JP2015023358A - 無線防災システム - Google Patents

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Abstract

【課題】センサノードから電波中継ノード又は無線防災ノードに無線信号を送信する送信電力を通信距離や通信環境に応じて最適化することを可能とする。
【解決手段】無線防災システムを複数の無線式感知器16-11~34、電波中継器14-1~3、無線受信用中継器12-1~3及び受信機10で構成する。無線式感知器16-11は、所定周期毎に、通信試験を示す無線信号を送信する。電波中継器14-1は自己に割り当てられた無線式感知器16-11からの通信試験無線信号を受信した場合、その受信強度を含む確認応答の無線信号を送信する。無線式感知器16-11は、自己に割り当てられた電波中継器14-1から受信した確認応答の無線信号に含まれる受信強度に基づき、自己の送信出力を1mW〜1000mWの範囲で多段階に調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線式感知器などのセンサノードから無線送信された火災を示す電文を別のノードに伝送する無線防災システムに関する。
従来、火災を監視する無線防災システムの例としては、ビルの各フロアといった警戒区域にセンサノードとしての複数の無線式感知器を設置し、無線式感知器で火災を検出した場合、火災を示す電文信号(以下、単に「電文」という)をフロア単位に設置した無線防災ノードとしての無線受信用中継器に無線送信する。また途中に無線中継ノードとなる電波中継器を設置し、無線式感知器からの電文を中継する。
無線受信用中継器は受信機からの感知器回線に接続されており、火災を示す電文を受信すると、リレー接点やスイッチング素子のオンにより感知器回線に発報電流を流して火災発報信号を受信機に送信する。受信機は、この火災発報信号を受信すると、音響等の手段により火災警報を出す。
このような無線防災システムによれば、一般的に天井裏等に敷設される感知器回線の一部を不要にでき、配線工事が簡単になり、感知器の設置場所も配線等の制約を受けずに決めることができる。また、感知器増設等のシステム変更にも容易に対応できる。
無線防災システムを構成する無線式感知器、電波中継器及び無線受信用中継器は、426MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)に基づき無線信号を送受信している。
STD−30は空中線電力が10mW以下であり、近い将来、改訂により1W以下とすることが予定されており、426.250MHz以上で426.8375MHz以下の周波数の電波を使用する場合はキャリアセンスが義務づけられていないことから、この周波数の電波を使用することで、キャリアセンスを行うことなく無線送信を行っている。なお、キャリアセンスとは、無線送信を行う際に、他局が送信した同一の搬送周波数の電波の受信レベルを検知し、この受信レベルが所定閾値以上である場合には無線送信を行わず、受信レベルが所定閾値未満の場合に無線送信を行い、同一の搬送周波数の電波の衝突を回避することをいう。
また、STD−30では、キャリアセンスが義務づけられていないことに伴い、電波を発射してから3秒以内にその電波の発射を停止し、且つ、2秒を経過した後でなければその後の発射を行わないことが義務付けられている。以下、電波を発射することのできる3秒の時間を送信割当時間といい、電波の発射を停止する2秒の時間を送信休止時間という。このためSTD−30は、所定の送信割当時間に続いて所定の送信休止時間を必要とする通信方式ということができる。
特開平5−274580号公報 特開2001−292089号公報 特開2011−071598号公報
このような無線防災システムでセンサノードとして使用する無線式感知器は、電源の確保を不要にして設置の自由度を高めるために電池電源としており、監視状態における消費電力の低減等により例えば10年を超える電池寿命を保証している。また、無線式感知器の送信電力は十分な通信可能距離を確保するために現在のSTD−30で使用可能な最大電力である10mWに固定して使用し、無線受信用中継器までの通信距離が長い場合には、電波中継器を間に設置して中継送信を行うことで対応している。
この無線防災システムでは、無線式火災感知器は、デザイン的にアンテナを筐体内部に収納するため、長いアンテナを設置する事ができない。そのため、アンテナが短くなるため、電波の放射効率が低下してしまう。外部の露出した様な放射効率の良いアンテナと比較すると、10〜100倍程度の損失となる。この損失をふまえて、近年、アンテナの効率に見合った出力を出すことがSTD−30において改正が行われ、送信電力が1W以下(実効輻射電力ERPで10mW品と同等のレベル)まで認められることとなった。以下はERPで表記するところ、わかりやすくするために出力(W)で表す。
ところで、STD−30の改正に伴い送信電力が1W以下に引き上げられた場合には、十分な通信距離を確保するためには無線式感知器の送信電力を例えば使用可能な最大電力である1Wとすることが考えられる。しかし、送信電力を現行の10mWから1Wに変更すると、無線式感知器の消費電力が増加し、これにより電池寿命を短くなる問題がある。また、無線受信用中継器や電波中継器に近い位置に設置している無線式感知器における1Wの送信電力は過大であり、無駄に電力消費することになる。
この問題を解決するためには、無線式感知器から見た無線受信用中継器や電波中継器等の受信端末との通信距離に応じた送信電力を設定すればよいが、その通信距離は無線式感知器の設置状況に応じて様々であり、現実的な解決策とはいえない。
また無線防災システムの電波環境は、運用中における季節変動や施設の間取り変更や改修などにより変化し、それまで通信可能であったものが、電波環境の変化により通信が不安定になることもあり、固定的に設定している無線式感知器の送信電力では十分に対応できない恐れがある。
本発明は、センサノードから電波中継ノード又は無線防災ノードに無線信号を送信する送信電力を通信距離や通信環境に応じて最適化を可能とする無線防災システムを提供することを目的とする。
本発明は、子ノードと親ノードの間で所定の無線信号を送受信する防災無線システムに於いて、
子ノードは、所定周期毎に、無線信号を前記親ノードに送信し、
親ノードは無線信号を受信した場合に、当該無線信号の受信強度を検出し、当該受信強度を含む確認応答の無線信号を子ノードに送信し、
子ノードは親ノードから受信した確認応答の無線信号に含まれる受信強度に基づいて自己の送信電力を調整することを特徴とする。
また本発明は、センサノード、電波中継ノード及び無線防災ノードで構成され、センサノードと電波中継ノードとの間、電波中継ノードと無線防災ノードとの間、センサノードと無線防災ノードとの間の各々で所定の無線信号を送受信する無線防災システムに於いて、
センサノードは、所定周期毎に、無線信号を電波中継ノード及び無線防災ノードへ送信し、
電波中継ノードは自己に割り当てられたセンサノードからの無線信号を受信した場合に、当該無線信号の受信強度を検出し、当該受信強度を含む確認応答の無線信号をセンサノードに送信し、
無線防災ノードは自己に割り当てられたセンサノードからの無線信号を受信した場合に、当該無線信号の受信強度を検出し、当該受信強度を含む確認応答の無線信号をセンサノードに送信し、
センサノードは自己に割り当てられた電波中継ノード又は無線防災ノードから受信した確認応答の無線信号に含まれる受信強度に基づいて自己の送信電力を調整する。
子ノード又はセンサノードは、
所定の最大送信電力以下で所定の最小送信電力以上となる範囲で多段階の異なる送信電力に調整可能であり、無線信号に含まれる受信強度に応じて自己の送信電力を段階的に調整する。
子ノード又はセンサノードは、送信する無線信号の送信電力の段階を含めて送信する。
本発明の無線防災システムによれば、例えば子ノードをセンサノード、親ノードを防災無線ノードとした場合を例にとると、子ノードとして機能するセンサノードは、所定周期毎に、無線信号を親ノードに送信し、親ノードとして機能する防災無線ノードは、無線信号を受信した場合に、当該無線信号の受信強度を検出し、当該受信強度を含む確認応答の無線信号をセンサノードに送信し、センサノードは防災無線ノードから受信した確認応答の無線信号に含まれる受信強度に基づいて自己の送信電力を調整するようにしたため、例えば3日に1回、センサノードから送信される無線信号の確認応答の無線信号から受信先での受信強度を知り、センサノードの送信電力を受信強度に合せた最適な送信電力に調整することを可能とする。
例えば、防災無線ノードの受信強度と所定の受信感度に基づく所定の閾値、例えば受信感度に所定の余裕値を加えた閾値を比較し、閾値未満の場合は送信電力が不足していることから、現在の送信電力を1段階上の送信電力に調整し、また、受信強度が閾値以上の場合は、送信電力が過剰であることから、現在の送信電力を1段階下の送信電力に調整し、このため送信先となる防災無線ノードまでのその時の実質的な通信距離や電波環境に見合った送信電力に調整することを可能とする。
例えば送信先となる防災無線ノードや電波中継ノードに近いセンサノードは、送信電力が必要最小限の送信電力に調整され、送信電力を固定していた場合に比べ、センサノードの消費電力を低減し、電池寿命を延ばすことを可能とする。
また、季節や施設の間取り変更などに伴い電波環境が変化した場合にも、この電場環境の変化に伴う受信強度の変化に合せて送信電力を調整することができ、電波環境が変化しても通信の信頼性を常に確保することができる。
また送信電力を調整可能としたセンサノードを製造販売するためには、技術基準適合証明(技術基準適合認定)の取得が義務づけられるが、センサノードの送信電力を、例えば改訂後のSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)に準拠した最小送信電力1mWから最大送信電力1000mWの範囲で、1mW、10mW、100mW及び1000mWの多段階の送信電力に調整可能としている場合、1mW、10mW、100mW及び1000mWの送信電力を使用する特定省電力無線局としてのセンサノードの申請を可能とし、送信電力を所定電力に固定した場合と同等の扱いにより、その認定取得を可能として実用化することができる。
本発明による無線防災システムの実施形態を示した説明図 無線式感知器の機能構成の概略を示したブロック図 電波中継器の機能構成の概略を示したブロック図 無線受信用中継器及びP型受信機の機能構成の概略を示したブロック図 無線防災システムで使用する電文フォーマットを示した説明図 送信電力の調整動作を示したタイムチャート
[無線防災システム]
(無線防災システムの概要)
図1は本発明による無線防災システムの実施形態を示した説明図である。図1に示すように、監視対象となる建物11の各階には無線防災ノードとして機能する無線受信用中継器12−1〜12−3が設置され、火災受信機であるP型受信機10から階別に引き出された感知器回線18−1〜18−3に接続されている。
1F〜3Fの各階には、センサノードとして機能する無線式感知器16−11〜16−14、16−21〜16−24、及び16−31〜16−34が設置されている。また本実施形態にあっては、無線受信用中継器12−1〜12−3に対し、距離が離れている無線式感知器からの電波の減衰による信号喪失を防ぐために、電波中継ノードとして機能する電波中継器14−1〜14−3を設置している。
尚、無線式感知器16−11〜16−34、電波中継器14−1〜14−3、無線受信用中継器12−1〜12−3を区別しない場合は、無線式感知器16、電波中継器14、無線受信用中継器12と呼ぶ。
ここで、親子関係をみると、無線式感知器16と無線受信用中継器12は親子関係にあり、無線式感知器16は子ノードであり、無線受信用中継器12は親ノードとなる。また、無線式感知器16と電波中継器14も親子関係にあり、無線式感知器16は子ノードであり、電波中継器14は親ノードとなる。更に、電波中継器14と無線受信用中継器12も親子関係にあり、電波中継器14は子ノードであり、無線受信用中継器12は親ノードとなる。
無線式感知器16、電波中継器14及び無線受信用中継器12は、セキュリティ用の特定小電力無線局の標準規格で改訂後のSTD−30に従い、空中線電力が1W以下であり、426.250MHz以上で426.8375MHz以下の周波数の電波を使用することで、キャリアセンスを行うことなく無線送信を行う。
また、STD−30では、キャリアセンスが義務づけられていないことに伴い、電波を発射してから3秒以内にその電波の発射を停止し、且つ、2秒を経過した後でなければその後の発射を行わないことが義務付けられおり、所定の送信割当時間T1=3秒に続いて所定の送信休止時間T2=2秒を必要とする通信方式である。
更に、STD−30は、改訂に伴い、電波を発射してから連続する3秒以内に限り、その発射を停止した後、2秒以上の送信休止時間を設けずに再送信できるものとする、としている。このため送信割当時間T1=3秒以内であれば、電波の送信と停止を必要に応じて繰り返す連続送信ができる。
無線式感知器16及び電波中継器14のそれぞれには、機器IDを使用した固有のノードIDが予め登録されている。
また無線受信用中継器12,電波中継器14及び無線式感知器16には、階別に無線ネットワークを構築していることから、階毎に異なるネットワークアドレス(以下、単に「アドレス」という)を設定している。
電波中継器14−1と無線受信用中継器12−1のそれぞれには、親子関係に基づいて電文を受信する子ノードとしての送信元を特定するノードIDが予め登録されている。即ち、無線受信用中継器12−1には子ノードとなる無線式感知器16−13,16−14及び電波中継器14−1のノードIDが予め登録されている。また電波中継器14−1には、子ノードとなる無線式感知器16−11,16−12のノードIDが予め登録されている。更に、無線式感知器16−11,16−12には親ノードとなる電波中継器14−1のノードIDが予め登録されている。
また、無線受信用中継器12−1において、通常は電波中継器14−1を介して無線式感知器16−11,16−12からの各種無線信号を受信する状況において、電波中継器14−1を経由せずに無線式感知器16−11,16−12から送信した電文を直接受信した場合であっても、有効な電文としての処理を可能とするため、無線受信用中継器12−1の記憶部に、同じ階(グループ)に設置された無線式感知器16−11、16−12のノードIDも登録している。無線受信用中継器12の記憶部への各機器のノードIDの登録は、無線受信用中継器12とその他の子ノードを相互に通信することで各子ノードのIDを登録してもよいし、先に電波中継器14に登録した無線式感知器16のノードIDを、電波中継器14から無線受信用中継器12に無線転送することにより無線受信用中継器12の記憶部に追加登録する構成でもよい。
なお、2F及び3Fの無線受信用中継器12−2,12−3及び電波中継器14−2,14−3についても同様である。
(無線式感知器による火災電文の送信)
例えば無線式感知器16−11で火災を検知した場合、送信割当時間T1内に、所定の連続送信回数、例えば4回、火災を示す電文(以下「火災電文」という)を連続送信して受信状態に切り替わる。
電波中継14−1は連続送信された火災電文を受信した場合、この火災電文に含まれる送信元IDと予め登録したノードIDとを比較し、両者の一致で有効な火災電文として処理し、またACKを無線式感知器16−11へ送信する。
無線式感知器16−11は送信動作を停止して受信動作に切り替えた状態で、電波中継器14−1が送信したACKを受信した場合、火災電文は正常に送信できたと判断し、送信動作を正常終了する。
これに対し無線式感知器16−11はACKを受信できなかった場合、最初の送信開始からの時間が送信割当時間T1以内であることを条件に、所定の連続送信回数により火災電文を連続して電波中継器14−1へ送信し、送信を終了すると受信動作に切り替えて、ACKの受信を行い、ACKが受信できるまで所定の連続送信回数による火災電文の連続送信を繰り返す。
(電波中継器による火災電文の中継)
電波中継器14−1は、無線式感知器16−11からの火災電文を受信した際に、電文の送信元IDと登録しているノードIDとを比較し、両者が一致したときに有効な電文として無線受信用中継器12−1に対し通信経路15bで示すように、所定の連続送信回数により火災電文を連続して無線受信用中継器12−1へ中継送信し、中継送信を終了すると受信動作に切り替える。
この火災電文の連続送信を行った後に、電波中継器14−1は、無線受信用中継器12−1からACKを受信した場合は送信動作を正常終了するが、ACKを受信できなかった場合、最初の送信開始からの時間が送信割当時間T1以内であることを条件に、所定の連続送信回数による火災電文の中継送信を繰り返す。
(無線受信用中継器による火災電文の中継)
無線受信用中継器12−1は、子ノードとして割り当てられた電波中継器14−1からの火災電文を受信した際に、火災電文の送信元IDと登録しているノードIDとを比較し、両者の一致で有効な電文として受信処理し、P型受信機10に対し感知器回線18−1に対する接点出力として発報電流を流すことで火災発報信号を送信する。
また、無線受信用中継器12−1は、子ノードとしてノードIDを登録している無線式感知器16−13,16−14から火災電文を受信した場合、受信した電文の送信元IDと追加登録されたノードIDと比較し、両者の一致で有効な電文として受信処理し、P型受信機10に対し感知器回線18−1に対する接点出力として発報電流を流すことで火災発報信号を送信する。
この親子関係にある無線式感知器16−13,16−14の無線受信用中継器12−1に対する送信動作も、電波中継器14−1と親子関係にある無線式感知器16−11,16−12の場合と同様である。
更に無線受信用中継器12−1は、割り当て対象となっていない無線式感知器16−11,16−12より直接、電文を受信した場合についても、受信した電文の送信元IDと追加登録されたノードIDと比較し、両者が一致したときに有効な電文として処理し、処理結果をP型受信機10に送信することになる。
(定期通報電文の送信)
無線式感知器16−11〜16−14及び電波中継器14−1は、正常に動作していること、即ち持ち去りや電池切れが発生していないことを監視するため、通信試験を示す無線信号となる定期通報試験電文を定期的、例えば3日に1回(72時間に1回)、送信する。無線式感知器16−11,16−12からの定期通報電文は電波中継器14−1の中継を経て無線受信用中継器12−1へ送信される。電波中継器14−1及び無線式感知器16−13,16−14の定期通報電文は、直接、無線受信用中継器12−1へ送信される。
無線式感知器16による定期通報電文の送信は、所定の連続送信回数、例えば4回連続して電波中継器14へ送信し、電波中継器14又は無線受信用中継器12からACKを受信した場合は送信動作を正常終了し、一方、無線受信用中継器12からACKを受信できなかった場合、最初の送信開始からの時間が送信割当時間T1以内であることを条件に、所定の連続送信回数により定期通報電文を連続送信し、送信を終了すると受信動作に切り替えて、ACKの受信を行い、ACKが受信できるまで所定の連続送信回数による定期通報電文の連続送信を繰り返す。
無線式感知器16及び電波中継器14からの定期通報電文の送信に対し、無線受信用中継器12は、電文の送信元IDと登録したノードIDの一致で有効な電文として受信し、ACKを送信すると共に、登録したノードIDごとに設けている定期通報タイマをリセットスタートしている。
しかしながら、定期的に定期通報電文が受信されずに定期通報タイマが所定時間を超えてタイムアップした場合には、そのノードが正常に動作していない定期通報異常であることを判断し、P型受信機10に対し障害発生を通知する。
この障害発生通知は、例えばP型受信機10からの感知器回線18に接続している終端抵抗を切り離して擬似的に断線状態を作り出すことで、定期通報異常による障害発生を通知する。
(定期通報電文のACK)
無線式感知器16−11又は16−12からの定期通報電文を有効受信した電波中継器14−1は、ACKを送信するが、定期通報電文を受信した際に受信強度を検出しており、検出した受信強度を含むACKを送信している。このため無線式感知器16−11,16−12は定期通報電文の送信に対し電波中継器14−1から受信したACKから送信先における受信強度を知ることができる。
この点は、無線式感知器16−13,16−14の場合も同様であり、無線式感知器16−13又は16−14からの定期通報電文を有効受信した無線受信用中継器12−1は、ACKを送信するが、定期通報電文を受信した際に受信強度を検出しており、検出した受信強度を含むACKを送信している。このため無線式感知器16−13,16−14は定期通報電文の送信に対し無線受信用中継器12−1から受信したACKから送信先における受信強度を知ることができる。
(受信強度に基づく送信電力の調整)
無線式感知器16−11,16−12は、定期通報電文の送信に伴い電波中継器14−1から受信したACKに含まれている受信強度に基づき、自己の送信電力を調整する。
また、無線式感知器16−13,16−14は、定期通報電文の送信に伴い無線受信用中継器12−1から受信したACKに含まれている受信強度に基づき、自己の送信電力を調整する。
無線式感知器16は、改正後のSTD−30に従った最大送信電力1W(=1000mW)以下で且つ所定の最小送信電力例えば1mW以上となる範囲で多段階の異なる送信電力に調整可能している。
無線式感知器16で調整可能な送信電力は例えば次のように4段階に設定する。
Figure 2015023358
ここで、送信電力P1〜P4は[mW]と[dBm]を単位として示しており、[dBm]は1[mW]を基準とする対数表現の単位であり、
dBm=10×log(受信強度[mW])
として計算できる。
このように送信電力を多段階に調整可能な無線式感知器16を、STD−30に従った無線機器として技術基準適合証明(技術基準適合認定)を取得する場合には、1mW、10mW、100mW及び1000mWの送信電力を使用する特定省電力無線機器としての申請を行うことで、送信電力を固定した場合と同等の扱いにより、その認定を取得して実用化することを可能とする。
また、無線式感知器16で調整可能な送信電力は例えば更に段数を増やして次の7段階に設定してもよい。
Figure 2015023358
一方、電波中継器14又は無線受信用中継器12で受信する定期通報電文の受信強度は、通信距離等の条件により、例えば、10-12〜10-4mW程度、即ち−120dBm〜−40dBm程度の幅で変動し、これに対し電波中継器14及び無線受信用中継器12の受信感度を、例えば−80dBm(=10-8mW)としている。
ここで、受信感度とは、無線信号の受信強度(電波強度)がこれ以上低いと受信を正常に行うことのできない最低の受信強度を示す値である。
無線式感知器16は、ACKから取得した受信強度が、所定の受信感度、例えば−80dBmに基づく閾値、例えば受信感度に余裕値10dBmを加えた閾値−70dBm未満の場合に、現在の送信電力を1段階上の送信電力に調整し、一方、受信強度が閾値−70dBm以上の場合は、現在の送信電力を1段階下の送信電力に変更する。
また、無線式感知器16は、受信強度が閾値−70dBm未満で現在の送信電力が最大送信電力1000mW(=1W)の場合は、現在の送信電力を維持し、一方、受信強度が閾値−70dBm以上で現在の送信電力が所定の最小送信電力の場合は、現在の送信電力を維持する。
このような無線式感知器16の送信電力の調整により、定期通報電文の送信先となる電波中継器14又は無線受信用中継器12で、受信感度−80dBmを超える閾値−70dBm付近を維持するように送信電力を調整することができる。
また運用中に、季節変動、施設間取り変更や改修などにより、電波環境が変化して定期通報電文の受信強度が変動した場合、受信強度の変動を補うように、無線式感知器16の送信電力が最適な値に調整され、通信の信頼性を確保することを可能とする。
また、例えば3日に1回といった周期で送信している定期通報電文を利用して受信強度を検出することで、無線式感知器16の送信電力を調整しているため、受信強度を検出するための特別な試験電文を準備する必要がなく、システム構成を簡単にし、またシステム通信の頻度を増加させることもない。
[無線式感知器の構成]
(無線式感知器の概略)
図2は図1に設けた1Fの無線式感知器16−11を取り出して、その機能構成の概略を示したブロック図である。なお、他の無線式感知器16−12〜16−34も同様となる。
図2に示すように、センサノードとして機能する無線式感知器16−11は、感知器制御部20、無線通信部22、アンテナ24、センサ部26、験用・登録用スイッチなどの操作部28及びバッテリー30で構成される。
センサ部26は温度検出部または検煙部(煙検出部)である。センサ部26として温度検出部を設けた場合、温度検出素子として例えばサーミスタを使用し、この場合、温度による抵抗値の変化に対応した電圧検出信号を感知器制御部20へ出力する。またセンサ部26として検煙部を設けた場合、公知の散乱光式の検煙構造をもち、感知器制御部20の指示により、所定周期でLEDを用いた発光部を間欠的に発光駆動し、フォトダイオードなどの受光部で受光した散乱光の受光信号を増幅し、煙濃度に応じた検出信号を感知器制御部20へ出力する。
感知器制御部20は、例えばプログラムの実行により実現する機能である。ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
(無線通信部の構成)
無線通信部22は、通信制御部32、送信部34、受信部36を備え、セキュリティ用の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)となる426MHz帯の無線信号(電文)を送受信する。
通信制御部32は、ハードウェアとしてCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用し、例えばプログラムの実行により実現する機能である。
送信部34は、改訂後のSTD−30の通信規格により、空中線電力が1W以下であり、426.250MHz以上で426.8375MHz以下の周波数の電波を使用することで、キャリアセンスを行うことなく無線送信を行う。
また、送信部34は、改正後のSTD−30に従った最大送信電力1W以下で、所定の最小送信電力、例えば1mW以上となる範囲で、例えば前記表1に示したように、通信制御部32の指示に基づき、4段階で送信電力を調整可能としている。
通信制御部32は、STD−30の規格に従い、送信部34に指示して電文の送信開始から送信休止を必要とするまでの送信割当時間T1=3秒の間、所定の連続送信回数により電文を連続送信させ、送信終了で受信部36を受信状態に切り替え、この状態でACKを受信した場合は送信を正常終了し、一方、ACKが受信できない場合は、送信割当時間T1の残り時間の間に、ACKが受信できるまで、所定の連続送信回数による電文の連続送信を繰り返す制御を行う。
また、通信制御部32は、送信部34に指示して、連続送信を繰り返している途中で、送信割当時間T1=3秒に達した場合は、途中であっても送信を停止させ、送信休止時間T2=2秒を経過した後に、同様な連続送信を繰り返し、所定のリトライ回数に達したら送信異常終了とする制御を行う。
また、通信制御部32は、感知器制御部20から定期通報の指示を受けた場合、定期通報電文を送信させる制御を行う。
また、通信制御部32は、定期通報電文の送信に伴い電波中継器14−1からACKを受信した場合、ACKから取得した受信強度が、受信感度に余裕値10dBmを加えた閾値−70dBm未満の場合に、現在の送信電力を1段階上の送信電力に調整し、一方、受信強度が閾値−70dBm以上の場合は、現在の送信電力を1段階下の送信電力に変更する制御を行う。
また、通信制御部32は、受信強度が閾値−70dBm未満で現在の送信電力が最大送信電力1Wの場合、或いは受信強度が閾値−70dBm以上で現在の送信電力が最小送信電力1mWの場合は、送信電力の調整ができないので、現在の送信電力を維持する制御を行う。調整できない状態になったときは、障害情報を親ノードに送信するようにしてもよい。
(感知器制御部の構成)
感知器制御部20は、センサ部26から出力される例えば煙濃度検出信号を予め定めた閾値と比較し、閾値を超えたときに火災と判断し、無線通信部22に指示して火災電文を送信させる制御を行う。
また、感知器制御部20は、操作部28の登録用スイッチの操作による登録モードのセットを検知した場合、機器IDとして知られたノードIDを送信元IDにセットした試験電文を生成し、無線通信部22に定期通報を指示して送信させる制御を行い、これにより電波中継器14−1にノードIDを登録させる。
また、感知器制御部20は、3日に1回、定期的に無線通信部22に定期通報を指示し、定期通報電文を送信させる制御を行う。定期通報時には、電文に送信電力(現状、何段階目の送信電力か)を載せて送信して、現状の送信電力を親ノード側で把握して、システムの無線通信状態の監視に活用することもできる。例えば、受信電波の低く、送信電力の高めようとしても、最高の送信電力で出力しており、もはや調整ができないことを認識して異常警報を出力することもできる。
[電波中継器の構成]
(電波中継器の概要)
図3は図1に設けた1Fの電波中継器14−1を取り出して、その機能構成の概略を示したブロック図である。なお、他の電波中継器14−2,14−3も同様となる。
図3に示すように、中継ノードとして機能する電波中継器14−1は、中継制御部38、無線通信部40、アンテナ42、操作部44、表示部46、メモリ48及びバッテリー50で構成される。
中継制御部38は、例えばプログラムの実行により実現する機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ48、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。またメモリ48には中継制御テーブル58が設けられ、図1に示すように、電波中継器14−1に子ノードとして割り当てられた無線式感知器16−11,16−12のノードIDを登録している。
バッテリー50は商用AC100ボルトを受けて直流電源に変換する電源部としてもよい。
(無線通信部の構成)
無線通信部40は、通信制御部52、送信部54、受信部55、及び受信強度検出部56を備え、セキュリティ用の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)となる426MHz帯の電文を送受信する。
無線通信部40に設けた送信部54、受信部55は、図2の無線通信部40に設けた送信部34、受信部36の場合と基本的に同様であることから、その説明を省略する。
受信強度検出部56は電文を受信した場合に受信強度を検出し、検出した受信強度を通信制御部52を介して中継制御部38へ転送して記憶させる。受信強度検出部56で検出する受信強度は10-12〜10-4mW程度の幅で変動し、これに対応した−120dBm〜−40dBmの値を持つ受信強度を検出して中継制御部38へ転送して記憶保持させる。
通信制御部52は、中継制御部38の指示に基づき電文を中継送信する場合、所定の連続送信回数により電文を連続中継送信制御する。
また、通信制御部52は、送信部54に指示して、所定の連続送信回数による中継送信を繰り返している途中で、送信割当時間T1=3秒に達した場合は、途中であっても中継送信を停止させ、送信休止時間T2=2秒を経過した後に、同様な中継送信を繰り返し、所定のリトライ回数達したら中継送信の異常終了とする制御を行う。
(中継制御部の構成)
中継制御部38は、プログラムの実行により実現される制御機能として、中継制御を行う。
中継制御部38は、無線通信部40を介して無線式感知器から送信された火災電文を受信した際に、この電文に含まれる送信元IDを取得し、中継制御テーブル58に登録しているノードIDと比較し、両者が一致した場合に、無線通信部40に指示してACKを送信させ、続いて受信した電文を中継送信させる制御を行い、一方、不一致の場合には中継送信を行わない。
また、中継制御部38は、無線通信部40を介して無線式感知器16−11又は16−12から送信された定期通報電文を受信した際に、この電文に含まれる送信元IDを取得し、中継制御テーブル58に登録しているノードIDと比較し、両者が一致した場合に、そのとき記憶保持している受信強度を含むACKを生成し、無線通信部40に指示してACKを送信させ、続いて受信した定期通報電文を中継送信させる制御を行う。
また、中継制御部38は、定期的に無線通信部40に定期通報を指示し、親ノードとなる無線受信用中継器12−1へ定期通報電文を送信させる制御を行う。
また、中継制御部38は、子ノードとして割り当てられた無線式感知器16−11又は16−12から登録電文または試験電文を受信して中継制御テーブル58に無線式感知器のノードIDを登録する毎に、登録したノードIDを読み出して、無線通信部40に指示し、登録電文を送信させる制御を行い、無線受信用中継器12側で追加登録を行わせる。
[無線受信用中継器の構成]
(無線受信用中継器の概要)
図4は図1に設けた1Fの防災無線ノードとして機能する無線受信用中継器12−1を取り出して、その機能構成の概略をP型受信機と共に示したブロック図である。なお、他の無線受信用中継器12−2,12−3も同様の構成となる。
無線受信用中継器12−1は、受信中継制御部60、無線通信部62、アンテナ64、有線通信部75、操作部66、表示部68、メモリ70及び電源部72で構成される。
受信中継制御部72は、例えばプログラムの実行により実現する機能である。ハードウェアとしてはCPU、メモリ70、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。またメモリ70には中継制御テーブル80が設けられ、図1に示すように、無線受信用中継器12−1に子ノードとして割り当てられた無線式感知器16−13,16−14及び電波中継器14−1のノードIDを登録し、更に子ノードとして割り当てられていない無線式感知器16−11,16−12のノードIDも追加登録している。
電源部72は、図1に示したように、受信機10からの電源線15による直流電力の供給を受けているが、商用AC100ボルトから直流電力に変換して電源を作り出してもよいし、電池電源を採用してもよい。
(無線通信部の構成)
無線通信部62は、通信制御部74、送信部76、受信部77及び受信強度検出部78を備え、セキュリティ用の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)となる426MHz帯の電文を送受信する。
無線通信部62に設けた通信制御部74、送信部76、受信部77は、図2の無線通信部22に設けた通信制御部32、送信部34、受信部36の場合と基本的に同様であることから、その説明を省略する。
受信強度検出部78は電文を受信した場合に受信強度を検出し、検出した受信強度を通信制御部74を介して受信中継制御部60へ転送する。受信強度検出部78で検出する受信強度は10-12〜10-4mW程度の幅で変動し、これに対応した−120dBm〜−40dBmの値を持つ受信強度を検出して受信中継制御部60へ転送し、記憶保持させる。
(受信中継制御部の構成)
受信中継制御部60は、無線通信部62を介して火災電文を受信した場合に、この電文に含まれる送信元IDと中継制御テーブル80に登録及び追加登録しているノードIDとを比較し、両者が一致した場合に、無線通信部62に指示してACKを送信させ、また、有線通信部75に指示し、感知器回線18−1に発報電流を流す接点出力動作により火災発報信号をP型受信機10に送信する制御を行う。
また、受信中継制御部60は、火災発報信号をP型受信機10に送信した後に、無線通信部62を介して火災復旧電文を受信した場合、この電文に含まれる送信元IDと中継制御テーブル80に登録及び追加登録しているノードIDとを比較し、両者が一致した場合に、無線通信部62に指示してACKを送信させ、また、有線通信部75に指示し、感知器回線18−1に発報電流を流す接点出力動作を解除し、P型受信機10に対する火災報知信号の送信を停止する制御を行う。
また、受信中継制御部60は、無線通信部62を介して定期通報電文を受信した場合に、この電文に含まれる送信元IDと中継制御テーブル80に登録及び追加登録しているノードIDとを比較し、両者が一致した場合に、無線通信部62に指示してACKを送信させ、また、ノードIDごとに設けている定期通報タイマをリセットスタートし、定期通報電文が受信されずに定期通報タイマが所定時間を越えてタイムアップした場合は、P型受信機10からの感知器回線18−1に接続している終端抵抗を切り離して擬似的に断線状態を作り出すことで、定期通報異常の検出による障害発生を通知する制御を行う。
また、受信中継制御部60は、無線通信部62を介して無線式感知器16−13又は16−14から送信された定期通報電文を有効受信した場合、そのとき記憶保持している受信強度を含むACKを生成し、無線通信部62に指示してACKを送信させる制御を行う。
[P型受信機の構成]
図4において、P型受信機10は、受信制御部82、回線受信部84−1〜84−3、電源供給部86、表示部88、音響警報部90、操作部92、移報部94及び不揮発メモリ96を備えている。なお自身の動作電源は、適切にバックアップされた商用電源を使用している(図示せず)。
回線受信部84−1〜84−3からは感知器回線18−1〜18−3が図1に示したようにそれぞれ引き出され、感知器回線18−1には無線受信用中継器16−1が接続されている。
回線受信部84−1は、無線受信用中継器16−1に設けた有線通信部75による接点動作で流れる発報電流を検知し、受信制御部82に対し火災検出信号を出力する。また回線受信部84−1は、無線受信用中継器16−1の有線通信部75における定期通報異常の検出に基づく終端抵抗の切り離しを、感知器回線の断線による監視電流の遮断として看做して検出し、障害検出信号を受信制御部82に出力する。
受信制御部82はCPU、ROM、RAM、AD変換ポート及び各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路等であり、CPUによるプログラムの実行で受信制御部82の機能を実現している。
受信制御部82は回線受信部84−1〜84−3のいずれかによる発報電流の検出で火災発報信号の受信出力が得られると、対応する感知器回線の火災発報と判断し、表示部88に代表火災表示を行うと共に、回線単位の地区表示を行う。また音響警報部90より音響火災警報を出力する。
また受信制御部82は、回線受信部84−1〜84−3により感知器回線18−1〜18−3の断線を検出した場合、表示部88に代表障害表示を行うと共に、障害を発生した地区を回線単位に表示し、更に音響警報部90から音響障害警報を出力する。
[電文フォーマット]
図5は図1の無線防災システムで送受信する電文フォーマットを示した説明図である。
図5に示すように、電文フォーマットは、位相修正信号、連番、送信元ID、データコード及びエラーチェックコードで構成される。位相修正信号は所定ビット長の「101010・・・・10」で繰り返すプリアンブル信号であり、これにより無線通信部に設けた受信用PLLの位相同期による受信準備を行うことが出来る。また受信部に設けた受信強度検出部は、このプリアンブル信号の受信に基づき受信強度を検出する。
連番は電文の送信ごとに0〜255の範囲で順番に変化する値を格納し、受信側で電文送信の順序を知ることができる。送信元IDには送信元となる機器のノードIDが設定され、例えば32バイトのデータとなる。
データコードは電文内容を示す情報であり、火災、火災復旧、定期通報、障害、起動、試験、ACKなどの内容を示す所定のコードが設定される。また、定期通報電文の受信に対し電波中継器14及び無線受信用中継器12から送信されるACKのデータコードには、そのとき受信した定期通報電文から検出した受信強度の値が設定される。
図1の無線防災システムに設けた無線式感知器16、電波中継器14、無線受信用中継器12は、送信要求が発生した場合、この電文フォーマットに従った電文を生成し、所定の連続送信回数に従って電文を連続送信する。
[送信電力の調整動作]
図6は無線式感知器から電波中継器へ定期通報電文を送信した場合の送信電力調整動作を示したタイムチャートである。
図6において、無線感知器16はステップS1(以下「ステップ」は省略)で、例えば3日1回となる定期通報タイミングを判別すると、S2で定期通報電文を電波中継器14へ送信する。
電波中継器14は無線式感知器16が送信した定期通報電文を受信すると、S3で受信した定期通報電文の受信強度を例えば電文の先頭に配置したプリアンブル信号(位相修正信号)の受信から検出し、S4でこの電文に含まれる送信元IDと登録しているノードIDとを比較して両者が一致した場合にS5に進み、受信強度を含むACKを無線式感知器16へ送信する。
無線式感知器16はACKを受信すると、S6でACKに含まれる送信元のノードIDと、登録しているノードIDとを比較して両者が一致した場合にS7に進み、ACKから取得した受信強度に基づき送信電力を調整し、次の電文送信に備える。
一方、S5でACKを送信した電波中継器14は、S9で送信元を無線式感知器16とする定期通報電文を無線受信用中継器12へ中継送信する。
なお、親子関係にある無線式感知器16から無線受信用中継器12へ定期通報電文を送信した場合の送信電力調整動作も、無線受信用中継器12による定期通報電文の処理を除き、図6の場合と基本的に同じになる。
[本発明の変形例]
(無線防災システム)
上記の実施形態は、無線式感知器、電波中継器、無線受信用中継器及び受信機で無線防災システムを構成しているが、無線受信用中継器と通信可能な比較的短い通信距離の範囲に無線式感知器を設置している場合には、電波中継器を除き、無線式感知器、無線受信用中継器及び受信機で無線防災システムを構成するようにしても良い。
(R型受信機)
上記の実施形態は、火災受信機としてP型受信機からの感知器回線に無線受信用中継器を接続しているが、データ伝送機能を持つR型受信機に無線受信用中継器を接続するようにしてもよい。
(定期通報電文)
上記の実施形態では、子ノードから親ノードに送信した定期通報電文の受信に伴うACKに受信強度を含めて送信することで、子ノードが送信先の受信強度に基づき送信電力を調整しているが、定期通報以外の適宜の受信強度検出用の電文を利用しても良い。
(送信電力の調整)
上記の実施形態では、受信強度が閾値未満または閾値以上となった場合に、送信電力を1段階変化させているが、閾値との差が大きい場合は複数段階変化させるようにしても良い。
また、段階的な送信電力の最小段もしくは最大段で無線信号を送信している状態でも、必要な受信強度に合わず、送信電力を調整した送信がもはやできなくなった場合には、親ノードに送信電力調整不能の旨を無線で送信して親ノード側で異常表示させてもよい。異常状態を子ノードで表示してもよい。
また、送信する端末機器に内蔵した電池の容量を測定し、電池電圧が低くなると送信電力の最大値を制限した上で段階的に制御することで、電池寿命を長くするようにしてもよい。
(制御部)
上記の実施形態では、無線式感知器16、電波中継器14及び無線受信用中継器12は、無線中継部の通信制御部と別に感知器制御部、中継制御部、受信中継制御部を設けているが、両者を一つの制御部としても良い。
(その他)
STD−30の通信規格における送信電力の制御に限らず、他の特定小電力無線通信規格上のシステムにおいても本実施形態を適用することができる。
また本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
12−1〜12−3:無線受信用中継器
14−1〜14−3:電波中継器
16−11〜16−34:無線式感知器
20:感知器制御部
22,40,62:無線通信部
24,42,64:アンテナ
32,52,74:通信制御部
34,54,76:送信部
36,55,77:受信部
38:中継制御部
48,70:メモリ
56,78:受信強度検出部
50,72,86:電源部
58,80:中継制御テーブル
60:受信中継制御部
82:受信制御部

Claims (4)

  1. 子ノードと親ノードの間で所定の無線信号を送受信する防災無線システムに於いて、
    前記子ノードは、所定周期毎に、無線信号を前記親ノードに送信し、
    前記親ノードは前記無線信号を受信した場合に、当該無線信号の受信強度を検出し、当該受信強度を含む確認応答の無線信号を前記子ノードに送信し、
    前記子ノードは前記親ノードから受信した前記確認応答の無線信号に含まれる受信強度に基づいて自己の送信電力を調整することを特徴とする無線防災システム。
  2. センサノード、電波中継ノード及び無線防災ノードで構成され、前記センサノードと前記電波中継ノードとの間、前記電波中継ノードと前記無線防災ノードとの間、前記センサノードと前記無線防災ノードとの間の各々で所定の無線信号を送受信する無線防災システムに於いて、
    前記センサノードは、所定周期毎に、無線信号を前記電波中継ノード及び前記無線防災ノードへ送信し、
    前記電波中継ノードは自己に割り当てられた前記センサノードからの前記無線信号を受信した場合に、当該無線信号の受信強度を検出し、当該受信強度を含む確認応答の無線信号を前記センサノードに送信し、
    前記無線防災ノードは自己に割り当てられた前記センサノードからの前記無線信号を受信した場合に、当該無線信号の受信強度を検出し、当該受信強度を含む確認応答の無線信号を前記センサノードに送信し、
    前記センサノードは自己に割り当てられた前記電波中継ノード又は前記無線防災ノードから受信した前記確認応答の無線信号に含まれる受信強度に基づいて自己の送信電力を調整することを特徴とする無線防災システム。
  3. 請求項1乃至2の何れかに記載の無線防災システムに於いて、
    前記子ノード又はセンサノードは、
    所定の最大送信電力以下で所定の最小送信電力以上となる範囲で多段階の異なる送信電力に調整可能であり、前記無線信号に含まれる受信強度に応じて自己の送信電力を段階的に調整することを特徴とする無線防災システム。
  4. 請求項3記載の無線防災システムに於いて、
    前記子ノード又はセンサノードは、送信する無線信号の送信電力の段階を含めて送信することを特徴とする無線防災システム。
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