JP4864398B2 - 成形機及び可塑化状態監視方法 - Google Patents

成形機及び可塑化状態監視方法 Download PDF

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Description

本発明は成形技術に係わり、特に樹脂を溶融して成形する成形機及び溶融樹脂の可塑化状態を検出して監視する可塑化状態監視方法に関する。
樹脂製品を形成する技術として、固体の樹脂を溶融して型に注入する成形方法が広く用いられている。成形機の中で、樹脂を溶融して金型に射出して成形を行う、いわゆる射出成形機が広く用いられている。
射出成形機では、一般的に、ペレット状の樹脂を加熱シリンダ内で溶融し、加熱シリンダのノズルから金型に溶融樹脂を射出する。加熱シリンダ内には回転可能なスクリュが設けられ、加熱シリンダ内に供給された樹脂は、加熱シリンダからの熱とスクリュの回転により発生する樹脂のせん断力による熱とにより溶融される。溶融して加熱シリンダの先端部に蓄えられた樹脂は、スクリュが前進することにより加熱シリンダの先端のノズルから射出される。
上述の樹脂射出工程には、一回の射出に適当な量の樹脂を適度に溶融させる計量工程が含まれる。計量工程では、加熱シリンダ壁から樹脂に与える熱エネルギ、スクリュの回転によるせん断力により発生する熱エネルギ、及び、溶融樹脂からの背圧などの物理量に基づいて、スクリュの回転及び前後進運動及び加熱シリンダの加熱量が制御される。このうち、樹脂の溶融に関連する物理量は、主に、加熱シリンダの加熱量及びスクリュの回転速度(回転数)である。
加熱シリンダの加熱量は、加熱シリンダから樹脂に伝わる熱量に比例するため、例えば加熱シリンダを加熱するヒータへの供給電力に基づいて容易に算出することができる。すなわち、加熱シリンダの加熱により樹脂に与えられる熱量は、加熱シリンダの加熱量を制御することで、比較的容易に制御することができる。
一方、スクリュの回転によるせん断力により樹脂内に発生する熱エネルギは、スクリュの回転速度に依存する値であり、スクリュの回転速度を制御することで適当な値となるように調整することができる。
特開平5−212762号公報
樹脂を加熱して溶融する際に、樹脂を適度に溶融し且つ加熱し過ぎないように与える熱量を制御する必要がある。与える熱量が少な過ぎると樹脂は完全に溶融せず、多過ぎると溶融樹脂が変質してしまうからである。
加熱シリンダを介して樹脂に与える熱エネルギ量は、ヒータにより発生する熱量を制御することで比較的容易に調整することができる。ところが、スクリュにより樹脂に与えるせん断力により発生する熱エネルギを容易に検出できるような要素はなく、従来は操作者の経験や感にたよって思考錯誤により最適なスクリュ回転速度を求め、求めた値となるようにスクリュを回転駆動する計量モータの駆動トルク(すなわち、計量モータに供給する電流)を制御していた。
したがって、スクリュの回転速度の制御は、物理量に基づくものではなく、樹脂に与えるべき熱エネルギ量の適切な値に対してあまり精度のよい制御ではなかった。すなわち、樹脂に与える熱エネルギ量を確実に制御することはできず、実際の樹脂の溶融状態を精度よく制御することはできないという問題があった。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、樹脂に与えられる熱エネルギを精度よく検出して監視する可塑化状態監視方法、及びそのような方法により樹脂に与える熱エネルギ量を精度よく検出して樹脂の溶融状態を精度よく制御することのできる成形機を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明によれば、溶融した成形材料を用いて成形品を成形する成形機であって、該成形材料を可塑化する加圧部材と、該加圧部材を駆動する駆動源と、前記駆動源の駆動トルクから機械系の慣性成分と摩擦成分とを減算することによって、前記成形材料に加えられるせん断力成分を算出する演算部とを有することを特徴とする成形機が提供される。また、溶融した成形材料を用いて成形品を成形する成形機であって、該成形材料を可塑化する加圧部材と、該加圧部材を駆動する駆動源と、前記駆動源の駆動トルクから機械系の慣性成分と摩擦成分と前記成形材料の粘性成分とを減算することによって前記成形材料に加えられるせん断力成分を算出する演算部とを有することを特徴とする成形機が提供される。
また、本発明によれば、成形機において成形材料の可塑化状態を検出して監視する可塑化状態監視方法であって、該成形材料可塑化する加圧部材を駆動する駆動源の駆動トルクから機械系の慣性成分と摩擦成分とを減算することによって、前記成形材料に加えられるせん断力成分を算出することを特徴とする可塑化状態監視方法が提供される。
上述の本発明による成形機によれば、成形材料に加えられるせん断力成分を演算により求めることで、このせん断力成分に基づいて成形材料に与えたエネルギ量を演算により求め、成形材料の可塑化状態を精度よく監視することができる。

また、せん断力成分を積分して成形材料に与えたエネルギ量を算出し、これにより成形材料の可塑化状態を精度よく算出して、成形材料の可塑化状態を監視することができる。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明が適用される成形機の概要を説明する。図1は本発明が適用される成形機の一例としてのスクリュ式電動射出成形機の全体構成を示す側面図である。なお、本発明が適用可能な射出成形機は図1に示すようなスクリュ式に限ることなく、後述のようにトピードを用いて樹脂を溶融する形式の射出成形機であってもよい。
図1に示す電動射出成形機は、フレーム10と、フレーム10上に配置された射出装置20及び型締装置50とから構成される。
射出装置20は、加熱シリンダ21を備え、加熱シリンダ21にはホッパ22が設けられる。加熱シリンダ21の外周には、加熱シリンダ21を加熱するためのヒータ21aが設けられている。加熱シリンダ21内にはスクリュ23が進退自在かつ回転自在に設けられる。スクリュ23の後端は可動支持部24によって回転自在に支持される。可動支持部24にはサーボモータ等の計量モータ25が駆動部として取り付けられる。計量モータ25の回転は出力軸31に取り付けられたタイミングベルト26を介して被駆動部のスクリュ23に伝達される。出力軸31の後端には回転検出器32が接続されている。回転検出器32は、計量モータ25の回転数又は回転量を検出することで、スクリュ23の回転速度を検出する。
射出装置20は、スクリュ23に平行なねじ軸27を有する。射出モータ29を駆動し、タイミングベルト28を介してねじ軸27を回転させると、ねじ軸27に固定された可動支持部24は前後進する。その結果、被駆動部のスクリュ23を前後移動させることができる。射出モータ29の出力軸33の後端に接続された位置検出器34は、射出モータ29の回転数又は回転量を検出することで、スクリュ23の駆動状態を示すスクリュ23の位置を検出する。また、可動支持部24には、スクリュ23に加えられた樹脂の圧力を検出するための圧力検出装置としてのロードセル35が備えられている。
射出装置20は、射出装置20を駆動してノズルタッチ圧を印加する駆動機構として可塑化移動装置40を備えている。したがって、加熱シリンダ21を含む射出装置20は、射出成形機のフレーム10上で水平に移動することができる。上述の可塑化移動装置40を駆動することにより、所定のタイミングで射出装置20を前進させて加熱シリンダ21のノズルを固定金型53に当接させ、ノズルタッチを行う。
計量モータ25と、回転検出器32と、ヒータ21aと、ロードセル35とは、制御部45に接続される。制御部45には、後述する状態推定器として機能する演算部46が設けられる。演算部46には、計量モータ25の入力電流値を示す信号と、計量モータの回転速度を表す信号が入力される。また、制御部45は、計量モータ25、回転検出器32、ヒータ21a、及びロードセル35からの入力信号や検出信号に基づいて後述の制御を行う。制御部は単独で設けられてもよいし、射出成形機全体の制御を司る制御部の一部として設けられてもよい。
型締装置50は、可動金型51が取り付けられる可動プラテン52と、固定金型53が取り付けられる固定プラテン54とを有する。固定プラテン54はその下端部がフレーム10に対して固定されている。可動プラテン52と固定プラテン54とは、タイバー55によって連結される。可動プラテン52はタイバー55に沿って摺動可能である。また、型締装置50は、一端が可動プラテン52と連結し他端がトグルサポート56と連結するトグル機構57を有する。トグルサポート56の中央部において、ボールねじ軸59が回転自在に支持される。
ボールねじ軸59には、トグル機構57に設けられたクロスヘッド60に形成されたナット61が係合している。また、ボールねじ軸59の後端にはプーリー62が設けられ、サーボモータ等の型締モータ58の出力軸63とプーリー62との間には、タイミングベルト64が設けられている。また、型締モータ58の出力軸63の後端には、型締モータ58の回転数又は回転量を検出する位置検出器65が接続されている。
型締装置50において、駆動部である型締モータ58を駆動すると、型締モータ58の回転がタイミングベルト64を介してボールねじ軸59に伝達される。そして、ボールねじ軸59及びナット61によって、回転運動から直線運動に変換され、トグル機構57が作動する。トグル機構57の作動により、可動プラテン52はタイバー55に沿って移動し、型閉じ、型締め及び型開きが行なわれる。
上述のような構成の射出成形機において、加熱シリンダ21内でスクリュ23を回転させることにより、ホッパ22から供給される成形材料である樹脂ペレットを溶融させる。溶融した樹脂はスクリュ23の先端に蓄えられ、加熱シリンダ21の先端のノズルから射出される。樹脂ペレットを溶融する際、加熱シリンダ21に設けられたヒータ(図示せず)により加熱シリンダ21は加熱される。したがって、ヒータで発生した熱は加熱シリンダ21を介して内部の樹脂に供給される。この熱エネルギは、樹脂を溶融するための熱エネルギの一部となる。
一方、加熱シリンダ21に供給された樹脂ペレットは、スクリュ23の回転に伴い圧縮されながら移動する。その際、スクリュ23の回転により樹脂にはせん断力が作用し、樹脂は発熱して溶融する。加熱シリンダ21内で樹脂が溶融するための熱エネルギは、上述のヒータから与えられる熱エネルギと、スクリュの回転によるせん断力により与えられる熱エネルギとの和になる。
ここで、加熱シリンダ21のヒータから樹脂に与えられる熱エネルギ量は、加熱シリンダ21の温度を検出することで、計算により求めることができる。したがって、加熱シリンダ21の加熱による樹脂への熱エネルギ供給量は、ヒータへの電力供給量により制御することができる。
一方、スクリュ23の回転による樹脂せん断による熱エネルギ供給量は、スクリュの回転速度(回転数)からおおまかに推定することはできる。現状では、操作者がスクリュ23の回転速度に基づいて経験的に樹脂の溶融状態(供給する熱エネルギ量)を判断している。そこで、本発明者は、スクリュ23の回転によりどれだけの熱エネルギが樹脂に与えられるかを物理量を基に推定することにより、樹脂に与えられる熱エネルギ量をより精度よく求めることができるであろうと考えた。スクリュ23の回転による熱エネルギ量をより精度よく求めることにより、加熱シリンダ21内での樹脂の溶融状態を知ることができ、成形条件をより高精度で制御することができる。
次に、本発明による樹脂せん断トルクの検出方法について説明する。
上述のように、スクリュ23による樹脂せん断力はスクリュ23を回転させる計量モータ25の駆動トルクにより発生する。ここで、スクリュ23は樹脂を加圧する加圧部材として機能し、計量モータ25は加圧部材を駆動する駆動源として機能する。計量モータ25の駆動トルクTには、スクリュ23や回転力伝達機構を含む機械系の慣性分トルクTと、機械系の摩擦損失トルクTと、実際に樹脂に作用する樹脂せん断トルクTとが含まれている。駆動トルクTを決定する他の要素は無視できるとすると、駆動トルクTは以下の式で表される。
=T+T+T
上述の式より、樹脂せん断トルクTは、計量モータ25の駆動トルクTから、機械系の慣性分トルクT及び機械系の摩擦損失トルクTとを減算することにより求められることがわかる。慣性分トルクT及び機械系の摩擦損失トルクTは、スクリュ23の角回転速度ωに依存する値であり、角回転速度ωに基づいて演算により求めることができる。したがって、樹脂せん断トルクTは、いわゆる外乱オブザーバである状態推定器を用いて、スクリュ23の駆動トルクTと角回転速度ωとに基づいて求めることができる。状態推定器は演算回路よりなり、図1に示す演算部46として設けられる。
図2は外乱オブザーバを用いて樹脂せん断トルクTを求めるための演算モデルを、射出成形機の物理モデルと状態推定器である樹脂印加エネルギ推定器のモデルで示す図である。なお、図2において、実線で囲んだ部分が射出成形機の物理モデルに相当し、点線で囲んだ部分が樹脂印加エネルギ推定器に相当する。
図2の演算モデルにおいて、スクリュ23の駆動トルク(軸印加トルク)Tは、計量モータ25の駆動トルクに等しいとみなし、計量モータ25への入力電流(又は入力電流指令値)iにモータトルク定数(又は減速比)Kを乗じた値で表される(T=i×K)。すなわち、駆動トルクTは、モータの電流・トルク変換モデルにおいて、T=i×Kとして算出される。
ここで、スクリュ23の駆動トルク(軸印加トルク)Tからスクリュ23の角回転速度ωを導き出すには、まず、軸印加トルクTから、機械摩擦分トルクTと、樹脂せん断トルクTとを減算して、慣性分トルクTを算出する(T=T−T−T)。
回転系の場合、慣性分トルクTは力Fに相当し、機械系の慣性モーメントJは質量mに相当するから、ニュートンの運動方程式(F=mα(αは加速度))を用いて、以下の関係が成り立つ。
=J×(角回転加速度ωα)
ここで、(角回転加速度ωα)を積分すると角回転速度ωとなるから、
Sωα=ω
ωα=ω/S
となる。したがって、
=J×(ω/S)
ω=T/(J×S)
となる。
以上により、慣性分トルクTに1/(J×S)を乗じることにより角回転速度ωMを導きだすことができることがわかる。言い換えれば、ある角回転速度における慣性分トルクTは、その角回転速度に(J×S)を乗じることにより推定することができる。すなわち、角回転速度ωMは、図2に示す射出成形機の物理モデルに設けられた機械の慣性モデルにおいてTに1/(J×S)を乗じることにより算出される。
一方、機械摩擦分トルクTは、予め求めておいたスクリュ23を回転させる機械系の機械摩擦モデルに基づいて求めることができる。この機械摩擦モデルでは、樹脂を入れずにスクリュ23を空回転させて機械摩擦によるトルクの損失分を求めることで、角回転速度ωと機械摩擦分トルクTとの関係を求め、この関係が関数として設定されている。したがって、機械摩擦分トルクTは、図2に示す射出成形機の物理モデルにおいて角回転速度ωと機械摩擦分トルクTとの関係を表す関数に角回転速度ωMを代入することで算出される。すなわち、成形の立ち上げ時に、加熱シリンダ21内に樹脂がない状態でスクリュ23を回転させることにより、樹脂に係わる外乱成分を除くことができ、機械摩擦分トルクTを精度よく検出することができる。
ここで、スクリュ23がある角回転速度ωで回転している際の機械摩擦分トルクTは、上述の機械摩擦モデルで設定した関数を用いて逆算する機械摩擦逆モデルを用いて推定することができる。図2に示す樹脂印加エネルギ推定器に、物理モデルで算出された角回転速度ωMが入力され、機械摩擦逆モデルにおいて、角回転速度ωMに基づいて機械摩擦分トルクTが算出される。
また、樹脂せん断力推定器において、機械慣性成分である慣性分トルクTは、上述の機械の慣性モデルにおける演算を逆算することにより算出することができる。すなわち、慣性分トルクTは、図2における樹脂せん断力推定器に設けられた機械摩擦逆モデルに物理モデルで算出された角回転速度ωMを入力して算出される。
さらに、樹脂せん断力推定器において、駆動トルクTは、上述のモータの電流・トルク変換モデルと同様に、計量モータへの入力電流(又は入力電流指令値)iにモータトルク定数(又は減速比)Kを乗じることで算出される。すなわち、駆動トルクTは、樹脂せん断力推定器に設けられたモータの電流・トルク変換逆モデルにおいて、T=i×Kとして算出される。
なお、樹脂印加エネルギ推定器に入力される電流i及びスクリュ角回転速度ωは、低域通過フィルタ(LPF)によりノイズ成分などの高周波数成分が取り除かれる。
したがって、図2中で点線で囲んだ部分で示す状態推定器(オブザーバ:本実施例では樹脂印加エネルギ推定器とも称する)を用いて、既知の入力iから求めた駆動トルクTと、既知の出力ωから推定した慣性分トルク(機械慣性成分)T及び機械摩擦分トルク(機械摩擦成分)Tとにより、樹脂せん断トルク(せん断力成分)Tを算出することができる。なお、状態推定器により求めた値はイタリック体で示されている。状態推定器は、図1に示す制御部45に設けられた演算部46として設けられている。
状態推定器を用いて算出した樹脂せん断トルクTを積分した値が、実際に樹脂に加えられたせん断エネルギであり、樹脂に吸収された熱エネルギとなる。したがって、状態推定器を用いて算出した樹脂せん断トルクTは、スクリュ23の回転により樹脂に与えられる熱エネルギを精度よく表した値となる。
以上のように算出した樹脂せん断トルクTを用いることにより、加熱シリンダ21内の樹脂の可塑化状態を精度よく検出し監視することができる。例えば、算出した樹脂せん断トルクTに基づいて、スクリュ23に印加する圧力(すなわち加熱シリンダ21内の樹脂の背圧)、スクリュ23の回転速度(回転数)、加熱シリンダ21の温度プロファイル等を変更しながら、実際の樹脂の可塑化状態(溶融状態)を制御することで、よりよい成形条件を設定することができる。この制御は図1に示す制御部45で行われる。
また、樹脂せん断トルクTを監視することにより、樹脂の特性の変化を知ることができる。例えば、樹脂ペレットの組成や密度がロット間で異なっていた場合などは、樹脂の粘度が異なるため、樹脂せん断トルクTがロット毎に変化する。あるいは、樹脂ペレットの粒径がロット毎に異なっている場合も、樹脂せん断トルクTの変化となって現れる。このように、樹脂せん断トルクTの変化に対する樹脂の溶融状態(成形条件の変化)を予め求めて記憶しておくことにより、樹脂の溶融状態をより精度高く制御することができ、最適な成形条件を設定することができる。
また、樹脂せん断トルクTを監視し、樹脂せん断トルクTが所定の値以上になったときに、樹脂に過大なせん断トルクが加えられて温度が上がりすぎると判断して、操作者に警告を発したり、射出成形機の作動を停止したりすることもできる。
樹脂せん断トルクTの監視は、樹脂の計量工程開始時から樹脂せん断トルクTの検出を行い、その後、計量工程の間、連続して行うことが好ましい。計量工程の開始時点から樹脂せん断トルクTを積分することで、樹脂に与えた熱エネルギ量を求めることができる。
また、上述の機械摩擦分トルクTを単独で検出しているので、機械摩擦分トルクTを積分することにより、機械系での摩擦による発熱量を求めることができる。これにより、機械系の発熱量を監視して、過大な発熱量となったときに、機械系に異常が発生したと判断することもできる。
次に、上述の図2に示す演算モデルにおいて樹脂の粘性に係わるトルク成分を要素として加えた演算モデルについて、図3を参照しながら説明する。
上述の機械摩擦モデルは、スクリュ23を空回転させて求めるモデルであるため、樹脂の粘度に起因してスクリュ23と樹脂との間に働く摩擦に相当する樹脂粘性分トルクは考慮されていない。そこで、図3に示す演算モデルでは、樹脂せん断トルクTを、実際の樹脂せん断トルクTP1と樹脂粘性分トルクTP2との和であると仮定する。
そして、図3に示す演算モデルでは、角回転速度ωに対する樹脂粘性分トルク定数Cの値を予め設定しておき、樹脂せん断力推定器において角回転速度ωに樹脂粘性分トルク定数Cを乗じて樹脂粘性分トルクTP2を推定して求めている。樹脂せん断力推定器において、求めた樹脂粘性分トルクTP2を、慣性分トルクT及び機械摩擦分トルクTとともに軸印加トルクTから減算することで、実際の樹脂せん断トルクTP1を求めている。これにより樹脂の粘度をも考慮に入れた、より精度の高い樹脂せん断トルクTP1を算出することができる。
ここで、樹脂の粘度は温度により変化する。そこで、図4に示す演算モデルでは、温度による樹脂の粘度の変化をも考慮して実際の樹脂せん断トルクTP1を求めている。すなわち、樹脂の温度と粘度との関係を予め設定しておき、温度の変化によって樹脂粘性分トルク定数Cの値を変化させることにより、より実際に近い樹脂粘性分トルクTP2を求めている。なお、本実施例では、樹脂の温度を実際に計測するのではなく、加熱シリンダ21の温度Tmpを樹脂の温度を示す値として用いている。
このように、図4に示す演算モデルによれば、樹脂粘性分トルクTP2を温度も考慮して推定するため、さらに精度の高い樹脂せん断トルクTP1を算出することができる。
以上の実施例では、スクリュ式電動射出成形機を例に説明しているが、本発明はスクリュ式に限ることなく、例えば、トピードを用いて樹脂を溶融するタイプの射出装置を備えた成形機にも適用することができる。
図5はトピードを用いたプリプラ式射出装置の断面図である。図5において、加熱シリンダ71には、樹脂供給孔72から成形材料である樹脂が供給される。加熱シリンダ71に供給された樹脂は、加圧部材であるプランジャ73により加圧される。プランジャ73は駆動源としてモータ74を有するプランジャ駆動部75により駆動される。
加熱シリンダ71の内部にはトピード76が設けられている。トピード76は突系77により加熱シリンダ71の内壁に強固に固定されている。プランジャにより加圧された樹脂は、トピード76と加熱シリンダ71の内壁との間を移動する際にせん断力が印加され、発熱して溶融する。溶融した樹脂は加熱シリンダ71の先端のノズルから射出プランジャ部80に供給され、射出プランジャ部80から金型(図示せず)へ射出される。なお、加熱シリンダ71の外周には加熱シリンダ71を加熱するためのヒータ78が設けられており、ヒータ78からの熱も樹脂に供給され、樹脂を溶融する熱エネルギの一部となる。
以上のようなプリプラ式射出装置を備えた成形機においても、図2乃至図4に示す演算モデルを用いて、プランジャ73を駆動するモータ74の入力とプランジャの移動速度とに基づいて、プランジャ73の駆動力における機械系の慣性成分と機械摩擦成分とを演算し、樹脂せん断成分を算出することができる。
本発明が適用される成形機の一例であるスクリュ式電動射出成形機の側面図である。 外乱オブザーバを用いて樹脂せん断トルクを求めるための演算モデルの一例を示す図である。 外乱オブザーバを用いて樹脂せん断トルクを求めるための演算モデルの他の例を示す図である。 外乱オブザーバを用いて樹脂せん断トルクを求めるための演算モデルの更に他の例を示す図である。 本発明が適用可能な成形機の射出装置を示す断面図である。
符号の説明
20 射出装置
21 加熱シリンダ
21a ヒータ
23 スクリュ
25 計量モータ
32 回転検出器
35 ロードセル
40 可塑化移動装置
45 制御部
46 演算部
50 型締装置

Claims (8)

  1. 溶融した成形材料を用いて成形品を成形する成形機であって、
    該成形材料を可塑化する加圧部材と、
    該加圧部材を駆動する駆動源と、
    前記駆動源の駆動トルクから機械系の慣性成分と摩擦成分とを減算することによって、前記成形材料に加えられるせん断力成分を算出する演算部と
    を有することを特徴とする成形機。
  2. 溶融した成形材料を用いて成形品を成形する成形機であって、
    該成形材料を可塑化する加圧部材と、
    該加圧部材を駆動する駆動源と、
    前記駆動源の駆動トルクから機械系の慣性成分と摩擦成分と前記成形材料の粘性成分とを減算することによって前記成形材料に加えられるせん断力成分を算出する演算部と
    を有することを特徴とする成形機。
  3. 請求項2記載の成形機であって、
    前記演算部は、前記加圧部材を収容するシリンダの温度変化に基づいて、前記成形材料の粘性成分を変化させることを特徴とする成形機。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の成形機であって、
    前記成形材料に加えられるせん断力成分を積分して、前記成形材料に与えるエネルギ量を演算する制御部を更に有することを特徴とする成形機。
  5. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の成形機であって、
    前記機械系の摩擦成分を積分して前記機械系における摩擦による発熱量を求める制御部を更に有することを特徴とする成形機。
  6. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の成形機であって、
    前記成形材料に加えられるせん断力成分に基づいて、前記加圧部材に与える推力、前記加圧部材の運動速度、及び前記成形材料の温度プロファイルのうち少なくとも一つを制御する制御部を更に有することを特徴とする成形機。
  7. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の成形機であって、
    前記成形材料に加えられるせん断力成分に基づいて、前記成形材料の特性の変化を検出する制御部を更に有することを特徴とする成形機。
  8. 成形機において成形材料の可塑化状態を検出して監視する可塑化状態監視方法であって、
    該成形材料可塑化する加圧部材を駆動する駆動源の駆動トルクから機械系の慣性成分と摩擦成分とを減算することによって前記成形材料に加えられるせん断力成分を算出することを特徴とする可塑化状態監視方法。
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