1≦i≦N)を決定し、決定した色情報Ciを、着目画素に対する印刷用画像データの画素値として出力すれば良いので、上記実施形態で限定されるものではない。
<変形例1>
上述した第1の実施形態では、図16(A)に示したようにS166において「N」と判定された場合に「エラー」と通知し、色測定テーブル選択処理を終了していた。この場合、S81(図8)で入力された画素値に対する色情報は生成されないことになる。以降では、S166において「N」と判定された場合でも、色情報を生成できる変形例を説明する。
図16(B)は、本実施形態の変形例1に適応可能な色測定テーブル選択処理の流れを説明するフローチャートである。本変形例におけるフローチャートにおいて、S161〜S168は図16(A)に示した処理と同様である。よって、以降では本変形例において処理が異なるS169、及びS1610について説明する。
本変形例においては、S166において「N」と判定された場合は処理をS169に進める。S169では、S163で決定した初期インク使用量のうち少なくとも1つのインク使用量が所定の規則に従って変更される。所定の規則として、例えば3つのインク使用量のうち1つのインク使用量を1だけ増加させることが適応可能である。この場合、前述した様に、変更前のインク使用量がブラック(K)が夫々「0」、「5」、「10」である時、ブラック(K)を夫々「1」、「5」、「10」に変更するようにすれば良い。(最初のブラック(K)のインク使用量が「1」だけ増加している。)これを前述した図14を用いて説明するならば、ブラック(K)のインク使用量の増加により明度が下がり、図14(B)における色域141が下方に移動することを意味する。即ち、たとえS166において3つの色域に共通領域が存在しなかった場合でも、S169においてインク使用量を変更することによって、次回のS166における判定において共通領域が発生する可能性が大きくなるように工夫している。もちろん、3つのインク使用量のうち2つ、或いは3つのインク使用量を同時に変化させても構わない。或いは、1だけ増加させる代わりに任意の値だけ増加・減少させても構わない。いずれにしても、S169の前後で少なくとも1つ以上のインク使用量が変更される。
S169においてインク使用量が変更された後、変更後のインク使用量の差が閾値TH_Iより大きいか否かが判定される(S1610)。ここで、インク使用量の差とは、第1の領域におけるブラック(K)・グリーン(G)のインク使用量と第2の領域におけるブラック(K)・グリーン(G)のインク使用量の差を意味する。同様に、第2の領域におけるブラック(K)・グリーン(G)のインク使用量と第3の領域におけるブラック(K)・グリーン(G)のインク使用量の差を意味する。閾値TH_Iは予め所定の値をRAM35やHD36に保持しておけば良い。前述したように、S169によりインク使用量を変更することにより、次回のS166における判定において共通領域が発生する可能性が大きくなる。しかしながら、S169におけるインク使用量の変更が大き過ぎる場合には、第1の領域と第2の領域、或いは第2の領域と第3の領域のブラック(K)・グリーン(G)のインク使用量の差が小さくなり過ぎる場合がある。インク使用量の差が小さくなり過ぎた場合、赤外光下における第1の領域と第2の領域、或いは第2の色領域と第3の色領域の明度差が小さくなり、結果として識別しにくくなってしまう。この現象を防止するため、本実施形態ではS1610において変更後のインク使用量の差が所定の閾値以下にならないようにしている。
S1610でインク使用量の差が閾値TH_Iより大きいと判定された場合は、処理をS165に進める。即ち、変更後のインク使用量により再度色測定テーブルの取得を試みる。さもなければ、色測定テーブルは決定せずに、S168で「エラー」と通知し、テーブル選択処理を終了する。以上、本実施形態における色測定テーブルの変形例について説明した。
<変形例2>
上述した実施形態では、図16(A)に示したようにS162においてインクステップを選択する際、予めRAM85等に設定・保持してある値を選択するようにしていた。しかしながら、本発明はこれに限定されることなく、利用者が入力した所望の階調数、インク打ち込み量の最大値及び最小値に基づいてインク使用量の幅を自動的に算出し、算出したインク使用量の幅を用いて色測定テーブルを選択するようにすることも可能である。以降では、この場合の変形例を説明する。
図8(B)は、本実施形態の変形例2に適応可能な色情報生成処理の流れを説明するフローチャートである。本変形例におけるフローチャートにおいて、S81〜S813は図8(A)に示した処理と同様である。本変形例ではS81における画素値入力処理に先立って、インク使用量の幅算出処理(S814)が追加されていることが前述した実施形態との違いである。以降では、S814におけるインク使用量の幅算出処理の詳細を説明する。
図13は本実施形態に適応可能なインク使用量の幅算出処理の流れを説明するフローチャートである。
まず、利用者がマウス312やキーボード313を用いて所望の階調数N(S131)、及び最大インク使用量Cmax、及び最少インク使用量Cmin(S132)を入力する。そして、入力された階調数N、最大インク使用量Cmax、及び最少インク使用量Cminを用いて以下の式を用いて、インク使用量の幅Sを算出する。
S=(Cmax−Cmin)/(N−1) (式1)
算出したインク使用量Sは一旦RAM35等に保持しておく。ここで、式1におけるインク少量の幅Sの算出方法について、図15を用いて説明する。図15は階調数Nが「3」、「4」、及び「5」、そして最小インク使用量Cmin・最大インク使用量Cmaxが夫々「2%」・「12%」の場合の例について説明している。これらの値を式1に入力することによって、インク使用量の幅Sは夫々「10/2」、「10/3」、「10/4」と算出される。
そして、S133で算出したインク使用量の幅Sが所定の閾値TH_Sより小さいか否かを判定する(S134)。インク使用量の幅Sが閾値TH_Sより小さい場合には処理をS135に進め、さもなければインクステップ算出処理を終了する。S135では、S131、及びS132において入力された値により算出されたインク使用量Sが小さ過ぎる旨をモニタ32(図3)等に表示することにより警告を出した後、処理をS131に進める。
本変形例では、利用者が任意の階調数N、最大インク使用量Cmax、及び最少インク使用量Cminを入力することが可能である。このため、これらの入力された値によって算出されたインク使用量Sの幅が小さ過ぎる場合、赤外光下において所望の明度差が発生しない可能性がある。よって、本変形例ではS134において算出されたインク使用量Sが閾値TH_Sより小さい場合は、S135で警告を出すと共に、処理をS131に戻し、再度別の階調数N、最大インク少量Cmax、及び最小インク使用量Cminを入力させる。
尚、複数のインクの種類(例えば、ブラック(K)とグリーン(G))に対して夫々個別のインク使用量の幅を設定する場合、以上説明したインク使用量の幅算出処理をインクの種類毎に適応しても良い。
また、本変形例においては、後段のテーブル選択処理(図16)におけるS162では、式1によって算出されたインク使用量の幅SをRAM35等から取得して適用するようにすれば良い。また、S163における最小インク使用量選択処理はスキップすれば良い。
以上、所望の階調数が満たせない場合は、警告後、利用者が階調数の再入力を行うとしたが、これに限らず、利用者の再入力無しに、入力された画像から、実現できる最大階調数を再計算し、その階調数で処理を進めるようにしてもよい。もしくは、最初の利用者による所望の階調数Nの入力を不要とし、入力画像から階調数を自動計算する方法も考えうる。その際は、あらかじめ保存している最大インク使用量Cmax、最少インク使用量Cmin及び閾値TH_Sのデフォルト値から実現できる最大階調数を計算すればよい。以上、本実施形態における色情報生成処理の変形例について説明した。なお、上記では、色材としてインクを用いて説明したが、トナーを用いてもよいことは言うまでもない。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態、並びにその変形例では、画像生成装置41及び色情報生成装置71が、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータにて実現する例を説明した。本第2の実施形態では、画像生成装置41の幾つかの機能を印刷装置に組み入れた例を説明する。更に、上記第1の実施形態では、画像入力部42が通常光下で視認できる画像を入力或いは生成し、潜像画像生成部43が赤外線下において赤外線撮像装置で認識できる画像を入力或いは生成するものとした。このため、上記第1の実施形態では、2つの画像データを必要とした。しかし、単に赤外線下で赤外線撮像装置でのみ意味のある画像が見えれば良い、換言すれば、通常光下では一見無意味な画像にして良いのであれば、潜像画像のみを入力しても構わない。本第2の実施形態ではかかる例について説明する。
図17は、本第2の実施形態における印刷装置1700のブロック構成図を示している。この印刷装置1700は、装置全体の制御を司るCPU1701、プログラム、フォントデータ、及び、後述する潜像用インクテーブル1703(詳細後述)を記憶しているROM1702、CPU1702のワークエリアとして使用されるRAMを有する。また、ホストコンピュータからの印刷データを受信するインタフェース1705、受信した印刷データに基づき印刷用画像データを展開するための画像メモリ1706、インクを記録紙上に印刷するプリンタエンジン1708、並びに、画像メモリ1706に展開された各画素毎のインクの値のプリンタエンジン1708に出力するエンジンインタフェース1707を有する。
説明を単純化させるため、第2の実施形態における印刷装置が有するインクの種類は、C、M、Y、Kの4種類であり、その赤外線吸収率は図2と同じであって、Kインクのみがその使用量に応じて赤外線吸収率が高くなり、他のCMYのインクは赤外線に対して吸収しない(しても無視できる程度)とする。
さて、本第2の実施形態における潜像用インクテーブル1703は、図19の構成となっている。図示において、左端のフィールドは、赤外線潜像用の画素値が割り当てられている。実施形態では、3値の例を示しているので、値は0、1、2のいずれかである。また、左端フィールド以外の「Ci,j」のiは潜像の画素値を示し、jは色を特定するための値であり0乃至nのいずれかの値をとる。ここで、潜像用インクテーブル1703は次の3つの条件1乃至3を満たすものとする。
条件1:Ci,0乃至Ci,n(iを固定)は、同じ赤外線吸収率となる色インクの組み合わせである。例えば、C0,0、C0,1、…C0,nのY,M,Cのインクは互いに異なっても良いが、Kインクはいずれも同じ値である。
条件2:C0,x、C1,x、及び、C2,x(xは0乃至nの任意の値()は互いに赤外線吸収率が異なる。
条件3:C0,j乃至C2,j(jを固定)は、通常光下での人間の視覚では同色もしくは知覚的できない程度に近似する色である(色差が設定した閾値以下であれば良い)。例えば、図19における垂直に並ぶ{C0,1、C1,1、C2,1}は同色もしくは近似色であることを意味する。
以上の前提の元、操作者は、ホストコンピュータ上で、適当なアプリケーションプログラムを実行して、例えば図18に示すコンサートチケットのデザインを編集、及び、作成する。ただし、そのアプリケーションは、図示の領域1801内については、画素値が3階調の画像を描画編集し、尚且つ、操作者はその領域1801内は赤外線潜像領域として設定できるものとする。そして、操作者は、同アプリケーション上で、印刷を指示したとする。この結果、ホストコンピュータ上のプリンタドライバは、領域1801以外については通常と同じ処理を行ってPDLデータを生成し、領域1801内についてはその領域(例えば、矩形領域の左上隅位置と、水平、垂直方向のサイズ)が赤外線潜像領域であることをコマンドと、その内部の3値のイメージデータをPDLデータとして生成し、本印刷装置1700に出力するものとする。
印刷装置1700のCPU1701は、ホストコンピュータからの印刷データを受信すると、それをRAM1704内に確保された受信バッファに格納する処理と、格納した印刷データに基づく1ページ分の印刷イメージを画像メモリ1706に展開する処理(レンダリング処理)とエンジンI/F1707を介してプリンタエンジン1708への出力処理を行う。印刷データの受信し、受信バッファへの格納処理は、通常のプリンタと同じであるので、以下では、CPU1701による、レンダリング処理及びプリンタエンジンへの出力処理を図20のフローチャートに従って説明する。
CPU1701は先ず受信バッファからデータをリードする(S201)。そして、それが赤外線潜像コマンドであるか否か(S202)、ページエンドコマンドであるか否か(S203)を判定する。赤外線潜像コマンドでもなく、ページエンドコマンドでもないと判定した場合、通常のPDLコマンドであると判定してよいので、そのコマンドに応じたレンダリング処理を行う(S205)。一方、赤外線潜像コマンドであると判定した場合には、赤外線潜像用のレンダリング処理を実行する(S204)。また、ページエンドコマンドであると判定した場合、それ以前に画像メモリ1706に展開されたレンダリング結果を、エンジンI/F1707を介してプリンタエンジン1708に出力し、記録紙等の記録媒体上に画像形成を行う。
S205の通常レンダリング処理は本願発明の本質ではなく、且つ、公知のものでよいので、以下ではS204における赤外線潜像用レンダリング処理を図21のフローチャートに従って説明する。
CPU1701はS251にて、受信バッファから赤外線潜像の画素値pをリードする。先に説明したように、pの値は0、1、2のいずれかである。次いで、CPU1701は乱数rを発生する(S252)。乱数の発生アルゴリズムは問わないし、それをソフトウェア、ハードウェアのいずれで発生しても構わない。ただし、発生する乱数rは図19からもわかるように0乃至nの範囲の整数である。この後、潜像用インクテーブル1703における、Cp,rで特定される各インク量{Y,M,C,K}を読出し、その読出したインク量を着目画素の印刷画素値として画像メモリ1706の該当する位置に書き込む(S253)。この後、処理はS254に進み、赤外線潜像領域の全画素について上記処理を終えたか否かを判定し、否の場合には次の画素のレンダリングのためS251に戻る。また、S254にて、赤外線潜像領域内の全画素のレンダリングを終えたと判定した場合、本処理を終える。
以上の結果、図18に示すようなチケットが印刷され、且つ、領域1801は通常光下ではn種類の色がランダムに配置された画像(スクランブル画像)として見え、赤外線下で且つ赤外線カメラを通して見ると図示の参照符号1802に示すような2階調を越える多階調(実施形態では3階調)の画像を見ることができる。
なお、第2の実施形態では、赤外線潜像用インクテーブルを印刷装置が保持するものとして説明したが、例えばホストコンピュータが保持しても構わない。この場合、ホストコンピュータにて実行されるプリンタドライバが、図21に相当する処理を行うことになる。
なお、上記第2の実施形態では、記録材の種類がCMYKの4種類であり、赤外線潜像が3値であることを前提にした。しかし、これによって本願発明が限定されるものではない。すなわち、可視光下での色差が予め設定された閾値以下であって、赤外線の吸収率を特定する値をpとした場合の色情報を{Cp,1、Cp,2、…、Cp,q}(qは2以上の整数)と表わしたとき、潜像用インクテーブル1703は、互いに異なる赤外線吸収率p1乃至PNの色情報{Cp1,1、Cp1,2、…、Cp1,q}、{Cp2,1、Cp2,2、…、Cp2,q}、…、{CpN,1、CpN,2、…、CpN,q}を保持すれば良い。そして、入力した赤外線潜像画像データの着目画素の値に従って赤外線吸収率を特定する値Lを決定し、所定の乱数発生手段を用いて1乃至qの範囲にある乱数値rを発生させ、決定した値L,rで特定される色情報CL,rを、着目画素に対する印刷用画像データの画素値として出力すれば良い。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (7)

  1. 記録色材を印刷媒体に付着させて印刷する印刷手段に、印刷用画像データを出力する画像処理装置であって、
    可視光下での色差が予め設定された閾値以下であって、赤外線の吸収率を特定する値をpとした場合の色情報を{Cp,1、Cp,2、…、Cp,q}(qは2以上の整数)と表わしたとき、互いに異なる赤外線吸収率p1乃至PN(N≧3)の色情報{Cp1,1、Cp1,2、…、Cp1,q}、{Cp2,1、Cp2,2、…、Cp2,q}、…、{CpN,1、CpN,2、…、CpN,q}を保持する色情報保持手段と、
    M階調(N≧M≧3)の赤外線潜像画像データを入力する潜像入力手段と、
    入力した赤外線潜像画像データの前記着目画素の値に従って赤外線吸収率を特定する値Lを決定すると共に、所定の乱数発生手段を用いて1乃至qの範囲にある乱数値rを発生し、決定した値L,rで特定される色情報CL,rを、前記着目画素に対する印刷用画像データの画素値として前記印刷手段に出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記色情報は、赤外線の吸収が予め設定した閾値より高い色材の量に応じて、赤外の吸収が前記予め設定した閾値より低い色材の量が定まることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記色情報を構成する色材の最小の使用量、最大の使用量、及び前記赤外線潜像画像データの階調数Nを用いて、前記色情報の間の色材の使用量の差が決定されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 更に、可視光下で視認するための画像データを入力する画像入力手段を有し、
    前記出力手段は、前記着目画素の位置に対応する前記画像入力手段で入力された画像データにおける画素値、及び、前記潜像入力手段で入力した前記赤外線潜像画像データにおける画素値を用いて、前記色情報保持手段が有する1つの色情報を決定し、決定した色情報を前記着目画素に対する前記印刷用画像データの画素値として出力することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 記録色材を印刷媒体に付着させて印刷する印刷手段に、印刷用画像データを出力する画像処理装置の制御方法であって、
    色情報保持手段が、可視光下での色差が予め設定された閾値以下であって、赤外線の吸収率を特定する値をpとした場合の色情報を{Cp,1、Cp,2、…、Cp,q}(qは2以上の整数)と表わしたとき、互いに異なる赤外線吸収率p1乃至PN(N≧3)の色情報{Cp1,1、Cp1,2、…、Cp1,q}、{Cp2,1、Cp2,2、…、Cp2,q}、…、{CpN,1、CpN,2、…、CpN,q}を保持する色情報保持工程と、
    潜像入力手段が、M階調(N≧M≧3)の赤外線潜像画像データを入力する潜像入力工程と、
    出力手段が、入力した赤外線潜像画像データの前記着目画素の値に従って赤外線吸収率を特定する値Lを決定すると共に、所定の乱数発生手段を用いて1乃至qの範囲にある乱数値rを発生し、決定した値L,rで特定される色情報CL,rを、前記着目画素に対する印刷用画像データの画素値として前記印刷手段に出力する出力工程と
    を備えることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  6. コンピュータに、請求項に記載の画像処理装置の制御方法が有する各工程を実行させるプログラム。
  7. 請求項に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
JP2010259522A 2010-11-19 2010-11-19 画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム及び記憶媒体 Expired - Fee Related JP5715386B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010259522A JP5715386B2 (ja) 2010-11-19 2010-11-19 画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム及び記憶媒体
US13/277,064 US9077914B2 (en) 2010-11-19 2011-10-19 Image processing apparatus and control method thereof printing image data having M tones under infrared light

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010259522A JP5715386B2 (ja) 2010-11-19 2010-11-19 画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム及び記憶媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012114523A JP2012114523A (ja) 2012-06-14
JP5715386B2 true JP5715386B2 (ja) 2015-05-07

Family

ID=46064123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010259522A Expired - Fee Related JP5715386B2 (ja) 2010-11-19 2010-11-19 画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム及び記憶媒体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9077914B2 (ja)
JP (1) JP5715386B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5715385B2 (ja) * 2010-11-19 2015-05-07 キヤノン株式会社 情報生成装置、情報生成方法、画像処理装置、画像処理方法
CN112130776A (zh) * 2019-06-25 2020-12-25 株式会社理光 图像处理装置、打印系统、记录媒介及潜像嵌入方法
CN114979589B (zh) * 2021-02-26 2024-02-06 深圳怡化电脑股份有限公司 图像处理方法、装置、电子设备及介质

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06210987A (ja) 1993-01-19 1994-08-02 Canon Inc 非可視化情報記録媒体、非可視化情報検出装置並びに記録剤
US5903712A (en) * 1995-10-05 1999-05-11 Goss Graphic Systems, Inc. Ink separation device for printing press ink feed control
US5708717A (en) * 1995-11-29 1998-01-13 Alasia; Alfred Digital anti-counterfeiting software method and apparatus
US6106110A (en) * 1996-10-09 2000-08-22 Nocopi Technologies, Inc. Secure thermal ink jet printing composition and substrate and method and apparatus utilizing same
JP3544536B2 (ja) 2001-10-30 2004-07-21 独立行政法人 国立印刷局 網点印刷物及びその印刷方法
JP3787534B2 (ja) * 2002-05-20 2006-06-21 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP4608867B2 (ja) * 2003-10-22 2011-01-12 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置
JP4428998B2 (ja) 2003-12-10 2010-03-10 キヤノン株式会社 画像処理装置および方法
JP4449516B2 (ja) * 2004-03-19 2010-04-14 富士ゼロックス株式会社 カラー画像形成用現像剤、画像形成方法および画像形成装置
JP2006303807A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Sharp Corp 電子透かし埋め込み装置、電子透かし埋め込み方法、その方法をコンピュータに実現するプログラム、そのプログラムを記録した機械読取可能な記録媒体および印刷物
US7826112B2 (en) 2007-10-24 2010-11-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Color conversion apparatus and color conversion method
JP2009190347A (ja) * 2008-02-18 2009-08-27 Seiko Epson Corp インク量データ生成方法、インク量データ生成装置、およびプログラム
US8111432B2 (en) * 2008-04-21 2012-02-07 Xerox Corporation Infrared watermarking of photographic images by matched differential black strategies
HRP20080466A2 (hr) * 2008-09-22 2010-03-31 Žiljak Vilko Infracrveni tisak sa procesnim bojama
JP5652022B2 (ja) 2009-08-07 2015-01-14 株式会社リコー 色材量決定テーブル作成方法および色材量計測装置
JP2011040903A (ja) * 2009-08-07 2011-02-24 Seiko Epson Corp 画像処理装置
JP5494074B2 (ja) 2010-03-18 2014-05-14 株式会社リコー 画像形成装置、電気機器および記録制御方法
JP5921120B2 (ja) 2011-09-07 2016-05-24 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012114523A (ja) 2012-06-14
US9077914B2 (en) 2015-07-07
US20120127492A1 (en) 2012-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4610802B2 (ja) グレイレベル画像のエッジエンハンスメント
US7903872B2 (en) Image-processing apparatus and method, computer program, and storage medium
US8045221B2 (en) Image-processing device, image-processing method, and recording medium
US8649061B2 (en) Laser print apparatus with dual halftones
JP4840495B2 (ja) 画像処理装置及びコンピュータプログラム
CN105407251A (zh) 图像处理装置及图像处理方法
JP7447193B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2005051356A (ja) 減色処理装置及び減色処理方法
JP5715386B2 (ja) 画像処理装置及びその制御方法、並びにプログラム及び記憶媒体
US20150098098A1 (en) Image processing apparatus and image processing method
JP3796985B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法および記憶媒体
JP6171727B2 (ja) 画像処理装置、シート、コンピュータプログラム
JP6765103B2 (ja) 画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法
JP5662768B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法
JP4228804B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体
JP2001052157A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
JP2005295131A (ja) 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP5715385B2 (ja) 情報生成装置、情報生成方法、画像処理装置、画像処理方法
JP6834701B2 (ja) 画像処理装置、および、コンピュータプログラム
JP6794901B2 (ja) 画像処理装置、および、コンピュータプログラム
JP2011061539A (ja) 画像処理方法、コンピュータプログラム、情報記録媒体、画像処理装置、画像形成装置
JP2011077697A (ja) 画像処理装置、画像形成装置、及び画像処理プログラム
JP2006005907A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び擬似中間調マトリクス作成方法
EP1605684B1 (en) Method of processing a digital image in order to enhance the text portion of said image
JP2013219683A (ja) 画像処理装置および画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150313

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5715386

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees