JP5708108B2 - マイクロレンズ基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板上にマイクロレンズを形成したマイクロレンズ基板を製造する技術に関する。
基板上に複数のマイクロレンズを形成したマイクロレンズ基板は、撮像装置や表示装置等の各種の電子機器に利用される。例えば特許文献1には、生体認証装置(静脈センサー)として使用される撮像装置にマイクロレンズ基板を設置した構成が開示されている。また、特許文献2には、フォトリソグラフィ技術を利用して形成された感光性材料のパターンを加熱して表面を曲面状に変形させることでマイクロレンズを形成する技術が開示されている。
特開2008−036058号公報 特開2006−235084号公報
特許文献1の構成では、各マイクロレンズに対向するように光学フィルタが配置される。このようにマイクロレンズ基板に他の部材(以下「対向部材」という)を対向させる構成では、各マイクロレンズが対向部材に直接に接触した場合にマイクロレンズが損傷する可能性がある。したがって、各マイクロレンズと対向部材とが相互に間隔をあけて対向するようにマイクロレンズ基板と対向部材との距離を維持するスペーサーを両者間に介在させる必要がある。しかし、スペーサーを形成するための独立の工程が必要となるから、製造工程が煩雑化するという問題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、マイクロレンズ基板にスペーサーを形成する工程を簡素化することを目的とする。
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を説明する。なお、本発明の理解を容易にするために、以下の説明では、本発明の要素と後述の実施形態の要素との対応を括弧書で付記するが、本発明の範囲を実施形態の例示に限定する趣旨ではない。
本発明に係るマイクロレンズ基板の製造方法は、基板上にマイクロレンズとスペーサーとが形成されたマイクロレンズ基板の製造方法であって、基板のうちスペーサーが形成される領域(例えば領域13A)の周囲に反射性材料で反射パターンを形成する反射パターン形成工程(例えば工程P1および工程P2)と、反射パターンが形成された基板上にポジ型の感光性材料で感光層を形成する感光層形成工程(例えば工程P3)と、感光層のうちマイクロレンズおよびスペーサーの各々に対応する領域(例えば領域522および領域524)以外の領域を、感光層を挟んで基板とは反対側から露光する露光工程(例えば工程P4)と、マイクロレンズに対応する第1パターンとスペーサーに対応する第2パターンとを感光層の現像により形成する現像工程(例えば工程P5)と、第1パターンおよび第2パターンの各々の表面を加熱により曲面状に変形させることでマイクロレンズおよびスペーサーを形成する加熱工程(例えば工程P6)とを含む。
以上の方法では、マイクロレンズとスペーサーとが共通の工程で一括的に形成されるから、各々を別工程で形成する場合と比較してマイクロレンズ基板の製造工程が簡素化されるという利点がある。また、露光工程にて反射パターンの表面で反射した光の照射により、第2パターンは、上面の面積(例えば面積As1)が底面の面積(例えば面積As2)を上回る形状に形成される。したがって、反射パターンを形成しない場合と比較してスペーサーの高さを増加させることが可能である。
本発明の好適な態様において、反射パターン形成工程では、スペーサーが形成される領域を包囲する閉じた形状に反射パターンを形成する。以上の態様では、反射パターンが閉じた形状に形成されるから、露光工程において、感光層のうちスペーサーに対応する領域(例えば領域524)の周縁に反射パターンの表面での反射光が均一に照射される。したがって、例えば1個の反射パターンが相互に離間した複数の部分で構成される場合と比較して適切な断面形状のスペーサーを形成できるという利点がある。以上の効果は、反射パターンを円環状に形成する場合に格別に顕著となる。
本発明の好適な態様において、露光工程では、マイクロレンズおよびスペーサーの各々に対応する領域に遮光部(例えば遮光部62および遮光部64)が重なるマスクを使用し、マスクのうちスペーサーに対応する遮光部(例えば遮光部64)の周縁は、反射パターンの内周縁と外周縁との間に位置する。以上の態様では、スペーサーに対応する遮光部の周縁が反射パターンの内周縁と外周縁との間に位置するから、露光工程において、感光層のうちスペーサーに対応する領域(例えば領域524)の周縁に反射パターンの表面での反射光を充分に照射することが可能である。
本発明の好適な態様において、加熱工程では、スペーサーの高さがマイクロレンズの高さを上回るように第1パターンおよび第2パターンが変形する。以上の態様では、スペーサーの高さがマイクロレンズの高さを上回るように第1パターンおよび第2パターンが加熱により変形するから、スペーサーやマイクロレンズの高さを調整するための独立の工程を必要とせずに、マイクロレンズ基板に対向して配置される対向部材の表面にマイクロレンズが接触することを防止できるという利点がある。例えば、感光性材料で形成されたパターンを加熱により変形させた後の高さが、当該パターンの直径が所定値(例えば所定値D0)である場合に最大となるように当該パターンの直径に応じて変化する場合、第1パターンの直径は、所定値を上回る寸法(例えば範囲Q内の数値)に設定され、第2パターンの直径は、第1パターンの直径を下回る寸法に設定される。
本発明の好適な態様において、反射パターン形成工程は、基板を覆う光反射性の反射膜を形成する工程(例えば工程P1)と、反射膜を選択的に除去することで、反射パターンと、マイクロレンズ基板の位置合わせに使用されるアライメントマークとを一括的に形成する工程(例えば工程P2)とを含む。以上の態様では、反射パターンとアライメントマークとが共通の工程で形成されるから、反射パターンとアライメントマークとを別工程で形成する場合と比較してマイクロレンズ基板の製造工程が簡素化されるという利点がある。
本発明の好適な態様では、反射パターン形成工程と感光層形成工程との間に実行され、反射パターンが形成された基板を覆う下地層を形成する工程(例えば工程Pa)が実行される。以上の態様では、基板を覆う下地層の面上に感光層が形成されるから、反射パターンの表面と基板の表面との双方にわたって感光層を形成する場合(感光層の形成条件が領域毎に相違する場合)と比較して感光層の成膜不良等の問題を防止できるという利点がある。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置の断面図である。 マイクロレンズ基板の平面図である。 図2におけるIII−III線の断面図である。 マイクロレンズ基板の製造工程図である。 反射パターンとマスクの遮光部との関係を示す平面図である。 感光層を露光する工程の説明図である。 第1パターンおよび第2パターンの断面図である。 感光性のパターンの直径と加熱(リフロー処理)後の高さとの関係を示すグラフである。 感光性のパターンの直径と加熱(リフロー処理)後の高さとの関係を示すグラフである。 第2実施形態におけるマイクロレンズ基板の平面図である。 第3実施形態におけるマイクロレンズ基板の製造工程図である。 反射パターンの他例を示す平面図である。 変形例における撮像装置の断面図である。
<A:第1実施形態>
<撮像装置100>
図1は、本発明に係る製造方法で製造されるマイクロレンズ基板10を採用した撮像装置100の断面図である。撮像装置100は、認証処理のために生体(例えば指)200の静脈像を撮像する生体認証装置(静脈センサー)であり、マイクロレンズ基板10と遮光基板20と受光基板30とを具備する。マイクロレンズ基板10は受光基板30と生体200との間に介在し、遮光基板20はマイクロレンズ基板10と受光基板30との間に介在する。
図2は、マイクロレンズ基板10のうち遮光基板20との対向面の平面図であり、図3は、図2におけるIII-III線の断面図である。図1から図3に示すように、マイクロレンズ基板10は、基板12と複数のマイクロレンズ14と複数のスペーサー16と複数の反射パターン18とを含んで構成される。基板12は、例えばガラス基板等の光透過性の板状部材である。
複数のマイクロレンズ14の各々は、入射光を集光する凸レンズであり、図2に示すように基板12の表面13にアレイ状に配列する。複数のスペーサー16の各々は、表面13のうち複数のマイクロレンズ14が配列する領域の周囲の各位置に分散して配置される。各スペーサー16は、表面13に平行な断面や底面の形状が円形とされた柱状体であり、基板12の表面13から突出する。複数の反射パターン18の各々は、基板12の表面13にスペーサー16毎に配置される。各反射パターン18は、図2に示すように平面視でスペーサー16を包囲する円環状のパターンであり、光反射性の材料で形成される。
図3に示すように、基板12の表面13を高さの基準面としたとき、各スペーサー16の高さHsは、各マイクロレンズ14の高さHmを上回る(Hs>Hm)。また、各スペーサー16の底面の直径Dsは、各マイクロレンズ14の底面の直径Dmを下回る(Ds<Dm)。
図1の遮光基板20は、光透過性の基板22と、基板22の表面に形成された遮光層24とを含んで構成される。遮光層24は遮光性の材料で形成される。遮光層24のうち各マイクロレンズ14の光軸に対応する箇所には開口部26が形成される。
遮光基板20のうち遮光層24の形成面とは反対側の表面23が各スペーサー16の頂部に当接した状態で、マイクロレンズ基板10と遮光基板20とは相互に対向して配置される。すなわち、基板12の表面13と基板22の表面23との間隔はスペーサー16の高さHsに規定される。前述のように各スペーサー16の高さHsはマイクロレンズ14の高さHmを上回るから、マイクロレンズ基板10と遮光基板20とが相互に固定された状態では、各マイクロレンズ14は基板22の表面23に対して間隔をあけて対向する。
図1の受光基板30は、基板32と、基板32の表面に形成された複数の受光素子34とを含んで構成され、遮光基板20に対して間隔をあけて対向する。各受光素子34は、マイクロレンズ14の光軸に対応する位置に形成され、入射光の光量に応じた検出信号を生成する。以上の構成において、図1に矢印αで示すように、所定の位置(例えば生体200を挟んでマイクロレンズ基板10とは反対側)に配置された光源(図示略)による照射光が生体200の内部の静脈にて透過または反射して基板12に入射し、各マイクロレンズ14で集光されたうえで遮光層24の開口部26を通過して受光素子34に到達する。すなわち、生体200の静脈像が撮像される。
<マイクロレンズ基板10の製造方法>
図4は、以上に例示したマイクロレンズ基板10の製造工程図である。工程P1では、基板12の表面13に光反射性の反射膜51が形成される。反射膜51の材料としては、例えばアルミニウム(Al)や銀(Ag)や金(Au)等の高反射性の金属材料が好適である。また、反射膜51の形成には、スパッタリングや真空蒸着やCVD(Chemical Vapor Deposition)等の公知の成膜技術が任意に採用される。
工程P1の実行後の工程P2では、基板12の表面13のうちスペーサー16が形成されるべき領域13Aを包囲する円環状の複数の反射パターン18が反射膜51のパターニングで形成される。反射パターン18の形成には、例えばフォトリソグラフィ技術等の公知のパターニング技術が任意に採用される。なお、マスク蒸着等の方法で基板12の表面13に直接的に複数の反射パターン18を形成することも可能である。
工程P2の実行後の工程P3では、各反射パターン18が形成された表面13の全域を覆うように感光層52が形成される。感光層52は、露光部分が除去されるポジ型の感光性材料で形成される。具体的には、アクリルやポリイミド等の高分子樹脂材料が感光層52の材料として好適である。感光層52の形成には、例えばスピンコート法やロールコート法等の公知の成膜技術が任意に採用される。
工程P3の実行後の工程P4では、感光層52を挟んで基板12とは反対側から感光層52が選択的に露光される。感光層52の露光にはマスク60が使用される。図4に示すように、マスク60は遮光部62と遮光部64とを含む。遮光部62は、感光層52のうちマイクロレンズ14に対応する各領域(マイクロレンズ14が形成されるべき領域)522に重なる部分であり、遮光部64は、感光層52のうちスペーサー16に対応する各領域(スペーサー16が形成されるべき領域)524に重なる部分である。したがって、感光層52のうち領域522と領域524とを除外した領域が露光される。
図5は、工程P4で使用されるマスク60の遮光部64と工程P2で形成された反射パターン18との位置関係を示す平面図である。図5に示すように、遮光部64は、直径Dbの円形状に形成されて円環状の反射パターン18と同心に配置される。直径Dbは、反射パターン18の内径(スペーサー16に対応する領域524の直径)Di以上の寸法で反射パターン18の外径Doを下回る寸法に選定される。したがって、遮光部64の周縁は、平面視で反射パターン18の内周縁と外周縁との間に位置する。
図4に示すように、工程P4の実行後の工程P5では、露光後の感光層52が現像(パターニング)される。すなわち、感光層52のうち工程P4で露光された領域が除去される。したがって、感光層52のうち工程P4にて各遮光部62で遮光された領域522に対応する複数の第1パターン72と、各遮光部64で遮光された領域524に対応する複数の第2パターン74とが形成される。第1パターン72はマイクロレンズ14に対応し、第2パターン74はスペーサー16に対応する。
図6は、工程P4での露光の様子を示す模式図である。図6の部分(A)には感光層52のうち領域522(マイクロレンズ14に対応する領域)の周辺の様子が図示され、図6の部分(B)には感光層52のうち領域524(スペーサー16に対応する領域)の周辺の様子が図示されている。感光層52のうち工程P4で露光されない部分(すなわち工程P5の現像後に残る部分)には斜線が付加されている。また、図7の部分(A)は、工程P5で形成される第1パターン72の断面図であり、図7の部分(B)は第2パターン74の断面図である。
図6の部分(A)に示すように、工程P4でマスク60を透過して感光層52のうち領域522の周辺に入射した光は、感光層52の内部を直進するとともに基板12を透過して出射する。したがって、図7の部分(A)に示すように、工程P5で形成される第1パターン72の側面722は、基板12の表面13に対して略直交する。すなわち、第1パターン72の上面の面積Am1は底面の面積Am2と同等(または僅かに小面積)である。
他方、図6の部分(B)に示すように、工程P4でマスク60を透過して感光層52のうち領域524の周辺に入射した光は、感光層52の内部を直進したうえで反射パターン18に到達し、反射パターン18の表面で反射(散乱)する。反射パターン18の表面での反射光は、感光層52のうち領域524の周縁部に照射される。したがって、図7の部分(B)に示すように、工程P5で形成される第2パターン74の側面742は、表面13から離れた位置ほど第2パターン74の直径(断面積)が増加するように表面13に対して傾斜する。すなわち、第2パターン74の上面の面積As1は底面の面積(すなわち反射パターン18の内側の面積)As2を上回る。概略的には、表面13に垂直な断面での第2パターン74の断面形状は、上底が下底を上回る逆台形状となる。
図4に示すように、工程P5の実行後の工程P6では、各第1パターン72および各第2パターン74を加熱(リフロー処理)することで軟化(溶融)させる。第1パターン72および第2パターン74は加熱により流動し、表面張力の作用で表面が曲面状に変形する。工程P6の実行後に冷却することで、各第1パターン72を変形させたマイクロレンズ14と各第2パターン74を変形させたスペーサー16とが形成される。以上の工程で製造されたマイクロレンズ基板10と別途に製造された遮光基板20とが図1のように相互に対向して配置される。
図6および図7を参照して前述した通り、第1パターン72では上面の面積Am1が底面の面積Am2と同等(または僅かに小面積)であるのに対し、第2パターン74では上面の面積As1が底面の面積As2を上回る。また、第1パターン72および第2パターン74の各々の底面の形状(面積Am2および面積As2)は、工程P6の加熱の前後で殆ど変化しない。したがって、工程P6で第2パターン74から形成されるスペーサー16は、第2パターン74の上面付近の体積が上乗せされる影響で、第1パターン72から形成されるマイクロレンズ14の高さHmを上回る高さHsとなる。すなわち、工程P4の露光時に照射される光を反射パターン18の表面で反射させることで、反射パターン18を形成しない場合と比較してスペーサー16の高さHsを増加させることが可能である。したがって、工程P4で照射される光が反射パターン18の表面で適度に散乱して領域524を照射するように、反射パターン18の表面を粗面(凹凸が形成された散乱構造)とした構成も好適である。
図8は、感光層52と共通の感光性材料で形成された特定パターンの断面(底面)の直径Dと、加熱による溶融後の特定パターンの高さHとの関係を示すグラフである。図8から理解されるように、特定パターンの加熱後の高さHは特定パターンの直径Dに応じて変化する。特定パターンの直径Dが所定値D0である場合に加熱後の高さHは最大値Hmaxとなる。
工程P5で形成される第1パターン72の直径(マイクロレンズ14の底面の直径)Dmは、図8の所定値D0を上回る範囲Q内の寸法に設定される。他方、工程P5で形成される第2パターン74の底面の直径(スペーサー16の底面の直径)Dsは、第1パターン72の直径Dmを下回る寸法(すなわち、加熱後の高さHが第1パターン72を上回る直径D)に設定され、更に好適には所定値D0に設定される。図8から理解されるように、以上のように直径Dmおよび直径Dsを設定することで、マイクロレンズ14の高さHmを上回る高さHsのスペーサー16を容易に形成できるという利点がある。もっとも、マイクロレンズ基板10と遮光基板20との間隔を維持するという本来の役割に必要な強度が確保されるようにスペーサー16の直径Dsを選定する必要がある。
図9は、特定パターンの直径Dと加熱後の高さHとの実測値を、特定パターンを5.0μmの膜厚で形成した場合(特性FA)と、特定パターンを3.5μmの膜厚で形成した場合(特性FB)との各々について併記したグラフである。図9から理解されるように、加熱後の高さHが最大値Hmaxとなる直径D(所定値D0)は特定パターンの形成時の膜厚に応じて変化する。したがって、第1パターン72の直径Dmおよび第2パターン74の直径Dsは、工程P3で形成される感光層52の膜厚に応じて選定される。例えば感光層52を5.0μmの膜厚に形成した場合、第1パターン72の直径Dmは48μm(D0)を上回る範囲QA内の寸法に設定され、第2パターン74の直径Dsは、第1パターン72の直径Dmを下回る寸法(理想的には48μm)に設定される。他方、感光層52を3.5μmの膜厚に形成した場合、第1パターン72の直径Dmは35μm(D0)を上回る範囲QB内の寸法に設定され、第2パターン74の直径Dsは、第1パターン72の直径Dmを下回る寸法(理想的には35μm)に設定される。
以上に説明した第1実施形態では、マイクロレンズ14とスペーサー16とが共通の工程で一括的に形成されるから、マイクロレンズ14とスペーサー16とを別工程で形成する場合と比較して、マイクロレンズ基板10の製造工程を簡素化することが可能である。
第1実施形態では、工程P4での露光時に反射パターン18の表面で光を反射させることで、反射パターン18を形成しない場合と比較してスペーサー16の高さHsが増加する。また、第2パターン74の直径Dsが第1パターン72の直径Dmを下回るように第1パターン72および第2パターン74が形成される。したがって、マイクロレンズ14の高さHmを上回る高さHsのスペーサー16を形成することが可能である。以上の構成によれば、遮光基板20の表面23と各マイクロレンズ14との間隔が充分に確保されるから、マイクロレンズ14と表面23との接触が防止される。したがって、遮光基板20との接触に起因したマイクロレンズ14の損傷を有効に防止できるという利点がある。
<B:第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各構成において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図10は、第2実施形態におけるマイクロレンズ基板10の平面図である。図10に示すように、第2実施形態のマイクロレンズ基板10は、第1実施形態と同様の要素(基板12,マイクロレンズ14,スペーサー16,反射パターン18)に加えて、基板12の表面13に形成された複数のアライメントマーク(位置合わせ指標)82を具備する。各アライメントマーク82は、マイクロレンズ基板10の位置合わせに使用される指標である。具体的には、マイクロレンズ基板10のアライメントマーク82と遮光基板20に形成されたアライメントマーク(図示略)とを整合させることでマイクロレンズ基板10と遮光基板20との面内方向の相対的な位置が調整される。なお、アライメントマーク82の形状は図10の例示(十字型)に限定されない。
反射パターン18とアライメントマーク82とは共通の工程で形成される。具体的には、図4の工程P1で形成された反射膜51を選択的に除去する工程P2において、反射膜51のうちアライメントマーク82および反射パターン18の各々に対応する領域以外を除去することでアライメントマーク82と反射パターン18とが一括的に形成される。工程P3では、アライメントマーク82および反射パターン18が形成された基板12の表面13の全域を覆うように感光層52が形成される。以降の工程は第1実施形態と同様である。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、各アライメントマーク82と各反射パターン18とが共通の工程で形成されるから、反射パターン18を形成する工程を独立に実行する(すなわちアライメントマーク82と反射パターン18とを別工程で形成する)場合と比較して、マイクロレンズ基板10の製造工程が簡素化されるという利点がある。
<C:第3実施形態>
図11は、第3実施形態のマイクロレンズ基板10の製造工程の部分的な工程図である。図11に示すように、第3実施形態では、反射パターン18を形成する工程P2と感光層52を形成する工程P3との間に工程Paが実行される。工程Paでは、工程P2で反射パターン18が形成された基板12の表面13の全域を覆う下地層84が形成される。下地層84は、例えば酸化珪素や窒化珪素で形成された光透過性の薄膜である。下地層84の形成には、スパッタリングやCVD等の公知の成膜技術が任意に採用される。工程Paの実行後の工程P3では、下地層84を覆うように感光層52が形成される。すなわち、下地層84は感光層52の下地として機能する。以降の工程は第1実施形態と同様である。
反射パターン18の形成後の表面13に直接的に感光層52を形成する場合(第1実施形態)には、反射パターン18の表面と基板12の表面13との表面状態の相違に起因した問題(例えば感光層52の成膜不良)が発生する可能性がある。第3実施形態では、感光層52の形成前に下地層84が形成されるから、感光層52の形成条件(形成面の表面状態)を全域にわたって共通化することが可能である。したがって、感光層52の成膜不良を防止できるという利点がある。なお、第3実施形態でも第2実施形態と同様にアライメントマーク82と反射パターン18とを共通の工程で形成することが可能である。下地層84は、反射パターン18とアライメントマーク82とを覆うように形成される。
<D:変形例>
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
(1)変形例1
以上の各形態では円環状の反射パターン18を例示したが、反射パターン18の形状は適宜に変更される。例えば、図12の部分(A)に示すように、基板12のうちスペーサー16に対応する領域13A(スペーサー16)を包囲する多角形(例えば六角形)の環状の反射パターン18を形成することも可能である。また、反射パターン18は閉じた形状(環状)である必要はない。例えば図12の部分(B)に示すように、基板12のうちスペーサー16に対応する領域13Aの周囲に相互に離間して形成された複数の部分を含む反射パターン18を形成することも可能である。以上の例示から理解されるように、反射パターン18は、基板12の表面13のうちスペーサー16が形成される領域13Aの周囲に形成された光反射性のパターンとして包括され、その形状の如何は不問である。ただし、感光層52のうち領域524の周縁に反射パターン18での反射光を均一に照射するという観点からすると、反射パターン18を閉じた形状(例えば円形や多角形の環状)に形成した構成が好適である。
(2)変形例2
マイクロレンズ14と遮光基板20との間隔を確保するという観点からすると、前述の各形態の例示の通り、スペーサー16の高さHsがマイクロレンズ14の高さHmを上回る構成が本発明では好適であるが、スペーサー16の高さHsがマイクロレンズ14の高さHmを上回るという条件は本発明において必須ではない。例えば図13に示すように、マイクロレンズ基板10の各スペーサー16に当接するように遮光基板20にスペーサー28を形成した構成では、スペーサー16の高さHsがマイクロレンズ14の高さHmを下回る場合でもマイクロレンズ14と遮光基板20の表面23との間隔は確保される。すなわち、前述の各形態のように反射パターン18を形成したうえでスペーサー16を形成すれば、反射パターン18を形成せずにスペーサー16を形成する場合と比較してスペーサー16の高さHsを高くすることができるという所期の効果は確かに実現されるのであって、スペーサー16の高さHsがマイクロレンズ14の高さHmを上回るという条件は、以上の効果の実現にとって必須ではない。
(3)変形例3
本発明の製造方法で製造されたマイクロレンズ基板10の用途は任意であり、前述の各形態で例示した撮像装置には限定されない。例えば、液晶表示装置等の表示機器(投射型または直視型)にもマイクロレンズ基板10を適用することが可能である。したがって、各スペーサー16が当接する対向部材(典型的には板状部材)は任意であり、前述の各形態で例示した遮光基板20には限定されない。
100……撮像装置、200……生体、10……マイクロレンズ基板、12,22,32……基板、13……表面、14……マイクロレンズ、16……スペーサー、18……反射パターン、20……遮光基板、24……遮光層、26……開口部、30……受光基板、34……受光素子、51……反射膜、52……感光層、60……マスク、62,64……遮光部、72……第1パターン、74……第2パターン、82……アライメントマーク、84……下地層。

Claims (10)

  1. 基板上にマイクロレンズとスペーサーとが形成されたマイクロレンズ基板の製造方法であって、
    前記基板のうち前記スペーサーが形成される領域の周囲に反射性材料で反射パターンを形成する反射パターン形成工程と、
    前記反射パターンが形成された基板上にポジ型の感光性材料で感光層を形成する感光層形成工程と、
    前記感光層のうち前記マイクロレンズおよび前記スペーサーの各々に対応する領域以外の領域を、前記感光層を挟んで前記基板とは反対側から露光する露光工程と、
    前記マイクロレンズに対応する第1パターンと前記スペーサーに対応する第2パターンとを前記感光層の現像により形成する現像工程と、
    前記第1パターンおよび前記第2パターンの各々の表面を加熱により曲面状に変形させることで前記マイクロレンズおよび前記スペーサーを形成する加熱工程と
    を含むマイクロレンズ基板の製造方法。
  2. 前記露光工程にて前記反射パターンの表面で反射した光の照射により、前記第2パターンは、上面の面積が底面の面積を上回る形状に形成される
    請求項1に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  3. 前記反射パターン形成工程では、前記スペーサーが形成される領域を包囲する閉じた形状に前記反射パターンを形成する
    請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  4. 前記反射パターン形成工程では、前記反射パターンを円環状に形成する
    請求項3に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  5. 前記露光工程では、前記マイクロレンズおよび前記スペーサーの各々に対応する領域に遮光部が重なるマスクを使用し、
    前記マスクのうち前記スペーサーに対応する前記遮光部の周縁は、前記反射パターンの内周縁と外周縁との間に位置する
    請求項4に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  6. 前記加熱工程では、前記スペーサーの高さが前記マイクロレンズの高さを上回るように前記第1パターンおよび前記第2パターンが変形する
    請求項1から請求項5の何れかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  7. 前記第2パターンの直径は、前記第1パターンの直径を下回る
    請求項6に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  8. 前記感光性材料で形成されたパターンを加熱により変形させた後の高さは、当該パターンの直径が所定値である場合に最大となるように当該パターンの直径に応じて変化し、
    前記第1パターンの直径は、前記所定値を上回る寸法に設定され、
    前記第2パターンの直径は、前記第1パターンの直径を下回る寸法に設定される
    請求項6に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  9. 前記反射パターン形成工程は、
    前記基板を覆う光反射性の反射膜を形成する工程と、
    前記反射膜を選択的に除去することで、前記反射パターンと、前記マイクロレンズ基板の位置合わせに使用されるアライメントマークとを一括的に形成する工程とを含む
    請求項1から請求項8の何れかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  10. 前記反射パターン形成工程と前記感光層形成工程との間に実行され、前記反射パターンが形成された基板を覆う下地層を形成する工程
    を含む請求項1から請求項9の何れかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
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