JP5714129B1 - 鉱山機械の管理システム及び管理方法 - Google Patents
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Abstract
鉱山機械の管理システムは、鉱山に設置され、鉱山を走行可能な鉱山機械に配置された非接触センサにより鉱山機械との相対位置が検出されるランドマークと、全方位測位システムを用いて検出されたランドマークの位置が登録される記憶装置と、登録において、ランドマークの位置を含むように鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定する処理装置と、を備える。
Description
本発明は、鉱山機械の管理システム及び管理方法に関する。
鉱山の採掘現場においては、例えば特許文献1に開示されているような、ダンプトラックなどの鉱山機械が稼働する。
鉱山にランドマークのような構造物が設置される場合、その構造物と鉱山機械とが接触すると、鉱山における生産性が低下する可能性がある。例えば、構造物と鉱山機械との接触により、鉱山機械の稼働が停止される可能性がある。その結果、鉱山における生産性が低下する可能性がある。
本発明は、鉱山における生産性の低下を抑制できる鉱山機械の管理システム及び管理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る鉱山機械の管理システムは、鉱山に設置され、前記鉱山を走行可能な鉱山機械に配置された非接触センサにより前記鉱山機械との相対位置が検出されるランドマークと、全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置が登録される記憶装置と、前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定する処理装置と、を備える。
前記全方位測位システムを用いて前記ランドマークの位置が検出された後、前記ランドマークの位置を登録するための操作信号を入力可能な操作部を備え、前記登録は、前記操作部の操作を含んでもよい。
前記禁止領域に前記鉱山機械が進入しないように前記鉱山機械に指令信号を送信する通信システムを備えてもよい。
前記鉱山機械が走行する走行経路を生成する生成装置を備え、前記鉱山機械は、前記鉱山における積込場と、排土場と、前記積込場及び前記排土場の少なくとも一方に通じる搬送路の少なくとも一部において前記走行経路に従って走行され、前記生成装置は、前記禁止領域に前記鉱山機械が進入しないように、前記走行経路を生成してもよい。
本発明に係る鉱山機械の管理システムは、管制施設に配置された中央管制装置を有する鉱山機械の管理システムであって、鉱山に設置され、前記鉱山を走行可能な鉱山機械に配置された非接触センサにより前記鉱山機械との相対位置が検出されるランドマークと、前記中央管制装置に設けられ、全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置が登録される記憶装置と、前記中央管制装置に設けられ、前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定する処理装置と、前記中央管制装置に設けられ、前記禁止領域を回避して前記鉱山機械が走行するように、前記鉱山機械が走行する走行経路を生成する生成装置と、前記生成装置で生成された前記走行経路に関する情報を前記鉱山機械に送信する通信システムと、を備え、前記鉱山機械は、前記中央管制装置から前記通信システムによって送信された前記走行経路に関する情報に従って、前記鉱山を走行する。
前記生成装置は、前記非接触センサの検出領域に前記ランドマークが配置されるように、前記走行経路を生成してもよい。
前記全方位測位システムの検出状態に基づいて、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置を前記記憶装置に登録するか否かが判断されてもよい。
前記記憶装置に登録されている前記ランドマークの位置と、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置との関係に基づいて、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置を前記記憶装置に登録するか否かが判断されてもよい。
本発明に係る鉱山機械の管理方法は、鉱山に設置されたランドマークの位置を、全方位測位システムを用いて検出することと、前記検出された前記ランドマークの位置を記憶装置に登録することと、前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山を走行可能な鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定することと、前記鉱山機械に配置された非接触センサにより前記ランドマークを検出して、前記禁止領域の外側を走行する前記鉱山機械と前記ランドマークとの相対位置を検出することと、を含む。
本発明に係る鉱山機械の管理方法は、管制施設に配置された中央管制装置を用いる鉱山機械の管理方法であって、鉱山に設置されたランドマークの位置を、全方位測位システムを用いて検出することと、前記検出された前記ランドマークの位置を前記中央管制装置に設けられた記憶装置に登録することと、前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山を走行可能な鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を前記中央管制装置に設けられた処理装置において設定することと、前記禁止領域を回避して前記鉱山機械が走行するように、前記中央管制装置に設けられた生成装置で前記鉱山機械が走行する走行経路を生成することと、前記生成装置で生成された前記走行経路に関する情報を前記鉱山機械に送信することと、前記鉱山機械に配置された非接触センサにより前記ランドマークを検出して、前記中央管制装置から送信された前記走行経路に関する情報に従って走行する前記鉱山機械と前記ランドマークとの相対位置を検出することと、を含む。
本発明によれば、鉱山における生産性の低下が抑制される。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。
<鉱山機械の管理システムの概要>
図1は、本実施形態に係る鉱山機械の管理システム1の一例を示す図である。図1は、管理システム1及び管理システム1が適用される現場を模式的に示す。
図1は、本実施形態に係る鉱山機械の管理システム1の一例を示す図である。図1は、管理システム1及び管理システム1が適用される現場を模式的に示す。
管理システム1は、管制施設7に配置された管理装置10を含み、鉱山機械の管理を行う。鉱山機械の管理は、鉱山機械の運行管理、鉱山機械の生産性の評価、鉱山機械のオペレータの操作技術の評価、鉱山機械の保全、及び鉱山機械の異常診断の少なくとも一つを含む。
鉱山機械とは、鉱山における各種作業に用いる機械類の総称である。鉱山機械は、ボーリング機械、掘削機械、積込機械、及び運搬機械の少なくとも一つを含む。掘削機械は、鉱山を掘削可能である。積込機械は、運搬機械に積荷を積み込み可能である。積込機械は、油圧ショベル、電気ショベル、及びホイールローダの少なくとも一つを含む。運搬機械は、鉱山において移動可能な移動体を含み、積荷を運搬可能である。運搬機械は、ダンプトラックを含む。積荷は、採掘により発生した土砂及び鉱石の少なくとも一方を含む。
本実施形態においては、管理システム1により、鉱山を走行可能な運搬機械が管理される。本実施形態においては、管理システム1により、ダンプトラック2が管理される例について説明する。ダンプトラック2は、鉱山における積込場LPAと、排土場DPAと、積込場LPA及び排土場DPAの少なくとも一方に通じる搬送路HLの少なくとも一部において稼働する。ダンプトラック2は、鉱山において移動可能な移動体である。ダンプトラック2は、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLの少なくとも一部を走行可能である。ダンプトラック2は、搬送路HLを走行して、積込場LPAと排土場DPAとの間を移動可能である。
ダンプトラック2は、積込場LPAにおいて、積荷を積み込まれる。積込場LPAは、鉱山において積荷の積込作業が行われる領域(場所)である。ダンプトラック2は、積込場LPAの積込位置LPにおいて、積荷を積み込まれる。積込位置LPは、積込場LPAにおいて積荷の積込作業が行われる位置(積込点)である。積込作業は、ダンプトラック2に積荷を積み込む作業である。積込場LPAにおいて、積込機械4が、ダンプトラック2に積荷を積み込む。積込機械4は、積込位置LPに配置されたダンプトラック2に積荷を積み込む。
ダンプトラック2は、排土場DPAにおいて、積荷を下ろす(排出する)。排土場DPAは、鉱山において積荷の排出作業が行われる領域(場所)である。ダンプトラック2は、排土場DPAの排土位置DPにおいて、積荷を排出する。排出作業は、ダンプトラック2から積荷を下ろす(排出する)作業である。排土場DPAにおいて、ダンプトラック2から積荷が排出される。ダンプトラック2は、排土位置DPに配置されて積荷を排出する。
本実施形態において、ダンプトラック2は、管理装置10からの指令信号により作動する、所謂、無人ダンプトラックである。ダンプトラック2に作業者(運転者)は搭乗しない。
図1において、管理システム1は、鉱山を走行可能な車両3と、管制施設7に配置され、ダンプトラック2の管理を行う管理装置10と、鉱山に設置されるランドマーク8と、情報を伝達可能な通信システム9と、を備えている。
車両3は、鉱山において移動可能な移動体である。車両3は、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLの少なくとも一部を走行可能である。車両3に作業者(運転者)が搭乗する。すなわち、車両3は、所謂、有人車両である。車両3は、鉱山機械の管理及び保全を含む鉱山に関する各種の作業を行うために、鉱山を走行する。作業者は、車両3に搭乗して、鉱山の任意の位置(場所)に移動する。
管理装置10は、鉱山の管制施設7に設置される。管制施設7を、管理施設7と称してもよいし、中央管制室7と称してもよい。管理装置10を、管制装置(中央管制装置)10と称してもよいし、中央管制システム10と称してもよい。管理装置10は移動しない。なお、管理装置10が移動可能でもよい。
ランドマーク8は、鉱山に複数設置される。ランドマーク8は、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLのそれぞれに配置される。ランドマーク8は、静止物である。ランドマーク8は、設置された位置(場所)から移動しない。管理システム1は、ランドマーク8を使って、ダンプトラック2の位置を補正する。本実施形態において、ダンプトラック2は、生成された走行経路に従って走行する。管理システム1は、走行経路からダンプトラック2が外れて走行するとき、走行経路に従って走行するように、ランドマーク8を使ってダンプトラック2の位置を補正する。
通信システム9は、車両3と管理装置10とダンプトラック2との間において情報を伝達する。管理装置10とダンプトラック2とは、通信システム9を介して通信可能である。管理装置10と車両3とは、通信システム9を介して通信可能である。ダンプトラック2と車両3とは、通信システム9を介して通信可能である。本実施形態において、通信システム9は、無線通信システムを含む。車両3と管理装置10とダンプトラック2とは、通信システム9を介して無線通信可能である。本実施形態において、通信システム9は、車両3と管理装置10とダンプトラック2との間において信号(電波)を中継する中継器6を有する。
本実施形態において、ダンプトラック2の位置、車両3の位置、及びランドマーク8の位置が、全方位測位システム(Global Positioning System:GPS)を用いて検出される。GPSは、GPS衛星5を有する。GPSは、緯度、経度、及び高度を規定する座標系(GPS座標系)における位置を検出する。GPSにより検出される位置は、緯度、経度、及び高度の座標データを含む。GPSにより、鉱山におけるダンプトラック2の位置、車両3の位置、及びランドマーク8の位置が検出される。GPSにより検出される位置は、GPS座標系において規定される絶対位置である。以下の説明においては、GPSによって検出される位置を適宜、GPS位置、と称する。GPS位置は、絶対位置である。GPS位置は、緯度、経度、及び高度の座標データ(座標値)である。
<管理装置>
次に、管制施設7に配置される管理装置10について説明する。図2は、本実施形態に係る管理装置10の一例を示すブロック図である。図1及び図2に示すように、管理装置10は、コンピュータシステム11と、表示装置16と、入力装置17と、無線通信装置18と、を備えている。
次に、管制施設7に配置される管理装置10について説明する。図2は、本実施形態に係る管理装置10の一例を示すブロック図である。図1及び図2に示すように、管理装置10は、コンピュータシステム11と、表示装置16と、入力装置17と、無線通信装置18と、を備えている。
コンピュータシステム11は、処理装置12と、記憶装置13と、入出力部15とを備えている。表示装置16、入力装置17、及び無線通信装置18は、入出力部15を介して、コンピュータシステム11と接続される。入出力部15は、処理装置12と、表示装置16、入力装置17、及び無線通信装置18の少なくとも一つとの情報の入出力(インターフェース)に用いられる。
処理装置12は、CPU(Central Processing Unit)を含む。処理装置12は、ダンプトラック2の管理に関する各種の処理を実行する。処理装置12は、データ処理部12Aと、禁止領域設定部12Bと、走行経路生成部12Cと、を含む。本実施形態において、データ処理部12Aは、通信システム9を介して取得した、ダンプトラック2の位置に関する情報、車両3の位置に関する情報、及びランドマーク8の位置に関する情報を処理する。禁止領域設定部12Bは、鉱山においてダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域を設定する。走行経路生成部12Cは、ダンプトラック2が走行する走行経路を生成する。ダンプトラック2は、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLの少なくとも一部において、走行経路生成部12Cにより生成された走行経路に従って走行する。
記憶装置13は、処理装置12と接続される。記憶装置13は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、及びハードディスクドライブの少なくとも一つを含む。記憶装置13は、ダンプトラック2の管理に関する各種の情報を記憶する。記憶装置13は、情報が登録されるデータベース13Bを含む。記憶装置13は、処理装置12に各種の処理を実行させるためのコンピュータプログラムを記憶する。処理装置12は、記憶装置13に記憶されているコンピュータプログラムを用いて、位置に関する情報の処理、禁止領域の設定、及び走行経路の生成を行う。
表示装置16は、例えば、液晶ディスプレイのようなフラットパネルディスプレイを含む。表示装置16は、ダンプトラック2の位置に関する情報、車両3の位置に関する情報、及びランドマーク8の位置に関する情報を表示可能である。
入力装置17は、キーボード、タッチパネル、及びマウスの少なくとも一つを含む。入力装置17は、処理装置12に操作信号を入力可能な操作部として機能する。管制施設7の管理者は、入力装置17を操作して、処理装置12に操作信号を入力可能である。
通信システム9は、無線通信装置18を含む。無線通信装置18は、管制施設7に配置される。無線通信装置18は、入出力部15を介して、処理装置12と接続される。無線通信装置18は、アンテナ18Aを有する。無線通信装置18は、ダンプトラック2及び車両3の少なくとも一方から送信された情報を受信可能である。無線通信装置18で受信した情報は、処理装置12に出力される。無線通信装置18で受信した情報は、記憶装置13に記憶(登録)される。無線通信装置18は、ダンプトラック2及び車両3の少なくとも一方に情報を送信可能である。
<ダンプトラック>
次に、ダンプトラック2について説明する。図3は、本実施形態に係るダンプトラック2の外観を模式的に示す図である。図4は、本実施形態に係るダンプトラック2の制御ブロック図である。
次に、ダンプトラック2について説明する。図3は、本実施形態に係るダンプトラック2の外観を模式的に示す図である。図4は、本実施形態に係るダンプトラック2の制御ブロック図である。
図3及び図4に示すように、ダンプトラック2は、車両本体21と、ベッセル22と、車輪23と、ランドマーク8を非接触で検出する非接触センサ24と、処理装置20と、記憶装置25と、ジャイロセンサ26と、速度センサ27と、アンテナ28Aが接続された無線通信装置28と、アンテナ29Aが接続された位置検出装置29と、を備えている。
車両本体21には、駆動装置が配置される。駆動装置は、ディーゼルエンジンのような内燃機関と、内燃機関により作動する発電機と、発電機で発生した電力により作動する電動機と、を含む。電動機により、車輪23が駆動される。車輪23は、タイヤ及びホイールを含む。車輪23は、車両本体21の駆動装置から伝達される動力により回転する。なお、内燃機関の動力が、トルクコンバータを含むトランスミッションを介して車輪23に伝達されてもよい。
ベッセル22は、積荷が積載される荷台を含む。ベッセル22は、車両本体21の上部に揺動可能に配置される。積込機械4により、ベッセル22に積荷が積み込まれる。排出作業においてベッセル22が持ち上げられ、積荷が排出される。
非接触センサ24は、車両本体21の前部に配置される。非接触センサ24は、鉱山に設置されているランドマーク8を非接触で検出する。本実施形態において、非接触センサ24は、レーダーを含む。非接触センサ24は、電波を発射して、その電波をランドマーク8に照射する。ランドマーク8に照射された電波の少なくとも一部は、そのランドマーク8で反射する。非接触センサ24は、ランドマーク8で反射した電波を受信する。これにより、非接触センサ24は、非接触センサ24に対するランドマーク8の方向及び距離を検出可能である。非接触センサ24は、非接触センサ24とランドマーク8との相対位置を検出する。非接触センサ24は、車両本体21に固定されている。非接触センサ24は、処理装置20と接続される。非接触センサ24は、検出信号を処理装置20に出力する。処理装置20は、非接触センサ24の検出信号に基づいて、ダンプトラック2とランドマーク8との相対位置を求めることができる。すなわち、非接触センサ24がランドマーク8との相対位置を検出することにより、ダンプトラック2とランドマーク8との相対位置が検出される。また、非接触センサ24は、車両本体21の前方の障害物を検出する障害物検知センサとして機能する。
ジャイロセンサ26は、ダンプトラック2の方位(方位変化量)を検出する。ジャイロセンサ26は、処理装置20と接続される。ジャイロセンサ26は、検出信号を処理装置20に出力する。処理装置20は、ジャイロセンサ26の検出信号に基づいて、ダンプトラック2の方位(方位変化量)を求めることができる。
速度センサ27は、ダンプトラック2の走行速度を検出する。本実施形態において、速度センサ27は、車輪23の回転速度を検出して、ダンプトラック2の速度(走行速度)を検出する。速度センサ27は、処理装置20と接続される。速度センサ27は、検出信号を処理装置20に出力する。処理装置20は、速度センサ27の検出信号と、処理装置20に内蔵されているタイマーからの時間情報とに基づいて、ダンプトラック2の移動距離を求めることができる。
処理装置20は、ダンプトラック2に搭載される。処理装置20は、CPU(Central Processing Unit)を含む。処理装置20は、ダンプトラック2の管理に関する各種の処理を実行する。処理装置20は、データ処理部と、禁止領域設定部と、走行経路生成部と、を含み、管制施設7に配置されている処理装置12と同等の処理を実行可能である。すなわち、処理装置20のデータ処理部は、ダンプトラック2の位置に関する情報、車両3の位置に関する情報、及びランドマーク8の位置に関する情報を処理可能である。処理装置20の禁止領域設定部は、鉱山においてダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域を設定可能である。処理装置20の走行経路生成部は、ダンプトラック2が走行する走行経路を生成可能である。処理装置20は、走行制御部20Dを含む。走行制御部20Dは、生成された走行経路に従ってダンプトラック2が走行するように、ダンプトラック2の走行を制御する。ダンプトラック2の走行の制御は、ダンプトラック2の操作の制御を含む。ダンプトラック2の操作は、ステアリング、アクセル、及びブレーキの少なくとも一つの操作を含む。なお、処理装置20において、データ処理部、禁止領域設定部、及び走行経路生成部は無くてもよい。
記憶装置25は、ダンプトラック2に搭載される。記憶装置25は、処理装置20と接続される。記憶装置25は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、及びハードディスクドライブの少なくとも一つを含む。記憶装置25は、ダンプトラック2の管理に関する各種の情報を記憶する。記憶装置25は、情報が登録されるデータベース25Bを含む。記憶装置25は、処理装置20に各種の処理を実行させるためのコンピュータプログラムを記憶する。記憶装置25は、管制施設7に配置されている記憶装置13と同等の情報を記憶可能(登録可能)である。
通信システム9は、無線通信装置28を含む。無線通信装置28は、ダンプトラック2に配置される。無線通信装置28は、処理装置20と接続される。無線通信装置28は、アンテナ28Aを有する。無線通信装置28は、管理装置10及び車両3の少なくとも一方から送信された情報(指令信号を含む)を受信可能である。無線通信装置28で受信した情報は、処理装置20に出力される。無線通信装置28で受信した情報は、記憶装置25に記憶(登録)される。処理装置20(走行制御部20D)は、無線通信装置28で受信した指令信号に従って、ダンプトラック2の走行を制御可能である。指令信号は、走行経路に関する情報、及びダンプトラック2の走行速度に関する情報を含む。無線通信装置28は、管理装置10及び車両3の少なくとも一方に情報を送信可能である。
位置検出装置29は、ダンプトラック2に配置される。位置検出装置29は、処理装置20と接続される。位置検出装置29は、GPS受信機を含み、ダンプトラック2の位置(GPS位置)を検出する。位置検出装置29は、GPS用のアンテナ29Aを有する。位置検出装置29は、アンテナ29Aの位置(GPS位置)を検出する。アンテナ29Aは、ダンプトラック2に配置される。アンテナ29Aの位置(GPS位置)が検出されることによって、ダンプトラック2の位置(GPS位置)が検出される。アンテナ29Aは、GPS衛星5からの電波を受信する。アンテナ29Aは、受信した電波に基づく信号を位置検出装置29に出力する。位置検出装置29は、アンテナ29Aからの信号に基づいて、アンテナ29Aの位置(GPS位置)を検出する。位置検出装置29は、アンテナ29Aで受信したGPS衛星5からの電波に基づく信号を電気信号に変換して、アンテナ29Aの位置(GPS位置)を算出する。アンテナ29AのGPS位置が算出されることによって、ダンプトラック2のGPS位置が求められる。
<車両>
次に、車両3について説明する。図5は、本実施形態に係る車両3の外観を模式的に示す図である。図6は、本実施形態に係る車両3の制御ブロック図である。
次に、車両3について説明する。図5は、本実施形態に係る車両3の外観を模式的に示す図である。図6は、本実施形態に係る車両3の制御ブロック図である。
図5及び図6に示すように、車両3は、車両本体37と、車輪38と、処理装置30と、記憶装置39と、アンテナ32Aが接続された無線通信装置32と、アンテナ33Aが接続された位置検出装置33と、表示装置36と、入力装置31と、を備えている。
車両本体37には、エンジンが配置される。車輪38は、車両本体37のエンジンから伝達される動力により回転する。車輪38は、タイヤ及びホイールを含む。車輪38が回転することにより、車両3が走行する。本実施形態において、車両3に作業者WMが搭乗する。作業者WMの運転操作により、車両3が走行する。
処理装置30は、CPU(Central Processing Unit)を含む。処理装置30は、ダンプトラック2の管理に関する各種の処理を実行する。処理装置30は、データ処理部と、禁止領域設定部と、走行経路生成部と、を含み、管制施設7に配置されている処理装置12及びダンプトラック2に配置されている処理装置20と同等の処理を実行可能である。すなわち、処理装置30のデータ処理部は、通信システム9を介して取得した、ダンプトラック2の位置に関する情報、車両3の位置に関する情報、及びランドマーク8の位置に関する情報を処理可能である。処理装置30の禁止領域設定部は、鉱山においてダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域を設定可能である。処理装置30の走行経路生成部は、ダンプトラック2が走行する走行経路を生成可能である。なお、処理装置30において、データ処理部、禁止領域設定部、及び走行経路生成部は無くてもよい。
記憶装置39は、車両3に搭載される。記憶装置39は、処理装置30と接続される。記憶装置39は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、及びハードディスクドライブの少なくとも一つを含む。記憶装置39は、ダンプトラック2の管理に関する各種の情報を記憶する。記憶装置39は、情報が登録されるデータベース39Bを含む。記憶装置39は、処理装置30に各種の処理を実行させるためのコンピュータプログラムを記憶する。記憶装置39は、管制施設7に配置されている記憶装置13及びダンプトラック2に配置されている記憶装置25と同等の情報を記憶可能(登録可能)である。
表示装置36は、例えば、液晶ディスプレイのようなフラットパネルディスプレイを含む。表示装置36は、ダンプトラック2の位置に関する情報、車両3の位置に関する情報、及びランドマーク8の位置に関する情報を表示可能である。
入力装置31は、キーボード、タッチパネル、及びマウスの少なくとも一つを含む。入力装置31は、処理装置30に操作信号を入力可能な操作部として機能する。車両3の作業者(運転者)WMは、入力装置31を操作して、処理装置30に操作信号を入力可能である。
通信システム9は、無線通信装置32を含む。無線通信装置32は、車両3に配置される。無線通信装置32は、処理装置30と接続される。無線通信装置32は、アンテナ32Aを有する。無線通信装置32は、管理装置10及びダンプトラック2の少なくとも一方から送信された情報(指令信号を含む)を受信可能である。無線通信装置32で受信した情報は、処理装置30に出力される。無線通信装置32で受信した情報は、記憶装置39に記憶(登録)される。無線通信装置32は、管理装置10及びダンプトラック2の少なくとも一方に情報を送信可能である。
位置検出装置33は、車両3に配置される。位置検出装置33は、処理装置30と接続される。位置検出装置33は、GPS受信機を含み、車両3の位置(GPS位置)を検出する。位置検出装置33は、GPS用のアンテナ33Aを有する。位置検出装置33は、アンテナ33Aの位置(GPS位置)を検出する。アンテナ33Aは、車両3に配置される。アンテナ33Aの位置(GPS位置)が検出されることによって、車両3の位置(GPS位置)が検出される。アンテナ33Aは、GPS衛星5からの電波を受信する。アンテナ33Aは、受信した電波に基づく信号を位置検出装置33に出力する。位置検出装置33は、アンテナ33Aからの信号に基づいて、アンテナ33Aの位置(GPS位置)を検出する。位置検出装置33は、アンテナ33Aで受信したGPS衛星5からの電波に基づく信号を電気信号に変換して、アンテナ33Aの位置(GPS位置)を算出する。アンテナ33AのGPS位置が算出されることによって、車両3のGPS位置が求められる。
本実施形態において、車両3にGPS用のアンテナ34Aが搭載される。アンテナ34Aは、GPS衛星5からの電波を受信する。アンテナ34Aは、車両3にリリース可能に搭載される。車両3からリリースされたアンテナ34Aは、車両3の外側に移動可能である。アンテナ34Aは、車両3から離れた位置に移動可能である。アンテナ34Aは、携帯可能である。作業者WMは、アンテナ34Aを携帯可能(保持可能)である。作業者WMは、アンテナ34Aを保持して、車両3の外側に移動可能である。作業者WMは、アンテナ34Aを保持して、車両3から離れた位置に移動可能である。アンテナ34Aは、車両3の外側に配置された状態で、GPS衛星5からの電波を受信可能である。
車両3には、位置検出装置34が配置される。位置検出装置34は、処理装置30と接続される。位置検出装置34は、GPS受信機を含む。位置検出装置34とアンテナ34Aとは、ケーブル35を介して接続される。位置検出装置34は、アンテナ34Aの位置(GPS位置)を検出する。アンテナ34Aが作業者WMに携帯されている場合、アンテナ34Aの位置(GPS位置)が検出されることによって、作業者WMの位置(GPS位置)が検出される。アンテナ34Aが物体の近傍に配置される場合、アンテナ34Aの位置(GPS位置)が検出されることによって、その物体の位置(GPS位置)が検出される。アンテナ34Aは、GPS衛星5からの電波を受信する。アンテナ34Aは、受信した電波に基づく信号を、ケーブル35を介して位置検出装置34に出力する。位置検出装置34は、アンテナ34Aからの信号に基づいて、アンテナ34Aの位置(GPS位置)を検出する。位置検出装置34は、アンテナ34Aで受信したGPS衛星5からの電波に基づく信号を電気信号に変換して、アンテナ34Aの位置(GPS位置)を算出する。アンテナ34AのGPS位置が算出されることによって、アンテナ34Aの近傍に配置される物体(作業者WMを含む)のGPS位置が求められる。
<ランドマークの使用方法>
次に、ランドマーク8の使用方法について説明する。図7は、ダンプトラック2の非接触センサ24によりランドマーク8が検出されている状態の一例を模式的に示す図である。ランドマーク8は、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLのそれぞれに配置される。搬送路HLにおいては、ランドマーク8は、搬送路HLの外側(路肩)に配置される。ランドマーク8は、搬送路HLに沿って間隔をあけて複数配置される。ランドマーク8は、例えば100m毎に配置されてもよい。
次に、ランドマーク8の使用方法について説明する。図7は、ダンプトラック2の非接触センサ24によりランドマーク8が検出されている状態の一例を模式的に示す図である。ランドマーク8は、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLのそれぞれに配置される。搬送路HLにおいては、ランドマーク8は、搬送路HLの外側(路肩)に配置される。ランドマーク8は、搬送路HLに沿って間隔をあけて複数配置される。ランドマーク8は、例えば100m毎に配置されてもよい。
ランドマーク8は、静止物である。ランドマーク8は、設置された位置(場所)から移動しない。ランドマーク8は、走行経路に沿って配置された構造物(特徴物)である。ランドマーク8は、ダンプトラック2に配置された非接触センサ24によって検出される。ランドマーク8は、非接触センサ24から発射された電波を反射可能な反射部(反射面)を有する。電波に対するランドマーク8の反射部の反射率(反射強度)は、ランドマーク8の周囲の物体の反射率(反射強度)よりも高い。ランドマーク8の周囲の物体は、鉱山の岩石、走行するダンプトラック2、及び車両3の少なくとも一つを含む。
非接触センサ24は、レーダーを含む。非接触センサ24は、電波を発射可能な発射部と、電波を受信可能な受信部とを有する。非接触センサ24は、ダンプトラック2の前部に配置される。非接触センサ24の発射部から発射され、ランドマーク8に照射された電波の少なくとも一部は、ランドマーク8の反射部で反射する。非接触センサ24は、反射部で反射したランドマーク8からの電波を受信部で受信する。非接触センサ24は、ランドマーク8からの電波を受信して、非接触センサ24とランドマーク8との相対位置を検出する。非接触センサ24は、ダンプトラック2に固定されている。非接触センサ24とランドマーク8との相対位置が検出されることにより、ダンプトラック2とランドマーク8との相対位置が検出される。ランドマーク8は、ダンプトラック2に配置された非接触センサ24により、ダンプトラック2との相対位置を検出される。
本実施形態において、非接触センサ24からの電波は、非接触センサ24の発射部から拡がるように伝播する。非接触センサ24から発射された電波が伝播する伝播領域(伝播空間)にランドマーク8が配置されていることにより、非接触センサ24は、ランドマーク8を検出可能である。また、非接触センサ24から発射された電波は、進行に伴って減衰する。すなわち、非接触センサ24から発射された電波の強度は、電波の進行に伴って低下する。非接触センサ24から発射された電波が所定値以上の強度を維持した状態で伝播する伝播領域(伝播空間)にランドマーク8が配置されていることにより、非接触センサ24は、ランドマーク8を検出可能である。以下の説明において、非接触センサ24から発射された電波に基づいて非接触センサ24がランドマーク8を検出可能な電波の伝播領域(伝播空間)を適宜、非接触センサ24の検出領域(検出空間)300、と称する。非接触センサ24の検出領域300にランドマーク8が配置されることにより、非接触センサ24はランドマーク8を検出可能である。
なお、非接触センサ24は、検出光(レーザー光)を用いてランドマーク8を検出してもよい。すなわち、非接触センサ24が、検出光を射出可能な射出部と、射出部から射出され、ランドマーク8で反射した検出光の少なくとも一部を受光可能な受光部とを有してもよい。その非接触センサ24から射出された検出光が照射される照射領域(照射空間)にランドマーク8が配置されていることにより、非接触センサ24は、ランドマーク8を検出可能である。また、非接触センサ24から射出された検出光は、進行に伴って減衰する。非接触センサ24から射出された検出光が所定値以上の強度を維持した状態で照射される照射領域(照射空間)にランドマーク8が配置されていることにより、非接触センサ24は、ランドマーク8を検出可能である。非接触センサ24が検出光を用いてランドマーク8を検出する場合、非接触センサ24の検出領域300は、非接触センサ24から射出された検出光に基づいてランドマーク8を検出可能な検出光の照射領域(照射空間)を含む。
本実施形態においては、GPS(全方位測位システム)を用いてランドマーク8の位置(GPS位置、絶対位置)が検出される。GPSを用いて検出されたランドマーク8のGPS位置が、管理装置10の記憶装置13に登録される。また、非接触センサ24を用いて検出されたダンプトラック2とランドマーク8との相対位置に関する情報は、通信システム9を介して、管理装置10(処理装置12)に送信される。処理装置12は、非接触センサ24を用いて検出されたダンプトラック2とランドマーク8との相対位置に関する情報と、記憶装置13に登録(記憶)されているランドマーク8の絶対位置(GPS位置)に関する情報とに基づいて、ダンプトラック2の絶対位置(GPS位置)を求めることができる。
なお、GPSを用いて検出されたランドマーク8のGPS位置が、ダンプトラック2の記憶装置25に登録されてもよい。なお、ダンプトラック2の処理装置20が、非接触センサ24を用いて検出されたダンプトラック2とランドマーク8との相対位置に関する情報と、記憶装置25に登録(記憶)されているランドマーク8の絶対位置(GPS位置)に関する情報とに基づいて、ダンプトラック2の絶対位置(GPS位置)を求めてもよい。
<ダンプトラックの走行方法>
次に、本実施形態に係るダンプトラック2の走行方法の一例について説明する。処理装置12は、通信システム9(無線通信装置18及び無線通信装置28)を介して、ダンプトラック2の処理装置20(走行制御部20D)に指令信号を送信する。指令信号は、ダンプトラック2の走行条件に関する情報を含む。走行条件に関する情報は、処理装置12で生成された走行経路に関する情報、及びダンプトラック2の走行速度に関する情報を含む。処理装置20(走行制御部20D)は、通信システム9を介して送信された処理装置12からの指令信号に基づいて、ダンプトラック2の操作(ステアリング、アクセル、及びブレーキの少なくとも一つの操作)を制御して、ダンプトラック2の走行を制御する。
次に、本実施形態に係るダンプトラック2の走行方法の一例について説明する。処理装置12は、通信システム9(無線通信装置18及び無線通信装置28)を介して、ダンプトラック2の処理装置20(走行制御部20D)に指令信号を送信する。指令信号は、ダンプトラック2の走行条件に関する情報を含む。走行条件に関する情報は、処理装置12で生成された走行経路に関する情報、及びダンプトラック2の走行速度に関する情報を含む。処理装置20(走行制御部20D)は、通信システム9を介して送信された処理装置12からの指令信号に基づいて、ダンプトラック2の操作(ステアリング、アクセル、及びブレーキの少なくとも一つの操作)を制御して、ダンプトラック2の走行を制御する。
推測航法に基づいてダンプトラック2が走行する例について説明する。本実施形態において、ダンプトラック2は、管理装置10の処理装置12により生成された走行経路、及び処理装置12で設定された走行速度(目標走行速度)を含む走行条件に従って、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLの少なくとも一部を走行する。本実施形態において、処理装置20は、推測航法を用いてダンプトラック2の現在位置を推測しつつ、生成された走行経路に従って、鉱山の少なくとも一部においてダンプトラック2を走行させる。推測航法とは、経度及び緯度が既知の起点からの方位(方位変化量)と移動距離とに基づいて、対象物(ダンプトラック2)の現在位置を推測する航法をいう。ダンプトラック2の方位(方位変化量)は、ダンプトラック2に配置されたジャイロセンサ26を用いて検出される。ダンプトラック2の移動距離は、ダンプトラック2に配置された速度センサ27を用いて検出される。ジャイロセンサ26の検出信号及び速度センサ27の検出信号は、ダンプトラック2の処理装置20に出力される。処理装置20は、ジャイロセンサ26からの検出信号に基づいて、既知の起点からのダンプトラック2の方位(方位変化量)を求めることができる。処理装置20は、速度センサ27からの検出信号に基づいて、既知の起点からのダンプトラック2の移動距離を求めることができる。処理装置20は、ジャイロセンサ26からの検出信号及び速度センサ27からの検出信号に基づいて、ダンプトラック2が生成された走行経路に従って走行するように、ダンプトラック2の走行に関する制御量を算出する。制御量は、操舵量(操舵指令)及び走行速度調整量(速度指令)を含む。処理装置20は、ダンプトラック2が走行経路に従って走行するように、算出した制御量に基づいて、ダンプトラック2の走行(操作)を制御する。
次に、推測航法により求められた推測位置がGPSを使って補正されつつダンプトラック2が走行する例について説明する。ダンプトラック2の走行距離が長くなると、ジャイロセンサ26及び速度センサ27の一方又は両方の検出誤差の蓄積により、推測された位置(推測位置)と実際の位置との間に誤差が生じる可能性がある。その結果、ダンプトラック2は、処理装置12によって生成された走行経路から外れて走行してしまう可能性がある。本実施形態において、処理装置20は、推測航法により導出(推測)されたダンプトラック2の位置(推測位置)を、位置検出装置29により検出されたダンプトラック2の位置(GPS位置)に関する情報を使って補正しつつ、そのダンプトラック2を走行させる。処理装置20は、ジャイロセンサ26からの検出信号と、速度センサ27からの検出信号と、位置検出装置29からのダンプトラック2のGPS位置に関する情報とに基づいて、ダンプトラック2が走行経路に従って走行するように、ダンプトラック2の位置を補正する補正量を含む、ダンプトラック2の走行に関する制御量を算出する。処理装置20は、ダンプトラック2が走行経路に従って走行するように、算出した補正量及び制御量に基づいて、ダンプトラック2の走行(操作)を制御する。
次に、推測航法により求められた推測位置がランドマーク8を使って補正されつつダンプトラック2が走行する例について説明する。鉱山において、GPSによる検出精度(測位精度)が低下する状態、及びGPSによる検出(測位)が不能となる状態が発生する可能性がある。例えば、鉱山において、障害物の影響によりアンテナ29AがGPS衛星5からの電波を十分に受信できない場合、または、アンテナ29Aが電波を受信可能なGPS衛星5の数が少ない場合、GPSによる検出精度が低下する状態、及びGPSによる検出が不能となる状態が発生する可能性がある。本実施形態においては、処理装置20は、推測航法により求められた推測位置を、GPSを使って補正することが困難な場合、ランドマーク8を使って補正する。すなわち、GPSを用いる推測位置の補正を実行しない場合、処理装置20は、推測航法により求められたダンプトラック2の位置(推測位置)を、ランドマーク8及び非接触センサ24を用いて検出されたダンプトラック2の位置(GPS位置、絶対位置)に関する情報を使って補正する。
図8は、ランドマーク8及び非接触センサ24を用いる推測位置の補正を含むダンプトラック2の走行方法の一例を示すフローチャートである。ダンプトラック2の稼働前に、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLに複数のランドマーク8が設置される。それら複数のランドマーク8の位置(GPS位置、絶対位置)のそれぞれが、GPSを用いて検出される。GPSを用いて検出されたランドマーク8の位置(GPS位置)に関する情報は、記憶装置13に登録(記憶)される(ステップSA1)。ランドマーク8の位置に関する情報は、通信システム9を介してダンプトラック2に送信され、記憶装置25に登録(記憶)されてもよい。なお、ランドマーク8の設置、及びGPSを用いるランドマーク8の位置検出は、ダンプトラック2の稼働と並行して行われてもよい。
処理装置20は、推測航法に基づいてダンプトラック2を走行させる(ステップSA2)。すなわち、処理装置20は、ジャイロセンサ26の検出信号から求められるダンプトラック2の方位(方位変化量)と、速度センサ27の検出信号から求められるダンプトラック2の移動距離とに基づいて、ダンプトラック2の位置を推測しつつ、ダンプトラック2を走行させる。
ダンプトラック2の走行中において、非接触センサ24から電波が発射される。非接触センサ24の検出信号は、処理装置20に出力される。処理装置20は、非接触センサ24からの検出信号に基づいて、ランドマーク8が検出されたか否かを判断する(ステップSA3)。
ステップSA3において、ランドマーク8が検出されたと判断された場合、処理装置20は、ステップSA1において登録されたランドマーク8の絶対位置(GPS位置)と、非接触センサ24を用いて検出されたダンプトラック2とランドマーク8との相対位置とを比較する(ステップSA4)。非接触センサ24を用いて検出されたダンプトラック2とランドマーク8との相対位置に関する情報と、登録(記憶)されているランドマーク8の絶対位置に関する情報とに基づいて、ダンプトラック2の絶対位置(GPS位置)が導出される。
登録されているランドマーク8の絶対位置と、非接触センサ24を用いて検出されたダンプトラック2とランドマーク8との相対位置とに基づいてダンプトラック2の絶対位置を導出する場合、処理装置20は、記憶装置13(記憶装置25)に登録されている複数のランドマーク8のうち、非接触センサ24で検出されたランドマーク8に対応するランドマーク8の位置(絶対位置)に関する情報を抽出する。登録されている複数のランドマーク8のうち、非接触センサ24で検出されたランドマーク8に対応するランドマーク8は、登録されている複数のランドマーク8のうち、非接触センサ24を用いてランドマーク8を検出したときに推測航法に基づいて導出されたダンプトラック2の位置(推測位置)に最も近い位置(GPS位置)に存在するランドマーク8を含む。登録されている複数のランドマーク8のうち、非接触センサ24で検出されたランドマーク8に対応するランドマーク8は、登録されている複数のランドマーク8のうち、推測航法に基づいて導出された位置(推測位置)に存在するダンプトラック2の非接触センサ24の検出領域300に配置可能と判断されたランドマーク8を含む。処理装置20は、例えば、登録されている複数のランドマーク8から、非接触センサ24を用いてランドマーク8を検出したときに推測航法に基づいて導出されるダンプトラック2の位置(推測位置)に最も近い位置(GPS位置)に存在するランドマーク8を抽出する。ランドマーク8は、例えば100m間隔で配置されている。ダンプトラック2の進行方向に関する非接触センサ24の検出領域300の寸法は、例えば50mである。そのため、処理装置20は、登録されている複数のランドマーク8から、非接触センサ24で検出されたランドマーク8に対応するランドマーク8の位置(絶対位置)に関する情報を抽出可能である。
処理装置20は、ステップSA4で比較した結果に基づいて、ダンプトラック2の位置(推測位置)を補正する(ステップSA5)。例えば、処理装置12によって生成された走行経路に対してダンプトラック2の位置がずれていると判断した場合、処理装置20は、ダンプトラック2が走行経路に従って走行するように、ダンプトラック2の位置を補正する。すなわち、処理装置20は、ジャイロセンサ26からの検出信号と、速度センサ27からの検出信号と、非接触センサ24を用いて検出されたダンプトラック2とランドマーク8との相対位置に関する情報と、記憶装置13(記憶装置25)に記憶されているランドマーク8の絶対位置(GPS位置)に関する情報とに基づいて、ダンプトラック2が走行経路に従って走行するように、ダンプトラック2の位置を補正する補正量を含む、ダンプトラック2の走行に関する制御量を算出する。処理装置20(走行制御部20D)は、ダンプトラック2が走行経路に従って走行するように、算出した補正量及び制御量に基づいて、ダンプトラック2の走行(操作)を制御する。
ステップSA3において、ランドマーク8が検出されていないと判断された場合、ランドマーク8の検出結果を用いずに、推測航法のみで走行可能などうかが判断される(ステップSA6)。処理装置20は、前回のダンプトラック2の推測位置を補正(GPSを使った補正及びランドマーク8を使った補正の一方又は両方)した位置からの走行距離が所定距離以内であれば、推測航法のみによる推測位置の誤差は問題にならないと判断し、推測航法に基づくダンプトラック2の走行を継続する(ステップSA2)。なお、所定距離とは、推測位置を補正した位置から走行経路から大きく外れることなく走行可能な距離であって、事前に定められた距離である。一方、ステップSA6において、推測航法のみでは走行不可能と判断された場合、GPSによる位置検出が回復するまで、ダンプトラック2の停止処理(停車処理)が行われる(ステップSA7)。
なお、本実施形態においては、ダンプトラック2の処理装置20がダンプトラック2の走行を管理する例について説明した。管理装置10(処理装置12)が、生成された走行経路をダンプトラック2が推測航法により走行するように、ジャイロセンサ26の検出信号及び速度センサ27の検出信号に基づいて、ダンプトラック2の走行(操作)を制御してもよい。処理装置12が、推測航法により求められたダンプトラック2の位置(推測位置)を、位置検出装置29の検出結果に基づいて補正してもよい。処理装置12が、推測航法により求められたダンプトラック2の位置(推測位置)を、非接触センサ24の検出結果に基づいて補正してもよい。
<ランドマークの位置検出処理及び位置登録処理の一例>
次に、ランドマーク8の位置検出処理及び位置登録処理(図8のステップSA1の処理)の一例について説明する。ランドマーク8の位置検出処理は、ランドマーク8のGPS位置を検出する処理である。ランドマーク8の位置登録処理は、検出されたランドマーク8のGPS位置(GPS位置に関する情報)を記憶装置13(データベース13B)に登録(記憶)する処理である。なお、ランドマーク8のGPS位置が、ダンプトラック2の記憶装置25(データベース25B)に登録されてもよい。
次に、ランドマーク8の位置検出処理及び位置登録処理(図8のステップSA1の処理)の一例について説明する。ランドマーク8の位置検出処理は、ランドマーク8のGPS位置を検出する処理である。ランドマーク8の位置登録処理は、検出されたランドマーク8のGPS位置(GPS位置に関する情報)を記憶装置13(データベース13B)に登録(記憶)する処理である。なお、ランドマーク8のGPS位置が、ダンプトラック2の記憶装置25(データベース25B)に登録されてもよい。
図9は、本実施形態に係るランドマーク8の位置検出処理及び位置登録処理の一例を示す図である。鉱山に設置されたランドマーク8の位置(GPS位置)は、GPSを用いて検出される。図9に示すように、ランドマーク8の位置の検出は、GPS用のアンテナ34Aを用いて行われる。
作業者WMが搭乗した車両3が、位置検出対象及び位置登録対象のランドマーク8の近くまで移動する。車両3にアンテナ34Aが搭載された状態で、車両3が位置検出対象及び位置登録対象のランドマーク8の近くまで移動する。車両3は、作業者WMの運転操作によって移動(走行)する。
作業者WMに携帯(保持)されたアンテナ34Aが、車両3の外側に移動される。作業者WMは、アンテナ34Aを携帯(保持)した状態で、車両3の外側に移動する。アンテナ34Aは、作業者WMに携帯(保持)されて、車両3の外側に持ち出される。位置検出装置34は、車両3の内側に配置される。アンテナ34Aと位置検出装置34とはケーブル35を介して接続される。
図9に示すように、鉱山に設置されたランドマーク8の近傍に、アンテナ34Aが設置される。アンテナ34Aは、作業者WMによってランドマーク8の近傍に設置される。アンテナ34Aは、作業者WMに保持される。アンテナ34Aは、車両3の外側に配置された状態で、GPS衛星5からの電波を受信する。アンテナ34Aで受信されたGPS衛星5からの電波に基づく信号は、ケーブル35を介して位置検出装置34に出力される。位置検出装置34は、アンテナ34Aからの信号に基づいて、アンテナ34Aの位置(GPS位置)を検出する。図9に示すように、アンテナ34Aは、ランドマーク8の近傍に設置された状態で、GPS衛星5からの電波に基づく信号を位置検出装置34に出力する。したがって、位置検出装置34によりアンテナ34AのGPS位置が求められることによって、ランドマーク8のGPS位置が求められる。また、図9に示すように、アンテナ34Aの近傍には、ランドマーク8のみならず、作業者WMも存在する。したがって、位置検出装置34によりアンテナ34AのGPS位置が求められることによって、作業者WMのGPS位置も求められる。すなわち、本実施形態においては、位置検出装置34により、アンテナ34AのGPS位置、ランドマーク8のGPS位置、及び作業者WMのGPS位置が同時に検出される。
アンテナ34Aからの信号に基づく情報は、車両3に搭載された無線通信装置32により、管理装置10の無線通信装置18に送信される。本実施形態において、アンテナ34Aからの信号に基づく情報は、アンテナ34Aからの信号に基づいて位置検出装置34により検出された、アンテナ34Aの位置(GPS位置)に関する情報、ランドマーク8の位置(GPS位置)に関する情報、及び作業者WMの位置(GPS位置)に関する情報を含む。車両3の処理装置30は、アンテナ34Aの位置に関する情報、ランドマーク8の位置に関する情報、及び作業者WMの位置に関する情報を、無線通信装置32から送信する。管理装置10の無線通信装置18は、車両3の無線通信装置32からの情報を受信する。管理装置10の処理装置12は、無線通信装置32及び無線通信装置18を含む通信システム9を介して車両3から送信された位置に関する情報を処理する。処理装置12は、アンテナ34Aを使って求められたランドマーク8の位置(GPS位置)に関する情報を、記憶装置13(データベース13B)に登録する。
<禁止領域の設定を含むランドマークの位置検出処理及び位置登録処理>
次に、図9を参照して説明したランドマーク8の位置検出処理において、アンテナ34Aの位置を含むようにダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域100が設定され、ランドマーク8の位置登録処理において、ランドマーク8の位置を含むようにダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域200が設定される例について説明する。
次に、図9を参照して説明したランドマーク8の位置検出処理において、アンテナ34Aの位置を含むようにダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域100が設定され、ランドマーク8の位置登録処理において、ランドマーク8の位置を含むようにダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域200が設定される例について説明する。
図9を参照して説明したように、ランドマーク8の位置検出処理において、作業者WMは、車両3の外側で作業を行う。ダンプトラック2の稼働中において作業者WMが車両3の外側で作業を行う場合、作業者WMの作業が円滑に行われなくなる可能性がある。例えば、作業中にダンプトラック2が作業者WMに接近した場合、作業者WMは作業を中断しなければならなくなる可能性がある。その結果、鉱山における生産性及び作業性が低下する可能性がある。また、作業者WMの安全確保の観点からも、作業に支障をきたす可能性がある。一方、作業者WMが作業しているとき、ダンプトラック2の稼働を停止してしまうと、鉱山における生産性が低下してしまう可能性がある。
本実施形態においては、アンテナ34Aの位置を含むように、ダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域100(図11参照)が設定される。これにより、鉱山における生産性の低下が抑制される。
図10は、本実施形態に係るランドマーク8の位置検出処理及び位置登録処理の一例を示すフローチャートである。図11は、本実施形態に係る禁止領域100の一例を示す模式図である。
ランドマーク8の位置検出処理及び位置登録処理のために、作業者WMが搭乗している車両3が、ランドマーク8の近くまで移動する。ランドマーク8の位置検出処理及び位置登録処理の前に、アンテナ34Aと位置検出装置34とがケーブル35を介して接続される(ステップSC1)。
ランドマーク8の位置検出処理前及び位置登録処理前において、車両3に配置されているアンテナ33Aは、GPS衛星5からの電波を受信し続ける。位置検出装置33は、アンテナ33Aからの信号に基づいて、アンテナ33Aの位置(GPS位置)を検出する。また、ランドマーク8の位置検出処理前及び位置登録処理前において、車両3に搭載されているアンテナ34Aは、GPS衛星5からの電波を受信し続ける。位置検出装置34は、アンテナ34Aからの信号に基づいて、アンテナ34Aの位置(GPS位置)を検出する。位置検出装置33により検出されたアンテナ33Aの位置(GPS位置)に関する情報、及び位置検出装置34により検出されたアンテナ34Aの位置(GPS位置)に関する情報は、処理装置30に出力される。処理装置30は、位置検出装置33により検出されたアンテナ33Aの位置(GPS位置)に関する情報、及び位置検出装置34により検出されたアンテナ34Aの位置(GPS位置)に関する情報を、無線通信装置32から送信する。車両3に搭載されている無線通信装置32は、位置検出装置33により検出されたアンテナ33Aの位置(GPS位置)に関する情報、及び位置検出装置34により検出されたアンテナ34Aの位置(GPS位置)に関する情報を、管理装置10の無線通信装置18に送信する。管理装置10の無線通信装置18は、無線通信装置32からのアンテナ33AのGPS位置に関する情報及びアンテナ34AのGPS位置に関する情報を受信し、処理装置12に出力する。これにより、処理装置12は、アンテナ33AのGPS位置に関する情報、及びアンテナ34AのGPS位置に関する情報を取得する。
作業者WMが車両3の外側に出る前に、車両3に配置されている入力装置31が操作される。作業者WMは、車両3の外側でランドマーク8の位置検出処理を行う前に、入力装置31を操作する。入力装置31は、処理装置30に操作信号を入力可能な操作部として機能する。作業者WMは、ランドマーク8の位置検出処理を開始するために、入力装置31を操作する(ステップSC2)。本実施形態において、入力装置31は、タッチパネルを含む。タッチパネルは、ランドマーク8の位置検出処理の開始を処理装置30に指令するための開始ボタンを含む。本実施形態において、操作部は、開始ボタンを含む。作業者WMは、その開始ボタンを押す(操作する)。
入力装置31の操作部(開始ボタン)が操作されることにより、操作信号が処理装置30に入力される。処理装置30は、入力装置31の操作部から入力された操作信号を、無線通信装置32から送信する。管理装置10の無線通信装置18は、無線通信装置32からの操作信号を受信し、処理装置12に出力する。処理装置12は、入力装置31からの操作信号を取得した後、アンテナ34Aの位置を含むように、ダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域100を設定する。本実施形態において、処理装置12は、入力装置31からの操作信号の取得と、禁止領域100の設定とを同時に行ってもよい。処理装置12は、入力装置31からの操作信号の取得から所定時間経過後(例えば1秒後)に禁止領域100の設定を行ってもよい。
処理装置12は、通信システム9を介して取得した位置検出装置34の検出結果に基づいて、アンテナ34Aの位置を含むように、禁止領域100を設定する。位置検出装置34は、アンテナ34AのGPS位置を検出する。処理装置12は、GPS座標系に基づいて、アンテナ34AのGPS位置を含むように、禁止領域100を設定することができる。
上述のように、作業者WMが車両3の外側に出る前に、車両3に配置されている入力装置31が操作される。本実施形態において、禁止領域100の設定は、作業者WMが車両3の外側に出る前に(作業者WMが車両3の内側に居る状態で)行われる。本実施形態において、禁止領域100の設定は、アンテナ34Aが車両3に搭載されている状態で(アンテナ34Aが車両3の内側に配置されている状態で)行われる。
本実施形態においては、ランドマーク8の位置検出処理前及び位置登録処理前から、アンテナ33Aの位置を含むように、ダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域100が設定される。処理装置12は、通信システム9を介して取得した位置検出装置33の検出結果に基づいて、アンテナ33Aの位置を含むように、禁止領域100を設定する。位置検出装置33は、アンテナ33AのGPS位置を検出する。処理装置12は、GPS座標系に基づいて、アンテナ33AのGPS位置を含むように、禁止領域100を設定することができる。処理装置12は、アンテナ33A及び車両3が禁止領域100の内側に配置されるように禁止領域100を設定する。
処理装置12は、通信システム9を介して、禁止領域100にダンプトラック2が進入しないように、ダンプトラック2に指令信号を送信する。指令信号は、管制施設7に配置された無線通信装置18から、ダンプトラック2に配置された無線通信装置28に送信される。指令信号は、走行するダンプトラック2が禁止領域100の手前で停止するように(禁止領域100に進入しないように)設定された走行条件に関する情報を含む。ダンプトラック2の無線通信装置28は、管理装置10の無線通信装置18からの指令信号を受信し、処理装置20に出力する。処理装置20(走行制御部20D)は、ダンプトラック2が禁止領域100に進入しないように、ダンプトラック2の走行(操作)を制御する。禁止領域100は、GPS座標系において規定される。処理装置12(走行経路生成部12C)は、GPS座標系において、走行経路を生成する。処理装置20は、ダンプトラック2のGPS位置に基づいて、ダンプトラック2の走行を制御する。すなわち、禁止領域100、ダンプトラック2の位置、及び走行経路のそれぞれが、GPS座標系において規定される。したがって、処理装置12は、禁止領域100にダンプトラック2が進入しないように、走行経路を生成可能であり、走行速度を決定可能である。処理装置12は、禁止領域100にダンプトラック2が進入しないように、ダンプトラック2に指令信号を送信可能である。処理装置20は、禁止領域100にダンプトラック2が進入しないように、ダンプトラック2を制御可能である。
本実施形態においては、入力装置31の操作の有無にかかわらず、車両3に固定されているアンテナ33Aの位置を含むように禁止領域100が設定される。少なくともダンプトラック2の稼働中において、アンテナ33Aの位置を含むように禁止領域100が設定され続ける。ランドマーク8の位置検出処理の有無及び位置登録処理の有無にかかわらず、アンテナ33Aの位置を含むように禁止領域100が設定される。本実施形態においては、少なくとも車両3が鉱山を走行するとき、アンテナ33Aの位置を含むように禁止領域100が設定される。アンテナ33Aの位置を含むように設定される禁止領域100は、車両3を含むように設定される。アンテナ33Aの位置及び車両3の位置を含む禁止領域100は、車両3の走行中においても設定され続ける。これにより、鉱山において車両3が走行する場合、車両3にダンプトラック2が接近することが禁止される。
すなわち、本実施形態においては、入力装置31が操作される前においては、アンテナ33A(車両3)の位置を含むように禁止領域100が設定される。入力装置31が操作された後においては、アンテナ33A(車両3)の位置及びアンテナ34Aの位置の両方を含むように禁止領域100が設定される。
本実施形態においては、走行経路を変更することなく、禁止領域100に接近するダンプトラック2の走行速度が徐々に低下し、禁止領域100の手前で停止するように、ダンプトラック2の走行条件(走行速度)が設定される。例えば、ダンプトラック2と禁止領域100との間の走行経路が複数の区間に分けられ、ダンプトラック2から禁止領域100に向かって各区間における走行速度が徐々に低下するように、走行条件が設定される。
なお、ダンプトラック2は、禁止領域100の手前で停止してもよいし、禁止領域100を回避して走行してもよい。ダンプトラック2が禁止領域100を回避して走行することにより、ダンプトラック2の稼働が停止してしまうことが抑制されるため、鉱山における生産性の低下が抑制される。
アンテナ33Aの位置及びアンテナ34Aの位置を含むように禁止領域100が設定された後、ランドマーク8の位置検出処理が開始される(ステップSC3)。作業者WMは、アンテナ34Aを携帯(保持)して、車両3の外側に出る。アンテナ34Aの位置を含む禁止領域100は、作業者WMを含むように設定される。したがって、車両3の外側に出た作業者WMは、禁止領域100の内側に配置される。また、アンテナ34Aがランドマーク8の近傍に配置されることにより、ランドマーク8は禁止領域100の内側に配置される。本実施形態においては、禁止領域100の内側に、アンテナ34A、ランドマーク8、及び作業者WMが配置される。
図11は、禁止領域100の一例を示す図である。図11に示す例では、禁止領域100は、アンテナ33Aの位置及びアンテナ34Aの位置の両方を含む1つの領域に設定される。図11に示す例において、禁止領域100の外形は、円形である。なお、禁止領域100の外形は、四角形などの多角形でもよい。禁止領域100の内側に、アンテナ33A、車両3、アンテナ34A、ランドマーク8、及び作業者WMが配置される。本実施形態においては、ケーブル35も禁止領域100の内側に配置される。禁止領域100は、GPS座標系に基づいて定められる。したがって、禁止領域100が設定されることにより、処理装置12は、GPS座標系に基づいて走行するダンプトラック2が禁止領域100の内側に進入することを禁止することができる。なお、アンテナ34Aと位置検出装置34とが一体の携帯型GPS装置を使って位置情報が検出されてもよい。アンテナ34A及び位置検出装置34の両方が車両3の外側に持ち出し可能なので、ケーブル35を省略することができる。
ダンプトラック2の処理装置20には、禁止領域100にダンプトラック2が進入しないように、通信システム9から指令信号が送信される。処理装置20は、ダンプトラック2が禁止領域100に進入しないように、ダンプトラック2の走行(操作)を制御する。
本実施形態において、処理装置12は、アンテナ33Aとアンテナ34Aとの相対位置に基づいて、禁止領域100の大きさを変えてもよい。アンテナ34Aを保持した作業者WMが、車両3の外側において移動する可能性がある。処理装置12は、車両3と、車両3の外側で移動する作業者WMとの両方が禁止領域100の内側に配置され続けるように、位置検出装置33の検出結果及び位置検出装置34の検出結果に基づいて、禁止領域100の大きさ(寸法)を変えてもよい。処理装置12は、アンテナ33Aの位置及びアンテナ34Aの位置に基づいて、車両3及び作業者WMの両方が禁止領域100の内側に配置されるように、禁止領域100を更新する。例えば、アンテナ34A(アンテナ34Aを保持した作業者WM)が車両3から離れるように移動する場合、禁止領域100は拡大される。アンテナ34A(アンテナ34Aを保持した作業者WM)が車両3に近づくように移動する場合、禁止領域100は縮小される。なお、車両3に対してアンテナ34A(アンテナ34Aを保持した作業者WM)が移動しても、禁止領域100の大きさが変更されなくてもよい。車両3に対してアンテナ34A(アンテナ34Aを保持した作業者WM)が移動しても、禁止領域100の内側に車両3及び作業者WMが配置されていれば、禁止領域100の大きさは変更されなくてもよい。
本実施形態において、GPSのアンテナ34Aを使って求められたランドマーク8の位置(GPS位置)に関する情報は、車両3の記憶装置39に一時的に記憶(保持)される。
本実施形態においては、ランドマーク8の位置登録処理が行われる前に、GPSの検出状態(測位状態)が良好であったか否かが判断される(ステップSC4)。本実施形態において、処理装置12は、GPSの検出状態に基づいて、GPSを用いて検出されたランドマーク8の位置を記憶装置13に登録するか否かを判断する。
GPSの検出状態(測位状態)は、測位モード、精度指標値、及びアンテナ34Aが電波を受信可能なGPS衛星5の数の少なくとも一つを含む。測位モードは、単独測位、相対測位、Float解、及びFix解の少なくとも一つを含む。
GPSの検出状態(測位状態)が良好であったか否かの判断は、GPSの位置検出結果の信頼性が高いか否かの判断を含む。GPSの検出状態(測位状態)が良好であったか否かの判断は、鉱山において、GPSによる検出精度(測位精度)が低下する状態が発生したか否かの判断、及びGPSによる検出(測位)が不能となる状態が発生したかの判断を含む。例えば、鉱山において、障害物の影響によりアンテナ29AがGPS衛星5からの電波を十分に受信できなかった場合、GPSによる検出精度(測位精度)が低下する状態及びGPSによる検出(測位)が不能となる状態の少なくとも一方が発生したと判断され、GPSの検出状態(測位状態)は良好でないと判断される。また、アンテナ34Aが電波を受信可能なGPS衛星5の数が少なかった場合、GPSによる検出精度(測位精度)が低下する状態、及びGPSによる検出(測位)が不能となる状態の少なくとも一方が発生したと判断され、GPSの検出状態(測位状態)は良好でないと判断される。
ステップSC4において、GPSの検出状態(測位状態)が良好でないと判断された場合、GPSの検出状態が良好でなかった旨のメッセージが表示装置36に表示される(ステップSC10)。なお、GPSの検出状態(測位状態)が良好でなかった旨の信号が通信システム9を介して管理装置10の処理装置12に送信され、GPSの検出状態(測位状態)が良好でなかった旨のメッセージが管理装置10の表示装置16に表示されてもよい。GPSの検出状態(測位状態)が良好でないと判断された場合、再度、ランドマーク8の位置検出処理が行われる(ステップSC1)。
GPSの検出状態(測位状態)が良好でなかった場合、その検出状態(測位状態)が良好でない状態でGPSにより検出されたランドマーク8の位置に関する情報は、例えば誤差を含んでいるなど、不精確である(信頼性が低い)可能性がある。本実施形態においては、ランドマーク8の位置登録処理が行われる前に、GPSの検出状態(測位状態)が良好であったか否かが判断され、検出状態(測位状態)が良好でない状態でGPSにより検出されたランドマーク8の位置に関する情報は、記憶装置13に登録されない。これにより、不精確である(信頼性が低い)可能性が高いランドマーク8の位置が、記憶装置13に登録されてしまうことが抑制される。
ステップSC4において、GPSの検出状態(測位状態)が良好であると判断された場合、ランドマーク8の位置登録処理が行われる前に、記憶装置13(データベース13B)に既に登録されているランドマーク8の位置と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8の位置との関係(位置関係)が、所望の位置関係であるか否かが判断される(ステップSC5)。本実施形態において、処理装置12は、記憶装置13に既に登録されているランドマーク8の位置(GPS位置)と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8の位置(GPS位置)との関係(位置関係)に基づいて、GPSを用いて検出されたランドマーク8の位置(GPS位置)を記憶装置13に登録するか否かを判断する。
本実施形態において、処理装置12は、記憶装置13に既に登録されているランドマーク8の位置(GPS位置)と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8の位置(GPS位置)との距離が、所定値(閾値)以上であるか否かを判断する。処理装置12は、記憶装置13に既に登録されているランドマーク8の位置(GPS位置)と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8の位置(GPS位置)との距離に基づいて、GPSを用いて検出されたランドマーク8の位置を記憶装置13に登録するか否かを判断する。
記憶装置13に既に登録されているランドマーク8の位置(GPS位置)と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8の位置(GPS位置)との距離が短い場合、GPSを用いて検出されたランドマーク8の位置(GPS位置)が記憶装置13に登録されてしまうと、推測航法により導出されたダンプトラック2の位置(推測位置)を、ランドマーク8を使って補正するとき、その補正が精確に行われなくなる可能性がある。換言すれば、近接する2つのランドマーク8それぞれの位置(GPS位置)が記憶装置13に登録されてしまうと、補正が精確に行われなくなる可能性がある。上述したように、推測航法により導出されたダンプトラック2の位置(推測位置)を、ランドマーク8を検出する非接触センサ24の検出結果に基づいて補正する場合、記憶装置13に登録されている複数のランドマーク8のうち、非接触センサ24で検出されたランドマーク8に対応するランドマーク8の位置(絶対位置)に関する情報が記憶装置13から抽出される。例えば、記憶装置13に登録されている複数のランドマーク8のうち、非接触センサ24を用いてランドマーク8を検出したときに推測航法に基づいて導出されたダンプトラック2の位置(推測位置)に最も近い位置(GPS位置)に存在すると判断されたランドマーク8の位置に関する情報が記憶装置13から抽出される。近接する2つのランドマーク8それぞれの位置(GPS位置)が記憶装置13に登録されていると、処理装置12は、記憶装置13に登録されている複数のランドマーク8のうち、非接触センサ24で検出されたランドマーク8に対応するランドマーク8の位置(絶対位置)に関する情報を記憶装置13から抽出することが困難になる可能性がある。例えば、記憶装置13に登録されている複数のランドマーク8から、非接触センサ24を用いてランドマーク8を検出したときに推測航法に基づいて導出されるダンプトラック2の位置(推測位置)に最も近い位置(GPS位置)に存在するランドマーク8が2つ存在すると判断されてしまう可能性がある。また、近接する2つのランドマーク8それぞれの位置(GPS位置)が記憶装置13に登録されていると、近接する2つのランドマーク8のうち、一方のランドマーク8の位置が抽出されるべきところが、誤って、他方のランドマーク8が抽出されてしまう可能性がある。その結果、推測航法による推測位置の補正が精確に行われなくなる可能性がある。
本実施形態においては、記憶装置13に既に登録されているランドマーク8と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8との距離が短い場合(閾値未満である場合)、そのGPSを用いて検出されたランドマーク8の位置に関する情報は、記憶装置13に登録されない。本実施形態においては、記憶装置13に既に登録されているランドマーク8と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8との距離が十分に長い場合(閾値以上である場合)、そのGPSを用いて検出されたランドマーク8の位置に関する情報が、記憶装置13に登録される。閾値は、例えば非接触センサ24の検出領域300の大きさに基づいて定められてもよい。これにより、推測航法により導出された推測位置の補正において、記憶装置13に登録されている複数のランドマーク8のうち、非接触センサ24で検出されたランドマーク8に対応していないランドマーク8の位置を抽出してしまうといった不都合の発生が抑制される。
ステップSC5において、記憶装置13に既に登録されているランドマーク8と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8との距離が十分でない(閾値未満である)と判断された場合、その距離が十分でなかった旨のメッセージが表示装置36に表示される(ステップSC10)。なお、距離が十分でなかった旨の信号が通信システム9を介して管理装置10の処理装置12に送信され、距離が十分でなかった旨のメッセージが管理装置10の表示装置16に表示されてもよい。距離が十分でないと判断された場合、再度、ランドマーク8の位置検出処理が行われる(ステップSC1)。
ステップSC5において、記憶装置13に既に登録されているランドマーク8と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8との距離が十分に長いと判断された場合、作業者WMは、アンテナ34Aを携帯した状態で、車両3の内側に戻る(車両3に搭乗する)。アンテナ34Aは、車両3に搭載される。作業者WMが車両3に搭乗し、アンテナ34Aが車両3に搭載されることにより、ランドマーク8の位置検出処理が終了する。
ステップSC5において、記憶装置13に既に登録されているランドマーク8と、ステップSC3においてGPSを用いて検出されたランドマーク8との距離が十分に長い(閾値以上である)と判断された場合、その検出されたランドマーク8の位置登録処理が行われる。
GPSのアンテナ34Aを使って求められたランドマーク8の位置(GPS位置)に関する情報は、管理装置10の記憶装置13(データベース13B)に登録(記憶)される。本実施形態においては、記憶装置13に対するランドマーク8の位置の登録のために、車両3に配置されている入力装置31が操作される。入力装置31は、処理装置30に操作信号を入力可能な操作部として機能する。作業者WMは、ランドマーク8の位置登録処理を開始するために、入力装置31を操作する(ステップSC6)。本実施形態においては、入力装置31は、タッチパネルを含む。タッチパネルは、ランドマーク8の位置登録処理の開始を処理装置30に指令するための登録ボタンを含む。操作部は、登録ボタンを含む。作業者WMは、その登録ボタンを押す(操作する)。
入力装置31の操作部(登録ボタン)が操作されることにより、処理装置30は、記憶装置39に一時的に記憶されているランドマーク8の位置に関する情報を、無線通信装置32から送信する。無線通信装置32は、ランドマーク8の位置に関する情報を、管理装置10の無線通信装置18に送信する。無線通信装置18は、受信したランドマーク8の位置に関する情報を、処理装置12に出力する。処理装置12は、取得したランドマーク8の位置(GPS位置)に関する情報を、記憶装置13のデータベース13Bに登録する(ステップSC7)。
入力装置31の操作部(登録ボタン)が操作されることにより、操作信号が処理装置30に入力される。処理装置30は、入力装置31の操作部から入力された操作信号を、無線通信装置32から送信する。管理装置10の無線通信装置18は、無線通信装置32からの操作信号を受信し、処理装置12に出力する。処理装置12は、入力装置31からの操作信号を取得した後、ランドマーク8の位置を含むように、ダンプトラック2の進入を禁止する禁止領域200(図12参照)を設定する(ステップSC8)。本実施形態において、処理装置12は、入力装置31からの操作信号の取得と、禁止領域200の設定とを同時に行ってもよい。処理装置12は、入力装置31からの操作信号の取得から所定時間経過後(例えば1秒後)に禁止領域200の設定を行ってもよい。
処理装置12は、通信システム9を介してランドマーク8の位置(GPS位置)に関する情報を取得した後、記憶装置13のデータベース13Bに登録する前に、禁止領域200を設定してもよい。処理装置12は、禁止領域200を設定した後、ランドマーク8の位置(GPS位置)に関する情報を記憶装置13のデータベース13Bに登録してもよい。
処理装置12は、通信システム9を介して取得した位置検出装置34の検出結果に基づいて、ランドマーク8の位置を含むように、禁止領域200を設定する。位置検出装置34は、アンテナ34AのGPS位置を検出することにより、そのアンテナ34Aの近傍に配置されているランドマーク8のGPS位置を検出する。処理装置12は、GPS座標系に基づいて、ランドマーク8のGPS位置を含むように、禁止領域200を設定することができる。
処理装置12は、通信システム9を介して、禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように、ダンプトラック2に指令信号を送信する。指令信号は、管制施設7に配置された無線通信装置18から、ダンプトラック2に配置された無線通信装置28に送信される。指令信号は、ダンプトラック2が禁止領域200を回避するように(禁止領域200に進入しないように)生成された走行経路に関する情報を含む。ダンプトラック2の無線通信装置28は、管理装置10の無線通信装置18からの指令信号を受信し、処理装置20に出力する。処理装置20(走行制御部20D)は、ダンプトラック2が禁止領域200に進入しないように、ダンプトラック2の走行(操作)を制御する。禁止領域200は、GPS座標系において規定される。処理装置12(走行経路生成部12C)は、GPS座標系において、走行経路を生成する。処理装置20は、ダンプトラック2のGPS位置に基づいて、ダンプトラック2の走行を制御する。すなわち、禁止領域200、ダンプトラック2の位置、及び走行経路のそれぞれが、GPS座標系において規定される。したがって、処理装置12は、禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように、走行経路を生成可能である。処理装置12は、禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように、ダンプトラック2に指令信号を送信可能である。処理装置20は、禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように、ダンプトラック2を制御可能である。
図12は、禁止領域200の一例を示す図である。図12に示すように、禁止領域200は、ランドマーク8の位置を含むように設定される。図12に示す例において、禁止領域200の外形は、円形である。なお、禁止領域200の外形は、四角形などの多角形でもよい。禁止領域200の内側に、ランドマーク8が配置される。禁止領域200は、GPS座標系に基づいて定められる。したがって、禁止領域200が設定されることにより、処理装置12は、GPS座標系に基づいて走行するダンプトラック2が禁止領域200の内側に進入することを禁止することができる。
ダンプトラック2の処理装置20には、禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように、通信システム9から指令信号が送信される。処理装置20は、ダンプトラック2が禁止領域200に進入しないように、ダンプトラック2の走行(操作)を制御する。
なお、車両3の外側で作業する作業者WMとは別の作業者(同乗者)WMが車両3に居る場合、車両3の外側で作業する作業者WMが車両3の内側に戻る前に、その同乗者WMが登録ボタンを操作してもよい。その登録ボタン(操作部)の操作により、禁止領域200が設定されてもよい。
なお、ランドマーク8の位置に関する情報が通信システム9を介して管理装置10の記憶装置13に一時的に記憶され、管理装置10の入力装置17が管理者により操作されることによって、記憶装置13に一時的に記憶されているランドマーク8の位置に関する情報が、データベース13Bに登録されてもよい。その入力装置17の操作により、禁止領域200が設定されてもよい。
本実施形態においては、作業者WMが車両3に搭乗した後、車両3に配置されている入力装置31が操作される。入力装置31は、処理装置30に操作信号を入力可能な操作部として機能する。作業者WMは、ランドマーク8の位置検出処理を終了するために、入力装置31を操作する(ステップSC9)。本実施形態においては、入力装置31は、タッチパネルを含む。タッチパネルは、ランドマーク8の位置検出処理の終了を処理装置30に指令するための終了ボタンを含む。操作部は、終了ボタンを含む。作業者WMは、その終了ボタンを押す(操作する)。
入力装置31の操作部(終了ボタン)が操作されることにより、操作信号が処理装置30に入力される。処理装置30は、入力装置31の操作部から入力された操作信号を、無線通信装置32から送信する。管理装置10の無線通信装置18は、無線通信装置32からの操作信号を受信し、処理装置12に出力する。処理装置12は、入力装置31からの操作信号を入力された後、アンテナ34Aの位置を含む禁止領域100の設定を解除する。
以上により、ランドマーク8の位置検出処理及び位置登録処理が終了する。作業者WMは、車両3を操作(運転)して、例えば管制施設7に戻ってもよい。作業者WMは、別のランドマーク8の位置検出処理及び位置登録処理のために、車両3を操作(運転)して移動してもよい。
本実施形態においては、アンテナ34Aの位置を含む禁止領域100の設定を解除した後においても、アンテナ33Aの位置を含む禁止領域100は設定され続ける。これにより、鉱山において車両3が走行する場合においても、車両3にダンプトラック2が接近することが禁止される。
なお、ランドマーク8の位置検出処理の終了後、アンテナ34Aの位置を含む禁止領域100の設定が解除されなくてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、アンテナ34AのGPS位置に基づいて、ランドマーク8のGPS位置を含むように禁止領域200を設定するようにしたので、ランドマーク8にダンプトラック2が接近することが抑制される。したがって、ランドマーク8とダンプトラック2との接触が抑制される。これにより、例えばランドマーク8との接触に起因してダンプトラック2の稼働が停止されることが抑制される。したがって、鉱山における生産性の低下が抑制される。
また、本実施形態によれば、アンテナ33AのGPS位置に基づいて、アンテナ33AのGPS位置を含むように禁止領域100を設定するようにしたので、車両3にダンプトラック2が接近することが抑制される。したがって、車両3に搭乗する作業者WMの作業性の低下が抑制される。また、車両3(車両3に搭乗している作業者WM)の安全が確保される。また、本実施形態によれば、アンテナ33AのGPS位置と、アンテナ34AのGPS位置とに基づいて、アンテナ33AのGPS位置及びアンテナ34AのGPS位置の両方を含むように禁止領域100を設定するようにしたので、アンテナ33A(車両3)及びアンテナ34Aのそれぞれにダンプトラック2が接近することが抑制される。したがって、車両3の外側でアンテナ34Aを用いる作業が行われる場合においても、その作業性が低下することが抑制される。また、アンテナ34Aの位置を含む禁止領域100の内側に存在する作業者WMの安全が確保される。また、アンテナ33Aの位置を含む禁止領域(作業領域)100、及びアンテナ34Aの位置を含む禁止領域(作業領域)100のそれぞれにダンプトラック2が進入しないので、例えば、ダンプトラック2の接近に伴う禁止領域(作業領域)100における作業が中断されてしまうことが抑制される。
なお、図10を参照して説明した処理において、ステップSC4及びステップSC5の処理は省略されてもよい。
<走行経路の生成>
次に、処理装置12(走行経路生成部12C)による走行経路生成処理の一例について説明する。図13は、ダンプトラック2の走行経路の一例を示す図である。
次に、処理装置12(走行経路生成部12C)による走行経路生成処理の一例について説明する。図13は、ダンプトラック2の走行経路の一例を示す図である。
図13に示すように、ダンプトラック2は、積込場LPAと、排土場DPAと、積込場LPA及び排土場DPAの少なくとも一方に通じる搬送路HLの少なくとも一部において、処理装置12によって生成された走行経路CSに従って走行される。
また、推測航法に基づいて導出された推測位置の補正のために、複数のランドマーク8が、積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLのそれぞれに配置される。
ところで、積込場LPAにおける積込位置LPは、例えば鉱山の掘削状況及び掘削期間の少なくとも一方に基づいて変化する可能性がある。図13は、積込場LPAにおいて積込位置LPが変化する様子を模式的に示す。図13は、積込場LPAの第1の積込位置LP1、第2の積込位置LP2、及び第3の積込位置LP3のそれぞれにおいて積込作業が行われる例を示す。第2の積込位置LP2は、第1の積込位置LP1とは異なる。第3の積込位置LP3は、第1の積込位置LP1及び第2の積込位置LP2とは異なる。
同様に、排土場DPAにおける排土位置DPは、例えば積荷の排出状況及び排出期間の少なくとも一方に基づいて変化する可能性がある。図13に示すように、排出作業は、排土場DPAの第1の排土位置DP1、第2の排土位置DP2、及び第3の排土位置DP3のそれぞれにおいて行われる可能性がある。第2の排土位置DP2は、第1の排土位置DP1とは異なる。第3の排土位置DP3は、第1の排土位置DP1及び第2の排土位置DP2とは異なる。
処理装置12(走行経路生成部12C)は、積込位置LPの変化に応じて、走行経路CSを生成する。処理装置12(走行経路生成部12C)は、積込位置LPが変化する度に、積込位置LPに基づいて、走行経路CSを生成(更新、変更)する。例えば、第1の積込位置LP1で積込作業が行われる場合、処理装置12は、その第1の積込位置LP1に基づいて、走行経路CS1を生成する。第2の積込位置LP2で積込作業が行われる場合、処理装置12は、その第2の積込位置LP2に基づいて、走行経路CS2を生成する。第3の積込位置LP3で積込作業が行われる場合、処理装置12は、その第3の積込位置LP3に基づいて、走行経路CS3を生成する。
同様に、処理装置12(走行経路生成部12C)は、排土位置DPの変化に応じて、走行経路CSを生成する。処理装置12(走行経路生成部12C)は、排土位置DPが変化する度に、排土位置DPに基づいて、走行経路CSを生成(更新、変更)する。処理装置12は、第1の排土位置DP1で排出作業が行われる場合、第2の排土位置DP2で排出作業が行われる場合、及び第3の排土位置DP3で排出作業が行われる場合のそれぞれで、異なる走行経路CS(CS1、CS2、CS3)を生成する。
ランドマーク8は、搬送路HLの外側(路肩)のみならず、積込場LPA及び排土場DPAのそれぞれにも配置されてもよい。上述したように、ランドマーク8は、静止物である。積込位置LP(排土位置DP)の変化に基づいて走行経路CSを生成(更新、変更)する場合、処理装置12は、ランドマーク8の位置を含む禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように、走行経路CSを生成する。
図14は、積込場LPAにおいて禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように生成された走行経路CS1の一例を示す。処理装置12は、搬送路HL及び積込場LPAに配置されたランドマーク8について設定された禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように、ダンプトラック2が禁止領域200を回避して走行するように、走行経路CS1を生成する。走行経路の生成に際しては、走行距離が長くならないこと、及び旋回半径が小さくなり過ぎないことの一方又は両方などが考慮される。図14に示す例において、走行経路CS1は、搬送路HLから積込場LPAの第1の積込位置LP1に向かって走行し、第1の積込位置LP1において積込作業が行われた後、搬送路HLを走行するダンプトラック2の走行経路の一例を示す。なお、図14に示すように、搬送路HLにおいては、搬送路HLに禁止領域200が設定されないように、ランドマーク8が搬送路HLの外側(路肩)に配置される。なお、禁止領域200の外縁と搬送路HLの外縁とが重なるように禁止領域200が設定されてもよいし、禁止領域200の少なくとも一部が搬送路HLに設定されてもよい。
積込場LPAの第1の積込位置LP1において積込作業を行うために、ダンプトラック2は、生成された走行経路CS1に従って、搬送路HL及び積込場LPAを走行する。走行経路CS1は、ダンプトラック2が禁止領域200に進入しないように設定されている。したがって、ダンプトラック2とランドマーク8との接触が抑制される。
図15は、積込場LPAにおいて禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように生成された走行経路CS2の一例を示す。処理装置12は、搬送路HL及び積込場LPAに配置されたランドマーク8について設定された禁止領域200にダンプトラック2が進入しないように、ダンプトラック2が禁止領域200を回避して走行するように、走行経路CS2を生成する。図15に示す例において、走行経路CS2は、搬送路HLから積込場LPAの第2の積込位置LP2に向かって走行し、第2の積込位置LP2において積込作業が行われた後、搬送路HLを走行するダンプトラック2の走行経路の一例を示す。
積込場LPAの第2の積込位置LP2において積込作業を行うために、ダンプトラック2は、生成された走行経路CS2に従って、搬送路HL及び積込場LPAを走行する。走行経路CS2は、ダンプトラック2が禁止領域200に進入しないように設定されている。したがって、ダンプトラック2とランドマーク8との接触が抑制される。
なお、図示は省略するが、処理装置12は、搬送路HLから積込場LPAの第3の積込位置LP3に向かって走行し、第3の積込位置LP3において積込作業が行われた後、搬送路HLを走行するダンプトラック2の走行経路CS3を生成する。走行経路CS3は、ダンプトラック2が禁止領域200に進入しないように設定される。したがって、ダンプトラック2とランドマーク8との接触が抑制される。
排土場DPAにおいても同様である。排土場DPAの第1の排土位置DP1、第2の排土位置DP2、及び第3の排土位置DP3のそれぞれに排出作業が行われるように、処理装置12は、走行経路CS(CS1、CS2、CS3)を生成する。走行経路CSは、ダンプトラック2が禁止領域200に進入しないように設定される。したがって、ダンプトラック2とランドマーク8との接触が抑制される。
本実施形態において、処理装置12は、ダンプトラック2の走行において、ダンプトラック2に配置された非接触センサ24の検出領域300にランドマーク8が配置されるように、走行経路CSを生成する。
図16は、走行経路CSに従って走行するダンプトラック2の一例を模式的に示す。上述したように、非接触センサ24は、ランドマーク8を検出可能な検出領域300を有する。検出領域300にランドマーク8が配置されることにより、非接触センサ24は、ランドマーク8を検出可能である。
すなわち、本実施形態において、処理装置12は、ダンプトラック2が禁止領域200に進入せず、且つ、ダンプトラック2の走行において非接触センサ24の検出領域300の内側にランドマーク8が配置されるように、走行経路CSを生成する。これにより、ダンプトラック2とランドマーク8との接触を回避しつつ、非接触センサ24でランドマーク8が検出される。ランドマーク8が検出されることにより、例えば推測航法により導出されたダンプトラック2の位置(推測位置)を、ランドマーク8のGPS位置(絶対位置)に基づいて補正することができる。
ダンプトラック2が禁止領域200に進入せず、且つ、ダンプトラック2の走行において非接触センサ24の検出領域300の内側にランドマーク8が配置される走行経路CSは、例えばシミュレーションにより求めることができる。鉱山(積込場LPA、排土場DPA、及び搬送路HLの少なくとも一つ)に配置されるランドマーク8の位置(GPS位置)は、既知の情報である。ダンプトラック2に対する非接触センサ24の検出領域300の位置及び大きさも、既知の情報である。したがって、処理装置12は、それら既知の情報に基づいてシミュレーションを行うことにより、ダンプトラック2が禁止領域200に進入せず、且つ、ダンプトラック2の走行において非接触センサ24の検出領域300の内側にランドマーク8が配置される走行経路CSを生成することができる。
図17は、比較例を示す。図17に示す経路CSrに従って走行するダンプトラック2は、禁止領域200に進入しない。しかし、経路CSrに従って走行するダンプトラック2に配置される非接触センサ24の検出領域300にランドマーク8は配置されない。この場合、非接触センサ24は、ランドマーク8を検出することが困難である。その結果、処理装置12は、推測航法により導出されたダンプトラック2の位置(推測位置)を、ランドマーク8のGPS位置(絶対位置)に基づいて補正することが困難である。
本実施形態においては、処理装置12は、ダンプトラック2が禁止領域200に進入せず、且つ、ダンプトラック2の走行において非接触センサ24の検出領域300の内側にランドマーク8が配置されるように、走行経路CSを生成する。これにより、ダンプトラック2とランドマーク8との接触を回避しつつ、非接触センサ24でランドマーク8が検出される。
なお、本実施形態において、処理装置12は、非接触センサ24の検出領域300にランドマーク8が配置されるように、禁止領域200の大きさを調整してもよい。禁止領域200が大きすぎて、ダンプトラック2が禁止領域200に進入せず、且つ、ダンプトラック2の走行において非接触センサ24の検出領域300の内側にランドマーク8が配置されるような走行経路CSを生成することが困難な場合、処理装置12は、ダンプトラック2が禁止領域200に進入せず、且つ、ダンプトラック2の走行において非接触センサ24の検出領域300の内側にランドマーク8が配置されるように、禁止領域200の大きさを調整してもよい。
なお、走行経路CSによっては、非接触センサ24の検出領域300の内側にランドマーク8が配置されても、非接触センサ24でランドマーク8を検出することが困難な状況が発生する可能性がある。例えば、走行経路CSを走行するダンプトラック2(非接触センサ24)に対して、ランドマーク8の反射部が、ダンプトラック2(非接触センサ24)とは反対方向を向くように配置されている場合、非接触センサ24の検出領域300の内側にランドマーク8が配置されても、非接触センサ24でランドマーク8を検出することが困難である可能性がある。そのような場合、処理装置12は、ランドマーク8の反射部の向きを考慮して、非接触センサ24でランドマーク8が検出されるように、走行経路CSを生成してもよい。
なお、上述の実施形態においては、管制施設7(管理装置10)の処理装置12が、通信システム9を介して、位置検出装置33の検出結果及び位置検出装置34の位置検出結果を取得し、禁止領域100及び禁止領域200を設定し、ダンプトラック2に指令信号を送信する例について説明した。ダンプトラック2の処理装置20が、位置検出装置33の検出結果及び位置検出装置34の位置検出結果を取得して、禁止領域100及び禁止領域200の一方又は両方を設定してもよい。ダンプトラック2の処理装置20は、設定した禁止領域100及び禁止領域200に基づいて、ダンプトラック2が禁止領域100及び禁止領域200に進入しないように、ダンプトラック2の走行を制御してもよい。
なお、上述の実施形態において、車両3の処理装置30が、通信システム9(無線通信装置28及び無線通信装置32)を介して、位置検出装置33の検出結果及び位置検出装置34の位置検出結果を取得し、禁止領域100及び禁止領域200の一方又は両方を設定してもよい。車両3の処理装置30が、通信システム9(無線通信装置32及び無線通信装置28)を介して、設定した禁止領域100及び禁止領域200に関する情報を、ダンプトラック2に送信してもよい。すなわち、処理装置30により設定された禁止領域100及び禁止領域200に関する情報が、車両3の無線通信装置32からダンプトラック2の無線通信装置28に送信されてもよい。ダンプトラック2の処理装置20は、車両3の処理装置30により設定された禁止領域100及び禁止領域200に基づいて、ダンプトラック2が禁止領域100及び禁止領域200に進入しないように、ダンプトラック2の走行を制御してもよい。
なお、上述の各実施形態においては、禁止領域100の内側においてランドマーク8の位置検出処理が行われることとした。禁止領域100の内側において行われる処理(作業)は、ランドマーク8の位置検出処理に限られない。例えば、アンテナ34Aに基づいて設定された禁止領域100の内側で、搬送路HLの保守作業が行われてもよいし、機器の補修作業が行われてもよい。この場合においても、アンテナ34Aの位置を含むように禁止領域(作業領域)100が設定されることによって、作業者WMの安全が確保され、作業性の低下が抑制される。
なお、上述の各実施形態においては、禁止領域100の内側で作業者WMが作業(処理)する例について説明した。作業者WMを伴わない作業(処理)においても、アンテナ34Aの位置を含むように禁止領域(作業領域)100が設定されることによって、その禁止領域(作業領域)100の内側における作業の作業性の低下が抑制される。例えば、車両3及びダンプトラック2とは別の鉱山機械(例えばモータグレーダ)が鉱山において稼働するとき、その鉱山機械を用いる作業が円滑に行われるように、その鉱山機械を含むように禁止領域100が設置されてもよい。禁止領域100の内側で鉱山機械が稼働することにより、ダンプトラック2が接近しても、鉱山機械の稼働を停止しなくて済む。また、禁止領域100の内側で鉱山機械が稼働することにより、ダンプトラック2の稼働を停止しなくても済む。すなわち、禁止領域100の内側に鉱山機械が配置されることにより、鉱山機械の稼働と並行して、ダンプトラック2が稼働することができる。したがって、鉱山における作業性の低下及び生産性の低下が抑制される。
なお、上述の各実施形態においては、ランドマーク8の位置登録処理において、ランドマーク8を含む禁止領域200が設定されることとした。禁止領域200の設定は、ランドマーク8の位置登録処理に限られない。ランドマーク8とは異なる構造物が鉱山に設置される場合、その構造物の位置登録処理において、その構造物を含む禁止領域200が設定されてもよい。
なお、上述の各実施形態において、ダンプトラック2は、作業者(運転者)の操作により作動する、所謂、有人ダンプトラックでもよい。禁止領域100が設定された場合、通信システム9は、禁止領域100にダンプトラック(有人ダンプトラック)2が進入しないように、指令信号を送信してもよい。通信システム9は、例えば、禁止領域100に接近するダンプトラック2に対して、警報(警告)を含む指令信号を送信してもよい。
上述した各実施形態の構成要件は、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものを含む。また、上述した各実施形態の構成要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
1 管理システム
2 ダンプトラック(鉱山機械)
3 車両
4 積込機械
9 通信システム
10 管理装置
12 処理装置
13 記憶装置
18 無線通信装置
20 処理装置
25 記憶装置
28 無線通信装置
29 位置検出装置
29A アンテナ
30 処理装置
31 入力装置
32 無線通信装置
33 位置検出装置
33A アンテナ
34 位置検出装置
34A アンテナ
39 記憶装置
100 禁止領域
200 禁止領域
DP 排土位置
DPA 排土場
HL 搬送路
LP 積込位置
LPA 積込場
2 ダンプトラック(鉱山機械)
3 車両
4 積込機械
9 通信システム
10 管理装置
12 処理装置
13 記憶装置
18 無線通信装置
20 処理装置
25 記憶装置
28 無線通信装置
29 位置検出装置
29A アンテナ
30 処理装置
31 入力装置
32 無線通信装置
33 位置検出装置
33A アンテナ
34 位置検出装置
34A アンテナ
39 記憶装置
100 禁止領域
200 禁止領域
DP 排土位置
DPA 排土場
HL 搬送路
LP 積込位置
LPA 積込場
Claims (19)
- 鉱山を走行可能な鉱山機械の走行領域に設置され、前記鉱山機械に配置された非接触センサにより前記鉱山機械との相対位置が検出されるランドマークと、
全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置が登録される記憶装置と、
前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定する処理装置と、を備える鉱山機械の管理システム。 - 前記全方位測位システムを用いて前記ランドマークの位置が検出された後、前記ランドマークの位置を登録するための操作信号を入力可能な操作部を備え、
前記登録は、前記操作部の操作を含む請求項1に記載の鉱山機械の管理システム。 - 前記禁止領域に前記鉱山機械が進入しないように前記鉱山機械に指令信号を送信する通信システムを備える請求項1又は請求項2に記載の鉱山機械の管理システム。
- 前記鉱山機械が走行する走行経路を生成する生成装置を備え、
前記鉱山機械は、前記鉱山における積込場と、排土場と、前記積込場及び前記排土場の少なくとも一方に通じる搬送路の少なくとも一部において前記走行経路に従って走行され、
前記生成装置は、前記禁止領域に前記鉱山機械が進入しないように、前記走行経路を生成する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の鉱山機械の管理システム。 - 管制施設に配置された中央管制装置を有する鉱山機械の管理システムであって、
鉱山を走行可能な鉱山機械の走行領域に設置され、前記鉱山機械に配置された非接触センサにより前記鉱山機械との相対位置が検出されるランドマークと、
前記中央管制装置に設けられ、全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置が登録される記憶装置と、
前記中央管制装置に設けられ、前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定する処理装置と、
前記中央管制装置に設けられ、前記禁止領域を回避して前記鉱山機械が走行するように、前記鉱山機械が走行する走行経路を生成する生成装置と、
前記生成装置で生成された前記走行経路に関する情報を前記鉱山機械に送信する通信システムと、を備え、
前記鉱山機械は、前記中央管制装置から前記通信システムによって送信された前記走行経路に関する情報に従って、前記鉱山を走行する鉱山機械の管理システム。 - 前記全方位測位システムの検出状態に基づいて、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置を前記記憶装置に登録するか否かが判断される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の鉱山機械の管理システム。
- 前記記憶装置に登録されている前記ランドマークの位置と、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置との距離が、閾値以上であるか否かが判断され、前記判断に基づいて、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置を前記記憶装置に登録するか否かが判断される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の鉱山機械の管理システム。
- 鉱山に設置され、前記鉱山を走行可能な鉱山機械に配置された非接触センサにより前記鉱山機械との相対位置が検出されるランドマークと、
全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置が登録される記憶装置と、
前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定する処理装置と、
前記鉱山機械が走行する走行経路を生成する生成装置と、を備え、
前記鉱山機械は、前記鉱山における積込場と、排土場と、前記積込場及び前記排土場の少なくとも一方に通じる搬送路の少なくとも一部において前記走行経路に従って走行され、
前記生成装置は、前記禁止領域に前記鉱山機械が進入しないように、前記走行経路を生成し、
前記生成装置は、前記非接触センサの検出領域に前記ランドマークが配置されるように、前記走行経路を生成する、
鉱山機械の管理システム。 - 前記全方位測位システムを用いて前記ランドマークの位置が検出された後、前記ランドマークの位置を登録するための操作信号を入力可能な操作部を備え、
前記登録は、前記操作部の操作を含む請求項8に記載の鉱山機械の管理システム。 - 前記禁止領域に前記鉱山機械が進入しないように前記鉱山機械に指令信号を送信する通信システムを備える請求項8又は請求項9に記載の鉱山機械の管理システム。
- 前記全方位測位システムの検出状態に基づいて、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置を前記記憶装置に登録するか否かが判断される請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の鉱山機械の管理システム。
- 前記記憶装置に登録されている前記ランドマークの位置と、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置との距離が、閾値以上であるか否かが判断され、前記判断に基づいて、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置を前記記憶装置に登録するか否かが判断される請求項8から請求項11のいずれか一項に記載の鉱山機械の管理システム。
- 管制施設に配置された中央管制装置を有する鉱山機械の管理システムであって、
鉱山に設置され、前記鉱山を走行可能な鉱山機械に配置された非接触センサにより前記鉱山機械との相対位置が検出されるランドマークと、
前記中央管制装置に設けられ、全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置が登録される記憶装置と、
前記中央管制装置に設けられ、前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定する処理装置と、
前記中央管制装置に設けられ、前記禁止領域を回避して前記鉱山機械が走行するように、前記鉱山機械が走行する走行経路を生成する生成装置と、
前記生成装置で生成された前記走行経路に関する情報を前記鉱山機械に送信する通信システムと、を備え、
前記鉱山機械は、前記中央管制装置から前記通信システムによって送信された前記走行経路に関する情報に従って、前記鉱山を走行し、
前記生成装置は、前記非接触センサの検出領域に前記ランドマークが配置されるように、前記走行経路を生成する、
鉱山機械の管理システム。 - 前記全方位測位システムの検出状態に基づいて、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置を前記記憶装置に登録するか否かが判断される請求項13に記載の鉱山機械の管理システム。
- 前記記憶装置に登録されている前記ランドマークの位置と、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置との距離が、閾値以上であるか否かが判断され、前記判断に基づいて、前記全方位測位システムを用いて検出された前記ランドマークの位置を前記記憶装置に登録するか否かが判断される請求項13又は請求項14に記載の鉱山機械の管理システム。
- 鉱山を走行可能な鉱山機械の走行領域に設置されたランドマークの位置を、全方位測位システムを用いて検出することと、
前記検出された前記ランドマークの位置を記憶装置に登録することと、
前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定することと、
前記鉱山機械に配置された非接触センサにより前記ランドマークを検出して、前記禁止領域の外側を走行する前記鉱山機械と前記ランドマークとの相対位置を検出することと、を含む鉱山機械の管理方法。 - 管制施設に配置された中央管制装置を用いる鉱山機械の管理方法であって、
鉱山を走行可能な鉱山機械の走行領域に設置されたランドマークの位置を、全方位測位システムを用いて検出することと、
前記検出された前記ランドマークの位置を前記中央管制装置に設けられた記憶装置に登録することと、
前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を前記中央管制装置に設けられた処理装置において設定することと、
前記禁止領域を回避して前記鉱山機械が走行するように、前記中央管制装置に設けられた生成装置で前記鉱山機械が走行する走行経路を生成することと、
前記生成装置で生成された前記走行経路に関する情報を前記鉱山機械に送信することと、
前記鉱山機械に配置された非接触センサにより前記ランドマークを検出して、前記中央管制装置から送信された前記走行経路に関する情報に従って走行する前記鉱山機械と前記ランドマークとの相対位置を検出することと、を含む鉱山機械の管理方法。 - 鉱山に設置されたランドマークの位置を、全方位測位システムを用いて検出することと、
前記検出された前記ランドマークの位置を記憶装置に登録することと、
前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山を走行可能な鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を設定することと、
前記鉱山機械に配置された非接触センサにより前記ランドマークを検出して、前記禁止領域の外側を走行する前記鉱山機械と前記ランドマークとの相対位置を検出することと、
前記鉱山機械が走行する走行経路を生成することと、を含み、
前記鉱山機械は、前記鉱山における積込場と、排土場と、前記積込場及び前記排土場の少なくとも一方に通じる搬送路の少なくとも一部において前記走行経路に従って走行され、
前記走行経路を生成することは、前記禁止領域に前記鉱山機械が進入しないように、且つ、
前記非接触センサの検出領域に前記ランドマークが配置されるように、前記走行経路を生成すること、
を含む鉱山機械の管理方法。 - 管制施設に配置された中央管制装置を用いる鉱山機械の管理方法であって、
鉱山に設置されたランドマークの位置を、全方位測位システムを用いて検出することと、
前記検出された前記ランドマークの位置を前記中央管制装置に設けられた記憶装置に登録することと、
前記登録において、前記ランドマークの位置を含むように前記鉱山を走行可能な鉱山機械の進入を禁止する禁止領域を前記中央管制装置に設けられた処理装置において設定することと、
前記禁止領域を回避して前記鉱山機械が走行するように、前記中央管制装置に設けられた生成装置で前記鉱山機械が走行する走行経路を生成することと、
前記生成装置で生成された前記走行経路に関する情報を前記鉱山機械に送信することと、
前記鉱山機械に配置された非接触センサにより前記ランドマークを検出して、前記中央管制装置から送信された前記走行経路に関する情報に従って走行する前記鉱山機械と前記ランドマークとの相対位置を検出することと、を含み、
前記走行経路を生成することは、前記非接触センサの検出領域に前記ランドマークが配置されるように、前記走行経路を生成することを含む、
鉱山機械の管理方法。
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