JP5707660B2 - 警報器 - Google Patents
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Description
検出対象となる煙、特定ガス及び熱のうち少なくともいずれか一つを定量的に検出する検出部と、
前記検出部による警報レベルを超える煙、特定ガスまたは熱の検出に基づいて警報を作動させる警報機構と、
前記警報機構による警報の作動を一時停止させるための停止スイッチと、を備える警報器であって、
前記停止スイッチの押し操作に基づく警報停止操作に基づいて、前記警報レベルが初期
値から次第により高い警報レベルへと段階的に設定変更されること、および
前記押し操作からの一定期間の経過、または、前記検出部による煙、特定ガスまたは熱の、前記警報レベルの前記初期値を下回る前記検出に基づいて、前記警報レベルが前記初期値に復帰されること、にある。
また、例えば、押し操作からの時間経過に基づいて警報レベルが一度に初期値に復帰されてしまう構成であれば、誤報による警報が再度作動した際に警報から解放されるためには、停止スイッチによる停止操作を改めて段階的に複数回行うことを強いられる可能性がある。しかし、本構成であれば、警報レベルが一段階だけ低い警報レベルに下げられているので、誤報による警報が再度作動した際に、停止スイッチによる一度の停止操作によって警報から解放され易い。
本発明の他の特徴構成は、前記警報レベルが次第に低い警報レベルへと設定変更されて前記初期値に復帰されるときには、前記設定変更における前記警報レベルの初回目の下がり幅は、前記設定変更の各段階における下がり幅の平均値に比較して大きい値を有し、前記設定変更の各段階における下がり幅の平均値は、前記警報レベルから前記初期値までのレベル合計数値を、前記設定変更における所定の段階数で割ることにより算出されたものである点にある。
本構成であれば、初回目に下がる幅は大きいため、警報レベルが最初に大きく下がることができ、誤検知を防ぎつつ、早期に適切な検知を行うことができる状態にすることができる。即ち、誤検知状態と適切な検知状態との間の切り替えを最適化することが可能である。
また、例えば、現在設定中の警報レベルを下回る検出に基づいて警報レベルが一度に初期値に復帰されてしまう構成であれば、誤報による警報が再度作動した際に警報から解放されるためには、停止スイッチによる停止操作を改めて段階的に複数回行うことを強いられる可能性がある。しかし、本構成であれば、警報レベルが一段階だけ低い警報レベルに下げられているので、誤報による警報が再度作動した際に、停止スイッチによる一度の停止操作によって警報から解放され易い。
本発明の他の特徴構成は、前記停止スイッチの押し操作に基づく警報停止操作に基づいて、前記警報レベルが初期値から次第により高い警報レベルへと段階的に設定変更されても、所定の最高警報レベルを超えない点にある。
本構成であれば、誤検知防止を作動させる期間において、停止スイッチの押し操作による警報停止操作が何度繰り返されても、警報レベルが省令等の所定規格によって定められた警報レベルの上限値を超えることがなく、警報検知の使用上の安全性を確保する上で誤検知防止機能を発揮することができる。
(警報器の構成)
図1に示すように、本発明の警報器100は、検出対象となる煙、特定ガスまたは熱を定量的に検出する検出部10と、検出部10による一定レベルを超える煙、特定ガスまたは熱の検出に基づいて警報を作動させる警報機構20と、警報機構20による警報の作動を一時停止させるための引き紐状などの停止スイッチ40とを備える。
また、警報器100は、検出部10或いは停止スイッチ40から発された電気信号に基づいて警報機構20をON/OFF操作する制御装置50を備える。
警報機構20は、警告音を発するブザーやスピーカおよび警告用の光を出すLED型のライトなどで構成される。
また、警報機構20による警報の作動中に停止スイッチ40が人の手などによって操作されると、停止スイッチ40から制御装置50に停止信号が送られる。制御装置50は停止信号を受けると、警報機構20をOFF操作し、一定時間にわたってOFF(停止)状態に保持させる。
CO検出部3としては例えば熱線型半導体式センサを適用可能である。熱線型半導体式センサは、白金/パラジウム合金等からなる貴金属線材を、酸化インジウム、酸化タングステン、酸化スズ等の金属酸化物を主成分とする金属酸化物半導体で被覆、焼結したガス感応部を備える。
可燃性ガス検出部4としては例えば半導体式センサを適用可能である。
また、制御装置50は、停止スイッチ40が押し操作されてからの経過時間などを計測する時間計測部18、および、警報レベル設定部15によって変更された設定の内容などをスピーカ(不図示)で使用者にアナウンスする設定告知部19を備える。
制御装置50の基本的動作について煙の検出機能を例に説明するが、制御装置50は他のCOガスおよび可燃性ガスに関しても同様の基本的動作を行う。
警報器100がリセットされると、警報レベル設定部15は、煙の警報レベルを第1警報レベル(初期値)に設定する。この状態で、煙検出部2がこの警報レベルを超える煙を検出したら、警報動作決定部17は警報機構20をON操作する。煙の第1警報レベル(初期値)は10%/mとされている。
この2回目の警報機構20の駆動中に停止スイッチ40が操作されると、警報機構20が一定長さの停止期間(例:5min)に渡ってOFF操作され、同時に、警報レベル設定部15は、煙の警報レベルを第2警報レベルよりも高い第3警報レベルに設定する。例えば、煙の第3警報レベルは14.5%/mとされている。すなわち、第2警報レベルから第3警報レベルへの上げ幅は、第1警報レベル(初期値)から第2警報レベルへの上げ幅の2倍になっている。
但し、停止スイッチの押し操作による警報停止操作が何度繰り返されても、警報レベルが住宅用防災警報器及び住宅用防災報知設備に係る技術上の規格を定める省令によって定められた警報レベルの上限値(煙:15%/m)を超えることはない。
COガスや可燃性ガスに関しても、停止スイッチの押し操作による警報停止操作が何度繰り返されても、警報レベルが(財団法人)日本ガス機器検査協会及び高圧ガス保安協会が定めた規格によって定められた警報レベルの上限値(COガス:550ppm、可燃性ガス:1/4LEL)を超えることはない。
また、警報機構20が警報を作動中でない時には、停止スイッチ40を何度押し操作しても警報レベル設定部15による警報レベルの変更は行われない。
良い。
また、停止スイッチ40の押し操作から一定期間が経過しなくても、検出手段による煙、特定ガスまたは熱の警報レベルよりも低い複数の所定レベルを下回る検出が行われた際も、一旦設定変更された警報レベルが初期値に向かって段階的に下げられるが、これも、必要に応じて段階的ではなく一度に下げられる構成としても良い。
以下に、従来技術(図2)および本発明(図3)による警報器における警報のON/OFF動作パターンについて、やはり煙の検出機能を例に解説する。
図2は、従来技術による警報器における警報のON/OFF動作パターンを示す。すなわち、この従来技術による警報器では、停止スイッチの押し操作に基づく警報停止操作に基づいて警報レベルを段階的に高く設定変更する警報レベル設定部が設けられていない。
すなわち、例えば、時刻t1に煙濃度が第1警報レベル(10%/m)を超えると警報が作動され、調理など危険性のない原因による煙だと判っている場合に、警報作動中の時刻t2に停止スイッチが押されると、警報は一旦停止され、同時に、警報レベル設定部15によって警報レベルが第2警報レベル(11.5%/m)に引き上げられる。
図3の例では、警報停止期間が終わる時点(時刻t5)で、煙濃度が第3警報レベルを下回っているので、警報停止期間(5分間)が終わっても3回目の警報は発されない。
また、煙濃度が第1警報レベルを初めて下回った時刻t6から一定の検出後監視期間(3分間)が経過した時点で、煙濃度が相変わらず第1警報レベルを下回っている場合も、警報レベル設定部15によって警報レベルが第1警報レベル(10%/m)に復帰される。
したスピーカから「感度を低めの第2レベルに変更しました」、2回目に停止スイッチを押し操作した時点で「感度をさらに低目の第3レベルに変更しました」、そして、警報レベルが第1警報レベルに復帰された時点で「感度を初期の第1レベルに戻しました」などの音声アナウンスが出力される構成となっている。
本発明による警報器100では、煙以外の検出対象であるCOガスや可燃性ガスに関しても、図3とほぼ同様のON/OFF動作パターンが実行される。
〈1〉上記実施形態と異なり、停止スイッチが押し操作された時刻から一定の停止後監視期間が経過した時点で、その段階での煙濃度と無関係に警報レベルが第1警報レベルに復帰される形態で実施してもよい。
また、複数段階を経て高めに設定変更された警報レベルが、停止スイッチが押し操作された時刻t4から一定の停止後監視期間が経過した時点で、例えば先ず第3警報レベルから第2警報レベルへ、さらに時間が経過すると第2警報レベルから第1警報レベルへ、などと段階的に下げられていくような形態で実施してもよい。
また、第3警報レベルに設定中に、先ず、第2警報レベルを下回る検出が一定期間継続すれば警報レベルが第2警報レベルへ設定変更され、第1警報レベルを下回る検出が一定期間継続すれば警報レベルが第1警報レベルへ復帰されるというように、警報レベルが段階的に下げられる形態で実施しても良い。
3 CO検出部
4 可燃性ガス検出部
10 検出部
12 煙濃度算出部
13 CO濃度算出部
14 可燃性ガス濃度算出部
15 警報レベル設定部
17 警報動作決定部
18 時間計測部
20 警報機構
40 停止スイッチ
50 制御装置
100 警報器
Claims (5)
- 検出対象となる煙、特定ガス及び熱のうち少なくともいずれか一つを定量的に検出する検出部と、
前記検出部による警報レベルを超える煙、特定ガスまたは熱の検出に基づいて警報を作動させる警報機構と、
前記警報機構による警報の作動を一時停止させるための停止スイッチと、を備える警報器であって、
前記停止スイッチの押し操作に基づく警報停止操作に基づいて、前記警報レベルが初期値から次第により高い警報レベルへと段階的に設定変更されること、
前記押し操作からの一定期間の経過、または、前記検出部による煙、特定ガスまたは熱の、前記警報レベルの前記初期値を下回る前記検出に基づいて、前記警報レベルが次第に低い警報レベルへと段階的に設定変更されて、前記初期値に復帰されること、および
前記警報レベルが初期値から次第により高い警報レベルへと設定変更されるときには、前記警報レベルの設定変更の度に、前記警報レベルの上り幅が増すことを特徴とする警報器。 - 前記警報レベルが次第に低い警報レベルへと設定変更されて前記初期値に復帰されるときには、前記設定変更における前記警報レベルの初回目の下がり幅は、前記設定変更の各段階における下がり幅の平均値に比較して大きい値を有し、前記設定変更の各段階における下がり幅の平均値は、前記警報レベルから前記初期値までのレベル合計数値を、前記設定変更における所定の段階数で割ることにより算出されたものであることを特徴とする請求項1に記載の警報器。
- 前記検出部による煙、特定ガスまたは熱の、現在設定中の前記警報レベルを下回る前記検出に基づいて、前記警報レベルが一段階低い警報レベルに下げられることを特徴とする請求項1または2に記載の警報器。
- 前記押し操作からの一定期間の経過は、前記停止スイッチに対する最後の押し操作からの所定長さの時間経過であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の警報器。
- 前記停止スイッチの押し操作に基づく警報停止操作に基づいて、前記警報レベルが初期値から次第により高い警報レベルへと段階的に設定変更されても、所定の最高警報レベルを超えないことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の警報器。
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