JP5715215B2 - 軌跡データの表示部を備えた工具軌跡表示装置 - Google Patents
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Description
本発明は、工作機械の工具先端点等の代表点の軌跡を表示する工具軌跡表示装置に関する。
従来、工作機械の工具先端点等の代表点の指令軌跡と、その指令に従って工具先端点等の代表点を実際に移動させたときのフィードバック軌跡とを重ねて表示し、指令軌跡に対する誤差を視覚的に確認することが行われている。
例えば特許文献1は、最新のフィードバック軌跡と、過去のフィードバック軌跡とを重ねて表示することを開示している。言い換えれば、特許文献1は、加工開始位置がほぼ同一で加工条件が異なる複数の軌跡データを重ねて表示部に表示する技術を開示している。従って、特許文献1は、加工条件が変更された複数の軌跡データを表示するのに有利であり、軌跡データの変化を視覚的に分析できる。
ところで、特定のワーク、例えばインペラの羽根を加工する場合には、合同形状を繰返して加工する必要がある。具体的には、インペラの一つの羽根を加工した後で、インペラをその回転軸を中心として所定角度だけ回転させ、インペラの他の羽根を同様に加工するという作業を繰返している。
このような加工についての軌跡は、複数の開始位置に回転移動された繰返部分を含むこととなる。つまり、軌跡表示装置は、加工条件が同一で加工開始位置が異なる複数の繰返部分を表示部に表示することが要求される。また、複数の開始位置に平行移動された繰返部分からなる軌跡に沿って加工を行う場合も同様である。
特許文献1は加工開始位置がほぼ同一で加工条件が異なる複数の軌跡データを同一座標上で重ねて表示できるものの、加工条件が同一で加工開始位置が異なる複数の軌跡データを同一座標上で重ねて表示することはできない。このため、同様な加工内容を繰返すことが要求されるワークを加工する場合には、特許文献1に開示される軌跡表示装置は、繰返部分の形状が同一であるか否かを同一座標上で高精度で比較して評価することができない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、加工プログラムが合同形状または対称形状を繰返して加工する複数の繰返部分を含む場合において、繰返し部分についての軌跡の形状を容易に比較することのできる工具軌跡表示装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、加工プログラム内の指令位置に基づいて工作機械の少なくとも一つの駆動軸を制御する数値制御装置と、該数値制御装置により制御される前記少なくとも一つの駆動軸の実位置を取得する実位置データ取得部と、前記加工プログラム内に含まれていて合同形状または対称形状を繰返して加工する複数の繰返部分のそれぞれの実行開始時における前記少なくとも一つの駆動軸の複数の座標位置を開始座標位置として記憶する開始座標記憶部と、該開始座標記憶部により記憶された前記複数の開始座標位置のうちの第一開始座標位置から第二開始座標位置への前記少なくとも一つの駆動軸の移動量を決定する移動量決定部と、前記移動量が加算された後における前記第一開始座標位置および該第一開始座標位置に対応する繰返部分に基づいて前記工作機械の工具先端点の第一実軌跡を、前記実位置データ取得部により取得された前記実位置から算出すると共に、前記第二開始座標位置および該第二開始座標位置に対応する繰返部分に基づいて前記工具先端点の第二実軌跡を前記実位置から算出する軌跡算出部と、該軌跡算出部により算出された前記第一実軌跡および前記第二実軌跡を重ねて表示する表示部とを具備する、工具軌跡表示装置が提供される。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記少なくとも一つの駆動軸は直線軸であり、前記開始座標記憶部で記憶した座標位置を前記直線軸に沿って平行移動させるようにした。
3番目の発明によれば、1番目の発明において、前記少なくとも一つの駆動軸は回転軸であり、前記開始座標記憶部で記憶した座標位置を前記回転軸回りに回転移動させるようにした。
4番目の発明によれば、1番目の発明において、前記軌跡算出部は前記加工プログラム内の前記指令位置に基づいて前記工具先端点の指令軌跡をさらに算出し、前記表示部は前記指令軌跡を前記第一実軌跡および前記第二実軌跡と共に重ねて表示する。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記少なくとも一つの駆動軸は直線軸であり、前記開始座標記憶部で記憶した座標位置を前記直線軸に沿って平行移動させるようにした。
3番目の発明によれば、1番目の発明において、前記少なくとも一つの駆動軸は回転軸であり、前記開始座標記憶部で記憶した座標位置を前記回転軸回りに回転移動させるようにした。
4番目の発明によれば、1番目の発明において、前記軌跡算出部は前記加工プログラム内の前記指令位置に基づいて前記工具先端点の指令軌跡をさらに算出し、前記表示部は前記指令軌跡を前記第一実軌跡および前記第二実軌跡と共に重ねて表示する。
1番目の発明においては、それぞれの繰返部分に対応する第一実軌跡および第二実軌跡の形状を容易に比較することができる。このため、第一実軌跡および第二実軌跡において問題になる箇所を的確に把握できる。
2番目の発明においては、繰返部分が平行移動する場合に、二つの軌跡の形状を容易に比較することができる。
3番目の発明においては、繰返部分が回転移動する場合に、二つの軌跡の形状を容易に比較することができる。
4番目の発明においては、第一実軌跡および第二実軌跡を、指令軌跡に対して容易に比較することができる。
2番目の発明においては、繰返部分が平行移動する場合に、二つの軌跡の形状を容易に比較することができる。
3番目の発明においては、繰返部分が回転移動する場合に、二つの軌跡の形状を容易に比較することができる。
4番目の発明においては、第一実軌跡および第二実軌跡を、指令軌跡に対して容易に比較することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は本発明に基づく工具軌跡表示装置の概略図である。図1に示されるように、工具軌跡表示装置10は工作機械5に接続されている。工作機械5は、少なくとも一つ、図1においてはサーボモータ等の五つの駆動軸6を有している。これら駆動軸6は、数値制御装置11によって加工プログラム内の指令位置に基づいて制御される。数値制御装置11は、加工プログラム内の指令位置に基づいて、各駆動軸6のフィードバック制御を行う。
図1は本発明に基づく工具軌跡表示装置の概略図である。図1に示されるように、工具軌跡表示装置10は工作機械5に接続されている。工作機械5は、少なくとも一つ、図1においてはサーボモータ等の五つの駆動軸6を有している。これら駆動軸6は、数値制御装置11によって加工プログラム内の指令位置に基づいて制御される。数値制御装置11は、加工プログラム内の指令位置に基づいて、各駆動軸6のフィードバック制御を行う。
加工プログラムは工作機械5がワークを加工するのに用いられ、例えば数値制御装置11に記憶されている。本発明においては、加工プログラムは、一つのワークから複数の合同形状部分または複数の対称形状部分を加工するようにプログラムされた繰返部分を含んでいる。そのような繰返部分は、一つのワークから複数の所定形状部分を削出す場合、または一つのワークからインペラの複数の羽根を加工する場合において加工プログラムの基本単位になりうる。
図1に示されるように、工具軌跡表示装置10は、数値制御装置11により制御される少なくとも一つの駆動軸6の実位置をエンコーダ等の図示しない測定手段、又は、数値制御装置11から取得する実位置データ取得部12を含んでいる。さらに、実位置データ取得部12は、加工プログラムから、数値制御装置11を通じて各駆動軸6の指令位置を取得することができる。さらに、数値制御装置11において加工プログラム及びパラメータから生成された各駆動軸6の指令位置を、数値制御部11から取得することもできる。
工具軌跡表示装置10は、さらに、複数の繰返部分のそれぞれの実行開始時における少なくとも一つの駆動軸6の複数の座標位置を開始座標位置として記憶する開始座標記憶部13と、開始座標記憶部13により記憶された複数の開始座標位置のうちの第一開始座標位置から第二開始座標位置への少なくとも一つの駆動軸6の移動量を決定する移動量決定部14とを含んでいる。
さらに、工具軌跡表示装置10は実位置に基づいて工具の代表点、例えば工具先端点3のフィードバック軌跡を算出する軌跡算出部15を含んでいる。具体的には、軌跡算出部15は、移動量決定部14により決定された移動量を第一開始座標位置に加算し、加算後の第一開始座標位置および第一開始座標位置に対応する繰返部分に基づいて工作機械5の工具先端点3の第一実軌跡を実位置から算出する。さらに、軌跡算出部15は、少なくとも一つの駆動軸6の第二開始座標位置および第二開始座標位置に対応する繰返部分に基づいて工具先端点3の第二実軌跡を実位置から算出する。
さらに、軌跡算出部15は、加工プログラム内の指令位置、又は、数値制御装置11において加工プログラム及びパラメータから生成された指令位置と工作機械5の機械構成の情報とに基づいて工具先端点3の指令軌跡を算出することもできる。後述するように、軌跡算出部15により算出された第一実軌跡、第二実軌跡および指令軌跡は、工具軌跡表示装置10の表示部16、例えばCRTモニタまたは液晶ディスプレイ等に重ねて表示され得る。
図2は本発明に基づく工具軌跡表示装置の動作を示すフローチャートである。図3は工具とワークの一つの実施例を示す図であり、直動三軸のマシニングセンタで加工する場合を示している。さらに、図4は図3に示される実施例における加工プログラムの一部分を示す図である。以下、これら図面を参照して本発明に基づく工具軌跡表示装置10の動作を説明する。
はじめに図2のステップS1において、実位置データ取得部12が、数値制御装置11を通じて少なくとも一つの駆動軸6の実位置を取得すると共に、加工プログラムから数値制御装置11を通じて指令位置を取得する。さらに、実位置データ取得部12は、工作機械5の機械構成の情報を取得する。このとき、工作機械5の加工プログラムから数値制御装置11を通じて複数の繰返部分と、それらの開始座標位置とが抽出される。
図3に示されるように、本発明の一つの実施例においては、直方体状のワークWから同一な六つの円筒形部分A〜Fを削出す場合を想定している。図3から分かるように、ワークWにおいては、円筒形部分A〜Fは二行三列をなして整列されている。
そして、図4に示される加工プログラムにおいては、複数の「開始座標位置」のそれぞれに続いて、「基本単位(繰返部分)」が記述されている。開始座標位置は、繰返部分を加工開始するときの工作機械5の駆動軸6の座標である。また、複数の繰返部分は互いに同一の記載であり、図3に示される円筒形部分A〜Fのそれぞれを削出す加工指令である。ステップS1においては、このような繰返部分と、それらに対応する開始座標位置とが抽出される。そして、ステップS2においては、抽出された開始座標位置が開始座標記憶部13に記憶される。
次いで、操作者が、複数の開始座標位置のうちのいくつかを選択する。以下においては、図3に示される二つの円筒形部分A、Fに対応する開始座標位置が選択されたものとして説明する。なお、三つ以上の開始座標位置を選択してもよい。
そして、ステップS3においては、移動量決定部14が、選択された二つの開始座標位置の間の移動量を決定する。開始座標位置は指令位置の一部であるが、開始座標位置に対応する実位置の座標を求め、これら実位置の間の移動量を採用することも可能である。
図5は移動量の決定を説明するための図である。図5においては、円筒形部分Aの開始座標位置A0(Xa0、Ya0、Za0)と、円筒形部分Fの開始座標位置F0(Xf0、Yf0、Zf0)とが示されている。図5から分かるように、移動量決定部14は、X方向の移動量(Xa0−Xf0)およびY方向の移動量(Ya0−Yf0)の両方を決定する。なお、図5に示される例において、加工開始位置はワークWの表面であるので、Z方向の移動量は必要とされない。
次いで、図2のステップS4においては、軌跡算出部15は、移動量決定部14によって算出された移動量を第一開始座標位置に加算する。そして、ステップS5においては、軌跡算出部15は、加算後の第一開始座標位置に対応する繰返部分を求める。その後、ステップS6においては、加算後の第一開始座標位置とこれに対応する繰返部分とに基づいて、実位置データ取得部12により取得された実位置から工作機械5の工具先端点3の第一実軌跡を算出する。第一実軌跡は、円筒形部分Fを加工したときの実際の軌跡に対応する。
次いで、軌跡算出部15は、第二開始座標位置に対応する繰返部分を求める。その後、第二開始座標位置とこれに対応する繰返部分とに基づいて、実位置データ取得部12により取得された実位置から工作機械5の工具先端点3の第二実軌跡を算出する。第二実軌跡は、円筒形部分Aを加工したときの実際の軌跡である。
その後、ステップS7において、軌跡算出部15は、加工プログラム内の指令位置、又は、数値制御装置11において加工プログラム及びパラメータから生成された指令位置に基づいて工具先端点3の指令軌跡を算出する。この場合には、円筒形部分Aに対応する指令軌跡が算出されるのが好ましい。
ステップS4において移動量が加算されているので、第一実軌跡は円筒形部分Fの位置から円筒形部分Aの位置まで移動される。そして、ステップS8において、第一実軌跡および第二実軌跡を表示部16に表示すると、図6に示されるように、第一実軌跡は第二実軌跡と概ね重畳して表示される。このとき、指令軌跡を同時に表示してもよく、その場合には、指令軌跡は第一実軌跡および第二実軌跡に共通の指令軌跡になる。
このように本発明においては、一つの繰返部分についての第一実軌跡および他の繰返部分についての第二実軌跡を重ねて表示することができる。このため、第一実軌跡および第二実軌跡の形状を容易かつ高精度で比較することができる。従って、第一実軌跡および第二実軌跡において問題になる箇所を的確に把握でき、必要な場合には各種パラメータを調整してそのような箇所を排除することも可能である。
また、第一実軌跡および第二実軌跡のうちの少なくとも一方と、指令軌跡とを重ねて表示してもよく、この場合には、少なくとも一方の実軌跡が指令軌跡または他の実軌跡から、どの程度離間しているかを把握することができる。なお、操作者の理解を容易にする目的で、第一実軌跡、第二実軌跡および指令軌跡は互いに異なる色または異なる線種であるのが好ましい。
当然のことながら、他の円筒形部分B〜Eについての実軌跡を求め、これらを同様に重ねて表示することもできる。従って、単一のワークWから取得される円筒形部分A〜Fのそれぞれの実軌跡を比較し、問題になる箇所がワークWのどの部位に生じやすいかを把握することも可能である。
また、加工プログラムの繰返部分が互いに対称な形状を加工する場合には、一方の実軌跡を他方の実軌跡に対応して反転して表示し、それにより、二つの実軌跡を容易かつ高精度で比較することができる。さらに、加工プログラムの繰返部分が互いに比例する形状を加工する場合にも、一方の実軌跡を他方の実軌跡に応じて拡大または縮小し、同様な効果を得ることができる。
ところで、図7は工作機械の一つの例を示す図である。図7においては五軸加工機が工作機械の例として示されている。この五軸加工機においては、X軸、Y軸およびZ軸が直線軸であり、A軸およびB軸が回転軸である。そして、時刻tにおける、これら五軸の座標をそれぞれ、x(t)、y(t)、z(t)、a(t)、b(t)とする。
そして、二つの回転軸であるA軸およびB軸の交点をMとすると、点Mの座標は(x(t)、y(t)、z(t))である。そして、点Mから工具先端までの長さをLとし、工具が真下を向いた位置をA軸およびB軸の基準位置(原点)とすると、工具先端点3の座標(X(t)、Y(t)、Z(t))は以下の式(1)〜(3)で表される。軌跡算出部15は、これらの式に応じて実軌跡を算出すればよい。
X=x(t)+L×cos(a(t))×sin(b(t)) (1)
Y=y(t)+L×sin(a(t)) (2)
Z=z(t)−L×cos(a(t))×cos(b(t)) (3)
X=x(t)+L×cos(a(t))×sin(b(t)) (1)
Y=y(t)+L×sin(a(t)) (2)
Z=z(t)−L×cos(a(t))×cos(b(t)) (3)
ところで、工作機械が直線三軸(X軸、Y軸、Z軸)を含むマシニングセンタの場合には、開始座標記憶部13に記憶された開始座標位置を予め指定された少なくとも一つの直線軸に沿って、前述した移動量だけ平行移動させる。そして、移動後の座標位置を新たな加工開始位置として、軌跡算出部15が、対応する繰返部分について実軌跡を前述したように算出する。そして、実軌跡を比較することにより、前述したのと同様な効果が得られる。
図8は開始座標位置を平行移動させることを説明するための図である。図8の左方には平行移動前の状態が示されており、右方には平行移動後の状態が示されている。図8においては、三つの繰返部分に関する開始座標位置(X’0、Y’0、Z’0)、(X’’0、Y’’0、Z’’0)、(X’’’0、Y’’’0、Z’’’0)のそれぞれを単一の座標位置(X0、Y0、Z0)(=(0、0、0))に平行移動させる場合を想定している。
例として、X軸に沿って同じ形状が繰返される(Y軸とZ軸の指令が同じでX軸の指令が異なる)場合について説明する。このような場合には、以下の式(4)〜式(6)に示されるように、はじめに、座標値(X0、Y0、Z0)のX座標と各開始座標位置のX座標との差分Dxを算出し、次いで、各開始座標位置をX軸に沿って移動量Dxだけ平行移動させる。
これにより、三つの開始座標位置(X’0、Y’0、Z’0)、(X’’0、Y’’0、Z’’0)、(X’’’0、Y’’’0、Z’’’0)のそれぞれが同一の座標位置(X0、Y0、Z0)に平行移動される。そして、各開始座標位置についての繰返部分についての実軌跡を前述したように算出することにより、三つの実軌跡を重ねて表示することが可能となる。
Y軸、Z軸に沿って同じ形状が繰返される場合も同様で、比較ポイントとなる座標値(X0,Y0,Z0)のY座標、Z座標と各開始座標位置のY座標、Z座標との差分Dy、Dzを算出する。そして、各開始座標位置をY軸方向およびZ軸方向にそれぞれDy、Dzだけ平行移動させることなどにより、前述したように三つの実軌跡を重ねて表示することができる。
ところで、図9は工作機械の他の例を示す図である。図9においては四軸以上の加工機で回転対象な複数の形状を加工するマシニングセンタを想定している。つまり、図9においては、ディスク状のワークWを加工する場合を想定している。図9においては、X軸、Y軸およびZ軸が直線軸であり、B軸およびC軸が回転軸である。
このような場合には、開始座標記憶部13に記憶された開始座標位置を予め指定された回転軸回りに、後述する角度だけ回転移動させる。この角度は移動量決定部14により算出されるものとする。そして、移動後の座標位置を新たな加工開始位置として、軌跡算出部15が、対応する繰返部分について実軌跡を算出する。そして、実軌跡を比較することにより、前述したのと同様な効果が得られる。
図10は開始座標位置を回転移動させることを説明するための図である。図10にはディスク状ワークWが示されており、このワークWに、複数、例えば六つの二等辺三角形の穴を周方向に等間隔で形成する。図10においては、繰返部分に関する三つの開始座標位置(X’0、Y’0、Z’0、B’0、C’0)、(X’’0、Y’’0、Z’’0、B’’0、C’’0)、(X’’’0、Y’’’0、Z’’’0、B’’’0、C’’’0)のそれぞれを予め指定された回転軸B、又は、回転軸Cに従って比較ポイントとなる角度B0、又は、C0に回転移動させる場合を想定している。
例として、C軸(直線軸Zの回転軸)回りに同じ形状が繰返される場合について説明する。このような場合には、角度C0と各開始座標値のC座標の差分Δθを算出し、各開始座標位置を回転軸C回りに差分Δθだけ回転移動させる。以下の式(7)は、回転軸Bを固定した状態で、回転軸C回りに開始座標位置(X’0、Y’0、Z’0、B’0、C’0)を角度Δθだけ回転して点(X0、Y0、Z0、B0、C0)に移動させる場合を示している。
他の開始座標位置についても、式(7)に準じて、それぞれの角度Δθが定まる。そして、角度Δθだけ回転移動されることにより、三つの開始座標位置(X’0、Y’0、Z’0、B’0、C’0)、(X’’0、Y’’0、Z’’0、B’’0、C’’0)、(X’’’0、Y’’’0、Z’’’0、B’’’0、C’’’0)が、点(X0、Y0、Z0、B0、C0)に移動される。そして、各開始座標位置についての繰返部分についての実軌跡を前述したように算出することにより、三つの実軌跡を重ねて表示することが可能となる。なお、開始座標位置を回転移動させるときには、適宜座標変換することは当業者であれば明らかであろう。
3 工具先端点
5 工作機械
6 各駆動軸
10 工具軌跡表示装置
11 数値制御装置
12 実位置データ取得部
13 開始座標記憶部
14 移動量決定部
15 軌跡算出部
16 表示部
5 工作機械
6 各駆動軸
10 工具軌跡表示装置
11 数値制御装置
12 実位置データ取得部
13 開始座標記憶部
14 移動量決定部
15 軌跡算出部
16 表示部
Claims (4)
- 加工プログラム内の指令位置に基づいて工作機械の少なくとも一つの駆動軸を制御する数値制御装置と、
該数値制御装置により制御される前記少なくとも一つの駆動軸の実位置を取得する実位置データ取得部と、
前記加工プログラム内に含まれていて合同形状または対称形状を繰返して加工する複数の繰返部分のそれぞれの実行開始時における前記少なくとも一つの駆動軸の複数の座標位置を開始座標位置として記憶する開始座標記憶部と、
該開始座標記憶部により記憶された前記複数の開始座標位置のうちの第一開始座標位置から第二開始座標位置への前記少なくとも一つの駆動軸の移動量を決定する移動量決定部と、
前記移動量が加算された後における前記第一開始座標位置および該第一開始座標位置に対応する繰返部分に基づいて前記工作機械の工具先端点の第一実軌跡を、前記実位置データ取得部により取得された前記実位置から算出すると共に、前記第二開始座標位置および該第二開始座標位置に対応する繰返部分に基づいて前記工具先端点の第二実軌跡を前記実位置から算出する軌跡算出部と、
該軌跡算出部により算出された前記第一実軌跡および前記第二実軌跡を重ねて表示する表示部とを具備する、工具軌跡表示装置。 - 前記少なくとも一つの駆動軸は直線軸であり、前記開始座標記憶部で記憶した座標位置を前記直線軸に沿って平行移動させるようにした請求項1に記載の工具軌跡表示装置。
- 前記少なくとも一つの駆動軸は回転軸であり、前記開始座標記憶部で記憶した座標位置を前記回転軸回りに回転移動させるようにした請求項1に記載の工具軌跡表示装置。
- 前記軌跡算出部は前記加工プログラム内の前記指令位置に基づいて前記工具先端点の指令軌跡をさらに算出し、
前記表示部は前記指令軌跡を前記第一実軌跡および前記第二実軌跡と共に重ねて表示する請求項1に記載の工具軌跡表示装置。
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