JP5700239B2 - 液晶性コーティング液の製造方法 - Google Patents
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Description
具体的には、リオトロピック液晶性化合物は、コーティング液中で、超分子会合体を形成しており、この会合体によりコーティング液は液晶相を示す。このコーティング液に剪断力を加えながらこれを基材上に流延して塗膜を形成すると、この塗膜中において超分子会合体の長軸が流延方向に配向する。このようにコーティング液を流延して塗膜を形成する方法は、一般に「溶液流延法」と呼ばれる。その後、前記塗膜を乾燥することによって、前記配向されたリオトロピック液晶性化合物から構成されるフィルムが得られる。このフィルムは、光学異方性フィルムとして利用できる。
特許文献1には、液中でリオトロピック液晶性化合物が不溶化し、それが結晶体となることによって液晶相の発現が阻害されることが開示されている。このリオトロピック液晶性化合物が結晶体を形成しないようにするため、特許文献1には、溶媒とリオトロピック液晶性化合物の結晶体とを含む前処理液を準備する工程と、前処理液を前記結晶体の融解点以上に加熱処理して等方性溶液を得る工程と、等方性溶液を液晶相が発現する温度以下に冷却処理する工程と、を有するコーティング液の製造方法が開示されている。
しかしながら、リオトロピック液晶性化合物が結晶体とならない場合でも、コーティング液中に微細結晶が含まれることがある。前記微細結晶を含むコーティング液から形成された光学異方性フィルムは、光散乱が大きく、透明性が低いという問題がある。
コーティング液は、溶媒にリオトロピック液晶性化合物を分散などさせることによって得られる。しかしながら、純度100%のリオトロピック液晶性化合物を用いることは現実的に困難である。それ故、用いられるリオトロピック液晶性化合物には、若干の不純物が含まれている。本発明者らは、この不純物が微細結晶の原因物質であることを突き止め、本発明を完成した。
一般式(1)に示されたOH、(NHR1)m、及び(SO3M)nは、それぞれナフチル環の7つの置換部位のいずれに結合していてもよい。
本発明の液晶性コーティング液の製造方法は、不純物を含んだリオトロピック液晶性化合物と溶媒とを含む処理液を加熱する加熱工程と、前記加熱工程後の処理液を40℃未満の温度に冷却して析出物を析出させる析出工程と、前記析出物を処理液から除去する除去工程と、を有する。
以下、具体的に説明する。
本発明に使用されるリオトロピック液晶性化合物は、液中において超分子会合体を形成して液晶相を示し得る化合物であれば特に限定されない。このようなリオトロピック液晶性化合物としては、例えば、アゾ系化合物、アントラキノン系化合物、ペリレン系化合物、キノフタロン系化合物、ナフトキノン系化合物、メロシアニン系化合物などが挙げられる。良好なリオトロピック液晶性を示すことから、アゾ系化合物を用いることが好ましい。
なお、リオトロピック液晶性とは、温度や濃度を変化させることにより、液中において等方相−液晶相の相転移を生じる性質を意味する。
また、アゾ系化合物は、その分子中に極性基を有するアゾ系化合物が好ましい。極性基を有するアゾ系化合物は、水系溶媒に可溶であり、水系溶媒に溶解して超分子会合体を形成し易い。このため、極性基を有するアゾ系化合物を含むコーティング液は、特に良好なリオトロピック液晶性を示す。
なお、極性基とは、極性を持つ官能基を意味する。極性基としては、OH基、COOH基、NH2基、NO2基、CN基のような比較的電気陰性度の大きい酸素及び/又は窒素を含む官能基が挙げられる。
一般式(1)に示されたOH、(NHR1)m、及び(SO3M)nは、それぞれナフチル環の7つの置換部位のいずれに結合していてもよい。
なお、本明細書において、「置換若しくは無置換」とは、「置換基で置換されている、又は、置換基で置換されていない」ことを意味する。
また、本明細書において、「X〜Y」という記載は、「X以上Y以下」を意味する。
前記R1は、好ましくは、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアセチル基であり、より好ましくは水素原子である。
前記置換若しくは無置換のアルキル基としては、置換若しくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
一般式(1)のナフチル基の具体例としては、例えば、下記式(a)乃至式(l)などが挙げられる。式(a)〜式(l)のR1及びMは、一般式(1)と同様である。
前記Q2で表されるアリーレン基は、フェニレン基の他、ナフチレン基などのようなベンゼン環が2以上縮合した縮合環基が挙げられる。
前記Q2は、好ましくは置換若しくは無置換のナフチレン基であり、より好ましくは前記置換基を有するナフチレン基であり、特に好ましくは前記置換基を有する1,4−ナフチレン基である。
一般式(2)において、A及びBは、置換基を表し、a及びbは、その置換数を表す。前記A及びBは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、炭素数1〜6のアシルアミノ基、ジヒドロキシプロピル基等の炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、COOM基などのカルボキシル基、SO3M基などのスルホン酸基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ハロゲノ基を表す。前記aは、0〜5の整数であり、前記bは、0〜4の整数を表す。ただし、a及びbの少なくとも何れか一方は0でない。前記aが2以上の場合、前記置換基Aは、同じでもよいし、又は、異なっていてもよい。前記bが2以上の場合、前記置換基Bは、同じでもよいし、又は、異なっていてもよい。
一般式(3)において、pは、0〜4の整数を表す。前記pは、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。
例えば、一般式(3)の芳香族ジスアゾ化合物は、アニリン誘導体とナフタレンスルホン酸誘導体をジアゾ化及びカップリング反応させてモノアゾ化合物を得た後、このモノアゾ化合物をジアゾ化した後、さらに、1−アミノ−8−ナフトールスルホン酸誘導体とカップリング反応させることによって合成できる。
本発明に使用される溶媒は、上記リオトロピック液晶性化合物を分散、沈殿又は溶解させることができることができるものであれば特に限定されない。
リオトロピック液晶性化合物が上記極性基を有するアゾ系化合物である場合、水系溶媒を用いることが好ましい。水系溶媒は、水;親水性溶媒;水と親水性溶媒の混合溶媒が挙げられる。前記親水性溶媒は、水と略均一に相溶する溶媒である。親水性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、メチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのグリコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;酢酸エチルなどのエステル類;などが挙げられる。上記水系溶媒は、好ましくは、水、又は、水と親水性溶媒の混合溶媒が用いられる。
一般式(1)乃至(3)の芳香族ジスアゾ化合物は、NHR1基及び/又はSO3M基を有するので、前記水系溶媒に対する溶解性に優れている。
(前処理工程)
前処理工程は、不純物を含んだリオトロピック液晶性化合物と溶媒とを含む処理液を得る工程である。
リオトロピック液晶性化合物及び溶媒は、上記説明した中から適宜選択される。好ましくは、リオトロピック液晶性化合物として、上記一般式(1)乃至(3)で表される芳香族ジスアゾ化合物の中から選ばれる1種又は2種以上が用いられ、溶媒として、上記水系溶媒が用いられる。
以下、リオトロピック液晶性化合物として上記芳香族ジスアゾ化合物を用い、溶媒として上記水系溶媒を用いた場合について説明するが、使用するリオトロピック液晶性化合物及び溶媒は、これらに限定されるわけではない。
水系溶媒の温度は、室温程度であり、例えば、10〜35℃程度が例示できる。
前記芳香族ジスアゾ化合物は、水系溶媒中において、分散、沈殿若しくは溶解、又はこれらが混在した状態となっていればよい。
具体的には、一般式(1)乃至(3)の芳香族ジスアゾ化合物は、水系溶媒に対して可溶であるので、処理液においては、芳香族ジスアゾ化合物が水系溶媒に溶解した状態となっている。なお、処理液において、一部の芳香族ジスアゾ化合物が結晶体となり、その結晶体が溶媒中に分散又は沈殿した状態となっていてもよい。前記分散又は沈殿状態の芳香族ジスアゾ化合物の結晶体が存在していても、後の加熱工程を行うことにより、その一部の芳香族ジスアゾ化合物は水系溶媒に溶解するからである。
また、不純物は、水系溶媒に対して難溶であることが好ましい。水系溶媒に難溶な不純物は、加熱工程において析出物として析出し易くなる。
得られた処理液は、液晶相を示し得る。液晶相は、特に限定されず、ネマチック液晶相、ミドル相、スメクチック液晶相、コレステリック液晶相、又はヘキサゴナル液晶相等が挙げられる。液晶相は、偏光顕微鏡で観察される光学模様によって、確認、識別できる。
また、処理液に、添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、相溶化剤、界面活性剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、増粘剤などが挙げられる。処理液中における添加剤の濃度は、好ましくは0を超え10質量%以下である。
加熱工程は、前記処理液を加熱する工程である。
加熱温度は、前記処理液が等方相に相転移する温度以上であり、具体的には、40℃超え、好ましくは45〜100℃であり、より好ましくは60〜100℃であり、特に好ましくは80〜100℃である。
加熱工程を行うことにより、リオトロピック液晶性化合物の全てが実質的に水系溶媒に溶解した処理液が得られる。また、加熱処理後の処理液は、リオトロピック液晶性化合物の分子が無秩序に存在する、等方相を示す。
前記処理液の加熱時間は、特に限定されず、例えば、前記加熱温度に処理液を昇温させた状態を1分以上、好ましくは1〜60分間保持すればよい。
前記処理液を加熱するための加熱手段も特に限定されず、ホットプレート、恒温槽、電気炉などを用いることができる。
析出工程は、加熱処理後の前記処理液を40℃未満の温度に冷却して析出物を析出させる工程である。
前記処理液の冷却温度は、40℃未満であり、好ましくは38℃以下であり、より好ましくは36℃以下であり、特に好ましくは35℃以下である。
このような温度に処理液を冷却することにより、不純物が比較的大きな析出物となって析出する。
処理液の冷却温度の下限は、特に限定されないが、−20℃以上であり、好ましくは−10℃以上である。
前記処理液は、リオトロピック液晶性化合物を含むので、処理液は、凝固点降下によって0℃以下でも固体化(凍る)しない。しかし、−20℃未満では、処理液が固体化するおそれがある。
処理液の冷却速度は特に限定されないが、好ましくは1〜20℃/分である。このような冷却速度であれば、不純物を析出物として析出させることができる。
水系溶媒に難溶な不純物は、前処理工程において得られる処理液中において溶媒に溶解していない。この処理液を加熱工程において加熱することにより、不純物は水系溶媒に溶解するようになる。その後、処理液を冷却することにより、不純物が水系溶媒に不溶な微細結晶となって生じる。そして、冷却過程で、その不純物の微細結晶を核としてそれが成長することによって、比較的大きな析出物が析出する。なお、前記比較的大きな析出物は、前記不純物の微細結晶に更に不純物や芳香族ジスアゾ化合物が凝集し、その微細結晶が大きく成長していくことによって生じると考えられる。
析出物の最大径は、析出物を顕微鏡で拡大して測定することができる。
除去工程は、前記析出物を処理液から除去する工程である。
前記析出工程を行うことによって、処理液中に比較的大きな析出物を析出させることができる。かかる析出物は、簡便な方法によって処理液から除去できる。
前記析出物の除去方法としては、フィルターを用いたろ過、遠心分離機を用いた固液分離などが挙げられ、これらは単独で又は2つの方法を併用してもよい。
フィルターの材質は、特に限定されず、合成樹脂、金属、セルロース系、無機化合物などが挙げられる。
フィルターに処理液を通すことにより、析出物をろ過できる。
遠心分離を行うことにより、析出物が沈降する。よって、遠心分離後の上澄み液を取り出すことにより、処理液から析出物を除去できる。
上記のようにして得られた液晶性コーティング液は、実質的に微細結晶を含まない。実質的に微細結晶を含まない液晶性コーティング液を用いることにより、光散乱が小さく、透明性に優れたフィルムを形成できる。
コーティング液中の芳香族ジスアゾ化合物の濃度は、特に限定されないが、通常、1〜50質量%であり、好ましくは1〜40質量%である。
前記濃度範囲のコーティング液は、例えば、23℃で良好な液晶相を示す。
さらに、前記コーティング液に、ポリビニルアルコールを添加してもよい。ポリビニルアルコールを含む前記コーティング液を製膜することにより、より高い偏光度を有する光学異方性フィルムを得ることができる。
前記ポリビニルアルコールのケン化度は、97%以上、好ましくは98%以上である。
上記液晶性コーティング液は、例えば、溶液流延法によって製膜(フィルムに形成)できる。コーティング液を製膜して得られたフィルムは、光学異方性フィルムとして利用できる。
以下、液晶性コーティング液を用いた光学異方性フィルムの製造方法を、簡単に説明する。
まず、コーティング液を、適当な展開面に塗工し、塗膜を形成する。
展開面は、コーティング液を略均一に展開するためのものである。この目的に適していれば展開面の種類は特に限定されない。展開面としては、例えば、ポリマーフィルムの表面、ガラス板の表面、金属ドラムの表面などが挙げられる。また、ポリマーフィルムとして配向フィルムを用いてもよい。配向フィルムは、その表面において配向規制力を有するので、リオトロピック液晶性化合物を確実に配向させることができる。
コーティング液の塗工は、従来公知のコータを用いて行うことができる。
次に、上記塗膜を固化させる。溶媒として水系溶媒が用いられている場合には、前記塗膜を乾燥する。塗膜の乾燥過程で、配向したリオトロピック液晶性化合物が固定される。乾燥後の塗膜が光学異方性フィルムである。
得られた光学異方性フィルムの厚みは、好ましくは0.05μm〜10μmである。
可視光領域において吸収能を有するリオトロピック液晶性化合物を用いた場合には、前記光学異方性フィルムは偏光フィルムとして利用できる。可視光領域において吸収能を有しない又は吸収能が小さいリオトロピック液晶性化合物を用いた場合には、前記光学異方性フィルムは位相差フィルムとして利用できる。
本発明の光学異方性フィルムは、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置などの画像表示装置の構成部材として使用できる。
前記画像表示装置が液晶表示装置の場合、その好ましい用途は、テレビ、携帯機器、ビデオカメラなどである。
実施例の処理液などを、2枚のスライドガラスの間に少量挟み込み、室温(23℃)にて、偏光顕微鏡を用いて、液晶相の観察を行った。また、同様にして、析出物を観察し、その最大径を測定した。
前記偏光顕微鏡として、大型試料加熱冷却ステージ(ジャパンハイテック(株)製、製品名「10013L」)を備える、偏光顕微鏡(オリンパス(株)製、製品名「OPTIPHOT−POL」)を用いた。
[組成分析]
処理液に含まれる固形分の分析は、高速液体クロマトグラフィー(アジレント・テクノロジー(株)製、製品名「HP1100」)を用いて行った。そのカラムは、Inertsil ODS3(4.6mmφ×25cm、5μm)(GLサイエンス社製)を用い、移動相は、0.025%Na2PO4水溶液/0.1%TBAB/AN溶液を用いた。検出は、波長254nmで行った。
[光学異方性フィルムの観察]
実施例などで得られた光学異方性フィルムの偏光軸と、市販の偏光フィルムの偏光軸とがクロスニコルとなるように重ね合わせ、その光学異方性フィルムを、偏光顕微鏡(オリンパス(株)製、製品名「OPTIPHOT−POL」)を用いて観察した。
4−ニトロアニリンと8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸とを、下記文献に記載の方法に従って、ジアゾ化及びカップリング反応させることによって、モノアゾ化合物を得た。このモノアゾ化合物を、同方法に従って、ジアゾ化し、さらに1−アミノ−8−ナフトール−2,4−ジスルホン酸リチウム塩とカップリング反応させることによって、粗生成物を得た。この粗生成物を塩化リチウムで塩析することによって、下記構造式(4)で表される芳香族ジスアゾ化合物を得た。
上記式(4)の芳香族ジスアゾ化合物をイオン交換水に溶解させ、濃度20質量%の処理液Aを調製した。この処理液Aをポリスポイトを用いて採取し、2枚のスライドガラスの間に少量挟み込んで、偏光顕微鏡を用いて観察した。その結果、前記処理液Aは、ネマチック液晶相を示していた。
また、この処理液Aに含まれる固形分の組成を調べるため、処理液Aを高速液体クロマトグラフィー(HPCL)にかけて分析した。その結果、芳香族ジスアゾ化合物が面積比で96%、難溶性成分が面積比で0.5%あった。この難溶性成分は、HPCLの分析から、芳香族ジスアゾ化合物ではない、不純物であることが確認できた。
上記式(4)の芳香族ジスアゾ化合物をイオン交換水に溶解させ、濃度15質量%の処理液Bを調製した。
この処理液Bを、攪拌しながら液温が90℃となるまで加熱し、その状態で30分間保持した。その後、その処理液Bを23℃の恒温室中に入れ、その中で48時間放置して自然放冷した。
冷却後の処理液Bを偏光顕微鏡を用いて観察した。その結果、液中に直径約2μmの析出物が確認された。
さらに、このろ液を、上記処理液Aの組成分析と同様に、高速液体クロマトグラフィー(HPCL)を用いて分析した。その結果、芳香族ジスアゾ化合物が面積比で97%、難溶性成分が面積比で0.04%であった。
得られた光学異方性フィルムを偏光顕微鏡で観察したところ、異物は見られなかった。そのフィルムの顕微鏡写真を図1に示す。
実施例1と同様にして、処理液Bを調製し、それを加熱及び冷却した。
冷却後の処理液Bには、実施例1と同様に、直径約2μmの析出物が確認された。
この上澄み液(析出物を除去した処理液)を、偏光顕微鏡を用いて観察した。その結果、上澄み液中には析出物は存在せず、且つ上澄み液はネマチック液晶相を示していた。
さらに、この上澄み液を、上記処理液Aの組成分析と同様に、高速液体クロマトグラフィー(HPCL)を用いて分析した。その結果、芳香族ジスアゾ化合物が97%で、難溶性成分が0.1%であった。
処理液Bを23℃で48時間放冷したことに代えて、処理液Bを35℃の恒温室中で48時間放置して自然放冷したこと以外は、実施例1と同様にして、処理液Bを加熱及び冷却した。
冷却後の処理液Bには、実施例1と同様に、直径約2μmの析出物が確認された。
この析出物を含む処理液Bを、実施例1と同様にして、孔径0.20μmのシリンジフィルターを用いてろ過した後、光学異方性フィルムを作製した。
得られた光学異方性フィルムを偏光顕微鏡で観察したところ、異物は見られなかった。
実施例1と同様にして、処理液Bを調製し、それを加熱及び冷却した。
冷却後の処理液Bには、実施例1と同様に、直径約2μmの析出物が確認された。
この処理液Bを比較例1のコーティング液として用いた。このコーティング液を、実施例1と同様にして、製膜することにより、光学異方性フィルムを作製した。得られた光学異方性フィルムを偏光顕微鏡で観察したところ、多数の異物が見られた。そのフィルムの顕微鏡写真を図1に示す。
Claims (6)
- 不純物を含んだリオトロピック液晶性化合物と溶媒とを含む処理液を、前記処理液が等方相に相転移する温度以上に加熱する加熱工程と、
前記加熱工程後の処理液を40℃未満の温度に冷却して、前記不純物を析出物として析出させる析出工程と、
前記析出物を処理液から除去する除去工程と、
を有する液晶性コーティング液の製造方法。 - 前記不純物が、前記溶媒に対して難溶であり、前記リオトロピック液晶性化合物が、前記溶媒に対して可溶である、請求項1に記載の液晶性コーティング液の製造方法。
- 前記析出工程において、前記不純物の微細結晶を核として析出物が析出する、請求項1又は2に記載の液晶性コーティング液の製造方法。
- 前記溶媒が、水系溶媒であり、前記リオトロピック液晶性化合物が、下記式(1)で表される芳香族ジスアゾ系化合物である、請求項1乃至3のいずれかに記載のコーティング液の製造方法。
- 前記除去工程が、孔径1μm以下のフィルターを用いて前記処理液をろ過する工程を含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の液晶性コーティング液の製造方法。
- 前記除去工程が、前記処理液を遠心分離する工程を含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の液晶性コーティング液の製造方法。
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