JP3248901B2 - スクリュあるいはスクリュヘッドの過負荷検出装置 - Google Patents

スクリュあるいはスクリュヘッドの過負荷検出装置

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JP3248901B2 JP2000298567A JP2000298567A JP3248901B2 JP 3248901 B2 JP3248901 B2 JP 3248901B2 JP 2000298567 A JP2000298567 A JP 2000298567A JP 2000298567 A JP2000298567 A JP 2000298567A JP 3248901 B2 JP3248901 B2 JP 3248901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機に関
し、特に、樹脂の未溶融時のスクリュ移動によるスクリ
ュにかかる過負荷を検出する過負荷検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、射出成形機の加熱シリンダ内の
樹脂の溶融を説明する説明図である。図5中、符号1は
先端にノズル2が取り付けられた加熱シリンダであり、
該加熱シリンダ1内には、射出スクリュ(以下単にスク
リュという)3が遊嵌されている。ノズル2及び加熱シ
リンダ1の外周にはバンドヒータ等の加熱手段5が設置
されている。樹脂7は、ホッパ6から加熱シリンダ1内
に供給される。加熱手段5によって加熱されたシリンダ
の温度と、スクリュ3を回転させることによる混練り作
用により発生する摩擦熱により、樹脂は溶融され、シリ
ンダ先端にたまる。この溶融樹脂をスクリュ3を前進さ
せて金型内に溶融樹脂を射出するものである。
【0003】図5において、シリンダ先端部の薄い塗り
つぶしを施した部分が溶融した樹脂7aを示しホッパ6
側の濃い塗りつぶし部分はまだ溶融していない樹脂ペレ
ット7bの部分を示す。
【0004】成形作業を終了し、射出成形機の稼働を停
止した際、加熱シリンダ1内に溶融樹脂7aが残ってい
ると、この溶融樹脂7aは温度の低下により固化する。
次に成形を開始する際に、このシリンダ先端の固化した
樹脂が再溶融しない状態で、スクリュ3を駆動すると、
スクリュに大きな負荷がかかり破損させる恐れがある。
【0005】そこで、射出成形機を稼働させる際、スク
リュ3を通常の成形動作の駆動(射出動作等の前後進移
動や回転等)が可能か否かの判断が必要であるが、従来
は、加熱シリンダ1の温度が所定値まで昇温しているか
を確認するのみであった。加熱シリンダ1内に残留樹脂
7aが有り、該残留樹脂7aが固化した状態で、加熱シ
リンダ1とスクリュ3がこの固化した樹脂7aで固着さ
れているような場合、スクリュ3を前後進又は回転させ
ると、スクリュ3やスクリュヘッドに無理な応力が加わ
り、該スクリュ3やスクリュヘッドを破損させる恐れが
ある。そのため、樹脂が溶融する温度まで、加熱シリン
ダ1の温度が昇温しているかを確認し、スクリュを駆動
開始している。スクリュ3に加わる負荷は加熱シリンダ
3の温度によって間接的に把握するのみであった。
【0006】しかし、加熱シリンダ1の温度が設定温度
まで昇温していても、実際の樹脂7aはまだ溶融されず
固化のままの状態や溶融していても樹脂粘度が高く、ス
クリュ・スクリュヘッドに過大な負荷がかかる場合があ
る。オペレータは、加熱シリンダ1の温度にのみ注意を
働かせ、実際のスクリュの負荷を検出判断することはな
いので、スクリュ3を動作させたとき、加熱シリンダ内
の樹脂が未だ溶融しておらず、固化状態のときや溶融し
ていても粘度が高くスクリュ3にかかる負荷が過大の状
態であると、スクリュ3を駆動するモータはスクリュ3
を大きなトルクで駆動することになり、大きな引っ張り
応力、圧縮応力、ねじり応力がスクリュ・スクリュヘッ
ドに発生し、短期間で疲労破壊による折損を起こしてし
まう場合があった。
【0007】そのため、加熱シリンダが設定温度幅内に
達しても、安全を見込んでシリンダ内の内部温度が目標
温度に達するまで所定時間待って、スクリュの動作開始
を行うようにする方法が採用されている。又、特許第2
597922号公報に示されるように、スクリュを所定
時間、低速低トルクで後退(反射出方向)させその間に
指令位置と実際の位置の差である位置偏差が所定値より
も大きくなったか否かにより、樹脂の溶融度すなわちス
クリュ・スクリュヘッドに加わる負荷を判断する方法が
提案されている。スクリュを駆動するモータを低速低ト
ルクで駆動したとき、樹脂が溶融しておらずスクリュに
加わる負荷が大きいと、モータは指令速度で回転せず指
令位置と実際の位置のずれが大きくなり位置偏差が大き
くなる。これによりスクリュに加わる負荷を判断するも
ので、位置偏差が所定値を越えない場合は、樹脂が適正
粘度まで溶融しているものとして、スクリュ・スクリュ
ヘッドに加わる負荷を判断している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】加熱シリンダ1が設定
温度幅内に達した後、所定時間待って、スクリュを動作
開始させる方法でも、スクリュ・スクリュヘッドに加わ
る負荷を直接検出するのではなく間接的に検出している
ものにすぎない。スクリュに過大な負荷がかからないと
いう保証はない。所定時間待ったとしても実際の樹脂温
度、樹脂の溶融度は、周囲温度や湿度によって左右され
る。又、加熱シリンダ温度を検出するセンサの故障等に
よって適切な温度を検出できないという場合もあり、樹
脂粘度が高い状態でスクリュを駆動する結果となる場合
がある。
【0009】又、特許第2597922号公報に示され
スクリュを後退させてスクリュに加わる負荷を判別する
方法でも、樹脂層が厚く再溶融に時間のかかるスクリュ
ヘッド部分の樹脂流路構内に溶融未溶融の樹脂があった
場合、これを検出できないという問題がある。
【0010】図6、図7は、この説明図で、シリンダ1
の先端部を図示している。図7は図6のA−A断面説明
図である。シリンダ1の先端部、スクリュヘッド部分の
樹脂流路構、及びノズル2の部分に溜まる溶融樹脂は樹
脂層が厚い。そのため、固化したこの部分の樹脂を再溶
融するには時間がかかり、射出成形機の成形動作を再開
する際に、スクリュに加わる負荷はこのシリンダ先端部
分の未溶融による負荷の影響が一番大きい。スクリュヘ
ッド4の樹脂流路構内の未溶融樹脂により、スクリュヘ
ッド4及びスクリュ3がロックされが、完全にロックさ
れているのであれば、スクリュを後退(図6で右方向)
方向に駆動してもスクリュ3は移動せず、樹脂の未溶
融、スクリュにかかる過大負荷を検出できる。しかし、
樹脂がある程度溶融してその粘性がある程度低下した状
態では、スクリュは後退することができ、樹脂は溶融し
ていると判断される恐れがある。スクリュ3を前進させ
てノズル2から溶融樹脂を射出するように動作させた場
合には、ノズル2の先端の射出孔より樹脂を射出するも
のであるから、樹脂の粘度が高いと、スクリュ3・スク
リュヘッド4には樹脂と、ノズル2及びシリンダ1との
接触面での抵抗及びノズル先端の射出孔を通過する際の
抵抗が大きくなり、スクリュ・スクリュヘッドに大きな
負荷がかかることになる。すなわち、スクリュを前進さ
せるときと後退させるときでは、スクリュ・スクリュヘ
ッドに加わる負荷には大きな差異があり、スクリュ3を
前進させる際には大きな負荷がかかり破損させる恐れが
あるような樹脂の溶融度であるにもかかわらず、スクリ
ュ3を後退させる方法によって樹脂の溶融度を測定する
方法では、このスクリュ前進方向への駆動時の過大な負
荷がかかることを検出できないという問題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本願請求項1に係わる発明は、スクリュ回転用
サーボモータの駆動力を制限する手段と、該サーボモー
タを所定移動速度で所定時間駆動する手段と、該駆動間
のサーボモータもしくはスクリュの回転量を検出する手
段と、該検出回転量が設定所定量以下の場合に異常信号
を出力する手段とを設け、検出回転量が設定所定量以下
の回転の場合は、樹脂の粘性が高くスクリュに加わる負
荷が大きいことを意味するから、この場合には異常信号
を出力して樹脂未溶融を通知する。
【0012】又、請求項2に係わる発明は、スクリュ回
転用モータを所定の駆動力で所定時間駆動する手段と、
該駆動時間内のモータもしくはスクリュの回転量を計測
する手段と、該計測回転量が設定所定量以下の場合に異
常信号を出力する手段とを設け、計測回転量が設定所定
量以下の回転の場合は、樹脂の粘性が高くスクリュに加
わる負荷が大きいことを意味するから、この場合には異
常信号を出力して樹脂未溶融を通知する。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した一実施形
態の電動式射出成形機の要部を示すブロック図である。
図1において、符号1は射出シリンダ,符号3はスクリ
ューであり、射出シリンダ1にはバンドヒータ等の加熱
手段5および温度検出手段としての熱電対等の温度セン
サ(図示せず)が設けられている。加熱手段5および温
度センサは射出シリンダ3の各部を個別に温度制御すべ
く射出軸方向に複数組設けられ、射出シリンダ3先端の
ノズル2にも同様にノズルヒータ等の加熱手段5、温度
センサが設けられている。符号17は温度調節器でノズ
ル2及び射出シリンダ1の各部の加熱手段5の温度をP
ID制御して、ノズル2、加熱シリンダ1の温度を制御
する。
【0014】符号15は固定プラテン,符号14は可動
プラテンで金型16が取り付けられている。可動プラテ
ン14は型締用サーボモータM3の出力により、ボール
ナット&スクリューやトグル機構等によって構成される
駆動変換装置13を介しタイバー(図示せず)に沿って
移動するよう駆動される。また、スクリュ3はスクリュ
前後進用サーボモータM2によってボールナット&スク
リューおよびボス&セレーション等によって構成される
駆動変換装置10を介して軸方向に駆動される。又、回
転用サーボモータM2により歯車機構11,12を介し
て軸方向の移動と独立して計量混練のためにスクリュ3
が回転駆動される。なお、P1,P2,P3は各サーボ
モータM1,M2,M3に取り付けられたパルスコーダ
等の位置速度検出器であり、各サーボモータの回転位
置、速度を検出することによりスクリュの前後進位置・
速度、スクリュの回転位置・速度、可動プラテン14
(可動金型)の位置・速度を検出するものである。
【0015】射出成形機を駆動制御する制御装置20
は、数値制御用のマイクロプロセッサであるCNC用C
PU35,プログラマブルマシンコントローラ用のマイ
クロプロセッサであるPMC用CPU28,サーボ制御
用のマイクロプロセッサであるサーボ用CPU29およ
び射出保圧圧力やスクリュー背圧のサンプリング処理等
を行うための圧力モニタ用CPU27を有し、バス32
を介して相互の入出力を選択することにより各マイクロ
プロセッサ間での情報伝達が行えるようになっている。
【0016】PMC用CPU28には射出成形機のシー
ケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶し
たROM23および演算データの一時記憶等に用いられ
るRAM24が接続され、CNC用CPU35には、射
出成形機を全体的に制御するプログラム等を記憶したR
OM37および演算データの一時記憶等に用いられるR
AM38が接続されている。
【0017】サーボCPU29には、サーボ制御専用の
制御プログラムを格納したROM30やデータの一時記
憶に用いられるRAM31が接続されており、圧力モニ
タ用CPU27にも成形データのサンプリング処理等に
関する制御プログラムを格納したROM21、データの
一時記憶に用いられるRAM22が接続されている。
【0018】そして、サーボCPU29には、該CPU
29からの指令に基いておよび,スクリュ前後進用,ス
クリュー回転用、型締用、エジェクタ用(図示せず)等
の各軸のサーボモータM1,M2,M3を駆動するサー
ボアンプ25が接続され、各サーボモータM1、M2,
M3に配備された位置・速度検出器P1、P2,P3等
からの出力がサーボCPU29に帰還され、各サーボモ
ータの位置・速度のフィードバック制御が該サーボCP
U29で実行される。さらに、サーボアンプ25から出
力される各サーボモータへの駆動電流もフィードバック
され、電流(トルク)のフィードバック制御もこのサー
ボCPU29で実行される。圧力モニタ用CPU27
は、スクリュー3の基部に設けられたロードセル等の圧
力検出器18からの信号をA/D変換器26を介して受
け取り、射出保圧圧力やスクリュー背圧のサンプリング
処理を行う。
【0019】不揮発性メモリ34は射出成形作業に関す
る成形条件(射出保圧条件,計量条件,ノズル2や加熱
シリンダ3の各部の温度等)と各種設定値,パラメー
タ,マクロ変数等を従来と同様にして記憶する成形デー
タ保存用のメモリである。
【0020】CRTや液晶等の表示装置付手動データ入
力装置36は各種設定画面の表示やデータの入力操作等
が各種ファンクションキーやテンキーおよびカーソル移
動キー等によって行われるようになっている。
【0021】そして、PMC用CPU28が射出成形機
各軸のシーケンス制御を行う一方、CNC用CPU35
がROM37の制御プログラムに基いて各軸のサーボモ
ータに対して移動指令の分配を行い、サーボCPU29
は各軸に対して分配された移動指令と位置・速度検出器
P1,P2,P3等で検出された位置のフィードバック
信号および速度のフィードバック信号に基いて、従来と
同様に後述する位置ループ制御,速度ループ制御さらに
は電流ループ制御等のサーボ制御を行い、いわゆるディ
ジタルサーボ処理を実行する。
【0022】PMC用CPU28は不揮発性メモリ34
に設定記憶された各部の設定目標温度を入出力回路33
を介して、温度調節器17に出力設定する。該温度調節
器17は、図示しない温度センサからフィードバックさ
れる各部の実温度と設定される目標温度によりPIDフ
ィードバック制御を行うことにより従来と同様、加熱手
段5による加熱シリンダ3各部やノズル2の温度制御を
行う。また、各部の温度センサで検出される加熱シリン
ダ3の各部およびノズル2の実温度は入出力回路33を
介してPMC用CPU28に読み込まれるようになって
いる。
【0023】図4は、前記サーボCPU29が実行する
サーボ制御のブロック図であり、スクリュ前後進用サー
ボモータの制御を例にとって示しており、他のサーボモ
ータM2,M3等のサーボ制御も同様の制御がなされる
ものである。位置制御部41でCNC用CPU35から
所定周期毎送られてくる移動指令と位置・速度検出器P
1からのフィードバックされる位置(所定周期内の移動
量)を減じて位置偏差を求め、該位置偏差に位置ループ
ゲインを乗じて速度指令を求める位置のフィードバック
制御がなされる。速度制御部42では、位置制御部41
のから出力される速度指令と位置・速度検出器P1から
フィードバックされる実速度により速度偏差を求め、該
速度偏差に基づいて比例積分等の速度フィードバック制
御を行いトルク指令を求める。このこのトルク指令に対
して、トルク制限手段43によって、設定されたトルク
リミット値によりトルク制限を行い出力する。前記速度
制御部42の出力がこのトルクリミット値以上であれ
ば、このトルクリミット値をトルク制限手段43の出力
とし、速度制御部42の出力がこのトルクリミット値未
満であれば、速度制御部42の出力をそのままトルク制
限手段43の出力として、次の電流制御部44へのトル
ク指令とする。
【0024】電流制御部44では、トルク制限手段43
から出力されたトルク指令(電流指令)と電流検出器4
5からフィードバックされる実電流より電流フィードバ
ック制御を行い、PWM制御等を行うサーボアンプ25
への各相電圧指令を求めサーボアンプ25に出力する。
上述したサーボ制御は、サーボCPU29によってソフ
トウエア制御で行われる。このソフトウエア制御はすで
に公知であるので詳細は省略する。なお、図4におい
て、破線で示したトルク指令は、本発明の別の実施形態
であり、これについては後述する。
【0025】次に、本実施形態におけるスクリュ、スク
リュヘッドの過負荷検出方法について説明する。図2、
図3は、PMC用CPU28が実行する樹脂溶融状態を
確認するスクリュ・スクリュヘッドの過負荷検出処理の
フローチャートである。加熱シリンダ1内に残留する樹
脂によるスクリュ3、スクリュヘッド4の加わる負荷を
検出し、スクリュ3の通常動作の駆動ができるか否かの
判断は、パージが実行されるときに必要である。そのた
め、この図2、図3に示したスクリュ、スクリュヘッド
の過負荷検出処理を自動パージシーケンスの直前に組み
込み、自動パージが起動されると、実際の自動パージの
前にこの樹脂溶融状態を確認するスクリュ、スクリュヘ
ッドの過負荷検出処理を実行するようにする。
【0026】表示装置付きMDI36等から自動パージ
指令が入力されると、PMC用CPU28は、図2、図
3にフローチャートで示す処理を開始し、まず、スクリ
ュ・スクリュヘッド4の過負荷検出のために予め設定さ
れているトルクリミット値をトルク制限値として設定す
る(図4に示すトルク制限手段にトルクリミット値を設
定する)(ステップS1)。次にスクリュを前後進させ
るための繰り返し数をカウントする繰り返しカウンタC
NTを「0」にクリアし、スクリュの駆動方向を決める
方向フラグFを「0」にセットする(ステップS2、S
3)。
【0027】次に、方向フラグFが「0」か判断し、
「0」であれば、スクリュを前進方向に設定された移動
量だけ設定速度(低速度)で移動させ位置決めするよう
CNC用CPU35に指令する(ステップS5)。又、
方向フラグFが「0」でなければ、スクリュを逆方向
(後退方向)に、設定速度(低速度)で設定移動量だけ
移動させて位置決めするようにCNC用CPU35に指
令する(ステップS6)。このCNC用CPU35への
指令と共に、タイマT1をスタートさせる(ステップS
7)。なお、この過負荷検出処理の開始は、スクリュを
前進方向に駆動する処理から開始される。
【0028】CNC用CPU35は、スクリュ前後進用
サーボモータM1に対して、指令された方向に設定移動
量で設定速度の移動指令の分配をサーボCPU29に出
力する。サーボCPU29はこの移動指令を受けて図4
に示す処理、すなわち分配された移動量と位置フィード
バック信号により位置偏差を求め位置のフィードバック
処理をして速度指令を求め、かつ、この速度指令と速度
フィードバック信号に基づいて速度のフィードバック処
理を行いトルク指令を求める。さらに、このトルク指令
が、ステップS1で設定されたトルクリミット値以下で
あればそのままトルク指令として出力し、越えていれば
トルクリミット値をトルク指令として出力する。このト
ルク指令により電流フィードバック処理を行い、スクリ
ュ前後進用サーボモータM1を駆動する。
【0029】一方、PMC用CPU28は、タイマT1
が設定された監視時間を経過したか(ステップS8)、
サーボCPU29の位置フィードバック処理によって求
められる位置偏差を読み取り、該位置偏差が設定監視値
を越えたか(ステップS9)、又、サーボCPU29か
らスクリュ位置到達信号(CNC用CPU35から設定
された移動量が全て出力され、位置偏差が所定幅(イン
ポジション幅)内に達し、サーボモータM1の位置が目
標位置決め位置に達したときに出される信号)が出力さ
れたか(ステップS10)を繰り返し判断する。
【0030】加熱シリンダ1内の残留樹脂が十分に溶融
し、スクリュ3に加わる負荷が小さく、監視時間内に位
置偏差が設定監視値を越えることなく、スクリュ3が指
令位置決め位置に到達したときは、タイマT1をリセツ
トし(ステップS12)、繰り返しカウンタCNTを
「1」インクリメントし(ステップS13)、該繰り返
しカウンタCNTが設定繰り返し数に達したか判断し
(ステップS14)、達してなければ、方向フラグFを
反転させ(「0」ならば「1」に、「1」ならば「0」
切り換える)(ステップS15)、ステップS4に戻り
前述したステップS4以下の処理を実行する。
【0031】スクリュ3を前後進させるサーボモータM
1の出力トルクがトルクリミット値に制限された状態で
スクリュは駆動されているから、加熱シリンダ1内の樹
脂が十分に溶融されておらず粘性が高い場合には、設定
監視時間内にスクリュが指令目標位置まで移動できない
とき(ステップS8)、又は、トルク制限されたサーボ
モータM1の出力トルクでは指令速度で移動できなく、
位置偏差が増大したとき(ステップS9)、PMC用C
PU28は、異常信号であるアラーム信号を出力し樹脂
未溶融として射出成形機の動作を停止させる(ステップ
S11)。
【0032】スクリュを前進(ステップS5)及び後退
(ステップS6)を交互に実行し、その間アラーム信号
が発生せず、繰り返しカウンタCNTが設定繰り返し数
に達したとき(ステップS14)には、該カウンタCN
Tを「0」にクリアし、ステップS17に移行する。
【0033】なお、この設定繰り返し数は1回でもよ
い。この場合、スクリュを前進方向に移動させてアラー
ム信号が発生しなければ、ステップS16に移行するこ
とになる。又この1回のスクリュ前進動作のみで、スク
リュ過負荷検出(樹脂溶融状態の確認)を行う場合で
は、ステップS2、S3、S4、S6、S13〜S16
の処理を省略してもよい。すなわち、ステップS1から
ステップS5に進み、ステップS12からステップS1
7に進むようにしてもよい。
【0034】スクリュ3を設定繰り返し数だけ前進又は
後退させてアラームが発生しなければ、ステップS17
以下の処理で、スクリュ3を回転させて、スクリュ過負
荷検出(樹脂溶融状態の確認)を行う。このスクリュ3
の回転によるスクリュ過負荷検出は、スクリュの前後進
による過負荷検出処理とほぼ同一処理であり、相違する
点は、駆動するモータが、スクリュ前後進用サーボモー
タM1の代わりにスクリュ回転用サーボモータM2であ
る点、又一方向に回転させる点である。
【0035】すなわち、スクリュ回転用サーボモータの
出力トルクを制限するトルクリミット値を設定し、繰り
返しカウンタCNTを「0」にセットし(ステップS1
7、S18)、所定方向にスクリュ回転用サーボモータ
を設定速度で設定移動量回転させて位置決めするように
指令し、サーボモータM2を駆動すると共にタイマT1
をスタートし(ステップS19,S20)、該タイマが
設定監視時間を計時する前で、かつ位置偏差が監視値を
越えずにスクリュ3(回転用サーボモータM2)が指令
位置まで達したならば(ステップS21〜S23)、タ
イマT1をリセットしカウンタCNTを「1」インクリ
メントし、該カウンタCNTが設定繰り返し数に達して
なければ(ステップS25〜S27)、ステップS19
に戻る。
【0036】又、スクリュ(回転用サーボモータM2)
が指令位置に達する前に、タイマT1か設定監視時間を
計時したとき(ステップS21)、もしくは位置偏差が
監視幅を超えたとき(ステップS22)には、アラーム
(異常信号)を出力し樹脂の未溶融を知らせる(ステッ
プS24)。
【0037】しかし、アラームが発生せず、カウンタC
NTの値が、設定繰り返し数に達したときには(ステッ
プS27)、スクリュ前後進用のサーボモータM1、ス
クリュ回転用サーボモータM2のトルクリミットを解除
し(ステップS28)、自動パージ処理に移行する(ス
テップS29)。
【0038】上述したように、本実施形態では、まず、
スクリュ3を前後進させてスクリュ3に過大負荷がかか
らないかを検出し、過大負荷が加わらなければ、スクリ
ュを正、逆に回転させて同様にスクリュ3に過大負荷が
かからないかを検出し、スクリュを前後進させても、さ
らにはスクリュを回転させても、過大負荷が検出されな
ければ、加熱シリンダ1内の残留樹脂は十分に溶融さ
れ、スクリュ3を通常に動作させても、不具合は生ぜず
安全であるので、次の工程の自動パージ処理に移行する
ようにしている。
【0039】しかし、スクリュ3の前後進動作による過
負荷検出処理のみで、すなわちステップS1〜ステップ
S16の処理のみで、加熱シリンダ内の残留樹脂の溶融
度を確認するだけでもよい。又は、ステップS17〜ス
テップS29のスクリュの回転のみでスクリュ3にかか
る過負荷を検出すようにしてもよい。
【0040】又、スクリュに加わる過負荷を上述した実
施形態では、ステップS9,S22で位置偏差が設定監
視値を越えたか否かで判断したが、この位置偏差による
過負荷の検出に代えて、圧力検出器18で検出される圧
力が設定圧力異常に達したときアラームを発生するよう
にしてもよい。
【0041】さらに、上記実施形態では、スクリュ前後
進用サーボモータM1、スクリュ回転用サーボモータM
2の出力トルクを制限して、スクリュを駆動して、スク
リュにかかる過負荷を検出するようにしたが、図4に破
線で示すように位置、速度の制御は行わず、直接設定ト
ルク指令を電流制御部44に与え、この設定トルクでス
クリュ前後進用サーボモータM1、スクリュ回転用サー
ボモータM2を駆動し、設定時間内に、設定移動量以上
移動したかを判断し、設定移動量移動していなければ、
樹脂未溶融として、アラームを出力するようにしてもよ
い。
【0042】この場合、ステップS1、S17の処理は
なく、ステップS5では、プラス方向(前進方向)の設
定トルク指令の出力となり、ステップS6では負方向の
設定トルク指令となる。又、ステップS8〜S10又は
ステップS21〜S23の処理に代えて、タイマが設定
時間を計時したとき、スクリュ前後進用サーボモータM
1,スクリュ回転用サーボモータM2の回転移動量を読
み取ると共にトルク指令を停止し、読みとった移動量が
設定値を超えているとアラームを出力するようにし、設
定値を超えていなければステップS12〜S15もしく
はステップS28〜S27の処理を行いステップS4又
はステップS19に戻るようにする。
【0043】さらには又、図4の破線のようにトルク指
令を電流制御部に出力すると共に時間の計測を開始し、
スクリュ前後進用サーボモータM1,スクリュ回転用サ
ーボモータM2の回転移動量を読み取り、この移動量が
設定値に達したときの計測時間を読みとって、この計測
時間が設定時間よりも長い場合にはアラームを出すよう
にしてもよい。
【0044】なお、上述した実施形態では、スクリュ前
後進サーボモータを正、逆に交互に駆動するようにした
が、一方向への1回の駆動のみでアラームが発生するか
否かでスクリュに加わる負荷状態を判別するようにして
もよい。この場合、スクリュ前後進用サーボモータはス
クリュを前進させる向きに駆動させる必要がある。
【0045】本発明は、スクリュ前後進用サーボモータ
を駆動して樹脂の未溶融による過負荷を検出する際に、
まず、スクリュを前進させる方向(射出する方向)に駆
動して、過負荷が検出されるか否かを判断した。この場
合スクリュの前進で、ノズル2の先端の射出孔より樹脂
を押し出そうとする。樹脂の粘度が高いと、スクリュ3
・スクリュヘッド4には樹脂とノズル及びシリンダとの
接触面での抵抗及びノズル先端の射出孔を通過する際の
抵抗が大きくなり、スクリュ・スクリュヘッドに大きな
負荷がかかることになる。これに対してスクリュを後退
させるときは、スクリュヘッド部がこの部分で接する粘
度の高い未溶融樹脂を引き延ばして後退することにな
り、負荷過大として検出できない場合がある。すなわ
ち、前述したように、スクリュを前進させるときと後退
させるときでは、スクリュ・スクリュヘッドに加わる負
荷には大きな差異があり、前進時の方が大きな負荷がか
かる。従来のスクリュを後退させる方法では、スクリュ
を前進させる際には大きな負荷がかかり破損させる恐れ
があるような樹脂の溶融度であるにもかかわらず、これ
を検出できない場合がある。しかし、本発明ではまずス
クリュを前進させることから、樹脂が未溶融状態で粘度
が高い場合には、確実にこれを検出することができる。
【0046】
【発明の効果】本発明は、加熱シリンダの温度等によっ
て加熱シリンダ内に残留する樹脂の溶融状態によるスク
リュに加わる負荷を間接的に推定するのではなく、スク
リュに加わる負荷によって、直接的に検出するのでより
正確にかつ安全に残留樹脂によるスクリュに加わる負荷
を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する一実施形態の電動式射出成形
機の要部ブロック図である。
【図2】同実施形態におけるスクリュ・スクリュヘッド
の過負荷検出処理のフローチャートである。
【図3】図2のフローチャートの続きである。
【図4】同実施形態におけるサーボ処理のブロック図で
ある。
【図5】加熱シリンダ等の内部における樹脂の状態を説
明する説明図である。
【図6】ノズル、加熱シリンダの先端部におけるスクリ
ュヘッドとの未溶融樹脂との固着状態の説明図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 加熱シリンダ 2 ノズル 3 スクリュ 4 スクリュヘッド 5 加熱手段 7 樹脂 7a 未溶融の樹脂ペレット 7b 溶融樹脂 17 温度調節器 M1 スクリュ前後進用サーボモータ M2 スクリュ回転用サーボモータ P1、P2 位置・速度検出器 20 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−62220(JP,A) 特開 平11−320639(JP,A) 特許2597922(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリュ回転用サーボモータの駆動力を
    制限する手段と、該サーボモータを所定移動速度で所定
    時間駆動する手段と、該駆動時間内のサーボモータもし
    くはスクリュの回転量を検出する手段と、該検出回転量
    が設定所定量以下の場合に異常信号を出力する手段と、
    を備えたスクリュあるいはスクリュヘッドの過負荷検出
    装置。
  2. 【請求項2】 スクリュ回転用モータを所定の駆動力で
    所定時間駆動する手段と、該駆動時間内のモータもしく
    はスクリュの回転量を計測する手段と、該計測回転量
    設定所定量以下の場合に異常信号を出力する手段と、を
    備えたスクリュあるいはスクリュヘッドの過負荷検出装
    置。
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