JP5710362B2 - 射出成形機の樹脂漏れ検出方法および樹脂漏れ防止方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、射出装置の移動量を検知する検出装置を設け、この移動量に基づいて樹脂漏れを検出する技術が開示されている。
そこで本発明の目的は、樹脂漏れが発生したタイミングと、そのタイミングでの樹脂圧力の値を確認することが可能な、射出成形機の樹脂漏れ検出方法および樹脂漏れ防止方法を提供することである。
請求項2に係る発明は、所定の押し付け力を発生させて金型とノズルを接触させて溶融樹脂を金型内に射出する射出成形機において、溶融樹脂の樹脂圧力を検出し、前記ノズルの押し付け力を検出し、射出開始からの経過時間に対応させて、前記検出された樹脂圧力と前記検出されたノズルの押し付け力をグラフ表示し、前記表示されたノズルの押し付け力の上昇開始タイミングによってノズルからの樹脂漏れ発生タイミングを検出し、前記射出成形の射出中の樹脂圧力が、前記樹脂漏れ発生タイミングにおける樹脂圧力以下となるように成形条件を変更することを特徴とする射出成形機の樹脂漏れ防止方法である。
請求項4に係る発明は、所定の押し付け力を発生させて金型とノズルを接触させて溶融樹脂を金型内に射出する射出成形機において、溶融樹脂の樹脂圧力を検出し、前記ノズルの押し付け力を検出し、射出開始からのスクリュ位置に対応させて、前記検出された樹脂圧力と前記検出されたノズルの押し付け力をグラフ表示し、前記表示されたノズルの押し付け力が上昇開始したスクリュ位置によってノズルからの樹脂漏れが開始したスクリュ位置を検出し、前記射出成形の射出中の樹脂圧力が、前記樹脂漏れ発生が発生したスクリュ位置における樹脂圧力以下となるように成形条件を変更することを特徴とする射出成形機の樹脂漏れ防止方法である。
図1は本発明を適用する射出成形機の表示装置を説明するブロック図である。射出成形機Mは、機台Mb上に型締部Mcおよび射出部Miを備える。射出部Miは樹脂材料(ペレット)を加熱溶融し、当該溶融樹脂を金型31のキャビティ内に射出するものである。型締部Mcは主に金型31(可動側金型31a,固定側金型31b)の開閉を行うものである。
射出部Miを説明する。射出シリンダ1の先端にはノズル2が取り付けられている。射出シリンダ1内には、スクリュ3が挿通されている。スクリュ3には、スクリュ3に掛る圧力により樹脂圧力を検出するロードセル等を用いた樹脂圧力センサ5が設けられている。樹脂圧力センサ5から出力される樹脂圧力センサ出力信号は、A/D変換器16によりデジタル信号に変換されサーボCPU15に入力する。
型締部Mcは、図示しない可動プラテン前後進モータによって可動プラテン30が固定プラテン32方向に前進し型閉じが行われ、可動側金型31aと固定側金型31bが接触した後もさらに可動プラテン30を固定プラテン32方向に前進させて所定の型締力を発生させる。そして、可動プラテンが後退することによって型開きが行われる。なお、図1において型締Mcは可動プラテン30、金型31a,31b、固定プラテン32のみを記載している。
サーボCPU15には、位置ループ,速度ループ,電流ループの処理を行うサーボ制御専用の制御プログラムを格納したROM13およびデータの一時記憶に用いられるRAM14が接続されている。また、サーボCPU15は、A/D(アナログ/デジタル)変換器16を介して射出成形機Mに設けられた樹脂圧力センサ5から出力される圧力信号を検出できるように接続されている。
PMCCPU17には射出成形機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶したROM18および演算データの一時記憶等に用いられるRAM19が接続され、CNCCPU20には、射出成形機を全体的に制御する自動運転プログラムなどの各種プログラムを記憶したROM21および演算データの一時記憶に用いられるRAM22が接続されている。
以上の射出成形機Mの構成により、PMCCPU17が射出成形機全体のシーケンスを制御し、CNCCPU20がROM21の運転プログラムや成形データ保存用RAM23に格納された成形条件等に基づいて各軸のサーボモータに対して移動指令の分配を行い、サーボCPU15は各軸に対して分配された移動指令と位置・速度検出器P1,P2,P3で検出された位置および速度のフィードバック信号等に基づいて、ディジタルサーボ処理を実行し、サーボモータM1,M2,M3を駆動制御する。
まず、ノズル2のノズル押し付け力の設定を説明する。サーボCPU15は、インタフェース27を介して取得されるセンサ38の検出信号を基にバネ35の長さを計測し、ノズル2のノズル押し付け力を求める。サーボCPU15は、所望のノズル押し付け力となるようにサーボアンプ10を介してノズル前後進用サーボモータM3を駆動制御する。
次に、型閉・型締・型開を説明する。型締部Mcの図示しない可動プラテン前後進モータを正方向に回転させると、ボールねじ軸が正方向に回転させられ、ボールねじ軸に螺合したクロスヘッドが前進させられ、トグル機構が作動させられると、可動プラテン30が固定プラテン32方向へ前進させられる。可動プラテン30に取り付けられた可動側金型31aが固定側金型31bと接触すると(型閉状態)、型締工程に移行する。型締工程では、可動プラテン前後進モータを更に正方向に駆動することで、トグル機構が伸長することによって金型31に型締力が発生する。
本発明の実施形態では、溶融樹脂を金型31のキャビティ内に射出している間の樹脂圧力の変化とノズル押し付け力の変化を射出成形機Mの表示装置/MDI25の表示装置の表示画面上にグラフ表示して、樹脂漏れ発生のタイミングが簡単にわかるようにし、さらに樹脂漏れが発生したタイミングでの樹脂圧力をグラフから読み取ることにより、樹脂漏れが発生しない最大樹脂圧力の確認を可能にする。
射出開始からサンプリングを開始し計量が終了するとサンプリングを終了する。サンプリングにより得られたデータを基に射出からの経過時間に対応させて、記憶された樹脂圧力とノズル押し付け力をグラフに表示する。なお、グラフは射出開始からの経過時間に対応させて溶融樹脂の圧力とノズル押し付け力を表示してもよいし(図3参照)、スクリュの位置に対応させて溶融樹脂の圧力とノズル押し付け力を表示してもよい(図4参照)。
34 ボールネジ
35 バネ
36 第1の受圧板
37 第2の受圧板
38 センサ
39 筐体
Claims (4)
- 所定の押し付け力を発生させて金型とノズルを接触させて溶融樹脂を金型内に射出する射出成形機において、
溶融樹脂の樹脂圧力を検出し、
前記ノズルの押し付け力を検出し、
射出開始からの経過時間に対応させて、前記検出された樹脂圧力と前記検出されたノズルの押し付け力をグラフ表示し、
前記表示されたノズルの押し付け力の上昇開始タイミングによってノズルからの樹脂漏れ発生タイミングを検出することを特徴とする射出成形機の樹脂漏れ検出方法。 - 所定の押し付け力を発生させて金型とノズルを接触させて溶融樹脂を金型内に射出する射出成形機において、
溶融樹脂の樹脂圧力を検出し、
前記ノズルの押し付け力を検出し、
射出開始からの経過時間に対応させて、前記検出された樹脂圧力と前記検出されたノズルの押し付け力をグラフ表示し、
前記表示されたノズルの押し付け力の上昇開始タイミングによってノズルからの樹脂漏れ発生タイミングを検出し、
前記射出成形の射出中の樹脂圧力が、前記樹脂漏れ発生タイミングにおける樹脂圧力以下となるように成形条件を変更することを特徴とする射出成形機の樹脂漏れ防止方法。 - 所定の押し付け力を発生させて金型とノズルを接触させて溶融樹脂を金型内に射出する射出成形機において、
溶融樹脂の樹脂圧力を検出し、
前記ノズルの押し付け力を検出し、
射出開始からのスクリュ位置に対応させて、前記検出された樹脂圧力と前記検出されたノズルの押し付け力をグラフ表示し、
前記表示されたノズルの押し付け力が上昇開始したスクリュ位置によってノズルからの樹脂漏れが開始したスクリュ位置を検出することを特徴とする射出成形機の樹脂漏れ検出方法。 - 所定の押し付け力を発生させて金型とノズルを接触させて溶融樹脂を金型内に射出する射出成形機において、
溶融樹脂の樹脂圧力を検出し、
前記ノズルの押し付け力を検出し、
射出開始からのスクリュ位置に対応させて、前記検出された樹脂圧力と前記検出されたノズルの押し付け力をグラフ表示し、
前記表示されたノズルの押し付け力が上昇開始したスクリュ位置によってノズルからの樹脂漏れが開始したスクリュ位置を検出し、
前記射出成形の射出中の樹脂圧力が、前記樹脂漏れ発生が発生したスクリュ位置における樹脂圧力以下となるように成形条件を変更することを特徴とする射出成形機の樹脂漏れ防止方法。
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