JP5707200B2 - 密閉容器開蓋装置及び移し替え装置 - Google Patents
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Description
ここで、相対中圧又は相対低圧とは、開放空間と閉鎖空間との関係における相対的な高低を表現するものである。それを踏まえて、例えば、相対中圧とは、外界に開放され大気圧と同等の気圧であり、相対低圧とは、外界から隔され開放空間の気圧よりも低くなる様に調整された気圧である。
また、閉鎖空間に、蓋開閉手段を具備し、当該蓋開閉手段は、蓋を保持する蓋ホルダと、当該蓋ホルダに開閉運動をさせる駆動手段を備えている。
蓋ホルダは、蓋周縁部の側面及び表面、並びに封鎖部の表面を覆う保持空間と、当該保持空間へ蓋を引き寄せる定着手段を備えると共に、前記保持空間を相対高圧とする保持調圧手段を備えている。
例えば、本発明による第一の移し替え装置として、開放空間に、貫通孔へ密閉容器の開口部周縁部を送り入れる容器装填手段を備え、閉鎖空間に、密閉容器へ内容物を入れる供給手段を備え、前記供給手段は、内容物の投入時において密閉容器の開口部周縁部の内面に密着又は遊嵌する供給口を備える構成を持つ密閉容器への移し替え装置が実現できる。
本発明による開蓋装置は、図7に示す密閉容器の開蓋に用いるものである。
当該密閉容器は、有底円筒状の容器本体2と、その開口部を封じる蓋1を有するドラムである。当該密閉容器には、その密閉状態を維持すべくロックバンド9等の開蓋防止手段を適宜付設する。
前記開放空間Aは、外気が流通する大気圧下にある領域であって、閉鎖空間Bは、外装(図示省略)や隔壁C等によって外気から遮断され、大気圧より相対的に低い気圧となる様に吸気された領域である。
図1乃至図6に示す開蓋装置では、定型の隔壁Cを定位置に水平に設定し、開放空間Aから閉鎖空間Bへの気流の流れを消失させない幅のガイド面Eが設けてある。
蓋ホルダ3aは、蓋が納まる保持空間3bと、当該保持空間3bへ蓋1を引き寄せる定着手段3cを備える。保持空間3bは、引き寄せた蓋1の、周縁部1bの側面及び表面、並びに封鎖部1aの表面を覆い得る面積と奥行きを有する。
この様に、当該例における蓋ホルダ3aは、蓋1が遊嵌する開口部を備え、開蓋動作の一部において、容器装填手段4で差し上げられた密閉容器の蓋1を貫通孔Dの閉鎖空間B側で捕らえる位置(以下捕捉位置と記す)を採る。
シリンダは、蓋ホルダ3aの中央にそのロッド3gが保持空間3bに密封される様に固定され、当該シリンダのロッド3gが保持空間3bの内部で蓋ホルダ3aの開口部に対して進退する様に固定したものである。
尚、蓋1の封鎖部1aの表面にフックやリングを有する場合には、吸盤3fに換えてリングやフックをロッド3gの先端に固定しても良い。
当該例の保持調圧手段3dは、保持空間3bに給気管を接続し、保持空間3bの内気圧を読み取りつつ、給気量の調整を以って保持空間3b内を所定の相対高圧(閉鎖空間の気圧よりも高い気圧)に維持するものである。
境界調圧手段Fは、隔壁C内に配管を施し、ガイド面Eの幅に応じて当該ガイド面Eの中間位を相対高圧で空気を排出する給気孔を散設したものである。
境界調圧手段Fの付設によって、仮に、ガイド面Eの幅を比較的広くとったとしても、開放空間Aから閉鎖空間Bへの気流の流れを消失させない効果を得ることができる(図5参照)。
また、開放空間Aから閉鎖空間Bへの気流と相俟って、有害物質の開放空間Aへの流入、容器本体2の開口部周縁部2aの側面への有害物質の付着、及びガイド面Eへの有害物質の付着を防止することができる。
図1及び図5の例は、有害物質等からなる内容物Xの収集現場において密閉容器へ内容物Xを移し替える移し替え装置の第一の実施の形態を示すものであり、閉鎖空間に、密閉容器へ内容物Xを入れる供給手段5を備えたものである。
当該例の隔壁Cは、気密シートC1と、当該気密シートC1の一部に気密状態で固定されたガイドリングC2からなる。
即ち、この例の閉鎖空間Bは、移し替え装置、又は当該装置を含むシステム全体を、有害物質が外へ出ない様に覆う外装(図示省略)の一部に、密閉容器の内容物Xを投入する際の便宜として、変形自在の隔壁Cを形成する手法を採ったものである。
また、この例では、第一の実施の形態で備えていた供給手段5に換えて、投入された密閉容器の内容物を受ける受入器6を閉鎖空間Bに備え、前記受入器6へ開口部が向いて内容物Xが落下する様に密閉容器を傾斜させる(図7(C)参照)容器傾倒手段7を開放空間Aに備える。
支持フレーム8は、ガイドリングC2と一体的に固定された保持フレームであって、密封容器を貫通孔Dの貫通方向に起立した状態で保持すると共に、開放空間Aにおける貫通孔Dの真下(或いは正対する位置)から、開蓋前の密閉容器を、その蓋1のみが隔壁Cの汚染面から露出するに至るまで差し上げる容器装填装置4を一体的に備えたものである。容器傾倒手段7の動作に鑑み、支持フレーム8の保持フレームにあっては、当該容器傾倒手段7が傾倒した際にあっても密閉容器の脱落又は動揺が回避できる構造を選択する。
ガイド面Eと容器本体2の隙間にあっても、開放空間Aを相対中圧とし、閉鎖空間Bを相対低圧とすることによって、開放空間Aから閉鎖空間Bへ向かう気流が生じ、有害物質の貫通孔Dや開放空間Aへの流入が防止される(図4(B)、図6(B)参照)。
当該例にあっても、その際、保持空間3bは、保持調圧手段3dによって、給気量の調整を以って保持空間3b内は所定の相対高圧に維持され、蓋1の側面と保持空間3bの内側壁の隙間(給気によってはじめて生じる隙間でも良い)おいては、保持空間3bを相対高圧とし、閉鎖空間Bを相対低圧とすることによって、開放空間Aから閉鎖空間Bへ向かう気流が生じ、有害物質の保持空間3bへの流入が防止される(図4(B)、図6(B)(C)参照)。
2 容器本体,2a 開口部周縁部,
3 蓋開閉手段,
3a 蓋ホルダ,3b 保持空間,3c 定着手段,3d保持調圧手段,
3e 吸着プレート,3f 吸盤,3g ロッド,
4 容器装填手段,4a ステージ,
5 供給手段,5a 供給口,5b ホッパ,5c 気流制御板,
6 受入器,
7 容器傾倒手段,7a 旋回アーム,7b 傾動手段,
8 支持フレーム,
9 ロックバンド,
A 開放空間,B 閉鎖空間,
C 隔壁,C1 気密シート,C2 ガイドリング,
D 貫通孔,E ガイド面,F 境界調圧手段,X 内容物,
Claims (4)
- 封鎖部(1a)の下面全域が容器本体(2)の内部に封入し周縁部(1b)の下面が容器本体(2)の開口部側の端面に密着する蓋(1)を備えた密閉容器の開蓋装置であって、
相対中圧な開放空間(A)、及び相対低圧な閉鎖空間(B)、並びに双方を仕切る隔壁(C)を備え、
隔壁(C)に、蓋(1)が通過し容器本体(2)の開口部周縁部(2a)を取り囲む貫通孔(D)を備え、
隔壁(C)は、前記貫通孔(D)に面し前記容器本体(2)の開口部周縁部(2a)の側面と近接するガイド面(E)を備え、
閉鎖空間(B)に、蓋開閉手段(3)を具備し、
蓋開閉手段(3)は、蓋(1)を保持する蓋ホルダ(3a)と、当該蓋ホルダ(3a)に開閉運動をさせる駆動手段を備え、
蓋ホルダ(3a)は、蓋(1)の周縁部(1b)の側面及び表面、並びに封鎖部(1a)の表面を覆う保持空間(3b)と、当該保持空間(3b)へ蓋(1)を引き寄せる定着手段(3c)を備えると共に、保持空間(3b)を相対高圧とする保持調圧手段(3d)を備えることを特徴とする密閉容器開蓋装置。 - 前記ガイド面(E)に、当該ガイド面(E)の近傍を相対高圧とする境界調圧手段(F)を備える前記請求項1記載の密閉容器開蓋装置。
- 前記請求項1又は請求項2のいずれかに記載の密閉容器開蓋装置を備えた移し替え装置であって、
開放空間(A)に、貫通孔(D)へ密閉容器の開口部周縁部(2a)を送り入れる容器装填手段(4)を備え、
閉鎖空間(B)に、密閉容器へ内容物を入れる供給手段(5)を備え、
前記供給手段(5)は、内容物の投入時において密閉容器の開口部周縁部(2a)の内面に密着又は遊嵌する供給口(5a)を備えることを特徴とする移し替え装置。 - 前記請求項1又は請求項2のいずれかに記載の密閉容器開蓋装置を備えた移し替え装置であって、
閉鎖空間(B)に、投入された密閉容器の内容物を受ける受入器(6)を備え、
開放空間(A)に、前記受入器(6)へ開口部が向いて内容物が落下する様に密閉容器を傾斜させる容器傾倒手段(7)を備え、
前記隔壁(C)は、気密シート(C1)と、当該気密シート(C1)の一部に気密状態で固定されたガイドリング(C2)からなり、
ガイドリング(C2)は、前記貫通孔(D)を備えると共に、当該貫通孔(D)に面し前記容器本体の開口部周縁部(2a)の側面と近接するガイド面(E)を備え、
前記容器傾倒手段(7)は、前記ガイドリング(C2)と、当該ガイドリング(C2)に密閉容器を固定する支持フレーム(8)と、当該ガイドリング(C2)及び支持フレーム(8)に一体的な傾倒運動をさせる傾動手段(7b)を備えることを特徴とする移し替え装置。
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