JP5713538B2 - 軽質炭化水素油の製造方法 - Google Patents

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本発明は、軽質炭化水素油の製造方法、特には、比較的低圧において、コークスの発生を抑制しつつ、重質油を熱分解してより軽質な炭化水素油を製造する方法に関するものである。
従来、原油に対して常圧蒸留、減圧蒸留等を施すことによって、原油をナフサ、灯油、軽油、残渣油等の各留分に分留して、各留分をそれぞれの用途に応じて使用している。これら留分の中でも、減圧軽油(VGO)よりも重質な油は、用途が限られるため、白油化してより有用な成分を回収することが望まれる。そして、かかる重質油を白油化する技術としては、直接脱硫(直脱)、ディレードコーカー等による熱分解、残渣油流動接触分解(RFCC)、水素化分解等が知られている。
しかしながら、直接脱硫は、大量の水素を必要とする上、触媒が必要であり、また、触媒寿命が短く、運転コストが非常にかかるという問題を有している。また、ディレードコーカー等による熱分解は、水素、触媒を必要としないものの、コークスが大量に発生するという問題を有している上、生成する重質熱分解油(HFO)は、重質な留分が多い。なお、該重質熱分解油は、一旦熱分解を受けた油であるため、分解反応に対して非常に安定であり、更に軽質化することが難しく、更に軽質化するために反応温度を上昇させる等して分解反応の条件を厳しくすると、コークスが多量に発生する問題がある。また、残渣油流動接触分解では、常圧蒸留残渣油(AR)や減圧蒸留残渣油(VR)の処理には限界がある。また、水素化分解は、原料油の性状に厳しいスペックがあるため、重質油の処理方法として適当とは言えない。
一方、重質油を白油化する技術として、超臨界水を用いた改質方法(特許文献1〜3)や、超臨界状態の軽質炭化水素を用いた分解方法(特許文献4)も知られている。
特開平6−270763号公報 特開2002−155286号公報 特開2008−297443号公報 特開2008−297465号公報
しかしながら、超臨界水を用いた改質方法では、重質油が超臨界水中に溶解しきらず、ピッチ又はコークスが発生してしまうため、依然として改良の余地が有る。これは、重質油中の重質成分が、相平衡の観点から、超臨界水に溶解しきらず、反応系において分離して存在することに起因するものと考えられる。これに対して、重質油中の重質成分の超臨界水に対する溶解度を上げるには、反応系をより高温にしたり、より高圧にすることが考えられるが、運転コストの点で現実的ではない。
また、超臨界水や超臨界状態の軽質炭化水素を用いる場合、水や軽質炭化水素を超臨界状態にするために、反応系を非常に高圧に維持しなければならないため、高圧の装置を設計することが必要となり、装置費の点で経済的でないという問題もある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、比較的低圧において、コークスの発生を抑制しつつ、重質油を熱分解してより軽質な炭化水素油を製造する方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、軽質炭化水素の存在下、軽質炭化水素の臨界圧力未満の特定の圧力で、重質油を熱分解することで、コークスの発生を低減しつつ、軽質炭化水素油を高い得率で製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の軽質炭化水素油の製造方法は、重質油を熱分解する軽質炭化水素油の製造方法であって、
炭素数6以下の鎖状炭化水素及び炭素数14以下の環状炭化水素からなる群から選択される少なくとも一種の軽質炭化水素の存在下、
下記式(I):
1≦P<P0 ・・・ (I)
[式中、P0は軽質炭化水素の臨界圧力であり、P1は軽質炭化水素と重質油の混合系における軽質炭化水素の割合をXmol%とした時の軽質炭化水素Xmol%とスクアラン(100−X)mol%からなる混合系の臨界圧力である]を満たす圧力P且つ450〜550℃の温度で、前記重質油を熱分解し、
前記重質油に対する前記軽質炭化水素のモル比(軽質炭化水素/原料重質油)が0.3〜600であることを特徴とする。
ここで、本発明において、軽質炭化水素の臨界圧力P0、並びに、軽質炭化水素Xmol%とスクアラン(100−X)mol%からなる混合系の臨界圧力P1は、市販プロセスシミュレータ上でのPeng−Robinson法で計算される値を指す。
また、原料となる重質油に関して、重質とは、重量平均分子量がより大きいことを意味し、生成物である軽質炭化水素油に関して、軽質とは、重量平均分子量がより小さいことを意味し、即ち、本発明において、生成物である軽質炭化水素油は、原料である重質油よりも、重量平均分子量が小さいことを要する。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で、ポリスチレンを標準物質として作成した検量線を用い、検出器として示差屈折率検出器(RI)を使用して測定される値である。
本発明によれば、軽質炭化水素の存在下、軽質炭化水素の臨界圧力未満で且つ軽質炭化水素とスクアランとの混合系の臨界圧力以上の圧力で、重質油を熱分解することで、コークスの発生を低減しつつ、軽質炭化水素油を高い得率で製造することができる。
スクアランとノルマルヘキサンとの混合系の臨界圧力を示すグラフである。 スクアランとトルエンとの混合系の臨界圧力を示すグラフである。 模擬原油1とトルエンとの混合系の臨界圧力を示すグラフである。 模擬原油2とトルエンとの混合系の臨界圧力を示すグラフである。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の軽質炭化水素油の製造方法は、重質油を熱分解して、より軽質な炭化水素油を生成させる軽質炭化水素油の製造方法であって、炭素数6以下の鎖状炭化水素及び炭素数14以下の環状炭化水素からなる群から選択される少なくとも一種の軽質炭化水素の存在下、上記式(I)を満たす圧力P且つ450〜550℃の温度で、重質油を熱分解し、前記重質油に対する前記軽質炭化水素のモル比(軽質炭化水素/原料重質油)が0.3〜600であることを特徴とする。
本発明者は、軽質炭化水素の存在下、効率的に重質油を軽質化する方法を検討したところ、原料となる重質油の軽質炭化水素に対する溶解性が重要であるとの知見を得た。そして、本発明者は、この知見を基に更に検討を進めた結果、重質油の軽質炭化水素に対する溶解性が重質油と軽質炭化水素の混合系の臨界圧力以上で良好になることを見出した。但し、重質油は、種々の炭化水素の混合物であるため、正確に重質油と軽質炭化水素の混合系の臨界圧力を計算することは難しい。そこで、本発明者は、重質油のモデル化合物として、炭素数が30のスクアランを選択し、スクアランと軽質炭化水素の混合系の臨界圧力を計算した。その一例として、図1に、スクアランとノルマルヘキサンとの混合系の臨界圧力を示し、図2に、スクアランとトルエンとの混合系の臨界圧力を示す。図1及び2からも明らかなように、スクアランと軽質炭化水素の混合系の臨界圧力は、軽質炭化水素の割合がある値未満で、軽質炭化水素自体の臨界圧力P0未満となる。
そして、本発明者は、鋭意検討したところ、軽質炭化水素の臨界圧力P0未満であっても、スクアランと軽質炭化水素の混合系の臨界圧力P1以上の圧力Pにおいては、重質油が軽質炭化水素に対して良好に溶解し、熱分解反応により重質油を効率的に軽質化できることを見出した。ここで、軽質炭化水素の臨界圧力P0未満で且つ軽質炭化水素とスクアランとの混合系の臨界圧力P1以上の圧力Pは、超臨界状態の軽質炭化水素を使用する従来技術における圧力よりも低いため、より低圧の装置を使用することが可能となり、設備及びプロセスの経済性を向上させることができる。
本発明の軽質炭化水素油の製造方法において、原料の重質油としては、常圧蒸留残渣油(AR)、減圧蒸留残渣油(VR)、間接脱硫残渣油、タールサンド、オイルシェール、ビチューメン、シェールオイル、天然重油の他、これらを熱分解して得た重質熱分解油(HFO)等が挙げられる。これら重質油は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。
上記重質油は、特に限定されるものではないが、50%留出温度(T50)が好ましくは400℃以上、より好ましくは410〜500℃であり、10%留出温度(T10)が好ましくは310℃以上、より好ましくは320〜370℃であり、15℃での密度が好ましくは0.90〜1.20g/cm3、より好ましくは0.95〜1.10g/cm3であり、重量平均分子量(Mw)が好ましくは300以上、より好ましくは300〜2500である。なお、50%留出温度(T50)及び10%留出温度(T10)はJIS K2254に従って測定され、15℃での密度はJIS K2249に従って測定される。
また、上記重質油は、特に限定されるものではないが、ニッケル含有量が0〜100質量ppmであることが好ましく、0〜10質量ppmであることが更に好ましく、バナジウム含有量が0〜100質量ppmであることが好ましく、0〜10質量ppmであることが更に好ましい。また、上記重質油は、特に限定されるものではないが、芳香族分が40〜70質量%であることが好ましく、45〜65質量%であることが更に好ましい。なお、ニッケル含有量及びバナジウム含有量はICP−AESによって測定され、芳香族分は液体クロマトグラフィーによる石油学会法(JPI法)に従って測定される。ニッケルやバナジウム等の金属分が多いと、これら金属分が分解製品中にも含まれることになるので好ましくない。また、芳香族分は多すぎると分解が妨げられ、一方、少なすぎると過分解によるガスの発生が増加して好ましくない。
上記重質油の中でも、重質熱分解油(HFO)が好適である。本発明の方法は、熱分解効率が高いため、従来、分解反応に対して非常に安定で、更に軽質化することが難しいとされてきた重質熱分解油(HFO)の更なる熱分解に好適である。
上記重質熱分解油(HFO)とは、重質油留分に熱を加えて、ラジカル反応を主体にした反応により得られた油であり、例えば、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留残渣油、タールサンド、オイルシェール、ビチューメン、シェールオイル、天然重油などを原料としたディレードコーキング法、ビスブレーキング法あるいはフルードコーキング法等により得られる留分をいう。なお、使用する重質熱分解油は、特に限定されるものではないが、50%留出温度(T50)が好ましくは400〜450℃、より好ましくは410〜440℃であり、10%留出温度(T10)が好ましくは310〜370℃、より好ましくは320〜360℃であり、15℃での密度が好ましくは0.9〜1.20g/cm3、より好ましくは0.99〜1.10g/cm3、特に好ましくは1.0〜1.06g/cm3であり、重量平均分子量(Mw)が好ましくは300以上、より好ましくは300〜1,000であり、硫黄分が好ましくは0〜0.3質量%、より好ましくは0.01〜0.20質量%、特に好ましくは0.044〜0.15質量%であり、50℃での動粘度が好ましくは3.0〜10.5mm2/s、より好ましくは3.5〜10.2mm2/s、特に好ましくは3.9〜10.0mm2/sである。なお、硫黄分はJIS K2541に従って測定され、50℃での動粘度はJIS K2283に従って測定される。
本発明の軽質炭化水素油の製造方法で使用する軽質炭化水素は、炭素数6以下の鎖状炭化水素及び炭素数14以下の環状炭化水素からなる群から選択され、該軽質炭化水素は、一種単独でも、二種以上の混合物でもよい。また、炭素数6以下の鎖状炭化水素の中でも、炭素数6以下の飽和鎖状炭化水素が好ましく、炭素数5〜6の飽和鎖状炭化水素が更に好ましく、炭素数14以下の環状炭化水素の中でも、炭素数6〜12の環状炭化水素が好ましく、側鎖一つ当りの炭素数が5以下の環状炭化水素が更に好ましい。
上記炭素数6以下の鎖状炭化水素としては、ノルマルペンタン、ノルマルへキサン、メチルペンタン、ジメチルブタン等が好適に挙げられる。また、上記炭素数14以下の環状炭化水素としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、デカリン、テトラリン、ナフタレン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、エチルシクロペンタン、エチルシクロヘキサン等が好適に挙げられる。
また、上記軽質炭化水素は、水素供与能を有することが好ましい。水素供与能を有する軽質炭化水素は、コーク前駆体であるアスファルテン分子の凝集を妨げるので、固形重合物(コークス)の発生を効率的に抑制することができる。ここで、水素供与能を有する軽質炭化水素としては、デカリン、シクロヘキサン、テトラリン等が挙げられる。
本発明の軽質炭化水素油の製造方法においては、上記式(I)を満たす圧力Pで、重質油を熱分解する。本発明者が検討したところ、軽質炭化水素の臨界圧力P0未満でも、軽質炭化水素と重質油の混合系が均一になる領域が存在し、そして、かかる領域は、重質油をスクアランで置き換え、軽質炭化水素とスクアランとの混合系において計算した臨界圧力P1以上の領域であることを見出した。
この点に関して、本発明者は、重質油よりも軽質な油として、スクアラン50mol%とドデシルベンゼン25mol%とヘキシルベンゼン25mol%とからなる模擬原油1、並びにスクアラン10mol%とドデシルベンゼン30mol%とヘキシルベンゼン60mol%とからなる模擬原油2を調製し、これら模擬原油1又は2と軽質炭化水素との混合系の臨界圧力も計算した。なお、模擬原油1はスクアランよりも軽質な油であり、また、模擬原油2は模擬原油1よりも更に軽質な油である。図3に、模擬原油1とトルエンとの混合系の臨界圧力を示し、図4に、模擬原油2とトルエンとの混合系の臨界圧力を示す。図2、3及び4の比較から明らかなように、処理対象の油が重質になる程、臨界点は低圧側にシフトする。従って、スクアランをモデル化合物として計算した臨界圧力P1以上の領域は、重質油と軽質炭化水素の混合系の臨界圧力以上の領域に含まれることとなり、該領域内の圧力Pにおいては、軽質炭化水素と重質油の混合系が均一になる。
上記式(I)において、P0は軽質炭化水素の臨界圧力であり、P0よりも低圧で熱分解反応を行うことで、より低圧の装置を使用することが可能となり、設備及びプロセスの経済性を向上させることができる。また、上記式(I)において、P1は軽質炭化水素と重質油の混合系における軽質炭化水素の割合をXmol%とした時の軽質炭化水素Xmol%とスクアラン(100−X)mol%からなる混合系の臨界圧力であり、P1以上の圧力であれば、重質油の軽質炭化水素に対する溶解性が良好で、重質油を効率的に軽質化することが可能となる。
本発明の軽質炭化水素油の製造方法においては450〜550℃の温度で上記重質油の熱分解を行う。反応温度が高過ぎると、軽質炭化水素中での分解反応においても固形重合物(コークス)が発生し、一方、反応温度が低過ぎると、原料の重質油を十分に軽質化することができない。
本発明の軽質炭化水素油の製造方法において、上記重質油に対する上記軽質炭化水素のモル比(軽質炭化水素/原料重質油)は0.3〜600の範囲である。重質油に対して軽質炭化水素が多過ぎると、重質油の処理量が減って、生産性が低下し、一方、重質油に対して軽質炭化水素が少な過ぎると、コークス発生が増加する傾向がある。
本発明の軽質炭化水素油の製造方法においては、上記重質油と軽質炭化水素との混合物を、上記圧力P下で30秒〜60分間熱分解することが好ましい。反応時間が30秒未満では、原料の重質油を十分に軽質化することができず、一方、反応時間が60分を超えると、過分解やコーキングが起こり、目的とする軽質炭化水素油の収率が大きく低下するため好ましくない。
なお、上記軽質炭化水素/重質油のモル比、温度条件、圧力条件及び反応時間は、生成物である軽質炭化水素油中に含まれる高付加価値成分の割合により適宜選択される。また、反応は、バッチ式で行っても、流通式で行ってもよい。なお、本発明の軽質炭化水素油の製造方法は、触媒を使用せずに実施することが好ましい。触媒を使用せずに熱分解を行った場合、触媒に要するコストを削減でき、また、装置を停止しての触媒交換が不要である。また、本発明の軽質炭化水素油の製造方法は、水素を添加せずに実施することが好ましい。水素を添加せずに熱分解を行った場合、水素に要するコストを削減できる。
上記圧力P下では、熱分解反応及び水素添加反応が起こる。即ち、熱分解反応では、原料の重質油が単純に熱分解して低分子化する一方、水素添加反応では、原料の重質油の熱分解反応中に生成した熱分解フラグメント(ラジカル)にHが付加し、これにより熱分解種が安定化される。これによって、熱分解フラグメントの再重合が抑制されるため、コークスの発生を防止することができる。このように上記圧力P下では、熱分解反応及び水素添加反応が複合的に行われ、コークスを発生させることなく、分解反応が進行する。
なお、既存の技術(例えば、気相熱分解等)では、分解温度を上昇させて高温状態で転換した場合には、熱分解フラグメントが再結合(再重合)するためコークス生成量が増加するが、上記圧力P下での分解反応は、熱分解フラグメントが安定化されるため高温状態で転換してもコークス生成量が増加することはない。ここで、本発明の製造方法の生成物中のコークスの割合は、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。
上記のようにして得られた軽質炭化水素油は、原料である重質油の重量平均分子量よりも小さく、好ましくは重量平均分子量が300以下であり、より好ましくは250以下である。また、生成する軽質炭化水素油と原料の重質油との重量平均分子量の差は、大きい程好ましく、軽質炭化水素油の重量平均分子量は、重質油の重量平均分子量よりも50以上小さいことが好ましく、80以上小さいことが更に好ましい。該軽質炭化水素油は、一般的な常圧蒸留、減圧蒸留によって、ナフサ、灯油、軽油、A重油等の油分、ガス、残渣に分離することができる。また、油分及びガスは、有効成分として所望の用途に使用され、更に油分から使用した軽質炭化水素を回収し、再度使用することができる。

Claims (1)

  1. 重質油を熱分解する軽質炭化水素油の製造方法であって、
    炭素数6以下の鎖状炭化水素及び炭素数14以下の環状炭化水素からなる群から選択される少なくとも一種の軽質炭化水素の存在下、
    下記式(I):
    1≦P<P0 ・・・ (I)
    [式中、P0は軽質炭化水素の臨界圧力であり、P1は軽質炭化水素と重質油の混合系における軽質炭化水素の割合をXmol%とした時の軽質炭化水素Xmol%とスクアラン(100−X)mol%からなる混合系の臨界圧力である]を満たす圧力P且つ450〜550℃の温度で、前記重質油を熱分解し、
    前記重質油に対する前記軽質炭化水素のモル比(軽質炭化水素/原料重質油)が0.3〜600であることを特徴とする軽質炭化水素油の製造方法。
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