JP5706270B2 - 警報システム、及び警報器 - Google Patents
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以下、本実施の形態1では、電池で駆動されて無線通信を行う火災警報器からなる警報システムに本発明を適用した場合を例に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る警報システム200の構成を示す図である。警報システム200は、複数の火災警報器100で構成される。これらの各火災警報器100は、それぞれ火災を検出する機能を有するとともに、独自に警報する機能を有している。
図2において、火災警報器100は、制御回路1、電池2、電源回路3、電池電圧検出回路4、送受信回路5、アンテナ6、火災検出回路7、警報音制御回路8、表示灯回路9を備える。
また、記憶部11は、連動警報として、火元の警報器と自己の警報器との設置距離を教示するための連動警報メッセージを複数記憶する連動警報メッセージ記憶部12を有している(詳細は後述する)。
次に、火災警報器100の送信動作と受信動作について説明する。図3は、実施の形態1に係る火災警報器100の送信動作を示すタイミングチャート、図4は、実施の形態1に係る火災警報器100の受信動作を示すタイミングチャートである。
図3に示すように、後述する状態信号や連動信号等の信号を送信する場合には、制御回路1は送信回路51を制御して、信号を送信する送信期間と信号の送信を停止する送信休止期間とを交互に繰り返して実行させる。本実施の形態1では、標準規格RCR STD−30に準拠し、送信時間が3秒以下、かつ、送信休止時間が2秒以上となるように送信処理を行う。図3に示すように、例えば送信期間Tx1、送信休止期間ST1、送信期間Tx2、送信休止期間ST2、送信期間Tx3の順に3つの送信期間と2つの送信休止期間とを繰り返す。本実施の形態1ではこれらをまとめて送信1ブロックと称し、この1ブロックが本発明の「所定の送信パターン」に相当する。連動信号の送信や定期送信の動作にて状態信号等を送信する場合には、1ブロック単位で送信動作を行う。なお、本実施の形態では、送信期間Tx1、Tx2、Tx3においては受信回路52による受信処理を行わず、また、送信休止期間ST1、ST2においても、受信回路52による受信処理を行わない。例えば、送信1ブロックは、送信期間Tx1=3秒、送信期間Tx2=2.5秒、送信期間Tx3=3秒、送信休止期間ST1=2秒、送信休止期間ST2=2秒と設定する。つまり、送信1ブロック=12.5秒である。
図4に示すように、制御回路1は、受信回路52を間欠受信間隔Ts(例えば、7秒)毎に起動させ、間欠受信F1、F2、F3...を行う。そして、所定の無線信号が受信できるか否かをチェックし、当該無線信号が検出できた場合には受信処理を行う。当該無線信号が検出できなければ、受信回路52の動作を停止させる。このように、間欠受信間隔Ts毎に受信回路52を起動させ、その他の場合は停止状態としておくことで、受信回路52の消費電流量を大幅に低減することができる。なお、火災警報器100は、間欠受信間隔Tsが7秒で、前記送信1ブロックにおける送信休止期間ST1の始まりから送信休止期間ST2の終わりまでの期間が、間欠受信間隔Tsよりも短い6.5秒に設定されているため、他の火災警報器100から送信される無線信号を、送信1ブロック中の送信期間Tx1、Tx2、Tx3のいずれかで受信することができる。しかしながら、送信動作として所定の送信パターン(送信期間と送信休止期間の関係)、受信動作としての間欠受信間隔Tsは、上記に限定されなくてもよい。
上記のように構成された火災警報器100からなる警報システム200においては、各火災警報器100の状態を確認するため、火災監視(定常状態)中に、状態確認のための定期送信を行っている。
まず、親器A(火災警報器A)が、子器に対して実施する定期送信について説明する。
親器Aは、所定時間G1毎に、自身が属するグループID、送信元を識別するための自己アドレス、送信先アドレス、及び自身の状態を含む情報を、状態信号としてグループ内の全ての子器B〜E(火災警報器B〜E)に対して一斉に送信する。
次に、子器B〜Eが、親器Aに対して実施する定期送信について説明する。
子器B〜Eは、所定時間G3毎に、自身が属するグループID、送信元を識別するための自己アドレス、送信先アドレス、及び自身の状態を含む情報を、状態信号として親器Aに対して送信する。なお、子器B〜Eのアドレスや製造番号等に基づいてランダムに発生させた遅延時間を所定時間G3に増減させ、各子器B〜Eの定期送信タイミングをずらすようにしてもよい。このようにすることで、子器B〜Eが同時に定期送信を行うことによる混信が発生する確率を低減することができる。
次に、火災監視(定常状態)中に、警報システム200の監視領域において火災が発生した場合の動作概要を説明する。
親器Aが設置された環境で火災が発生すると、親器Aは、火災検出回路7により火災を検出し、警報音制御回路8や表示灯回路9を制御して音声や表示灯によって、火元警報を報知する。火元警報メッセージとしては、例えば、「この部屋で火事です」である。
図5は、連動警報メッセージ記憶部12に格納された電界強度対照テーブル21の構成を説明する図である。電界強度対照テーブル21は、火災警報器100の製造時(工場出荷時)に予め連動警報メッセージ記憶部12に格納されており、連動信号の電界強度が、あるレベルのときにどの連動警報メッセージを選択すべきかを示すデータである。電界強度対照テーブル21は、電界強度レベル領域21a、連動警報メッセージ領域21bを有している。電界強度レベル領域21aには無線信号の電界強度が複数のレベルに分かれて格納されている。ここでは、例えば、強度レベルA以上、強度レベルA未満の2つのレベルに分類されている。そして、連動警報メッセージ領域21bは、各電界強度レベルに対応した複数の連動警報メッセージとして、連動警報メッセージ[1]「近くの部屋で火事です」、[2]「遠くの部屋で火事です」が記憶されている。
まず、子器B〜Eは、連動信号を受信したか否かを判断する(S10)。連動信号を受信した場合(S10、Yes)、電界強度測定部53により、連動信号の電界強度を測定し、電界強度レベルKが所定のレベルA以上か否かを判断する(S11)。電界強度レベルKが所定のレベルA以上の場合(S11、Yes)、連動警報メッセージ記憶部12から連動警報メッセージ[1]を選択して(S12)、連動警報メッセージ[1]「近くの部屋で火事です」を報知する(S13)。また、電界強度レベルKが所定のレベルA未満の場合(S11、No)、連動警報メッセージ記憶部12から連動警報メッセージ[2]を選択して(S14)、連動警報メッセージ[2]「遠くの部屋で火事です」を報知する(S13)。
また、子器B〜Eは、連動信号を受信しなかった場合(S10、No)、連動転送信号を受信したか否かを判断する(S15)。連動転送信号を受信した場合(S15、Yes)、連動転送信号の電界強度を測定することなく、無条件に、連動警報メッセージ記憶部12から連動警報メッセージ[2]を選択して(S16)、連動警報メッセージ[2]「遠くの部屋で火事です」を報知する(S13)。また、連動転送信号を受信しなかった場合(S15、No)、連動警報処理を終了する。
以下、実施の形態2について説明するが、実施の形態1と異なる点について、以下に詳細に説明し、同様の点については説明を省略する。
次に、火災監視(定常状態)中に、警報システムの監視領域において火災が発生した場合の動作概要を説明する。ここでは、一例として、火災警報器Bが火災を検出した場合の連動信号の送受信動作を説明する。
図7は、連動警報メッセージ記憶部12に格納された転送回数対照テーブル22の構成を説明する図である。転送回数対照テーブル22は、火災警報器100の製造時(工場出荷時)に予め連動警報メッセージ記憶部12に格納されており、連動信号の転送回数が、ある回数のときにどの連動警報メッセージを選択すべきかを示すデータである。転送回数対照テーブル22は、転送回数領域22a、連動警報メッセージ領域22bを有している。転送回数領域22aには連動信号の転送回数が複数のレベルに分かれて格納されている。ここでは、例えば、転送回数B回未満、転送回数B回以上の2つのレベルに分類されている。そして、連動警報メッセージ領域22bは、転送回数のレベルに対応した複数の連動警報メッセージとして、連動警報メッセージ[1]「近くの部屋で火事です」、[2]「遠くの部屋で火事です」が記憶されている。
まず、火災警報器100は、連動信号を受信したか否かを判断する(S20)。連動信号を受信した場合(S20、Yes)、連動信号の転送回数Lが所定の回数B未満か否かを判断する(S21)。転送回数Lが所定の回数B未満の場合(S21、Yes)、連動警報メッセージ記憶部12から連動警報メッセージ[1]を選択して(S22)、連動警報メッセージ[1]「近くの部屋で火事です」を報知する(S23)。また、転送回数Lが所定の回数B以上の場合(S21、No)、連動警報メッセージ記憶部12から連動警報メッセージ[2]を選択して(S24)、連動警報メッセージ[2]「遠くの部屋で火事です」を報知する(S23)。また、連動信号を受信しなかった場合(S20、No)、連動警報処理を終了する。
以下、実施の形態3について説明するが、実施の形態2と異なる点は、実施の形態2の転送回数対照テーブル22の代わりに、図9のアドレス対照テーブル23を備えたことであり、それ以外は実施の形態2と同様であるので、説明を省略する。
図9は、連動警報メッセージ記憶部12に格納されたアドレス対照テーブル22の構成を説明する図である。ここでは、一例として、火災警報器Eのアドレス対照テーブル22を用いて説明する。
まず、火災警報器100は、連動信号を受信したか否かを判断する(S30)。連動信号を受信した場合(S30、Yes)、連動警報メッセージ記憶部12から、連動信号に付与された火元アドレスに対応した連動警報メッセージを選択し(S31)、当該対応する連動警報メッセージを報知する(S32)。また、連動信号を受信しなかった場合(S30、No)、連動警報処理を終了する。図9に示す例では、火災警報器Eは、火元の火災警報器100が火災警報器A、D(アドレスAD=1、4)の場合は、連動警報メッセージ[1]「近くの部屋で火事です」を報知し、一方、火元の火災警報器100が火災警報器B、C(アドレスAD=2、3)の場合は、連動警報メッセージ[2]「遠くの部屋で火事です」を報知する。
Claims (5)
- 設置環境の異常を検出する状態検出部と、
無線信号を送受信する送受信部と、
前記状態検出部で設置環境の異常を検出したことを報知する報知手段と、
前記状態検出部が異常を検出すると、前記報知手段を駆動させて、自己の状態検出部で設置環境の異常を検出したことを示す火元警報を報知させるとともに、他の全ての警報器の報知手段を駆動させるために、異常の発生を通知する連動信号を、前記送受信部から他の全ての警報器に対して送信させ、前記送受信部が他の警報器から送信される連動信号を受信すると、前記報知手段を駆動させて、他の警報器の状態検出部で設置環境の異常を検出したことを示す連動警報を報知させる制御部と、
を有する複数の警報器を備え、
前記複数の警報器のうちの一台を親警報器とし、他の警報器を子警報器とし、
前記親警報器は、複数の子警報器全ての無線信号の送信範囲が重複する領域に配置され、
前記親警報器の送受信部は、複数の子警報器全てを無線信号の送信範囲内に含み、
前記親警報器の制御部は、前記子警報器から送信された前記連動信号を受信すると、他の全ての子警報器の報知手段を駆動させるために、連動転送信号を他の全ての子警報器に対して送信させ、
前記子警報器の制御部は、前記連動転送信号を受信すると、前記報知手段を駆動させて、前記連動警報を報知する、
前記複数の警報器の間で無線信号を送受信する警報システムにおいて、
前記連動警報として、火元の警報器と自己の警報器との設置距離を教示するための連動警報メッセージを複数記憶する連動警報メッセージ記憶部、を備え、
前記制御部は、
前記送受信部が前記連動信号を受信したときは、前記連動警報メッセージ記憶部を参照し、前記連動信号を送信した火元の警報器と自己の警報器との設置距離に対応した連動警報メッセージを選択し、
前記子警報器の前記送受信部が前記連動信号を受信するよりも前に前記連動転送信号を受信したときは、当該子警報器の前記連動警報メッセージ記憶部を参照し、前記複数の連動警報メッセージのうち、前記連動信号を送信した火元の警報器と自己の警報器との設置距離が一番遠くなるように教示する連動警報メッセージを選択して、
前記報知手段から報知させる
ことを特徴とする警報システム。 - 前記複数の警報器は、
前記送受信部が他の警報器から受信した無線信号の電界強度を測定する電界強度測定部を備え、
前記連動警報メッセージ記憶部は、前記電界強度測定部が測定した無線信号の電界強度と複数の連動警報メッセージとの電界強度対照テーブルを記憶するものであり、
前記制御部は、前記送受信部が前記連動信号を受信して、前記連動警報メッセージ記憶部を参照するときに、前記電界強度測定部が測定した連動信号の電界強度に応じて、前記連動信号を送信した火元の警報器と自己の警報器との設置距離に対応した連動警報メッセージを選択して、前記報知手段から報知させることを特徴とする請求項1記載の警報システム。 - 前記複数の警報器は、他の警報器との間で、定期的に無線信号を送受信する定期監視を行うものであって、
前記送受信部が他の警報器から受信した無線信号の電界強度を測定する電界強度測定部と、
前記電界強度測定部が測定した電界強度の履歴を、他の警報器毎に格納する電界強度履歴記憶部と、
を備え、
前記連動警報メッセージ記憶部は、前記電界強度測定部が測定した無線信号の電界強度と複数の連動警報メッセージとの電界強度対照テーブルを記憶するものであり、
前記制御部は、前記送受信部が前記連動信号を受信して、前記連動警報メッセージ記憶部を参照するときに、前記電界強度履歴記憶部に格納された、前記連動信号を送信した火元の警報器における電界強度の履歴に応じて、前記連動信号を送信した火元の警報器と自己の警報器との設置距離に対応した連動警報メッセージを選択して、前記報知手段から報知させることを特徴とする請求項1記載の警報システム。 - 前記連動警報メッセージ記憶部は、他の警報器のアドレスと複数の連動警報メッセージとのアドレス対照テーブルを記憶するものであり、
前記制御部は、前記送受信部が他の警報器から送信される連動信号を受信して、前記連動警報メッセージ記憶部を参照するときに、連動信号を送信した警報器のアドレスに応じて、前記火元の警報器と自己の警報器との設置距離に対応した連動警報メッセージを選択して、前記報知手段から報知させることを特徴とする請求項1記載の警報システム。 - 無線信号を受信する受信部と、
他の警報器が設置環境の異常を検出したことを報知する報知手段と、
前記受信部が他の警報器から送信される連動信号を受信すると、前記報知手段を駆動させて、他の警報器が設置環境の異常を検出したことを示す連動警報を報知させる制御部と、
前記連動警報として、火元の警報器と自己の警報器との設置距離を教示するための連動警報メッセージを複数記憶する連動警報メッセージ記憶部、を備え、
前記制御部は、
前記受信部が前記連動信号を受信したときに、前記連動警報メッセージ記憶部を参照し、前記連動信号を送信した火元の警報器と自己の警報器との設置距離に対応した連動警報メッセージを選択し、
前記受信部が前記連動信号を受信するよりも前に、
自己以外の警報器全ての無線信号の送信範囲が重複する領域に配置されるとともに自己以外の警報器全てを無線信号の送信範囲内に含み、他の警報器から送信された前記連動信号を受信すると、全ての警報器の前記報知手段を駆動させるために、前記火元の警報器と自己以外の全ての警報器に対して連動転送信号を送信する親警報器からの前記連動転送信号を、受信したときに、
当該警報器の前記連動警報メッセージ記憶部を参照し、前記複数の連動警報メッセージのうち、前記連動信号を送信した火元の警報器と自己の警報器との設置距離が一番遠くなるように教示する連動警報メッセージを選択して、
前記報知手段から報知させることを特徴とする警報器。
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