JP5709487B2 - 遮音壁の設計方法および遮音壁 - Google Patents

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Description

本発明は、低周波の騒音を遮音する遮音壁の設計方法および遮音壁に関するものである。
従来、低周波の騒音を遮音する遮音壁として、パネル状構築用部材が知られている(例えば、特許文献1参照)。このパネル状構築用部材は、低周波(超低周波)の騒音を遮音すべく、その一部にコンクリート材を使用している。
特開平11−324164号公報
ところで、一般的な遮音壁の設計方法は、質量則に則って設計される。質量則としては、例えば、式(1)があり、式(1)は、「TL=18log(mf)−44」で表される。ここで、TLは、透過損失(dB)であり、mは、面密度(kg/m)であり、fは、周波数(Hz)である。この式(1)に基づいて、低周波用の遮音壁の設計を行うと、周波数fが低周波であるため、面密度mが大きくなり、これにより、遮音壁の重量を重くしなければならず、特許文献1のように、コンクリート材を用いることになる。しかしながら、遮音壁にコンクリート材を用いると、遮音壁の重量が重いために、遮音壁の組立が困難なものとなる。
そこで、本発明は、低周波の騒音に対する遮音性を確保しつつ、軽量な構成とし、組立を容易に行うことができる遮音壁の設計方法および遮音壁を提供することを課題とする。
本発明の遮音壁の設計方法は、音源から発せられる所定の低周波数の騒音に対して、遮音性を有するように遮音壁を設計する遮音壁の設計方法であって、遮音壁は、地面に立設する支柱と、支柱に取り付けられた壁体とを有しており、支柱の剛性が、低周波数よりも大きな固有振動数となるような剛性に設計する支柱設計工程と、壁体の剛性が、低周波数よりも大きな固有振動数となるような剛性に設計する壁体設計工程と、支柱と壁体との連結による連成振動が、低周波数よりも大きくなるように、支柱と壁体との連結部分を設計する連結設計工程とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、支柱設計工程により、支柱の固有振動数を低周波数よりも大きくすることができるため、支柱からの音の放射を抑制することができる。同様に、壁体設計工程により、壁体の固有振動数も低周波数よりも大きくすることができるため、壁体からの音の放射を抑制することができる。このとき、支柱および壁体の固有振動数は、剛性を高めることによって大きくできるため、重量の軽量化を図ることが可能となる。また、支柱と壁体との連結による連成振動も、低周波数よりも大きくすることができるため、支柱に対して壁体が移動することによる音の放射も抑制することができる。これにより、低周波の騒音に対する遮音性を確保しつつ、支柱および壁体を軽量な構成とし、遮音壁の組立を容易に行うことが可能な設計とすることができる。
本発明の遮音壁は、上記の遮音壁の設計方法により設計された遮音壁であって、地面に立設し、低周波数よりも大きな固有振動数となるような剛性を有する支柱と、支柱に取り付けられ、低周波数よりも大きな固有振動数となるような剛性を有する壁体とを備え、支柱および壁体は、支柱と壁体との連結による連成振動が低周波数よりも大きくなるように、連結されている。
この構成によれば、支柱は、その固有振動数が低周波数よりも大きいため、支柱に低周波の騒音が伝わっても、支柱からの音の放射を抑制することができる。また、壁体は、その固有振動数が低周波数よりも大きいため、壁体からの音の放射を抑制することができる。さらに、支柱と壁体との連結による連成振動も、低周波数よりも大きくすることができるため、支柱に対して壁体が移動することによる音の放射も抑制することができる。これにより、低周波の騒音に対する遮音性を確保しつつ、壁体を軽量な構成とし、遮音壁の組立を容易に行うことができる。
この場合、支柱は、鉛直方向に延在して設けられる支柱本体と、支柱本体に取り付けられ、音源から発せられる騒音の伝播方向に対抗する方向に支柱を支えるリブとを有していることが好ましい。
この構成によれば、支柱本体にリブを取り付けることで、支柱本体の剛性を騒音の伝播方向に高めることができる。このため、支柱本体が伝播方向に振動することを抑制することができ、支柱の伝播方向における固有振動数を向上させることができる。
この場合、壁体は、単一の材料で一体に構成されていることが好ましい。
この構成によれば、壁体を単一の材料で一体に構成することができるため、壁体の連成振動を考慮することなく、壁体の剛性を高めることができ、壁体の固有振動数を好適に大きくすることができる。なお、単一の材料としては、例えば、アルミニウム材を用いることが好ましい。
この場合、壁体は、壁面と、壁面の縁部を囲むように設けられた枠体と、枠体内に設けられた内部リブとを有し、壁面、枠体および内部リブは、一体に構成されていることが好ましい。
この構成によれば、壁体の剛性を簡易な構成で高くすることができるため、壁体の固有振動数を容易に高くすることができる。
この場合、支柱は、鉛直方向に延在する軸中心を回動軸として、回動自在に立設していることが好ましい。
この構成によれば、壁体は支柱を中心に回動することができる。このため、壁体に低周波の騒音が伝わると、低周波の音波により、支柱を中心とした壁体の回動が誘起される。このとき、壁体が回動すると、壁体を挟んだ前後の空間において、支柱を挟んだ一方側の壁体の回動は、支柱を挟んだ他方側の壁体の回動と逆位相となるため、一方側の壁体により生成される音波と、他方側の壁体により生成される音波とが打ち消しあう。このため、遮音壁に低周波の騒音が伝わっても、低周波の騒音の伝播を抑制することができるため、遮音性を確保することができる。
本発明の遮音壁の設計方法および遮音壁によれば、低周波の騒音に対する遮音性を確保しつつ、軽量な構成とし、組立を容易に行うことができる。
図1は、実施例1に係る遮音壁を模式的に表した外観斜視図である。 図2は、実施例1に係る遮音壁の設計方法のフローチャートである。 図3は、実施例1に係る壁面パネルを模式的に表した概略構成図である。 図4は、実施例2に係る遮音壁を模式的に表した外観斜視図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明に遮音壁の設計方法および遮音壁について説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
実施例1に係る遮音壁の設計方法は、音源から発せられた低周波の騒音を遮音する遮音壁を設計する方法である。この設計方法では、遮音壁の剛性を考慮することで、低周波の騒音に対して遮音性を有するように、遮音壁を設計している。ここで、音源から発せられる低周波の騒音としては、例えば、風力発電プラントの風車から発せられる風切り音や、プラントの発せられる運転音等がある。
図1は、実施例1に係る遮音壁を模式的に表した外観斜視図である。図1に示すように、遮音壁1は、地面に立設した支柱5と、支柱5に取り付けられた壁面パネル6(壁体)とを備えている。支柱5は、所定の間隔を空けて複数配置され、壁面パネル6は、支柱5と支柱5との間に、鉛直方向に並べて複数設けられている。そして、遮音壁1の設計方法では、支柱5と、壁面パネル6と、支柱5と壁面パネル6との連結部分とをそれぞれ設計し、これにより、遮音壁1は、低周波の騒音に対し遮音性を有するように構成される。なお、遮音壁1の設計方法によって設計された遮音壁1については、遮音壁1の設計方法を説明した後に説明する。以下、図2を参照して、遮音壁1の設計方法について説明する。
図2は、実施例1に係る遮音壁の設計方法のフローチャートである。遮音壁1の設計方法は、支柱5を設計する支柱設計工程(ステップS1)と、壁面パネル6を設計するパネル設計工程(壁体設計工程:ステップS2)と、支柱5と壁面パネル6との連結部分を設計する連結設計工程(ステップS3)とを備えている。
支柱設計工程S1では、支柱5が、音源から発せられる騒音の低周波数よりも大きな固有振動数となるように設計される。支柱設計工程S1では、支柱5の剛性を高めることで、支柱5の固有振動数を高めている。ここで、地面に立設する支柱5は、鉛直方向の地面側において振動し難く、鉛直方向の天面側において振動し易い。このため、支柱設計工程S1では、支柱5の鉛直方向の天面側において振動し難くなるように、支柱5を設計している。なお、支柱設計工程S1により設計される支柱5については後述する。
パネル設計工程S2では、壁面パネル6が、音源から発せられる騒音の低周波数よりも大きな固有振動数となるように設計される。パネル設計工程S2では、支柱設計工程S1と同様に、壁面パネル6の剛性を高めることで、壁面パネル6の固有振動数を高めている。ここで、壁面パネル6は、複数の部材を用いて、各部材を接続した構成とすると、固有振動数が小さくなり易い。このため、パネル設計工程S2では、単一の材料を用いて、一体に構成するように、壁面パネル6を設計している。なお、パネル設計工程S2により設計される壁面パネル6についても後述する。
連結設計工程S3では、支柱5と壁面パネル6とを連結することにより生ずる連成振動が、音源から発せられる騒音の低周波数よりも大きくなるように設計される。連結設計工程S3では、支柱5と壁面パネル6との連結部分の剛性を高めるように、すなわち、支柱5に対し壁面パネル6が移動しないように連結部分が設計される。なお、連結設計工程S3により設計される支柱5と壁面パネル6との連結部分についても後述する。
上記のように、支柱設計工程S1において騒音の低周波数よりも大きい固有振動数となる支柱5を設計でき、また、パネル設計工程S2において騒音の低周波数よりも大きい固有振動数となる壁面パネル6を設計でき、さらに、連結設計工程S3において騒音の低周波数よりも大きい連成振動となる支柱5と壁面パネル6との連結部分を設計できる。よって、遮音壁1は、騒音の低周波数よりも大きい固有振動数とすることができる。
次に、図1を再度参照すると共に、図3を参照して、実施例1の設計方法によって設計された遮音壁1について説明する。図3は、実施例1に係る壁面パネルを模式的に表した概略構成図である。上記したように遮音壁1は、複数の支柱5と、複数の壁面パネル6とを有している。
複数の支柱5は、所定の間隔を空けて並設されており、複数の支柱5の並設方向は、騒音の伝播方向に直交している。支柱5は、鉛直方向に延在して設けられた支柱本体10と、支柱本体10に取り付けられたリブ11とを有している。支柱本体10は、円柱状に形成され、鉛直方向に延在して設けられており、鉛直方向が軸方向となっている。リブ11は、三角形の板状に形成され、一辺が支柱本体10の軸方向における外周面に接して設けられ、他の一辺が地面に接して設けられている。このとき、リブ11の地面に接する一辺は、支柱本体10を中心として、騒音の伝播方向に延在している。これにより、リブ11は、騒音の伝播方向に対抗する方向に支柱本体10を支えることができる。
よって、支柱5は、リブ11を設けることで、支柱5の鉛直方向の天面側において振動し難くなる。このため、支柱5は、騒音の伝播方向における剛性を高めることができ、支柱5の固有振動数は、騒音の伝播方向において騒音の低周波数よりも大きくなる。
複数の壁面パネル6は、騒音の伝播方向に直交する直交面が壁面となるように、支柱5と支柱5との間に、鉛直方向に並べて設けられている。壁面パネル6は、単一の材料を用いて、一体に構成されている。単一の材料としては、例えば、軽量で且つ剛性の高いアルミニウム材が用いられている。なお、実施例1では、アルミニウム材を用いたが、これに限らず、いずれの材料も適用できる。図3に示すように、壁面パネル6は、壁面15と、壁面15の縁部を囲むように設けられた枠体16と、枠体16内に設けられた内部リブ17と、枠体16外に設けられた鈎爪部18とを有している。
壁面15は、アルミニウム材を用いて、方形の板状に形成されている。枠体16は、アルミニウム材を用いて、壁面15の四方縁部を囲むように設けられた方形の枠状に形成されている。つまり、枠体16は、壁面15の縁部において、鉛直方向の上側に設けられた上側板材と、鉛直方向の下側に設けられた下側板材と、水平方向の一方側(図示左側)に設けられた左側板材と、水平方向の他方側(図示右側)に設けられた右側板材とで構成されている。枠体16は、壁面15と一体となるように接合されている。
内部リブ17は、アルミニウム材を用いて、ハニカム形状に形成されている。内部リブ17は、壁面15と一体となるように接合され、また、枠体16と一体となるように接合されている。なお、内部リブ17は、壁面パネル6の剛性を高める形状であれば、いずれの形状でもよい。
鈎爪部18は、支柱本体10に取り付け可能な鈎爪形状に形成されており、枠体16の四隅の角部にそれぞれ設けられている。鈎爪部18は、強度を高くし剛性の高くすることで、騒音の低周波数よりも大きい固有振動数となるように設計される。そして、鈎爪部18は、枠体16と一体となるように接合されている。なお、鈎爪部18と支柱本体10との連結は、ボルトおよびナット等の締結部材を用いて、支柱本体10に対し壁面パネル6が移動しないように強固に締結される。これにより、支柱5と壁面パネル6との連結による連成振動は、低周波数よりも大きくすることができる。
よって、壁面パネル6は、軽量で且つ剛性の高いアルミニウム材を用いて、壁面15、枠体16、内部リブ17および鈎爪部18が一体となるように接合されることにより、簡易な構成で剛性を高めることができる。これにより、壁面パネル6の固有振動数は、騒音の低周波数よりも大きくすることができる。また、壁面パネル6を軽量化することができるため、支柱5の鉛直方向の天面側における重量を軽量化することができ、これにより、支柱5は、支柱5の鉛直方向の天面側において、さらに振動し難くなる。
このように構成された壁面パネル6を鉛直方向に複数並べて設けると、壁面パネル6と壁面パネル6との間には、間隙が形成される。壁面パネル6と壁面パネル6との間隙には、充填材を用いて、目張り20が施される。
次に、上記の遮音壁1を組み立てる組立手順について説明する。遮音壁1を組み立てる場合、先ず、支柱本体10を地面に立設させ、この後、支柱本体10にリブ11を取り付ける。続いて、支柱本体10に鈎爪部18を取り付け、締結部材を用いて、鈎爪部18と支柱本体10とを締結することで、壁面パネル6を支柱5に取り付ける。
以上のように、実施例1の遮音壁1の設計方法および遮音壁1によれば、支柱設計工程により、支柱5の固有振動数を低周波数よりも大きくすることができるため、支柱5からの音の放射を抑制することができる。同様に、パネル設計工程により、壁面パネル6の固有振動数も低周波数よりも大きくすることができるため、壁面パネル6からの音の放射を抑制することができる。このとき、支柱5および壁面パネル6は、剛性を高めることによって、従来に比して重量の軽量化を図ることができる。また、支柱5と壁面パネル6との連結による連成振動も、低周波数よりも大きくすることができるため、支柱5に対して壁面パネル6が移動することによる音の放射も抑制することができる。これにより、遮音壁1の設計方法は、低周波の騒音に対する遮音性を確保しつつ、支柱5および壁面パネル6を軽量に構成することができるため、遮音壁1の組立を容易に行うことが可能な設計とすることができる。
また、支柱本体10にリブ11を取り付けることで、支柱本体10の剛性を騒音の伝播方向に高めることができる。このため、支柱本体10が伝播方向に振動することを抑制することができ、支柱5の伝播方向に対する固有振動数を向上させることができる。
また、壁面パネル6を、アルミニウム材を用いて、一体に構成することができるため、壁面パネル6の剛性を簡易な構成で高めることができ、壁面パネル6の固有振動数を好適に大きくすることができる。
続いて、図4を参照して、実施例2に係る遮音壁30について説明する。図4は、実施例2に係る遮音壁を模式的に表した外観斜視図である。なお、遮音壁30の設計方法については、実施例1と同様であるため説明を省略する。この遮音壁30は、支柱35を軸にして、壁面パネル36が回動可能な構成となっている。以下、実施例2の遮音壁30について説明する。
遮音壁30は、支柱35と、壁面パネル36とを有している。支柱35は、鉛直方向に延在する軸を中心として回動自在に立設している。支柱35は、鉛直方向に延在して設けられた支柱本体40と、支柱本体40を回動自在に軸支する回動機構41とを有している。
支柱本体40は、円柱状に形成され、鉛直方向に延在して設けられており、鉛直方向が軸方向となっている。支柱本体40には、複数の壁面パネル36を装着する装着穴43が複数貫通して形成されている。装着穴43は、支柱本体40に対し軸中心を通る径方向に貫通して形成されており、断面矩形状に形成されている。そして、複数の装着穴43は、支柱本体40の軸方向に並べて設けられている。回動機構41は、支柱本体40の軸中心を回動軸Tとして、支柱本体40を回動自在に軸支している。回動機構41として、例えば、支柱本体40を内筒とし、回動機構41を外筒とする二重管の構成としてもよい。なお、支柱本体40または回動機構41に、実施例1のリブ11を適宜取り付けてもよい。
壁面パネル36は、実施例1の壁面パネル6の構成の鈎爪部18を省いた構成となっている。つまり、壁面パネル36は、壁面45と、壁面45の縁部を囲むように設けられた枠体46と、枠体46内に設けられた内部リブ(図示省略)とを有している。なお、壁面45、枠体46および内部リブの構成は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
この壁面パネル36は、支柱本体40に設けられた装着穴43に挿入して装着され、壁面パネル36と支柱本体40とを、ボルトおよびナット等の締結部材を用いて締結することで、支柱本体40に対し壁面パネル36が移動しないように強固に連結される。装着穴43に挿入して装着された壁面パネル36は、水平方向において、その一端から回動軸Tまでの長さと、その他端から回動軸Tまでの長さとが同じ長さとなっている。つまり、壁面パネル36の重心は、回動軸T上に位置しており、水平方向における壁面パネル36の一方側と、水平方向における壁面パネル36の他方側とは同じ大きさとなっている。
壁面パネル36を装着穴43に挿入して装着し、支柱本体40の鉛直方向に複数並べて設けると、壁面パネル36と壁面パネル36との間には、間隙が形成される。壁面パネル36と壁面パネル36との間隙には、充填材を用いて、目張り50が施される。
次に、上記の遮音壁30を組み立てる組立手順について説明する。遮音壁30を組み立てる場合、先ず、支柱35を地面に立設させ、この後、支柱本体40の装着穴43に壁面パネル36を、壁面パネル36の中央部に達するまで挿入する。この後、締結部材を用いて、壁面パネル36と支柱本体40とを締結することで、壁面パネル36を支柱35に取り付ける。
以上のように、実施例2の遮音壁30によれば、支柱35の固有振動数を低周波数よりも大きくすることができ、壁面パネル36の固有振動数も低周波数よりも大きくすることができ、支柱35と壁面パネル36との連結による連成振動も、低周波数よりも大きくすることができる。また、支柱35は、回動機構41により、回動軸Tを中心に回動することができる。このため、遮音壁30に低周波の騒音が伝わると、低周波の音波により、支柱35を中心とした壁面パネル36の回動が誘起される。このとき、壁面パネル36が回動すると、壁面パネル36を挟んだ前後の空間において、支柱35を挟んだ壁面パネル36の一方側の回動は、支柱35を挟んだ壁面パネル36の他方側の回動と逆位相となるため、壁面パネル36の一方側により生成される音波と、壁面パネル36の他方側により生成される音波とが打ち消しあう。このため、遮音壁30に低周波の騒音が伝わっても、低周波の騒音の伝播を抑制することができるため、遮音性を確保することができる。
以上のように、本発明に係る遮音壁の設計方法および遮音壁は、低周波の騒音を遮音する場合において有用であり、特に、風力発電プラントの風車の風切り音を遮音する場合に適している。
1 遮音壁
5 支柱
6 壁面パネル
10 支柱本体
11 リブ
15 壁面
16 枠体
17 内部リブ
18 鈎爪部
20 目張り
30 遮音壁(実施例2)
35 支柱(実施例2)
36 壁面パネル(実施例2)
40 支柱本体(実施例2)
41 回動機構
43 装着穴
45 壁面(実施例2)
46 枠体(実施例2)
50 目張り(実施例2)
T 回動軸

Claims (5)

  1. 音源から発せられる所定の低周波数の騒音に対して、遮音性を有するように遮音壁を設計する遮音壁の設計方法であって、
    前記遮音壁は、地面に立設する支柱と、前記支柱に取り付けられた壁体とを有しており、
    前記壁体は、壁面と、前記壁面の縁部を囲むように設けられた枠体と、前記枠体内に設けられた内部リブとを有し、
    前記支柱の剛性が、前記低周波数よりも大きな固有振動数となるような剛性に設計する支柱設計工程と、
    前記壁体の剛性が、前記低周波数よりも大きな固有振動数となるような剛性に設計する壁体設計工程と、
    前記支柱と前記壁体との連結による連成振動が、前記低周波数よりも大きくなるように、前記支柱と前記壁体との連結部分を設計する連結設計工程とを備え、
    前記壁体設計工程では、前記壁面、前記枠体および前記内部リブが一体に構成されるように設計することを特徴とする遮音壁の設計方法。
  2. 請求項1に記載の遮音壁の設計方法により設計された遮音壁であって、
    地面に立設し、前記低周波数よりも大きな固有振動数となるような剛性を有する支柱と、
    前記支柱に取り付けられ、前記低周波数よりも大きな固有振動数となるような剛性を有する壁体とを備え、
    前記支柱および前記壁体は、前記支柱と前記壁体との連結による連成振動が前記低周波数よりも大きくなるように連結され
    前記壁体は、壁面と、前記壁面の縁部を囲むように設けられた枠体と、前記枠体内に設けられた内部リブとを有し、
    前記壁面、前記枠体および前記内部リブは、一体に構成されていることを特徴とする遮音壁。
  3. 前記支柱は、
    鉛直方向に延在して設けられる支柱本体と、
    前記支柱本体に取り付けられ、前記音源から発せられる前記騒音の伝播方向に対抗する方向に前記支柱を支えるリブとを有していることを特徴とする請求項2に記載の遮音壁。
  4. 前記壁体は、単一の材料で一体に構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の遮音壁。
  5. 前記支柱は、鉛直方向に延在する軸中心を回動軸として、回動自在に立設していることを特徴とする請求項2ないしのいずれか1項に記載の遮音壁。
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