JP5713065B2 - スラブ連続鋳造用装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スラブ連続鋳造用装置に関し、特に、鋳造中に任意に溶融金属の吐出角度を変えて、スラブ用の鋳型内の溶融金属を旋回、撹拌するための新規な改良に関する。
近年、鋼あるいは各種合金等の鋳塊(鋳片ともいう)を大量生産するには、溶融状態にある合金等を水冷された鋳型に連続的に注入すると共に、凝固した鋳塊を徐々に該鋳型から抜き出す所謂「連続鋳造方法」の使用が一般的である。
連続鋳造の実用化はビレット、ブルームの連続鋳造機に始まるが、その後、省エネルギーと生産性の向上の強い要請から、断面積が大きいスラブの連続鋳造が増大してきた経緯がある。
この連続鋳造によって、非金属介在物が少なく、且つ成分の偏析が少ない品質に優れた鋳塊を得るには、凝固途上にある溶融金属を適宜撹拌することが重要である。さらに断面積が大きくしかもその断面形状の縦横比が大きいスラブ(たとえば、長辺壁の長さ÷短辺壁の長さの比が5以上)での溶融金属攪拌は、ブルームやビレットのような断面積が小さくかつ断面形状がほぼ正方形の鋳片と異なり、中心偏析や中心断面割れの発生やならびに加工性の悪化という問題が起こりやすく、溶融金属を適宜撹拌することが求められていた。
それに対する連続鋳造における溶融金属撹拌の技術としては、例えば、冷却鋳型の近傍ないし冷却鋳型の背面に電磁撹拌装置を配設し、電磁力を利用して溶融金属を撹拌させる方法が知られている。しかし、電磁撹拌装置は極めて高価な装置であるためこれに代わる安価な装置により冷却鋳型内の溶融金属を撹拌する装置が要請されていた。
上記の安価な装置による解決策として、断面形状が正方形に近いブルームやビレットにおいては特許文献1〜6のような方法が提案されている。
特許文献1では、浸漬ノズルの下部で回転対称に設けた4個の吐出孔から方形のモールド面に対し、斜め方向、より好ましくは(45±10)°とすることで、モールド内の溶融金属に水平方向の旋回流を発生させる方法が提示されている。この方法により、ブルームやビレットの鋳片において品質が向上したが、その効果の程度は必ずしも十分とは言えなかった。そこで、特許文献2では特許文献1に改良を加え、4個の吐出孔から出る溶融金属の吐出方向を、回転対称ではなく、方形モールドの各鋳型面に対して一定の角度、すなわち、浸漬ノズル中心から各辺に下ろした垂線に対して方形の対角線となす角度の約1/2の方向に傾斜させて吐出させることにより、鋳型内の溶融金属に水平方向の旋回流を起こして鋳型内の溶融金属を撹拌させる方法が提案されており、鋳片の品質が向上したとしている。しかし、これらは、ブルームやビレットの鋳型を想定しているため長辺側と短片側双方に溶融金属が供給し一定の成果を上げているが、スラブの場合には、長辺側端面まで溶融金属が供給され難く、溶融金属の充分な撹拌効果が得られないという問題があった。
また、特許文献3〜6では、浸漬ノズルを回転可能として、溶鋼を旋回させながら鋳型に注入することで、鋳型内溶鋼の攪拌をはかる方法が提案されている。
特許文献3では、ベアリングを介して浸潰ノズルを回転可能に支持し、タンディッシュノズルの下端と浸漬ノズルの上端部に隙間を設け、不活性ガスを導入することで隙間から大気中の酸素の溶鋼への取り込まれを防止しつつ、外部に設けた駆動袋置により所定の回転数で連続的に回転させる方法を提案している。これにより、水平方向の旋回流を起こして鋳型内の溶鋼を撹拌させ、鋳片の品質が向上したとしている。
また、特許文献4と特許文献5は、特許文献3の改良になるものである。特許文献4では、浸漬ノズルの保持回転機構は特許文献3と同一で、駆動装置の代わりに、中心軸から放射方向に対して周方向に角度を待った浸漬ノズルの吐出孔から吐出する溶鋼の反作用によってノズルを連続的に回転させる方法を提案している。溶鋼の流速に応じた回転数で回転させることで溶鋼を撹拌させる方法により、水平方向に旋回流を起こして鋳型内の溶鋼を撹拌させ、鋳片の品質が向上したとしている。さらに、特許文献5では、吐出孔の位置を左右で異なる高さに設け鋳型に異なる高さで溶鋼を注入し、浸漬ノズルを回転可能に支持し、駆動袋置により所定の回転数で連続的に回転させることで溶鋼を効率よく撹拌させる方法を提案している。これにより、水平方向と上下方向とに旋回流を起こして鋳型内の溶鋼を撹拌させ、鋳片の品質が向上したとしている。
これらの場合、溶鋼がタンディッシュノズルから浸漬ノズルへと流れる際、タンディッシュノズルと浸漬ノズルの間の隙間ではベルヌイの法則に従って減圧となり、不活性ガスがこの隙間を通じて溶鋼中に多量に吹き込まれ、鋳片には多量の気泡が取り込まれるという問題点があった。一方、溶鋼攪拌の面からは効果を上げているものの、この場合も、スラブに適用する場合には、長辺側端面まで溶鋼が供給され難く、溶鋼の充分な撹拌効果が得られないという問題があった。
一方、特許文献6では、ツインロール型の連続鋳造機で、ノズル延設部下部にフランジを設け、浸漬ノズル上部に設けたフランジと摺接させ、スプリングなどによって押しつけ、駆動装置を設けることで浸漬ノズルを所定の回転数で連続的に回転させる装置が提案されている。これによってタンディシュからの熱い溶鋼を鋳型内で均一に噴出させ、鋳型内の溶鋼温度を均一にすることによって、壁シェルの発生を防止し、鋳片品質が向上しているとしている。しかし、これをそのまま製鉄用のスラブ連続鋳造機に応用しようとすると、上記摺接部の摩耗が問題になる。潤滑性を確保するために固体潤滑剤などの使用も考えられるが、必ずしも効果的でない。
さらには、特許文献3〜6のような連続的に吐出方向を回転することで鋳型内の溶鋼に旋回流を与える方法をスラブ用連続鋳造機に適用しようとした場合、長辺側と短片側双方に溶鋼が供給することが困難であり、特に、長辺側端面まで溶鋼が供給され難く、溶鋼の充分な撹拌効果が得られないという問題があった。
それに対し、特許文献7では、スラブ用連続鋳造機において、2孔式浸漬ノズルによる溶鋼の吐出方向を、浸漬ノズルの中心軸から鋳型短辺に下ろした垂線と鋳型の対角線との間になるように取り付け設置することで、溶鋼を集中して長辺側端面に溶鋼が供給し、かつ、溶鋼を円滑に撹拌する方法を提供している。長辺壁面に当たる吐出流の供給過多を無くし、ブレークアウトを防止し、且つ品質の優れた鋳塊を製造可能とする溶鋼の連続鋳造方法を提供し、鋳片の品質はかなり向上したとしている。
特開昭58−77754号公報 特公平1−30583号公報 特開昭62−259646号公報 特開昭62−270260号公報 特開昭62−270261号公報 実開平1−72942号公報 特開2000−263199号公報
従来のスラブ連続鋳造用装置は、以上のように構成されているため、次のような課題が存在している。
すなわち、前述の特許文献1〜6のスラブ連続鋳造用装置の課題を克服するとして登場している特許文献7のスラブ連続鋳造用装置においても、次のような課題が存在している。
すなわち、鋳込み中に浸漬ノズルの吐出孔周辺に介在物が堆積することはしばしば発生するが、堆積位置は吐出方向に対して必ずしも対称でなく、堆積位置が対称でない場合、吐出流の方向が初期の取り付け方向に対し鋳込み途中で変化することがしばしば起こり、このため鋳込み途中から十分な旋回流が得られなくなるという問題点があった。さらに、最近では、浸漬ノズル等の高寿命化に伴い、浸漬ノズル等の使用寿命が、複数鍋の鋳造に耐えられる様になり、そのため、異鋼種や冷却鋳型の幅の異なった鋳片を連続して鋳造することが可能となった。これにより、鋳造中に鋳型の巾や厚さを変えて連続鋳造する方法がしばしば採用されているが、文献7の方法では、幅変更や厚さの偏向に際して、溶融金属の旋回流を得るに最適な角度を確保できないという問題点があった。
このように一定の角度で浸漬ノズルを取付けたのでは、初期には十分な旋回流を得たとしても、途中からは十分な溶融金属の撹拌効果得られなくなる場合が発生するという問題があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、鋳造中に任意に溶融金属の吐出角度を変えて、スラブ用鋳型内の溶融金属を安定して旋回、撹拌するようにしたスラブ連続鋳造用装置を提供することを目的とする。
本発明によるスラブ連続鋳造用装置は、タンディッシュ(1)から、少なくとも上ノズル(4)と、プレートれんが(5a、5b、5c)からなるスライドバルブ(5)と、浸漬ノズル(10)を通じてスラブ用の鋳型(2)に溶融金属(3)を供給するスラブ連続鋳造用装置において、前記スライドバルブ(5)を開閉させるスライドバルブ装置(8)と浸漬ノズル(10)の間に、鋳造中に任意に水平断面における前記溶融金属(3)の吐出角度を変更できる吐出方向変更機構(20)を設けた構成において、前記吐出方向変更機構(20)は、少なくとも前記浸漬ノズル(10)の上面(10a)に設けられた摺動面(21)と、前記摺動面(21)を上方に押付ける浸漬ノズル押付け機構(32)と、溶融金属(3)を吐出する方向を変更可能とするための吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構(50)と、前記浸漬ノズル(10)からの前記溶融金属(3)の吐出方向を変更させるための駆動機構(26)と、を備えた構成であり、
また、前記浸漬ノズル押付け機構(32)は、ホルダー(12)に設けられた一対のホルダー支持部(34)と、前記浸漬ノズル(10)の上方に位置するシールケース(22)の下部に設けられた浸漬ノズル押付け装置(14)と、前記浸漬ノズル押付け装置(14)に設けられ前記各ホルダー支持部(34)の下部に係合する一対のアーム(13)とからなると共に、一対の前記ホルダー支持部(34)が前記ホルダー(12)に対して180度対向しており
前記吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構(50)は、前記浸漬ノズル(10)を前記ホルダー(12)に組み込み、前記ホルダー(12)に設けられた前記ホルダー支持部(34)を介して前記アーム(13)によって保持する浸漬ノズル保持部(51)と
前記浸漬ノズル(10)の上部外周に置かれ前記浸漬ノズル(10)の中心軸(P)を中心とする回転面を側面および下面に有するノズル受け(17)と前記ノズル受け(17)と摺接し前記中心軸(P)を中心とする回転面を内面に有する前記ホルダー(12)とからなり
前記浸漬ノズル押付け装置(14)の作動により前記浸漬ノズル(10)を上方へ押付けすると共に、前記駆動機構(26)の作動により前記浸漬ノズル(10)の中心軸Pを中心として左右に旋回するようにした構成であり、
また、前記吐出方向を変更させるための前記駆動機構(26)は方向を変更するための力を加える前記駆動装置(25)と前記駆動装置(25)からの力を前記吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構(50)に伝える前記伝達部(40)からなる構成であり、
さらには、前記浸漬ノズル(10)の上面(10a)は前記スライドバルブ装置(8)の下方に位置する下ノズル(9)の下面(9a)に摺接、または前記スライドバルブ装置(8)の一部を構成する下プレート(5c)の下面(5cA)に摺接する構成である。
本発明によるスラブ連続鋳造用装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、タンディッシュから、少なくとも上ノズルと、プレートれんがからなるスライドバルブと、浸漬ノズルを通じてスラブ用の鋳型に溶融金属を供給するスラブ連続鋳造用装置において、前記スライドバルブを開閉させるスライドバルブ装置と浸漬ノズルの間に、鋳造中に任意に水平断面における前記溶融金属の吐出角度を変更できる吐出方向変更機構を設け、前記吐出方向変更機構は、少なくとも前記浸漬ノズルの上面に設けられた摺動面と、前記摺動面を上方に押付ける浸漬ノズル押付け機構と、溶融金属を吐出する方向を変更可能とするための吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構と、浸漬ノズル保持機構に設けられた浸漬ノズルの前記溶融金属の吐出方向を変更させるための駆動機構と、を備えたことにより、鋳造中に浸漬ノズルからの吐出流を特定の方向に任意に向けることができ、溶融金属に旋回流を与え、さらには、吐出孔への介在物の堆積による吐出角度の変化や、鋳型の厚さや幅の変更に際しても、適切な吐出角度を確保できる。また、浸漬ノズルの回転が容易となる。
また、前記浸漬ノズル押付け機構は、ホルダーに設けられた一対のホルダー支持部と、前記浸漬ノズルの上方に位置するシールケースの下部に設けられた浸漬ノズル押付け装置と、前記浸漬ノズル押付け装置に設けられ前記各ホルダー支持部の下部に係合する一対のアームとからなると共に、一対の前記ホルダー支持部が前記ホルダーに対して180度対向しており
前記吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構は、前記浸漬ノズルを前記ホルダーに組み込み、前記ホルダーに設けられたホルダー支持部を介してアームによって保持する浸漬ノズル保持部と
前記浸漬ノズルの上部外周に置かれ前記浸漬ノズルの中心軸を中心とする回転面を側面および下面に有するノズル受けと前記ノズル受けと摺接し前記中心軸を中心とする回転面を内面に有する前記ホルダーとからなり
前記浸漬ノズル押付け装置の作動により前記浸漬ノズルを上方へ押付けすると共に、前記駆動機構(26)の作動により前記浸漬ノズルの中心軸を中心として左右に旋回するように構成したことにより、浸漬ノズルの保持と回転とを容易に行うことができる。
また、吐出方向を変更させるための前記駆動機構は方向を変更するための力を加える駆動装置と前記駆動装置からの力を前記吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構に伝える伝達部からなることにより、駆動装置の作動のみで伝達部を介して浸漬ノズルの回転を簡単に行なうことができる。
また、前記浸漬ノズルの上面は前記スライドバルブ装置の下方に位置する下ノズルの下面に摺接、または前記スライドバルブ装置の一部を構成する下プレートの下面に摺設していることにより回転を円滑に行うことができる。
一般的な鉄鋼スラブ用の連続鋳造用装置におけるタンディッシュから水冷鋳型までの溶融金属流通経路を示す模式図である。 下ノズルと浸漬ノズルの間に本発明による吐出方向変更機構を設置したスラブ連続鋳造用装置を示す正面図である。 図2の平面図である。 図3のA−A’断面図である。 図2の浸漬ノズル押付け機構の拡大図である。 図3の浸漬ノズルの吐出方向変更機構の駆動装置におけるレバーの拡大平面図である。 図3の浸漬ノズルの吐出方向変更機構の駆動装置における回転駆動による構造例である。 図6の他の形態を示す拡大平面図である。 下ノズルの供回り防止のためのノズル形状を示す平面図である。 下ノズルの供回り防止のための他の形態を示す断面図である。 図10のB−B断面図である。 下ノズルの供回り防止のための他の形態を示す平面図である。 ホルダー支持部の他の形態を示す断面図である。
本発明は、鋳造中に任意に溶融金属の吐出角度を変えて、スラブ用鋳型内の溶融金属を旋回、撹拌して溶融金属を凝固した鋳塊の品質を向上させるようにしたスラブ連続鋳造用装置を提供することである。
以下、図面と共に本発明によるスラブ連続鋳造用装置の好適な実施の形態について説明する。
まず、本発明によるスラブ連続鋳造用装置の説明を行う前に、本出願人が本発明を開発するに到った状況について説明する。すなわち、本発明者らは、スラブ連鋳機において浸漬ノズルからの吐出流によって溶融金属の旋回流を得る方法を特許文献2と特許文献7を参考にして、水モデル実験により検討した。水モデル実験のサイズは実機と同等とし、スラブ厚さ250mm、スラブ幅2000mmのものを用いた。
その結果、以下のことを見出した。
(1) 特許文献2のような吐出孔が4孔のノズルより、特許文献7のような2孔のノズルがより優れる。
(2) 2孔ノズルを用いた場合、吐出流を長辺側に当てる方が好ましい。特許文献7のように短辺側へ向けることはあまり好ましくない。
(3) 吐出方向は鋳型短辺と長辺の交点から長辺の中心方向へ長辺長さの15%から40%の範囲に向けることが好ましい。換言すれば、特許文献2のように45°か、それ以上となることは好ましくなく、また、対角線の方向へ近付け過ぎることも好ましくない。
この知見を基に実機への適用を検討した。
上述の(2)について、特許文献7では、特許文献2を引用し、長辺に吐出流が当たることで、凝固遅れや凝固殻の再溶解が起こり、著しい場合にはブレークアウトが発生するとしていることを懸念している。しかし、特許文献2を詳細に検討すると、検討に用いている方形モールドの縦横比は約2:3であり、吐出方向と各辺がなす角度は約60°と75°である。また、特許文献2の基の発明になる特許文献1では、(45±10)°としている。それに比較し、当知見の技術を適用した場合、長辺側に吐出流が当たるとしても、特許文献2と異なり平行流に近い角度となるため、大きな影響はないものと、発明者らは考えた。
以上の検討の基、実機への適用を試みたところ、良好な旋回流を得た。しかし、鋳込み初期には十分な旋回流が得られていたものが、鋳込み途中から十分な旋回流が得られないという問題が発生した。その原因を検討したところ、要因は2つ有り、ひとつは浸漬ノズル上部にあるスライドバルブの開度によって浸漬ノズル内で起こる偏流の影響であった。スライドバルブは通常、長辺方向へ移動することで流量調整を行う。その結果、スライドバルブを通過した溶融金属流は浸漬ノズル内の片側に寄る傾向があり、吐出方向が長辺に対して傾いているためにスライドバルブの開度によって吐出流の角度が微妙に変化する。そのため、十分な旋回流が得られないのであった。もう一つはノズル内部に付着する介在物の影響であった。通常、鋳造開始後しばらくすると溶融金属中の介在物が浸漬ノズルの吐出孔周辺に堆積し、溶融金属の吐出流が変化することがある。特に、吐出孔の片側に介在物が堆積すると吐出流の方向が鋳込み途中で変化し、十分な旋回流が得られなくなった。
この様な場合においても、鋳型内の溶融金属に十分な撹拌効果得が要求される。これらより、鋳込み途中に吐出方向を変えることのできる装置が必須と考え、本発明に至った。
図1に、一般的な鉄鋼スラブ用の連続鋳造機におけるタンディッシュ1から水冷の鋳型2までの溶融金属流通経路の模式図を示す。タンディッシュ1内に貯められた溶融金属3は、上ノズル4を通じて上プレート5a、スライドプレート5b及び下プレート5cとからなるスライドバルブ5に供給される。このスライドバルブ5は、孔の空いた2枚ないし3枚のプレートれんが5a、5b、5cからなり、その各プレートれんが5a、5b、5cの内の一枚を摺動させることで、重なり合う孔5aA、5bA、5cAの大きさを調節し、上記孔5aA、5bA、5cAを通過する溶融金属3の流通量を制御する。このスライドバルブ5を通過した溶融金属3は、シールケース22に設けられた下ノズル受け23に支持された下ノズル9を経由して、浸漬ノズル10に供給されるが、下ノズル9を用いないで直接スライドバルブ5から浸漬ノズル10に溶融金属3が供給される場合もある。浸漬ノズル10の吐出孔10bから吐出された溶融金属3の吐出流3bは、水冷の鋳型2内で凝固される。
尚、前記スライドバルブ5は、スライドバルブ装置8に装着され、スライドバルブ装置8は、ハウジング16、スライドケース15、シールケース22、スライド用油圧シリンダー11により構成され、孔の空いた2枚ないし3枚のプレートれんが5a、5b、5cはハウジング16、スライドケース15、シールケース22にそれぞれ固定される。2枚ないし3枚のプレートれんが5a、5b、5cの内1枚はハウジング16側に固定されたスライド用油圧シリンダー11により摺動できるように構成され、前記浸漬ノズル10は、ホルダー12、アーム13、及び浸漬ノズル押付け用油圧シリンダー14によって下ノズル9側へ押付けられるように構成されている。
次に、本発明の構成とその基本作用について、図1を用いて説明する。
本発明は、スライドバルブ装置8と浸漬ノズル10の間に鋳造中に任意に水平断面における溶融金属3の吐出角度を変更できる吐出方向変更機構20(図2)を設けたことを特徴とするが、鋳造中での角度変更を可能とすることで、旋回流を得るために必要な吐出方向を確保できるという効果があり、良好な旋回流を継続的に得ることが可能となる。特に溶融金属3の吐出方向を変える必要が発生する場合は主として以下の三つの場合である。
一つ目は、鋳込み途中で吐出孔10b付近に介在物が堆積し、吐出孔10bからの吐出方向が鋳込み中に変化する場合である。この吐出方向の変化をモールド内の湯面観察、湯面レベルの変化、鋳型2に設置した温度の変化などから検知し、変化があった場合、吐出孔10bの向きを適切な角度へ変更させることで、吐出方向を修正し、適切な吐出方向を維持することが可能となる。
前記鋳型2内の溶融金属3の流れは直接観察することはできないが、鋳型2内の溶融金属3の表面(通常はモールドパウダーが有るためその表面)を観察する事で鋳型2内の溶融金属3の流れを推察する事が可能である。例えば、溶融金属3の表面高さの変動や表面の流れ方(回転の状態)で判断できる。それらを目視で確認する事によって、最適な吐出方向になる様、浸漬ノズル10の取付け角度を調整する。
また、溶融金属3の表面高さの変動は、図示しない超音波変位センサーや赤外線変位センサー等の非接触型変位測定装置によって知ることができるし、鋳型2にはブレークアウトを感知する為の図示しない温度計(熱電対等)が設置されており、その温度変化によって現状の吐出方向を知ることもできる。それらの情報を元に吐出角度を変更することも可能であり、自動制御とすることもできる。
二つ目は、鋳造中に鋳型2の巾や厚さを変える場合である。鋳型2の幅や厚さが変化すると、それに伴い旋回流を得るための適切な吐出方向も変化する。鋳造中に角度変更を可能とすることで、鋳型2の幅や厚さを変えた場合にも、適切な吐出方向を確保することが可能となる。
三つ目は、非定常な鋳込み状態と定常的な鋳込み状態とで吐出方向を変化させることである。たとえば、鋳込み初期には、鋳型2内では旋回流が発生していない。その状態で旋回流を発生させる場合には、旋回流をより起こしやすい角度にすることで、早期に定常状態に達することが可能となる。一方、一旦鋳型内に旋回流が発生すると溶融金属の慣性力によっても旋回流は維持される。この場合には、ブレークアウトなどがより起こりにくい角度に調整する方がよい。また、連続鋳造時における取鍋交換時や、異鋼種連々の際の鋼種変更時などでは、鋳込み速度を遅くする。この際も非定常となるので、上述の方法によって吐出方向を変化させることでより早く定常状態に達するように操作することもできる。具体的な角度調整方法としては、例えば、鋳込み初期の非定常な状態では、長辺と吐出方向がなす角を大きく取り、その後順次該角度を小さくしていくなどの方法が採用できる。
上述の際に吐出角度を変更するが、それらに限らず必要に応じて鋳込み途中で吐出角度を変更しても差し支えない。
本発明によるスラブ連続鋳造用装置を図2から図13を用いて説明するが、図は例示図であり本特許はこれに限定されるものではない。
前記吐出方向変更機構20は、吐出方向変更可能となる浸漬ノズル10の摺動面21と、前記摺動面21を押し付ける浸漬ノズル押し付け機構32と、吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構50と、浸漬ノズルの溶融金属3の吐出方向を変更させるための駆動機構26によって構成される。
前記吐出方向変更機構20を設ける位置は、スライドバルブ装置8と浸漬ノズル10の間に設けることが望ましい。上述のようにスライドバルブ装置8と浸漬ノズル10の間には、下ノズル9を設置する場合があり、その場合は、下ノズル9と浸漬ノズル10の間に設置することが好ましいが、スライドバルブ装置8と下ノズル9の間に設けることも可能である。また、下ノズル9が無い場合、スライドバルブ装置8と浸漬ノズル10の間に設けても良い。図2、図3、図4は、下ノズル9と浸漬ノズル10の間に設置した場合を示す。
尚、前記浸漬ノズル10の上部の外周には、周知のように、金属製の浸漬ノズルケース10Aが設けられている。
次に、浸漬ノズル10における吐出方向変更可能に用いる摺動面21は、浸漬ノズル10の上面10aと、下ノズル9の下面9aとによって構成される。下ノズルを用いない場合、前記摺動面21は、下プレートの下面5cBとによって構成される。溶融金属3の吐出方向を変更する場合、浸漬ノズル10は浸漬ノズル10の中心軸Pを中心に左右に旋回するように角度を変え、上記摺動面21で回転摺動する。摺動面21とすることで、気密を保ちながら吐出方向の向きを変えることが可能となる。気密が保たれないと、溶融金属3が下ノズル9から浸漬ノズル10へと流れる際、ベルヌイの法則に従ってその付近では減圧となり、溶融金属3中に空気が多量に吸い込まれ、溶融金属3の酸化が起こり、また冷却後の鋳片には多量の気泡が取り込まれるという問題点が発生するので好ましくない。さらには、気密が保たれないと、カーボン含有耐火物を使用した場合、吸気によりカーボンが酸化した状態の耐火物が損傷され、著しい場合には漏鋼にいたる場合もあるので好ましくない。
前記摺動面21は、平面と平面、図示していないが雄型をなす凸だぼと雌型をなす凹だぼの形状、雄型と雌型をなす円錐面、あるいは雄型と雌型をなす曲面、などによって構成される。図2、図4は平面の場合を示す。吐出孔10bの向きを変える頻度はそれほど多くなく、摺動面21が大きく摩耗することはない。このため、摺動面21を構成する耐火物は特には限定されないが、カーボンを含有する耐火物の場合、カーボンが固体潤滑剤としても機能するのでより好ましい。適宜、パッキン、モルタル等を挿入しても良い。しかし、パッキンやモルタル等によって浸漬ノズル10と下ノズル9とが固着することは好ましくない。
下ノズル9は浸漬ノズル吐出孔10bの角度変更によって同時に供回りしない様、図9のように円形状に平面部9bを設けている。また、円形状を角形状にして回転防止をしても良い。図9にその例を示す。
次に、浸漬ノズル押し付け機構32について説明する。前記摺動面21を押し付ける浸漬ノズル押し付け機構32によって、摺動面21を適度な力で垂直方向上方に押し付け、摺動面21間の気密を保つ。図5に図2に示した浸漬ノズル押付け機構32の拡大図を示す。この浸漬ノズル押し付け機構32は、上下移動可能かつ押し付け圧を維持できる浸漬ノズル押し付け装置14とその先に取り付けられたアーム13とからなる。また、浸漬ノズル押し付け装置14には、例えば、エアーシリンダーまたは油圧シリンダーなどがある。
前記シールケース22に取り付けられた浸漬ノズル押付け装置14によって、その先端にあるアーム13が上下し、アーム13は、図5のようにホルダー12に対して180度対向して設けられた一対のホルダー支持部34を下から支えるように凹部13aが形成され、このホルダー支持部34を介してホルダー12は、浸漬ノズル10の上部に設けたノズル受け17を介して浸漬ノズル10を下側から支える。すなわち、一対の前記ホルダー支持部34が、図3のように、前記ホルダー12に対して180度対向している。このホルダー支持部34は突起状に限らず、図13のようにホルダー底部を切り欠いたものでも良い。この浸漬ノズル押付け装置14によって発生する上側にかかる力をアーム13に加えることで浸漬ノズル10の上面10aを下ノズル9の下面9aに押し付ける。この上面10aと下面9aで摺動面21が形成されている。
この押付け力の大きさは、面圧として100〜2000kPaであることが好ましい。押付け力が100kPa未満であれば、気密が十分には保てず、また、漏鋼の危険性が増すので好ましくない。押付け力が2000kPaより大きければ、摺動面での抵抗が大きくなりすぎ角度を変えることができなくなるので好ましくない。一方、通常時は強く押圧し、角度変更時に緩め、再度強く押圧固定する事も可能である。
また、押付け力は鋳造中、気密を保つように適度な圧力を保つことが望ましい。圧力を保つ方法としては、バネ、油圧、空圧などを利用できる。
また、浸漬ノズル押付け機構32は、後述の吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構50と一体状に構成することができる。図2、図3、図4図5は、吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構50を一体状に設けた場合である。
次に、吐出方向を変更可能な浸漬ノズル保持機構50について説明する。前記吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構50は、浸漬ノズル保持部51と浸漬ノズル10を浸漬ノズル10の中心軸Pを中心に角度を変えることを可能とするノズル受け17とホルダー12とからなる。
前記浸漬ノズル保持部51は、図3と図4に示すように、浸漬ノズル10をホルダー12に組み込み、ホルダー12に設けられたホルダー支持部34を介してアーム13によって保持するものである。また、浸漬ノズル押し付け装置14とアーム13との間に、浸漬ノズル10を取り付けるまたは取り外す際に有効に働くアーム回転装置(図示せず)を付けても良い。
このホルダー12の内面のノズル受け17と面する部分と、ノズル受け17の側面および下面とは、それぞれ中心軸Pを中心として摺接する回転面で形成される。後述する角度変更のための駆動装置25からの力を受けた際、アーム13によって固定されたホルダー12の内側にあるノズル受け17が浸漬ノズル10と共に中心軸Pを中心とする回転方向に摺動して吐出孔10bの吐出方向を変更することが可能となる。前記ホルダー12とノズル受け17の摺動面には、適当な潤滑剤を塗布しても差し支えない。また、この面にベアリング等を設置しても良い。
前記ホルダー12の外周側には図3のようにホルダー平面部12aを設け、アーム13と接触させることにより、上述の回転時に供回りしないようにしている。
次に、吐出方向を変更させるための駆動機構26について説明する。前記浸漬ノズル10の溶融金属3の吐出方向変更機構20を駆動させる為の駆動機構26は、角度変更のための力を加える駆動装置25と、この駆動装置25からの力を浸漬ノズル10に伝える伝達部40からなる。
まず、上記伝達部40から説明する。前記伝達部40は、ノズル受け17とノズル受け17に固定されたレバー40aで構成される(図6)。
前記ノズル受け17と浸漬ノズル10とには、雄と雌となるだぼ部41が設けられており、角度変更の際に浸漬ノズル10とホルダー12がずれるのを防止する。このずれ防止構造はだぼに限らず、浸漬ノズル10上部側面に平面加工、穴あけ等、又、浸漬ノズル上部形状が円形で無く角形状としても良い。
前記レバー40aはノズル受け17に固定されている。レバー40aの大きさ(幅や長さ)は特には限定されない。レバー40aの先端に水平方向の力、あるいは浸漬ノズル10の中心軸Pを中心に回転する方向の力を加えることで、ホルダー12に支えられたノズル受け17が中心軸Pを中心に回転することで角度を変え、それと同時にノズル受け17とずれないように接続された浸漬ノズル10も角度を変え、吐出方向を変えることが可能となる。
前記駆動装置25からの力をレバー40a先端に加えることで、吐出角度が変更できる(図7)。
この駆動装置25としては、例えば、油圧シリンダーが利用できる。油圧シリンダーはシールケース22に固定され、ロッド部25aの先端には連結部材25bによってスライダ43が取り付けられ、前記ロッド部25aの先端とスライダ43は同時にスライドする。このスライダー43は、ガイド46によってシールケース22に支持されている。スライダー43には、ピン45が設けてあり、浸漬ノズル10のノズル受け17に固定されたレバー40aのU字溝40bに連結する様配置してある為、駆動装置25を駆動させることで吐出角度を変更することが出来る。この連結方法は、実施例の構造に限らず、駆動装置25の運動が浸漬ノズル10の回転運動に伝達される連結方法であれば良い。
前記駆動装置25は、油圧シリンダーに限らず、図7のネジ棒47の回転動により、ガイド46を有したメネジブロック48を介してスライダ43をスライドさせても良い。この場合、駆動装置25は油圧シリンダーではなく回転するモーター、減速機等が使用される。
また、前記レバー40aの代わりに、ノズル受け17の上部外周の一部に円状のギヤ49(図8)を設けて、駆動装置25にウォームギア、ベルト、減速機、モーター等を使用しても良い(ウォームギア、ベルト、減速機、モーターは図示せず) 。
吐出の可変角度はすくなくとも30°以上であることが好ましい。最適位置に調整すれば、操業中の角度変更は±10°程度とすることも可能である。しかし、様々な使用方法
を考えた場合、60°程度とすることもできる。
次に、浸漬ノズル10の上面10aには、上述の摺動面21を設ける。
この浸漬ノズル10は、上部に溶融金属流入口10cを持ち、下部に軸対象に対向する一対の吐出孔10bを有し、短片側壁面方向に溶融金属3の吐出流3bを吐出する形状であって、溶融金属流入口10c、吐出孔10bの形状に特に制限はなく、角型、丸型形状等が使用できる。吐出孔数については、前述の通り対向する方向に2孔を有するものが好ましい。また、上記2孔に加えて浸漬ノズル10の下側にもう一つの吐出孔10bを設けた3孔式の浸漬ノズル10も、使用できる。
前記溶融金属3は上記の対向する2孔の浸漬ノズル10からの長辺に向かって吐出し、吐出方向が鋳型短辺と長辺の交点から長辺の中心方向へ長辺長さの15%から40%の範囲に向けることが好ましい。15%未満では、流れの一部が短辺に当たるようになり効率的に旋回流を生むことができない。40%より大きいと、吐出流が長辺に当たった後、長辺に沿って短辺まで流れる吐出流の流れが継続されず、この場合も効率的に旋回流を生むことができない。より好ましくは20%〜35%の範囲である。
前記浸漬ノズル10の取り付け、取り外し、交換は以下のような方法が採用できる。しかし、これに類した方法であれば他の方法を採用しても問題がない。
前記浸漬ノズル10の取り外しは、浸漬ノズル押し付け装置14によって下ノズル9の下部接合面に所定の面圧力で上方に押し付けられた浸漬ノズル10とホルダー12の面圧力を解除する事でアーム13と共に下降させる。浸漬ノズル押し付け装置14の中心軸P1を中心としてアーム13を旋回させ浸漬ノズル10とホルダー12を下ノズル9やシールケース22と干渉しない位置まで移動させ、当該位置で浸漬ノズル10とホルダー12を取外す。
前記浸漬ノズル10の取り付けは、浸漬ノズル押し付け装置14の中心軸P1を中心としてアーム13を旋回させ下ノズル9やシールケース22と干渉しない位置まで移動させ、当該位置で浸漬ノズル10とホルダー12を取り付け、浸漬ノズル10とホルダー12は、浸漬ノズル押し付け装置14の中心軸P1を中心としてアーム13を旋回させ、下ノズル9やシールケース22下部まで移動させ、ノズル受け17に設けられたレバー40aのU字溝40bとピン45とを位置合わせした後、下ノズル9の下部接合面に浸漬ノズル押し付け装置14によって所定の面圧力で上方に押し付けられ、鋳造を開始する。
前記浸漬ノズル10の交換は、浸漬ノズル10を取り外した後に浸漬ノズル10の取り付けを行えば良く、浸漬ノズル押し付け装置14によって下ノズル9の下面9aに所定の面圧力で上方に押し付けられた浸漬ノズル10とホルダー12の面圧力を解除する事でアーム13と共に下降させる。浸漬ノズル押し付け装置14の中心軸P1を中心としてアーム13を旋回させ、浸漬ノズル10とホルダー12を下ノズル9やシールケース22と干渉しない位置まで移動させ、当該位置で浸漬ノズル10とホルダー12を交換する。交換された浸漬ノズル10とホルダー12は、浸漬ノズル押し付け装置14の軸中心P1を中心として交換時と逆方向にアーム13を旋回させ、下ノズル9やシールケース22下部まで移動させ、ノズル受け17に設けられたレバー40aのU字溝40bとピン45とを位置合わせした後、下ノズル9の下面9aに浸漬ノズル押し付け装置14によって所定の面圧力で上方に押し付けられ、鋳造を開始する。
また、前述の下ノズル9の固定構造としては、図10及び図11に示される他の形態のように、一対の平面部9bを形成すると共に、シールケース22から螺入した固定ボルト60でアタッチメント61を介して締め込んで固定することもできる。
また、図12に示されるように、図11で示す固定ボルト60を用いることなく、下ノズル9の外周の一対の平面部9bを下ノズル受け23またはシールケース22に形成された受け用平面部24に嵌合させることにより、下ノズル9の回り止めを行うことができる。また、平面部は1箇所以上、望ましくは3箇所以上が良い。
次に、本発明に用いられる前述のスライドバルブ5を形成するための各プレートれんが5a、5b、5cは、特殊なものは必要とせず一般的なものが使用できる。すなわち、材質としては、アルミナ・カ−ボン質、アルミナ・ジルコニア・カーボン質、スピネル・カーボン質、マグネシア・カーボン質などが利用でき、アルミナ、マグネシア、ジルコン、ジルコニア等のカーボンを含まない材質を用いる事ができる。
前記下ノズル9には、市場で知られている一般的なものが使用でき、例えば、アルミナ・カーボン質の耐火物が使用できる。また、アルミナ・カ−ボン質、アルミナ・ジルコニア・カーボン質、スピネル・カーボン質、マグネシア・カーボン質などが利用でき、アルミナ、マグネシア、ジルコン、ジルコニア等のカーボンを含まない材質を用いる事ができる。
それら形状は、前述の摺動面21と供回り防止の対策以外は、特には限定されない。
前記浸漬ノズル10に使用できる耐火物の材料には、特に限定はなく、Al2O3、SiO2、MgO、ZrO2、CaO、TiO2、Cr2O3等からなる酸化物単独もしくは鱗状黒鉛や人造黒鉛、カーボンブラック等のカーボンとを組み合わせた耐火物が使用できる。出発原料としては、前記酸化物の1種を主体とする、例えばアルミナやジルコニア等を用いることができるし、2種以上からなるもの、例えばAl2O3とSiO2からなるムライトやAl2O3とMgOからなるスピネル等を用いて、これらを浸漬ノズルの各部位の特性を満足させるように調整、配合して耐火物が製造される。また、SiCやTiCやCr2O3等の炭化物やZrBやTiB等の酸化物を酸化防止や焼結調整の目的で添加されることもある。
溶融金属中の介在物が浸漬ノズルの吐出孔周辺に堆積するのを防止するため、浸漬ノズル10内から吐出孔10bまでの溶融金属3の偏流を防止し、浸漬ノズル10の内管に段差を設けるものや、複数の突起部を配設し浸漬ノズルの吐出孔周辺に堆積する原因となる浸漬ノズル10内から吐出孔10bまでの溶融金属3の偏流を防止するものを併用する事で、堆積物による溶融金属3の吐出流の変化を抑制する技術が知られており、本件特許と併用して使用する事が出来る。
次に、溶融金属3の連続鋳造を、本発明に係わる方法および従来の方法とで行い、鋳片を製造した。使用した鋳型は長辺壁が2000mm、短片壁が250mmで、平断面が長方形のものであった。浸漬ノズルは軸対象の2孔のノズルを用いた。溶融金属3にはCが50ppm、Sが20ppm、Pが10ppmの極低炭素鋼を選び、鋳造速度はいずれも1.6m/分とした。
水冷鋳型2内における溶旋回流は、鋳型2表面を観察し、旋回流が発生し連々中も継続して安定した旋回流があった場合を◎、旋回流が発生したが途中で旋回流が安定しなくなった場合を○、旋回流の発生が十分でない場合を△、旋回流が全く発生しない場合を×と評価した。
ブレークアウト発生指数は、鋳型2に取り付けたブレークアウト検知器によって、ブレークアウトの警報が出た回数で評価し、比較例7を1.0とし、警報回数に比例した値とした。
また、表面欠陥発生指数は、鋳片の手入れ状況から表面欠陥の数を求め、比較例7の2チャージ目を1.0とした指数を示し、欠陥数に比例した値とした。なお、連々最初のチャージは、鋳込み開始時のトラブルや欠陥がおきやすく、本発明と従来方法との災害の原因によって欠陥が発生する場合があったので、差が明確となる2チャージで評価した。また、ノズル閉塞などの影響を見るために、連々5ch目の鋳片でも同様に表面欠陥発生指数を評価した。この場合も、比較例7の2チャージ目を1.0とした指数である。
Figure 0005713065
表1に、鋳型幅を一定とした場合の結果を示す。実施例1〜3では、吐出方向をそれぞれ鋳型交点からの距離を長辺長さの割合で、35%、30%、20%へと変化させた。途中、鋳型表面の溶融金属流を観察し、吐出方向を±5°程度変化させて鋳造を行った。いずれの場合も、旋回流は安定してえられた。鋳型内ではブレークアウト発生指数は従来と変化無く、表面欠陥発生指数がいずれも低い値となった。
比較例1は、吐出方向を45%に固定した場合であり、文献1に準拠したものであるが、旋回流は全く発生しなかった。さらに、ブレークアウト指数が悪化した。また、表面欠陥発生指数は比較例7に対してやや低下したがその度合いは大きいものではなかった。
比較例2〜4は、当初の吐出方向は本発明1〜3と同じであったが、鋳造中に吐出方向を変化させなかった場合である。旋回流は当初良好であったが、連々数が増加するに従って次第に不安定となった。ブレークアウト指数は、従来と比べて変化はなかった。また、鋳込み初期の2チャージ目での表面欠陥発生指数は小さい値であったが、5チャージ目では上昇する傾向にあった。鋳造後、浸漬ノズル内部には非対称な介在物の付着が認められた。このことから、非対称に付着した介在物によって偏流が発生し、鋳型内での溶融金属流の旋回が継続しなかったものと考えられた。
比較例5は、吐出方向を鋳型交点からの距離を長辺長さの割合で10%としたものであり、比較例6は文献7に基づく例であるが、旋回流は発生したものの、十分な旋回流とは言えなかった。表面欠陥発生指数は比較例7に対してやや低下したがその度合いは大きいものではなかった。
比較例7は、通常で用いられるものであるが、旋回流は得られず、表面欠陥発生指数は他の例に比較して多かった。
Figure 0005713065
表2は、上述の幅2000mmの鋳型を用いて5チャージ連々後、鋳型の幅を2000mmから2500mmに変更した場合の、幅変更後の結果を示す。
前述の旋回流は、幅変更後の結果を示し、評価方法は表1の場合と同様である。ブレークアウト指数は、表1と同等の比較例7を100とする方法で評価した。表面欠陥発生指数は、表1の評価方法と同一で比較例7を100とする方法で、幅変更後2チャージ目と5チャージ目を比較した。
実施例では幅変更に伴い、それぞれ吐出方向をそれぞれ鋳型交点からの距離を長辺長さの割合で、35%、30%、20%へと追随させて吐出方向を変化させた。また、その後、±5°程度の角度調整を行っている。本発明では、安定した旋回流が確保され、ブレークアウト指数は従来と変化せず、また表面欠陥発生指数は低い値を示した。
それに対し、比較例8〜17は、それぞれ比較例1〜7の鋳込み条件で、幅変更した場合である。吐出方向が幅2000mmのまま固定されていたので、幅2500mmに変化するに伴い、吐出方向も長辺に対し値が大きくなるように数値が変化した。
比較例8と比較例14は、比較例1と比較例7と同様の結果で、十分な旋回流は得られなかった。比較例9〜比較例11では、幅2000mmでの鋳込みの後に既に十分な旋回流が得られない状態になっていたので、旋回流の評価は△とした。
比較例13では、幅変更後の旋回流は得られなかった。
十分な旋回流が得られない場合、それに伴い表面欠陥発生率は連々チャージ数の増加に従い、増加した。
従って、比較例に対する本発明の優位性は明らかである。
本発明によるスラブ連続鋳造用装置は、浸漬ノズルを浸漬ノズル押し付け機構により押し付けおよび押し付け解除自在であると共に、吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構および駆動機構により、浸漬ノズルを回転自在とし、鋳造中に浸漬ノズルからの吐出流の方向を任意に変えることにより、鋳片の品質を向上させることができる。
1 タンディッシュ
2 水冷鋳型
3 溶融金属
3b 吐出流
4 上ノズル
5 スライドバルブ
5a 上プレート(プレートれんが)
5b スライドプレート(プレートれんが)
5c 下プレート(プレートれんが)
5aA 上プレートの孔
5bA スライドプレートの孔
5cA 下プレートの孔
5cB 下プレート下面
8 スライドバルブ装置
9 下ノズル
9a 下ノズル下面
9b 平面部
10 浸漬ノズル
10a 浸漬ノズル上面
10b 吐出孔
10c 溶融金属流入口
10A 浸漬ノズルケース
11 スライド用油圧シリンダー
12 ホルダー
12a ホルダー平面部
13 アーム
13a 凹部
14 浸漬ノズル押付け装置
15 スライドケース
16 ハウジング
17 ノズル受け
20 吐出方向変更機構
21 摺動面
22 シールケース
23 下ノズル受け
24 受け用平面部
25 駆動装置(油圧シリンダー)
25a ロッド
25b 連結部材
26 吐出方向を変更させるための駆動機構
32 浸漬ノズル押付け機構
(浸漬ノズル保持機構50と一体状に構成)
34 ホルダー支持部
40 伝達部
40a レバー
40b U字溝
41 だぼ部
43 スライダー
45 ピン
46 ガイド
47 ネジ棒
48 メネジブロック
49 円状のギア
50 吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構
51 浸漬ノズル保持部
60 固定ボルト
61 アタッチメント
P 浸漬ノズルの中心軸
P1 浸漬ノズル押し付け装置14の中心軸

Claims (4)

  1. タンディッシュ(1)から、少なくとも上ノズル(4)と、プレートれんが(5a、5b、5c)からなるスライドバルブ(5)と、浸漬ノズル(10)を通じてスラブ用の鋳型(2)に溶融金属(3)を供給、前記スライドバルブ(5)を開閉させるスライドバルブ装置(8)と浸漬ノズル(10)の間に、鋳造中に任意に水平断面における前記溶融金属(3)の吐出角度を変更できる吐出方向変更機構(20)を設けた構成よりなるスラブ連続鋳造用装置において、
    前記吐出方向変更機構(20)は、少なくとも前記浸漬ノズル(10)の上面(10a)に設けられた摺動面(21)と、前記摺動面(21)を上方に押付ける浸漬ノズル押付け機構(32)と、溶融金属(3)を吐出する方向を変更可能とするための吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構(50)と、前記浸漬ノズル(10)からの溶融金属(3)の吐出方向を変更させるための駆動機構(26)と、を備えたことを特徴とするスラブ連続鋳造用装置。
  2. 前記浸漬ノズル押付け機構(32)は、ホルダー(12)に設けられた一対のホルダー支持部(34)と、前記浸漬ノズル(10)の上方に位置するシールケース(22)の下部に設けられた浸漬ノズル押付け装置(14)と、前記浸漬ノズル押付け装置(14)に設けられ前記各ホルダー支持部(34)の下部に係合する一対のアーム(13)とからなると共に、一対の前記ホルダー支持部(34)が前記ホルダー(12)に対して180度対向しており
    前記吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構(50)は、
    前記浸漬ノズル(10)を前記ホルダー(12)に組み込み、前記ホルダー(12)に設けられた前記ホルダー支持部(34)を介して前記アーム(13)によって保持する浸漬ノズル保持部(51)と
    前記浸漬ノズル(10)の上部外周に置かれ前記浸漬ノズル(10)の中心軸(P)を中心とする回転面を側面および下面に有するノズル受け(17)と
    前記ノズル受け(17)と摺接し前記中心軸(P)を中心とする回転面を内面に有する前記ホルダー(12)とからなり
    前記浸漬ノズル押付け装置(14)の作動により前記浸漬ノズル(10)を上方へ押付けすると共に、前記駆動機構(26)の作動により前記浸漬ノズル(10)の中心軸Pを中心として左右に旋回するように構成したことを特徴とする請求項記載のスラブ連続鋳造用装置。
  3. 前記吐出方向を変更させるための前記駆動機構(26)は方向を変更するための力を加える駆動装置(25)と前記駆動装置(25)からの力を前記吐出方向変更可能な浸漬ノズル保持機構(50)に伝える伝達部(40)からなることを特徴とする請求項または記載のスラブ連続鋳造用装置。
  4. 前記浸漬ノズル(10)の上面(10a)は前記スライドバルブ装置(8)の下方に位置する下ノズル(9)の下面(9a)に摺接、または前記スライドバルブ装置(8)の一部を構成する下プレート(5c)の下面に摺接していることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載のスラブ連続鋳造用装置。
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