JP5703612B2 - 電子鍵盤楽器 - Google Patents
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Description
面スピーカは、平板の面積を広くとるほど、音の指向性が平板に垂直な方向に強くなり、その結果、音が遠くまで到達する。
このような特徴を活用して、複数個の静電スピーカを折り曲げ可能に連結することにより、カーテンスピーカを実現し、音場を自在にコントロールできるようにしたものが知られている(特許文献2)。
しかし、電子鍵盤楽器において、従来はダイナミック型(動電型)のコーンスピーカが使用され、静電型スピーカのような面スピーカを、その特色を活用して採用することが検討されていなかった。
従って、鍵盤以外の筐体部に配設された面スピーカから楽音が出力されるので、生鍵盤楽器の響板のように、電子鍵盤楽器の筐体面が響くように聞こえる。そのため、楽器らしい音がする。
面スピーカから平面波が発生するので、聴取位置が電子鍵盤楽器から遠ざかっても減衰が少なく、よく聞こえる。一方、聴取位置が電子鍵盤楽器の至近位置になってもうるさく感じられない。
上述した側面部は、筐体の、屋根板部(天面)と底面とを除く、前部や背面部を含む。従って、面スピーカの種類として、大屋根スピーカ、屋根板(天板)スピーカ、背面スピーカ、前板スピーカ、側板スピーカ、そして底面スピーカがある。
電子鍵盤楽器は、鍵盤部の鍵配列方向の幅が長い。そのため、面スピーカの一辺が鍵配列方向に沿うように、面スピーカを配設すれば、面スピーカの面積を広くとることができる。また、アップライト型の電子鍵盤楽器は、演奏者の身長に見合う高さがある。そのため、面スピーカの一辺が筐体の高さ方向に沿うように、面スピーカを配設すれば、面スピーカの面積を広くとることができる。また、グランドピアノ型の電子鍵盤楽器は、奥行きが長い。そのため、面スピーカの一辺が筐体の奥行き方向に沿うように、面スピーカを配設すれば、面スピーカの面積を広くとることができる。
また、面スピーカから出る平面波は鋭い指向性があるから、演奏者と聴取者ともに、聞こえがよい面スピーカの配置は、屋根板の裏面となる。
屋根板は楽器本体部の上部を開閉するため、屋根板の裏面に配設された面スピーカは、開閉に伴って楽器本体部に収納される。従って、不使用時の面スピーカは屋根板によって外界から保護される。
面スピーカの配設位置には、内部空間を外界から隔離する板材を備えず、面スピーカ自身が内部空間と外界とを仕切る。面スピーカの前面から出力される音に加えて、面スピーカの背面から出力される音が内部空間を伝搬し、面スピーカが配設されていない筐体部分を振動させて外界に音を放出させたり、筐体部分の一部に反射させて外界に音を放出させたり、内部空間が外界に解放されている開口部から外界に音を放出させたりする。
従って、電子鍵盤楽器の筐体全体から出力される音のレベルが大きくなる。
1は側面板(側面部)、2は屋根板(屋根部)、2aは大屋根板、2bは前屋根板である。大屋根板2aは、楽器本体部に対し、大屋根板2aの左辺に沿った直線軸A-Aを中心に回動自在に取り付けられる。前屋根板2bは、大屋根板2aに対し、その前辺に沿った直線軸B-Bを中心に回動自在に取り付けられる。
3は棚板(底面部)、4は鍵盤部(白鍵、黒鍵を区別した図を省略する)、5は鍵盤蓋、6は譜面板である。鍵盤蓋5が図示のように開かれた状態では、その後に前板部が隠れている。側面板(側面部)1は、この前板部を含む。側面板1と棚板3との継ぎ目は、側面板1と棚板3とに化粧板を貼り付ければ見えない。
側面板(側面部)1、屋根板(屋根部)2、棚板(底面部)3、鍵盤部4と、内部空間を有するものが楽器本体部である。
屋根板(屋根部)2は、この楽器本体部の上部分を開閉する。譜面板6は後方にスライドして折り畳める。
そのため、大屋根板2aを開いて演奏するときには、面スピーカ7の背面に十分な厚さの空気層が形成されている必要がある(例えば、数cm)。また、対向間隔dが広がっていると、面スピーカ7の背面から出力される音の一部は、面スピーカ7の背面と大屋根板2aとの隙間からも外界に放出される。従って、大屋根板2aが開いているときに、対向間隔が広がるので、音響発生効率が良くなるとともに、音の広がりも期待できる。
一方、大屋根板2aを閉じている(屋根板倒設)ときに、対向間隔dが狭まることにより、楽器本体部の収納効率を上げることができる。よって、側面板1の高さHH(図1参照)を小さく押さえられる。
面スピーカ7は、大屋根板2aの裏面に、この裏面に沿って平行に配設され、大屋根板2aの回動により楽器本体部の上部分が開かれたときに外界に露出する。
図示の例では、大屋根板2aが開かれた状態において、楽器本体部の内蓋板8が露出する。この内蓋板8と側面部1とにより、面スピーカ7を収容する収容部9が構成される。
10は突上棒であり、突上棒下部10aの根元が内蓋板8の縁部に回動自在に支持される。突上棒10は、内蓋板8から取り外すこともできる。
11はペダルユニットであり、3本のペダル11aがペダル箱11bに収容され、このペダル箱11bがペダル脚11cにより棚板3に取り付けられている。12は3本の脚柱であり、その下端にキャスタ13があり、脚柱12の上端は棚板3に取り付けられる。
面スピーカ7は、また、側面板(側面部)1、棚板(底面部)3に配設されてもよく、複数の箇所に配設されてもよい。
例えば、棚板3における、特に、図1の鍵盤部4の下面に対応した特定の部位に多数の透孔(音孔)を開ける。網状保護板を介して、あるいは介さずに、これらの透孔に対向して、面スピーカをこの棚板3の特定の部位に貼着などにより配設してもよい。
このようにすると、面スピーカから上向きには、鍵盤を僅かに振動させることができるとともに、鍵と鍵との間から楽音が漏れ聞こえる効果を出すことができる。同時に、面スピーカから床面に向かっても楽音が発せられる。従って、直接音と床面からの反射音とを体感できる効果がある。
また、面スピーカではない、1又は複数個の従来のダイナミック型(動電型)コーンスピーカが、例えば、低域再生用に併設されてもよい。これらは、内蓋板8に音孔を開け、そのコーン部を開放して設けられてもよいし、棚板3の下面に音孔を開け、そのコーン部を開放して設けられてもよい。
図3は、図2に示した切断線X-Xにおける大屋根板2a及び面スピーカ7の断面を、図2の矢視X方向から見たときの断面図である。前屋根板2bの図示は省略する。面スピーカ7は、その内部構造を省略し、平板として図示する。面スピーカ7は、蝶番21を軸A−A(図1)として、大屋根板2aが垂直に立ち上がっていると仮定したときの状態を示す。大屋根板2aが閉じた状態の面スピーカ7は一点鎖線で示す。
凹部16,22には、それぞれ、軸23,24が設けられ、これらにリンク15の軸受15a,15bが挿通されることにより、リンク15が、大屋根板2aと面スピーカ7とを連結する。
一方、リンク15は、面スピーカ7とリンク15自体との自重により大屋根板2aの凹部16の面16a(このとき、水平状態となっている)に支持される。特に、軸23及び角位置P1,P2(軸23と面16aとの間の距離が一番長い位置)が支持に寄与する。
従って、大屋根板2aが内蓋板(楽器本体部の上部分)8を開くとき、面スピーカ7と大屋根板2aとが離間され、面スピーカ7と大屋根板2aとの対向間隔は、面スピーカ7の自重により拡がり、最大d=doになる。
対向間隔d=doは5[cm]以上にすることが、面スピーカの振動板と空気層とによる共振周波数を低い方にシフトさせ、低音域の音圧の低下を防ぐ上で好ましい。
面スピーカ7の背面から出力された音の一部は、この離間部から放出され、面スピーカ7の前面から出力された音とともに、外界に伝搬する。
このとき、面スピーカ7の凹部22の傾斜面と大屋根板2aの凹部16の傾斜面とにリンク15の周面が当接することにより、リンク15が凹部16,22に収容される。対向間隔dcは0[cm]でもよいし、1[cm]程度の隙間が残ってもよい。
内蓋板(係止部材)8において、面スピーカ7の角部25が当接する領域に滑性部材を貼着するとよい。また、この領域に緩衝部材を貼着することにより、当接の衝撃を和らげるようにしてもよい。なお、突上棒10の収容場所の図示を省略した。
面スピーカ7と大屋根板2aとの対向間隔dが、面スピーカ7の自重で広がったり狭まったりすることから、対向間隔dを変更するための駆動機構が不要となる。
図4(a)は面スピーカ30の積層構造を開いて見せた模式図、図4(b)は面スピーカ30の部分平面図、図4(c)は面スピーカ30の部分断面図、図4(d)は面スピーカ30の他の例を示す部分断面図である。
図4(a)〜図4(c)において、音響透過性を有する第1の固定電極シート32と音響透過性を有する第2の固定電極シート36との間に、音響透過性を有する第1の絶縁性シート33と音響透過性を有する第2の絶縁性シート35とを介して、特に薄くて柔軟性を有する振動電極シート34が積層配置されている。
第1の絶縁性シート33、第2の絶縁性シート35は、薄くて柔軟性がある緩衝材(クッション材)である。また、上述した第1の固定電極シート32、第2の固定電極シート36も、薄くて柔軟性がある。
振動電極シート34の前面から出力された音は、第1の絶縁性シート33、第1の固定電極シート32を透過し、この静電型スピーカの前面から放出されるとともに、振動電極シート34の背面から出力された音は、第2の絶縁性シート35、第2の固定電極シート36を透過し、この静電型スピーカの背面から放出される。
従って、この面スピーカ30は、全体としても、柔軟性のある薄型フレキシブル(flexible)静電型スピーカである。
上述した振動電極シート34を除き、他の第1の固定電極シート32、第2の固定電極シート36、第1の絶縁性シート33、第2の絶縁性シート35、第3の絶縁性シート、第4の絶縁性シート37は、通気性を有している。なお、第3の絶縁性シート31、第4の絶縁性シート37は、省略可能である。
振動電極シート34は、接着層38a〜38e,39a〜39eにより間隔をあけて支持される。
この接着層38a〜38e,39a〜39eにより、振動電極シート34は、接着層38a〜38e,39a〜39eのない領域で、振動電極シート34に対し、第1の絶縁性シート33との間、及び、第2の絶縁性シート35との間が僅かに離間して支持される。
接着層38a〜38e,39a〜39eは、静電型の面スピーカにとって必須のものではない。しかし、振動電極シート34は、緩衝作用のある第1の絶縁性シート33、第2の絶縁性シート35との間で相互作用を及ぼし合いながら、これらと一体となって振動する。
従って、接着層38,39は、スペーサというよりも、振動電極シート34と第1の絶縁性シート33、第2の絶縁性シート35との相互作用を安定させる機能がある。接着層38,39は、また、面スピーカ30の全体を折り曲げたときに、多層状に形成された積層シートの各層が破損しないようにしたり、ずれて皺ができないようにしたりする役目を果たす。
図4(d)において、振動電極シート34は、接着層38f,38gにより、第1の絶縁性シート33に等間隔の第1の支持位置で支持されるとともに、接着層39f,39gにより、第2の絶縁性シート35に等間隔の第2の支持位置で支持される。第1の支持位置と第2の第1の支持位置とは交互に配置されるので、振動電極シート34は、交互に支持される。
上述した第1の固定電極シート32、第2の固定電極シート36は、ポリエチレンテレフタレートの片面又は両面に、アルミニウム等の導電性を有する金属を蒸着したり、導電性塗料を塗布したりして、その厚みを貫通する多数の貫通孔32a,36aが形成されたパンチングメタルである。この試作品では、厚さが0.5[mm]である。
第1の固定電極シート32、第2の固定電極シート36は、パンチングメタルに代えて、金網を用いてもよいし、不織布にアルミニウム蒸着をしたものを用いてもよい。後者の場合、第1の絶縁性シート31と第1の固定電極シート32とを一体化し、第4の絶縁性シート37と第2の固定電極シート36とを一体化することができる。
上述した第1の絶縁性シート33、第2の絶縁性シート35は、例えば、発泡合成樹脂や不織布である。
先の図4においては、接着層38a〜38e,39a〜39eを図示縦方向に並べて互いに平行配置していた。図5においては、加えて、接着層41a,41b,41cを、図示横方向に並べて互いに平行配置したものである。
図示の接着層41a,41bは、接着層38a〜38d,39a〜39dと同じ間隔で配置されている。
上述した縦方向、横方向に配置する2種の接着層に代えて、1枚の格子状接着層を用いれば、接着層の厚みが均一になる。
この面スピーカ40の積層断面構造は、接着層の配置を除けば図4(c)、図4(d)と同じであるので図示を省略する。
これらに加えて、第3の絶縁性シート31と第1の固定電極シート32との層間、第1の固定電極シート32と第1の絶縁性シート33との層間、第2の絶縁性シート35と第2の固定電極シート36との層間、第2の固定電極シート36と第4の絶縁性シート37との層間のうち、任意の層間を、図示しない接着層(両面接着テープ)で接着してもよい。特に、面スピーカ40の周縁部においては、全ての層間を接着層(両面接着テープ)で接着してもよい。
しかし、層間によって、接着位置を異ならせてもよい。また、層間によって、縦方向に並べる1次元平行配置と、これに直交する横方向に並べる1次元平行配置の選択を変えたりすることができる。
この具体例は、図4に示した積層断面構造を有した面スピーカ30を1ユニットとし、複数のユニットを、間隔をあけて配置したものを、1つの面スピーカ50A又は50Bとして形成したものである。
図6(a)においては、複数の面スピーカユニットを1次元配置し、図6(b)においては、複数の面スピーカユニットを2次元配置(縦横方向)している。
この具体例では、面スピーカユニット531〜534は、横方向が連接部54aにより連接され、縦方向が連接部54bにより連接されている。さらに、静電型スピーカユニット531〜534の周縁部54cも、図示しない枠体を取り付ける領域とするために、連接部54a,54bと同じく、導電層のない積層構造にしている。
図1に示した鍵盤部4における各白鍵,黒鍵の操作、ペダル11aの操作は、検出部61により検出され、検出信号が制御部62に出力される。制御部62は、演奏データを音源部63に出力する。この演奏データには、押鍵及び離鍵のタイミング、押鍵又は離鍵された鍵に対応するノートナンバ(音高)、ベロシティ(押鍵速度)、アフタタッチ量等のデータが含まれている。また、操作されたペダル11aの種別、操作量のデータも出力される。上述した制御部62は、機器組み込みプログラムをCPUに実行させることにより実現される。
操作子64の操作は、検出部61により検出され、制御部62に出力され、制御部62では、各操作子64に割り付けられた機能を、電子鍵盤楽器に設定する。音源部63に対する設定の場合は、音源部63に音源設定データを出力する。
MIDIインタフェース67は、パーソナルコンピュータや他の電子楽器から供給されるMIDI形式の演奏データを、例えば、棚板3の後部下面に設けられた端子から入力し、制御部62に出力する。
また、音源部63は、モノラルソースを使用するとし、操作された鍵の帯域等に応じて、左右の音量比を制御(音像定位制御)するものでもよい。
図1において、コーンスピーカ71L,71Rは、内蓋板8、棚板3、鍵盤蓋5に隠れている前板部に設けることができる。
混合部72は、音源部63のステレオ出力を混合し、増幅器73に出力する。増幅器73の出力は、昇圧トランス74の1次コイルに出力される。昇圧トランス74の2次コイルには、図1に示した面スピーカ7の一例としての柔軟性を有する静電型スピーカが接続される。昇圧トランス74の2次コイルは、中点タップCTを有し、中点タップCTには、高圧のバイアス直流電源75と高抵抗の抵抗器76との直列回路が接続されている。上述した2次コイルの両端が端子77,78、抵抗器76の他端が端子79となる。
振動電極シート34を電位の基準にとって説明する。バイアス直流電源75により、第1の固定電極シート32及び第2の固定電極シート36は、E0=数百[V]の負に帯電し、振動電極シート34と第1の固定電極シート32との間、及び、振動電極シート34と第2の固定電極シート36との間に、互いに逆方向の静電吸引力が発生する。
同様に、増幅器73の入力側又は出力側に、静電型スピーカの周波数特性に応じた楽音信号を昇圧トランス74に供給するための高域、又は、中高域通過型フィルタ回路を挿入してもよい。
上述したフィルタ回路の特性は、コーンスピーカ71L,71Rから出力される音と面スピーカ7から出力される音とが、周波数特性上においてバランスするように設計する。
図示を省略したが、音源部63に、図1に示した面スピーカ7に専用のソースが用意されていてもよい。この場合、この専用のソースに基づく楽音信号を、増幅器73で増幅し、昇圧トランス74に供給する。
図中、演奏者から見て左側において、81は脇側面板(側面部)、82は側面板(側面部)、83は側面蓋(側面部)、84は前脚、85は前脚84と側面板82とを接続するステーである。同様の構造が図示右側にもあり、同じ符号を付している。
左右の脇側面板81の間に、鍵盤部が配置されているが、鍵盤蓋86が閉じているので見えない。図示の鍵盤蓋86は2枚折れタイプである。演奏時に、鍵盤蓋86は後述する上前板88の下部から楽器本体部の奥に収納される。
足下にペダルユニット93が設けられ、その中央にペダル93aが収容され突出している。ペダルユニット93から、この上の棚板までに、下前板94が設けられている。下前板94の表面には、音を透過させる部材として、図9に示すように、ネット103が張られている。
楽器本体部は、鍵盤部4に対するユーザの鍵操作により楽音信号を生成する楽音信号生成部を内蔵する。
面スピーカ95は、これを外界に対し開閉可能にする側面蓋(蓋体)83とともに、左又は右の側面板(左側面部又は右側面部)82の少なくとも一方(通常は双方である)に配設されている。側面蓋(蓋体)83は、面スピーカ95が配設された側面板82を外界に対し開閉可能にする。
面スピーカ95は、その一辺が側面板82の高さ方向に沿うように配設されている。側面板82は演奏者の身長に見合う高さがある。そのため、面スピーカ95の面積を広くとることができ、面積分だけ低音域の音圧を上げることができる。
また、コーンスピーカ97,98が上前板88に併設されている。上前板88の表面には、少なくともコーンスピーカ97,98の前面開口部に、内部空間を保護するが音は透過させるパンチングメタル、ネット、又はスピーカグリルが設けられる(図示省略)。
上述したコーンスピーカ97,98は、それぞれ、コーンスピーカ71L、71Rに対応する。コーンスピーカ71Lと左の面スピーカ95とで、増幅器70Lを共用し、コーンスピーカ71Rと右の面スピーカ95についても同様に、増幅器70Rを共用してもよい。
音響伝搬空間102を伝搬した音は、筐体を振動させたり、内部空間から外界に開放されている音孔から外界に伝搬したりする。
側面蓋(蓋体)83を閉じると、面スピーカ95の前面から直接に外界に伝搬する音が遮断される。
図9は、図8に示した実施形態の部分断面図である。図9(a)は、側面板82、側面蓋83、下前板87、背面板90等をX-Xで示す切断線で矢視X方向を見たときの部分断面図である。図9(b)は、解除ボタン96の近傍の拡大断面図である。
側面板82における上述した面スピーカ取付枠(枠体部82d,枠体部82e)に囲まれた内側に、凹部82bが形成されている。面スピーカ95は、凹部82bを外界から覆うようにして側面板82の面スピーカ取付枠(枠体部82d,枠体部82e)の表面(外界に面する側)に配設されている。
従って、側面蓋(蓋体)83を開いた状態で、面スピーカ95から音を放出する場合、凹部82bは、面スピーカ95の背面側の空気層として作用する。
面スピーカ95の背面と凹部82bの底面とが、空気層を介して対向配置されることにより、空気層が存在しない場合に比べて、面スピーカの振動板と空気層とによる共振周波数が低い方にシフトする。
なお、面スピーカ95の背面から出力された音を楽器本体部の内部空間に伝搬させる必要がない場合、透孔(音孔)82cは不要である。
側面蓋83は、背面板90に隣接する側面板82の一辺において、図9(a)に示す蝶番104により、直線軸C-Cを中心に回動自在に取り付けられる。側面蓋(蓋体)83は、直線を軸として回転することにより面スピーカ95が配設された側面板82(左側面部又は右側面部)を外界に対し開閉可能にする。面スピーカ95は、側面蓋83が開かれたときに外界に露出する。図8の一点鎖線で示す側面蓋83は、直角に開かれた状態を示している。
なお、上述した側面蓋(蓋体)83は、対応する側面板82の形状に合わせて平板(直方体)である。しかし、三角形以上の多角形の平面を備える多角形平板、半円板の形状であってもよい。側面蓋(蓋体)83の回転軸は、多角形平板、半円板の一辺であって、例えば、側面部と多角形面、半円面とが接する辺である。
図9(b)に示す、側面蓋83が閉じられた状態において、側面板82の枠体部83cの裏面に形成された係合突起(弾性変形部83e、係合部83f)の係合部83fが、側面板82の係着部82gの角部に係合することにより、係合状態が維持される。
側面板82の枠体部82dには、貫通孔82fが形成され、この貫通孔82fは、段差面を有し、側面板82の背面側が広くなっており、この段差面が上述した係着部82gを形成する。
解除ボタン96の摘み部96aを押圧すると、作動子96bが、係合部83fを押圧するので、係合部83fと係着部82gとの係合が外れる。そのため、演奏者が取っ手凹部83aに指を掛けて、側面蓋83を開くことができる。摘み部96aの押圧を止めると、復帰バネ105により作動子96bが復帰する。その結果、再び、側面蓋83を閉じたときに、係合部83fと係着部82gとが係合し、閉じた状態を維持する。
ここで、側面蓋83の枠体部83cにおける四囲の側面の内、少なくとも一側面(図8、図9(b)の831)に、多数の透孔(音孔)83dが設けられてもよい。これらの透孔83dは凹部83bから上述した側面831までを貫通することにより、凹部83bから外界に抜ける音孔となる。
面スピーカ95は、透孔(音孔)82cが存在することにより、電子楽器本体部の内部空間と外界とを仕切る位置に配設されていることになる。面スピーカ95の背面から出力された音は、音響伝搬空間102に伝搬する。なお、多数の透孔82cを1つの大きな透孔にし、側面板82を単なる枠体部としてもよい。
従って、左側面部及び又は右側面部82において、電子鍵盤楽器の側面から放出される音に加えて、面スピーカ95から出力された音が音響伝搬空間102を伝搬し、音響反射板101で反射し、電子楽器本体部の筐体を振動させて外界に音を2次放出させたり、音響伝搬空間(内部空間)102が外界に解放されている箇所から外界に音を放出させたりする。従って、電子鍵盤楽器の筐体全体から出力される音のレベルが大きくなる。
背面板90と下前板94との間の電子楽器本体部の内部空間において、側面板82に配設された面スピーカ95の面に対し、図示のものでは、前方斜め方向(面スピーカ95と音響反射板101とのなす角度が0度を超え、90度未満)に傾けて取り付けられている。音響反射板101は、下前板94、側面板82とともに、内部空間の一部に音響伝搬空間102を形成する。
そのため、側面板82は、鍵盤部の棚板より上においては、透孔82cを設けないようにして、内部空間への伝搬路をなくしてもよい。しかし、凹部82bについては、鍵盤部の棚板より下から連続して棚板より上にも形成しておくことが望ましい。
この場合、面スピーカ95は音響伝搬空間(内部空間)102に音を放出する。その際、面スピーカ95の前面と側面蓋(蓋体)83の裏面とが空気層を介して対向配置されることが望ましい。
空気層が存在しない場合に比べて、面スピーカの振動板と空気層とによる共振周波数を低い方にシフトさせ、低音域の音圧の低下を少なくする。
ここで、側面蓋83の枠体部83cの一側面831に、多数の透孔(音孔)83dが設けられている場合、側面蓋83の凹部83bにおける空気層の薄さを補うことができる。
このとき、図9の側面板82における複数の透孔82cがある板面は、除去されるか、さらに、音響伝搬空間(楽器本体部の内部空間)102側に後退して形成される。
面スピーカの取付位置と側面蓋(蓋体)83の裏面部との両方が対向して凹んでいるので、面スピーカ95と側面蓋83の裏面部との間に層の厚い空気層が確保されるものの、電子鍵盤楽器の上面から見て、使用時に、見かけ上大きく凹んでいる印象を与えない。
上述した側面蓋83は、側面板82に対し、最大135度まで開かせることが可能である。蓋体の回転角度(開き角度)を演奏者が調整することにより、面スピーカ95の前面から出力される音の伝搬方向を変更できる。
この場合も、側面蓋(蓋体)83の凹部83bは、面スピーカ95の背面に対する空気層として作用する。側面蓋83の側面に多数の透孔83dが設けられている場合は、空気層の薄さを補う。
一方、面スピーカ95を側面蓋83の裏側に設けた場合も、側面蓋(蓋体)83を閉じた状態で面スピーカ95を動作させるときは、側面板82に凹部82bと多数の透孔82cを設け、面スピーカ95の前面から出力される音を、音響伝搬空間102に伝搬させることができる。
側面蓋83を開いて面スピーカ95を動作させれば、側面蓋(蓋体)83の裏面は、音響反射面として利用できる。このとき、側面蓋(蓋体)83の裏面が面一であってもかまわない。
蓋体の回転角度(開き角度)を演奏者が調整することにより、面スピーカ95の前面から出力される音の反射方向が変更され、反射後の音の伝搬方向を変更できる。
図10(a)は斜視図、図10(b)は図10(a)の切断線から矢視Xの方向を見た垂直断面の概要図である。
図10(a)において、111は側面板(側面部)、112は天板(屋根部)、113は底板(底面部)、114は鍵盤部である。115は上前部である。側面部は、側面板111に加えて上前部115、後傾斜板112b、後板113c、下前板113dを含む。上前部115には上前板118がある。
ここで、天板112は、その上面において前方左領域、すなわち、鍵盤の低音域にのみ、1又は複数本の線状孔112aが形成され、前方の中央寄り左右に、操作パネル116a,116bを備え、後方の中央にディスプレイ117と操作パネル116cを備えている。一方、天板112は、図10(b)に示すように、その後方が後傾斜板112bとなる。
底板113は、基板113aに対し、前方傾斜板113bと後板113cとが組み立てられたものであり、この前方傾斜板113bは下前板113dと一体成形されている。基板113aの後方領域には、楽音信号生成部等の電子回路ブロック123が載置されている。
図10(b)に示すように、面スピーカパネル119は、筐体の一面をなし、枠体131に面スピーカ132が張設され、この面スピーカ132がパンチングパネル板133で覆われたものである。天板112と鍵盤部114との間に、上前板118を有している。
この実施の形態では、面スピーカパネル119が、上前板118の前面に取り付けられることにより、面スピーカ132は、上前部115のような、楽器本体部の一部に配設される。
面スピーカ132から出る平面波は鋭い指向性があるから、演奏者に聞こえがよい面スピーカ132の配置は上前部115となる。従って、上前部115の高さが低いため、広い面積が確保できない場合でも、鋭い指向性のために、演奏者に対して伝搬効率がよい。
加えて、コーンスピーカ120が、上述した上前部(側面部)115における楽器本体部の左側領域に配設されている。
このような面スピーカ132の配設位置において、面スピーカ132の前面から出力される音は、パンチングパネル板133を経て外界に放出される。加えて、面スピーカ132の背面から出力される音は、上前板118の多数の透孔118aを経て、内部空間124に伝搬し、筐体部分、例えば、天板112や基板113a等を振動させて外界に音を2次放出させたり、内部空間124が外界に解放されている複数の線状孔112a等から外界に放出させたりする。
コーンスピーカ120は、基板113aに立設されたフレーム板121に取り付けられ、その前面開口部120aの中心軸方向は、前方斜め上である。従って、前面開口部120aは、上前板118の背面及び上述した複数の線状孔112aの方向を向いている。また、上前板118の下部は、保持部材122によりフレーム板121に支持される。
コーンスピーカ120は、その前面開口部120aと1又は複数の透孔118aによる開口領域の一部とが対向するように配設される。言い換えれば、前面開口部120aは、上前板118における複数の透孔118aの面積の総和である音響透過面積の一部と対向する。図示の例では、前面開口部120aが、鍵盤部114の鍵配列方向における、楽器本体部の左端部領域内に位置するように配設される。
図示の例では、その振動面が上前板118の長手方向に延び、鍵盤部114の鍵配列方向の幅とほぼ同じ幅にわたって、上前板118の前面に配設されている。鍵盤部114の両側に拍子木114e,114fがあり、拍子木114e,114fを含めた鍵盤部114の鍵配列方向の幅が、面スピーカ132とほぼ同じ幅になる。
従って、面スピーカ132の横幅を長くして面スピーカ132の面積を広くとることができるので、低音域の音圧を上げることができる。
上述した面スピーカ132及びコーンスピーカ120は、電子回路ブロック(楽音信号生成部)123から出力された楽音信号に応じた音を出力する。
面スピーカ132は、その前面と背面とから音が放出される。上前板118に形成された1又は複数の透孔118aは、背面から放出される音を筐体の内部空間124側に逃がす働きをするので、面スピーカ132の背面側の空気層が薄くても、これを補って、面スピーカの振動板と空気層とによる共振周波数が高くならない。
コーンスピーカ120の前面開口部120aから放出された音は、面スピーカ132を透過して前面に放出されるとともに、天板112の線状孔112aからも放出される。
図1に示した実施形態において、鍵盤部4の直下の棚板3に多数の透孔(音孔)を開けて、面スピーカを配設する例を説明した。上述した前方傾斜板113b、後傾斜板112b、後上底板113eにも、同様に多数の透孔(音孔)を開けて面スピーカを配設することができる。
一方、コーンスピーカ120は、基板(棚板)113aに配設されてもよく、電子楽器の複数の箇所に配設されてもよい。
図11(a)は図10(b)に示した垂直断面の部分拡大図、図11(b)は保持部材122の取付構造を示す斜視図である。
図示の例では、上前板118が天板112と一体的に成型されている。天板112に複数の横長の線状孔112aが設けられ、その内、一番演奏者側に近い孔は、1段下がった線状板112cとして形成されている。
上前板118は、全体として、複数の透孔118aが形成された格子部118bを有し、格子部118bの周囲領域に取付孔118c,118dが形成されている。
保持部材122は、その前部において、縦に直角に折り曲げられ、さらにその下部が水平に切り起されて取付部122aとなり、ここに上前板118を取り付けるためのネジ孔122bが形成されている。
保持部材122は、その後部において、縦に直角に折り曲げられて取付部122cがあり、この保持部材122を、図10(b)に示したフレーム板121に取り付けるための取付孔122dが形成されている。
パンチングパネル板133の上端部133aは、枠体131の上部の曲面に沿って曲面を描き、天板112の前面に沿って直角に折り曲げられ、次に、枠体131の上部の前面に接するように折り曲げられている。ネジ部材135が、枠体131の取付孔131dを通して面スピーカ132、パンチングパネル板133の折り返し部のネジ孔133bまでねじ込まれる。
一方、パンチングパネル板133の下端部133cは、面スピーカ132が固着された枠体131の前面から直角に折り曲げられている。この下端部133cの上面は、取付部133dが面スピーカ132に接した状態で、面スピーカ132の底面btと重なり合う。
ネジ部材135により、枠体131、面スピーカ132が、図11に示したパンチングパネル板133の上端部133aにねじ止めされる。
また、パンチングパネル板133の取付部133dが、下端部133cからの切り起しにより形成され、ここにネジ孔133eが形成されている。ネジ部材143により、取付孔131gから、枠体131、面スピーカ132を経て、パンチングパネル板133のネジ孔133eにねじ止めされる。その結果、パンチングパネル板133の下端部133cが面スピーカパネル119の底面となる。
なお、上述したパンチングパネル板133は、面スピーカ132を保護し、音を透過するものであればよく、図示しない枠体にネットを張設したものや、合成樹脂製の板材で、複数の線状の透孔(音孔)が形成されたスピーカグリルであってもよい。
このようにして、面スピーカパネル119を上前板118に対し、簡単に取付け固定することができる。
その後、面スピーカパネル119を上方に浮かすことにより、下の係合突起の係止部131fと取付孔118dとの係合が解除される。このようにして、枠体131の係合突起を取付孔118c,118dから離脱させ、面スピーカパネル119を上前板118から外すことができる。
あるいは、図示を省略するが、上述した係合突起(弾性変形部131b,係止部131c、弾性変形部131e,係止部131f)、及び、取付孔118c,118dに、それぞれ電気的接触部材を設け、係合突起と取付孔とを、機械的な結合部材とするに加えて、電気的コネクタ(プラグ及びソケット)とすることもできる。
上述した面スピーカ132は、図7に示した面スピーカ7のように、モノラル信号の供給を受けてよい。しかし、面スピーカ132は、鍵配列方向に長いため、左チャンネル用の面スピーカ132Lと左チャンネル用の面スピーカ132Rとに分けた面スピーカパネル119として上前板118に装着したり、面スピーカパネル119自体を左チャンネル用、右チャンネル用に分けて、上前板118に装着したりしてもよい。その際、図10(a)に示した左側領域にあるコーンスピーカ120を、上前部(側面部)115の右側領域にも配設し、これらをステレオスピーカとしてもよい。
30…面スピーカ、31…第3の絶縁性シート、32…第1の固定電極シート、32a…貫通孔、33…第1の絶縁性シート、34…振動電極シート、35…第2の絶縁性シート、36…第2の固定電極シート、36a…貫通孔、37…第4の絶縁性シート、38a〜38h,39a〜39h…接着層、
40…面スピーカ、41a,41b,41c…接着層、
50A,50B…面スピーカ、511〜515…面スピーカユニット、52…連接部、531〜534…面スピーカユニット、54a,54b…連接部、54c…周縁部、
61…検出部、62…制御部、63…音源部、64…操作子、65…自動演奏部、66…曲データ記憶部、67…MIDIインタフェース、68L,68R,70L,70R…増幅器、69L,69R…外部端子、70L,70R…増幅器、71L,71R…ダイナミック型コーンスピーカ、72…混合部、73…増幅器、74…昇圧トランス、75…バイアス直流電源、76…抵抗器、77,78,79…端子、
81…脇側面板、82…側面板、82a…取っ手凹部、82b…凹部、82c…透孔、82d,82e…枠体部、82f…貫通孔、82g…係着部、82h…貫通孔、83…側面蓋、83a…取っ手凹部、83b…凹部、83c…枠体部、831…枠体部83cの一側面、83d…透孔、83e…係合突起、84…前脚、85…ステー、86…鍵盤蓋、87…口棒、88…上前板、89…譜面受、90…背面板、91…天板、92…譜面板、93…ペダルユニット、93a…ペダル、94…下前板、94a…透孔、95…面スピーカ、96a…摘み部、96b…作動子、96…解除ボタン、97,98…コーン型スピーカ、101…音響反射板、102…音響伝搬空間、103…ネット、104…蝶番、105…復帰バネ、
111…側面板、112…天板、112a…線状孔、112b…後傾斜板、112c…線状板、113…底板、113a…基板、113b…前方傾斜板、113c…後板、113d…下前板、113e…後上底板、114…鍵盤部、114a…鍵盤フレーム、114b…垂直リブ、114c…白鍵、114d…黒鍵、114e,114f…拍子木、115…上前部、116a,116b,116c…操作パネル、117…ディスプレイ、118…上前板、118a…透孔、118b…格子部、118c,118d…取付孔、118e…段差部、119…面スピーカパネル、120…コーン型スピーカ、120a…前面開口部、121…フレーム板、122…保持部材、122a…取付部、122b…ネジ孔、122c,122d…取付孔、123…電子回路ブロック、124…内部空間、131…枠体、131a…開口部、131b…弾性変形部、131c…係止部、131d…取付孔、131e…弾性変形部、131f…係止部、131g…取付孔、132,132L,132R…面スピーカ、133…パンチングパネル板、133a…上端部、133b…ネジ孔、133c…下端部、133d…取付部、133e…ネジ孔、134…マイナスドライバ、135…ネジ部材、141,142…防振部材、143…ネジ部材
Claims (2)
- 側面部と屋根部と底面部と鍵盤部を有する楽器本体部と、前記鍵盤部に対する鍵操作により楽音信号を生成する楽音信号生成部を有する電子鍵盤楽器において、
1又は複数の面スピーカが、少なくとも前記屋根部に配設され、前記楽音信号生成部により生成された楽音信号に応じた音を出力し、
前記屋根部は、前記面スピーカが配設された屋根板を有し、
前記屋根板は、前記楽器本体部に対し、当該屋根板の1辺に沿った軸を中心に回動自在に取り付けられ、前記楽器本体部の上部分を開閉し、
前記屋根板に配設された面スピーカは、前記屋根板の裏面に沿って配設され、前記屋根板に対しリンク機構により平行移動自在に連結され、前記屋根板の回動により前記楽器本体部の上部分が開かれたときに外界に露出し、前記屋根板の回動により前記楽器本体部の上部分を閉じるときに前記楽器本体部の内部に設けられた係止部材に当接することにより、
前記屋根板に配設された面スピーカと前記屋根板との対向間隔は、前記屋根板が前記楽器本体部の上部分を閉じているときに比べて前記楽器本体部の上部分を開いているときの方が拡がるようにした、
ことを特徴とする電子鍵盤楽器。 - 前記面スピーカは、前記底面部にも配設され、
前記底面部に配設された面スピーカは、内部空間と外界とを仕切る位置に配設され、当該面スピーカから出力された音が前記内部空間と前記外界との双方に伝搬する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
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