JP5708108B2 - マイクロレンズ基板の製造方法 - Google Patents
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<撮像装置100>
図1は、本発明に係る製造方法で製造されるマイクロレンズ基板10を採用した撮像装置100の断面図である。撮像装置100は、認証処理のために生体(例えば指)200の静脈像を撮像する生体認証装置(静脈センサー)であり、マイクロレンズ基板10と遮光基板20と受光基板30とを具備する。マイクロレンズ基板10は受光基板30と生体200との間に介在し、遮光基板20はマイクロレンズ基板10と受光基板30との間に介在する。
図4は、以上に例示したマイクロレンズ基板10の製造工程図である。工程P1では、基板12の表面13に光反射性の反射膜51が形成される。反射膜51の材料としては、例えばアルミニウム(Al)や銀(Ag)や金(Au)等の高反射性の金属材料が好適である。また、反射膜51の形成には、スパッタリングや真空蒸着やCVD(Chemical Vapor Deposition)等の公知の成膜技術が任意に採用される。
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各構成において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図11は、第3実施形態のマイクロレンズ基板10の製造工程の部分的な工程図である。図11に示すように、第3実施形態では、反射パターン18を形成する工程P2と感光層52を形成する工程P3との間に工程Paが実行される。工程Paでは、工程P2で反射パターン18が形成された基板12の表面13の全域を覆う下地層84が形成される。下地層84は、例えば酸化珪素や窒化珪素で形成された光透過性の薄膜である。下地層84の形成には、スパッタリングやCVD等の公知の成膜技術が任意に採用される。工程Paの実行後の工程P3では、下地層84を覆うように感光層52が形成される。すなわち、下地層84は感光層52の下地として機能する。以降の工程は第1実施形態と同様である。
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
以上の各形態では円環状の反射パターン18を例示したが、反射パターン18の形状は適宜に変更される。例えば、図12の部分(A)に示すように、基板12のうちスペーサー16に対応する領域13A(スペーサー16)を包囲する多角形(例えば六角形)の環状の反射パターン18を形成することも可能である。また、反射パターン18は閉じた形状(環状)である必要はない。例えば図12の部分(B)に示すように、基板12のうちスペーサー16に対応する領域13Aの周囲に相互に離間して形成された複数の部分を含む反射パターン18を形成することも可能である。以上の例示から理解されるように、反射パターン18は、基板12の表面13のうちスペーサー16が形成される領域13Aの周囲に形成された光反射性のパターンとして包括され、その形状の如何は不問である。ただし、感光層52のうち領域524の周縁に反射パターン18での反射光を均一に照射するという観点からすると、反射パターン18を閉じた形状(例えば円形や多角形の環状)に形成した構成が好適である。
マイクロレンズ14と遮光基板20との間隔を確保するという観点からすると、前述の各形態の例示の通り、スペーサー16の高さHsがマイクロレンズ14の高さHmを上回る構成が本発明では好適であるが、スペーサー16の高さHsがマイクロレンズ14の高さHmを上回るという条件は本発明において必須ではない。例えば図13に示すように、マイクロレンズ基板10の各スペーサー16に当接するように遮光基板20にスペーサー28を形成した構成では、スペーサー16の高さHsがマイクロレンズ14の高さHmを下回る場合でもマイクロレンズ14と遮光基板20の表面23との間隔は確保される。すなわち、前述の各形態のように反射パターン18を形成したうえでスペーサー16を形成すれば、反射パターン18を形成せずにスペーサー16を形成する場合と比較してスペーサー16の高さHsを高くすることができるという所期の効果は確かに実現されるのであって、スペーサー16の高さHsがマイクロレンズ14の高さHmを上回るという条件は、以上の効果の実現にとって必須ではない。
本発明の製造方法で製造されたマイクロレンズ基板10の用途は任意であり、前述の各形態で例示した撮像装置には限定されない。例えば、液晶表示装置等の表示機器(投射型または直視型)にもマイクロレンズ基板10を適用することが可能である。したがって、各スペーサー16が当接する対向部材(典型的には板状部材)は任意であり、前述の各形態で例示した遮光基板20には限定されない。
Claims (10)
- 基板上にマイクロレンズとスペーサーとが形成されたマイクロレンズ基板の製造方法であって、
前記基板のうち前記スペーサーが形成される領域の周囲に反射性材料で反射パターンを形成する反射パターン形成工程と、
前記反射パターンが形成された基板上にポジ型の感光性材料で感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層のうち前記マイクロレンズおよび前記スペーサーの各々に対応する領域以外の領域を、前記感光層を挟んで前記基板とは反対側から露光する露光工程と、
前記マイクロレンズに対応する第1パターンと前記スペーサーに対応する第2パターンとを前記感光層の現像により形成する現像工程と、
前記第1パターンおよび前記第2パターンの各々の表面を加熱により曲面状に変形させることで前記マイクロレンズおよび前記スペーサーを形成する加熱工程と
を含むマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記露光工程にて前記反射パターンの表面で反射した光の照射により、前記第2パターンは、上面の面積が底面の面積を上回る形状に形成される
請求項1に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記反射パターン形成工程では、前記スペーサーが形成される領域を包囲する閉じた形状に前記反射パターンを形成する
請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記反射パターン形成工程では、前記反射パターンを円環状に形成する
請求項3に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記露光工程では、前記マイクロレンズおよび前記スペーサーの各々に対応する領域に遮光部が重なるマスクを使用し、
前記マスクのうち前記スペーサーに対応する前記遮光部の周縁は、前記反射パターンの内周縁と外周縁との間に位置する
請求項4に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記加熱工程では、前記スペーサーの高さが前記マイクロレンズの高さを上回るように前記第1パターンおよび前記第2パターンが変形する
請求項1から請求項5の何れかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記第2パターンの直径は、前記第1パターンの直径を下回る
請求項6に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記感光性材料で形成されたパターンを加熱により変形させた後の高さは、当該パターンの直径が所定値である場合に最大となるように当該パターンの直径に応じて変化し、
前記第1パターンの直径は、前記所定値を上回る寸法に設定され、
前記第2パターンの直径は、前記第1パターンの直径を下回る寸法に設定される
請求項6に記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記反射パターン形成工程は、
前記基板を覆う光反射性の反射膜を形成する工程と、
前記反射膜を選択的に除去することで、前記反射パターンと、前記マイクロレンズ基板の位置合わせに使用されるアライメントマークとを一括的に形成する工程とを含む
請求項1から請求項8の何れかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法。 - 前記反射パターン形成工程と前記感光層形成工程との間に実行され、前記反射パターンが形成された基板を覆う下地層を形成する工程
を含む請求項1から請求項9の何れかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
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