JP5707539B2 - 光ファイバユニット抱合用繊維 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバケーブルの光ファイバ心線をユニットに束ねる抱合用の繊維に関し、特にカラー識別性及びユニットの保形性に優れた光ファイバユニット抱合用繊維に関するものである。
従来から、押さえ巻きによって光ファイバ心線を一体化した光ファイバ束(ユニット)を収納してなる光ケーブルが提案され、押さえ巻き材が種々検討されている。
例えば、光ファイバユニットを束ねる押さえ巻き材として不織布、テープ状物、糸状体、素材はナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が提案され、また光ファイバユニットを識別するために押さえ巻き材に着色することも提案されている。
特許文献1には、光ファイバ心線の束をテープまたは糸状体で螺旋状に巻きつけた光ファイバ束をケーブル化すると、ケーブルの外被形成時の熱や、乾燥による収縮により、光ファイバ束を締め付け、光伝送損失が生じる問題があり、これを解決するため、押さえ巻きは、張力が低下する材料で形成され、張力低下状態である光ケーブルが提案されている。この、特許文献1の光ケーブルの押さえ巻きのテープ又は糸状体は、加熱履歴により張力が低下した状態のテープ又は糸状態を呈するものであり、3つの具体例が提案されている。第1の具体例は、融点が60〜80℃のパラフィン等とセルロース短繊維又はコットンの短繊維と混合して押出成型したもの。第2の具体例は、未架橋の天然ゴムを押出成型すると同時に20〜40%架橋させた低弾性のゴム糸で、架橋密度が低く、70℃程度でクリープが進行するもの。第3の具体例は、パラフィン等の100℃以下の温度で溶融する化合物を可塑剤として10%以上含むポリエステル繊維を溶融成型した上、加熱して加工歪みを除いたものである。
また、特許文献2には、光ファイバテープ心線を撚らずに束ねてテープ心線ユニットとするに際して、テープ状帯あるいは糸状繊維を巻きつけて束ね、バンドル化することが開示されている。テープ状帯あるいは糸状繊維が色分けされることによってテープ心線ユニット間の識別が可能となるものである。しかしながら、特許文献1では、巻きつけ糸状体、またはテープによるケーブル化後の光ファイバへの締め付けの悪影響は解決できるが、逆に光ファイバを一体化してユニットとしてぴったりと抱合状態を維持するフィット性に関しては、弛んだ状態での巻きつけになるため、巻きつけ材料による凹凸が光伝送に悪影響を及ぼす懸念がある。
また、ケーブル化時の適正巻き付けピッチの問題や、ケーブル化後においては、分岐作業のためにケーブルの途中で巻きつけ糸を切断すると、切断部両側の光ファイバ束に緩みが発生し、光ファイバ心線の散(ばら)けにより分岐作業性、接続作業性が悪化するという問題があった。一方、ユニットとしての一体化のための円滑な巻き付け作業性を維持するためには、巻きつけ糸やテープは細巾にせざるを得ない。
しかしながら、地下マンホール内やとう道などの暗い場所で電灯を用いての識別作業及び分岐接続作業においては、細巾の場合には、特にカラー識別性に問題があった。また、糸の製造においても短繊維の混合等工程数の増加やパラフィン等の添加による紡糸安定性の低下等生産性の問題もあった。
また、特許文献2には、テープ心線をバンドル化する際に用いる、テープ状帯や糸状繊維等の線条体について、その性能や特徴について何ら開示されていない。
このように、従来技術においては、螺旋巻き時の加工性、コスト、光ファイバ心線ユニットの保形性、及びカラー識別性の点で満足できる抱合用繊維は存在しなかった。
特開平9−049950号公報 特開2007−233252号公報
本発明は上記課題を解決できるバインド用の繊維、すなわち、光ファイバユニット抱合用繊維を提供することを目的として行われたものであり、特に下記の4点の課題を達成できる光ファイバユニット抱合用繊維を提供することを目的とする。
(1)暗所での分岐作業に際して、光ファイバユニット間の識別のため、抱合用繊維のカラー発色性を改善すること。
(2)ケーブルコストの点から、抱合用繊維は複数本使用による交点接着性を有する繊維ではなく、1本を螺旋状に光ファイバ心線束に巻きつけることによって、光ファイバ心線分岐作業に伴う抱合用繊維の切断時においても、作業性に問題を生じさせない範囲で光ファイバユニットの分岐前後の光ファイバ心線の保形性を維持すること。
(3)抱合用繊維は、ケーブル化加工の段階で、光ファイバ心線を圧迫しないこと。即ち加工段階の加熱に対して熱収縮率が小さいこと。
(4)抱合用繊維は、識別性と作業性の点からケーブル化時の熱で繊維表面が溶融しないこと。即ち光ファイバ心線および、隣接する光ファイバユニットに巻きつけられている抱合用繊維と熱融着しないこと。
本発明者らは、上記課題を解決するため、(1)抱合用繊維のカラー発色性を改善し、(2)1本の抱合用繊維を螺旋状に光ファイバ心線束に巻きつけることによって、光ファイバユニットの分岐前後の光ファイバ心線又はテープ心線を束ねたユニットの形態を作業性に問題を生じさせない範囲で維持し、(3)ケーブル化加工の段階で、光ファイバ心線を圧迫せず、(4)ケーブル化時に繊維表面が溶融しない抱合用繊維について鋭意研究し、本願発明を完成した。
すなわち本発明は、下記の〔1〕〜〔〕を提供する。
〔1〕鞘成分樹脂と、前記鞘成分樹脂の融点より20℃以上高い樹脂融点を有する芯成分樹脂とを備えた、熱可塑性樹脂からなる鞘芯型着色複合紡糸繊維を複数本集束し、前記鞘成分の融点以上、且つ、前記芯成分の融点未満の温度で延伸しつつ前記鞘成分を融合一体化した海成分と、該海成分に該芯成分からなる繊維が島状に分散した島成分とを有する扁平状海島型着色複合繊維からなり、前記鞘芯型着色複合紡糸繊維は、少なくとも前記鞘成分に配合された顔料により着色されてなり、前記扁平状海島型着色複合繊維が以下の(1)〜(3)を満たすことを特徴とする光ファイバユニット抱合用繊維。
(1)前記扁平状海島型着色複合繊維の海成分の溶融開始温度が100℃以上で、且つ、溶融ピーク温度が120〜150℃である。
(2)前記扁平状海島型着色複合繊維の幅が0.5〜3.0mm、厚みが0.15mm以下である。
(3)前記扁平状海島型着色複合繊維を100℃で3時間加熱した後の熱収縮率が1.0%以下である
〕前記鞘芯型着色複合紡糸繊維の鞘成分樹脂がポリエチレン、エチレン又はブテンとプロピレンとの2元共重合体、及びエチレンとブテン及びプロピレンとの3元共重合体から選ばれる単独あるいはこれらの混合体であり、芯成分樹脂が結晶性ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリアミドから選択される1種である〔1〕に記載の光ファイバユニット抱合用繊維。
〕前記鞘芯型着色複合紡糸繊維の鞘成分樹脂が、メタロセン触媒によって重合されたエチレン−プロピレンランダム共重合体である〔1〕又は〔2〕に記載の光ファイバユニット抱合用繊維。
本発明の実施例1による抱合用繊維のDSCチャート。 比較例2による抱合用繊維のDSCチャート。 比較例7による抱合用繊維のDSCチャート。 本発明の抱合用繊維の(a)模式断面図、(b)部分拡大写真。 (a)本発明の抱合用繊維を螺旋巻きして光ファイバ心線を束ね、光ファイバ心線ユニットとした状態の断面の拡大模式図、(b)同光ファイバ心線ユニットを模式的に示す斜視図である。 本発明に係る抱合用繊維を用いて抱合した、光ファイバユニットを複数(5ユニット)まとめたセンターチューブ型光ファイバケーブルの模式断面図である。 本発明に係る表面に凹凸を有する抱合用繊維の、一方の表面の写真である。
1 海成分(着色)
2 島成分
10 抱合用繊維
20 光ファイバユニット
21 光ファイバ心線
23 ケーブル外被(シース)
24 抗張力体
25 止水材
26 ルースチューブ
30 光ファイバケーブル
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、添付図面に示された各実施形態は、本発明に係わる代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
本発明の光ファイバユニット抱合用繊維は、鞘成分樹脂と、鞘成分樹脂の融点より20℃以上高い樹脂融点を有する芯成分樹脂とを備えた、熱可塑性樹脂からなる鞘芯型着色複合紡糸繊維を複数本集束し、鞘成分の融点以上、且つ、前記芯成分の融点未満の温度で延伸しつつ前記鞘成分を融合一体化した海成分と、該海成分に該芯成分からなる繊維が島状に分散した島成分とを有する扁平状海島型着色複合繊維である。そして、扁平状海島型着色複合繊維が以下の(1)〜(3)を満たすことを特徴とする。
本発明の光ファイバユニット抱合用繊維は、扁平状海島型着色複合繊維であり、その断面形状は、一例として図4(a)に示すようなものであり、複数の鞘芯型複合繊維の鞘成分が融合一体化した海成分1に、芯成分からなる繊維が多数島状に分散した形状を呈している。かかる扁平状海島型着色複合繊維は、その前駆体である鞘芯型着色複合紡糸繊維を、鞘成分樹脂と、鞘成分樹脂の融点より20℃以上高い樹脂融点を有する芯成分樹脂を鞘芯型複合紡糸ノズルから溶融紡糸し、次いで、この溶融紡糸された未延伸繊維を、複数本集束し、鞘成分の融点以上、且つ、前記芯成分の融点未満の温度で延伸することにより、延伸過程において、鞘成分は溶融して、複数本分が融合した海成分を形成し、溶融していない芯成分が島状に島成分2として分散することによって形成される。延伸時の鞘芯型複合繊維の集束本数は、抱合用繊維に要求される繊度、強度等と溶融紡糸時の未延伸繊維の繊度等から決定される。
鞘芯型着色複合紡糸繊維は、少なくとも鞘成分に配合された顔料により着色されてなることが、抱合用繊維としての海成分が着色されることとなって、識別し易いので好ましい。
本発明の抱合用繊維となる扁平状海島型着色複合繊維の海成分は、鞘成分に配合された顔料により着色されることが好ましい。
鞘成分樹脂の着色は、鞘成分樹脂に各種カラー顔料を練り込むことにより達成され、鞘芯型複合繊維の紡糸段階で、鞘成分の主体樹脂に顔料マスターバッチ(以下、「MB」と称する場合がある。)を混合しながら溶融紡糸するか、鞘成分樹脂として、所望のカラーに着色したカラーペレットを供給して溶融紡糸することによって達成できる。
また、鞘芯型着色複合繊維として芯成分樹脂を着色する場合も前述の鞘成分樹脂に代えて芯成分樹脂に各種カラー顔料を練り込むことにより達成される。
本発明に用いられる鞘芯型着色複合紡糸繊維は、鞘成分樹脂と、鞘成分樹脂の融点より20℃以上高い樹脂融点を有する芯成分樹脂とを備えており、鞘芯型複合紡糸ノズルを備えた溶融紡糸設備により定法によって紡糸できる。
鞘/芯断面積比は、7/3〜3/7の範囲が延伸後に形成する扁平状海島型着色複合繊維における海成分と補強繊維の機能を果たす島成分との面積比率の観点から好ましい。
本発明の光ファイバユニット抱合用繊維は、(1)海島型着色複合繊維の海成分の溶融開始温度は、100℃以上で、且つ、溶融ピーク温度が120〜150℃であることを要する。ここで、注意すべきことは、鞘成分ではなく、扁平状海島型着色複合繊維における海成分の溶融開始温度を限定している点である。すなわち、海成分は、延伸時に溶融した鞘成分が融合一体化したものであり、繊維軸方向には配向度が低く、溶融開始温度が低い構造を呈しているため、光ファイバユニットの抱合用繊維として使用された後に、ケーブル被覆段階で受ける熱履歴に対して、低熱収縮率の性能を発現できる。
このような熱的性質と、低熱収縮率を備えた抱合用繊維としての扁平状海島型着色複合繊維は、ケーブル化時の被覆熱によって、螺旋状に巻きつけられた抱合用繊維が光ファイバユニットの外観(集束)形状にフィットする様に成形(賦形)され、特に低融点成分である海成分によって優れた保形性を発現することとなる。
従って、光ファイバ心線の分岐作業や、接続作業時に外被をはがし、抱合用繊維を部分的に切除しても光ファイバ心線が散けることなく、かつ暗所においてもカラーによる識別を行なうことができる。つまり、光ケーブルの外被の被覆は、難燃ポリエチレン(PE)などを通常200℃のダイス温度で被覆するため、この被覆ダイス通過中、および冷却固化されるまでの被覆樹脂の熱量により光ファイバユニットの表面温度は、到達温度で100℃程度となり、この温度により抱合用繊維が熱セットされ、光ファイバユニットの形状に沿ってフィットすることとなる。
このフィットする現象は、螺旋巻き後の加熱処理あるいは外被樹脂の被覆に伴う加熱により抱合用繊維の海成分樹脂(マトリックス樹脂)が軟化することにより島成分であるマルチフィラメント間での拘束が緩む結果、補強繊維として機能する島成分繊維は変化せず、島成分繊維間に生じたひずみのみが緩和される結果、巻きつけられた状態でユニット外観形状にぴたりと形合することとなり、引き続き冷却によってその形状に固定される結果、保形性が生じることとなる。
なお、本発明において、溶融開始温度は、示差走査熱量計(以後、「DSC」と称する。)を用いて、室温から昇温条件10℃/分で200℃まで測定したDSCチャートから、低融点成分の吸熱開始温度を、海成分の溶融開始温度とした。また、吸熱ピークが頂点に達する温度を溶融ピーク温度とした。
本発明の抱合用繊維は、(2)それを構成する扁平状海島型着色複合繊維の幅が0.5〜3.0mmであることが好ましく、1.5〜2.5mmであることがより好ましい。幅が0.5mm以上であれば、分岐、接続作業等において、光ファイバユニットの識別が可能であり、幅3.0mm以下であれば、光ファイバ心線を束ねるユニット化において、螺旋巻きを円滑に行うことができ、生産トラブル等の発生が少ない。
厚みは、0.15mm以下であれば、光ケーブルの細経化が可能であり、また、材料減による低コスト化を図ることができる。
本発明の抱合用繊維を構成する扁平状海島型着色複合繊維は、(3)100℃で3時間加熱した後の熱収縮率が1.0%以下であることを要する。この熱収縮率が、1.0%以下であれば、抱合用繊維が光ケーブル化時や、ケーブル化後の使用時に光ファイバ心線やテープ心線に対して、光伝送損失の増加等の悪影響を及ぼすことがない。このような熱収縮率とするためには、鞘成分及び芯成分の原料を選択する外、延伸後に得られた扁平状海島型着色複合繊維の熱処理を十分に行うことによって達成できる。
熱収縮率は、実施例に記載の方法により測定する。
なお、本発明の抱合用繊維は、フィット性の点から繊維としての海成分樹脂はケーブル加工の外被樹脂被覆熱により軟化する必要があるが、溶融してしまうと、抱合用繊維の溶融した海成分樹脂が、ユニット間またはユニット内で繊維及び光ファイバを接着(熱融着)してしまう。ユニット数が多いケーブルでは、中央部分にあるユニットの抱合糸の色が容易に確認できず、そのため色の確認のためには接着したユニット同士を剥離する必要があり、この剥離により抱合用繊維の海成分樹脂の識別が著しく困難となる。また、分岐作業の作業性も著しく悪化する。そのため海成分樹脂(鞘成分樹脂)は、前記(1)で規定しているように溶融開始温度が100℃以上である必要があり、かつ熱により流動化し難い樹脂が望ましい。
軟化しても流動化が起こり難い樹脂としては、ポリプロピレン(PP)を主骨格とする共重合樹脂が望ましい。
このような樹脂は、溶融開始から溶融ピークを経て、溶融の終了までの温度範囲が広く、いわゆるブロードな溶融特性を有する樹脂である。
このような鞘成分樹脂(海成分樹脂)として、チーグラーナッタ触媒で重合されたポリエチレン、エチレン又はブテンとプロピレンとの2元共重合体、及びエチレンとブテン及びプロピレンとの3元共重合体から選ばれる単独又はこれらの混合体を好ましく用いることができる。
これらの樹脂は、暗所(ロウソクの炎が発する光(20ルクス)程度)で識別するために、カラー顔料の本来の色調を発色させるためにも好ましい樹脂であって、鞘成分の熱可塑性樹脂として好適である低結晶性な樹脂である。
さらに、着色された鞘成分は、一般の条件での延伸、すなわち、鞘成分も繊維強度を発現する鞘成分の融点未満の温度条件で延伸した場合は、低結晶性な樹脂の使用であっても、熱延伸過程で低度の分子配向と、これに伴う配向結晶が発生し、失透(白化)現象を生じうる結果、本来の色調になりにくい。しかし、本発明では、熱延伸過程で鞘成分が溶融する温度条件で延伸しているため、顔料本来の色調にすることができる。あるいは、熱延伸過程後に別工程で、緊張張力下で鞘成分樹脂のみを溶融させて、これにより融合一体化しても、顔料本来の色調にすることができる。
芯成分樹脂は、融点が前記鞘成分樹脂の融点より20℃以上高い樹脂融点を有し、溶融紡糸が可能なものであれば、特に限定されないが、例えば結晶性ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどの結晶性ポリエステル、ポリアミド(ナイロン)、芳香族ポリエステル樹脂(液晶ポリマー)などを用いることができ、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
これらの中で、結晶性ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリアミドから選択される1種が、前記の好ましい鞘成分との組み合わせによる紡糸性等の観点から好ましい。
さらに、本発明の光ファイバユニット抱合用繊維は、それを構成する扁平状海島型着色複合繊維の前駆体である鞘芯型着色複合紡糸繊維の鞘成分樹脂を、メタロセン触媒によって重合されたエチレン−プロピレンランダム共重合体(以下、「エチレン共重合PP」という。)とすることができる。メタロセン触媒によって重合したエチレン共重合PPは、融点の範囲の点で本発明において特に望ましい熱可塑性樹脂であるとともに、樹脂単体としての透明性が高いことから配合された顔料成分のカラー発色性を減じることが少ないので、高発色性を得る観点から好ましく使用される。すなわち、メタロセン触媒によって重合したエチレン共重合PPは、メタロセン触媒の性質により分子量分布が、チーグラーナッタ触媒によって重合されたものより狭い(小さい)傾向にあり、樹脂として溶融開始から終了までの融解範囲が狭い、いわゆるシャープな溶融特性を有している。そのため、通常一般の繊維状熱延伸においては、配向結晶化が進行しやすく、融点が上昇する特性を有しているが、本発明では、これを鞘成分に用い、融点以上の温度で延伸し、繊維形態を一旦溶融して融合一体化するので、延伸に伴う分子配向が緩和され、抱合用繊維の特性として把握されるDSCでの測定による海成分の溶融開始温度及び溶融ピーク温度が、規定の温度範囲に低下するとともに、ブロードな溶融特性に変化するため特に好適な樹脂として使用できる。
また、本発明においては、扁平状海島型着色複合繊維の片面もしくは両面に凹凸が付与されている光ファイバユニット抱合用繊維とすることができる。
すなわち、抱合用繊維の表面にエンボス処理を行うと、より柔軟性が増し、更に円滑に螺旋巻きを行うことができるため、より好ましい。エンボス処理は、抱合用繊維の片面または両面の表面に平行柄状、或いは格子柄状に凹凸を付与することが好ましく、その形状は特に限定されないが、隣接する凹凸間の距離が5mm以下であることが必要である。この距離が5mmを越えると柔軟性の付与に効果がなく、2mm以下が好ましく、1mm以下が更に好ましい。
凹凸の付与は、軟化状態にある抱合用繊維を、所定の形状のエンボス賦形が可能な表面を有する一対のエンボスローラ間に挟んで挿通することによって、扁平状海島型着色複合繊維の少なくとも表面あるいは両面にエンボス処理を行うことで達成できる。また、抱合用繊維が軟化状態より低温である場合には、加熱されたエンボスローラにより賦形すれば、扁平状海島型着色複合繊維の表面に損傷を与えることなく、所定の性能を発現できるエンボス処理を行うことができる。
以上、詳述の通り、本発明の光ファイバユニット用抱合用繊維は、扁平状海島型着色複合繊維からなり、着色は少なくとも海成分に施されていることが好ましい。また、海成分の溶融特性を含む熱的性質が特定の範囲であり、かつ、幅及び厚みの寸法、さらに熱収縮率を特定の範囲とすることにより、暗所での作業でも識別可能な発色性、光ファイバユニットとして保形性、低伝送損失性、抱合用繊維同士や光ファイバ心線との非接着性等において優れた機能を発現させることができる。
本発明の光ファイバユニット抱合用繊維は、繊維としての加工時およびケーブル化時に必要な強力を維持するために、島成分としての高融点樹脂と海成分としての低融点樹脂の扁平状海島型着色複合繊維としているが、顔料は、少なくとも、鞘芯型着色複合紡糸繊維の鞘成分である低融点成分に添加しておき、熱延伸工程で低融点成分が溶融する温度以上、高融点成分が溶融する温度未満で、収束させながら熱延伸すると、低融点成分が海状のマトリックスとなり、そこに高融点成分が島状の繊維群として分散した構造に融合一体化した、抱合用繊維として極めて優れた性能を有する、本発明の扁平状海島型着色複合繊維を製造することができる。この製造方法がコストの点で合理的であり、望ましい。
さらに、一旦低融点成分を溶融させることによって分子配向が低下し、従来技術において問題となっていた延伸による分子配向のため透明性が低下(例えば失透)して発色性が低下するという問題を克服でき、顔料の発色性が向上するというメリットのみならず、繊維としての熱収縮率が低下し、耐熱性が向上するという顕著な効果を奏するのである。
また、その上でさらにアニール処理を行うことで、100℃で3時間加熱後の熱収縮率が、1.0%以下の繊維とすることができ、ケーブル化時の外被樹脂による熱被覆工程において、熱被覆での熱によって抱合用繊維が熱収縮して光ファイバ心線を圧迫することがないので、光ファイバの伝送損失を悪化させることがない。
さらに、本発明の光ファイバユニット抱合用繊維は、ケーブル化時の外被樹脂による熱被覆工程の被覆熱によって、低融点成分樹脂が光ファイバユニットの外観形状にフィットする様に成形され、冷却後のケーブルとしての段階において優れた保形性を有することになるため、光ファイバ分岐、接続作業時に外被をはがし、抱合用繊維を部分的に切除しても光ファイバ心線が散けることがなく、かつ暗所においてもカラー識別を的確に行なうことができる。
以下、本発明について実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
また、抱合用繊維としての評価は以下の方法によって行った。
(1)海成分の溶融開始温度評価方法
示差走査熱量計(以後、DSC)を用い、繊維試料7.0mgを室温から昇温条件10℃/分で200℃まで測定したDSCデータから、低融点成分の吸熱開始温度を、海成分の溶融開始温度とした。また、溶融ピーク温度(融点)は吸熱ピークが頂点に達する温度とした。島成分についても吸熱ピークが頂点に達する温度を融点とした。
(2)熱収縮率評価方法
1000mmの長さに切断した繊維を100℃に昇温したオーブン中で3時間養生後取出し、繊維の長さを測定した。その後、次式により、熱収縮率を計算した。
熱収縮率(%)=(1000−養生後の繊維長さ(mm))×100/1000
(3)抱合用繊維の寸法測定方法
長手方向に直交する抱合用繊維(糸)の断面の試料をミクロトームにより調製し、この糸断面試料を平面に固定し、KEYENCE社製デジタルマイクロスコープ(VHX−900)で糸の真上及び真横から観察し、適正な拡大レンズを取り付けたカメラにより撮影した画像をパソコンに取り込み、任意の箇所の長さを基準長と比較することで長さを計測した。長径を幅、短径を厚みとし寸法を測定した。幅寸法は50倍の拡大レンズで画像を撮影し、1/10mmの精度で測定した。
また、厚み寸法は175倍の拡大レンズで画像を撮影し、1/100mmの精度で測定した。糸試料につき1mおきに、5回測定し、その平均値を求めた。
なお、比較例において扁平状海島型着色複合繊維の状態を呈さず融合されていないマルチフィラメント状の抱合用繊維については、正確な幅及び厚みの測定ができないので、「見かけの幅」、「見かけの厚み」と表記して区別した。
(4)識別性評価方法
抱合用繊維によりバインドされた光ファイバユニットからなる光ファイバケーブルを分解し、20ルクスの電灯光の中で目視による抱合用繊維の識別機能の確認を行った。目視は5人で行い、5人が識別できれば○、3人あるいは4人が識別できれば△、識別できた人数が2人以下の場合は×とした。そのうち、○の結果のみを合格とした。
(5)非接着性評価方法
上記(4)同様に光ファイバケーブルを分解し、抱合用繊維(糸)が光ファイバ心線に接着していないか、および抱合用繊維(糸)同士が接着していないかを目視および触診により確認した。接着が無い場合は○、接着がある場合は×とした。○の結果のみを合格とした。
(6)光ファイバユニットの保形性評価方法
上記(4)同様に光ファイバケーブルを分解後、光ファイバユニットを途中切断し、端末の光ファイバ心線が散けない場合は○、散けてしまい、著しく作業性を妨げる場合は×とした。○の結果のみを合格とした。
(7)伝送損失評価方法
ケーブル化後の光ファイバ心線を任意に選択し、OTDR法により安藤電気社製計測器(型式:AQ7250)を用い、測定波長1.55μmで測定し、伝送損失が0.25dB/km以下の場合を良好とした。
実施例1
鞘芯型着色複合紡糸繊維の製造
芯成分のPP樹脂として融点が169℃のアイソタクチックポリプロピレン(プライムポリマー社製、グレード名:S135)を使用し、また、鞘成分としてメタロセン触媒により重合された融点が125℃のエチレン−プロピレンランダム共重合体(以下、「エチレン共重合PP」又は「co-PP樹脂」と称することがある。)(日本ポリプロピレン社製、グレード名:ウィンテックWSX02)を使用し、さらに着色用青色15%MB(東京インキ社製、グレード名:TPM 5BA649 BLUE MF #131)を5%添加し、定法の複合紡糸設備、鞘芯型複合紡糸ノズル(120H)を用い、鞘/芯断面比=4/6で、240℃で紡糸し、排気・風冷による冷却を連続的に行い、繊度が14331dtexの鞘芯型着色複合繊維の未延伸糸を得た。
引き続き、この紡糸未延伸糸の120フィラメントを集束し、蒸気圧が0.52MPa(絶対圧)、154℃の飽和水蒸気圧下の1段で、延伸倍率11倍の延伸を行い、延伸と共に鞘成分のco-PP樹脂で芯成分繊維間を融合一体化したトータル繊度1312dtex、芯成分フィラメント数120本の扁平状繊維を得た。続けて150℃のローラーでプレス(ゲージ圧:0.35Mpa)することによって、幅2.0mm、厚み0.11mmに調整し、鞘成分のco-PP樹脂で融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維を作製した。更に連続してこれを巻き取りテンション0.49Nにて、長さが12インチの紙管に、35kmの長さに巻取った。
これを真空加熱装置にて、真空度(絶対圧)0.05MPa、温度125℃で、30時間アニール処理した。
得られた扁平状海島型着色繊維(以後、単に「糸」と称する場合がある。)は、図1のDSCチャートに示すように、海成分の溶融開始温度が108℃、海成分の溶融ピーク温度が124℃で、島成分の融点は166℃であった。また、図4に示すように着色された鞘成分が一体化して海成分となった扁平状海島型着色複合繊維であることが確認された。100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.51%であった。
得られた抱合用繊維(糸)の原料組成、製造条件及び評価結果をまとめて表1に示す。
光ファイバケーブルの製造
単心の光ファイバ心線20本を引き揃えながら、前記で得られた糸(抱合用繊維)1本で時計方向に巻きピッチが約100mmになるように抱合した。抱合後の光ファイバユニット20の断面は、図5(a−1)及び(a−2)にその集合状態の例を模式的に示すように、光ファイバ心線21を20本集合させたので不定形となった。
次いで、得られた光ファイバユニットを5本収束させ、被覆材として融点範囲が70〜110℃のエチレン・アクリル酸エチル共重合体(日本ユニカー社製、グレード名:NUC9739)を190℃で押出し被覆し、図6に示すような断面構造の100心の光ファイバケーブルを作製した。
この光ファイバケーブルにおいて、光ファイバユニットの抱合用繊維として使用した場合の評価結果を表1に示す。
表1に示すように、光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.19dB/kmと低いレベルであり、したがって抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例2
実施例1において、芯成分として融点256℃のPET(ユニチカ社製、グレード名:SA-1206)を使用し、300℃で紡糸して得た繊度が8412dtexの鞘芯型複合繊維の未延伸糸を、200℃で6倍に乾熱延伸し、繊度が1405dtexで、幅が2.1mm、厚みが0.10mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は111℃、海成分の溶融ピーク温度は127℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.38%であった。
得られた抱合用繊維を用いて、前記同様によってケーブル化し、前記評価方法によって、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.20dB/kmと低いレベルであり、したがって抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例3
実施例1において、芯成分として融点225℃の6ナイロン(Ny6)(宇部興産社製、グレード名:1030B2)を使用し265℃で紡糸して得た繊度が8104dtexの鞘芯型複合繊維の未延伸糸を、200℃で6倍に乾熱延伸し、繊度が1351dtexで、幅が2.0mm、厚みが0.11mmの融合一体化した抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価を実施した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は109℃、海成分の溶融ピーク温度は125℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.43%であった。
得られた抱合用繊維を用い、実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバが散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.19dB/kmと低いレベルであり、したがって抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例4
実施例1において、芯成分のPP樹脂にも実施例1と同じ着色用MBを同じ量を添加し、繊度が1295dtexで、幅が2.2mm、厚みが0.09mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は112℃、海成分の溶融ピーク温度は127℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.56%であった。
得られた抱合用繊維を、実施例1と同様にしてケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバが散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.20dB/kmと低いレベルであり、したがって、抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例5
実施例1において、鞘成分としてco−PP樹脂の融点が144℃のチーグラーナッタ触媒により重合された共重合ポリプロピレン(サンアロマー社製、グレード名:PH943B)を使用し、繊度が1314dtexで、幅が2.3mm、厚みが0.12mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は120℃、海成分の溶融ピーク温度は141℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.64%であった。
得られた抱合用繊維を、実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように、光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバが散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.21dB/kmと低いレベルであり、したがって抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例6
実施例1において、鞘成分として着色用緑色15%MB(東京インキ社製、グレード名:TPM 6BA422 GREEN MF #131)を5%添加し、繊度が5511dtexの鞘芯型複合繊維の未延伸糸を延伸倍率11倍で延伸を行い、繊度を521dtex、幅を0.7mm、厚み0.08mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造し、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は110℃、海成分の溶融ピーク温度は125℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.48%であった。
得られた抱合用繊維を、ケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は、光ファイバが散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性としての伝送損失は0.21dB/kmと低いレベルであり、したがって抱合用繊維が光ファイバを圧迫していることはなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例7
実施例1において、鞘成分として着色用赤色15%MB(東京インキ社製、グレード名:TPM 4BA985 RED MF #131)を5%添加し、繊度が22035dtexの鞘芯型複合繊維の未延伸糸を延伸倍率11倍で延伸を行い、繊度を2026dtex、幅を2.8mm、厚み0.13mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造し、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は111℃、海成分の溶融ピーク温度は124℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.61%であった。
得られた糸を、実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は、光ファイバ心線が散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.19dB/kmと低いレベルであり、したがって、抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例8
実施例1において、真空加熱装置によるアニール処理を、温度125℃で15時間処理し、繊度が1325dtexで、幅が2.2mm、厚みが0.12mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は108℃、海成分の溶融ピーク温度は126℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.80%であった。
得られた抱合用繊維を、実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.23dB/kmと低いレベルであり、したがって抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例9
実施例1において、鞘成分としてチーグラーナッタ触媒によって重合されたco−PP樹脂で、融点が131℃の共重合ポリプロピレン(プライムポリマー社製、グレード名:Y2045GP)を使用し、繊度が1307dtexで、幅が2.3mm、厚みが0.10mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は110℃、海成分の溶融ピーク温度は124℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.64%であった。
得られた抱合用繊維を、実施例1と同様にしてケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は、光ファイバ心線が散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.22dB/kmと低いレベルであり、したがって抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
実施例10
実施例1において、芯成分として融点256℃のPET(ユニチカ社製、グレード名:SA-1206)を使用し、繊度が1373dtexで、幅が2.1mm、厚みが0.11mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維を上下一対の表面にギヤ目形状の付形(成型)ローラーを備えるエンボス付形装置に挿通して、プレス(ゲージ圧:0.30Mpa)しながら、エンボス処理した以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、両面には、長さ0.6mmから0.7mm間隔で凹状のくぼみが形成されており、海成分の溶融開始温度は112℃、海成分の溶融ピーク温度は126℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.40%であった。得られた抱合用繊維の表面写真を図7に示す。また、後述の方法で測定した剛軟度は112mmであった。
得られた抱合用繊維を用いて、前記同様によってケーブル化し、前記評価方法によって、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず、作業性が良好であった。また、ケーブル特性の伝送損失は0.18dB/kmと低いレベルであり、したがって抱合用繊維が光ファイバを圧迫していなかった。また、ケーブル化時の熱による抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかった。
剛軟度の測定方法
日本工業規格JIS−L−1096(2010)、8.21.1に記載のA法(45°カンチレバー法)に準じて測定した。測定用の抱合繊維は、ボビンに巻き取った時の巻癖による湾曲等がないもの、あるいは除去したものを使用した。1本の抱合繊維を長さ方向に移動し、抱合繊維の先端が45°の角度に傾斜した面に、自重で接触するまでの長さを測定した。これを5点の抱合繊維について、それぞれ表とその裏を上側にして合計10点の測定を行い、その平均値を剛軟度(mm)とした。
なお、表1中の評価符号の意味は以下のとおりである。
識別性:20ルクスの電灯光下で、5人で目視観察し、「○:5人が識別可と判定、△:3〜4人が識別可と判定、×:2人以下が識別可と判定。」
保形性(端末状態):「○:散けない、×:散ける。」
非接着性(接着の有無):「○:接着部分なし、×:接着部分あり。」
比較例1
実施例1において、鞘成分への着色用MB添加に代えて、芯成分のみにMBを5%添加し、繊度が1330dtexで、幅が2.4mm、厚みが0.12mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。芯成分のみに着色用青色MBを添加したため、海成分に青色顔料が存在しないために発色性が悪く、識別が困難であった。
得られた抱合用繊維を用いてケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表2にまとめて示す。
表2に示すように、ケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず、また、ケーブル特性の伝送損失は0.20dB/kmと低いレベルであり、ケーブル化時の熱で抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかったが、光ファイバユニット間でのカラー識別性が不良であった。
比較例2
実施例1において、延伸温度を蒸気圧:0.24MPa(絶対圧)、120℃の飽和水蒸気圧下の1段延伸とし、鞘成分を溶融させず、かつ、ローラープレス温度を110℃、真空加熱装置によるアニール処理を、温度110℃で30時間処理とし、繊度を1308dtex、延伸された鞘芯型複合繊維を束ねた状態での見かけの幅を1.7mm、見かけの厚みを0.13mmの融合されていないマルチフィラメント状の糸とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。
得られたマルチフィラメント状の糸は、図2のDSCチャートに示すように、鞘成分の溶融開始温度が110℃、鞘成分の溶融ピーク温度(融点)が144℃で、島成分の融点は173℃であった。鞘成分が延伸以降の過程で溶融状態を経ていないため、鞘成分樹脂の配向結晶化の進行により鞘成分の溶融ピーク温度は実施例1に比べて約20℃上昇する結果であった。
得られた糸は、鞘成分同士の融合一体化がなくマルチフィラメント状であって、バラバラであるため、保形性が悪く、光ファイバユニットを切断後の端末では、光ファイバ心線が散けてしまった。また、糸が散けているとともに、鞘成分樹脂の配向結晶化の進行のため、失透し、カラー識別性が悪い結果であった。
得られた糸を抱合用繊維として用いて、ケーブル化し、各種評価を実施した。
製造条件ならびに各評価結果を表2にまとめて示す。
表2に示すように、ケーブル特性の伝送損失は0.22dB/kmと低いレベルであり、ケーブル化時の熱で抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかったが、鞘成分が融合一体化しておらず、光ファイバユニット間での識別性は不良であった。更にケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けてしまい作業性が不良であった。
比較例3
実施例1において、鞘成分としてco−PP樹脂の融点が156℃のチーグラーナッタ触媒により重合された共重合ポリプロピレン(サンアロマー社製、グレード名:PM923V)を使用し、繊度を1327dtex、延伸された鞘芯型複合繊維を束ねた状態での見かけの幅を1.9mm、見かけの厚みを0.13mmの融合されていないマルチフィラメント状の糸とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。
得られたマルチフィラメント状の糸は、鞘成分の溶融開始温度が155℃、鞘成分の溶融ピーク温度(融点)が170℃で、鞘成分樹脂の融点が高く、延伸温度条件が154℃で、鞘成分としてのco−PP樹脂の融点の156℃より低いため融合一体化しておらず、単糸同士がバラバラなため、保形性が悪く、光ファイバユニットを切断後の端末で光ファイバ心線が散けてしまうものであった。また、保形性不良だけでなく、延伸以降の過程で鞘成分が溶融状態を経ていないため、延伸による鞘成分樹脂の配向結晶化の進行による失透の悪影響を受け、カラー識別性が悪い結果であった。本比較例3では、飽和水蒸気圧を上昇させ、鞘成分を延伸融合するためには176℃程度の高圧飽和水蒸気が必要であり、芯成分が実施例1のアイソタクチックポリプロピレン樹脂では延伸不能であった。
得られた糸を抱合用繊維として用いて、実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表2にまとめて示す。
表2に示すように、ケーブル特性の伝送損失は0.22dB/kmと低いレベルであり、ケーブル化時の熱で抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかったが、鞘成分が一体化しておらず、光ファイバユニット間での識別性は不良であった。更にケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けてしまい作業性が不良であった。
比較例4
実施例1において、繊度が3330dtexの鞘芯型複合繊維の未延伸糸を延伸倍率11倍で延伸し、繊度を324dtex、幅を0.3mm、厚みを0.05mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は110℃、海成分の溶融ピーク温度は124℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.43%であったが、抱合用繊維の幅が狭いため、識別が困難であった。
得られた抱合用繊維を用いて実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表2にまとめて示す。
表2に示すように、ケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず、また、ケーブル特性の伝送損失は0.20dB/kmと低いレベルであり、ケーブル化時の熱で抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかったが、光ファイバユニット間での識別性は不良であった。
比較例5
実施例1において、繊度が27521dtexの鞘芯型複合繊維の未延伸糸を延伸倍率11倍で延伸し、繊度を2519dtex、幅を3.3mm、厚みを0.18mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は109℃、海成分の溶融ピーク温度は125℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.83%であったが、抱合用繊維の幅が広いため、光ファイバ心線束への巻付け作業の際に、正確に10度の角度をもって巻き弛みなく螺旋状に巻き上げることが困難であり、抱合用繊維の巾端部にたるみによる盛り上がり、シワが発生した。これが光ファイバを圧迫することとなり、結果として光ファイバの伝送損失を悪化させる結果であった。
得られた抱合用繊維を用いて実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表2にまとめて示す。
表2に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず作業性が良好であった。また、ケーブル化時の熱で抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかったが、ケーブル特性の伝送損失は0.35dB/kmと大きな伝送損失が生ずる結果であった。
比較例6
実施例1において、真空加熱装置によるアニール処理を、温度70℃で30時間処理とし、繊度を1322dtex、幅を2.4mm、厚みを0.11mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。得られた抱合用繊維の、海成分の溶融開始温度は112℃、海成分の溶融ピーク温度は126℃であったが、100℃、3時間養生後の熱収縮率は1.20%であり、極めて大きな熱収縮率であった。
得られた抱合用繊維を用いて実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表2にまとめて示す。
表2に示すように光ファイバユニット間での識別性は良好で、ケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず作業性が良好であった。また、ケーブル化時の熱で抱合用繊維同士、あるいは抱合用繊維と光ファイバ心線との接着は認められなかったが、ケーブル特性の伝送損失は0.37dB/kmと大きな伝送損失が生ずる結果であった。これはケーブル化時の外被樹脂被覆の熱によって、抱合用繊維が収縮したため、光ファイバへの圧迫が生じ、伝送損失を増大、悪化せしめた結果である。
比較例7
実施例1において、鞘成分として融点が113℃の直鎖低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製、グレード名:1018G)を使用し、蒸気圧が0.40MPa(絶対圧)、145℃の飽和水蒸気圧下の1段で、繊度が14360dtexの鞘芯型複合繊維の未延伸糸を延伸倍率11倍で延伸し、真空加熱装置によるアニール処理を、温度110℃で30時間処理とし、繊度を1308dtex、幅を2.4mm、厚みを0.10mmの融合一体化した扁平状海島型着色複合繊維による抱合用繊維とした以外は実施例1と同様に製造、評価した。
得られた抱合用繊維は、図3のDSCチャートに示すように、海成分の溶融開始温度が69℃、海成分の溶融ピーク温度が109℃、島成分の融点が173℃であり、100℃、3時間養生後の熱収縮率は0.76%であった。
得られた抱合用繊維を用いて実施例1と同様にケーブル化し、各種評価を実施した。製造条件ならびに各評価結果を表2にまとめて示す。
表2に示すようにケーブル化後の保形性は光ファイバ心線が散けず良好であり、ケーブル特性の伝送損失も0.20dB/kmと低いレベルであった。しかし、ケーブル化時の外被樹脂被覆の熱によって、隣接するユニットの抱合用繊維同士、繊維とファイバとの接着が認められ、その結果、ユニット間の識別性及び作業性が著しく悪化する結果であった。
なお、表2中の評価符号は表1と同じである。
本発明の光ファイバユニット抱合用繊維は、暗所での作業でも識別可能な発色性、光ファイバユニットとして保形性、低伝送損失性、抱合用繊維同士や光ファイバ心線との非接着性等の優れた機能を有し、光ケーブルを構成する光ファイバユニットの抱合用繊維として有効に利用できる。

Claims (3)

  1. 鞘成分樹脂と、前記鞘成分樹脂の融点より20℃以上高い樹脂融点を有する芯成分樹脂とを備えた、熱可塑性樹脂からなる鞘芯型着色複合紡糸繊維を複数本集束し、
    前記鞘成分の融点以上、且つ、前記芯成分の融点未満の温度で延伸しつつ前記鞘成分を融合一体化した海成分と、該海成分に該芯成分樹脂からなる繊維が島状に分散した島成分とを有する扁平状海島型着色複合繊維からなり、
    前記鞘芯型着色複合紡糸繊維は、少なくとも前記鞘成分に配合された顔料により着色されてなり、
    前記扁平状海島型着色複合繊維が以下の(1)〜(3)を満たすことを特徴とする光ファイバユニット抱合用繊維。
    (1)前記扁平状海島型着色複合繊維の海成分の溶融開始温度が100℃以上で、且つ、溶融ピーク温度が120〜150℃である。
    (2)前記扁平状海島型着色複合繊維の幅が0.5〜3.0mm、厚みが0.15mm以下である。
    (3)前記扁平状海島型着色複合繊維を100℃で3時間加熱した後の熱収縮率が1.0%以下である。
  2. 前記鞘芯型着色複合紡糸繊維の鞘成分樹脂がポリエチレン、エチレン又はブテンとプロピレンとの2元共重合体、及びエチレンとブテン及びプロピレンとの3元共重合体から選ばれる単独あるいはこれらの混合体であり、芯成分樹脂が結晶性ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリアミドから選択される1種である請求項1に記載の光ファイバユニット抱合用繊維。
  3. 前記鞘芯型着色複合紡糸繊維の鞘成分樹脂が、メタロセン触媒によって重合されたエチレン−プロピレンランダム共重合体である請求項1又は2に記載の光ファイバユニット抱合用繊維。
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