JP5698990B2 - 顔料・樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

顔料・樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、情報技術関連色材及び熱可塑性樹脂用マスターバッチなどに使用される、顔料が熱可塑性樹脂中に非凝集状態で高濃度に分散された顔料・樹脂組成物の連続的な製造方法に関する。
特許文献1には、顔料分散性に優れ色むらのない均一な着色が可能な熱可塑性樹脂着色用の樹脂組成物(マスターバッチ)を得るために、顔料、水および熱可塑性樹脂をプレミックスし、あるいは、顔料水性ウェットケーキと熱可塑性樹脂をプレミックスして、これを二軸スクリュー押出機内で、熱可塑性樹脂の融点又は軟化点付近の温度で混練して相置換および脱水する着色用樹脂組成物の連続的な製造方法が記載されている。
しかしながら、熱可塑性樹脂中に顔料が高濃度で分散された顔料・樹脂組成物を得ようとすると、顔料が高濃度である顔料、水および熱可塑性樹脂のプレミックス物、あるいは、顔料水性ウェットケーキ又はこれを熱可塑性樹脂と混ぜたものは、いずれも流動性に乏しいため、二軸押出混練機のホッパーへの供給作業が困難であり、さらに、その粘稠性のために二軸押出混練機の食い込みが阻害され、連続加工が困難であった。また、水分が多く流動性が高い顔料水性分散体は、樹脂粉末と混合しても流動性がありすぎて二軸押出混練機で混練することは難しかった。
さらに、顔料や顔料水性ウェットケーキを熱可塑性樹脂とプレミックスして強制的に二軸押出混練機のホッパーに供給することは、ミキサーや供給機そのもの並びにその周辺を顔料でひどく汚染した。
このように、特許文献1に記載の方法で熱可塑性樹脂中に顔料が高濃度で分散された顔料・樹脂組成物を得ることは、実際には、作業性不良や設備等の汚染の問題があって、容易ではなかった。
また、水を飽和状態で含んでいる顔料水性ウェットケーキと熱可塑性樹脂をプレミックスすると、ウェットケーキは樹脂との界面で樹脂に水をとられて、顔料が乾燥し、部分的に凝集が起こり、結果として分散不良の原因となった。
特許第3146828号
本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みて、顔料が熱可塑性樹脂中に非凝集状態で高濃度に分散された顔料・樹脂組成物の製造方法であって、作業性不良や設備等の汚染の問題がない顔料・樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、樹脂を二軸押出混練機のホッパーより供給し、顔料水性分散体を一軸偏心ネジポンプを用いて、二軸押出混練機のバレルの途中で強制注入することにより、高濃度の顔料水性分散体と熱可塑性樹脂のプレミックス時の作業性不良の問題がなく、安定して顔料水性分散体を二軸押出混練機へ注入でき、設備等の汚染の問題も解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、融点又は軟化点が110℃以下である熱可塑性樹脂の1種以上をホッパーから二軸押出混練機に連続的に定量供給し、ウェットケーキ状の顔料水性分散体を二軸押出混練機のバレルの途中に設けられた注入口から一軸偏心ネジ式ポンプによって連続的に定量注入し、前記樹脂の溶融温度以上の温度とした二軸押出混練機のバレル内で、溶融した前記樹脂と前記顔料水性分散体とを混合・混練して顔料を水相から樹脂相に転相させ、分離した水分を複数のベント口から排出することにより、溶融樹脂中に顔料を非凝集状態で高濃度に分散させた組成物を得ることを特徴とする顔料・樹脂組成物の製造方法である。
本発明の製造方法は、熱可塑性樹脂中に顔料が高濃度で分散された顔料・樹脂組成物の製造方法であって、高濃度の顔料水性分散体と熱可塑性樹脂とをプレミックスするのではなく、水性顔料分散体は、一軸偏心ネジポンプを用いて二軸押出混練機のバレルの途中に強制注入するので、作業性や設備等の汚染の問題がなく、樹脂の溶融温度以上の温度とした二軸押出混練機のバレル内で顔料水性分散体と溶融樹脂とを混合・混練するので、顔料は水相から樹脂相に転相され、顔料は樹脂中に非凝集状態で高濃度に分散している。また、顔料に余分な熱履歴をかけないので、顔料の結晶が変質して本来の透明性や鮮明性が失われることのない顔料・樹脂組成物が得られる。
本発明の連続式顔料・樹脂組成物製造プロセスの概略図である。
本発明の顔料・樹脂組成物の製造方法は、二軸押出混練機に、熱可塑性樹脂をホッパーから定量供給し、二軸押出混練機バレルの途中で一軸偏心ネジポンプを用いて顔料水性分散体を注入し、樹脂の溶融温度以上の温度で両者を混合・混練して顔料を水相から樹脂相に転相させ、分離した水分を排出することで、溶融樹脂中に顔料を非凝集状態で高濃度に分散させた組成物を得るものである。
本発明で使用する顔料としては、目的とされる色に応じて従来公知のものが使用でき、有機顔料、無機顔料、光輝剤等が挙げられる。このうち、有機顔料及びカーボンブラックは親油性であるため、本発明における転相が起こり易く、本発明の効果を最も享受できる。
有機顔料としては、例えば、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、ジオキサン系、インジゴ系顔料等が挙げられ、更に詳細には、ジスアゾイエロー、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントイエロー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系、チオインジゴ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、キノフタロンエロー、ニッケルアゾエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等の従来公知の顔料が使用できる。
無機顔料としては、例えば、体質顔料 、酸化チタン系顔料 、酸化鉄系顔料 、スピンネル顔料等が挙げられ、更に詳細には、カーボンブラック、酸化チタン、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、フェライト、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化アンチモン、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化ビスマス、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、水酸化亜鉛、水酸化セリウム、水酸化ランタン、水酸化コバルト、水酸化ニッケル、水酸化マンガン、酸化バナジウム、炭酸亜鉛、炭酸コバルト、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタンイエロー、コバルトグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトブルー、コバルトアルミクロムブルー、コバルトクロムグリーン、セルリアンブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、銅クロムブラック、銅−鉄マンガンブラック、クロムスズピンク、クロムアルミナピンク、バナジウムブルー、プラセオジウムイエロー、バナジン酸ビスマスイエロー、ビクトリアグリーン、ケイ酸コバルト、ケイ酸ジルコニウム、タルク、カオリン、ゼオライト等を挙げることができる。
上記顔料は、用途に応じて、種類、粒子径、処理方法を選んで使用することが好ましく、用途として隠蔽力を必要とする場合や、着色物に透明性を望む場合等、種類や粒子径等を適宜選択すればよく、着色のために通常用いられる有彩色顔料を含むのも好ましい。
光輝剤は、成形物表面に再帰反射特性や光散乱性を与え、見る角度で色調が変化する材料として有効な顔料である。例えば、パールマイカ顔料として、天然雲母(マイカ)や合成マイカに、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化すず、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト等の金属酸化物等を被覆したものが使用できる。
更に、顔料を含むことが必須である本発明では、成形物外観の目的色微調整に応じた、染料の同時使用も可能である。例えば、直接染料、塩基性染料、カチオン染料、酸性染料、媒染染料、酸性媒染染料、硫化染料、ナフトール染料、分散染料、反応染料等の従来公知の染料が使用できる。
これら顔料の水性物(顔料水性分散体)は、有機顔料合成のフィルタープレス工程から得られる顔料水性ウェットケーキはそのものを無処理で使うことができ、乾燥粉末で入手する顔料は水を予め入れた撹拌羽根付き混合槽に顔料を投入してよく撹拌して顔料水性分散体を調製する。後者の顔料水性分散体は、必要に応じて、界面活性剤を添加して、及び/又はビーズミルやボールミルを使用して、顔料分の高濃度化や顔料水性分散体の分散を確実なものにすることができる。
ウェットケーキ状の顔料水性分散体における水の含有量は、40〜95質量%(顔料固形分5〜60質量%)であることが好ましい。40質量%以下であると水が顔料に吸収されて顔料水性分散体は流動性が乏しくその取り扱いが困難であり、一軸偏心ネジポンプによってもその移送が難しく、95質量%以上では水分が多すぎて、樹脂との混練時の顔料の水相から樹脂相への転相が十分に起こらない。
本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、その融点又は軟化点が水の沸点より僅かに高い110℃以下のものであれば何れも使用することができる。樹脂の軟化点が90℃以下であれば、顔料の転相と拮抗する沸騰の影響への配慮が要らないため好ましく使用することができる。
具体的には、低密度ポリエチレン、EPラバー、エチレン酢ビ共重合体、αオレフィン・エチレン共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、合成もしくは分解型ポリエチレンワックス、ポリエステル等が挙げられる。
本発明において、二軸押出混練機としては、混練能力に優れ、加工途中での液体物の強制注入等への自由度があることから同方向回転二軸スクリュー押出機を使用する。該二軸押出混練機は、主に、樹脂を供給するためのホッパー、フィーダー、及び、二軸スクリューを収めたバレルからなる。バレルは、標準のセグメントバレルと、上流側から、顔料水性分散体を注入するためのノズル(注入口)、脱水した水を排出するためのサイドフィーダー、残余の水分を排出する開放ベント口、真空ポンプに連結された真空ベント口を備えたセグメントバレルとを順次組み合わせたものであり、バレル全体の長さは、その指標であるL/D値が30以上、好ましくは40以上である。
また、スクリュー回転数は、L/D値やスクリュー形状によっても異なるが、150〜450rpmに設定することが好ましい。
二軸押出混練機の設定温度(内部ヒーター加熱温度)は、熱可塑性樹脂を溶融し、顔料との溶融混練を行うために、70〜125℃が好ましい。顔料水性分散体の注入口の部分では熱可塑性樹脂を溶融状態にできる温度であることを要し、それ以後はより高温であることが溶融混練、顔料の樹脂相への転相の観点から好ましいが、密閉された状態であっても125℃程度に抑えないと顔料の転相よりも、水の蒸発の方が優先されるので好ましくない。
本発明において、二軸押出混練機バレルの途中で顔料水性分散体を注入するためには、定量性、無脈動、余分なせん断力がかからないという点から、一軸偏心ネジポンプを用いることが好ましい。
一軸偏心ネジポンプは、金属製のローターとゴム製のステーターからなるポンプ本体の部分と本体に材料を送り込む機能を有するケーシング部、スクリュー部並びにホッパー等の関連部品から構成される。上記の構成からなる標準的な一軸偏心ネジポンプであれば使用可能であるが、ポンプ本体の長さが二軸押出混練機に強制注入する際に被移送物に加えられる圧力に相関するため、水を移送する時の能力として少なくとも0.5MPa以上の圧力で入れることが可能な本体長さを有する一軸偏心ネジポンプが好ましい。この圧力以下の仕様の一軸偏心ネジポンプでは、硬くて粘調な顔料水性分散体を二軸押出混練機側からくる圧力抵抗に勝つことができず、確実な強制注入が難しい。
このような一軸偏心ネジポンプとしては、兵神装備(株)製のモーノポンプが好ましく使用できる。モーノポンプは、雌ねじ形ステーターと雄ねじ形ローターとを有し、該ローターが該ステーター内に嵌挿されており、該ステーターの中心軸線を中心にして該ローターが偏心回転することにより、両者間にできる空間容積に入った被移送物を、ローターの回転に従って移送する一軸偏心ネジポンプである。
本発明の顔料・樹脂組成物の製造は、次のように行う。
二軸押出混練機に、熱可塑性樹脂をホッパーから定量供給し、二軸押出混練機バレルの途中で一軸偏心ネジポンプにより顔料水性分散体を注入する。二軸押出混練機の中で、常圧下、樹脂の溶融温度以上の温度で両者を混合・混練して顔料を水相から樹脂相に転相させ、分離した水分や水蒸気を二軸押出混練機のベント口から排出する。水分を除去した混練物は、二軸押出混練機の中でさらに混練し、顔料を樹脂の中に微分散させる。その後、顔料・樹脂組成物は押出機のダイスから押し出され、冷却ベルトなどで冷却し、ペレタイザーあるいは邂砕機でチップ化される。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例により何ら限定されるものではない。なお、「部」および「%」は質量基準である。
[実施例1]
ポリエステル樹脂粉末(軟化点83℃)40部とピグメントイエローPY.12水性ウェットケーキ(大日精化社製「DY728」、顔料合成のフィルタープレス工程で得られたもの、顔料固形分:22%)60部の混合割合で、両者の二軸押出混練機内での混合・混練を次のように行うことで顔料・樹脂組成物を製造した。
ポリエステル樹脂粉末を二軸押出混練機(東芝機械社製「TEM−26SS」、スクリュー径:26mm、L/D値:64、バレル数:16)に装備されたスクリュー式フィーダーより一定の供給速度で押出混練機ホッパーに投入した。二軸押出混練機のバレルの設定温度は図1に示す装置のホッパー下からバレル全体の中ほどまでは90℃とし、それ以後は110℃に設定し、スクリューの回転数は300rpmで運転した。顔料水性ウェットケーキを、一軸式偏心ネジ式ポンプ(兵神装備社製「モーノポンプ4NES20」)を用いて、樹脂が溶融状態になっている第4バレルに注入して、二軸押出混練機内で顔料の転相と脱水を連続的に行った。2本のスクリューが融けて出てくる樹脂を押し戻しながらサイドフィーダー下方から殆どの水を排出し、残余の水分はバレル下流部の開放ベント口から並びに真空吸引下の真空ベント口から除去された。
この後、当該顔料・樹脂組成物はスクリーンメッシュでろ過した後、ダイヘッドのノズルより融けた状態で排出させた。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は24.8%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.1%であった。
[実施例2]
ポリエステル樹脂粉末(軟化点83℃)30部とピグメントイエローPY.12水性ウェットケーキ(大日精化社製「DY728」、顔料固形分:22%)70部の混合割合とした他は実施例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は34.0%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.2%であった。
[実施例3]
ポリエステル樹脂粉末(軟化点83℃)40部とフタロシアニンブルーPB.15水性ウェットケーキ(大日精化社製「4920」、顔料合成のフィルタープレス工程で得られたもの、顔料固形分:42%)60部の混合割合とした他は実施例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は38.5%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.1%であった。
[実施例4]
ポリエステル樹脂粉末(軟化点83℃)30部とフタロシアニンブルーPB.15水性ウェットケーキ(大日精化社製「4920」、顔料固形分:42%)70部の混合割合とした他は実施例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は49.5%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.2%であった。
[実施例5]
ポリエチレンペレット(軟化点58℃)40部とピグメントイエローPY.12水性ウェットケーキ(大日精化社製「DY728」、顔料固形分:22%)60部の混合割合とした他は実施例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は24.8%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.1%であった。
[実施例6]
実施例5で製造した顔料・樹脂組成物40部とピグメントイエローPY.12水性ウェットケーキ(大日精化社製「DY728」、顔料固形分:22%)60部の混合割合とした他は実施例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は43.6%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.1%であった。
[実施例7]
ポリエチレンワックス分解型(融点100℃、分子量1500)40部とピグメントイエローPY.12水性ウェットケーキ(大日精化社製「DY728」、顔料固形分:22%)60部の混合割合とし、二軸押出混練機のバレル全体の設定温度を120℃とした他は実施例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は24.8%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.2%であった。
[実施例8]
ポリエチレンワックス分解型(融点100℃、分子量5000)40部とピグメントイエローPY.12水性ウェットケーキ(大日精化社製「DY728」、顔料固形分:22%)60部の混合割合とし、二軸押出混練機のバレル全体の設定温度を120℃とした他は実施例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は24.8%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.2%であった。
[実施例9]
水85部を入れたアジテータとパドルの設置された混合槽にカーボンブラック(ダイヤブラックHA、粒子径:32nm)15部を徐々に添加し、全て添加し終わった後約10分間混合して顔料水性分散体を得た。この顔料水性分散体をモーノポンプによって注入し、ポリエチレンペレット(軟化点58℃)67部をホッパーから仕込んで、実施例1と同様の操作によって二軸押出混練機内での混合・混練、脱水を行い、顔料・樹脂組成物を製造した。
本製造は作業的に問題なく連続製造ができ、設備周辺の汚染もなかった。得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は18.3%であり、顔料の分散は良好であった。また、顔料・樹脂組成物中の水分は0.2%であった。
[比較例1]
ポリエステル樹脂粉末(軟化点83℃)とフタロシアニンブルーPB.15水性ウェットケーキ(大日精化社製「4920」、顔料固形分:42%)とを80部:20部の比率で3.5Lテストニーダーに入れて、温度が上昇しないようにチャンバーの水冷を施して、加圧することなく全体が均一になるまで混合した。得られた混合物を実施例1で使用した二軸押出混練機のホッパーから供給して、該二軸押出混練機内で混合・混練、脱水を行った。顔料・樹脂組成物は得られたが、顔料分散が不良であることが目視で確認できた。また、得られた顔料・樹脂組成物の顔料濃度は9.5%と低く、顔料マスターバッチとして満足に使用できるものではなかった。
[比較例2]
ポリエステル樹脂粉末(軟化点83℃)とフタロシアニンブルーPB.15水性ウェットケーキ(大日精化社製「4920」、顔料固形分:42%)とを70部:30部の比率とした他は比較例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
しかしながら、顔料水性ウェットケーキの粘調性が仕込み混合物のホッパー内での流動性と二軸押出混練機の食い込み安定性を阻害して、手作業での押し込みを継続しないと作業継続が難しかった。それでも強制的に顔料水ペーストを押し込んでなんとか上記の配合比率の混合物を仕込んで、二軸押出混練機内で混合・混練、脱水して顔料・樹脂組成物を得た。しかし、得られた顔料・樹脂組成物は目視で判定できる程度の粗大粒子があり、顔料分散が不良であった。また、顔料・樹脂組成物の顔料濃度は15.3%と低く、顔料マスターバッチとして満足に使用するには十分な濃度ではなかった。
[比較例3]
ポリエステル樹脂粉末(軟化点83℃)とフタロシアニンブルーPB.15水性ウェットケーキ(大日精化社製「4920」、顔料固形分:42%)とを40部:60部の比率とした他は比較例1と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
しかしながら、顔料水性ウェットケーキの粘調性が仕込み混合物のホッパー内での流動性と二軸押出混練機の食い込み安定性を阻害して、殆ど人力で押し込を継続しないと作業継続が不可能であった。それでも強制的に顔料水性ウェットケーキを押し込んでなんとか上記の配合比率の混合物を仕込んで、二軸押出混練機内で混合・混練、脱水して顔料・樹脂組成物を得た。しかし、得られた顔料・樹脂組成物は目視で判定できる程度の粗大粒子が多く、顔料分散が極めて不良であった。なお、顔料・樹脂組成物の顔料濃度は38.5%であった。
[比較例4]
ポリエチレンペレット(軟化点58℃)とフタロシアニンブルーPB.15水性ウェットケーキ(大日精化社製「4920」、顔料固形分:42%)とを40部:60部の比率とした他は比較例3と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
比較例3と同様に、顔料水性ウェットケーキの粘調性のために仕込みの作業性が極めて悪く、得られた顔料・樹脂組成物の顔料分散は不良であった。なお、顔料・樹脂組成物の顔料濃度は38.5%であった。
[比較例5]
ポリエチレンワックス分解型(融点100℃、分子量1500)とピグメントイエローPY.12水性ウェットケーキ(大日精化社製「DY728」、顔料固形分:22%)とを40部:60部の比率とし、二軸押出混練機のバレル全体の設定温度を120℃とした他は比較例3と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
比較例3と同様に、顔料水性ウェットケーキの粘調性のために仕込みの作業性が極めて悪く、得られた顔料・樹脂組成物の顔料分散は不良であった。なお、顔料・樹脂組成物の顔料濃度は24.8%であった。
[比較例6]
ポリエチレンワックス分解型(融点100℃、分子量1500)とフタロシアニンブルーPB.15水性ウェットケーキ(大日精化社製「4920」、顔料固形分:42%)とを40部:60部の比率とし、二軸押出混練機のバレル全体の設定温度を120℃とした他は比較例3と同様にして顔料・樹脂組成物を製造した。
比較例3と同様に、顔料水性ウェットケーキの粘調性のために仕込みの作業性が極めて悪く、得られた顔料・樹脂組成物の顔料分散は不良であった。なお、顔料・樹脂組成物の顔料濃度は38.5%であった。
[比較例7]
ポリエステル樹脂粉末(軟化点83℃)とピグメントイエローPY.12水性ウェットケーキ(大日精化社製「DY728」、顔料固形分:22%)とを40部:60部の比率で3.5Lテストニーダーに仕込んで全体が均一になるまで混合した。その後、蒸気による加熱を行って20分間の混練、脱水を行うことで、水を排出した。次に20分間蒸気を循環させて材料中の水分を蒸発させ、更に20分間装置内に水を循環させて冷却しながら混練した。ここで取り出した塊を粉砕して顔料・樹脂組成物を得た。顔料・樹脂組成物中の顔料の分散は良好で、顔料濃度は24.8%であった。しかしながら、顔料・樹脂組成物中の水分は0.8%と高かった。
Figure 0005698990
PET:ポリエステル
PE:ポリエチレン
PE-Wax:ポリエチレンワックス
PY.12:ピグメントイエローPY.12(ジスアゾイエロー)水性ウェットケーキ
PB.15:フタロシアニンブルーPB.15水性ウェットケーキ
CB−BK:カーボンブラック水性分散体
作業性:仕込み作業の容易性
◎:連続作業性全く問題なし
○:連続性は欠けるが問題なく出来る
×:人が付いていてなんとか出来る
×××:人が手作業にて強制的に押し込んでなんとか出来る
顔料濃度、水分:得られた顔料・樹脂組成物中の顔料濃度、水分
1 ホッパー
2 バレル
3 注入口
4 サイドフィーダー
5 開放ベント口
6 真空ベント口
7 真空ライン
10 二軸押出混練機
20 一軸偏心ネジ式ポンプ

Claims (4)

  1. 融点又は軟化点が110℃以下である熱可塑性樹脂の1種以上をホッパーから二軸押出混練機に連続的に定量供給し、ウェットケーキ状の顔料水性分散体を二軸押出混練機のバレルの途中に設けられた注入口から一軸偏心ネジ式ポンプによって連続的に定量注入し、前記樹脂の溶融温度以上の温度とした二軸押出混練機のバレル内で、溶融した前記樹脂と前記顔料水性分散体とを混合・混練して顔料を水相から樹脂相に転相させ、分離した水分を複数のベント口から排出することにより、溶融樹脂中に顔料を非凝集状態で高濃度に分散させた組成物を得る顔料・樹脂組成物の製造方法であって、二軸押出混練機のバレル内の温度は、前記注入口の部分では前記樹脂を溶融状態にする温度であり、それ以後はより高温で、かつ125℃よりは低い温度である顔料・樹脂組成物の製造方法
  2. 顔料水性分散体が、乾燥粉末状顔料を水に分散させた状態のものである請求項1に記載の顔料・樹脂組成物の製造方法。
  3. 顔料水性分散体が、顔料合成のフィルタープレス工程で得られる顔料水性ウェットケーキである請求項1に記載の顔料・樹脂組成物の製造方法。
  4. 顔料が、有機顔料又はカーボンブラックである請求項1〜3のいずれかに記載の顔料・樹脂組成物の製造方法。
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